説明

中継装置、装着ボードおよびこれらを備えたPOSシステム、並びに中継装置の制御方法およびプログラム

【課題】POS端末が故障しても会計処理を実行することができる中継装置、装着ボードおよびこれらを備えたPOSシステム、並びに中継装置の制御方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】POS端末2およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置(装着ボード8)に、POS端末2からの指令に基づいて、POS周辺機器の入出力制御を行う通常制御部23と、POS端末2からの指令を受けることなく、POS端末2の代理としてPOS周辺機器の入出力制御を行う代理制御部24と、POS端末2の故障を検知する故障検知部21と、故障検知部21の検知に基づいて、通常制御部23の入出力制御から代理制御部24の入出力制御に切り替える制御切替部22と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、POS端末およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置、装着ボードおよびこれらを備えたPOSシステム、並びに中継装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客データファイルを備えた上位コンピューターと通信回線を介して接続されたクレジット端末機において、上位コンピューターにクレジット取引の可否を問い合わせ、上位コンピューターから取引許諾応答があった場合、クレジット伝票を印刷するものが知られている(特許文献1参照)。当該クレジット端末機は、上位コンピューターとの通信異常を検知すると、オフライン状態でクレジット取引の可否を判定し、取引成立を判定した場合に、クレジット伝票を発行する。すなわち、当該クレジット端末機は、上位コンピューターに対してクレジット取引の可否を問い合わせ不可能となった場合でも、自機において当該クレジット取引の可否を判断することで、クレジット処理を継続可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2509995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のクレジット端末機の構成を、POSサーバーに接続されて用いられるPOS端末に適用することが考えられる。かかる場合、接続しているPOSサーバーとの通信が不可能になると、POS端末自身が会計処理を実行する。しかし、この構成では、POS端末が故障した場合に、会計処理が実行できなくなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、POS端末が故障しても会計処理を実行することができる中継装置、装着ボードおよびこれらを備えたPOSシステム、並びに中継装置の制御方法およびプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の中継装置は、POS端末およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置であって、POS端末からの指令に基づいて、POS周辺機器の入出力制御を行う通常制御部と、POS端末からの指令を受けることなく、POS端末の代理としてPOS周辺機器の入出力制御を行う代理制御部と、POS端末の故障を検知する故障検知部と、故障検知部の検知に基づいて、通常制御部の入出力制御から代理制御部の入出力制御に切り替える制御切替部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の中継装置の制御方法は、POS端末およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置の制御方法であって、中継装置が、POS端末の故障を検知する故障検知ステップと、故障検知ステップにおける故障の検知に基づいて、POS端末からの指令によりPOS周辺機器の入出力制御を行う通常制御から、POS端末からの指令を受けることなくPOS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行う代理制御に切り替える制御切替ステップと、を実行することを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、中継装置がPOS端末の代理としてPOS周辺機器を制御するため、POS端末が故障した場合に、会計処理を実行することができる。さらに、故障検知部によるPOS端末の故障の検知に基づいて制御が切り替わるため、例えば店舗において、制御の切替操作等の店員の煩わしさを解消すると共に客を待たせることがなく、POS端末の故障時においても、会計処理における処理効率を維持することができる。
【0009】
この場合、POS周辺機器は、商品コードを入力可能なコード入力装置と、商品金額を入力可能なテンキー入力装置と、レシートを印刷する印刷装置と、を含み、POS端末は、商品データベースを含むPOSサーバーと接続され、当該POSサーバーから商品コードに対応する商品情報を取得してレシート印刷データを生成し、通常制御部は、少なくとも、コード入力装置から取得した商品コードをPOS端末に出力する制御と、POS端末からレシート印刷データを取得し、当該レシート印刷データを印刷装置に出力する制御と、を実行し、代理制御部は、少なくとも、コード入力装置およびテンキー入力装置から取得した商品コードおよび商品金額に基づいてレシート印刷データを生成し、当該レシート印刷データを印刷装置に出力する制御を実行することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、POS端末故障時において、中継装置は、POSサーバーから商品情報を取得せずとも、代理制御部により商品コードおよび商品金額に基づいてレシート印刷データを生成し、レシートを印刷することができる。
【0011】
さらに、テンキー入力装置は、タッチパネルであり、通常制御部は、タッチパネルに、POS端末から取得したレシート印刷データの一部または商品情報を表示させ、代理制御部は、タッチパネルに、テンキー入力装置として機能するためのテンキー領域を表示させると共に、商品コードおよび商品金額を表示させることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、代理制御部の入出力制御時に、タッチパネルにテンキー領域を表示させることで、ユーザーが、商品コードに対応した商品金額、預かり金額、おつり金額等を入力することができる。このように、通常制御部の入出力制御と代理制御部の入出力制御とで、タッチパネルに表示させる情報が異なると共に、入力方法も異なるため、ユーザーにPOS端末の故障を報知することができる。
【0013】
また、制御切替部は、故障検知部の検知の他に、ユーザーの操作に基づいて、通常制御部の入出力制御および代理制御部の入出力制御を切り替えることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、POS端末の故障以外に、POSサーバーとPOS端末との接続が切断されている場合などにも、ユーザーの切替操作により中継装置において会計処理を実行することができる。
【0015】
また、制御切替部により、通常制御部の入出力制御から代理制御部の入出力制御に切り替えられた場合、代理制御部は、中継装置にネットワーク接続されたアプリケーションサーバーから、POS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行うための代理制御プログラムを取得することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、代理制御部は、常に最新版の代理制御プログラムを取得することができる。
【0017】
または、制御切替部により、通常制御部の入出力制御から代理制御部の入出力制御に切り替えられた場合、代理制御部は、POS端末の代理としてPOS周辺機器の入出力制御を行うための代理制御プログラムを動作可能なアプリケーションサーバーにアクセスし、当該アプリケーションサーバー上で動作する代理制御プログラムにしたがって制御を行うことが好ましい。
【0018】
この構成によれば、中継装置に代理制御プログラムを記憶させておく必要が無いため、そのための構成を省略できる。
【0019】
また、代理制御部が制御した入出力制御の履歴を記憶する履歴記憶部を、さらに備えていることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、中継装置の代理制御実行中の入力履歴を記憶しておくため、後にこれをPOS端末(またはPOS端末に接続されたPOSサーバー)に反映させることができる。
【0021】
この場合、入出力制御の履歴には、商品コードからなる入力履歴が含まれ、制御切替部により、代理制御部の入出力制御から通常制御部の入出力制御に切り替えられた場合、履歴記憶部に記憶された入力履歴を、POS端末に送信する復旧処理部をさらに備えていることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、復旧処理部により、中継装置の代理制御実行中に入力された商品コードをPOS端末に送信するため、POS端末は、取得した商品コードをPOSサーバーに送信することができる。すなわち、特別な復旧プログラムを必要とせずに、POSサーバーで管理している売上情報に、通常の処理方法で、中継装置の代理制御実行中の履歴を反映させることができる。
【0023】
または、入出力制御の履歴には、代理制御部が生成したレシート印刷データを含む会計処理情報が含まれ、代理制御プログラムは、POS端末が会計処理情報をPOSサーバーに送信するための送信プログラムを含み、制御切替部により、代理制御部の入出力制御から通常制御部の入出力制御に切り替えられた場合、履歴記憶部に記憶された会計処理情報と、送信プログラムと、をPOS端末に送信する復旧処理部をさらに備えていることが好ましい。
【0024】
この構成によれば、復旧処理部により、中継装置の代理制御実行中に生成されたレシート印刷データを含む会計処理情報をPOS端末に送信することができる。また、復旧処理部は、同時に送信プログラムを送信するため、POS端末は、当該送信プログラムにしたがって取得した会計処理情報をPOSサーバーに送信することができる。これにより、POSサーバーで管理している売上情報に、中継装置の代理制御実行中の履歴を反映させることができる。さらに、レシート印刷データに会計処理が行われた日時、預かり金額、おつり金額等を含むようにすれば、詳細な会計処理情報をPOSサーバーに送信することができ、中継装置の代理制御実行中の情報損失を防ぐことができる。
【0025】
本発明の装着ボードは、上記の中継装置として機能し、POS周辺機器に装着されて用いられることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、POS端末およびPOS周辺機器周りの省スペース化を実現することができる。
【0027】
本発明のPOSシステムは、上記の中継装置と、POS端末と、POS周辺機器と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、POS端末の故障時に、中継装置がPOS端末の代理として会計処理を実行するPOSシステムを提供することができる。
【0029】
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の中継装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
【0030】
この構成によれば、POS端末の故障時に、中継装置がPOS端末の代理として会計処理を実行させるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1実施形態に係るPOSシステムの構成を示したブロック図である。
【図2】商品データベースの概念図である。
【図3】レシートの一例を示した図である。
【図4】タッチパネル画面の一例を示した図である。
【図5】第1実施形態に係る装着ボードの制御切替処理を示したフローチャートである。
【図6】装着ボードの通常制御処理を示したフローチャートである。
【図7】装着ボードの代理制御処理を示したフローチャートである。
【図8】POSシステムの復旧処理を示したフローチャートである。
【図9】第1実施形態の変形例に係るPOSシステムの復旧処理を示したフローチャートである。
【図10】第2実施形態に係るPOSシステムの構成を示したブロック図である。
【図11】第2実施形態に係る装着ボードの制御切替処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付の図面を参照し、本発明の中継装置およびこれを備えたPOSシステムについて説明する。なお、以下に示す各実施形態では、本発明の中継装置を、レシートプリンターに装着した装着ボードに適用した場合について例示する。また、本発明の中継装置は、POS端末の故障時に、POS端末の代理として会計処理を実行する機能を持つ。
【0033】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るPOSシステムSY1のブロック図である。同図に示すように、POSシステムSY1は、商品データベースDBを有するPOSサーバー1と、会計処理を行うPOS端末2と、商品コードを入力するハンディスキャナー3およびキーボード4(コード入力装置)と、タッチパネル画面を表示するタッチパネル装置5(テンキー入力装置)と、レシート31を発行するレシートプリンター6(印刷装置)と、現金を保管するキャッシュドロア7と、レシートプリンター6に装着された装着ボード8と、から成る。なお、図1では、POS端末2が1台の場合を示しているが、POSサーバー1に対して複数のPOS端末2が接続された構成でもよい。
【0034】
POSサーバー1とPOS端末2とは、イントラネットまたはインターネット等のネットワークNTにより接続されている。一方、POS端末2とレシートプリンター6に装着された装着ボード8とは、専用のケーブルを介して接続されている。また、装着ボード8は、ハンディスキャナー3、キーボード4およびタッチパネル装置5と、それぞれ独立したインターフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェース)を介して接続されている。なお、キャッシュドロア7は、レシートプリンター6(プリンタ本体)に接続されている。また、POS端末2と装着ボード8とは、有線接続ではなく無線接続であっても良い。
【0035】
なお、「POS周辺機器」とは、ハンディスキャナー3、キーボード4、タッチパネル装置5、レシートプリンター6およびキャッシュドロア7から成る。また、タッチパネル装置5は、会計処理操作を行う店員が会計情報を確認するためのものであるが、表示装置としてさらに顧客が会計情報を確認するためのカスタマーディスプレイを備えてもよい。
【0036】
POSサーバー1は、例えば、店舗のバックヤードに設置され、商品データベースDBを有している。図2は、商品データベースDBの概念図である。同図に示すように、商品データベースDBは、「商品コード」「商品名」、「商品金額」および「メーカー名」(以下、これらを商品情報という)をテーブル化した商品情報テーブルTB1と、「商品コード」、「在庫数」、「販売実績」をテーブル化した売上情報テーブルTB2と、を有している。POSサーバー1は、POS端末2から取得した商品コードに基づいて、売上情報テーブルTB2の情報を更新する。
【0037】
POS端末2は、ハンディスキャナー3およびキーボード4によって入力された商品コードを、装着ボード8を介して取得すると、POSサーバー1の商品情報テーブルTB1を参照して当該商品コードに対応した商品情報を取得し、会計処理とレシート印刷データの生成とを行う。会計処理は、具体的に、商品情報に含まれる商品金額に基づいて合計金額を算出し、算出した合計金額と入力された「預かり金額」に基づいておつり金額を算出する。レシート印刷データは、取得した商品情報、会計処理の処理結果(会計情報)、レシート発行情報および店舗情報で構成される(図3(a)参照)。そして、生成したレシート印刷データに基づいたレシートを発行するよう装着ボード8に指令を出す。なお、POS端末2は、会計処理中、通常会計処理画面36A(図4(a)参照)をタッチパネル装置5に表示させるよう装着ボード8に指令を出す。
【0038】
レシートプリンター6は、着脱可能に取り付けられた装着ボード8と、印刷機能を成すプリンタ本体9と、を有している。
【0039】
図1に示すように、装着ボード8は、ハンディスキャナー3およびキーボード4から商品コード等を入力すると共に、タッチパネル装置5に会計処理画面36を出力するための周辺機器I/F部11と、プリンタ本体9にレシート印刷データを出力するためのプリンタI/F部12と、POS端末に商品コードを出力すると共にレシート印刷データを取得するためのPOSI/F部13と、制御部14と、履歴記憶部15と、切替操作部16と、を有している。
【0040】
制御部14は、CPU17、ROM18およびRAM19を有し、装着ボード8を制御する。CPU17は中央演算装置であり、故障検知部21、制御切替部22、通常制御部23、代理制御部24および復旧処理部25を有している。
【0041】
故障検知部21は、POS端末2の故障を検知するものであり、具体的には、定期的に動作確認信号をPOS端末2に送信し、POS端末2から所定時間内に応答信号を受信することで、POS端末2が正常に動作していることを認識する。一方、POS端末2に動作確認信号を送信して一定時間以上、POS端末2から応答信号を受信しなかった場合は、POS端末2が故障したと判断する(故障を検知する)。また、POS端末2が故障している場合に、POS端末2から動作確認信号に対する応答信号を受信することで、POS端末2の復旧を検知する。
【0042】
制御切替部22は、故障検知部21によってPOS端末2の故障が検知された場合、装着ボード8の制御を通常制御部23から代理制御部24へと切り替えるよう切替指令を出す。一方、故障検知部21によってPOS端末2の復旧が検知された場合、装着ボード8の制御を代理制御部24から通常制御部23へと切り替えるよう切替指令を出す。また、後述の切替操作部16により、制御切替操作がなされた場合にも、通常制御部23と代理制御部24との間の制御の切替指令を出す。装着ボード8は、制御切替部22の切替指令により、通常制御部23による制御が行われる通常モードおよび代理制御部24による制御が行われる代理モードに切り替わる。
【0043】
通常制御部23は、装着ボード8が通常モードに切り替えられている場合、POS周辺機器の入出力制御(以下、通常制御という)を実行する。具体的には、通常会計処理画面36Aをタッチパネル装置5に出力する制御と、ハンディスキャナー3またはキーボード4から取得した商品コードをPOS端末2に出力する制御と、POS端末2からレシート印刷データを取得し当該レシート印刷データをプリンタ本体9に出力する制御と、を実行する。すなわち、通常制御部23は、装着ボード8がPOS端末2と周辺機器との中継装置として機能するためのPOS周辺機器の入出力制御を実行する。
【0044】
代理制御部24は、装着ボード8が代理モードに切り替えられている場合、POS端末2に代わって会計処理を行うと共に、POS周辺機器の入出力制御(以下、代理制御という)を行う。具体的には、タッチパネル装置5にテンキー領域39を含む代理会計処理画面36B(図4(b)参照)を表示させる制御と、ハンディスキャナー3またはキーボード4から取得した商品コード、およびテンキー領域39から取得した商品金額に基づいた会計処理と、商品コード、商品金額、会計処理の処理結果(会計情報)、レシート発行情報および店舗情報からなるレシート印刷データの生成(図4(b)参照)および出力と、を行う。すなわち、代理制御部24は、装着ボード8がPOS端末2に代わって会計処理を実行するための周辺機器の入出力制御を実行する。なお、代理制御部24の会計処理については後に詳述する。
【0045】
復旧処理部25は、制御切替部22により、装着ボード8の制御を代理制御部24から通常制御部23に切り替えるよう切替指令が出されると、復旧処理を行う。具体的には、後述の履歴記憶部15に記憶しておいた商品コードを、POS端末2に送信する。このとき、POS端末2から、送信した商品コードに対応するレシート印刷データを取得するが、当該レシート印刷データに基づく印刷は行わない。復旧処理についても後に詳述する。なお、復旧処理が終了した後、装着ボード8は通常モードに切り替わる。
【0046】
ROM18は、CPU17が各種演算処理を行うための各種制御プログラムおよび各種制御データを記憶している。特に、ROM18は、代理制御部24がPOS端末2の代理として会計処理および周辺機器の入出力制御を行うための代理制御プログラム20を記憶している。また、RAM19は、CPU17が各種演算処理を行う際のワークエリアとして利用される。
【0047】
履歴記憶部15は、代理制御部24によって代理制御が実行されているときに、ハンディスキャナー3またはキーボード4から取得した商品コード(入力履歴)を記憶する。なお、復旧処理部25による復旧処理が終了すると、記憶した商品コードを消去する。
【0048】
切替操作部16は、装着ボード8の制御を通常制御部23と、代理制御部24と、で切替操作するためのもので、例えば、ボタン式操作子や、レバー式操作子等で構成されている。これによりPOS端末2が故障していない場合であっても、例えば、POSサーバー1とPOS端末2との接続に異常がある場合に、代理制御部24の代理制御に切り替えて会計処理を行うことができる。なお、切替操作部16を、キーボード4や、タッチパネル装置5に備えてもよい。
【0049】
プリンタ本体9は、POS端末2が生成したレシート印刷データ、または、装着ボード8の代理制御部24が生成したレシート印刷データ、を取得して、レシート31を印刷する。図3は、プリンタ本体9が印刷したレシートの一例である。同図(a)は、POS端末2が生成したレシート印刷データに基づくレシート31Aの一例であり、(b)は、代理制御部24が生成したレシート印刷データに基づくレシート31Bの一例である。
【0050】
図3(a)に示すように、POS端末2が生成したレシート印刷データに基づいて発行されたレシート31Aは、店舗情報印刷領域32Aと、レシート発行情報印刷領域33Aと、商品情報印刷領域34Aと、会計情報印刷領域35Aと、を有している。店舗情報印刷領域32Aには、「店名」「店舗名」が印刷される。レシート発行情報印刷領域33Aには、「日時」「レシート発行番号」が印刷される。商品情報印刷領域34Aには、「商品名」「個数」「金額」が印刷される。会計情報印刷領域35Aには、「合計金額」「預かり金額」「おつり金額」が印刷される。
【0051】
一方、図3(b)に示すように、代理制御部24が生成したレシート印刷データに基づいて発行されたレシート31Bは、店舗情報印刷領域32Bと、レシート発行情報印刷領域33Bと、商品情報印刷領域34Bと、会計情報印刷領域35B、を有している。レシート31Aと異なる点は、レシート発行情報印刷領域33Bに「レシート発行番号」ではなく「臨時レシート発行番号」が印刷されている。また、商品情報印刷領域34Bには、「商品名」ではなく「商品コード」が印刷されている。このように、代理制御部24による会計処理時のレシートを、POS端末2による会計処理時のレシートと異なるものにすることで、例えば客がレシートを持参して返品依頼に来店した時などに対応しやすい。なお、店舗情報印刷領域32Bを印刷するためのロゴデータは、POS端末2と装着ボード8の両方に記憶されているものとする。
【0052】
図1に戻り、ハンディスキャナー3は、商品に印刷または貼付されたバーコードである商品コードをスキャンして入力する。一方、キーボード4は、数字列からなる商品コードを店員が手入力することによって商品コードを入力する。また、キーボード4は、商品の個数や、預かり金額を入力するためにも使用する。
【0053】
タッチパネル装置5は、POS端末2により会計処理が行われている場合(装着ボード8が通常モードの場合)の通常会計処理画面36A、または代理制御部24により会計処理が行われている場合(装着ボード8が代理モードの場合)の代理会計処理画面36Bを表示する。図4(a)は、通常会計処理画面36Aの一例であり、(b)は、代理会計処理画面36Bの一例である。
【0054】
図4(a)に示すように、通常会計処理画面36Aは、商品情報表示領域37Aと、会計情報表示領域38Aと、を有している。商品情報表示領域37Aには、「商品コード」「商品名」「数」「金額」「メーカー」等が表示される。会計情報表示領域38Aには、「合計金額」「預かり金額」「おつり金額」が表示される。すなわち、店員が入力した商品コードおよび当該商品コードに対応した商品情報が商品情報表示領域37Aに表示され、POS端末2の会計処理結果(会計情報)が、会計情報表示領域38Aに表示される。なお、本通常会計処理画面36Aには、「数」の欄に商品の個数を直接入力してもよいし、同じ商品コードを複数回入力してもよい。後者の場合、「数」の欄に自動的に個数が加算されるようになっている。
【0055】
一方、図4(b)に示すように、代理会計処理画面36Bは、商品情報表示領域37Bと、会計情報表示領域38Bと、テンキー領域39と、報知メッセージ表示領域40と、を有している。商品情報印刷領域34Aには、通常会計処理画面36Aと異なり「商品名」および「メーカー」が表示されていない。また、同じ商品コードを複数回入力しても、「数」の欄に自動的に個数が加算されない。テンキー領域39は、店員が商品金額を入力するためのものである。なお、この商品金額の入力は、キーボード4でも行えるものとする。報知メッセージ表示領域40には、POS端末2が故障している旨、商品金額の入力が必要である旨を報知するメッセージが表示される。すなわち、店員が入力した商品コードおよび商品金額が商品情報表示領域37Bに表示され、代理制御部24の会計処理結果(会計情報)が、会計情報表示領域38に表示される。このように、代理制御部24による会計処理時の代理会計処理画面36Bを、POS端末2による会計処理時の通常会計処理画面36Aと異なるものにすること、また、代理会計処理画面36Bにおいてテンキー領域39の表示により入力操作方法を変えること、報知メッセージの表示で、店員に即座にPOS端末2の故障を報知することができる。
【0056】
次に、図5を参照し、装着ボード8の制御切替処理について説明する。装着ボード8(制御部14)は、故障検知部21によりPOS端末2の故障を検知した場合、または、切替操作部16により通常制御部23から代理制御部24への制御切替操作があった場合(S01:YES)、制御切替部22により通常制御部23から代理制御部24への制御切替指令を出す(S02)。その後、装着ボード8は、代理モードに移行する(S03)。一方、故障検知部21によりPOS端末2の故障を検知していない場合、または、切替操作部16により代理制御部24の制御への切替操作がない場合(S01:NO)は、通常モードに移行する(S04)。
【0057】
続いて、図6を参照し、装着ボード8の通常モードにおける通常制御処理について説明する。まず、装着ボード8(通常制御部23)は、タッチパネル装置5に通常会計処理画面36Aを表示させる指令を出す(S05)。そして、そしてハンディスキャナー3およびキーボード4から商品コードを取得すると(S06)、POS端末2に商品コードを出力する(S07)。その後、POS端末2からレシート印刷データを取得すると(S08)、プリンタ本体9にレシート印刷データを出力する(S09)。
【0058】
続いて、図7を参照し、装着ボード8の代理モードにおける代理制御処理について説明する。まず、装着ボード8(代理制御部24)は、タッチパネル装置5に代理会計処理画面36Bを表示させる指令を出す(S10)。そしてハンディスキャナー3およびキーボード4から商品コードおよび商品金額を取得すると(S11)、履歴記憶部15に商品コードを記憶する(S12)。一方で、商品金額に基づいて合計金額を算出する(S13)。そして預かり金額を取得すると(S14)、おつり金額を算出し(S15)、レシート印刷データを生成して(S16)、プリンタ本体9に出力する(S17)。このように、代理制御部24による代理制御は、POS端末2に代わって会計処理およびレシート印刷データの生成を行うが、当該会計処理は、商品情報を取得せずに「合計金額」および「おつり金額」を算出するのみの簡易的なものである。
【0059】
次に、図8を参照し、POSシステムSY1の復旧処理について説明する。装着ボード8(制御部14)は、制御切替部22によって代理制御部24から通常制御部23へ制御の切替指令を出すと、復旧処理部25によって履歴記憶部15に記憶した商品コードをPOS端末2に送信する(S18)。POS端末2は、商品コードを取得すると、POSサーバー1から当該商品コードに対応した商品情報を取得する(S19)。そして、レシート印刷データを生成し(S20)、装着ボード8に送信する。装着ボード8は、レシート印刷データを取得し(S21)、当該レシート印刷データをプリンタ本体9に送信せずに復旧処理を終了する(S22)。なお、装着ボード8は、レシート印刷データを取得しなくなってから、所定時間が経過したとき、復旧処理が終了したと判定する。その後、装着ボード8は、通常モードに移行する。この場合、POS端末2は、履歴記憶部15に記憶されていた商品コードをPOSサーバー1に送信するため、代理制御中の履歴を売上情報に反映させることができる。この構成によれば、POS端末2の構成を変更させることなく、代理制御中の履歴を売上情報に反映させることができる。
【0060】
ここで、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る装着ボード8は、制御部14のROM18に記憶した代理制御プログラム20に、POS端末2がレシート31に印刷された商品コード、商品金額、会計処理の処理結果(会計情報)およびレシート発行情報(以下、会計処理情報という)をPOSサーバー1に送信するための送信プログラム(図示省略)を含んでいる。そして、代理制御部24による代理制御中にレシートに印刷された会計処理情報を履歴記憶部15に記憶する。
【0061】
図9を参照し、本変形例に係るPOSシステムSY1の復旧処理について説明する。装着ボード8(制御部14)は、制御切替部22によって代理制御部24から通常制御部23へ制御の切替指令を出すと、復旧処理部25によって履歴記憶部15に記憶した会計処理情報と送信プログラムをPOS端末2に送信する(S23)。POS端末2は、会計処理情報と送信プログラムを取得すると(S24)、取得した送信プログラムにしたがって会計処理情報をPOSサーバー1に送信する(S25)。この場合、POSサーバー1は、取得した会計処理情報を売上情報に反映させる。一方、装着ボード8は、履歴記憶部15に記憶したすべての会計処理情報をPOS端末2に送信すると、復旧処理を終了する。その後、装着ボード8は、通常モードに移行する。この構成によれば、代理制御部24による代理制御中の詳細な情報を売上情報に反映させることができる。
【0062】
[第2実施形態]
以下、図10および図11を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上記の第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、上記の第1実施形態に係る変形例についても、本実施形態に適用可能である。図10に示すように、本実施形態のPOSシステムSY2は、装着ボード8がアプリケーションサーバー50にネットワークNTを介して接続されている点で第1実施形態と異なっている。また、装着ボード8は、制御部14(ROM18)に代理制御プログラム20を記憶しておらず、代理制御部24は、アプリケーションサーバー50が有する代理制御プログラム51をダウンロードすることで、代理制御を行う。
【0063】
図11を参照し、本実施形態に係る装着ボード8の制御の切替処理について説明する。装着ボード8(制御部14)は、故障検知部21によりPOS端末2の故障を検知した場合、または、切替操作部16により通常制御部23から代理制御部24への制御切替操作があった場合(S26:YES)、アプリケーションサーバー50から代理制御プログラム51をダウンロードして(S27)、ROM18に代理制御プログラム51を記憶する。そして、制御切替部22により通常制御部23から代理制御部24への制御切替指令を出す(S28)。その後、装着ボード8は、代理モードに移行する(S29)。一方、故障検知部21によりPOS端末2の故障を検知していない場合、または、切替操作部16により代理制御部24の制御への切替操作がない場合は(S26:NO)、通常モードに移行する(S30)。
【0064】
このように、第2実施形態によれば、装着ボード8の代理制御部24は最新の代理制御プログラム51にしたがって代理制御を実行することができる。また、代理制御プログラム51を予めROM18に記憶させておく必要が無いため、このための構成を省くことができる。
【0065】
なお、代理制御プログラム51は、ダウンロードするのではなく、アプリケーションサーバー50上で動作する構成としてもよい。この構成によれば、装着ボード8の制御負荷を軽減できる。
【0066】
これまで説明してきたPOSシステムSY1、SY2によれば、装着ボード8によって、POS端末2の故障を検知すると共に、POS端末2に代わって会計処理を実行することができる。すなわち、POS端末2の故障時に会計処理を滞らせることがないため、売上の損失を抑えることができる。また、復旧処理によってPOS端末2の故障時の会計処理の情報をPOSサーバー1に反映させることができるため、売上情報の損失も防ぐことができる。
なお、装着ボード8により上記の構成を実現させることで、従来のPOS端末2の構成を変更させることなく、POS端末2が故障しても会計処理を実行することのできるPOSシステムSYを実現することができる。
【0067】
なお、上記の各実施形態では、装着ボード8をレシートプリンター6に装着する構成としたが、レシートプリンター6以外のPOS周辺機器(キーボード4、ハンディスキャナー3およびタッチパネル装置5)に装着する構成としてもよい。また、装着ボード8を独立した中継機器として構成しても良い。
【0068】
なお、上記の各実施形態で実行可能なPOSシステムSYの処理工程をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリー等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを、POSシステムSYの各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0069】
1:POSサーバー 2:POS端末 5:タッチパネル装置 6:レシートプリンター 8:装着ボード 9:プリンタ本体 15:履歴記憶部 16:切替操作部 20,51:代理制御プログラム 21:故障検知部 22:制御切替部 23:通常制御部 24:代理制御部 25:復旧処理部 39:テンキー領域 50:アプリケーションサーバー SY:POSシステム DB:商品データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
POS端末およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置であって、
前記POS端末からの指令に基づいて、前記POS周辺機器の入出力制御を行う通常制御部と、
前記POS端末からの指令を受けることなく、前記POS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行う代理制御部と、
前記POS端末の故障を検知する故障検知部と、
前記故障検知部の検知に基づいて、前記通常制御部の入出力制御から前記代理制御部の入出力制御に切り替える制御切替部と、を備えたことを特徴とする中継装置。
【請求項2】
前記POS周辺機器は、商品コードを入力可能なコード入力装置と、商品金額を入力可能なテンキー入力装置と、レシートを印刷する印刷装置と、を含み、
前記POS端末は、商品データべースを含むPOSサーバーと接続され、当該POSサーバーから前記商品コードに対応する商品情報を取得してレシート印刷データを生成し、
前記通常制御部は、少なくとも、前記コード入力装置から取得した前記商品コードを前記POS端末に出力する制御と、前記POS端末から前記レシート印刷データを取得し、当該レシート印刷データを前記印刷装置に出力する制御と、を実行し、
前記代理制御部は、少なくとも、前記コード入力装置および前記テンキー入力装置から取得した前記商品コードおよび前記商品金額に基づいてレシート印刷データを生成し、当該レシート印刷データを前記印刷装置に出力する制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の中継装置。
【請求項3】
前記テンキー入力装置は、タッチパネルであり、
前記通常制御部は、前記タッチパネルに、前記POS端末から取得した前記レシート印刷データの一部または前記商品情報を表示させ、
前記代理制御部は、前記タッチパネルに、前記テンキー入力装置として機能するためのテンキー領域を表示させると共に、前記商品コードおよび前記商品金額を表示させることを特徴とする請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記制御切替部は、前記故障検知部の検知の他に、ユーザーの操作に基づいて、前記通常制御部の入出力制御および前記代理制御部の入出力制御を切り替えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の中継装置。
【請求項5】
前記制御切替部により、前記通常制御部の入出力制御から前記代理制御部の入出力制御に切り替えられた場合、
前記代理制御部は、前記中継装置にネットワーク接続されたアプリケーションサーバーから、前記POS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行うための代理制御プログラムを取得することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の中継装置。
【請求項6】
前記制御切替部により、前記通常制御部の入出力制御から前記代理制御部の入出力制御に切り替えられた場合、
前記代理制御部は、前記POS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行うための代理制御プログラムを動作可能なアプリケーションサーバーにアクセスし、当該アプリケーションサーバー上で動作する前記代理制御プログラムにしたがって制御を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の中継装置。
【請求項7】
前記代理制御部が制御した入出力制御の履歴を記憶する履歴記憶部を、さらに備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の中継装置。
【請求項8】
前記入出力制御の履歴には、前記商品コードからなる入力履歴が含まれ、
前記制御切替部により、前記代理制御部の入出力制御から前記通常制御部の入出力制御に切り替えられた場合、前記履歴記憶部に記憶された前記入力履歴を、前記POS端末に送信する復旧処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の中継装置。
【請求項9】
前記入出力制御の履歴には、前記レシートに印刷された会計処理情報が含まれ、
前記代理制御プログラムは、前記POS端末が前記会計処理情報を前記POSサーバーに送信するための送信プログラムを含み、
前記制御切替部により、前記代理制御部の入出力制御から前記通常制御部の入出力制御に切り替えられた場合、前記履歴記憶部に記憶された前記会計処理情報と、前記送信プログラムと、を前記POS端末に送信する復旧処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の中継装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の中継装置として機能し、
前記POS周辺機器に装着されて用いられることを特徴とする装着ボード。
【請求項11】
請求項1ないし9のいずれかに記載の中継装置と、
前記POS端末と、
前記POS周辺機器と、を備えたことを特徴とするPOSシステム。
【請求項12】
POS端末およびPOS周辺機器と接続されて用いられる中継装置の制御方法であって、
前記中継装置が、
前記POS端末の故障を検知する故障検知ステップと、
前記故障検知ステップにおける故障の検知に基づいて、前記POS端末からの指令により前記POS周辺機器の入出力制御を行う通常制御から、前記POS端末からの指令を受けることなく前記POS端末の代理として前記POS周辺機器の入出力制御を行う代理制御に切り替える制御切替ステップと、を実行することを特徴とする中継装置の制御方法。
【請求項13】
コンピューターに、請求項12に記載の中継装置の制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−3445(P2012−3445A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−136848(P2010−136848)
【出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】