説明

中継装置、中継装置の管理情報保存方法および管理情報保存プログラム

【課題】自装置に接続されたデータ通信端末の記憶装置に管理情報を記憶することができる中継装置、中継装置の管理情報保存方法および管理情報保存プログラムを提供する。
【解決手段】記憶手段13と、自装置と接続されたデータ通信端末20を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する通信手段12と、通信手段12の動作履歴を含む管理情報を、記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21に格納する管理手段11とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ通信端末を介してインターネット通信を行う中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ルータなどの中継装置は、管理情報として動作履歴などを含むログ情報を逐次生成し、生成したログ情報を中継装置内部に実装された不揮発性メモリに格納する。中継装置に障害が発生した場合には、不揮発性メモリに保存されたログ情報をもとに障害解析が行われる。そのため、中継装置では、ログ情報を確実に保存できることが要請される。
【0003】
中継装置の原価や実装上の制約などにより、ログ情報を格納するための十分な記憶容量を備えた不揮発性メモリを中継装置に実装できない場合がある。特に、モバイルルータなどの携帯型の中継装置においては、大容量の不揮発性メモリを搭載することが難しい。
【0004】
図7は、モバイルルータが不揮発性メモリにログ情報を順次格納する方法の一例を示す説明図である。図8は、モバイルルータが不揮発性メモリ内の最も古いログ情報を新しいログ情報で上書きする方法の一例を示す説明図である。
【0005】
図7は、モバイルルータに搭載された不揮発性メモリ700がn個(記憶可能な最大個数)のログ情報を格納し、ログ情報800n+1を格納する空き容量がない状態を示す。図8は、最も古いログ情報であるログ情報800がログ情報800n+1で上書きされたときの状態を示す。
【0006】
図7に示すように、ログ情報を順次格納する方法では、不揮発性メモリ700がn個のログ情報を格納したときに、モバイルルータはn+1個目以降のログ情報を保存することができない。また、図8に示すように、最も古いログ情報を新しいログ情報で上書きする方法では、ログ情報を最新の状態に保つことができるが、古いログ情報がn+1個目以降のログ情報で順次上書きされてしまう。
【0007】
中継装置に大容量の不揮発性メモリが搭載されていない場合には、障害発生時のログ情報が保存できなくなったり、上書きされたりする可能性がある。
【0008】
特許文献1には、モバイルルータとして動作し、自装置の現在位置、移動速度、使用中の通信メディアタイプ、電波強度、通信速度および対向装置との間のネットワーク遅延を収集し、収集した情報を統計情報として保持する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−226668
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載された装置は、各地点の統計情報を、装置が備える統計情報管理部に保持させる。統計情報を登録する地点の数が増加した場合には、統計情報管理部が保持する統計情報の容量が増大し統計情報管理部の記憶容量を超えてしまい、新たに生成された統計情報を保存できなくなる可能性がある。
【0011】
モバイルルータのデータ入出力インタフェースにUSBメモリのような不揮発性メモリを接続することによって、ログ情報を保存するための記憶領域を拡張させる方法がある。しかし、モバイルルータは、データ入出力インタフェースにデータ通信端末を接続してインターネット通信を行うことを目的としている。そのため、モバイルルータがデータ入出力インタフェースを1つしか備えていない場合には、データ入出力インタフェースにUSBメモリを接続してしまうと、データ通信端末が接続できなくなり、中継装置の本来の目的であるインターネット通信ができなくなる。
【0012】
そこで、本発明は、自装置に接続されたデータ通信端末の記憶装置に管理情報を記憶することができる中継装置、中継装置の管理情報保存方法および管理情報保存プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による中継装置は、記憶手段と、自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する通信手段と、通信手段の動作履歴を含む管理情報を、記憶手段またはデータ通信端末が備える記憶装置に格納する管理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明による管理情報保存方法は、自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する中継装置における管理情報保存方法であって、中継装置の動作履歴を含む管理情報を記憶手段に格納するときに記憶手段の空き容量を判定し、管理情報を記憶手段に格納できないと判断した場合には、データ通信端末が備える記憶装置に管理情報を記憶することを特徴とする。
【0015】
本発明による管理情報保存プログラムは、自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する中継装置における管理情報保存プログラムであって、コンピュータに、中継装置の動作履歴を含む管理情報を記憶手段に格納するときに記憶手段の空き容量を判定する処理と、管理情報を記憶手段に格納できないと判断した場合には、データ通信端末が備える記憶装置に管理情報を記憶する処理とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、自装置に接続されたデータ通信端末の記憶装置に管理情報を記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による中継装置と中継装置に接続されるデータ通信端末とを示すブロック図である。
【図2】本発明による中継装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】メモリ管理部の第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明による中継装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】メモリ管理部の第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明による中継装置の主要部を示すブロック図である。
【図7】モバイルルータが不揮発性メモリにログ情報を順次格納する方法の一例を示す説明図である。
【図8】モバイルルータが不揮発性メモリ内の最も古いログ情報を新しいログ情報で上書きする方法の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
実施形態1.
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明による中継装置と中継装置に接続されるデータ通信端末とを示すブロック図である。
【0020】
中継装置100は、例えば、モバイルルータである。
【0021】
中継装置100は、不揮発性メモリである記憶部110を備える。
【0022】
中継装置100は、データ入出力インタフェース(図示せず)を備える。データ入出力インタフェースは、例えば、USB(Universal Serial Bus)や、PCI(Peripheral Component Interconnect)や、PCI−Expressなどである。
【0023】
中継装置100は、データ入出力インタフェースを介して、記憶装置210を備えるデータ通信端末200と接続される。記憶装置210は、不揮発性メモリである。
【0024】
中継装置100は、データ通信端末200と接続されると、記憶装置210を補助記憶装置として認識する。
【0025】
図2は、本発明による中継装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、中継装置100は、データ通信端末200と接続される。データ通信端末200は、無線ネットワーク500と接続される。また、中継装置100は、自装置が属するネットワーク内のパーソナルコンピュータ(PC)300と接続される。
【0027】
中継装置100は、PC300から受信した通信データを、データ通信端末200を介して無線ネットワーク500に送出する。また、中継装置100は、データ通信端末200を介して無線ネットワーク500から受信した通信データをPC300に送信する。
【0028】
中継装置100は、記憶部110の他に、ルータ機能部120と、データ通信部130と、ログ管理部140と、メモリ管理部150とを備える。
【0029】
ルータ機能部120は、通信データのルーティング処理を行う。ルータ機能部120は、中継装置100が備える通信インタフェース(図示せず)を介してPC300と接続される。ルータ機能部120は、PC300から受信した通信データをデータ通信部130に出力する。また、ルータ機能部120は、データ通信部130から入力した通信データを、通信インタフェースを介してPC300に送信する。
【0030】
ルータ機能部120は、ルーティング処理の履歴を示す動作ログ情報を生成する。ルータ機能部120は、生成した動作ログ情報をログ管理部140に出力する。
【0031】
データ通信部130は、データ入出力インタフェースを介して、データ通信端末200と通信データの送受信を行う。データ通信部130は、ルータ機能部120から入力した通信データを、データ通信端末200に送信する。また、データ通信部130は、データ通信端末200から受信した通信データをルータ機能部120に出力する。
【0032】
データ通信部130は、通信データの送受信動作の履歴を示す動作ログ情報を生成する。データ通信部130は、生成した動作ログ情報をログ管理部140に出力する。
【0033】
ログ管理部140は、管理情報を管理する。なお、本実施形態における管理情報は、動作ログ情報である。
【0034】
ログ管理部140は、ルータ機能部120またはデータ通信部130から入力した動作ログ情報を、メモリ管理部150に出力する。
【0035】
ログ管理部140は、通信インタフェースを介して、PC400と接続される。PC400は、コンソール端末である。ログ管理部140は、PC400から動作ログ情報の送信要求を受信する。なお、中継装置100は、コンソール端末用の通信インタフェースを備え、コンソール端末用の通信インタフェースを介してPC400と接続されていてもよい。
【0036】
ログ管理部140は、PC400から動作ログ情報の送信要求を受信した場合には、メモリ管理部150に対して動作ログ情報読み出し要求を通知する。
【0037】
ログ管理部140は、動作ログ情報読み出し要求によってメモリ管理部150から取得した動作ログ情報を、PC400に送信する。PC400に送信された動作ログ情報は、PC400が備える表示装置などに出力される。
【0038】
メモリ管理部150は、記憶部110と、データ通信端末200の記憶装置210とを管理する。
【0039】
メモリ管理部150は、ログ管理部140から動作ログ情報を入力する。メモリ管理部150は、入力した動作ログ情報を記憶部110に格納する。動作ログ情報を格納するだけの空き容量が記憶部110に存在しない場合には、メモリ管理部150は、動作ログ情報を記憶装置210に格納する。
【0040】
メモリ管理部150は、ログ管理部140から動作ログ情報読み出し要求を通知された場合には、記憶部110または記憶装置210から動作ログ情報を読み出して、読み出した動作ログ情報をログ管理部140に出力する。
【0041】
なお、ルータ機能部120と、データ通信部130と、ログ管理部140と、メモリ管理部150とは、例えば、中継装置100が備えるCPUによって実現される。
【0042】
次に、本実施形態の動作を説明する。
【0043】
図3は、メモリ管理部150の第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0044】
メモリ管理部150は、ログ管理部140から動作ログ情報を受信すると(ステップS301)、記憶部110の空き容量と、受信した動作ログ情報のデータ容量とを比較して、動作ログ情報を記憶部110に格納できるか否かを判定する(ステップS302)。
【0045】
メモリ管理部150は、動作ログ情報を記憶部110に格納できると判断した場合は(ステップS302のYes)、動作ログ情報を記憶部110に格納する(ステップS303)。
【0046】
メモリ管理部150は、記憶部110の空き容量が不足していて、動作ログ情報を記憶部110に格納できないと判断した場合は(ステップS302のNo)、データ通信端末200の記憶装置210の空き容量を確認する。そして、記憶装置210の空き容量と、動作ログ情報のデータ容量とを比較して、動作ログ情報を記憶装置210に格納できるか否かを判定する(ステップS304)。
【0047】
メモリ管理部150は、動作ログ情報を記憶装置210に格納できると判断した場合は(ステップS304のYes)、動作ログ情報を記憶装置210に格納する(ステップS305)。
【0048】
メモリ管理部150は、記憶装置210の空き容量が不足していて、動作ログ情報を記憶装置210に格納できないと判断した場合は(ステップS304のNo)、動作ログ情報を保存せずに処理を終了する。
【0049】
以上に説明したように、中継装置100が備える記憶部110の空き容量が不足した場合であっても、データ通信端末200の記憶装置210に動作ログ情報を格納することができる。そのため、記憶部110の容量不足によって、障害発生時の動作ログ情報が保存されなかったり、上書きされて消去されたりすることがない。
【0050】
また、記憶装置210が、マイクロSD(microSD(登録商標))カードなどの差し替え可能な記憶媒体である場合には、記憶装置210の容量を容易に拡張させることができる。例えば、記憶装置210の空き容量が不足した場合であっても、記憶装置210を大容量の記憶媒体に差し替えることによって、記憶装置210の容量不足を回避することができる。
【0051】
また、中継装置100にコンソール端末を接続することによって、記憶部110および記憶装置210に保存された動作ログ情報をコンソール端末に出力させることができるので、利用者は動作ログ情報の内容の確認および解析を行うことができる。
【0052】
なお、本実施形態では、ルータ機能部120およびデータ通信部130の動作ログ情報を保存する場合について説明したが、ログ管理部140またはメモリ管理部150の動作ログ情報を保存するようにしてもよい。
【0053】
ログ管理部140の動作ログ情報を保存する場合は、ログ管理部140が、自身の動作ログ情報をメモリ管理部150に出力すればよい。
【0054】
メモリ管理部150の動作ログ情報を保存する場合は、メモリ管理部150は、自身の動作ログ情報を一旦ログ管理部140に出力する。ログ管理部140は、ルータ機能部120およびデータ通信部130から入力した動作ログ情報と同様に、メモリ管理部150から入力した動作ログ情報をメモリ管理部150に出力する。これにより、メモリ管理部150においてステップS301〜305の処理が実行され、メモリ管理部150の動作ログ情報が記憶部110または記憶装置210に格納される。
【0055】
また、中継装置100が、ルータ機能部120、データ通信部130、ログ管理部140およびメモリ管理部150以外の構成要素を備えている場合には、それらの構成要素の動作ログ情報を保存するようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、1つの端末装置(PC300)が通信インタフェースを介してルータ機能部120と接続されている場合を例にしたが、ルータ機能部120には端末装置がいくつ接続されていてもよい。また、データ通信端末200は、無線ネットワーク500以外のネットワークと接続されていてもよい。
【0057】
実施形態2.
以下、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。
【0058】
図4は、本発明による中継装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0059】
中継装置600は、ログ管理部140の代わりに、状態管理部160を備える。中継装置600のその他の構成は、第1の実施形態の中継装置100と同様である。
【0060】
ルータ機能部120は、ルーティング情報や、ルーティング処理を行った通信データ数などの統計情報を状態情報として、中継装置600が備える揮発性メモリ(図示せず)に一時的に保持する。
【0061】
データ通信部130は、データ通信端末200と送受信した通信データ数などの統計情報を状態情報として、揮発性メモリに一時的に保持する。
【0062】
メモリ管理部150は、記憶部110およびデータ通信端末200の記憶装置210の空き容量を示す情報を状態情報として、揮発性メモリに一時的に保持する。
【0063】
状態管理部160は、管理情報を管理する。なお、本実施形態における管理情報は、状態情報である。
【0064】
状態管理部160は、ルータ機能部120、データ通信部130およびメモリ管理部150に状態情報出力要求を通知する。ルータ機能部120、データ通信部130およびメモリ管理部150は、状態情報出力要求を受信すると、揮発性メモリに保持された状態情報を読み出して、状態管理部160に出力する。状態管理部160による状態情報出力要求は、定期的に通知するようにしてもよいし、任意のタイミングで通知するようにしてもよい。
【0065】
状態管理部160は、状態情報出力要求によって各部から取得した状態情報をメモリ管理部150に出力する。メモリ管理部150に入力された状態情報は、メモリ管理部150によって記憶部110または記憶装置210に格納される。
【0066】
状態管理部160は、中継装置600が備える通信インタフェースを介して、PC400から状態情報の送信要求を受信する。
【0067】
状態管理部160は、PC400から状態情報の送信要求を受信した場合には、メモリ管理部150に対して状態情報読み出し要求を通知する。メモリ管理部150は、状態情報読み出し要求を受信すると、記憶部110または記憶装置210から状態情報を読み出して、状態管理部160に出力する。
【0068】
状態管理部160は、状態情報読み出し要求によってメモリ管理部150から取得した状態情報を、PC400に送信する。PC400に送信された状態情報は、動作ログ情報と同様に、PC400が備える表示装置などに出力される。
【0069】
なお、状態管理部160は、例えば、中継装置600が備えるCPUによって実現される。
【0070】
次に、本実施形態の動作を説明する。
【0071】
図5は、メモリ管理部150の第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【0072】
メモリ管理部150は、状態管理部160から状態情報を受信すると(ステップS501)、記憶部110の空き容量と、受信した状態情報のデータ容量とを比較して、受信した状態情報を記憶部110に格納できるか否かを判定する(ステップS502)。
【0073】
メモリ管理部150は、状態情報を記憶部110に格納できると判断した場合は(ステップS502のYes)、状態情報を記憶部110に格納する(ステップS503)。
【0074】
メモリ管理部150は、記憶部110の空き容量が不足していて、状態情報を記憶部110に格納できないと判断した場合は(ステップS502のNo)、データ通信端末200の記憶装置210の空き容量を確認する。そして、状態情報を記憶装置210に格納できるか否かを判定する(ステップS504)。
【0075】
メモリ管理部150は、状態情報を記憶装置210に格納できると判断した場合は(ステップS504のYes)、状態情報を記憶装置210に格納する(ステップS505)。
【0076】
メモリ管理部150は、記憶装置210の空き容量が不足していて、状態情報を記憶装置210に格納できないと判断した場合は(ステップS504のNo)、状態情報の保存処理をしない。
【0077】
以上に説明したように、中継装置600が備える記憶部110の空き容量が不足した場合であっても、データ通信端末200の記憶装置210に状態情報を格納することができる。そのため、記憶部110の容量不足によって、障害発生時の状態情報が保存されなかったり、上書きされて消去されたりすることがない。
【0078】
なお、本実施形態では、ルータ機能部120、データ通信部130およびメモリ管理部150の状態情報を保存する場合について説明したが、中継装置600が他の構成要素を備えている場合には、それらの構成要素の状態情報を保存するようにしてもよい。
【0079】
また、中継装置600は、ログ管理部140と状態管理部160の両方を備えていてもよい。そのような構成によれば、動作ログ情報と状態情報とを管理情報として記憶部110および記憶装置210に格納することができる。
【0080】
図6は、本発明による中継装置の主要部を示すブロック図である。図6に示すように、中継装置10(図2に示す中継装置100に相当。)は、記憶手段13(図2に示す中継装置100における記憶部110に相当。)と、自装置と接続されたデータ通信端末20(図2に示すデータ通信端末200に相当。)を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する通信手段12(図2に示す中継装置100におけるルータ機能部120およびデータ通信部130に相当。)と、通信手段12の動作履歴を含む管理情報を、記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21(図2に示すデータ通信端末200における記憶装置210に相当。)に格納する管理手段11(図2に示す中継装置100におけるログ管理部140およびメモリ管理部150に相当。)とを備える。
【0081】
上記の実施形態には、以下のような中継装置も開示されている。
【0082】
(1)管理手段11は、記憶手段13の空き容量を判定し、管理情報を記憶手段13に格納できないと判断した場合には、データ通信端末20が備える記憶装置21に管理情報を記憶する中継装置。
【0083】
(2)管理手段11は、通信可能に接続された端末装置から管理情報の送信要求を受信した場合には、記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21から管理情報を読み出し、読み出した管理情報を端末装置に送信する中継装置。
【0084】
(3)管理手段11は、管理手段11の動作履歴を含む管理情報を記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21に格納する中継装置。
【0085】
(4)管理手段11(図4に示す中継装置600における状態管理部160およびメモリ管理部150に相当。)は、通信手段12が処理した通信データの統計情報を含む管理情報を、記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21に格納する中継装置。
【0086】
(5)管理手段11は、記憶手段13の空き容量とデータ通信端末20が備える記憶装置21の空き容量とを示す情報を含む管理情報を、記憶手段13またはデータ通信端末20が備える記憶装置21に格納する中継装置。
【符号の説明】
【0087】
10、100、600 中継装置
11 管理手段
12 通信手段
13 記憶手段
20、200 データ通信端末
21、210 記憶装置
110 記憶部
120 ルータ機能部
130 データ通信部
140 ログ管理部
150 メモリ管理部
160 状態管理部
300、400 PC
500 無線ネットワーク
700 不揮発性メモリ
800〜800n+1 ログ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段と、
自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する通信手段と、
前記通信手段の動作履歴を含む管理情報を、前記記憶手段または前記データ通信端末が備える記憶装置に格納する管理手段とを備えた
ことを特徴とする中継装置。
【請求項2】
管理手段は、記憶手段の空き容量を判定し、管理情報を前記記憶手段に格納できないと判断した場合には、データ通信端末が備える記憶装置に管理情報を記憶する
請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
管理手段は、通信可能に接続された端末装置から管理情報の送信要求を受信した場合には、記憶手段またはデータ通信端末が備える記憶装置から管理情報を読み出し、読み出した前記管理情報を前記端末装置に送信する
請求項1または請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
管理手段は、当該管理手段の動作履歴を含む管理情報を記憶手段またはデータ通信端末が備える記憶装置に格納する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項5】
管理手段は、通信手段が処理した通信データの統計情報を含む管理情報を、記憶手段またはデータ通信端末が備える記憶装置に格納する
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項6】
管理手段は、記憶手段の空き容量とデータ通信端末が備える記憶装置の空き容量とを示す情報を含む管理情報を、記憶手段またはデータ通信端末が備える記憶装置に格納する
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の中継装置。
【請求項7】
自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する中継装置における管理情報保存方法であって、
前記中継装置の動作履歴を含む管理情報を記憶手段に格納するときに前記記憶手段の空き容量を判定し、
前記管理情報を前記記憶手段に格納できないと判断した場合には、前記データ通信端末が備える記憶装置に前記管理情報を記憶する
ことを特徴とする管理情報保存方法。
【請求項8】
自装置と接続されたデータ通信端末を介して、自装置が属するネットワーク内の端末装置と他のネットワークに属する端末装置との間で送受信される通信データを中継する中継装置における管理情報保存プログラムであって、
コンピュータに、
前記中継装置の動作履歴を含む管理情報を記憶手段に格納するときに前記記憶手段の空き容量を判定する処理と、
前記管理情報を前記記憶手段に格納できないと判断した場合には、前記データ通信端末が備える記憶装置に前記管理情報を記憶する処理とを実行させる
ための管理情報保存プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−48347(P2013−48347A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185923(P2011−185923)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】