説明

不燃透光板及びその製造方法

【課題】不燃性、透光性、成形性の高い不燃透光板及びその製造方法を簡易な構成で安価に提供する。
【解決手段】不燃性及び透光性を有する不燃透光板であって、ガラス繊維部材1aの表面に透光性を有する無機質部材1bがコーティングされてなることを特徴とする不燃透光板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不燃性及び透光性を有する不燃透光板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、例えば、照明カバー等には、成形性や光透過率の高い材質が求められている。さらに、特定の用途に応じて高い不燃性が求められる場合もあり、例えば、鉄道車両用等には、独自の車両規格(例えば、鉄運第81号、国交省令第151号及び国鉄技第157号等)に基づく不燃基準を満たした成形性、透光性を有する不燃透光部材が求められている。
【0003】
こうした要請に対して、不燃性を向上させるためには、ガラス繊維を用いることが有効であるが、このような不燃性の高いガラス繊維を用いて透光性を向上させるためには、編み込み密度が高く、極薄(例えば、0.03〜0.5mm)のガラス繊維布を用いる必要がある。しかし、かかる極薄のガラス繊維布は、形状維持性が悪く複雑な形状のカバー等を形成することが困難であった。
【0004】
これに対して、特殊なフッ素樹脂混成物を用いて透光性や成形性の向上を図った不燃性照明カバーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ここで、特許文献1には、ポリテトロフルオロエチレン樹脂含浸ガラスクロスシート、熱溶融成形性含フッ素樹脂層、ガラスクロス及び低発煙性樹脂層を含む積層体を形成し、この積層体の最表面に上記ポリテトロフルオロエチレン樹脂含浸ガラスクロスシートを配置した不燃性照明カバーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−220561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術は、次のような問題点を有していた。すなわち、上記先行技術に係る不燃性照明カバーでは、フッ素樹脂を混入した特殊な熱溶解シートを要し、かかる特殊な構成部材を含んだ多様な構成部材を順次熱圧着して積層体を形成するため、工程数の増大や工程管理に伴う生産性の低下やコストアップの虞が生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みて、不燃性、透光性、成形性の高い不燃透光板及びその製造方法を簡易な構成で安価に提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る不燃透光板は、不燃性及び透光性を有する不燃透光板であって、ガラス繊維部材の表面に透光性を有する無機質部材がコーティングされてなることを特徴とするものである。
【0010】
このように構成した場合には、ガラス繊維部材の不燃性や透光性を損なうことなく、機械的強度を透光性の無機質部材が補って、不燃性、透光性及び成形性の高い不燃透光板を容易に形成することができる。
【0011】
ここで、前記ガラス繊維部材は、前記無機質部材を介して積層されていてもよい。
【0012】
このように構成した場合には、積層されたガラス繊維部材間に介在する透光性無機質部材により、透光性を確保しつつ機械的強度の一層の向上が可能となる。
【0013】
また、前記ガラス繊維部材の積層方向中間部には、透光性を有する樹脂層が介装されていてもよい。
【0014】
このように構成した場合には、透光性を有する樹脂層により、透光性を損なうことなく任意の形状に成形可能な、成形性の高い不燃透光板を形成することができる。
【0015】
さらに、前記透光性無機質部材は、液状ガラスにより形成することができる。
【0016】
このように構成した場合には、市販の汎用部材を用いて、ガラス繊維の不燃性や透光性を損なうことなく、積層されたガラス繊維同士の強固な接合が容易に可能となる。
【0017】
さらにまた、前記透光性樹脂層は、ポリカーボネートにより形成することができる。
【0018】
このように構成した場合には、一般的な汎用部材であるポリカーボネートを芯材として、機械的強度の向上を図ると共に、任意の形状に成形したポリカーボネートに倣って、積層構造の不燃透光板を任意の形状に容易に成形することができる。
【0019】
以上において、前記不燃透光板は、鉄道車両用の照明カバーに用いることが好ましい。
【0020】
このように構成した場合には、鉄道車両の不燃規格に適合する照明カバーを容易に実現することができる。
【0021】
本発明に係る不燃透光板の製造方法は、ガラス繊維布に常温硬化性の無機質溶液を塗布するコーティング工程と、前記コーティング工程により形成したガラス繊維布を積層する積層工程と、前記積層工程にて積層した積層体を一括して加圧して、積層されたガラス繊維同士を前記無機質溶液を介して接合する加圧接合工程とを備えることを特徴とするものである。
【0022】
このように構成した場合には、一般的な汎用部材を積層して常温にて加圧するといった簡易な工程のみで、不燃性、透光性、成形性を確保しつつ、機械的強度を向上させた積層構造の不燃透光板を形成することができるので、大幅な生産性の向上及びコストダウンに寄与することができる。
【0023】
また、前記積層工程は、さらに、前記ガラス繊維布の積層方向中間部に透光性を有する樹脂層を介装して、当該透光性樹脂層とガラス繊維布とを溶解圧着により接合する透光性樹脂介装工程を含んでもよい。
【0024】
このように構成した場合には、成形性の高い透光性の樹脂層を介装することにより、不燃性や透光性を損なうことなく、積層構造の不燃透光板を任意の形状に容易に形成することができる。
【0025】
さらに、前記透光性無機質溶液は、液状ガラスにより形成することができる。
【0026】
このように構成した場合には、市販の汎用部材を用いて、ガラス繊維の不燃性や透光性を損なうことなく、積層されたガラス繊維同士の強固な接合が簡易な工程にて可能となる。
【0027】
さらにまた、前記透光性樹脂層は、ポリカーボネートにて形成することができる。
【0028】
このように構成した場合には、成形性、透光性が高く比較的安価なポリカーボネートを芯材として用いることができ、任意の形状の積層構造の不燃透光板を容易に形成可能とすると共に、コストダウンに寄与することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、不燃性、透光性、成形性の高い不燃透光板及びその製造方法を簡易な構成で安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施の形態に係る不燃透光板の概略構成を説明するための模式図である。
【図2】透光性樹脂層が介装された不燃透光板の変形例を説明するための模式図である。
【図3】透光性樹脂層が介装された不燃透光板の変形例を説明するための模式図である。
【図4】本実施の形態に係る不燃透光板の製造方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明に係る不燃透光板の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。ここで、図1は、本実施の形態に係る不燃透光板の概略構成を説明するための模式図である。また、図2及び図3は、透光性樹脂層が介装された不燃透光板の変形例を説明するための模式図である。さらに、図4は、本実施の形態に係る不燃透光板の製造方法を説明するための模式図である。
【0032】
図1に模式的に示すように、本実施の形態に係る不燃透光板1は、ガラス繊維部材1aの周囲に透光性を有する無機質部材(本例では、液状ガラス)1bがコーティングされており、液状ガラス1bによりコーティングしたガラス繊維部材1aが積層された構成となっている。
【0033】
ここで、液状ガラスとは、大きく珪酸ナトリウム系、シラン系、シロキサン系の組成系列があり、古くは土壌改良に用いられる水ガラスを始め、石材やコンクリート表面、車の塗装表面などを保護するコーティング剤として用いられているものである。
【0034】
これらは、保護コーティング剤として開発されているが、本発明者らは、これらの液状ガラスの中に不燃性の形状形成材として採用できるものが多いことを見出して、本発明を完成させた。
【0035】
具体的には、例えば、ガラス繊維部材としてのガラス繊維布1aの周囲に常温硬化性の無機質部材としての液状ガラス1bを形成(コーティング)し、表面に透光性無機質層1bがコーティングされたガラス繊維布1aを積層して加圧することにより、ガラス繊維布1a同士が無機質部材(本例では、液状ガラス)1bを介して接合され、不燃性や透光性を損なうことなく機械的強度を向上し得ることを見出した。
【0036】
なお、常温硬化性の無機質部材1bとしては、ガラス繊維布1aとの組み合わせにより、機械的強度の高いもの、透光性の高いもの、不燃性の高いもの等、使用部所、目的等に応じて、個別の特性を有する市販の液状ガラスを適宜選択して用いることができるが、液状ガラスのみならず、透光性を有すると共にガラス繊維部材1aに対して含浸硬化作用を有する無機質部材であれば差し支えない。例えば、上記液状ガラスにシリカ、マイカ等の無機質粉体を混入して、さらに、遮炎性や機械的強度の向上を図ってもよい。
【0037】
そして、上記コーティングガラス繊維布1aを積層する際には、液状ガラス1bの含浸硬化作用により、かかる液状ガラス1bを介して隣接するガラス繊維布1a同士の強固な接着が容易に可能となる。
【0038】
このように構成した本実施の形態に係る不燃透光板1では、機械的強度の低い極薄(例えば、0.03〜0.5mm。なお、透光性と機械的強度のバランスという観点からは、0.1〜0.2mmがより好ましい)のガラス繊維部材1aを基材とし、その周囲が透光性の高い無機質部材1bで覆われて(コーティングされて)なるため、ガラス繊維部材1aの高い不燃性や透光性を損なうことなく、その周囲にコーティングされた無機質層(例えば、液状ガラス)1bの含浸硬化作用により、不燃透光板1単体での機械的強度の向上を図ることができる。また、周囲にコーティングされた無機質部材1bにより、万一、ガラス繊維部材1aが破損した場合でも、その飛散を防止することができる。
【0039】
さらに、液状ガラス1bにてコーティングしたガラス繊維布1aを複数枚積層することにより、積層構造の不燃透光板として一層の機械的強度の向上が可能となると共に、ガラス繊維布1aの積層形成に伴う光透過率の低下を、ガラス繊維1a間に介在する無機質層1bによって補完し、十分な透光性を確保することができる。
【0040】
本実施の形態に係る不燃透光板1は、任意の用途に適用可能であるが、特に、鉄道車両規格(例えば、鉄運第81号、国交省令第151号及び国鉄技第157号等)により、高い不燃性や透光性が要求される鉄道車両用の照明カバー等に好適に適用することができる。
【0041】
なお、上記不燃透光板1を照明カバー等に適用する場合には、製品強度及び形状保持性の向上が求められるが、このような特性を向上させるために、積層されたガラス繊維布1aの間に、光透過率(透光性)の高い樹脂層1cを介装してもよい。
【0042】
上記透光性樹脂1cとしては、成形性、透光性及び補強部材としての強度を有する樹脂であれば差し支えないが、本実施の形態では、このような透光性樹脂として、燃焼時における自己消化性を有して一定の防火材料認定基準を満たす一般的に市販される樹脂板として、建築、工業分野で広く普及しているポリカーボネートを採用している。
【0043】
具体的には、図2及び図3に示すように、任意の形状に形成した厚さ0.8〜1.5mmの透光性樹脂層1c(例えば、ポリカーボネート)の両面に、上記ガラス繊維布1aを接着することにより、この透光性樹脂層1cが芯材となって、かかる樹脂層1cの形状に倣って、極薄のガラス繊維布1aを積層することができるので、任意の形状の不燃透光板1をより容易に形成することが可能となる。
【0044】
また、ポリカーボネート1cの両面に接着された不燃性の高いガラス繊維布1aが、酸素の供給や熱の伝達を阻害すると共に、変形や燃焼煙の発生を抑制する耐火層の機能を果たし、加えて、ガラス繊維布1aが液状ガラス1bにより気密に目止めされるため、例えば、45°ミクロバーナーによる加炎によっても加炎部の僅かな膨張(ガラス繊維1aにより酸素の供給が遮断されるために起こる増厚発泡現象)に留まり、火災時におけるポリカーボネート1cの溶融滴下を未然に防止することができる。
【0045】
すなわち、本実施の形態に係る不燃透光板1によれば、汎用的な構成部材であるガラス繊維布1a、液状ガラス1b及びポリカーボネート1cが互いに相互補完的に機能し、液状ガラス1bによりコーティングされたガラス繊維部材1aにより機械的強度を補うと共に不燃性、透光性を確保し、併せて、ポリカーボネート1cにより透光性や機械的強度を補うと共に成形性を向上させることができる。
【0046】
次に、本実施の形態に係る不燃透光板の製造方法について、図4を参照して説明する。
【0047】
まず、ガラス繊維布1aの周囲に常温硬化性の無機質溶液(例えば、液状ガラス)1bを塗布して、ガラス繊維1aに液状ガラス1bを含浸させる(コーティング工程)。
【0048】
次に、無機質溶液が塗布された複数のガラス繊維布1aを積層する(積層工程)。
【0049】
その後、積層されたガラス繊維布1aを、加圧ローラーや平面プレス等、従来公知の加圧装置を用いて一括して加圧し、積層されたガラス繊維布1a同士を、液状ガラス1bを介して加圧接合する(加圧接合工程)。
【0050】
このように常温硬化性、透光性及び含浸硬化作用を有する無機質部材(本例では、液状ガラス)1bを用いることにより、常温における単純な一括加圧により、積層されたガラス繊維布1a同士を容易に強固に接合することができる。
【0051】
本実施の形態に係るガラス繊維布1aとしては、燃焼煙の発生を未然に防止するという観点から、燃焼性を有するカップリング剤による含浸処理等の施されていないものを用いることが好ましい。また、機械的強度及び耐溶融滴下性能を向上させるという観点から、市販のガラスクロスのうち、25mm角に縦横それぞれ30本以上の繊維が編まれた基板積層等に用いられる高密度なガラス繊維を用いることが好ましい。
【0052】
なお、製品強度や形状保持性を向上させるという観点から、前述した透光性樹脂層1cを介装するためには、上記積層工程中に透光性樹脂介装工程を付加すればよい。
【0053】
具体的には、任意の形状に形成した透光性樹脂板(例えば、ポリカーボネート)1cの両面に、上記透光性樹脂板1cよりも若干大きめに形成したガラス繊維布1aを対向配置(ポリカーボネート1cの4辺よりガラス繊維布1aの4辺がはみ出るように対向配置)し、かかるポリカーボネート1cとガラス繊維布1aとを接着溶剤を用いて加圧接着した後、ポリカーボネート1cが介装された一対のガラス繊維布1a全体に液状ガラス1bを塗布する工程(透光性樹脂介装工程)を設ける。
【0054】
このような透光性樹脂介装工程を設けることにより、ポリカーボネート1cの周囲が、不燃部材であるガラス繊維1a及びコーティング部材1bにて覆われることとなるので、鉄道規格等で求められる耐溶融滴下性(火炎等で溶融状態となったポリカーボネート1cが滴下しないこと)を確保することができる。なお、耐溶融滴下性が不要な場合には、上記透光性樹脂介装工程における液状ガラス1bの塗布は省略することができる。
【0055】
そして、上記透光性樹脂介装工程の後に、上記ガラス繊維布1aを積層していく積層工程を行えば、積層方向中間部に透光性樹脂1cが介装された不燃透光板1を容易に形成することができる。
【0056】
また、透光性樹脂1cの両面にガラス繊維部材1aを接着する際には、一般的な接着溶剤を用いて溶解圧着(具体的には、ポリカーボネート1cの表層だけを適度に溶解する溶剤を塗布し、溶剤成分が揮発してポリカーボネート1cの表層が揮発硬化する間に、ガラス繊維布1aを加圧)することにより、容易に両者を接着することができる。
【0057】
上記接着溶剤としては、ポリカーボネートの表面を溶解する溶剤であれば差し支えなく、例えば、メチレンクロライド(ジクロロメタン、塩化メチレン)、又はシンナー等の名称で呼ばれる混成溶剤などポリカーボネート1cの表面を僅かに溶解する一般的な接着溶剤を用いることができる。ここで、接着強度や揮発速度などの性質は溶剤によりそれぞれ異なるため、上記接着溶剤は、必要とする接着強度、作業時間(オープンタイム)に応じて適宜選択することができる。
【0058】
このように一般的な接着溶剤を用いた場合でも、溶解圧着後には、可燃性の溶剤成分はほとんど揮発してしまうので、かかる接着溶剤の使用に伴い不燃性が阻害されることはない。
【0059】
上述したように、本実施の形態に係る不燃透光板の製造方法によれば、一般的な汎用部材を積層して常温にて加圧するといった簡易な工程のみで、不燃性、透光性、成形性を確保しつつ、機械的強度を向上させた積層構造の不燃透光板1を形成することができるので、大幅な生産性の向上及びコストダウンに寄与することができる。
【0060】
また、積層工程中に、透光性樹脂介装工程を付加する(積層工程に透光性樹脂介装工程を含ませる)ことにより、容易に積層方向中間部に透光性樹脂層1cが形成された不燃透光板1を製造することができ、より成形性の優れた積層構造の不燃透光板1を容易に形成することができる。
【0061】
なお、本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨に逸脱しない範囲において多様な変更もしくは改良を加え得るものである。例えば、上述した実施の形態では、ガラス繊維部材として、ガラス繊維布1aを例示して説明したが、かかるガラス繊維布1aに代えて、繊維を綴った一本のガラス綴り糸を短く切ってランダムに配置した、いわゆるチョップドストラントガラスを用いることもできる。
【0062】
また、本発明に係る不燃透光板は、高い不燃性、透光性及び成形性が求められる鉄道車両用の照明カバー等に好適であるが、同様に、不燃性、透光性及び成形性が求められる一般建造物用、航空機用、車両用及び船舶用等の各種照明カバーの材料としても当然に適用することができる。
【符号の説明】
【0063】
1:不燃透光板、1a:ガラス繊維部材、1b:透光性無機質部材、1c:透光性樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
不燃性及び透光性を有する不燃透光板であって、
ガラス繊維部材の表面に透光性を有する無機質部材がコーティングされてなることを特徴とする不燃透光板。
【請求項2】
前記ガラス繊維部材は、前記無機質部材を介して積層されていることを特徴とする請求項1に記載の不燃透光板。
【請求項3】
前記ガラス繊維部材の積層方向中間部には、透光性を有する樹脂層が介装されていることを特徴とする請求項2に記載の不燃透光板。
【請求項4】
前記透光性無機質部材は、液状ガラスにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の不燃透光板。
【請求項5】
前記透光性樹脂層は、ポリカーボネートにより形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の不燃透光板。
【請求項6】
前記不燃透光板は、鉄道車両用の照明カバーに用いられることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の不燃透光板。
【請求項7】
ガラス繊維布に常温硬化性の無機質溶液を塗布するコーティング工程と、
前記コーティング工程により形成したガラス繊維布を積層する積層工程と、
前記積層工程にて積層した積層体を一括して加圧して、積層されたガラス繊維同士を前記無機質溶液を介して接合する加圧接合工程と
を備えることを特徴とする不燃透光板の製造方法。
【請求項8】
前記積層工程は、さらに、前記ガラス繊維布の積層方向中間部に透光性を有する樹脂層を介装して、当該透光性樹脂層とガラス繊維布とを溶解圧着により接合する透光性樹脂介装工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の不燃透光板の製造方法。
【請求項9】
前記透光性無機質溶液は、液状ガラスにより形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の不燃透光板の製造方法。
【請求項10】
前記透光性樹脂層は、ポリカーボネートにて形成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の不燃透光板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−124108(P2011−124108A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281198(P2009−281198)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【出願人】(391024951)東日本トランスポ−テック株式会社 (24)
【出願人】(509341385)株式会社VANケミカル (1)