説明

乾燥され、ワイヤ、密閉装置及び抄紙機の反対側で大抵の場合支持されている移動巻き取り紙に近接する抄紙機等の方法及び構成

本発明は、移動巻き取り紙(29)に近接し、大抵の場合ワイヤ(1)反対側で支持されている抄紙機等の構成及びその方法を有し、抄紙機はそのような構成を有し、密閉装置は複数のそのような構成(100)を有する。本発明に従うと、可動シール(5)は、抄紙機のドライヤパートで、圧力がそれぞれ異なる二の領域(3,4)の間に備えられている。当該領域にある程度の圧力を発生させるため、ある程度の空気量(V1,V2)がシール(5)の各側へ供給、及び/又は、シール(5)の各側から放出される。空気は、ある経路を介してのみ当該領域間を移動することができる。通常動作の状況では、本発明に従ったシールは、巻き取り紙に対する所望の位置を自動的に調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大抵の場合ワイヤの反対側で支持され、乾燥される移動巻き取り紙に近接する、「特許請求の範囲」における独立請求項前段部に記載の抄紙機等の構成、及びその製造方法に関する。本発明はまた密閉装置及び抄紙機にも関する。本発明は特に、抄紙機のドライヤパートでのシールの新たな配備方法に関する。
【0002】
本明細書において、抄紙機等とは特に、抄紙機又は板紙抄紙機を意味する。巻き取り紙は、抄紙機を移動する紙の巻き取り紙又は、乾燥される他の材料の巻き取り紙を意味する。ワイヤとはたとえば網、布地、フェルト又は対応する繊維であって、抄紙機等で巻き取り紙を支持するのに使用される透気性支持表面を意味する。
【背景技術】
【0003】
抄紙機では、その運転を最適化するため、移動巻き取り紙及びワイヤに近接する、各異なる圧力の領域を備えることは既知である。これらの圧力差を維持するため、とりわけ異なるメカニカルシールが、これらの各異なる圧力領域間の境界で使用される。負圧領域及びシールは、典型的にはワイヤの一の面上に設置され、巻き取り紙はその反対面に設置される。
【0004】
メカニカルシールは、移動ワイヤと接触するときに摩耗する。同時にメカニカルシールは、移動ワイヤに損傷を与える恐れがある。とりわけこれにより、メカニカルシールとワイヤとの距離の制御が必要となる。運転中に、たとえばリモートコントロールによってシールとワイヤとの間の距離を変化させることが可能であることは有利である。運転中の圧力差及び気流の求められる変化が大抵の場合非常に小さく、高速のため、距離を正確に制御することは有用である。
【特許文献1】国際公開第04/046460号パンフレット
【特許文献2】国際公開第03/040468号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シールは大抵の場合、ワイヤの反対側に設置されている。通常の運転状況では、ワイヤはシールへ向かい又は、シールから離れるようにわずかに移動する。静止した又はゆっくりと移動するシールは容易にワイヤと接触することができる。これにより、ワイヤ及び/又はシールが損傷する。ワイヤがシールへ非常に近接する場合、ワイヤ及び巻き取り紙は、負圧を有する吸引箱等に接触してかなり強く吸引されるだろう。
【0006】
移動シールを供するため、様々な解決方法が提案されてきた。しかしメカニカルシールとワイヤとの間の距離を正確に制御するにはいくつかの困難が存在する。必要に応じて、正確にかつそれと同時に迅速に移動ことの可能なシールを得ることは大抵の場合難しい。それに加えて、シールは、装置操縦者の意に反して使用中に本来の位置から外れてしまわないように、安定した位置を有していなければならない。
【0007】
特許文献1では、ベローズ状空間の前方に備えられ、ワイヤに対して移動し、当該ワイヤとの距離が当該ベローズ状空間の圧力によって制御されることを特徴とするシールが与えられる。動作状況によっては、要求される精度で圧力を測定及び制御するのは難しく、このような動作はまたかなり遅い。よって、シール位置の調節は不正確、不安定で遅くなりやすい。
【0008】
特許文献2では、コアンダ面を有し、ちょうつがいでつながれていることで、そのコアンダ面が流れに沿って変動可能になることを特徴とする送風箱が与えられている。
【0009】
従来技術による解決法では、外部からエネルギーが与えられることでシールは異なる位置への移動が可能であり、その移動は操縦者の特定行為に起因する外部情報に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、従来技術において発生する上述の問題を減少又さらには除去することである。
【0011】
本発明の目的は特に、抄紙機等のドライヤパートにおいて、ワイヤと、移動巻き取り紙及びワイヤ近傍で使用されるシールとの間の距離を制御するための新たな方法を提供することである。
【0012】
とりわけ抄紙機等での上記目的を実現するため、大抵の場合ワイヤの反対側で支持された、乾燥される移動巻き取り紙に近接する、本発明に従った構成、当該構成の製造方法、密閉装置及び抄紙機等は、「特許請求の範囲」の独立請求項後段部で特徴づけられる。
【0013】
たとえ常に特別な言及がないとしても、本明細書で述べられている実施例及び利点は、適用可能なときには、本発明に従った構成、方法、密閉装置及び抄紙機に関する。
【0014】
本発明に従った抄紙機等の典型的構成及びその構成の製造方法に従うと、少なくとも基本的には相互に分離し、各異なる空気圧を有する少なくとも二の空間が、乾燥される巻き取り紙及び/又は、典型的にはそれを支持するワイヤ近傍で生成される。有利になるように、可能な限り既知の導管が空間同士の間に設けられることで、空気が制御された方法で空間同士の間を輸送する。本発明に従うと、これらの空間へ供給され、かつこれらの空間から放出される気流が既知である点、そして気流は可能な限り正確な制御が可能である点で有利である。よって当該空間は有利になるように比較的変化しにくい。第1空間及び第2空間は典型的には、移動巻き取り紙又はワイヤ近傍に備えられている。これらの空間のうちの少なくとも一は、少なくとも部分的に移動巻き取り紙又はワイヤと境界をなす。シールは典型的には、第1空間と第2空間との間に備えられていて、それによりシールは巻き取り紙又はそれを支持するワイヤに対して移動可能となる。典型的には、巻き取り紙又はワイヤからの当該シールの距離は制御可能である。シールの第2側部は典型的には、可能な第3空間の壁のうちの一である。当該空間の圧力及びこれらの空間の間の気流はよって、巻き取り紙からのシールの距離に関連する。本発明に従うと、巻き取り紙へのシールの移動、又は巻き取り紙からのシールの移動は、当該空間の圧力変化が直接シールを変動させるように、当該空間の圧力と関連する。よって通常の動作状況では、本発明に従ったシールを変動させるのに外部制御動作は必要ないが、圧力及び気流が自動的にシールを制御する。
【0015】
本発明は以下のようにも説明することが可能である。第1空間と第2空間との間に設けられた可動密閉装置が、空間全体にわたる圧力差を可能な限り一定である設定値に保持する。シールによって生じる圧力差は、フィードバックが生じるような、たとえば空間表面のような装置内の手段への効果を有する。このことは、圧力差が設定値から外れる場合、たとえば当該手段は、ずれの大きさに依存する補正力でシールに作用する。設定値に関する情報は、たとえば圧力又は気流の大きさとして系に入力されて良い。設定値が決定される当該手段及び方法についてさらに以降で説明する。
【0016】
本発明で参照される条件では、圧力の測定及び制御は以前から困難で、不正確かつ時間のかかることであった。今回我々は驚くべきことに、たとえば当該空間へ供給される制御された空気流及び、当該空間から放出される制御された空気流を測定かつ制御し、自己調節する密閉方法を備えることによって空間中に存在する圧力を間接的に制御することが可能であることを発見した。本発明に従った解決法における当該制御された空気流が一定に調節されたとき、空間内の圧力及び巻き取り紙からシールまでの距離は平衡状態となる。制御された空気流を制御することで、平衡状態を所望状態として設定することが可能となる。容積空気流は、従来の空気流の制御及び測定用装置を用いることで正確かつ迅速に測定及び制御される。現在の装置であっても、空気流をほとんど連続的に制御するのは容易である。本発明に従うと、制御された空気流が一旦所望の値に調節されたときには、通常動作状態では、当該空間及びギャップに及ぶ圧力並びに、空気流の効果のため、特別な制御行為を行うことなく、シールは巻き取り紙に対して移動する。通常動作状況には、巻き取り紙がはためくこと、ワイヤが揺れること又は、制御された空気流がわずかに変化することのような条件によるわずかな変化が含まれる。これらは、圧力及び空気流の効果のためにシールが高速に移動することで自動的に補正される。本発明は、シールの位置制御を提供する。これはこれまでの方法よりもより正確でかつ迅速である。
【0017】
本発明は、少なくとも通紙中、巻き取り紙を広げている間、及び通常の全幅紙巻き取り抄紙機で適切に使用される。
【0018】
乾燥される移動巻き取り紙及び典型的には巻き取り紙を支持するように備えられるワイヤに近接する抄紙機等で使用される方法は以下の段階を有する。
-乾燥される巻き取り紙及び/又は、ワイヤに接して、各異なる圧力を有する二の空間が、巻き取り紙の移動方向に沿って交互に保持されている。本明細書中で、これらの空間はそれぞれ、第1空間及び第2空間と呼ばれる。状況に応じて、高圧を有する空間又は、低圧を有する空間のいずれを巻き取り紙の移動方向の最初に設けても良い。抄紙機等の前後方向では、そのような空間は大抵の場合、機械全幅を覆う。前後方向では、空間はまた、複数のより小さな部分へ分割することが可能である。空間が大気圧に対して正圧又は負圧を有するように備えることが可能な場合、空間は一般的には全面とも実質的に堅い壁によって画定される。ただし巻き取り紙及び/又はワイヤの反対側の面を除く。空間はまた、壁によって画定されない抄紙機の一部であっても良い。第1空間及び第2空間が乾燥される巻き取り紙に接するように設けられているという事実は、これらの空間のうちの少なくとも一が、乾燥される巻き取り紙又は、巻き取り紙を支持するワイヤによって、少なくとも一方向で画定されることを意味する。
-第2空間に負圧を発生させるため、第1制御空気流は第2空間から吸引される。続いて、空気流を輸送するため、第2空間への導管が必要となる。たとえば抄紙機の乾燥部門での開口ニップでは、ワイヤの反対側にある巻き取り紙を制御された方法で保持するため、巻き取り紙の少なくとも一の面での負圧が、ニップが開いた後であっても保持されることが知られている。第1制御空気流の体積流は、監視及び制御される。第2空間から放出される体積流を測定するのに適したセンサが必要となる。体積流を制御するため、たとえば装置から空気を除去する送風機の効果を調節することが可能である。しかし、構成は一般的には、自動機械の制御と関連する。自動機械は必要なときには、シールと、巻き取り紙又はワイヤとの間の所望の距離を保持する。
-第1空間と第2空間との間には、巻き取り紙の方を向いているシールの第1面と、第3空間の方を向いているシールの第2面との間の当該圧力差を保持するためのシールが存在する。空間同士での圧力差及び、移動巻き取り紙及びワイヤの効果によって、空気が第1空間と第2空間との間を移動するので、シールが必要となる。考えられる第3空間は一般的には、主として第1空間及び第2空間から分離された空間で、シールの第2面が一般的には一方向における第3空間を画定する。他の方向については、一般的には実質的に堅い壁が第3空間を画定する。本発明に従った典型的なシールは、巻き取り紙又はワイヤを向くように設けられる密閉部分及び、密閉部分が固定されるフレーム部分を有する。このフレーム部分の外側は一般的には、第3空間の方を向いている。
-空気は、シールと巻き取り紙との間の第1ギャップを介することで、第1空間と第2空間との間を輸送される。メカニカルシールは一般的には、移動巻き取り紙又はワイヤに対して完全に固定された状態で設けられていない。その理由は、移動巻き取り紙又はワイヤの損傷及びシール摩耗を防ぎたいからである。
-第2制御空気流は第3空間へ供給される。続いて、空気流を供給するために第3空間への導管が必要となる。
-第2制御空気流の体積流は監視かつ制御される。第3空間へ供給される体積流を測定するために適切なセンサが必要となる。体積流を制御するため、導管中に設けられているバルブ若しくは調整弁を調節すること又は、装置へ流入する空気の効果を制御することが可能である。
-第1ギャップのサイズを制御するため、シールは巻き取り紙若しくはワイヤ、又は第3空間へ向かって移動する。続いてシールは、複数の適切な手段によって、移動巻き取り紙又はワイヤに対して移動可能になるように備えられる。シールはたとえば、そのフレーム部上端又は下端で、第3空間の壁とちょうつがいによって繋がれている。よって第3空間はたとえば、シールのフレーム部の第2面によって、一方向が画定されている機械の前後方向でのチャンバである。そこで、チャンバ容積はシールが移動することで変化する。シール経路の最大長は典型的にはたとえば、約10mm、20mm、30mm、40mm又は50mmになるように備えられる。
-空気が、第2空間と第3空間との間を、両空間の間に形成される第2ギャップを介して輸送される。
-通常動作時では、当該空間及びギャップで広がる圧力及び空気流の効果のため、巻き取り紙若しくはワイヤ、又は第3空間へ特別な制御を作用させなくてもシールは移動する。よってシールは、第1空間と第3空間との間での圧力変化に影響を及ぼす。シールは非常に高速で移動することで、所望の圧力差を再構築することが可能である。本発明は、たとえ過程中に如何なる阻害要因が生じようとも、第1空間と第2空間との間で一定の圧力差を保持することを可能にする。
【0019】
上述の、本発明に従った構成は以下のように動作する。第1制御空気流及び第2制御空気流が、平衡状態が実現され、それによって第2空間が、第1空間に対して適切な負圧に到達し、シールが巻き取り紙から適切な距離になるように、一定に調節されていると推定する。第1空間の圧力はたとえば、ペーパーミルの機械室で広がる通常空気圧であると推定されて良い。ここで巻き取り紙又はそれを支持するワイヤがシールに向かって移動し始める場合、第1ギャップは減少し、第1ギャップを介して流れる空気流は減少する。続いて、第2空間での圧力が減少する。その理由は、実質的に一定の体積を有する第1制御空気流は連続的に第2空間から吸引され、これにより、第2空間と第3空間との圧力差の増大を引き起こし、より多くの空気が第2ギャップを介して第3空間から第2空間へ流れるからである。続いて第3空間での圧力が減少する。その理由は、実質的に一定の体積を有する第2制御空気流が連続的に第3空間へ供給されるためである。第1空間での通常空気圧と第3空間での通常空気圧との圧力差が変化することで、シールは第3空間へ向かって移動する。つまり、巻き取り紙及び/又はワイヤから離れるように移動する。続いて第1ギャップが大きくなり、より多くの空気が第1空間から第2空間へ流れ始める。続いて第2空間での圧力が増加し、平衡状態が再構築される。
【0020】
巻き取り紙が最初にシールから離れるように移動する場合、本発明に従った構成は、対応した方法で動作し、上述の作用に対して反対の作用によって、平衡状態を再設定する。
【0021】
抵抗部は、バネのようなシールと接続可能である。そのようなシールは、経路における各異なる位置でのシール運動の抵抗を調節することが可能である。シールを変動させるのに必要な力が、経路における各異なる位置で各異なるように、シールをそのような形状にする又は、たとえばちょうつがいで繋ぐようにある位置で設置しても良い。
【0022】
よって、第1制御空気流及び、第2制御空気流は、第1空間と第2空間との間の所望圧力差及び、シールとワイヤ又は巻き取り紙との間の距離を調節する。本発明の一の実施例では、第1制御空気流及び/又は、第2制御空気流は、通常動作状態ではほぼ一定に保持されている。必要なとき、たとえば、第2空間の負圧を増大させる又は、シールをワイヤ又は巻き取り紙に近づけるのが望ましいときには、制御空気流は当然のことながら、通常動作時においても調節可能である。実際、第1制御空気流を変化させることは、主として平衡状態におけるワイヤ又は巻き取り紙からのシール距離に影響を及ぼす。第2制御空気流を変化させることは、主として平衡状態における、第1空間に対する第2空間の負圧に影響を及ぼす。
【0023】
本発明に従った上述の構成は、非常に迅速である。自動制御作用は一般的に、一瞬で実行される。シールの移動が迅速であっても、シールが固定されている装置への実質的な振動は生じない。なぜなら、移動シールは非常に軽く、かつ本発明に従った構成内で容易に可動となるように備えられているからである。
【0024】
通常動作時では、移動ワイヤ及び巻き取り紙と本発明に従ったシールとは接触していない。本発明に従ったシールは、常にワイヤ及び巻き取り紙から一定の距離であろうとする。よって、シールの摩耗がなくなり、かつワイヤ又は巻き取り紙の損傷が減少する。
【0025】
本発明によって、シールはワイヤ及び巻き取り紙に近接した状態で保持可能なため、解決法は経済的である。第1ギャップが小さいため、第2空間へはほとんど流入しない。供給空気、つまり第2制御空気流の体積もまたかなり小さい。よって、本発明に従った構成では小さな空気体積で十分である。たとえば、空気を放出するのに使用される送風機には、小さな効果しか必要ない。
【0026】
通常動作時では、本発明は、自動的でかつ十分機械的に、電気制御装置を必要とせずに動作する。空気流、圧力及びシールの運動を介することで、フィードバック制御が行われる。本発明に従った構成の外部で使用される必要のある情報はない。ある意味では、本発明に従った制御空気流は、ユーザーからシールへの制御に必要なすべてのデータを反対方向に伝送することが可能である。シール又はその周辺で一のエネルギー状態から他のエネルギー状態へ制御するのに必要なデータを変換する必要はない。
【0027】
ワイヤ又は巻き取り紙が、シール又は吸引箱の反対側へ吸引される危険性が従来技術による解決法よりも低いため、本発明によって、第2空間はこれまでよりも大きな負圧を実現することが可能となる。ここで、第2空間は負圧を有するように備えられている。
【0028】
本発明の動作を正確に実行するために、供給された第2制御空気流ができる限り一定に保持されることは大抵の場合有利である。本発明の一の実施例では、第2制御空気流は、有利になるように強く作用する調節弁を介して圧縮空気網から得られ、それにより十分に一定となる空気流を得ることができる。
【0029】
本発明が、機械の前後方向に並んで設けられている、本発明に従った複数のより短い構成を有する場合、機械の前後方向での負圧レベル及び、密閉効果をも正確に調節するのは容易である。これは特に幅広抄紙機において有利である。その理由は、ワイヤは機械の前後方向で曲がろうとするからである。一のそのような構成は、機械の前後方向にたとえば約1mの長さを有して良いだろう。
【0030】
第1制御空気流については、たとえば以下のような方法で十分均一な体積流を実現することが可能である。本発明に従った第2空間よりも吸引系での負圧はより大きい状態に保持され、空気流は、第2空間から調節弁を介して吸引系へ導かれるように流入する。全圧力差における調節弁の寄与によって、調節時の空気流変化の大きさが決定される。第1制御空気流の体積流変化は、主としてシールとワイヤとの距離にのみ作用し、第2空間で発生する負圧の大きさには作用しない。シールとワイヤとの距離の変化は大抵の場合、装置の動作に実質的な影響を及ぼさない。
【0031】
第1制御空気流及び第2制御空気流の両方が測定かつ制御されるとき、シールと移動ワイヤ201又は巻き取り紙との間の距離及び、第1空間と第2空間との間の圧力差の両方を正確かつ迅速に調節することが可能になる。
【0032】
本発明の実施例では、シールは可動端部を有する。その可動端部は、シールが第3空間に対して移動するので、第3空間のうちの一の壁からある距離で移動し、それによって第3空間の当該端部と壁との間に第2ギャップが形成される。そこで空気はこのギャップを通過して、第3空間から第2空間へ進行することが可能となる。移動シールと第3空間の静止壁との間に第2ギャップが形成されるとき、ギャップを設けるために第3空間の壁に新たに開口部を設ける必要はない。
【0033】
本発明の実施例では、シール上部がちょうつがいで繋がれているため、シールが移動するとき、シール下端は第3空間の壁からある距離で移動し、それによってシール下端と当該第3空間の壁との間に第2ギャップが形成される。シール上端がちょうつがいで繋がれているため、シールの移動が容易に制御されるように備えることは容易である。たとえば全制御空気流が停止した場合のような、考えられる動作障害の場合においても、シールが巻き取り紙又はワイヤから離れるように回転するように、安定位置を有するようにシールを備えることは容易に可能である。
【0034】
本発明の実施例では、通常動作時において、シール下端の第3空間の壁からの距離が実質的に一定となるようにシールが備えられる。換言すると、第2ギャップのサイズは実質的に同一のままである。第2ギャップから流れる空気流が非常に予測しやすいため、装置の制御は容易である。
【0035】
本発明の実施例では、シールは第3空間に対してちょうつがいで繋がれている。ちょうつがいで繋がれていることによって、シールは回転可能でかつ、ワイヤからの距離又は第1ギャップのサイズが、シールがちょうつがいの周りを回転するときの回転角に対して変化する。これは、シールの制御を単純化しかつ、容易にする。
【0036】
本発明の実施例によって、抄紙機などの移動巻き取り紙及びワイヤに近接して備えられている負圧領域での負圧は、従来技術による引き出しの原理を使用することなく生成可能となる。本発明に従った構成は、ワイヤ又は巻き取り紙とシールとの間のギャップを介して、負圧が生成されなくてはならない空間から放出される空気流を必要としない。機械動作時には、本発明に従った構成は、負圧領域用迅速に一定圧力にするレギュレータとして機能する。通常動作時においては、シールは必ずしも静的位置を有しておらず、シールは一定の動作をするように備えられていて良い。本発明に従った構成は、負圧の保持及び、ワイヤ又は巻き取り紙に対するシール位置の制御を行うレギュレータと見なすことができる。レギュレータには、保持されるべき負圧の設定値及び、それぞれの制御空気流の状態でのシール位置の設定値が与えられる。制御空気流の大きさは設定点と見なされて良い。制御空気流の役割は、圧力が設定点での値を保持するように、リアルタイムでシール位置を調節することである。制御空気流はまた、制御機能に動作エネルギーを供給する。
【0037】
本発明は、フィードバックを含む、連続的で、自動的でかつ高速の制御機能を提供する。
【実施例】
【0038】
図1は、本発明に従った一実施例の原理を図示している。乾燥される巻き取り紙29及び、それを支持するワイヤ1が矢印2で示される方向に移動する。移動巻き取り紙及び、ワイヤ1の移動を制御するため、図中において巻き取り紙の右側に、通常の大気圧を有し、ペーパーミルの機械室とやり取りをする第1空間そして、巻き取り紙の移動方向に従って、負圧を有する第2空間4の順で配置される。第1空間と第2空間との間に、巻き取り紙に近接するフレーム部6及び密閉部7を有するシール5が存在する。密閉部7は、この目的に適した、たとえばラビリンスシールのような従来技術のシールによる解決法であって良い。ワイヤ1から見ると、シール5の反対側には、第1空間及び第2空間の圧力と比較して正の圧力を有する第3空間が存在する。送風機22は、導管9を介して第2空間から空気を吸引する。送風機23は、導管10を介して第3空間へ空気を供給する。二の導管9及び10には、その導管を流れる体積流V1及びV2を測定するためのセンサ11及び12が備えられている。
【0039】
シール5のフレーム部の上部13はちょうつがい14によって、第3空間の上部壁15とちょうつがいで揺動するようにつながれている。シールがちょうつがい14の周りを回転するとき、ワイヤ1と密閉部7との間のギャップ16のサイズは、シールの回転角によって変化する。第1ギャップ16のサイズは、第1空間3と第2空間4との間を通過する空気体積を決定することで、両空間に広がる空気の圧力差を決定する。第3空間の下部壁17は主として、第3空間8と第2空間4とを分離する。端部18は、シール5下端の第3空間と第2空間とを分離する部分で構成される。端部18は第3空間の方を向いている。シール5及び壁17は、通常動作時において、端部18と壁17との間のギャップを、シール5とワイヤ1との距離に関係なく一定サイズに保持するような形状である。矢印19は、ちょうつがい14からの端部18の距離を表し、矢印20は、ちょうつがい14からの壁17の距離を表す。端部18と壁17との間に構成される第2ギャップ21のサイズは、矢印20と矢印19との長さの差に等しい。空気は第2ギャップ21を介して、第3空間8から第2空間4へ流れることが可能である。機械的リミッタ(図示していない)は、シール5の運動を制限することができる。シールの最大運動経路はたとえば、10、20、30、40又は50mmであって良い。
【0040】
第1ギャップ16によって引き起こされる圧力損失S1及び、第2ギャップ21によって引き起こされる圧力損失S2は一定であると推定される。さらに、体積流V1及びV2が一定であることも推定される。巻き取り紙からの距離がゼロより大きいこと、及びこの距離が体積流V1及びV2並びに、空気抵抗の項であるS1及びS2に依存することから、シール5がその距離における平衡である安定状態を見いだすことを、単純な演繹によって示すのは容易である。平衡状態に関連した各異なる空間での圧力は、抵抗の項S1及びS2が既知のときに計算することができる。よって制御された気流V1及びV2を制御することによってのみ、上述のような構造は、比較的連続的でかつ正確に、第1ギャップ16のサイズと負圧を有する空間4の圧力の両方を測定することが可能である。
【0041】
図2は、図1に従った構造についての計算結果である。後述する図2の解釈例には、破線の印が付されている。図2は次のように読まれる。矢印は、量が増加する方向を表している。所望の負の平衡圧A、つまり第1空間3での圧力に対する第2空間4での所望の負圧、は右側縦軸で選択される。図中の単調増加曲線30は、この負圧を表す。曲線30の交点B及び、所望の負の平衡圧との対応より、必要な第2制御空気流V2、つまり第3空間8へ供給される空気の体積流の値C、が横軸上で読み取られる。減衰曲線31から34は、ある第1制御空気流V1の値を表す。横軸上で選択された点Cと、曲線33の場合における所望の第1制御空気流との交点に対応して、左側縦軸で、得られたワイヤとシールとの間の第1ギャップの平衡距離Eを読み取ることができる。
【0042】
上述の計算は、各方法で比較的容易に実行できる。抵抗の項S1及びS2は、比較的正確に推定することが可能で、推定は、測定結果に基づいて容易に改善可能である。結果は、必要とされる制御論理回路に容易に組み込まれる。図1は、センサ11及びセンサ12によって発生する信号25及び信号26を受信する制御ユニットを概略的に図示している。制御ユニット24は、制御された空気流V1を生成する送風機22制御信号27、及び制御された空気流V2を生成する送風機23の制御信号28を発生させる。当業者にとっては、体積流を表す信号25及び信号26を制御ユニットとどのように関連づけるべきなのか、そして他方では制御ユニットを、たとえば制御された空気流V2を発生する送風機23及び、吸引流V1を発生する送風機22とどのように関連づけるべきなのかは明らかである。
【0043】
上述の制御された空気流の調節は大抵の場合、たとえば紙質が変化するとき又は、抄紙機の他の動作パラメータが変化するときのようにときどきしか実行されない。負圧及びシール位置の設定点が一旦要求値に調節されると、通常動作時にそれ以上調節する必要はなくなる。本発明に従った構成は自己調節的である。
【0044】
図3は、本発明に従った応用を図示している。ここで、本発明に従った七の構成100が平行に設けられ、抄紙機用の横型密閉装置を構成する。密閉装置は、本発明に従った必要な数の平行構成を有して良く、その数はたとえば2〜20のような数である。単一構成の幅は、各用途に対して適するように選択することが可能である。各構成は各独自のシール105を有する。このシールは、独立に変動し、ちょうつがい114によって、密閉装置のフレームと関節を構成する。シール端部107は、図中において上下するように備えられている。図は移動ワイヤ又は巻き取り紙を図示していないが、図においてワイヤ及び巻き取り紙は素子上で左から右へ移動する。第1の制御された空気流109は、各単一構成100から独立して吸引される。各単一構成100には、独自の第2制御空気流110が供給される。制御空気流109及び、制御空気流110が概略的に図示されているが、図は、各独立した構成100へ供給される空気流が通過する、これらの導管の詳細を図示していない。構成100はたとえば、図1で図示されているような構造を有して良い。各単一構成の供給空気流110及び放出空気流109の設定点は、他の構成に影響を受けることなく設定することが可能である。必要なバルブのような、設定に必要な調節手段は図示されていない。よって、各構成100のシール105は、他のシールとは異なる位置に設定して良い。同様に、各シールの端部107で保持されている圧力差も他のシールに影響されることなく所望の値に設定して良い。図3に図示された密閉装置は、負圧レベル及び、機械の前後方向における密閉効果をも容易かつ正確に調節することができる。これは特に幅広抄紙機で有利である。その理由は、ワイヤは機械の前後方向で曲がる傾向があるからである。
【0045】
図4は、本発明の一の可能な応用を概略的に図示している。この応用は図1で図示された応用と似ている。センサ212は、第2制御空気流V2として、第3空間208へ供給される体積流を測定する。導管210中の調節弁250は、体積流V2を制御するために調節される。センサ211は、第1制御空気流V1の体積流を測定する。装置から空気を放出する送風機222の電気モータの効果は、体積流V1を制御するために調節される。放出用導管209中に設けられている圧力センサ252は、周波数変換器と接続する信号を発生させる。信号は、実質的な圧力変化が存在する場合にはモータ251の効果を制御する。第2空間204よりも放出用導管209でより強い負圧が保持されるように、十分に均一な、第1制御空気流の体積流V1が実現される。圧力センサ254は、第2空間の負圧を測定する。第2空間204からの空気流V1は、絞り弁255を介して吸引系に向かう。このようにして、全圧力差のうちの絞り弁の寄与で、調節中における空気流V1の変化量が決定される。第1制御空気流V1の体積流変化は主として、シール205とワイヤ201との間の距離216に作用し、第2空間204に発生する負圧の大きさには作用しない。シールとワイヤとの間の距離における小さな変化は大抵の場合、装置の動作に実質的な影響を及ぼさない。図の例では、シール205と第3空間208との間の一定距離221が存在する。この一定距離によるギャップを介することで、空気は第3空間208から第2空間204を通過することが可能となる。第1制御空気流V1及び、第2制御空気流V2を測定及び制御することによって、シール205と移動ワイヤ201又は巻き取り紙との間の距離及び、第1空間203と第2空間203との間の圧力差の両方の初期設定値を正確かつ迅速に調節することが可能になる。
【0046】
図は、本発明に従った有利な実施例のみを図示している。図は、本発明に関して2次的な事項、それ自体既知の事項又は、本発明又は抄紙機の他の部分に必要となると思われる、電源若しくは支持構造のような当業者にとって明白な事項については特に図示していない。当業者にとっては、本発明が上述の例に限定されるものではなく、「特許請求の範囲」における請求項の範囲内で変化して良いことは明らかである。たとえばシールの移動手段は、様々な異なる方法で実現可能である。設定点が、構成へ供給され、かつ当該構成から放出される制御空気流によって設定される方法は、本発明に従った自己調節シール構成がどのようにして実現可能となるのかを示す単なる一例にすぎない。従属請求項は、本発明に関する複数の可能な実施例を提供するものであって、それ自体が本発明の技術的範囲を限定するものとみなすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に従った一の構成を図示している。
【図2】圧力差と巻き取り紙からのシールの距離を表すグラフを図示している。これらは本発明に従った構成によって得ることができる。
【図3】本発明に従った密閉装置を図示している。
【図4】本発明に従った一の構成を概略的に図示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大抵の場合ワイヤの反対側で支持され、乾燥される移動巻き取り紙に近接する抄紙機等における方法であって:
前記乾燥される巻き取り紙又は前記ワイヤと接し、前記巻き取り紙の移動方向に沿って交互に設けられている、各異なる圧力を有する二の空間、つまり第1空間及び第2空間を保持する手順;
前記二の空間の圧力差を保持するため、前記第1空間と前記第2空間との間にシールを設ける手順;
前記シールと、前記巻き取り紙又は前記ワイヤとの間の第1ギャップを介して、前記第1空間と前記第2空間との間で空気を輸送する手順;
前記第1ギャップの大きさを制御するため、前記シールが前記巻き取り紙へ向かう方向又は、前記巻き取り紙から離れる方向へ移動する手順;
を有し、
前記空間及び/又は前記ギャップ中に広がる圧力及び/又は空気流の効果により、前記シールが前記巻き取り紙へ向かう方向、又は前記巻き取り紙から離れる方向へ移動することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第2空間内で負圧を生成するため、前記第2空間から第1制御空気流を吸引することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2空間とは異なる圧力を有する第3空間を保持することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第2制御空気流を前記第3空間へ供給することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2空間と前記第3空間との間に生成された第2ギャップを介して、前記第2空間と前記第3空間との間を空気が移動することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記シールの第1面が前記巻き取り紙の方向を向き、
前記シールの第2面は前記第3空間の方向を向き、
前記空間及び/又は前記ギャップ中に広がる圧力及び/又は空気流の効果により、特別な制御行為を行うことなく前記シールが前記巻き取り紙へ向かう方向又は、前記巻き取り紙から離れる方向へ移動する、
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第1制御空気流及び/又は、前記第2制御空気流をほぼ一定に保持することを特徴とする、請求項2から4に記載の方法。
【請求項8】
前記第3空間が、前記のシールの第2面によって一方向が画定されているチャンバであって、それにより前記のチャンバ容積は前記シールの移動によって変化することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記シールが端部を有し、前記端部は、前記シールが前記第3空間に対して移動する際に前記第3空間の壁からある距離をおいて移動するため、前記第3空間の前記端部と前記壁との間に第2ギャップが生成されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記シールの上端がちょうつがいで繋がれ、それによって前記シール下端と前記の第3空間の壁との間で前記第2ギャップが生成されるように、前記シールが移動する際に前記シール下端が前記の第3空間の壁からある距離をおいて移動することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記の第3空間の壁からの前記シール下端の距離、つまり前記第2ギャップが実質的に同一となるように前記シールを移動させることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記シールがちょうつがいで繋がれていて、それによって、
前記シールが前記第3空間に対して回転可能で、
前記シールの前記巻き取り紙又は前記ワイヤからの距離、つまり前記第1ギャップの大きさが、前記シールがそのちょうつがいの周りを回るときの回転角に対して変化する、
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
大抵の場合ワイヤの反対側で支持され、乾燥される移動巻き取り紙に近接する抄紙機等における構成であって:
前記乾燥される巻き取り紙に近接し、前記乾燥される巻き取り紙の移動方向に沿って交互に設けられている、各異なる圧力を有する二の空間、つまり第1空間及び第2空間;
前記二の空間の圧力差を保持するための前記第1空間と前記第2空間との間に設けられているシール;
前記第1空間及び前記第2空間に接続し、前記シールと前記巻き取り紙又は前記ワイヤとの間に存在する第1ギャップ;
を有し、
それにより前記シールは、前記第1ギャップの大きさを制御するため、前記シールが前記巻き取り紙へ向かう方向及び、前記巻き取り紙から離れる方向へ可動となり、
前記空間及び/又は、前記ギャップ中に広がる圧力及び/又は、空気流の効果により、前記シールを前記巻き取り紙へ向かう方向又は、前記巻き取り紙から離れる方向へ移動させる手段をさらに有することを特徴とする構成。
【請求項14】
前記第2空間内で負圧を生成するため、前記第2空間から第1制御空気流を吸引する手段を有することを特徴とする、請求項13に記載の構成。
【請求項15】
前記第2空間での圧力とは異なる圧力を有する第3空間を有することを特徴とする、請求項13に記載の構成。
【請求項16】
第2制御空気流を前記第3空間へ供給することを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項17】
前記第2空間と前記第3空間との間で空気を輸送するために、前記第2空間と前記第3空間との間で生成された第2ギャップを有することを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項18】
前記シールの第1面が前記巻き取り紙の方向を向き、
前記シールの第2面は前記第3空間の方向を向き、
前記空間及び/又は、前記ギャップ中に広がる圧力及び/又は、空気流の効果により、特別な制御行為を行うことなく、前記シールは、前記巻き取り紙へ向かう方向又は、前記巻き取り紙から離れる方向へ可動となるように備えられている、
ことを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項19】
前記第2制御空気流の体積流を監視する手段;及び、
前記第2制御空気流の体積流を制御する手段;
をさらに有することを特徴とする、請求項16に記載の構成。
【請求項20】
前記第1制御空気流の体積流を監視する手段;及び、
前記第1制御空気流の体積流を制御する手段;
をさらに有することを特徴とする、請求項14に記載の構成。
【請求項21】
前記第3空間が前記のシールの第2面によって一方向が画定されるチャンバであることを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項22】
前記第3空間が、前記シールの移動に伴って変化する容積を有するように備えられていることを特徴とする、請求項21に記載の構成。
【請求項23】
前記シールが端部を有し、前記端部は、前記シールが前記第3空間に対して移動する際に前記第3空間の壁からある距離をおいて可動で、それによって前記第3空間の前記可動端部と前記壁との間に前記第2ギャップが生成されることを特徴とする、請求項17に記載の構成。
【請求項24】
前記シールの上端がちょうつがいで繋がれ、それによって前記シール下端と前記の第3空間の壁との間で前記第2ギャップが生成されるように、前記シールが移動する際に前記シール下端が前記の第3空間の壁からある距離をおいて移動することを特徴とする、請求項23に記載の構成。
【請求項25】
通常動作時において、前記シール及び前記第3空間の壁は、前記の第3空間の壁からの前記シール下端の距離、つまり前記第2ギャップが実質的に同一となるような形状をとることを特徴とする、請求項23に記載の構成。
【請求項26】
前記シールが回転可能となるようにちょうつがいで繋がれていて、それによって、
前記シールの前記巻き取り紙又は前記ワイヤからの距離、つまり前記第1ギャップの大きさが、前記シールがそのちょうつがいの周りを回るときの回転角に対して変化するように備えられている、
ことを特徴とする、請求項15に記載の構成。
【請求項27】
請求項13に記載の少なくとも二の構成を有し、
前記構成は前記巻き取り紙の移動方向に対して平行に配置され、それによって前記構成のシールの運動が独立して制御可能となる、
ことを特徴とする密閉装置。
【請求項28】
請求項13に記載の一以上の構成を有する抄紙機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−500462(P2008−500462A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513982(P2007−513982)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【国際出願番号】PCT/FI2005/000257
【国際公開番号】WO2005/118951
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(507009216)メッツォ ペーパー インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】