説明

乳児用の車両安全ベルト補助具

本発明は、ベスト型であって乳児の胴に手軽く着用された状態で既存の車両の安全ベルトがそのまま使われ、肩及び腹部を締めると同時に乳児の胴の前面の全体をクッション本体で固定し、補助ベルトによって上部及び下部への離脱が防止される構造となった乳児用の車両安全ベルト補助具に関する。本発明は、乳児の胴を包むように形成され、前面に安全ベルトが着脱可能に収容される安全ベルト収容部が形成された衝撃防止クッション本体と、上記衝撃防止クッション本体が乳児の胴から離脱されないように乳児の胴の背部を支持し、一端が上記衝撃防止クッション本体の上部一側に締結され、他端が上記衝撃防止クッション本体の下部一側に締結される離脱防止補助ベルトとを含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳児用の車両安全ベルト補助具に関し、より具体的には、ベスト型であって乳児の胴に手軽く着用された状態で既存の車両の安全ベルトがそのまま使われ、肩及び腹部を締めると同時に乳児の胴の前面の全体をクッション本体で固定し、補助ベルトによって上部及び下部への離脱が防止される構造となった乳児用の車両安全ベルト補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両に使われる安全ベルトは、上部一端及び下部一端と下部他端とにそれぞれ支持点が設けられる3点支持型として、普段、その位置が一般の大人の体形に合わせて設定される。
【0003】
したがって、乳児及び子供のような背が低く胴が小さい人は、後部座席右側に着席する場合に安全ベルトを正常に着用することができず、車両の衝突事故時に一側の右側肩から右側胸を通って他側の左側わき腹に至る傾いている安全ベルトに乳児の顔や首の部位が安全ベルトにかかって負傷の危険があった。
【0004】
図1は、従来技術の車両安全ベルト用の補助具が設置された状態において乳児が安全ベルトを着用した状態の正面図である。
【0005】
図1に示されたように、従来技術の車両安全ベルト用の補助具20は、下部一側支持点S1と下部他側支持点S3との間に位置する水平型安全ベルト11に設けられ、広げた状態で下部から上部へ折って固定される下部固定部23と、上部一側支持点S2と下部他側支持点S3との間に位置する傾斜型安全ベルト12に設けられ、広げた状態で上部から下部へ折って固定される角度調節部22とが互いに連結固定されてなっている。
【0006】
しかし、従来技術の車両安全ベルト用の補助具20は、乳児が安全ベルトを着用した座席に大人が着席する場合に、すなわち、一例に乳児が着席した前部座席の安全ベルトから従来技術の車両安全ベルト用の補助具20を脱去した後に後部座席左側または右側のうちどの座席に乳児が着席するかを指定し、上記指定した座席の安全ベルトに別に設置しなければならない着脱の煩わしい問題点があった。
【0007】
また、従来技術の車両安全ベルト用の補助具20は、車両が後方追突後に2次衝突によって体形の小さい乳児が前後方への瞬間的流動時に水平型安全ベルト11の下方に跳ね飛ばされたり、傾斜型安全ベルト12の上方に跳ね飛ばされたりして傷を負う問題点があった。
【0008】
また、従来技術の車両安全ベルト用の補助具20は、水平型安全ベルト11及び傾斜型安全ベルト12が乳児の胴の前面の肩と腹部部分に直接着用された状態であるため、車両の強い衝突時に水平型安全ベルト11及び傾斜型安全ベルト12によって乳児の胴の前面の局部が強く圧迫されて傷を負う問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の解決課題は、ベスト型であって乳児の胴に手軽く着用しながら車両の安全ベルトを固定することができ、車両の衝撃時に乳児の胴が安全ベルトから離脱されることを防止することができる乳児用の車両安全ベルト補助具を提供することにある。
【0010】
本発明の他の解決課題は、既存の車両安全ベルトによって固定支持された一側の肩以外にも他側の肩と両足の股部分とを固定する補助ベルトによって上部及び下部への離脱が防止されて安全性が極大化されながらも、従来技術の車両安全ベルト用の補助具のように別途の脱着過程無しに既存の車両安全ベルトを外した時に原位置に復帰される構造となった乳児用の車両安全ベルト補助具を提供することにある。
【0011】
本発明の他の解決課題は、乳児の成長に合わせて安全にベスト形態で着ることができる乳児用の車両安全ベルト補助具を提供することにある。
【0012】
本発明の他の解決課題は、傾斜型安全ベルトが収容される傾斜型安全ベルト収容ポケットを二重に締結させて傾斜型安全ベルトが離脱されることを防止することができる乳児用の車両安全ベルト補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による乳児用の車両安全ベルト補助具は、乳児の胴を包むように形成され、前面に安全ベルトが着脱可能に収容される安全ベルト収容部が形成された衝撃防止クッション本体と、上記衝撃防止クッション本体が乳児の胴から離脱されないように乳児の胴の背部を支持し、一端が上記衝撃防止クッション本体の上部一側に締結され、他端が上記衝撃防止クッション本体の下部一側に締結される離脱防止補助ベルトとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の他の実施形態によると、乳児用の車両安全ベルト補助具は、乳児の胴の前面を包むようにベスト形状に形成され、上部両端には傾斜型安全ベルトが着脱可能に収容される傾斜型安全ベルト収容ポケットが附着され、下部中央部には水平型安全ベルトが着脱可能に収容される水平型安全ベルト収容ポケットが附着された衝撃防止クッション本体と、上記衝撃防止クッション本体が乳児の胴の前面を包んでずり落ちずに支持されるように衝撃防止クッション本体に着脱可能に締結されるサスペンダー形状として、上部にはそれぞれ乳児の胴の背部の上方へ延ばされて乳児の両肩を支持する肩支持ベルトが、下部には乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルトが一体に形成された離脱防止補助ベルトとを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明による乳児用の車両安全ベルト補助具は、ベスト型であって乳児の胴に先に着用された後、クッション本体の収容ポケットに既存の車両安全ベルトをそのまま使って手軽く収容固定される構造であるため、車両のシートのなかで特定の座席にこだわることなく脱着が容易であり、既存の車両安全ベルトを外した時にその既存の車両安全ベルトが直ちに大人も使用可能に原位置に復帰され、使用上の便宜性及び安全性が極大化される効果がある。
【0016】
また、既存の車両安全ベルトが乳児の胴に合わせて高さが調節され、乳児の胴の前面全体がベスト型クッション本体で固定されるため、車両衝突時に安全ベルト自体の瞬間的な局部圧迫による衝撃を胴全体に分散させて負傷を最小化し、既存の車両安全ベルトで支持されない他側の肩と両足の股部分とを固定する補助ベルトによって上部及び下部への離脱が防止されて安全性が極大化される効果がある。
【0017】
また、クッション本体はフレキシブルなクッション材質から形成され、離脱防止補助ベルトはフレキシブルし、かつ引張強度の高い合成樹脂材から形成され、小さく折り畳んで車両ポケットに保管することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来技術の車両安全ベルト用の補助具が設置された状態において乳児が安全ベルトを着用した状態の正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を示した斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具が分解された状態を示した分解斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を乳児に着用させた状態を示した斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を着用した乳児が前部座席に着席した状態を示した斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を着用した乳児が後部座席左側に着席した状態を示した斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を示した斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態による股保護部材の斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具の股支持ベルトを下端締結部材に結合させて車両に着席した状態を示した斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具の股支持ベルトをわき腹締結部材に結合させて車両に着席した状態を示した斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具の斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具の着用状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい一実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具を添付した図面を参照して詳述する。
【0020】
図2乃至図6に示されたように、本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具は、車両の安全ベルトが車両シートに着席した乳児の体形に合う適所に締め密着されるように調節される乳児用の車両安全ベルト補助具として、乳児の胴を包むように形成され、前面に安全ベルトが着脱可能に収容される安全ベルト収容部が形成された衝撃防止クッション本体200と、上記衝撃防止クッション本体200が乳児の胴から離脱されないように乳児の胴の背部を支持し、一端が上記衝撃防止クッション本体200の上部一側に締結され、他端が上記衝撃防止クッション本体200の下部一側に締結される離脱防止補助ベルト300とを含む。
【0021】
衝撃防止クッション本体200は、所定のクッションパッドが内蔵された合成樹脂材または布地材質から形成され、車両衝突時に乳児の胴の前面に安全ベルトの瞬間的圧迫によって伝達される衝撃から保護される。
【0022】
安全ベルト収容部は、上部両端に形成されて上記傾斜型安全ベルト610が着脱可能に収容される傾斜型安全ベルト収容ポケット210と、下部中央部に形成されて上記水平型安全ベルト620が着脱可能に収容される水平型安全ベルト収容ポケット220とからなる。このような傾斜型安全ベルト収容ポケット210と水平型安全ベルト収容ポケット220とは、ベルクロ、ボタンなどの方式で衝撃防止クッション本体200に着脱可能に結合されることができる。傾斜型安全ベルト610と水平型安全ベルト620とが傾斜型安全ベルト収容ポケット210と水平型安全ベルト収容ポケット220とにそれぞれ収容された状態を維持し、車両衝突による衝撃から傾斜型安全ベルト610と水平型安全ベルト620とが離脱されることを防止する支持機能を果たす。
【0023】
さらに、衝撃防止クッション本体200の前面中央部には、衝撃防止クッション本体200の上下幅と左右幅とをそれぞれ調節することができる上下長さ調節ベルト230と左右長さ調節ベルト240とがそれぞれ備えられる。したがって、乳児の胴の大きさに合わせて上下長さ調節ベルト230及び左右長さ調節ベルト240を引いたり緩めたりして上記衝撃防止クッション本体200の長さを調節することができる。
【0024】
離脱防止補助ベルト300は、上記衝撃防止クッション本体200に着脱可能に締結されるY字サスペンダー(suspender)形状として、上部にはそれぞれ乳児の胴の背部の上方へY字に分岐されるように延ばされて乳児の両肩を支持する肩支持ベルト310が形成され、下部には乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルト320が一体に形成される。この時、股支持ベルト320は、均衡をとるために2個のベルトから形成されることが好ましい。
【0025】
このような離脱防止補助ベルト300は、乳児の両肩及び股部位を支持し、車両追突及び衝突時に衝撃による上下方向への離脱を防止する補助着用ベルトである。すなわち、車両安全ベルトの傾斜型安全ベルト610によって支持される一側の肩(右側の肩)の以外に他側の肩(左側の肩)を追加で支持し、左側上方への離脱が防止される。
【0026】
衝撃防止クッション本体200の傾斜型安全ベルト収容ポケット210には、上記離脱防止補助ベルト300の乳児の胴の背部の上方へY字に分岐されるように延ばされて乳児の左側の肩または右側の肩を選択的に支持する肩支持ベルト310がそれぞれ着脱可能に締結される。衝撃防止クッション本体200の水平型安全ベルト収容ポケット220には、離脱防止補助ベルト300の乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルト320が着脱可能に締結される。
【0027】
傾斜型安全ベルト収容ポケット210と水平型安全ベルト収容ポケット220とには、それぞれ第1ロック部材211と第2ロック部材221とが形成される。第1ロック部材211は、一側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第1締結部212と、第1締結部212との貼り合わせ面に雄ベルクロが形成された第2締結部213とからなる。第2ロック部材221は、一側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第4締結部222と、雄ベルクロが形成された第5締結部223とからなる。この時、車両安全ベルト(傾斜型安全ベルト610と水平型安全ベルト620)は、傾斜型安全ベルト収容ポケット210及び水平型安全ベルト収容ポケット220の内部において車両シートに着席した乳児の体形に合わせて適所に締め密着されるように調節することができる。
【0028】
これによって、傾斜型安全ベルト収容ポケット210と水平型安全ベルト収容ポケット220とは、その内部に傾斜型安全ベルト610と水平型安全ベルト620とがそれぞれ密着されるようにそれぞれ収容され、車両衝突による衝撃によって傾斜型安全ベルト610と水平型安全ベルト620とが離脱されることを防止する支持機能を果たす。
【0029】
また、上記衝撃防止クッション本体200の傾斜型安全ベルト収容ポケット210及び水平型安全ベルト収容ポケット220のそれぞれの内部面には、雌バックルなどの雌締結部材216、226が附着される。そして、肩支持ベルト310及び股支持ベルト320のそれぞれの端部には、雄バックルなどの雄締結部材316、326が附着され、上記それぞれの雌バックルなどの雌締結部材216、226に着脱可能に締結される。この時、上記雌締結部材216、226と雄締結部材316、326とは、クリップ式、ボタン式、ベルクロ式などの多様な締結方式が可能な締結部材に変更実施できることは勿論である。
【0030】
本発明の第1実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具は、次のように乳児の胴に着用され、かつ、車両安全ベルトに装着される。
【0031】
まず、衝撃防止クッション本体200の傾斜型安全ベルト収容ポケット210の雌締結部材216に離脱防止補助ベルト300の肩支持ベルト310の雄締結部材316がそれぞれ嵌め込まれて締結された状態で車両に乗る乳児にベストを着せるように頭からかぶせる。この時、乳児の胴の大きさに合わせて上下長さ調節ベルト230及び左右長さ調節ベルト240を引いたり緩めたりして上記衝撃防止クッション本体200の長さを調節する。
【0032】
その後、衝撃防止クッション本体200の水平型安全ベルト収容ポケット220の雌締結部材226に、離脱防止補助ベルト300の股支持ベルト320の雄締結部材326(バックル形状または爪形状)を乳児の胴の背部の下方へ延ばし、それを前方に引っ張って嵌め込み締結して乳児の両足の間の股を支持する。これによって、本発明の乳児用の車両安全ベルト補助具の乳児の胴への着用が手軽く迅速に完了する。
【0033】
その後、乳児が本発明の乳児用の車両安全ベルト補助具を着用した状態で車両のシートのうち後部座席右側に着席した場合に、すぐ車両の安全ベルトを引いて、傾斜型安全ベルト610は衝撃防止クッション本体200の傾斜型安全ベルト収容ポケット210に収容し、水平型安全ベルト620は衝撃防止クッション本体200の水平型安全ベルト収容ポケット220に収容し、傾斜型安全ベルト収容ポケット210のロック部材211と水平型安全ベルト収容ポケット220のロック部材221(ベルクロを使用する場合)を覆った後に貼ってロックすれば、車両安全ベルトが車両シートに着席した乳児の体形に合う適所に手軽く迅速に締め密着されるように装着される。
【0034】
この時、高強度のプラスチック材などから形成される雌締結部材216、226と雄締結部材316、326とが、上記のように傾斜型安全ベルト収容ポケット210と水平型安全ベルト収容ポケット220との内部で包まれて外部に露出されなくなり、内側の衝撃防止クッション本体200とともに二重に緩衝機能を果たすため、車両衝突による瞬間的圧迫が乳児の胴の前面に伝達されない補助緩衝機能を果たす。
【0035】
図7乃至図10に示されたように、本発明の第2実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具において、傾斜型安全ベルト収容ポケット210の第1ロック部材211が、両側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第1締結部212と、二重に形成されそれぞれの貼り合わせ面に雄ベルクロが形成された第2締結部213、214とからなる。このような傾斜型安全ベルト収容ポケット210の第1ロック部材211は、第1締結部212の雌ベルクロが第2締結部213、214の雄ベルクロに二重に安全に締結され、安全ベルトが離脱されることを防止することができる。
【0036】
また、衝撃防止クッション本体200の前面上端には、肩支持ベルト310がそれぞれ着脱可能に締結できる上端締結部材250a、250bが左右側にそれぞれ複数個で形成される。この時、上端締結部材250a、250bを複数個で形成すると、非常に早い乳児の成長によって乳児の肩に合わせて肩支持ベルトの締結位置を調節することができる。
【0037】
そして、上記衝撃防止クッション本体200の前面下端には、股支持ベルトが着脱可能に締結できる下端締結部材270が形成される。この時、下端締結部材270は、股支持ベルトが2個形成された場合には前面の左右両側面にそれぞれ形成される。
【0038】
そして、上記衝撃防止クッション本体200の前面両側には、股支持ベルト320が着脱されるように締結させるわき腹締結部材280が形成される。この時、わき腹締結部材280は、乳児の成長によって股支持ベルト320を使わない場合に股支持ベルトが締結される。
【0039】
一方、股支持ベルト320には、乳児の両足の間の股を保護するための股保護部材400が結合される。股保護部材400は、乳児の前面に延ばされた前面当て410と、乳児の股の間に位置する股当て420と、乳児の尻に延ばされた尻当て430とからなる。前面当て410と尻当て430とは、股当て420の幅より広く形成される。また、股保護部材の後面には、股保護部材400が股支持ベルト320から離脱されることを防止するための固定輪440a、440bが形成される。乳児の胴が大きい場合には股支持ベルト320を乳児の股に通せずに衝撃防止クッション本体200のわき腹締結部材280に締結して使うことができる。
【0040】
図11乃至図12に示されたように、本発明の第3実施形態による乳児用の車両安全ベルト補助具は、乳児の背部を支持する後面部500と、後面部500の両側面から延ばされて乳児の胸に延ばされた左右側前面部510、520とを備えるベスト形状からなる。左右側前面部510、520には、乳児が着用した状態で離脱されることを防止するための締結部530が形成される。締結部530は、ワンタッチ式の雄バックル、雌バックルからなることが好ましいが、ボタン、スライドファスナー、マジックテープ(登録商標)などを利用して締結することもできる。
【0041】
そして、左右側前面部510、520には、傾斜型安全ベルト610が着脱可能に収容される傾斜型安全ベルト収容ポケット540がそれぞれ附着する。傾斜型安全ベルト収容ポケット540には、一側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第1締結部542と、第1締結部542の貼り合わせ面に雄ベルクロが形成された第2締結部543とからなった第1ロック部材541が形成される。この時、第1ロック部材541は、バックル、ボタン、スライドファスナー、マジックテープ(登録商標)などを利用して締結されることができる。
【0042】
本発明の技術思想は、上記好ましい実施形態よって具体的に記述されたが、上記した実施形態はその説明のためのものであり、その制限のためのものではない。また、本発明の技術分野における通常の知識を有するものであれば、本発明の技術思想の範囲内で多様な実施形態が可能であることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳児の胴を包むように形成され、前面に安全ベルトが着脱可能に収容される安全ベルト収容部が形成された衝撃防止クッション本体と、
上記衝撃防止クッション本体が乳児の胴から離脱されないように乳児の胴の背部を支持し、一端が上記衝撃防止クッション本体の上部一側に締結され、他端が上記衝撃防止クッション本体の下部一側に締結される離脱防止補助ベルトと、
を含むことを特徴とする、乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項2】
安全ベルト収容部は、傾斜型安全ベルトが収容される傾斜型安全ベルト収容ポケットまたは水平型安全ベルトが収容される水平型安全ベルト収容ポケットであることを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項3】
離脱防止補助ベルトは、衝撃防止クッション本体にそれぞれ着脱可能に締結されることを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項4】
衝撃防止クッション本体には、一つ以上の衝撃防止クッション本体の長さ調節ベルトがさらに備えられ、上記衝撃防止クッション本体の長さを調節することを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項5】
離脱防止補助ベルトは、乳児の胴の背部の上方へY字に分岐されるように延ばされて乳児の両肩を支持する肩支持ベルトと、乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルトとからなったことを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項6】
傾斜型安全ベルト収容ポケットと水平型安全ベルト収容ポケットとには、それぞれ第1ロック部材と第2ロック部材とが形成されたことを特徴とする、請求項2に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項7】
第1ロック部材は、一側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第1締結部と、第1締結部の貼り合わせ面に雄ベルクロが形成された第2締結部とからなり、第2ロック部材は、一側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第4締結部と、雄ベルクロが形成された第5締結部とからなったことを特徴とする、請求項6に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項8】
第1ロック部材は、両側面にそれぞれ雌ベルクロが形成された第1締結部と、二重に形成されてそれぞれの貼り合わせ面に雄ベルクロが形成された第2締結部とからなったことを特徴とする、請求項7に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項9】
衝撃防止クッション本体の前面上端には、肩支持ベルトがそれぞれ着脱可能に締結できる上端締結部材が形成され、衝撃防止クッション本体の前面下端には股支持ベルトが着脱可能に締結できる下端締結部材が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項10】
締結部材は、左右側にそれぞれ複数個で形成されたことを特徴とする、請求項9に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項11】
衝撃防止クッション本体の前面両側には、股支持ベルトが胴のわき腹部分に締結されるわき腹締結部材が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項12】
股支持ベルトには、乳児の両足の間の股を保護するための股保護部材が結合されたことを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項13】
股保護部材は、乳児の前面に延ばされた前面当てと、乳児の股の間に位置する股当てと、乳児の尻に延ばされた尻当てとからなったことを特徴とする、請求項12に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項14】
上記衝撃防止クッション本体の前面中央部には、衝撃防止クッション本体の上下幅と左右幅とをそれぞれ調節することができる上下長さ調節ベルトと左右長さ調節ベルトとがさらに形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項15】
乳児の胴の前面を包むようにベスト形状に形成され、上部両端には傾斜型安全ベルトが着脱可能に収容される傾斜型安全ベルト収容ポケットが附着され、下部中央部には水平型安全ベルトが着脱可能に収容される水平型安全ベルト収容ポケットが附着された衝撃防止クッション本体と、
上記衝撃防止クッション本体が乳児の胴の前面を包んでずり落ちずに支持されるように衝撃防止クッション本体に着脱可能に締結されるサスペンダー形状として、上部にはそれぞれ乳児の胴の背部の上方へ延ばされて乳児の両肩を支持する肩支持ベルトが、下部には乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルトが一体に形成された離脱防止補助ベルトと、
を含むことを特徴とする、乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項16】
衝撃防止クッション本体の傾斜型安全ベルト収容ポケットには、上記離脱防止補助ベルトの乳児の胴の背部の上方へ延ばされて乳児の両肩を支持する肩支持ベルトがそれぞれ着脱可能に締結され、衝撃防止クッション本体の水平型安全ベルト収容ポケットには、離脱防止補助ベルトの乳児の胴の背部の下方へ延ばされて乳児の両足の間の股を支持する股支持ベルトが着脱可能に締結されることを特徴とする、請求項15に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項17】
衝撃防止クッション本体の傾斜型安全ベルト収容ポケットと水平型安全ベルト収容ポケットとには、それぞれロック部材が形成されたことを特徴とする、請求項15に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項18】
上記衝撃防止クッション本体の傾斜型安全ベルト収容ポケットと水平型安全ベルト収容ポケットとのそれぞれの内部面には、雌締結部材が附着され、
上記離脱防止補助ベルトの肩支持ベルトと股支持ベルトとのそれぞれの端部には、雄締結部材が附着され、上記それぞれの雌締結部材に着脱可能に締結されることを特徴とする、請求項15に記載の乳児用の車両安全ベルト補助具。
【請求項19】
乳児の背部を支持する後面部と、
後面部の両側面に延ばされ、乳児の胸に延ばされた左右側前面部と、
左右側前面部が連結されるように互いに締結する締結部と、
左右側前面部の表面に位置し、傾斜型安全ベルトが収容される傾斜型安全ベルト収容ポケットと、
を含むことを特徴とする、乳児用の車両安全ベルト補助具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2013−509331(P2013−509331A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537815(P2012−537815)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/KR2010/007735
【国際公開番号】WO2011/055988
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(512116273)