中継器
【目的】基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置における信号伝送路の分岐路に使用される中継器に関し、分岐点における反射の影響をなくし、伝送信号の劣化を抑えると共に、複数の伝送方式に使用することができるようにする。
【構成】伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする場合には、pMOSトランジスタ84、85=OFF、nMOSトランジスタ86〜88=OFFとし、入力抵抗を高抵抗にし、また、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式又はGTL伝送方式に必要な基準電圧VREFを差動コンパレータ37に供給すると共に、出力回路49を伝送方式指定信号VMによって指定された伝送方式に適合する回路として動作させる。
【構成】伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする場合には、pMOSトランジスタ84、85=OFF、nMOSトランジスタ86〜88=OFFとし、入力抵抗を高抵抗にし、また、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式又はGTL伝送方式に必要な基準電圧VREFを差動コンパレータ37に供給すると共に、出力回路49を伝送方式指定信号VMによって指定された伝送方式に適合する回路として動作させる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置における信号伝送路の分岐路に使用して好適な中継器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置においては、伝送信号の波長は信号伝送路に対して十分に長く、信号伝送路の終端部における反射の影響は無視することができたので、反射の影響を避けるための中継器は使用されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、CPU(central processing unit)の動作速度の向上に伴い、伝送信号の伝送速度が速くなり、伝送信号の波長に対して信号伝送路の長さが十分には長いとは言えなくなり、信号伝送路の終端部における反射の影響が無視できなくなってきた。
【0004】そこで、このような反射の影響を抑えるために、整合終端を前提とした高速信号伝送方式として、GTL(Gunning Transceiver Logic)伝送方式と称される伝送方式や、CTT(Center Tapped Termination)伝送方式と称される伝送方式が提案されている。
【0005】しかし、整合終端を行うようにしても、信号伝送路をT字形に分岐したりすると、伝送信号が劣化してしまい、受信側において伝送信号の論理を判定することができなくなるという不都合が本発明者による実験により判明した。
【0006】ここに、図22は本発明者が実験の対象とした伝送回路の一例を示している。この伝送回路は、CTT伝送方式を採用するものであり、1はCPU、2〜5はDRAM(dynamic random access memory)である。
【0007】また、6は長さを30cmとする信号伝送路、7〜9は長さを2cmとする信号伝送路、10〜13は長さを5cmとする信号伝送路、14は終端電圧VTTとして1.65[V]を供給するVTT線、15は50Ωの終端抵抗である。
【0008】また、図23は、この伝送回路において、CPU1からDRAM2〜5に信号を伝送した場合の信号波形の変化を示しており、V1はCPU1の入出力端における信号波形、V2〜V5はDRAM2〜5の入力端における信号波形である。
【0009】このように、分岐された信号伝送路10〜13を設けると、DRAM2〜5の入力端における信号波形V2〜V5はひずんでしまい、DRAM2〜5において伝送信号の論理を判定することができなくなってしまうが、これは、分岐点16〜19における反射の影響によるものと考えられる。
【0010】したがって、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置が信号伝送路に分岐路を設ける場合には、分岐点における反射の影響に対して何らかの対策が必要となってくる。
【0011】本発明は、かかる点に鑑み、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設けている電子装置に使用する場合には、分岐点における反射の影響をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができると共に、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い中継器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明・・図1図1は本発明中、第1の発明の原理説明図である。この第1の発明は単方向性の中継器であり、図中、21は伝送信号が入力される伝送信号入力端子、22は伝送信号が出力される伝送信号出力端子である。
【0013】また、23は入力端23Aを伝送信号入力端子21に接続され、出力端23Bを伝送信号出力端子22に接続され、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号出力端子22に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0014】また、24は伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0015】また、25は伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路23に供給すると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路23に供給して中継回路23の動作を制御する伝送方式判定回路である。
【0016】第2の発明・・図2図2は本発明中、第2の発明の原理説明図である。この第2の発明は双方向性の中継器であり、図中、26、27は伝送信号が入出力される伝送信号入出力端子である。
【0017】また、28は入力端28Aを伝送信号入出力端子26に接続され、出力端28Bを伝送信号入出力端子27に接続され、伝送信号入出力端子26に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入出力端子26に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号入出力端子27に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0018】また、29は入力端29Aを伝送信号入出力端子27に接続され、出力端29Bを伝送信号入出力端子26に接続され、伝送信号入出力端子27に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入出力端子27に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号入出力端子26に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0019】また、30は伝送信号入出力端子26を入力端子、伝送信号入出力端子27を出力端子とする場合には、中継回路29の出力抵抗が高抵抗となるように制御し、伝送信号入出力端子27を入力端子、伝送信号入出力端子26を出力端子とする場合には、中継回路28の出力抵抗が高抵抗となるように制御する伝送方向指定信号が入力される伝送方向指定信号入力端子である。
【0020】また、31は伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0021】また、32は伝送方式指定信号入力端子31に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路28、29に供給すると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路28、29に供給して中継回路28、29の動作を制御する伝送方式判定回路である。
【0022】
【作用】第1の発明・・図1本発明中、第1の発明においては、中継回路23は、入力抵抗を高抵抗とされている。
【0023】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、この第1の発明を使用して、伝送信号入力端子21を分岐点に接続し、伝送信号出力端子22を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0024】したがって、この第1の発明によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0025】また、この第1の発明においては、伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式が判定され、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFが中継回路23に供給されると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号が中継回路23に供給され、中継回路23の動作が制御される。
【0026】したがって、この第1の発明によれば、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い単方向性の中継器を提供することができる。
【0027】第2の発明・・図2本発明中、第2の発明においては、中継回路28は入力抵抗を高抵抗とされており、また、伝送信号入出力端子26を入力側、伝送信号入出力端子27を出力側とする場合、中継回路29は出力抵抗が高抵抗になるように制御される。
【0028】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、第2の発明を使用して、伝送信号入出力端子26を分岐点に接続し、伝送信号入出力端子27を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0029】したがって、この第2の発明によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0030】また、この第2の発明においては、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFが中継回路28、29に供給されると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号が中継回路28、29に供給され、中継回路28、29の動作が制御される。
【0031】したがって、この第2の発明によれば、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い双方向性の中継器を提供することができる。
【0032】
【実施例】以下、図3〜図21を参照して、本発明の一実施例について、GTL伝送方式、CTT伝送方式、LVTTL(low voltage transistor trnsistor logic)伝送方式のいずれの伝送方式にも使用することができるようにした中継器を例にして説明する。
【0033】図3は本発明の一実施例の要部を示す回路図である。図中、33、34は伝送信号DATAが入出力される伝送信号入出力端子、35は伝送方向を指定する伝送方向指定信号TDが入力される伝送方向指定信号入力端子、36は伝送方式を指定する伝送方式指定信号VMが入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0034】ここに、LVTTL伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=電源電圧VCC=3.3[V]とし、CTT伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=1.65[V]とし、GTL伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=0.8[V]とする。
【0035】また、37は伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする場合に、基準電圧VREF(伝送信号DATAの中間電圧)を用いて伝送信号入出力端子33に入力される伝送信号DATAの論理判定を行う差動増幅回路からなる比較回路、いわゆる差動コンパレータである。
【0036】この差動コンパレータ37は図4に示すように構成されており、図中、38〜42はpチャネルMIS(metal insulator semiconductor)トランジスタの一種であるpチャネルMOS(metal oxide semiconductor)トランジスタ(以下、pMOSトランジスタという)である。
【0037】また、43〜46はnチャネルMISトランジスタの一種であるnチャネルMOSトランジスタ(以下、nMOSトランジスタという)、47、48は抵抗である。
【0038】なお、pMOSトランジスタ38、39及びnMOSトランジスタ45は入力電圧が大振幅の場合に、回路に流れる電流を低減化して消費電力の低減化を図るためのものである。
【0039】また、抵抗47、48は、pMOSトランジスタ38、39及びnMOSトランジスタ45のゲート容量を見かけ上、小さくして、入力負荷を小さくし、高速動作を補償するものである。
【0040】ここに、この差動コンパレータ37においては、後述するように、LVTTL伝送方式又はCTT伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、1.65[V]が供給され、GTL伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、0.8[V]が供給される。
【0041】そこで、この差動コンパレータ37においては、図5に示すように、伝送信号DATA=Hレベルの場合、nMOSトランジスタ43=導通(以下、ONという)、nMOSトランジスタ44=非導通(以下、OFFという)とされ、差動コンパレータ37の出力=Lレベルとなる。
【0042】これに対して、図6に示すように、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、nMOSトランジスタ43=OFF、nMOSトランジスタ44=ONとされ、差動コンパレータ37の出力=Hレベルとなる。
【0043】また、図3において、49は伝送信号入出力端子33に入力される伝送信号DATAと同一論理の伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34に出力する出力回路であり、50、51はpMOSトランジスタ、52〜54はnMOSトランジスタ、55はNAND回路、56はインバータである。
【0044】また、57は出力回路49の出力動作を制御する出力制御回路であり、58〜61はインバータ、62〜65はNOR回路、66〜70はNAND回路である。
【0045】また、71は伝送信号入出力端子34を入力端子、伝送信号入出力端子33を出力端子とする場合に、基準電圧VREFを用いて伝送信号入出力端子34に入力される伝送信号DATAの論理判定を行う差動コンパレータである。
【0046】この差動コンパレータ71は図7に示すように構成されており、図中、72〜76はpMOSトランジスタ、77〜80はnMOSトランジスタ、81、82は抵抗である。
【0047】なお、pMOSトランジスタ72、73及びnMOSトランジスタ79は入力電圧が大振幅の場合に、回路に流れる電流を低減化して消費電力の低減化を図るためのものである。
【0048】また、抵抗81、82は、pMOSトランジスタ72、73及びnMOSトランジスタ79のゲート容量を見かけ上、小さくして、入力負荷を小さくし、高速動作を補償するものである。
【0049】ここに、この差動コンパレータ71においても、後述するように、LVTTL伝送方式又はCTT伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、1.65[V]が供給され、GTL伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、0.8[V]が供給される。
【0050】そこで、この差動コンパレータ71においては、図8に示すように、伝送信号DATA=Hレベルの場合には、nMOSトランジスタ77=ON、nMOSトランジスタ78=OFFとされ、差動コンパレータ71の出力=Lレベルとなる。
【0051】これに対して、図9に示すように、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、nMOSトランジスタ77=OFF、nMOSトランジスタ78=ONとされ、差動コンパレータ71の出力=Hレベルとなる。
【0052】また、図3において、83は伝送信号入出力端子34に入力される伝送信号DATAと同一論理の伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33に出力する出力回路であり、84、85はpMOSトランジスタ、86〜88はnMOSトランジスタ、89はNAND回路、90はインバータである。
【0053】また、91は出力回路83の出力動作を制御する出力制御回路であり、92〜94はインバータ、95〜98はNOR回路、99〜103はNAND回路である。
【0054】また、104は伝送方式指定信号VMが指定する伝送方式を判定し、論理判定に必要な基準電圧VREFを差動コンパレータ37、71に供給すると共に、出力回路49、83を指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号CTTM、GTLMを出力制御回路57、91に供給する伝送方式判定回路である。
【0055】この伝送方式判定回路104は図10に示すように構成されており、図中、105は電源電圧VCC(3.3[V])を分圧して電源電圧VCCの2分の1の電圧である1/2・VCC(1.65[V])を発生する1/2・VCC発生回路であり、106、107は同一抵抗値rの抵抗、108はMOSキャパシタである。
【0056】また、109は電源電圧VCCを分圧して電源電圧VCCの3分の2の電圧である2/3・VCC(2.2[V])を発生する2/3・VCC発生回路であり、110は抵抗値rの抵抗、111は抵抗値2rの抵抗、112はMOSキャパシタである。
【0057】また、113は電源電圧VCCを分圧して電源電圧VCCの3分の1の電圧である1/3・VCC(1.1[V])を発生する1/3・VCC発生回路であり、114は抵抗値2rの抵抗、115は抵抗値rの抵抗、116はMOSキャパシタである。
【0058】また、117は伝送方式指定信号VMの電圧値と2/3・VCC発生回路109から出力される2/3・VCCとを比較する差動コンパレータであり、118は抵抗、119はMOSキャパシタ、120〜123はpMOSトランジスタ、124〜126はnMOSトランジスタである。
【0059】なお、pMOSトランジスタ120、121は、LVTTL伝送方式が指定され、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされる場合に、、この差動コンパレータ117に大きな電流が流れないようにするためのものである。
【0060】また、127はnMOSトランジスタ124のドレインに得られる差動コンパレータ117の出力を増幅、反転して、動作モード信号CTTMを出力するインバータである。
【0061】また、128は伝送方式指定信号VMの電圧値と1/3・VCC発生回路113から出力される1/3・VCCとを比較する差動コンパレータであり、129〜132はpMOSトランジスタ、133〜135はnMOSトランジスタである。
【0062】なお、pMOSトランジスタ129、130は、LVTTL伝送方式が指定され、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされる場合に、この差動コンパレータ128に大きな電流が流れないようにするためのものである。
【0063】また、136はnMOSトランジスタ133のドレインに得られる差動コンパレータ128の出力を増幅、反転して、動作モード信号GTLMを出力するインバータである。
【0064】また、137は伝送方式指定信号VMと1/2・VCC発生回路105から出力される1/2・VCCとのいずれかの電圧を基準電圧VREFとして出力する選択回路であり、138、139はnMOSトランジスタ、140はインバータである。
【0065】ここに、本実施例においては、LVTTL伝送方式を採用する場合、図11に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして電源電圧VCC=3.3[V]が入力される。
【0066】この場合、差動コンパレータ117においては、3.3[V]>2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=ON、nMOSトランジスタ125=OFFとなり、差動コンパレータ117の出力=Lレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Hレベルとされる。
【0067】また、差動コンパレータ128においては、3.3[V]>1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=ON、nMOSトランジスタ134=OFFとされ、差動コンパレータ128の出力=Lレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0068】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=ON、インバータ140の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ139=OFFとなり、基準電圧VREFとして、1/2・VCC=1.65[V]が選択される。
【0069】また、CTT伝送方式が採用される場合には、図12に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして、1.65[V]が入力される。
【0070】この場合、差動コンパレータ117においては、1.65[V]<2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=OFF、nMOSトランジスタ125=ONとなり、差動コンパレータ117の出力=Hレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Lレベルとされる。
【0071】また、差動コンパレータ128においては、3.3[V]>1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=ON、nMOSトランジスタ134=OFFとされ、差動コンパレータ128の出力=Lレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0072】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=OFF、インバータ140の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ139=ONとなり、基準電圧VREFとして、VM=1.65[V]が選択される。
【0073】また、GTL伝送方式が採用される場合には、図13に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして、0.8[V]が入力される。
【0074】この場合、差動コンパレータ117においては、0.8[V]<2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=OFF、nMOSトランジスタ125=ONとなり、差動コンパレータ117の出力=Hレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Lレベルとされる。
【0075】また、差動コンパレータ128においては、0.8[V]<1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=OFF、nMOSトランジスタ134=ONとされ、差動コンパレータ128の出力=Hレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Lレベルとされる。
【0076】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=OFF、インバータ140の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ139=ONとなり、基準電圧VREFとして、VM=0.8[V]が選択される。
【0077】このように、本実施例においては、LVTTL伝送方式が採用される場合、図14に示すように、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされ、動作モード信号CTTM=Hレベル、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0078】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0079】この結果、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0080】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0081】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、インバータ60の出力=Lレベル、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとなる。
【0082】また、NAND回路68の出力=Lレベル、NAND回路69の出力=Hレベル、NOR回路65の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなる。
【0083】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルの場合、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NOR回路62の出力=Hレベル、NAND回路66、67の出力=Lレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=ONとなる。
【0084】また、NOR回路63、64の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=OFFとなる。
【0085】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のHレベルがpMOSトランジスタ50、51を介して出力される。
【0086】これに対して、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、図15に示すように、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=OFFとなる。
【0087】また、NOR回路63、64の出力=Hレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=ONとなる。
【0088】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のLレベルがnMOSトランジスタ52、53を介して出力される。
【0089】このように、本実施例をLVTTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0090】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0091】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0092】即ち、本実施例をLVTTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路83は、pMOSトランジスタ84、85をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86、87をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0093】また、CTT伝送方式で動作させる場合には、図16に示すように、伝送方式指定信号VM=1.65[V]とされ、動作モード信号CTTM=Lレベル、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0094】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0095】このようにすると、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0096】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0097】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、インバータ60の出力=Lレベル、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとなる。
【0098】また、NOR回路62の出力=Hレベル、NAND回路68の出力=Hレベル、NAND回路69の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Hレベルとなるが、伝送信号入出力端子34=Lレベルとされていると、差動コンパレータ71の出力=Hレベル、インバータ59の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなっている。
【0099】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルとされると、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NAND回路66、67の出力=Lレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=ONとなる。
【0100】また、NOR回路63、64の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=OFFとなる。
【0101】この結果、差動コンパレータ71の出力=Lレベル、インバータ59の出力=Hレベル、NAND回路70の出力=Lレベル、NAND回路67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ51=OFFとされる。
【0102】このように、この場合には、伝送信号入出力端子34のレベルは、pMOSトランジスタ50、51によって引き上げられ、その後は、pMOSトランジスタ50により、Hレベルが維持される。
【0103】これに対して、図17に示すように、伝送信号入出力端子34に伝送信号DATAとしてHレベルとされていると、差動コンパレータ71の出力=Lレベル、インバータ59の出力=Hレベル、NOR回路65の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Hレベル、NAND回路70の出力=Lレベルとなっている。
【0104】この状態で、伝送信号DATA=Lレベルとされると、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=OFFとなる。
【0105】また、NOR回路63、64の出力=Hレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=ONとなる。
【0106】この結果、差動コンパレータ71の出力=Hレベル、インバータ59の出力=Lレベル、NOR回路65の出力=Hレベル、NOR回路63の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53=OFFとされる。
【0107】このように、この場合には、伝送信号入出力端子34のレベルは、nMOSトランジスタ52、53によって引き下げられ、その後は、nMOSトランジスタ52により、Lレベルが維持される。
【0108】即ち、本実施例をCTT伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、出力レベルを変化させる場合には、出力レベルが一定レベルになるまでは、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルになった後は、pMOSトランジスタ50をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0109】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0110】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0111】即ち、本実施例をCTT伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路83は、出力レベルを変化させる場合には、出力レベルが一定レベルになるまでは、pMOSトランジスタ84、85をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86、87をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルになった後は、pMOSトランジスタ84をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0112】また、GTL伝送方式で動作させる場合には、図18に示すように、伝送方式指定信号VM=0.8[V]とされ、動作モード信号CTTM=Lレベル、動作モード信号GTLM=Lレベルとされる。
【0113】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0114】このようにすると、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0115】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0116】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、NAND回路68の出力=Hレベル、NAND回路69の出力=Hレベル、NOR回路65=Lレベル、インバータ61の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなる。
【0117】また、インバータ60の出力=Hレベル、NOR回路62の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベル、pMOS50、51=OFFとされる。
【0118】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルの場合、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NOR回路63、64の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ52、53=OFFとなる。
【0119】したがって、また、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとされる。
【0120】したがって、この場合には、伝送信号入出力端子34側の終端電圧線(図示せず)及び終端抵抗(図示せず)を介して、伝送信号入出力端子34が接続される集積回路の入力端はHレベルとされることになる。
【0121】これに対して、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、図19に示すように、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NOR回路63、64の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ53、52=ONとされる。
【0122】したがって、また、NAND回路55の出力=Lレベル、インバータ56の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ54=ONとされる。
【0123】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のLレベルがnMOSトランジスタ52〜54を介して出力される。
【0124】このように、本実施例をGTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53、54をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0125】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0126】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0127】即ち、本実施例をGTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53、54をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0128】以上のように、本実施例においては、伝送信号入出力端子33に接続された入力回路は入力抵抗を高抵抗とする差動コンパレータ37で構成されており、伝送信号入出力端子33を入力側、伝送信号入出力端子34を出力側とする場合には、出力回路83は出力抵抗が高抵抗になるように制御される。
【0129】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、本実施例を使用し、伝送信号入力端子33を分岐点に接続し、伝送信号出力端子34を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0130】したがって、本実施例によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0131】また、本実施例においては、伝送信号入出力端子33、34に入力される伝送信号DATAの論理を判定するために必要な基準電圧VREFが差動コンパレータ37、71に供給されると共に、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、GTL伝送方式のうち、出力回路49、83を伝送方式指定信号VMによって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号CTTM、GTLMが出力制御回路57、91に供給され、出力回路49、83の動作が制御される。
【0132】このように、本実施例によれば、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、GTL伝送方式に使用することができるので、利便性の高い中継器を提供することができる。
【0133】ここに、具体的には、図20に示すように、分岐した信号伝送路141の長さL141が信号の波長λに比べて十分に短い場合、受信端、例えば、DRAM142の入力端142Aにおける反射の影響を無視することができるので、本実施例を使用する場合には、分岐した信号伝送路141に対して、LVTTL伝送方式で信号を伝送することができる。
【0134】即ち、このようにすることによって、従来の方法では信号伝送が困難であった伝送速度の信号であっても、LVTTL伝送方式によって信号伝送が可能となるので、従来の集積回路であっても、使用することができる。なお、143は信号伝送路の主路である。
【0135】これに対して、図21に示すように、分岐した信号伝送路141の長さL141が信号の波長λに対して比較しうる程度の長さである場合には、受信端であるDRAM142の入力端142Aにおける反射を考慮して、CTT伝送方式又はGTL伝送方式を採用する必要がある。
【0136】したがって、この場合には、分岐された信号伝送路141も整合終端を行う必要があり、終端抵抗が多くなるデメリットはあるが、反射による信号の劣化はなく、高速な信号伝送が可能となる。なお、144は終端抵抗である。
【0137】また、上述の実施例は本発明中、第2の発明の一実施例であるが、図3において、伝送方向指定信号入力端子35、出力制御回路91、出力回路83を削除する場合には、本発明中、第1の発明の一実施例である伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする単方向性の中継器とすることができる。
【0138】
【発明の効果】第1の発明・・図1本発明中、第1の発明によれば、中継回路23は入力抵抗を高抵抗とされていることから、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、この第1の発明を使用して、伝送信号入力端子21を分岐点に接続し、伝送信号出力端子22を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実質的に分岐路を見えなくなるようにすることができるので、分岐点における反射をなくし、分岐路における伝送信号の劣化をなくすことができる。
【0139】また、この第1の発明によれば、伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路23に供給すると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路23に供給し、中継回路23の動作が制御されるように構成されているので、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い単方向性の中継器を提供することができる。
【0140】第2の発明・・図2本発明中、第2の発明によれば、中継回路28は入力抵抗を高抵抗とされており、また、伝送信号入出力端子26を入力側、伝送信号入出力端子27を出力側とする場合、中継回路29は出力抵抗を高抵抗に制御されるので、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、第2の発明を使用して、伝送信号入出力端子26を分岐点に接続し、伝送信号入出力端子27を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実質的に分岐路は見えなくなるようにすることができるので、分岐点における反射をなくし、分岐路における伝送信号の劣化をなくすことができる。
【0141】また、この第2の発明によれば、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路28、29に供給すると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路28、29に供給し、中継回路28、29の動作を制御するように構成されているので、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い双方向性の中継器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明中、第1の発明の原理説明図である。
【図2】本発明中、第2の発明の原理説明図である。
【図3】本発明の一実施例の回路構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの回路構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図6】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図7】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの回路構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図9】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図10】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の回路構成を示す図である。
【図11】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図12】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図13】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図14】本発明の一実施例の動作(LVTTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図15】本発明の一実施例の動作(LVTTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図16】本発明の一実施例の動作(CTT伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図17】本発明の一実施例の動作(CTT伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図18】本発明の一実施例の動作(GTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図19】本発明の一実施例の動作(GTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図20】本発明の一実施例の使用例を示す図である。
【図21】本発明の一実施例の使用例を示す図である。
【図22】伝送回路の一例を示す回路図である。
【図23】図22に示す伝送回路が有する問題点を説明するための波形図である。
【符号の説明】
(図1)21 伝送信号入力端子
22 伝送信号出力端子
23 中継回路
24 伝送方式指定信号入力端子
25 伝送方式判定回路
(図2)26、27 伝送信号入出力端子
28、29 中継回路
30 伝送方向指定信号入力端子
31 伝送方式指定信号入力端子
32 伝送方式判定回路
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置における信号伝送路の分岐路に使用して好適な中継器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置においては、伝送信号の波長は信号伝送路に対して十分に長く、信号伝送路の終端部における反射の影響は無視することができたので、反射の影響を避けるための中継器は使用されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、CPU(central processing unit)の動作速度の向上に伴い、伝送信号の伝送速度が速くなり、伝送信号の波長に対して信号伝送路の長さが十分には長いとは言えなくなり、信号伝送路の終端部における反射の影響が無視できなくなってきた。
【0004】そこで、このような反射の影響を抑えるために、整合終端を前提とした高速信号伝送方式として、GTL(Gunning Transceiver Logic)伝送方式と称される伝送方式や、CTT(Center Tapped Termination)伝送方式と称される伝送方式が提案されている。
【0005】しかし、整合終端を行うようにしても、信号伝送路をT字形に分岐したりすると、伝送信号が劣化してしまい、受信側において伝送信号の論理を判定することができなくなるという不都合が本発明者による実験により判明した。
【0006】ここに、図22は本発明者が実験の対象とした伝送回路の一例を示している。この伝送回路は、CTT伝送方式を採用するものであり、1はCPU、2〜5はDRAM(dynamic random access memory)である。
【0007】また、6は長さを30cmとする信号伝送路、7〜9は長さを2cmとする信号伝送路、10〜13は長さを5cmとする信号伝送路、14は終端電圧VTTとして1.65[V]を供給するVTT線、15は50Ωの終端抵抗である。
【0008】また、図23は、この伝送回路において、CPU1からDRAM2〜5に信号を伝送した場合の信号波形の変化を示しており、V1はCPU1の入出力端における信号波形、V2〜V5はDRAM2〜5の入力端における信号波形である。
【0009】このように、分岐された信号伝送路10〜13を設けると、DRAM2〜5の入力端における信号波形V2〜V5はひずんでしまい、DRAM2〜5において伝送信号の論理を判定することができなくなってしまうが、これは、分岐点16〜19における反射の影響によるものと考えられる。
【0010】したがって、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置が信号伝送路に分岐路を設ける場合には、分岐点における反射の影響に対して何らかの対策が必要となってくる。
【0011】本発明は、かかる点に鑑み、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設けている電子装置に使用する場合には、分岐点における反射の影響をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができると共に、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い中継器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明・・図1図1は本発明中、第1の発明の原理説明図である。この第1の発明は単方向性の中継器であり、図中、21は伝送信号が入力される伝送信号入力端子、22は伝送信号が出力される伝送信号出力端子である。
【0013】また、23は入力端23Aを伝送信号入力端子21に接続され、出力端23Bを伝送信号出力端子22に接続され、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号出力端子22に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0014】また、24は伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0015】また、25は伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路23に供給すると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路23に供給して中継回路23の動作を制御する伝送方式判定回路である。
【0016】第2の発明・・図2図2は本発明中、第2の発明の原理説明図である。この第2の発明は双方向性の中継器であり、図中、26、27は伝送信号が入出力される伝送信号入出力端子である。
【0017】また、28は入力端28Aを伝送信号入出力端子26に接続され、出力端28Bを伝送信号入出力端子27に接続され、伝送信号入出力端子26に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入出力端子26に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号入出力端子27に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0018】また、29は入力端29Aを伝送信号入出力端子27に接続され、出力端29Bを伝送信号入出力端子26に接続され、伝送信号入出力端子27に入力される伝送信号の論理を判定し、伝送信号入出力端子27に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を伝送信号入出力端子26に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路である。
【0019】また、30は伝送信号入出力端子26を入力端子、伝送信号入出力端子27を出力端子とする場合には、中継回路29の出力抵抗が高抵抗となるように制御し、伝送信号入出力端子27を入力端子、伝送信号入出力端子26を出力端子とする場合には、中継回路28の出力抵抗が高抵抗となるように制御する伝送方向指定信号が入力される伝送方向指定信号入力端子である。
【0020】また、31は伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0021】また、32は伝送方式指定信号入力端子31に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路28、29に供給すると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路28、29に供給して中継回路28、29の動作を制御する伝送方式判定回路である。
【0022】
【作用】第1の発明・・図1本発明中、第1の発明においては、中継回路23は、入力抵抗を高抵抗とされている。
【0023】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、この第1の発明を使用して、伝送信号入力端子21を分岐点に接続し、伝送信号出力端子22を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0024】したがって、この第1の発明によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0025】また、この第1の発明においては、伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式が判定され、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFが中継回路23に供給されると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号が中継回路23に供給され、中継回路23の動作が制御される。
【0026】したがって、この第1の発明によれば、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い単方向性の中継器を提供することができる。
【0027】第2の発明・・図2本発明中、第2の発明においては、中継回路28は入力抵抗を高抵抗とされており、また、伝送信号入出力端子26を入力側、伝送信号入出力端子27を出力側とする場合、中継回路29は出力抵抗が高抵抗になるように制御される。
【0028】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、第2の発明を使用して、伝送信号入出力端子26を分岐点に接続し、伝送信号入出力端子27を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0029】したがって、この第2の発明によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0030】また、この第2の発明においては、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFが中継回路28、29に供給されると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号が中継回路28、29に供給され、中継回路28、29の動作が制御される。
【0031】したがって、この第2の発明によれば、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い双方向性の中継器を提供することができる。
【0032】
【実施例】以下、図3〜図21を参照して、本発明の一実施例について、GTL伝送方式、CTT伝送方式、LVTTL(low voltage transistor trnsistor logic)伝送方式のいずれの伝送方式にも使用することができるようにした中継器を例にして説明する。
【0033】図3は本発明の一実施例の要部を示す回路図である。図中、33、34は伝送信号DATAが入出力される伝送信号入出力端子、35は伝送方向を指定する伝送方向指定信号TDが入力される伝送方向指定信号入力端子、36は伝送方式を指定する伝送方式指定信号VMが入力される伝送方式指定信号入力端子である。
【0034】ここに、LVTTL伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=電源電圧VCC=3.3[V]とし、CTT伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=1.65[V]とし、GTL伝送方式を採用する場合には、伝送方式指定信号VM=0.8[V]とする。
【0035】また、37は伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする場合に、基準電圧VREF(伝送信号DATAの中間電圧)を用いて伝送信号入出力端子33に入力される伝送信号DATAの論理判定を行う差動増幅回路からなる比較回路、いわゆる差動コンパレータである。
【0036】この差動コンパレータ37は図4に示すように構成されており、図中、38〜42はpチャネルMIS(metal insulator semiconductor)トランジスタの一種であるpチャネルMOS(metal oxide semiconductor)トランジスタ(以下、pMOSトランジスタという)である。
【0037】また、43〜46はnチャネルMISトランジスタの一種であるnチャネルMOSトランジスタ(以下、nMOSトランジスタという)、47、48は抵抗である。
【0038】なお、pMOSトランジスタ38、39及びnMOSトランジスタ45は入力電圧が大振幅の場合に、回路に流れる電流を低減化して消費電力の低減化を図るためのものである。
【0039】また、抵抗47、48は、pMOSトランジスタ38、39及びnMOSトランジスタ45のゲート容量を見かけ上、小さくして、入力負荷を小さくし、高速動作を補償するものである。
【0040】ここに、この差動コンパレータ37においては、後述するように、LVTTL伝送方式又はCTT伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、1.65[V]が供給され、GTL伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、0.8[V]が供給される。
【0041】そこで、この差動コンパレータ37においては、図5に示すように、伝送信号DATA=Hレベルの場合、nMOSトランジスタ43=導通(以下、ONという)、nMOSトランジスタ44=非導通(以下、OFFという)とされ、差動コンパレータ37の出力=Lレベルとなる。
【0042】これに対して、図6に示すように、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、nMOSトランジスタ43=OFF、nMOSトランジスタ44=ONとされ、差動コンパレータ37の出力=Hレベルとなる。
【0043】また、図3において、49は伝送信号入出力端子33に入力される伝送信号DATAと同一論理の伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34に出力する出力回路であり、50、51はpMOSトランジスタ、52〜54はnMOSトランジスタ、55はNAND回路、56はインバータである。
【0044】また、57は出力回路49の出力動作を制御する出力制御回路であり、58〜61はインバータ、62〜65はNOR回路、66〜70はNAND回路である。
【0045】また、71は伝送信号入出力端子34を入力端子、伝送信号入出力端子33を出力端子とする場合に、基準電圧VREFを用いて伝送信号入出力端子34に入力される伝送信号DATAの論理判定を行う差動コンパレータである。
【0046】この差動コンパレータ71は図7に示すように構成されており、図中、72〜76はpMOSトランジスタ、77〜80はnMOSトランジスタ、81、82は抵抗である。
【0047】なお、pMOSトランジスタ72、73及びnMOSトランジスタ79は入力電圧が大振幅の場合に、回路に流れる電流を低減化して消費電力の低減化を図るためのものである。
【0048】また、抵抗81、82は、pMOSトランジスタ72、73及びnMOSトランジスタ79のゲート容量を見かけ上、小さくして、入力負荷を小さくし、高速動作を補償するものである。
【0049】ここに、この差動コンパレータ71においても、後述するように、LVTTL伝送方式又はCTT伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、1.65[V]が供給され、GTL伝送方式が採用される場合には、基準電圧VREFとして、0.8[V]が供給される。
【0050】そこで、この差動コンパレータ71においては、図8に示すように、伝送信号DATA=Hレベルの場合には、nMOSトランジスタ77=ON、nMOSトランジスタ78=OFFとされ、差動コンパレータ71の出力=Lレベルとなる。
【0051】これに対して、図9に示すように、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、nMOSトランジスタ77=OFF、nMOSトランジスタ78=ONとされ、差動コンパレータ71の出力=Hレベルとなる。
【0052】また、図3において、83は伝送信号入出力端子34に入力される伝送信号DATAと同一論理の伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33に出力する出力回路であり、84、85はpMOSトランジスタ、86〜88はnMOSトランジスタ、89はNAND回路、90はインバータである。
【0053】また、91は出力回路83の出力動作を制御する出力制御回路であり、92〜94はインバータ、95〜98はNOR回路、99〜103はNAND回路である。
【0054】また、104は伝送方式指定信号VMが指定する伝送方式を判定し、論理判定に必要な基準電圧VREFを差動コンパレータ37、71に供給すると共に、出力回路49、83を指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号CTTM、GTLMを出力制御回路57、91に供給する伝送方式判定回路である。
【0055】この伝送方式判定回路104は図10に示すように構成されており、図中、105は電源電圧VCC(3.3[V])を分圧して電源電圧VCCの2分の1の電圧である1/2・VCC(1.65[V])を発生する1/2・VCC発生回路であり、106、107は同一抵抗値rの抵抗、108はMOSキャパシタである。
【0056】また、109は電源電圧VCCを分圧して電源電圧VCCの3分の2の電圧である2/3・VCC(2.2[V])を発生する2/3・VCC発生回路であり、110は抵抗値rの抵抗、111は抵抗値2rの抵抗、112はMOSキャパシタである。
【0057】また、113は電源電圧VCCを分圧して電源電圧VCCの3分の1の電圧である1/3・VCC(1.1[V])を発生する1/3・VCC発生回路であり、114は抵抗値2rの抵抗、115は抵抗値rの抵抗、116はMOSキャパシタである。
【0058】また、117は伝送方式指定信号VMの電圧値と2/3・VCC発生回路109から出力される2/3・VCCとを比較する差動コンパレータであり、118は抵抗、119はMOSキャパシタ、120〜123はpMOSトランジスタ、124〜126はnMOSトランジスタである。
【0059】なお、pMOSトランジスタ120、121は、LVTTL伝送方式が指定され、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされる場合に、、この差動コンパレータ117に大きな電流が流れないようにするためのものである。
【0060】また、127はnMOSトランジスタ124のドレインに得られる差動コンパレータ117の出力を増幅、反転して、動作モード信号CTTMを出力するインバータである。
【0061】また、128は伝送方式指定信号VMの電圧値と1/3・VCC発生回路113から出力される1/3・VCCとを比較する差動コンパレータであり、129〜132はpMOSトランジスタ、133〜135はnMOSトランジスタである。
【0062】なお、pMOSトランジスタ129、130は、LVTTL伝送方式が指定され、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされる場合に、この差動コンパレータ128に大きな電流が流れないようにするためのものである。
【0063】また、136はnMOSトランジスタ133のドレインに得られる差動コンパレータ128の出力を増幅、反転して、動作モード信号GTLMを出力するインバータである。
【0064】また、137は伝送方式指定信号VMと1/2・VCC発生回路105から出力される1/2・VCCとのいずれかの電圧を基準電圧VREFとして出力する選択回路であり、138、139はnMOSトランジスタ、140はインバータである。
【0065】ここに、本実施例においては、LVTTL伝送方式を採用する場合、図11に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして電源電圧VCC=3.3[V]が入力される。
【0066】この場合、差動コンパレータ117においては、3.3[V]>2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=ON、nMOSトランジスタ125=OFFとなり、差動コンパレータ117の出力=Lレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Hレベルとされる。
【0067】また、差動コンパレータ128においては、3.3[V]>1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=ON、nMOSトランジスタ134=OFFとされ、差動コンパレータ128の出力=Lレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0068】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=ON、インバータ140の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ139=OFFとなり、基準電圧VREFとして、1/2・VCC=1.65[V]が選択される。
【0069】また、CTT伝送方式が採用される場合には、図12に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして、1.65[V]が入力される。
【0070】この場合、差動コンパレータ117においては、1.65[V]<2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=OFF、nMOSトランジスタ125=ONとなり、差動コンパレータ117の出力=Hレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Lレベルとされる。
【0071】また、差動コンパレータ128においては、3.3[V]>1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=ON、nMOSトランジスタ134=OFFとされ、差動コンパレータ128の出力=Lレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0072】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=OFF、インバータ140の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ139=ONとなり、基準電圧VREFとして、VM=1.65[V]が選択される。
【0073】また、GTL伝送方式が採用される場合には、図13に示すように、伝送方式指定信号入力端子36には、伝送方式指定信号VMとして、0.8[V]が入力される。
【0074】この場合、差動コンパレータ117においては、0.8[V]<2/3・VCC=2.2[V]であることから、nMOSトランジスタ124=OFF、nMOSトランジスタ125=ONとなり、差動コンパレータ117の出力=Hレベル、インバータ127の出力、即ち、動作モード信号CTTM=Lレベルとされる。
【0075】また、差動コンパレータ128においては、0.8[V]<1/3・VCC=1.1[V]であることから、nMOSトランジスタ133=OFF、nMOSトランジスタ134=ONとされ、差動コンパレータ128の出力=Hレベル、インバータ136の出力、即ち、動作モード信号GTLM=Lレベルとされる。
【0076】したがって、また、選択回路137においては、nMOSトランジスタ138=OFF、インバータ140の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ139=ONとなり、基準電圧VREFとして、VM=0.8[V]が選択される。
【0077】このように、本実施例においては、LVTTL伝送方式が採用される場合、図14に示すように、伝送方式指定信号VM=3.3[V]とされ、動作モード信号CTTM=Hレベル、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0078】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0079】この結果、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0080】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0081】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、インバータ60の出力=Lレベル、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとなる。
【0082】また、NAND回路68の出力=Lレベル、NAND回路69の出力=Hレベル、NOR回路65の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなる。
【0083】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルの場合、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NOR回路62の出力=Hレベル、NAND回路66、67の出力=Lレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=ONとなる。
【0084】また、NOR回路63、64の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=OFFとなる。
【0085】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のHレベルがpMOSトランジスタ50、51を介して出力される。
【0086】これに対して、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、図15に示すように、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=OFFとなる。
【0087】また、NOR回路63、64の出力=Hレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=ONとなる。
【0088】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のLレベルがnMOSトランジスタ52、53を介して出力される。
【0089】このように、本実施例をLVTTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0090】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0091】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0092】即ち、本実施例をLVTTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路83は、pMOSトランジスタ84、85をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86、87をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0093】また、CTT伝送方式で動作させる場合には、図16に示すように、伝送方式指定信号VM=1.65[V]とされ、動作モード信号CTTM=Lレベル、動作モード信号GTLM=Hレベルとされる。
【0094】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0095】このようにすると、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0096】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0097】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、インバータ60の出力=Lレベル、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとなる。
【0098】また、NOR回路62の出力=Hレベル、NAND回路68の出力=Hレベル、NAND回路69の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Hレベルとなるが、伝送信号入出力端子34=Lレベルとされていると、差動コンパレータ71の出力=Hレベル、インバータ59の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなっている。
【0099】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルとされると、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NAND回路66、67の出力=Lレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=ONとなる。
【0100】また、NOR回路63、64の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=OFFとなる。
【0101】この結果、差動コンパレータ71の出力=Lレベル、インバータ59の出力=Hレベル、NAND回路70の出力=Lレベル、NAND回路67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ51=OFFとされる。
【0102】このように、この場合には、伝送信号入出力端子34のレベルは、pMOSトランジスタ50、51によって引き上げられ、その後は、pMOSトランジスタ50により、Hレベルが維持される。
【0103】これに対して、図17に示すように、伝送信号入出力端子34に伝送信号DATAとしてHレベルとされていると、差動コンパレータ71の出力=Lレベル、インバータ59の出力=Hレベル、NOR回路65の出力=Lレベル、インバータ61の出力=Hレベル、NAND回路70の出力=Lレベルとなっている。
【0104】この状態で、伝送信号DATA=Lレベルとされると、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ50、51=OFFとなる。
【0105】また、NOR回路63、64の出力=Hレベルとなり、nMOSトランジスタ53、52=ONとなる。
【0106】この結果、差動コンパレータ71の出力=Hレベル、インバータ59の出力=Lレベル、NOR回路65の出力=Hレベル、NOR回路63の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ53=OFFとされる。
【0107】このように、この場合には、伝送信号入出力端子34のレベルは、nMOSトランジスタ52、53によって引き下げられ、その後は、nMOSトランジスタ52により、Lレベルが維持される。
【0108】即ち、本実施例をCTT伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、出力レベルを変化させる場合には、出力レベルが一定レベルになるまでは、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルになった後は、pMOSトランジスタ50をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0109】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0110】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0111】即ち、本実施例をCTT伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路83は、出力レベルを変化させる場合には、出力レベルが一定レベルになるまでは、pMOSトランジスタ84、85をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86、87をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルになった後は、pMOSトランジスタ84をプルアップ素子、nMOSトランジスタ86をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0112】また、GTL伝送方式で動作させる場合には、図18に示すように、伝送方式指定信号VM=0.8[V]とされ、動作モード信号CTTM=Lレベル、動作モード信号GTLM=Lレベルとされる。
【0113】この場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子33側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子34側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Hレベルとされる。
【0114】このようにすると、出力制御回路91及び出力回路83においては、NOR回路95の出力=Lレベル、NAND回路99、100の出力=Hレベルとなり、pMOSトランジスタ84、85=OFFとなると共に、NOR回路96、97の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ86、87の出力=OFFとなる。
【0115】また、NAND回路89の出力=Hレベル、インバータ90の出力=Lレベルとなり、nMOSトランジスタ88=OFFとなる。したがって、この場合には、出力回路83の入力抵抗は、高抵抗となる。
【0116】また、出力制御回路57及び出力回路49においては、インバータ58の出力=Lレベル、NAND回路68の出力=Hレベル、NAND回路69の出力=Hレベル、NOR回路65=Lレベル、インバータ61の出力=Lレベル、NAND回路70の出力=Hレベルとなる。
【0117】また、インバータ60の出力=Hレベル、NOR回路62の出力=Lレベル、NAND回路66、67の出力=Hレベル、pMOS50、51=OFFとされる。
【0118】ここに、例えば、伝送信号DATA=Hレベルの場合、差動コンパレータ37の出力=Lレベル、インバータ92の出力=Hレベル、NOR回路63、64の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ52、53=OFFとなる。
【0119】したがって、また、NAND回路55の出力=Hレベル、インバータ56の出力=Lレベル、nMOSトランジスタ54=OFFとされる。
【0120】したがって、この場合には、伝送信号入出力端子34側の終端電圧線(図示せず)及び終端抵抗(図示せず)を介して、伝送信号入出力端子34が接続される集積回路の入力端はHレベルとされることになる。
【0121】これに対して、伝送信号DATA=Lレベルの場合には、図19に示すように、差動コンパレータ37の出力=Hレベル、インバータ92の出力=Lレベル、NOR回路63、64の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ53、52=ONとされる。
【0122】したがって、また、NAND回路55の出力=Lレベル、インバータ56の出力=Hレベル、nMOSトランジスタ54=ONとされる。
【0123】この結果、この場合には、伝送信号入出力端子34には、伝送信号入出力端子33に入力された伝送信号DATAと同一論理のLレベルがnMOSトランジスタ52〜54を介して出力される。
【0124】このように、本実施例をGTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53、54をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0125】なお、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子、即ち、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送する場合には、伝送方向指定信号TD=Lレベルとされる。
【0126】この場合、インバータ58の出力=Hレベルとなり、出力制御回路57は、出力制御回路91と等価となるので、出力回路49の出力抵抗は高抵抗となると共に、差動コンパレータ71、出力制御回路91、出力回路83は、それぞれ、伝送信号入出力端子33=入力端子、伝送信号入出力端子34=出力端子とした場合の差動コンパレータ37、出力制御回路57、出力回路49と同様に動作し、伝送信号入出力端子34側から伝送されてくる伝送信号DATAを伝送信号入出力端子33側に伝送することになる。
【0127】即ち、本実施例をGTL伝送方式で動作させる場合において、伝送信号入出力端子34=入力端子、伝送信号入出力端子33=出力端子とする場合には、出力回路49は、pMOSトランジスタ50、51をプルアップ素子、nMOSトランジスタ52、53、54をプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作することになる。
【0128】以上のように、本実施例においては、伝送信号入出力端子33に接続された入力回路は入力抵抗を高抵抗とする差動コンパレータ37で構成されており、伝送信号入出力端子33を入力側、伝送信号入出力端子34を出力側とする場合には、出力回路83は出力抵抗が高抵抗になるように制御される。
【0129】この結果、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、本実施例を使用し、伝送信号入力端子33を分岐点に接続し、伝送信号出力端子34を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実効的に分岐路は見えなくなる。
【0130】したがって、本実施例によれば、分岐点における反射をなくし、伝送信号の劣化を抑えることができ、好適な信号伝送を行うことができる。
【0131】また、本実施例においては、伝送信号入出力端子33、34に入力される伝送信号DATAの論理を判定するために必要な基準電圧VREFが差動コンパレータ37、71に供給されると共に、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、GTL伝送方式のうち、出力回路49、83を伝送方式指定信号VMによって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号CTTM、GTLMが出力制御回路57、91に供給され、出力回路49、83の動作が制御される。
【0132】このように、本実施例によれば、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、GTL伝送方式に使用することができるので、利便性の高い中継器を提供することができる。
【0133】ここに、具体的には、図20に示すように、分岐した信号伝送路141の長さL141が信号の波長λに比べて十分に短い場合、受信端、例えば、DRAM142の入力端142Aにおける反射の影響を無視することができるので、本実施例を使用する場合には、分岐した信号伝送路141に対して、LVTTL伝送方式で信号を伝送することができる。
【0134】即ち、このようにすることによって、従来の方法では信号伝送が困難であった伝送速度の信号であっても、LVTTL伝送方式によって信号伝送が可能となるので、従来の集積回路であっても、使用することができる。なお、143は信号伝送路の主路である。
【0135】これに対して、図21に示すように、分岐した信号伝送路141の長さL141が信号の波長λに対して比較しうる程度の長さである場合には、受信端であるDRAM142の入力端142Aにおける反射を考慮して、CTT伝送方式又はGTL伝送方式を採用する必要がある。
【0136】したがって、この場合には、分岐された信号伝送路141も整合終端を行う必要があり、終端抵抗が多くなるデメリットはあるが、反射による信号の劣化はなく、高速な信号伝送が可能となる。なお、144は終端抵抗である。
【0137】また、上述の実施例は本発明中、第2の発明の一実施例であるが、図3において、伝送方向指定信号入力端子35、出力制御回路91、出力回路83を削除する場合には、本発明中、第1の発明の一実施例である伝送信号入出力端子33を入力端子、伝送信号入出力端子34を出力端子とする単方向性の中継器とすることができる。
【0138】
【発明の効果】第1の発明・・図1本発明中、第1の発明によれば、中継回路23は入力抵抗を高抵抗とされていることから、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、この第1の発明を使用して、伝送信号入力端子21を分岐点に接続し、伝送信号出力端子22を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実質的に分岐路を見えなくなるようにすることができるので、分岐点における反射をなくし、分岐路における伝送信号の劣化をなくすことができる。
【0139】また、この第1の発明によれば、伝送方式指定信号入力端子24に入力される伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、伝送信号入力端子21に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路23に供給すると共に、中継回路23を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路23に供給し、中継回路23の動作が制御されるように構成されているので、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い単方向性の中継器を提供することができる。
【0140】第2の発明・・図2本発明中、第2の発明によれば、中継回路28は入力抵抗を高抵抗とされており、また、伝送信号入出力端子26を入力側、伝送信号入出力端子27を出力側とする場合、中継回路29は出力抵抗を高抵抗に制御されるので、基板上に実装された集積回路間で信号の伝送が行われる電子装置であって、信号伝送路に分岐路を設ける必要がある電子装置の場合、分岐路を主路に接続せず、第2の発明を使用して、伝送信号入出力端子26を分岐点に接続し、伝送信号入出力端子27を分岐路に接続するように構成する場合には、信号伝送路の主路側の駆動点からみて、実質的に分岐路は見えなくなるようにすることができるので、分岐点における反射をなくし、分岐路における伝送信号の劣化をなくすことができる。
【0141】また、この第2の発明によれば、伝送信号入出力端子26、27に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧VREFを中継回路28、29に供給すると共に、中継回路28、29を伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を中継回路28、29に供給し、中継回路28、29の動作を制御するように構成されているので、複数の伝送方式に使用することができるようにした利便性の高い双方向性の中継器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明中、第1の発明の原理説明図である。
【図2】本発明中、第2の発明の原理説明図である。
【図3】本発明の一実施例の回路構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの回路構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図6】本発明の一実施例が設けている一方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図7】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの回路構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図9】本発明の一実施例が設けている他方の差動コンパレータの動作を説明するための回路図である。
【図10】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の回路構成を示す図である。
【図11】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図12】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図13】本発明の一実施例が設けている伝送方式判定回路の動作を説明するための回路図である。
【図14】本発明の一実施例の動作(LVTTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図15】本発明の一実施例の動作(LVTTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図16】本発明の一実施例の動作(CTT伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図17】本発明の一実施例の動作(CTT伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図18】本発明の一実施例の動作(GTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図19】本発明の一実施例の動作(GTL伝送方式で動作させる場合)を説明するための回路図である。
【図20】本発明の一実施例の使用例を示す図である。
【図21】本発明の一実施例の使用例を示す図である。
【図22】伝送回路の一例を示す回路図である。
【図23】図22に示す伝送回路が有する問題点を説明するための波形図である。
【符号の説明】
(図1)21 伝送信号入力端子
22 伝送信号出力端子
23 中継回路
24 伝送方式指定信号入力端子
25 伝送方式判定回路
(図2)26、27 伝送信号入出力端子
28、29 中継回路
30 伝送方向指定信号入力端子
31 伝送方式指定信号入力端子
32 伝送方式判定回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】伝送信号が入力される伝送信号入力端子(21)と、伝送信号が出力される伝送信号出力端子(22)と、入力端(23A)を前記伝送信号入力端子(21)に接続され、出力端(23B)を前記伝送信号出力端子(22)に接続され、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記伝送信号出力端子(22)に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路(23)と、伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子(24)と、前記伝送方式指定信号入力端子(24)に入力される前記伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧(VREF)を前記中継回路(23)に供給すると共に、前記中継回路(23)を前記伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を前記中継回路(23)に供給して前記中継回路(23)の動作を制御する伝送方式判定回路(25)とを設けて構成されていることを特徴とする中継器。
【請求項2】前記中継回路(23)は、一方の入力端を前記伝送信号入力端子(21)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる比較回路と、前記動作モード信号及び前記比較回路の出力が供給される出力制御回路と、この出力制御回路により出力動作が制御される出力回路とを設けて構成されていることを特徴とする請求項1記載の中継器。
【請求項3】前記伝送方式指定信号によって指定される伝送方式は、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、又は、GTL伝送方式であることを特徴とする請求項1又は2記載の中継器。
【請求項4】前記出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第1のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第2のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記伝送信号出力端子(22)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第3のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第1のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第2のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記伝送信号出力端子(22)に接続し、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第1のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第1のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作するように構成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の中継器。
【請求項5】伝送信号が入出力される第1、第2の伝送信号入出力端子(26、27)と、入力端(28A)を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、出力端(28B)を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、前記第1の伝送信号入出力端子(26)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記第1の伝送信号入出力端子(26)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に出力する入力抵抗を高抵抗とする第1の中継回路(28)と、入力端(29A)を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、出力端(29B)を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、前記第2の伝送信号入出力端子(27)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記第2の伝送信号入出力端子(27)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に出力する入力抵抗を高抵抗とする第2の中継回路(29)と、前記第1の伝送信号入出力端子(26)を入力端子、前記第2の伝送信号入出力端子(27)を出力端子とする場合には、前記第2の中継回路(29)の出力抵抗が高抵抗となるように制御し、前記第2の伝送信号入出力端子(27)を入力端子、前記第1の伝送信号入出力端子(26)を出力端子とする場合には、前記第1の中継回路(28)の出力抵抗が高抵抗となるように制御する伝送方向指定信号が入力される伝送方向指定信号入力端子(30)と、伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子(31)と、前記伝送方式指定信号入力端子(31)に入力される前記伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、前記第1、第2の伝送信号入出力端子(26、27)に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧(VREF)を前記第1、第2の中継回路(28、29)に供給すると共に、前記第1、第2の中継回路(28、29)を前記伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を前記第1、第2の中継回路(28、29)に供給して前記第1、第2の中継回路(28、29)の動作を制御する伝送方式判定回路(32)とを設けて構成されていることを特徴とする中継器。
【請求項6】前記第1の中継回路(28)は、一方の入力端を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる第1の比較回路と、前記伝送方向指定信号、前記動作モード信号及び前記第1の比較回路の出力を反転した信号が供給される第1の出力制御回路と、この第1の出力制御回路により出力動作が制御される第1の出力回路とを設けて構成され、前記第2の中継回路(29)は、一方の入力端を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる第2の比較回路と、前記伝送方向指定信号、前記動作モード信号及び前記第2の比較回路の出力を反転した信号が供給される第2の出力制御回路と、この第2の出力制御回路により出力動作が制御される第2の出力回路とを設けて構成されていることを特徴とする請求項5記載の中継器。
【請求項7】前記第1の出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第1のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第2のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第3のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第1のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第2のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第1のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第1のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作し、前記第2の出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第3のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第3のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第4のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第4のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第4のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第5のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第6のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第3のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第4のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第4のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第5のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続し、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第3、第4のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第4、第5のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第3、第4のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第4、第5のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第3のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第4のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の中継器。
【請求項1】伝送信号が入力される伝送信号入力端子(21)と、伝送信号が出力される伝送信号出力端子(22)と、入力端(23A)を前記伝送信号入力端子(21)に接続され、出力端(23B)を前記伝送信号出力端子(22)に接続され、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記伝送信号出力端子(22)に出力する入力抵抗を高抵抗とする中継回路(23)と、伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子(24)と、前記伝送方式指定信号入力端子(24)に入力される前記伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、前記伝送信号入力端子(21)に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧(VREF)を前記中継回路(23)に供給すると共に、前記中継回路(23)を前記伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を前記中継回路(23)に供給して前記中継回路(23)の動作を制御する伝送方式判定回路(25)とを設けて構成されていることを特徴とする中継器。
【請求項2】前記中継回路(23)は、一方の入力端を前記伝送信号入力端子(21)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる比較回路と、前記動作モード信号及び前記比較回路の出力が供給される出力制御回路と、この出力制御回路により出力動作が制御される出力回路とを設けて構成されていることを特徴とする請求項1記載の中継器。
【請求項3】前記伝送方式指定信号によって指定される伝送方式は、LVTTL伝送方式、CTT伝送方式、又は、GTL伝送方式であることを特徴とする請求項1又は2記載の中継器。
【請求項4】前記出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第1のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第2のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記伝送信号出力端子(22)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第3のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第1のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第2のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記伝送信号出力端子(22)に接続し、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第1のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第1のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作するように構成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の中継器。
【請求項5】伝送信号が入出力される第1、第2の伝送信号入出力端子(26、27)と、入力端(28A)を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、出力端(28B)を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、前記第1の伝送信号入出力端子(26)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記第1の伝送信号入出力端子(26)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に出力する入力抵抗を高抵抗とする第1の中継回路(28)と、入力端(29A)を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、出力端(29B)を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、前記第2の伝送信号入出力端子(27)に入力される伝送信号の論理を判定し、前記第2の伝送信号入出力端子(27)に入力される伝送信号と同一論理の伝送信号を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に出力する入力抵抗を高抵抗とする第2の中継回路(29)と、前記第1の伝送信号入出力端子(26)を入力端子、前記第2の伝送信号入出力端子(27)を出力端子とする場合には、前記第2の中継回路(29)の出力抵抗が高抵抗となるように制御し、前記第2の伝送信号入出力端子(27)を入力端子、前記第1の伝送信号入出力端子(26)を出力端子とする場合には、前記第1の中継回路(28)の出力抵抗が高抵抗となるように制御する伝送方向指定信号が入力される伝送方向指定信号入力端子(30)と、伝送方式を指定する伝送方式指定信号が入力される伝送方式指定信号入力端子(31)と、前記伝送方式指定信号入力端子(31)に入力される前記伝送方式指定信号が指定する伝送方式を判定し、前記第1、第2の伝送信号入出力端子(26、27)に入力される伝送信号の論理を判定するために必要な基準電圧(VREF)を前記第1、第2の中継回路(28、29)に供給すると共に、前記第1、第2の中継回路(28、29)を前記伝送方式指定信号によって指定された伝送方式に適合する回路として動作させるために必要な動作モード信号を前記第1、第2の中継回路(28、29)に供給して前記第1、第2の中継回路(28、29)の動作を制御する伝送方式判定回路(32)とを設けて構成されていることを特徴とする中継器。
【請求項6】前記第1の中継回路(28)は、一方の入力端を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる第1の比較回路と、前記伝送方向指定信号、前記動作モード信号及び前記第1の比較回路の出力を反転した信号が供給される第1の出力制御回路と、この第1の出力制御回路により出力動作が制御される第1の出力回路とを設けて構成され、前記第2の中継回路(29)は、一方の入力端を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、他方の入力端に前記基準電圧(VREF)が供給される差動増幅回路からなる第2の比較回路と、前記伝送方向指定信号、前記動作モード信号及び前記第2の比較回路の出力を反転した信号が供給される第2の出力制御回路と、この第2の出力制御回路により出力動作が制御される第2の出力回路とを設けて構成されていることを特徴とする請求項5記載の中継器。
【請求項7】前記第1の出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第1のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第1のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第2のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第3のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第1のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第1のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第2のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第2のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記第2の伝送信号入出力端子(27)に接続され、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第1、第2のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第1のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第1のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作し、前記第2の出力回路は、ソースを高電圧側の電源線に接続された第3のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第3のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第4のnチャネルMISトランジスタと、ソースを高電圧側の電源線に接続された第4のpチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第4のpチャネルMISトランジスタのドレインに接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第5のnチャネルMISトランジスタと、ドレインを前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続され、ソースを低電圧側の電源線に接続された第6のnチャネルMISトランジスタとを有し、前記第3のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第4のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点及び前記第4のpチャネルMISトランジスタのドレインと前記第5のnチャネルMISトランジスタのドレインとの接続点を前記第1の伝送信号入出力端子(26)に接続し、LVTTL伝送方式で動作する場合には、前記第3、第4のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第4、第5のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、CTT伝送方式で動作する場合には、出力レベルが一定レベルに変化するまでは、前記第3、第4のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、前記第4、第5のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、出力レベルが一定レベルとなった場合には、第3のpチャネルMISトランジスタをプルアップ素子、第4のnチャネルMISトランジスタをプルダウン素子とするプッシュプル回路として動作し、GTL伝送方式で動作する場合には、前記第1、第2のpチャネルMISトランジスタを非導通状態に固定され、前記第1、第2、第3のnチャネルMISトランジスタがオープン・ドレイン回路として動作するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の中継器。
【図4】
【図5】
【図1】
【図3】
【図6】
【図7】
【図2】
【図8】
【図9】
【図20】
【図21】
【図10】
【図11】
【図22】
【図12】
【図13】
【図23】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
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【図18】
【図19】
【公開番号】特開平7−143184
【公開日】平成7年(1995)6月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−288864
【出願日】平成5年(1993)11月18日
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【公開日】平成7年(1995)6月2日
【国際特許分類】
【出願日】平成5年(1993)11月18日
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
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