説明

不活性顧客を予測するための方法およびシステム

所定の分類ルールおよび顧客/口座に関する顧客データ/口座情報に基づき、不活性化しそうな顧客/口座を予測する方法およびシステム。不活性顧客/口座およびそれらの関連属性を特定すべく顧客データ/口座情報の履歴を解析することによって、分類ルールが生成される。顧客または口座の不活性状態を判断するために、独特なアルゴリズムが使用される。分類ルールが生成されたのち、そのルールが、不活性化しそうな顧客または口座を予測するため、新しい顧客データまたは口座情報に適用される。


【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
この出願は、以下の米国特許仮出願、すなわち2003年5月22日に出願された「顧客得点付けモデル(CUSTOMER SCORING MODEL)」という名称の米国特許仮出願第60/472,422号、2003年5月22日に出願された「寿命収益モデル(LIFETIME REVENUE MODEL)」という名称の米国特許仮出願第60/472,412号、2003年5月23日に出願された「財政データ市場口座収益性モデル(FINANCE DATA MART ACCOUNT PROFITABILITY MODEL)」という名称の米国特許仮出願第60/472,748号、および2003年5月23日に出願された「レート情報市場不活性解析モデル(RATE INFORMATION MART ATTRITION ANALYSIS MODEL)」という名称の米国特許仮出願第60/472,747号からの優先権の利益を主張するとともに、本出願と同時に出願された「望ましい顧客を特定するための格付けシステムおよび方法(RATING SYSTEM AND METHOD FOR IDENTIFYING DESIRABLE CUSTOMERS)」という名称の米国特許出願第 号(代理人事件番号67389‐037)、本出願と同時に出願された「顧客収益予測方法およびシステム(CUSTOMER REVENUE PREDICTION METHOD AND SYSTEM)」という名称の米国特許出願第 号(代理人事件番号67389‐038)、および本出願と同時に出願された「活動を基準とする顧客収益性計算システム(ACTIVITY‐DRIVEN,CUSTOMER PROFITABILITY CALCULATION SYSTEM)」という名称の米国特許出願第 号(代理人事件番号67389‐039)に関連している。上記特許出願の開示は、その全体がここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
【技術分野】
【0002】
この明細書の開示は、広くは、将来において不活性になるであろう口座または顧客を予測するための方法およびシステムに関し、さらに具体的には、口座情報または顧客データの履歴に基づいて分類ルールを生成し、口座または顧客が将来の選択された期間において不活性になるか否かを予測するために分類ルールを適用する予測方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
不活性顧客または口座は、企業または組織の顧客または口座であって、不活性になった顧客または口座、すなわち所定の期間の間活動しなくなり、あるいは非実質的なまたは限られた活動にしか関与しなくなった顧客または口座である。例えば、或る口座が過去の3ヵ月にわたって使用されていないならば、当該口座を、今月の時点における不活性口座とみなすことができる。顧客または口座がひとたび不活性化すると、当該顧客または口座は、事実上当該企業または組織の収益源ではなくなる。したがって、企業または組織にとっては、自身の顧客または口座のうちのどれが間もなく不活性顧客/口座になるかを予測できるようになることがきわめて重要であり、例えば企業または組織は、それらの口座/顧客を繋ぎ止めるため、それらの口座/顧客を対象として、特別な特典や割引の提供、新たな販促、電話連絡、などの行動をとることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、顧客または口座が間もなく不活性になるか否かを予測するためのシステムまたは技法へのニーズが存在する。さらに、当該企業が収益性の高い顧客または口座を繋ぎ止めることに努力を集中できるよう、不活性口座または顧客が、当該企業に大きな利益をもたらす口座/顧客など、望ましい口座/顧客であるか否かを判断するというニーズも存在する。さらには、不活性口座/顧客を特定すべく既存の顧客または口座に適用するための適切な分類ルールを生成するというニーズも存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、所定の分類ルールおよび顧客/口座に関する顧客データ/口座情報に基づき、不活性化しそうである顧客/口座を予測する方法およびシステムを提示する。不活性顧客/口座およびそれらの関連属性を特定すべく顧客データ/口座情報の履歴を解析することによって、分類ルールが生成される。顧客または口座の不活性状態を判断するために、独特なアルゴリズムが使用される。分類ルールが生成されたのち、そのルールが、不活性化しそうである顧客または口座を予測するため、新しい顧客データまたは口座情報へと適用される。
【0006】
不活性口座を予測するための典型的な方法は、どの口座が不活性化しそうであるかをそれらの各口座情報に基づいて予測するために使用する分類ルールまたは決定ツリーなどの分類器を生成するために、独特な学習プロセスを使用する。学習プロセスにおいて、対象期間が特定され、この対象期間について、既知の口座プール内の第1の複数の口座のそれぞれの不活性状態が判断される。不活性状態は、不活性についての所定の定義に基づいて判断される。さらに、対象期間に先立つ基準学習期間が選択される。各口座について、基準学習期間内の口座情報が読み出される。各口座について判断された不活性状態、および各口座の基準学習期間における口座情報が、一式の学習用の標本として決定ツリー生成装置に入力される。これらの学習用の標本に基づき、決定ツリー生成装置が、未だ見ぬ標本をそれらの各口座情報に基づきそれらの各不活性状態に関して分類する決定ツリー分類器を生成する。
【0007】
一実施形態において、この方法は、予測期間の間に不活性化しそうな口座を特定するための予測期間を特定する。予測期間に先立つ基準期間が特定され、基準期間に関する口座情報が読み出される。次いで、決定ツリー分類器が口座を、基準期間に関する各口座情報に基づいて分類する。他の実施の形態によれば、学習のプロセスにおいて、対象期間に例えば1、2、または3ヵ月などの所定の期間だけ先立つ複数の異なる基準学習期間が特定され、対応する口座情報が読み出される。この口座情報を使用し、決定ツリー生成装置によって将来の1、2、または3ヵ月についての不活性状態をそれぞれ予測する決定ツリーを生成できるよう、学習プロセスが繰り返される。
【0008】
他の実施の形態によれば、典型的な予測方法が、さらに各口座の収益性データにアクセスし、収益性データを収益性しきい値と比較することによって各口座の収益状態を判断する。次いで、この収益状態は、対象の分類に利用できる。不活性状態の学習のために使用されたのと同じ方法を、顧客の収益性を予測するための1、2、および3ヵ月の決定ツリーを生成するために使用することができる。
【0009】
コンピュータなどのデータ処理システムを、本明細書に開示の方法およびシステムを実施するために使用しうる。データ処理システムは、データを処理するためのプロセッサ、およびプロセッサに接続されたデータ記憶装置、ならびにデータ伝送インターフェイスを含むことができる。データ記憶装置は、プロセッサによって実行されたときにデータ処理システムに本明細書に記載の機能を実行させる命令を保持している。命令は、本明細書に記載の演算および機能を実行するようデータ処理システムを制御するため、機械で読み取り可能な媒体に盛り込むことができる。機械で読み取り可能な媒体には、例えばCD‐ROMやDVDなどの光学式記憶媒体、フロッピーディスクやテープなどの磁気記憶媒体、および/またはメモリ・カードやフラッシュROMなどのソリッドステート記憶装置を例として含むあらゆる種類の記憶媒体が含まれうる。さらに、そのような命令を、搬送波形式の機械で読み取り可能な媒体を使用して、伝達および伝送してもよい。
【0010】
ここに開示した方法およびシステムの他のさらなる利点が、あくまで例示であって本発明を限定するものではない以下の詳細な説明から、すぐに明らかになるであろう。理解できるであろうが、活動を基準とするこの顧客収益性計算方法およびシステムについて、他の異なる実施の形態も可能であり、それらのいくつかの詳細がさまざまな点について変更可能であることは明らかであり、それらはすべて本明細書の開示から離れるものではない。したがって、図面および説明は、本質的に例示であるとして理解すべきであり、本発明を限定するものとして理解すべきではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下の説明においては、説明の目的のため、多数の具体的な詳細が、本発明の主題の事項の完全な理解をもたらすために示される。しかしながら、本発明の方法およびシステムを、それらの具体的な詳細が無くても実行できることを、当業者であれば理解できるであろう。他の場合には、本明細書の開示を不必要にあいまいにすることがないよう、公知の構造および装置がブロック図の形式で示され、簡潔な機能的表現で説明される。
【0012】
例示の目的のため、以下の説明では、株式仲買業者において間もなく不活性になりそうである顧客/口座を特定するために使用する典型的な方法およびシステムについて検討する。顧客は、株式仲買業者に設定された1つ以上の口座に関連付けられていると理解される。顧客がただ1つしか口座を所有していない場合、用語「口座」および「顧客」は取り替え可能に使用することができる。さらに、本明細書に開示する方法およびシステムが、他の多くの種類の産業または企業にも適用可能であり、さまざまな変形例を有することができ、それらが本件出願の範囲に包含されることを、理解できるであろう。
【0013】
以下の用語が、本明細書にて提示する説明の全体を通じて使用され、本明細書にて述べられる別の説明によって否定や詳述化がなされない限りは、以下の意味が与えられるものとする。
アクティブ顧客/口座:
所定の期間において活動しており、あるいは実質的な活動に関係している口座または顧客。口座または顧客がアクティブであるか否かを判断するために、所定の条件を使用することができる。
不活性顧客/口座:
所定の期間の間活動しておらず、あるいは限られた活動または非実質的な活動にしか関係していない口座または顧客。口座または顧客が不活であるか否かを判断するために、所定の条件を使用することができる。通常は、不活性顧客/口座は、アクティブでない顧客/口座として定義される。反対に、アクティブ顧客/口座は、不活性化していない顧客/口座として定義される。
口座情報:
口座に関する情報であって、口座識別子、口座所有者、活動履歴、収益性状態、当該口座によって生み出された利益または当該口座に関連する利益、当該口座に関連する資産レベル、所有者の人口学的情報、などが含まれるが、これらに限定されるわけではない。
不活性月:
不活性顧客または口座が、アクティブ顧客または口座とみなされていた最後の月。
基準期間:
例えば3ヵ月など選択された期間であって、当該期間について顧客データまたは口座情報が取り出され、予測期間における不活性顧客/口座を予測するため、分類ルールとともに使用される。
基準学習期間:
例えば3ヵ月など選択された期間であって、不活性顧客/口座を特定するための分類ルールを生成するための学習プロセスにおいて、当該期間について既知の顧客データまたは口座情報が取り出され、決定ツリー生成装置へと供給される。
顧客データ:
顧客に関する情報であって、当該顧客に関連付けられた1つ以上の口座の情報、顧客識別子、活動履歴、当該顧客の収益性状態、当該顧客によって生み出された利益または当該顧客に関連する利益、当該顧客に関連する資産レベル、当該顧客の人口学的情報、などが含まれるが、これらに限定されるわけではない。特定の顧客についての顧客データは、当該特定の顧客によって所有されている1つ以上の口座の口座情報へとリンクまたは参照できる。
予測期間:
基準期間後の数ヵ月など特定の期間であって、当該期間のあいだに顧客または口座が不活性化するか否かを判断するための特定の期間。
収益性データ:
顧客または口座に対応する収益性状態、すなわち損失または収益およびそれらのそれぞれの量を示しているデータ。
対象期間:
不活性顧客/口座を特定するための分類ルールを生成する学習プロセスにおいて、決定ツリー生成装置に口座または顧客の不活性状態を供給するために、当該期間について各顧客または口座の不活性状態が判断される特定の期間。
【0014】
不活性顧客/口座を予測するための典型的な方法およびシステムは、不活性化しそうな顧客または口座を予測するために使用される分類ルールを生成するために、既知の顧客データまたは口座情報を使用する独特な学習プロセスを提供する。この学習プロセスは、不活性顧客/口座およびそれらの関連属性を特定して、エキスパートシステムにおいて使用するための決定ツリーなど、顧客/口座のそれぞれの顧客データ/口座情報を使用して既存の顧客/口座プール内の不活性顧客/口座を予測する際に使用するための分類ルールを生成するため、顧客データ/口座情報の履歴を解析する。図1は、不活性口座を予測するための典型的なシステム100の動作を示した概略の機能ブロック図である。システム100は、不活性化予測エンジン102を備えており、不活性化予測エンジン102は、口座情報データベース104および決定ツリー106へのアクセスを有している。口座情報データベース102は、複数の口座に関係するさまざまな種類の情報を保存している。それらの情報には、これらに限られるわけではないが、口座ID、口座所有者の特定、所有者の人口学的情報、資産レベル、活動履歴、収益データ、収益性状態、および取り引き履歴、などが含まれうる。口座情報データベース104は、損失または収益およびそれらのそれぞれの量など、各口座の収益性状態を表わすための収益性データを保存するためのデータ・フィールドを用意しており、例えば1ヵ月、1四半期、または当該口座が開かれてから今日までなど、特定の期間において当該口座によって生じた支出および収入を反映している。収益性状態および収入データの決定および更新についての詳細な説明は、「顧客収益予測方法およびシステム(CUSTOMER REVENUE PREDICTION METHOD AND SYSTEM)」という名称の米国特許出願第 号(代理人事件番号67389‐038)、および「活動を基準とする顧客収益性計算システム(ACTIVITY‐DRIVEN,CUSTOMER PROFITABILITY CALCULATION SYSTEM)」という名称の米国特許出願第 号(代理人事件番号67389‐039)に述べられており、これらの両者は本件出願と同時に出願され、ここでの言及によって本明細書に組み込まれたものとする。
【0015】
決定ツリー106は、特定の期間内にどの口座が不活性化するか、あるいはアクティブなままであるかを予測する不活性化予測レポート108を作成すべく、既存の口座の口座情報を解析するために不活性予測エンジン102によって使用される1組の分類ルールまたはアルゴリズムである(決定ツリーを生成するための詳細なプロセスについては、間もなく説明される)。決定ツリー106は、システム100によって生成することができ、あるいはシステム100が口座または顧客について予測の実行を開始する前に、他のデータ処理システムから伝達されてもよい。不活性化予測レポート108は、他のデータ処理システムによるアクセスを可能にするため、機械で読み取り可能なフォーマットで実行されてもよい。
【0016】
システム100は、ただ1つのコンピュータなど、1つ以上のデータ処理システム上に実装でき、あるいはネットワーク接続された複数のコンピュータを含む分散コンピューティング・システム上に実装されてもよい。口座情報データベース104および決定ツリー106は、同じデータ処理システム内のデータ記憶装置に保存することができ、さらに/あるいは当該データ処理システムによってアクセスできる他の任意のデータ記憶装置に保存することができ、さらにはキャリアによりネットワーク接続を通じて受け渡すこともできる。
【0017】
すでに述べたとおり、決定ツリー106は、口座情報の履歴に基づいて生成される。図2は、決定ツリー106を生成するための典型的なプロセスを示している。学習用データ201に基づいて決定ツリー106を生成するために、決定ツリー生成装置203が使用される。学習用データ201は、既知の口座情報255および分類データ256という2種類のデータを含んでいる。分類データ256は、既知の口座情報255を解析し、当該口座情報255に関係する口座をアクティブ口座と不活性口座とに分類することによって得られた既存の口座の分類結果を含んでいる。この口座の分類結果およびそれらの各口座情報に基づき、決定ツリー生成装置203が、システム100で使用するための決定ツリー106を生成する。
【0018】
決定ツリー生成装置203は、生データおよびそれらの分類結果を入力として、将来の生データを分類するための分類ルールを生成する自動ツールである。ロス・クインラン(Ross Quinlan)氏による無料のソフトウェア・アプリケーションであるC4.5などのデータ・マイニング・ツール、および1つ以上のコンピュータなどの1つ以上のデータ処理システムを、決定ツリー生成装置203を実現すべく使用することができる。C4.5は、与えられた一式の標本から、決定ツリーのかたちで分類ルールを導き出すためのプログラムである。この決定ツリーを、新規の未だ見ぬ分類標本を肯定または否定に分類し、将来の意思決定の助けとして将来の状況における結果を予測するために使用することができる。
【0019】
動作時、既存の口座情報が解析され、2つのグループの口座、すなわち不活性口座およびアクティブ口座に分類され(分類の詳細なプロセスについては、間もなく説明される)、結果が決定ツリー生成装置203へと供給される。各口座の口座情報における或るデータ・フィールド、例えばattrition_status(不活性状態)などが、口座がアクティブであるか、不活性であるかを示すために使用されうる。口座がアクティブである場合、対応するattrition_statusを「0」として特定でき、口座が不活である場合、対応するattrition_statusを「1」として特定できる。さらに、各口座に関する口座情報255が、決定ツリー生成装置203へと供給される。口座情報255は、これらに限られるわけではないが、取り引きの回数、収益性状態、当該口座によって生み出された利益、当該口座に関係する資産レベル、所有者の人口学的データ、取り引きの履歴、などを含むことができる。口座の資産レベルは、当該口座に関係するすべての資産(データが入手できる限りにおいて)の合計として定義される。株式仲買業者の例では、口座に関係すると考えられる資産として、普通株勘定、優先株、新株引受権/ワラント、ユニット、オプション、社債、CMO/MBS/ABS、マネーマーケット、地方債、米国債、投資信託、販売手数料有り投資信託、UIT、および/または口座に関係する他のあらゆる種類の手段および資産が含まれうるが、これらに限定されるわけではない。
【0020】
人口学的データは、口座の所有者に関する属性および/または特徴に関する情報、あるいは口座の所有者を特定するために使用できる情報として定義される。例えば、人口学的データは、これらに限られるわけではないが、当該株式仲介業者との取引継続期間、街の規模、年齢、性別、学歴、結婚の有無、収入、住所、自宅所有の状況、所有車の台数および/または種類、世帯収入、家族の人数、子供の数、子供の年齢、外食の頻度、趣味、などを含むことができる。このリストで、すべてを述べ尽くしたわけではない。
【0021】
取り引き履歴に関するデータは、ユーザが過去において実行したあらゆる取引に関するすべての種類の情報として定義される。取り引き履歴データは、取り引きの日付、取り引きの種類、取り引きの額、取り引きの頻度、取り引きの平均額、月々の取り引き回数、月当たりの平均取り引き、特定の期間内の総取り引き、取り引き当たりの株数、月当たりの総取り引きの12ヵ月移動平均、などを含むことができる。さらに、取り引き履歴データは、実際の収入または収益データ、あるいは仲介手数料の額などの収入または収益から導き出される測定基準、あるいは実際または平均の歩合を含むことができる。
【0022】
他の種類の口座情報も含まれうる。例えば、株式仲買業者については、以下の種類の口座情報、すなわち最近の3ヵ月についての平均の上げ相場値(long market value)、最近の3ヵ月についての平均の下げ相場値(short market value)、最近の3ヵ月についての平均総資産、最近の3ヵ月についての平均総資産、最近の12ヵ月についての平均総資産、最近の3ヵ月についての手数料、最近の3ヵ月についての利子または他の費用、最近の3ヵ月における取り引き回数、最近の3ヵ月における資金の預かり、最近の3ヵ月における資金の引き出し、口座の種類の数、および/または預け入れの遅延日数、なども使用することができる。
【0023】
決定ツリー生成装置203へと入力できるさまざまな種類の口座情報に加えて、さまざまな期間における別の口座情報および分類結果を、決定ツリー106の生成の目的のために決定ツリー生成装置203へと入力することができる。例えば、特定の期間における同じ口座情報の組(2002年4月〜2002年7月までの口座情報など)、および異なる期間についての分類結果のいくつかの組(同じ口座の2002年10月、11月、および12月についての不活性状態など)を、3ヵ月間の口座情報に基づいて、異なる3つの月についての口座の不活性情報を予測する、1つ以上の決定ツリー106を生成するため、決定ツリー生成装置203へと入力することができる。
【0024】
学習プロセスののち、決定ツリー生成装置203が決定ツリー106を生成するが、決定ツリー106は、入力される口座を、取り引きの回数、収益性状態、当該口座によって生み出された利益、当該口座に関する資産レベル、所有者の人口学的情報、など、それらの各口座情報に基づいて分類するためのアルゴリズムの形態であってよい。次いで、決定ツリー106がシステム100によって使用され、当該入力口座情報に対応する口座の将来における不活性状態を予測するため、不活性化予測エンジン102へ入力される口座情報に適用される。
【0025】
図3aは、図2に示したような決定ツリー生成装置203にて使用する学習用データ201を生成するための典型的なプロセスを示したフローチャートである。ステップS301において、既存の口座プールから、不活性口座およびアクティブ口座が特定される。口座がアクティブであるか、不活性であるかを判断するため、アクティブ口座または不活性口座のための所定の条件が使用される。例えば、既存の口座プール内の口座がアクティブ口座であるか、あるいは不活性口座であるかを判断するため、以下の定義および条件が使用される。
【0026】
すなわち、
口座プール全体 = アクティブ口座 + 不活性口座
であり、口座は、当該口座が例えば当月など選択された対象期間において、
1.最近の3ヵ月の各月において、総資産≦120米ドル であり、かつ
2.最近の3ヵ月の各月において、取り引き回数≦0 であり、かつ
3.最近の3ヵ月の各月において、手数料≦0米ドル であり、あるいは
4.最後の月において、総資産≦0.0米ドル である
という条件を満足するならば不活性口座であり、不活性口座でない口座がアクティブ口座である。
【0027】
上記の定義においては、不活性およびアクティブ口座を判断するために総資産、取り引き回数、および手数料を利用しているが、上記の定義があくまで例示の目的のためのものであることは、理解されるであろう。他の値および/または別の種類の口座情報を、不活性口座および/またはアクティブ口座を判断するために使用することができる。このように、ステップS301において、システム100が口座プールを解析し、条件1〜4を満足している口座を不活性口座として特定し、条件1〜4を満足していない口座をアクティブ口座として特定する。
【0028】
ステップS302において、システム100に例えば3ヵ月などの時間範囲を提供するために基準学習期間が特定または選択され、システム100が、取り引きの回数、収益性状態、当該口座によって生み出された利益、当該口座に関する資産レベル、所有者の人口学的情報、など、当該基準学習期間内の口座情報を取り出して、図2に示したような決定ツリー生成装置203へと供給する。この例では、基準学習期間が、直近の3ヵ月として設定される。他の基準期間も使用可能である。基準学習期間が選択または読み出しされたのち、取り引きの回数、収益性状態、当該口座によって生み出された利益、当該口座に関する資産レベル、所有者の人口学的情報、などの口座情報が取り出され(ステップS303)、図2に関して述べたとおり決定ツリー生成装置203へと供給される(ステップS304)。
【0029】
一実施の形態によれば、学習用データ201を用意するための改善されたプロセスが提供される。この改善されたプロセスは、S302のステップを除き、図3aに関してすでに述べたプロセスと実質的に同様である。上述の例では、対象期間(例えば、今日など)における不活性状態がひとたび割り出されると、基準学習期間が、(今日に対して)直近の3ヵ月として設定される。改善されたプロセスにおいては、アクティブ口座についての基準学習期間は、同じまま(すなわち、直近の3ヵ月)に保たれるが、不活性口座についての基準学習期間は、不活性口座の不活性状態が割り出される対象期間に対して設定されるわけではない。そうではなく、基準期間は、不活性口座が不活性になるまでの所定の期間として設定される。例えば、今日の時点において不活性口座であると判断された口座は、数年前から不活性であったかもしれない。したがって、直近3ヵ月における当該不活性口座の情報が決定ツリー生成装置203の学習に使用された場合、学習データに不正確さが生じうる。この懸念に対処するため、改善されたプロセスでは、各不活性口座について、当該口座がアクティブであった最後の日、あるいは当該口座が不活性になった最初の日を特定する。不活性口座のための基準期間が、この例では、当該口座がアクティブであった最後の日、あるいは当該口座が不活性になった最初の日の前の3ヵ月として設定される。この改善されたプロセスによれば、より正確な学習プロセスを実行できるよう、決定ツリー生成装置203へと供給される不活性口座についての口座情報が、不活性化する前の口座の挙動に密に関係していることが保証される。
【0030】
学習データ201を用意するための他の実施の形態が、図3bに示されている。ステップ311において、任意または所定の基準学習期間が特定される。例えば、基準学習期間を、2003年3月〜2003年5月の間として選択でき、その基準学習期間内における、取り引きの回数、収益性状態、当該口座によって生み出された利益、当該口座に関する資産レベル、所有者の人口学的情報、などを含む各口座情報が、取り出される(ステップS312)。ステップS313において、ステップS311にて特定された基準期間の後である所定または任意の対象期間が、選択または読み出しされる。例えば、対象期間を、2003年6月、または2003年5月よりも後の任意の時期として設定できる。ステップS314において、対象期間における各口座の不活性状態が判断される。ステップS315において、各口座の不活性状態およびそれらのそれぞれの口座情報が、決定ツリー106を生成すべく決定ツリー生成装置203を学習させるため、すでに述べたとおり決定ツリー生成装置203へと供給される。
【0031】
すでに述べたとおり、学習プロセスにおいて、特定の期間における同じ口座情報の組(2002年4月〜2002年7月までの口座情報など)、ならびに異なる期間についての分類結果のいくつかの組(同じ口座の2002年10月、11月、および12月についての不活性状態など)を、3ヵ月間の口座情報に基づいて異なる3つの月についての口座の不活性情報を予測する1つ以上の決定ツリー106を生成するため、決定ツリー生成装置203へと入力することができる。
【0032】
上述のとおりの学習プロセスののち、決定ツリー106が生成される。システム100は、口座の不活性状態を予測するために決定ツリー106を使用する。上記で使用された不活性およびアクティブ口座の定義に続き、当該定義が定義の一部として直近3ヵ月の口座属性を使用することにより、次の月についての不活性状態が、過去の活動によってすでに完全に決定される可能性もある。例えば、或る口座が今月に取り引きを実行している場合、当該口座が次の2ヵ月において不活性口座として定義されることがないことが、既にわかっている。或る口座が7月に或る活動を実行したことが知られている場合には、システム100は、次の2ヵ月(8月および9月)についての当該口座の不活性状態を、不活性化していないと決定することができる。このように、口座に関する基準月における最新の知られた活動によって、システム100は、4月〜7月の口座情報に基づき、予測月=基準月+k+2について、当該口座の不活性状態を予測することができ、ここで1ヵ月の予測についてk=1であり、2ヵ月の予測についてk=2であり、3ヵ月の予測についてk=3である。したがって、不活性口座を定めるために使用される種々の定義に基づき、不活性状態の予測の有効性を広げることができる。
【0033】
図4は、口座の不活性状態を予測するための典型的なプロセスを示しているフローチャートを描いている。ステップ401において、不活性化予測エンジン102が、予測を実行しようとする口座についての口座情報にアクセスする。ステップ402において、不活性化予測エンジン102は、決定ツリー106にアクセスし、ステップ401で得た口座情報を決定ツリー106に当てはめ、口座の不活性状態についての予測を生成する。さらに、不活性化予測エンジン102が、当該株式仲介業者にとって望ましいが間もなく不活性化しようとしている口座を特定するため、口座情報データベース104からの各口座の収益性状態にアクセスしてもよい(ステップ403)。口座の望ましさは、所定のしきい値の収益性状態と比較することによって決定できる。例えば、或る口座は、当該株式仲介業者に50ドルを超える月間利益を生み出している場合に、望ましいと判断される。このような情報を含んでいるレポートを、株式仲介業者が例えば割引の提供、追加のサービス、電話による連絡など、望ましい口座を繋ぎ止めるべく適切なアプローチをとることができるよう、生成できる(ステップ404)。
【0034】
以上の実施の形態は、不活性口座の予測に関係しているが、本明細書に説明する同じシステムおよび方法を、小さな変更だけで、顧客の不活性状態を判断するためにも使用できることを、理解できるであろう。顧客は、株式仲介業者に1つ以上の口座を有している可能性があるため、準備のプロセスを、予測を口座レベルではなく顧客レベルについて行なうべくシステムを見直すように実行することができる。例えば、準備のプロセスにおいて、同じ顧客に属する口座を特定すべく口座情報を解析でき、当該顧客に関する口座情報を統合することができる。不活性およびアクティブ口座についてと同じ定義を、各顧客に関係する1つ以上の口座に関する活動に基づいて不活性およびアクティブ顧客を特定するために、使用することができる。口座についての決定ツリー106の生成において使用されるものと同じ判断およびプロセスを、決定ツリー生成装置203に学習させて顧客レベルでの不活性状態を予測する決定ツリー106を生成するのに使用することができる。
【0035】
図5は、活動を基準とする顧客収益性計算システム100を実施できる典型的なデータ処理システム500のブロック図を示している。すでに述べたとおり、システム100は、ただ1つのデータ処理システム500で実施することができ、あるいはデータ伝送ネットワークによって接続された第1の複数のデータ処理システム500で実施することも可能である。データ処理システム装置500は、バス502または情報を通信するための他の通信機構と、データを処理するためにバス502に接続されたデータ・プロセッサ504とを備えている。さらにデータ処理システム500は、情報およびプロセッサ504によって実行される命令を記憶するため、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)または他の動的な記憶装置などのメインメモリ506を、バス502に接続した状態で備えている。さらに、メインメモリ506は、データ・プロセッサ504によって実行される命令の実行の際に、一時的数値変数または他の中間的な情報を記憶するためにも使用することができる。さらに、データ処理システム500は、静的な情報およびプロセッサ504のための命令を保存するため、読み出し専用メモリ(ROM)508または他の静的な記憶装置をバス502に接続した状態で備えている。磁気ディスクまたは光学式ディスクなどの記憶装置510が、情報および命令を保存するために設けられ、バス502に接続されている。
【0036】
さらに、データ処理システム500は、データを或るフォーマットから他のフォーマットへと変換するための適切なソフトウェアおよび/またはハードウェアを有することができる。このような変換動作の例は、システム500上で利用できるデータのフォーマットを、データの伝送を容易にするためのフォーマットなど、他のフォーマットに変換することである。情報を操作者へと表示するため、データ処理システム500を、陰極線管(CRT)、プラズマ・ディスプレイ・パネル、または液晶表示装置(LCD)などの表示装置512に、バス502を介して接続することができる。英数字および他のキーを含んでいる入力装置514が、情報およびコマンド選択をプロセッサ504へと伝えるため、バス502に接続されている。他の種類のユーザ入力装置は、方向についての情報およびコマンド選択をプロセッサ504に伝え、表示装置512上のカーソルの動きを制御するためのマウス、タッチパッド、トラックボール、またはカーソル方向キーなどのカーソル制御(図示せず)である。
【0037】
データ処理システム500は、メインメモリ506に収容された1つ以上の命令からなる1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ504に応答して制御される。そのような命令は、記憶装置510または通信インターフェイス518を介して受け取ったキャリアなど、他の機械で読み取り可能な媒体からメインメモリ506へ読み込むことができる。メインメモリ506に収容された命令のシーケンスの実行が、プロセッサ504に、本明細書に説明したプロセス・ステップを実行させる。
【0038】
一実施の形態においては、活動を基準とする顧客収益性計算システム100の収益性計算エンジン102が、記憶装置510に保存された適切な命令の制御のもとで、プロセッサ504によって実行される。例えば、あらかじめ保存された命令の制御のもと、データ・プロセッサ504が、データ記憶装置510および/またはデータ処理システムに接続された他のデータ記憶装置に保存されている口座情報および決定ツリーにアクセスし、不活性状態の予測を実行する。他の実施の形態においては、配線で接続された回路を、ソフトウェア・インストラクションの代わりに、あるいはソフトウェア・インストラクションと組み合わせて、本明細書に開示の計算を実行するために使用することができる。すなわち、本明細書に開示した実施の形態は、ハードウェア回路およびソフトウェアの特定の組み合わせには決して限定されない。
【0039】
「機械で読み取り可能な媒体」という用語は、本明細書において使用されるとき、実行または処理のためのプロセッサ504へのデータの供給に関与するあらゆる媒体を指す。そのような媒体は、これらに限られるわけではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含む多数の形態をとることができる。不揮発性媒体には、例えば記憶装置510などの光学または磁気ディスクが含まれる。揮発性媒体には、メインメモリ506などの動的メモリが含まれる。伝送媒体には、バス502または外部のネットワークを構成する配線を含む同軸ケーブル、銅線、および光ファイバーが含まれる。さらに伝送媒体は、電波および赤外データ通信において生成されるものなど、バスまたは外部ネットワークのリンク上を運ばれうる音響波または光波の形態をとってもよい。
【0040】
機械で読み取り可能な媒体の一般的な形態には、例えばフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または他の任意の磁気媒体、CD‐ROM、他の任意の光学式媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを備える他の任意の物理的媒体、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、他の任意のメモリ・チップまたはカートリッジ、以下で説明するような搬送波、またはデータ処理システムが読み出しを実行できる任意の他の媒体が含まれる。
【0041】
さまざまな形態の機械で読み取り可能な媒体が、1つ以上の命令からなる1つ以上のシーケンスを、実行のためにプロセッサ504への伝達することに関与しうる。例えば、命令を最初に、サーバなどの遠方のデータ処理システムの磁気ディスクに保持できる。遠方のデータ処理システムは、命令を自身の動的メモリへとロードし、それら命令を、モデムを使用することにより電話回線を介して送信することができる。データ処理システム500のローカルのモデムが、電話回線上のデータを受信し、当該データを赤外信号に変換するため赤外送信器を使用することができる。赤外検出器が、赤外信号中を運ばれるデータを受信でき、適切な回路が、このデータをバス502上に置くことができる。当然ながら、さまざまなブロードバンド通信技術/設備を、これらリンクのいずれかのために使用することができる。バス502がデータをメインメモリ506に運び、プロセッサ504がメインメモリ506から命令を読み出して実行し、さらに/またはデータを処理する。メインメモリ506によって受け取られた命令および/またはデータを、オプションで、プロセッサ504による実行または他の処理の前または後に、記憶装置510に保存することができる。
【0042】
さらに、データ処理システム500は、バス502に接続された通信インターフェイス518を備えている。通信インターフェイス518は、ローカル・ネットワークへと接続されたネットワーク・リンク520への双方向のデータ通信接続を提供している。例えば、通信インターフェイス518は、対応する種類の電話回線へのデータ通信接続を提供する統合デジタル通信サービス網(ISDN)カードまたはモデムであってよい。他の例としては、通信インターフェイス518は、互換のLANへのデータ通信接続を提供する有線または無線の構内通信網(LAN)カードであってよい。このような実現例のいずれにおいても、通信インターフェイス518は、種々の形式の情報を表わすデジタル・データ・ストリームを運んでいる電気、電磁気、または光信号を送信および受信する。
【0043】
ネットワーク・リンク520は、通常は、1つ以上のネットワークを介する他のデータ装置へのデータ通信を提供する。例えば、ネットワーク・リンク520は、ローカル・ネットワークを介してインターネット・サービス提供者(ISP)526によって運営されるデータ設備への接続を提供できる。次いで、ISP526が、今や広くインターネット527と称されるワールド・ワイド・パケット・データ通信ネットワークを介するデータ通信サービスを提供する。ローカルISPネットワーク526およびインターネット527の両者は、デジタル・データ・ストリームを運ぶ電気、電磁気、または光信号を使用する。さまざまなネットワークを通過する信号およびネットワーク・リンク520上かつ通信インターフェイス518を通過する信号は、デジタル・データをデータ処理システム500へと、あるいはデータ処理システム500から運ぶ信号であり、情報を伝送する搬送波の典型的な形態である。
【0044】
データ処理システム500は、ネットワーク、ネットワーク・リンク520、および通信インターフェイス518を介して、メッセージを送信したり、プログラム・コードなどのデータを受信したりすることができる。インターネットの例では、サーバ530が、アプリケーション・プログラムのために要求されたコードを、インターネット527、ISP526、ローカル・ネットワーク、および通信インターフェイス518を介して送信できる。プログラムは、例えば、決定ツリーの生成および不活性状態の予測を実行できる。さらに、通信の能力によって、本明細書の開示に従った処理のための関連データをシステムへロードすることが可能になる。
【0045】
さらに、データ処理システム500は、プリンタや表示装置などの周辺機器への接続およびそれらとの通信のため、さまざまな信号入力/出力ポートを有している。それら入力/出力ポートには、USBポート、PS/2ポート、シリアルポート、パラレルポート、IEEE‐1394ポート、赤外通信ポート、および/または他のメーカ独自のポートなどが含まれうる。データ処理システム500は、そのような信号入力/出力ポートを介して、他のデータ処理システムと通信してもよい。
【0046】
本明細書に開示したようなシステムおよび方法は、ただ1つのPCなどただ1つのデータ処理システムを使用して実施でき、あるいはさまざまな種類の第1の複数のデータ処理システムの組み合わせを使用して実施できる。例えば、クライアント‐サーバ構造、または分散データ処理アーキテクチャを、本明細書に開示のシステムを実施するために使用することができ、そこでは、第1の複数のデータ処理システムが、相互の通信のためにネットワークに接続される。データ処理システムのうちのいくつかが、データの流れを処理し、演算サービスまたは顧客データへのアクセスを提供し、さらに/またはネットワークに接続された他のデータ処理システム上にあるソフトウェアを更新するサーバとして機能できる。
【0047】
以上の説明に含まれているすべての内容および添付の図面に示されているすべての内容は、例示として解釈されるべきものであって、本発明を限定する意味で解釈すべきものではない。また、以下の特許請求の範囲が、本明細書に開示のすべての包括的および具体的特徴、ならびに表現の問題としてそれらの間に包含されると言うことができる本発明のさまざまな考え方の範囲のすべての説明を含むよう意図されていることを、理解すべきである。
【0048】
本明細書に組み込まれ本明細書の一部を構成する添付の図面は、典型的な実施の形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】不活性口座を予測するための典型的なシステム100の動作を示した概略の機能ブロック図である。
【図2】決定ツリーを生成するための典型的な学習プロセスを示している。
【図3】aおよびbは図2に示した決定ツリー生成装置で使用するための学習データの生成の例を示したフローチャートである。
【図4】口座の不活性状態を予測するための典型的なプロセスを示したフローチャートを描いている。
【図5】不活性顧客を予測するための典型的なシステムを実施することができるデータ処理システムの概略のブロック図を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不活性口座を予測するための方法であって、
基準学習期間を定めるステップと、
前記基準学習期間に関する、第1の複数の口座の各口座情報にアクセスするステップと、
前記基準学習期間後の対象期間を特定するステップと、
前記対象期間に関して前記第1の複数の口座のそれぞれの不活性状態を判断するステップと、
前記対象期間に関する前記第1の複数の口座のそれぞれの不活性状態に基づいて、前記第1の複数の口座を分類するステップと、
前記基準学習期間に関する、第1の複数の口座の各口座情報、および前記分類ステップにおける分類結果に基づいて、分類ルールを生成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
予測期間を特定するステップと、
前記予測期間に先立つ基準期間を特定するステップと、
前記基準期間に関する第2の複数の口座の各口座情報にアクセスするステップと、
前記分類ルールを、前記アクセスした前記基準期間に関する第2の複数の口座の各口座情報に適用することによって、前記第2の複数の口座を分類するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分類ステップにおける分類結果に基づいて不活性予測レポートを作成するステップをさらに含み、
前記レポートが、前記第2の複数の口座のそれぞれについての不活性状態の予測を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の複数の口座のうち、予測した不活性状態が前記口座が前記予測期間内に不活性口座になるであろうと示している少なくとも1つの口座について、警告メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについての収益性データにアクセスするステップと、
前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについての収益性データを、所定の収益性しきい値と比較するステップと、
前記比較ステップの結果に基づき、前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについて、収益性状態を生成するステップとをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の複数の口座のそれぞれについての、前記予測した不活性状態および前記収益性状態に基づき、前記第2の複数の口座を分類するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
予測した不活性状態が前記口座が前記予測期間内に不活性口座になることを示しており、かつ収益性状態が前記所定の収益性しきい値を超えている少なくとも1つの口座を特定するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基準学習期間の長さが、前記基準期間の長さと実質的に等しい、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記口座情報が、前記口座の総資産、前記口座に関する総取り引き回数、および前記口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記基準期間に関する第2の複数の口座の各口座情報が、前記口座の総資産、前記口座に関する総取り引き回数、および前記口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
不活性顧客を予測するための方法であって、
基準学習期間を定めるステップと、
前記基準学習期間に関する第1の複数の顧客の各顧客データにアクセスするステップであって、前記顧客データが、前記第1の複数の顧客のそれぞれに関連する1つ以上の口座の口座情報を含んでいるステップと、
前記基準学習期間後の対象期間を特定するステップと、
前記対象期間に関する前記第1の複数の顧客のそれぞれの不活性状態を、各顧客に関連する前記1つ以上の口座の口座活動に基づいて判断するステップと、
前記対象期間に関する前記第1の複数の顧客のそれぞれの不活性状態に基づいて、前記第1の複数の顧客を分類するステップと、
前記基準学習期間に関する第1の複数の顧客の各顧客データ、および前記分類ステップにおける分類結果に基づいて、分類ルールを生成するステップとを含む、方法。
【請求項12】
予測期間を特定するステップと、
前記予測期間に先立つ基準期間を特定するステップと、
前記基準期間に関する第2の複数の口座の各顧客データにアクセスするステップであって、前記顧客データが、前記第2の複数の顧客のそれぞれに関連する1つ以上の口座の口座情報を含んでいるステップと、
前記分類ルールを、前記アクセスした前記基準期間に関する第2の複数の顧客の各顧客データに適用することによって、前記第2の複数の顧客を分類するステップとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分類ステップにおける分類結果に基づいて不活性予測レポートを作成するステップをさらに含み、
前記レポートが、前記第2の複数の顧客のそれぞれについての不活性状態の予測を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の複数の顧客のうち、予測した不活性状態が前記顧客が前記予測期間内に不活性顧客になるであろうと示している少なくとも1人の顧客について、警告メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の複数の顧客のそれぞれ、または不活性顧客になるであろう前記少なくとも1人の顧客のそれぞれについての収益性データにアクセスするステップと、
前記第2の複数の顧客のそれぞれ、または不活性顧客になるであろう前記少なくとも1人の顧客のそれぞれについての収益性データを、所定の収益性しきい値と比較するステップと、
前記比較ステップの結果に基づき、前記第2の複数の顧客のそれぞれ、または不活性顧客になるであろう前記少なくとも1人の顧客のそれぞれについて、収益性状態を生成するステップとをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の複数の顧客のそれぞれについての、前記予測した不活性状態および前記収益性状態に基づき、前記第2の複数の顧客を分類するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
予測した不活性状態が前記顧客が前記予測期間内に不活性顧客になるであろうと示しており、かつ収益性状態が前記所定の収益性しきい値を超えている少なくとも1人の顧客を特定するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記基準学習期間の長さが、前記基準期間の長さと実質的に等しい、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記顧客データが、顧客に関連する1つ以上の口座の総資産、顧客に関連する1つ以上の口座に関する総取り引き回数、および顧客に関連する1つ以上の口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第2の複数の顧客のそれぞれの前記基準期間についての前記顧客データが、顧客に関連する1つ以上の口座の総資産、顧客に関連する1つ以上の口座に関する総取り引き回数、および顧客に関連する1つ以上の口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
不活性口座を予測するための方法であって、
対象期間を定めるステップと、
前記対象期間に関して第1の複数の口座のそれぞれの不活性状態を判断するステップと、
前記対象期間に関する前記第1の複数の口座のそれぞれの不活性状態に基づいて、前記第1の複数の口座を分類するステップと、
前記対象期間に先立つ基準学習期間を選択するステップと、
前記第1の複数の口座のそれぞれの前記基準学習期間についての口座情報にアクセスするステップと、
前記基準学習期間に関する前記第1の複数の口座の各口座情報、および前記分類ステップにおける分類結果に基づいて、分類ルールを生成するステップとを含む、方法。
【請求項22】
予測期間を特定するステップと、
前記予測期間に先立つ基準期間を特定するステップと、
第2の複数の口座のそれぞれの前記基準期間についての口座情報にアクセスするステップと、
前記分類ルールを前記アクセスした前記基準期間に関する前記第2の複数の口座の各口座情報に適用することによって、前記第2の複数の口座を分類するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記分類ステップにおける分類結果に基づいて不活性予測レポートを作成するステップをさらに含み、
前記レポートが、前記第2の複数の口座のそれぞれについての不活性状態の予測を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の複数の口座のうち、予測した不活性状態が前記口座が前記予測期間内に不活性口座になるであろうと示している少なくとも1つの口座について、警告メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについての収益性データにアクセスするステップと、
前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについての収益性データを、所定の収益性しきい値と比較するステップと、
前記比較ステップの結果に基づき、前記第2の複数の口座のそれぞれ、または不活性口座になるであろう前記少なくとも1つの口座のそれぞれについて、収益性状態を生成するステップとをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の複数の口座のそれぞれの前記予測した不活性状態および前記収益性状態に基づき、前記第2の複数の口座を分類するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
予測した不活性状態が前記口座が前記予測期間内に不活性口座になるであろうと示しており、かつ収益性状態が前記所定の収益性しきい値を超えている少なくとも1つの口座を特定するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記基準学習期間の長さが、前記基準期間の長さと実質的に等しい、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記口座情報が、前記口座の総資産、前記口座に関する総取り引き回数、および前記口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
前記第2の複数の口座のそれぞれの前記基準期間についての前記口座情報が、前記口座の総資産、前記口座に関する総取り引き回数、および前記口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
前記基準期間が、各口座の不活性状態に基づいて選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
不活性口座については、前記基準期間が、前記口座の不活性化に先立つ所定の期間であるように選択され、
不活性化していない口座については、前記基準期間が、前記対象期間に先立つ前記所定の期間であるように選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
不活性顧客を予測するための方法であって、
対象期間を定めるステップと、
前記対象期間に関する第1の複数の顧客のそれぞれの不活性状態を、各顧客に関連する1つ以上の口座の口座活動に基づいて判断するステップと、
前記対象期間に関する前記第1の複数の顧客のそれぞれの不活性状態に基づいて、前記第1の複数の顧客を分類するステップと、
前記対象期間に先立つ基準学習期間を選択するステップと、
前記基準学習期間に関する前記第1の複数の顧客の各顧客データにアクセスするステップであって、前記顧客データが、前記第1の複数の顧客のそれぞれに関連する1つ以上の口座の口座情報を含んでいるステップと、
前記基準学習期間に関する前記第1の複数の顧客の各顧客データ、および前記分類ステップにおける分類結果に基づいて、分類ルールを生成するステップとを含む、方法
【請求項34】
予測期間を特定するステップと、
前記予測期間に先立つ基準期間を特定するステップと、
前記基準期間に関する前記第2の複数の口座の各顧客データにアクセスするステップであって、前記顧客データが、前記第2の複数の顧客のそれぞれに関連する1つ以上の口座の口座情報を含んでいるステップと、
前記分類ルールを、前記アクセスした前記基準期間に関する前記第2の複数の顧客の各顧客データに適用することによって、前記第2の複数の顧客を分類するステップとをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記分類ステップにおける分類結果に基づいて不活性予測レポートを作成するステップをさらに含み、
前記レポートが、前記第2の複数の顧客のそれぞれについての不活性状態の予測を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第2の複数の顧客のうち、予測した不活性状態が前記顧客が前記予測期間内に不活性顧客になるであろうと示している少なくとも1人の顧客について、警告メッセージを生成するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2の複数の顧客のそれぞれについての収益性データにアクセスするステップと、
前記第2の複数の顧客のそれぞれについての収益性データを、所定の収益性しきい値と比較するステップと、
前記比較ステップの結果に基づき、前記第2の複数の顧客のそれぞれについて、収益性状態を生成するステップとをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記第2の複数の顧客のそれぞれについての前記予測した不活性状態および前記収益性状態に基づき、前記第2の複数の顧客を分類するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法
【請求項39】
予測した不活性状態が前記顧客が前記予測期間内に不活性顧客になるであろうと示しており、かつ収益性状態が前記所定の収益性しきい値を超えている少なくとも1人の顧客を特定するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記基準学習期間の長さが、前記基準期間の長さと実質的に等しい、請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記顧客データが、顧客に関連する1つ以上の口座の総資産、顧客に関連する1つ以上の口座に関する総取り引き回数、および顧客に関連する1つ以上の口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記基準期間に関する前記第2の複数の顧客の各顧客データが、顧客に関連する1つ以上の口座の総資産、顧客に関連する1つ以上の口座に関する総取り引き回数、および顧客に関連する1つ以上の口座に関する総収益のうちの少なくとも1つを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項43】
前記基準期間が、各顧客の不活性状態に基づいて選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項44】
不活性顧客については、前記基準期間が、前記顧客の不活性化に先立つ所定の期間であるように選択され、
不活性していない顧客については、前記基準期間が、前記対象期間に先立つ前記所定の期間であるように選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
口座の収益性を計算するためのデータ処理システムであって、
データを処理するためのプロセッサと、
前記プロセッサに接続されたデータ記憶装置とを有しており、
前記データ記憶装置が、前記データ処理システムに請求項1に記載の方法の各ステップを実行させるための命令を保持している、データ処理システム。
【請求項46】
口座の収益性を計算するためのデータ処理システムであって、
データを処理するためのプロセッサと、
前記プロセッサに接続されたデータ記憶装置とを有しており、
前記データ記憶装置が、前記データ処理システムに請求項11に記載の方法の各ステップを実行させるための命令を保持している、データ処理システム。
【請求項47】
口座の収益性を計算するためのデータ処理システムであって、
データを処理するためのプロセッサと、
前記プロセッサに接続されたデータ記憶装置とを有しており、
前記データ記憶装置が、前記データ処理システムに請求項21に記載の方法の各ステップを実行させるための命令を保持している、データ処理システム。
【請求項48】
口座の収益性を計算するためのデータ処理システムであって、
データを処理するためのプロセッサと、
前記プロセッサに接続されたデータ記憶装置とを有しており、
前記データ記憶装置が、前記データ処理システムに請求項33に記載の方法の各ステップを実行させるための命令を保持している、データ処理システム。
【請求項49】
口座の収益性を計算すべくデータ処理システムを制御するための命令であって、機械で読み取り可能な媒体に具現化されていてもよく、データ処理システムによって実行されたときに前記データ処理システムに請求項1に記載の方法の各ステップを実行させる命令を含む、プログラム。
【請求項50】
口座の収益性を計算すべくデータ処理システムを制御するための命令であって、機械で読み取り可能な媒体に具現化されていてもよく、データ処理システムによって実行されたときに前記データ処理システムに請求項11に記載の方法の各ステップを実行させる命令を含む、プログラム。
【請求項51】
口座の収益性を計算すべくデータ処理システムを制御するための命令であって、機械で読み取り可能な媒体に具現化されていてもよく、データ処理システムによって実行されたときに前記データ処理システムに請求項21に記載の方法の各ステップを実行させる命令を含む、プログラム。
【請求項52】
口座の収益性を計算すべくデータ処理システムを制御するための命令であって、機械で読み取り可能な媒体に具現化されていてもよく、データ処理システムによって実行されたときに前記データ処理システムに請求項33に記載の方法の各ステップを実行させる命令を含む、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−502484(P2007−502484A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533394(P2006−533394)
【出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/016400
【国際公開番号】WO2004/107121
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(505428905)パーシング インヴェストメンツ,エルエルシー (4)
【氏名又は名称原語表記】PERSHING INVESTMENTS, LLC
【住所又は居所原語表記】White Clay Center Route 273 Newark, DE 19711 U.S.A.