説明

予測情報の表示システム

【課題】 予測情報を示す確率分布グラフと過去の実績データの推移を表す実績値グラフとを同時に並列表示することで、視認により予測情報の妥当性を認識容易な予測情報の表示システムを提供する。
【解決手段】 所定の表示出力画面上に情報表示領域Aを設定し、情報表示領域A内に、予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部1と、過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部2とを備え、予測情報表示部1は、確率分布グラフを表示するための予測情報の数値軸5と確率軸6を少なくとも備え、実績値表示部2は、実績値グラフを表示するための実績値データの数値軸3と時間軸4を少なくとも備え、確率軸6と時間軸4が平行または同一直線上に配置され、予測情報表示部1の数値軸5と実績値表示部2の数値軸3が平行または同一直線上に配置され、且つ、軸方向に対応する数値が同じ位置となるように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測情報を示すための実績値グラフと確率分布グラフとを表示する処理を、コンピュータ演算処理によって実行する予測情報の表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予測気温や予測売上高、予測利益等の予測情報は、実際の数値や確率等をグラフや分布図、図柄等を用いて表示していた。例えば、特定地域の気象予報の表示には、図7に示すように、時系列で天気、風向及び気温を並べて夫々単独で表示するものがある(例えば、非特許文献1参照)。また、気象予報の表示には、図8に示すように、初期値に僅かなばらつきを与えて数値予測を複数行い、複数の数値予測の平均値を取ることで誤差を相殺し、平均的な大気の状態を予測するアンサンブル予報において、各数値予測を同一グラフ上に重ねて表示するものがある(例えば、非特許文献2参照)。更に、予測情報の表示には、予測情報とともに過去の実績値を同一グラフ上に重ねて表示するものがある(例えば、非特許文献3参照)。
【0003】
尚、気象予報においては、例えば、厚着するか軽装にするかの判断には、当日暑くなるか寒くなるかの気温予測が利用できれば良く、最高気温及び最低気温が提示されれば十分である。また、例えば、傘を持って行くか否かの判断には、降水確率が提示されれば十分である。同様に、旅行に出かける場合には、旅行期間の気象予測が提示されれば十分である。このような場合には、予測情報が単独で提示されれば十分であり、過去の実績値やトレンドを表示するニーズは無かった。
【0004】
さて、近年、ガス供給業者と電力供給業者は、夏期の気温と利益の相関が逆の関係、具体的には、猛暑の場合、ガス供給業者は収益が減少し電力供給業者は収益が増加する関係にあり、冷夏の場合、ガス供給業者は収益が増加し電力供給業者は収益が減少する関係にあることから、この特性を利用して、収益のリスクヘッジを行う気温リスク相互交換に関する契約がある(例えば、非特許文献4参照)。この契約は、具体的には、両者の取引価値が理論上同じになるように、ガス供給業者のガス供給地域と電力供給業者の電力供給地域の平均気温がともに基準気温を一定の幅を越えて上回る場合は、電力供給業者からガス供給業者へ所定の金額を支払い、逆に、平均気温が基準気温を一定の幅を越えて下回る場合は、ガス供給業者から電力供給業者へ所定の金額を支払うものである。気温リスク相互交換に関する契約では、基準気温を指標としてリスクヘッジを行うため、両者が納得できる基準気温の設定が重要になる。
【0005】
基準気温を適切に設定するためには、気温予測を適切に行う必要があるが、一般的に、気温予測は、長期予報になるほど誤差が増幅され予測精度が低下する傾向にある。従って、従来の長期予報は、気温リスク相互交換に関する契約における基準気温の設定に用いるには予測精度が十分ではなく、利用することができなかった。このため、従来は、基準気温の設定を行うために、例えば、天候を予測するための関数に現在の大気の状態を初期値として与え、過去のデータを加工して将来の気象を計算し、トレンドを加味して独自に気温予測を行い、基準気温を設定していた。そして、従来は、基準気温の設定の妥当性を判断するために、過去の実績値をグラフ化した実績値グラフを単独で表示する、或いは、予測情報と過去の実績値とを同一グラフ上に重ねて表示していた。
【0006】
具体的には、例えば、7月を対象月として基準気温を設定する場合、過去数十年の7月の平均気温の実績から、分析期間(例えば、10年、20年、30年等)を設定し、この分析期間における実績値を1次関数或いは2次関数等に代入して平均値を予測気温として求め、基準気温を設定する。尚、温暖化傾向を加味する場合には、1次回帰式或いは2次回帰式を用いて予測気温を求め、基準気温を設定する。このような場合には、関数或いは回帰式をグラフ化することで、基準気温の妥当性を判定することができるため、関数或いは回帰式を単体でグラフ化して表示するのみで十分であった。
【0007】
また、気温に収益が左右される企業においても、気温予測を適切に行う必要がある。例えば、エネルギ供給会社では、エネルギ供給に対する年間計画を作成する際、年間計画を作成する年の月毎の計画気温(各月の予測平均気温)を、過去の実績データを関数若しくは回帰式で加工して算出している。この場合にも、過去の実績データの推移を表示し、関数若しくは回帰式をグラフ化して表示するのみで、年間計画を作成する年の計画気温の妥当性を判断するには十分であった。
【0008】
【非特許文献1】“気象庁|地域時系列予報”、気象庁、インターネット〈URL:http://www.jma.go.jp/jp/jikei/062.html〉
【非特許文献2】“気象庁 用語解説(アンサンブル予報)”、気象庁、インターネット〈URL:http://www.kishou.go.jp/know/kisetsu_riyou/glossary/ensenble.html〉
【非特許文献3】みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社、“天候リスクマネジメントへのアンサンブル予報の活用に関する調査”、図7、気象庁、インターネット〈URL:http://www.kishou.go.jp/chousa/honpen.pdf〉
【非特許文献4】“夏期の気温リスク交換契約の締結について”、大阪ガス株式会社・東京電力株式会社、インターネット〈URL:http://www.osakagas.co.jp/Press/pr02/020529.htm〉
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、気温リスク相互交換に関する契約等の特定用途においては、従来は、長期予報における予測精度が十分ではなかったため、過去の実績データから予測気温を独自に算出していたが、近年、長期予報における予測精度が向上してきている。気温リスク相互交換に関する契約において長期予報が利用できれば、過去の実績データから予測気温を独自に算出する場合に比して、契約のプロセスを短縮することができる。更に、ガス供給業者と電力供給業者の両者にとって、より公平に基準気温を設定でき、より気温リスクを低減できる。このため、長期予報が特定用途において利用できるか否かを判断するために、長期予報の妥当性を適切に判断するための技術が望まれている。
【0010】
しかしながら、従来は、例えば、図7に示すように、予測情報を単に数値や確率、図柄等で表示するのみであったため、分析に用いた過去の実績データの種別やその範囲が不明瞭であるという問題があった。また、従来の表示方法では、過去の実績データと予測情報の関係、具体的には、過去の実績データと予測情報とがどれだけ乖離しているか等の情報を読み取ることは困難である。つまり、従来の表示方法では、特定用途において長期予報が利用できるか否かを判断すること、即ち、長期予報の妥当性を判断することは困難であった。
【0011】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、予測情報を示す確率分布グラフと過去の実績データの推移を表す実績値グラフとを同時に並列表示することで、予測対象に対する過去の実績データ若しくは予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データの範囲、及び、過去の実績データと予測情報の関連性を明瞭にし、視認により予測情報の妥当性を認識容易な予測情報の表示システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明に係る予測情報の表示システムは、予測情報を確率分布として表示する表示システムであって、所定の表示出力画面上に情報表示領域を設定し、前記情報表示領域内に、前記予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、前記予測情報と同じ予測対象に対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備え、前記予測情報表示部は、前記確率分布グラフを表示するための前記予測情報の数値軸と確率軸を少なくとも備え、前記実績値表示部は、前記実績値グラフを表示するための前記実績値データの数値軸と時間軸を少なくとも備え、前記確率軸と前記時間軸が平行または同一直線上に配置され、前記予測情報表示部の前記数値軸と前記実績値表示部の前記数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、軸方向に同じ数値が同じ位置となるように配置されることを第1の特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するための本発明に係る予測情報の表示システムは、予測情報を確率分布として表示する表示システムであって、情報表示領域内に、前記予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、前記予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備え、前記予測情報表示部は、前記確率分布グラフを表示するための前記予測情報の数値軸と確率軸を少なくとも備え、前記実績値表示部は、前記実績値グラフを表示するための前記予測情報に影響を与えるデータの数値軸と時間軸を少なくとも備え、前記確率軸と前記時間軸が平行または同一直線上に配置され、前記予測情報表示部の前記数値軸と前記実績値表示部の前記数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、各数値軸の相互に対応する数値が軸方向に同じ位置となるように配置されることを第2の特徴とする。
【0014】
上記何れかの特徴の本発明に係る予測情報の表示システムは、更に、所定の入力データを受け付けて、前記確率分布グラフのグラフ表示データを作成する確率分布グラフ作成手段を備えることを第3の特徴とする。
【0015】
上記特徴の本発明に係る予測情報の表示システムは、更に、前記確率分布グラフ作成手段が、複数の前記入力データを受け付け、複数の予測対象時間に対する前記確率分布グラフの前記グラフ表示データを作成可能に構成され、前記情報表示領域が、複数の予測情報表示部を備え、前記実績値表示部の前記時間軸と前記予測情報表示部夫々の前記確率軸とが、平行または同一直線状に配置されていることを第4の特徴とする。
【0016】
上記何れかの特徴の本発明に係る予測情報の表示システムは、更に、所定の入力データを受け付けて、前記実績値グラフのグラフ表示データを作成する実績値グラフ作成手段を備えることを第5の特徴とする。
【0017】
上記何れかの特徴の本発明に係る予測情報の表示システムは、更に、前記実績値グラフが、前記過去の実績値データの値を表す散布図、前記過去の実績値データの所定の期間内での傾向を示すトレンドグラフ、或いは、前記過去の実績値データの所定区間での平均値を示す平均値グラフの少なくとも何れか1つを含むことを第6の特徴とする。
【0018】
上記第1〜第5の何れかの特徴の本発明に係る予測情報の表示システムは、更に、前記実績値の分析期間の入力を受け付ける分析期間入力手段を備え、前記実績値グラフが、前記分析期間における前記過去の実績値データの値を表す散布図、前記過去の実績値データの前記分析期間内での傾向を示すトレンドグラフ、或いは、前記分析期間における前記過去の実績値データの所定区間での平均値を示す平均値グラフの少なくとも何れか1つを含むことを第7の特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の上記第1の特徴によれば、情報表示領域内に、確率分布グラフを表示する予測情報表示部と実績値グラフを表示する実績値表示部を備え、予測情報表示部の確率軸と実績値表示部の時間軸が平行または同一直線上に配置され、予測情報表示部の数値軸と実績値表示部の数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、軸方向に同じ数値が同じ位置となるように配置されているので、過去の実績値データの種別やその範囲及び時間的推移が明瞭になり、更に、過去の実績データと予測情報の関係、例えば、予測情報と過去の実績データとの乖離の程度等を明瞭にすることができる。これによって、視認により予測情報の妥当性を認識容易な予測情報の表示システムを得ることができる。尚、ここでの確率軸は、確率そのものを示す確率軸だけでなく、確率密度を示す確率密度軸を含む。
【0020】
尚、近年、長期予報における予測精度は向上してきたが、完璧な長期予報を行うこと、例えば、数ヶ月先の月平均気温を完璧に予測することは不可能である。このため、気温リスク相互交換に関する契約等の特定用途では、過去の実績値データの推移と予測情報の相関関係を分析して、予測情報の妥当性を判断することが必要となる。従って、本発明の如く、予測情報を示す確率分布グラフと過去の実績値データの推移を示す実績値データとを同時に表示すれば、過去の実績値データの推移と予測情報の相関関係をより明瞭に認識することができるようになり、特定用途における予測情報の妥当性をより適切に判断することが可能になる。
【0021】
具体的には、例えば、気温リスク相互交換に関する契約では、過去の実績値データの推移から予測情報が妥当であると判断できる場合、基準気温の設定において、予測情報を基準気温として用いる、或いは、過去の実績値データを回帰式等で分析して得た平均値と予測情報を案分して基準気温とする場合の予測情報に対する重み付け係数を大きくすることが適切であると言える。これに対し、気温リスク相互交換に関する契約において、過去の実績値データの推移と予測情報とが乖離している場合、過去の実績値データを回帰式等で分析して得た平均値を基準気温として用いる、或いは、過去の実績値データを回帰式等で分析して得た平均値と予測情報を案分して基準気温とする場合の平均値に対する重み付け係数を大きくすることが適切であると言える。つまり、本発明の如く、予測情報を示す確率分布グラフと過去の実績値データの推移を示す実績値グラフを同時に表示可能に構成することで、予測情報の妥当性の判断をより適切に行うことができ、例えば、気温リスク相互交換に関する契約において、ガス供給業者と電力供給業者の両者にとってより納得のいく基準気温の設定が可能になる。
【0022】
また、本発明の上記第2の特徴によれば、情報表示領域内に、予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備え、予測情報表示部の確率軸と実績値表示部の時間軸が平行または同一直線上に配置され、予測情報表示部の数値軸と実績値表示部の数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、各数値軸の相互に対応する数値が軸方向に同じ位置となるように配置されているので、過去の実績値データの種別やその範囲及び時間的推移が明瞭になり、更に、過去の実績データとその同じデータにより影響をうける予測情報の関係を明瞭にすることができる。これによって、視認により予測情報の妥当性を認識容易な予測情報の表示システムを得ることができる。更に、予測情報を示す確率分布グラフと過去の実績値データの推移を示す実績値データとを同時に表示することで、過去の実績値データの推移と予測情報の相関関係をより明瞭に認識することができるようになり、特定用途における予測情報の妥当性をより適切に判断することが可能になる。例えば、予測情報が将来の気温データに売上げ等が影響されるある企業の利益や株価とした場合に、当該気温データの実績データと利益や株価等の予測情報とを合わせて表示することで、予測情報の妥当性を過去の推移データから視認等により容易に把握できるようになる。
【0023】
また、本発明の上記何れかの特徴において、複数の異なる予測モデルに基づく複数の確率分布グラフのグラフ表示データを表示可能に構成されている場合(複数の異なる予測モデルに基づく複数の予測情報を表示可能に構成されている場合)、複数の予測情報を同時に表示することで、予測情報の内の複数が所定範囲内にあるときは、該所定範囲内にある予測情報が過去の実績値データの推移と乖離している場合であっても、該予測情報は妥当であると言える。この場合は、例えば、気温リスク相互交換に関する契約において、該予測情報を基準気温として用いることが適切であると言える。これに対し、予測情報の内の複数が所定範囲を超えてばらつき、過去の実績値データの推移と乖離しているときは、過去の実績データを回帰式等で分析して得た平均値を基準気温として用いることが適切であると言える。つまり、本発明の如く、複数の予測情報を同時に表示可能に構成することで、予測情報の妥当性の判断をより適切に行うことができ、例えば、気温リスク相互交換に関する契約において、ガス供給業者と電力供給業者の両者にとってより納得のいく基準気温の設定が可能になる。
【0024】
また、本発明の上記何れかの特徴において、分析期間を入力できるように構成してある場合には、過去の実績データの範囲を任意に設定することが可能になる。これによって、例えば、分析に用いるのに適切ではないデータを分析対象から除外することが可能になり、より正確な予測情報を得ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る予測情報の表示システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
〈第1実施形態〉
本発明システムの第1実施形態について、図1及び図2を基に説明する。本発明システムは、コンピュータのハードウェアとそのハードウェア上で実行されるアプリケーションソフトウェアで構成されている。本発明システムは、予測情報を確率分布として表示する表示システムであって、所定の表示出力画面上に情報表示領域を設定し、前記情報表示領域内に、予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、予測情報と同じ予測対象に対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備えており、予測情報表示部と実績値表示部を並列に表示する。尚、本実施形態では、予測情報の予測対象として月平均気温を想定して説明する。
【0027】
図1は、本発明システム100及びその周辺装置の概略構成を示すブロック図であり、本発明システム100は、図1に示すように、確率分布グラフ作成手段101、実績値グラフ作成手段102、合成手段103、分析期間入力手段104、及び、入出力手段105を備えて構成されている。本実施形態の本発明システム100は、気象予報会社200のシステム内に構築されており、利用者端末400と通信ネットワーク500を介してデータ通信可能に構成されている。
【0028】
確率分布グラフ作成手段101は、気象予報会社200の気象情報データベース201から所定の入力データを受け付けて、確率分布グラフのグラフ表示データを作成する。ここでの所定の入力データは、予測対象月における月平均気温(℃)の確率分布形状(正規分布)と中心値とを規定したデータである。
【0029】
実績値グラフ作成手段102は、気象予報会社200の気象情報データベース201から所定の入力データを受け付けて、実績値グラフのグラフ表示データを作成する。ここでの所定の入力データは、過去の実績値データであり、所定の分析期間における各年の予測対象月の月平均気温(℃)を想定している。
【0030】
合成手段103は、確率分布グラフ作成手段101が作成した確率分布グラフのグラフ表示データと、実績値グラフ作成手段102が作成した実績値グラフのグラフ表示データとを合成する。例えば、情報表示領域内の予測情報表示部に確率分布グラフを表示し、実績値表示部に実績値グラフを表示するように、確率分布グラフの数値軸と確率軸、実績値グラフの数値軸と時間軸を夫々位置合わせする。具体的には、本実施形態では、各グラフの数値軸の同じ数値が軸方向に同位置となるように位置合わせされる。尚、ここでの確率軸は、確率そのものを示す確率軸だけでなく、確率密度を示す確率密度軸を含む。更に、合成したグラフ表示データを入出力手段105に出力する。
【0031】
分析期間入力手段104は、実績値データに対する分析期間の入力を受け付け、確率分布グラフ作成手段101及び実績値グラブ作成手段102に出力する。
【0032】
入出力手段105は、利用者端末400からの情報表示領域の表示要求や、確率分布グラフ及び実績値グラフに関する表示変更要求、分析期間の変更要求等を受け付け、確率分布グラフ作成手段101、実績値グラフ作成手段102及び分析期間入力手段104に出力する。また、合成手段103が合成したグラフ表示データを利用者端末400に対して出力し、利用者端末400のディスプレイ装置の表示部402上に表示させる。
【0033】
ここで、図2は、本発明システム100において、利用者端末400のディスプレイ装置の表示部402上に表示される情報表示領域Aの一例を示しており、図2に示すように、表示部402上に情報表示領域Aを設定し、情報表示領域A内に、予測情報を確率分布グラフcとして表示する予測情報表示部1と、予測情報と同じ予測対象に対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部2とを備え、予測情報表示部1は、確率分布グラフcを表示するための予測情報の数値軸5と確率軸6を少なくとも備え、実績値表示部2は、実績値グラフを表示するための予測情報の数値軸3と時間軸4を少なくとも備え、確率軸6と時間軸4が平行または同一直線上に配置され、予測情報表示部1の数値軸5と実績値表示部2の数値軸3が平行または同一直線上に配置され、且つ、軸方向に同じ数値が同じ位置となるように配置されている。更に、本実施形態では、情報表示領域A内に、予測対象表示部7、予測情報選択部8、予測対象選択部9、表示データ選択部10が設定されている。
【0034】
予測情報表示部1は、確率分布グラフ作成手段101で作成され合成手段103から出力されたグラフ表示データに基づいて、確率分布グラフcを表示するように構成されている。ここでの確率分布グラフcのグラフ表示データは、予測対象月の確率分布形状(正規分布)と中心値とを規定している。
【0035】
実績値表示部2は、実績値グラフ作成手段102から作成され合成手段103から出力されたグラフ表示データに基づいて、実績値グラフを表示するように構成され、予測情報表示部1の左側に配置されている。ここでの実績値グラフのグラフ表示データは、過去の実績値データの値を表す散布図aである。
【0036】
予測情報選択部8は、予測情報表示部1に表示する予測情報を切り替える機能を備えて構成され、予測情報選択部8を選択することで、平均気温(℃)、売上げ(百万円)、及び、利益(百万円)の内の任意の予測情報に切り替えることができる。
【0037】
予測時点選択部9は、予測情報表示部1に表示する予測時点を切り替える機能を備えて構成されている。図2では3ヶ月予報(6月1日時点での9月の気温予測)が選択されているが、予測時点選択部9を選択することで、予測時点を現時点から12ヶ月予報まで任意に切り替えることができる。
【0038】
表示データ選択部10は、実績値表示部2に表示する実績値グラフの種別、表示期間(分析期間)を切り替える機能を備えて構成され、表示データ選択部10を選択することで、トレンドグラフbや平均値グラフ等の実績値データの表示の有無について切り替えることができる。更に、表示データ選択部10を選択することで、散布図aに表示する範囲(分析期間)を任意に切り替えることができる。尚、複数の実績値データが表示されている場合には、各実績値データ毎に分析期間を任意に切り替えることができる。また、表示データ選択部10には、現在の実績値表示部2に表示されている実績値グラフの実績値データの時間軸4の範囲が表示される。
【0039】
より具体的には、図2において、予測情報表示部1には、6月1日時点での3ヶ月予報による9月の月平均気温の確率分布密度を示す確率分布グラフcが表示されている。予測情報表示部1の数値軸5は、気温(℃)であり、20度から28度までの範囲に設定されている。予測情報表示部1の確率軸6は、確率密度軸であり、0から0.4までの範囲に設定されている。ここでは、確率分布の中心値は予測気温(24.8℃)となっている。また、確率分布グラフc上に、予測気温(24.8℃)とともに、温暖化傾向を加味するためにトレンドグラフbに基づいて設定された計画気温(25.2℃)、気象庁予測気温(25.0℃)、及び、平年値(24.4℃)が表示されている。
【0040】
実績値表示部2には、1883年〜2004年の9月の月平均気温の値をプロットした散布図aが表示されている。更に、本実施形態では、オプションとして、同じ実績値表示部2上に、1980年から2004年までの25年間の9月の月平均気温の傾向を示すトレンドグラフbが表示されている。実績値表示部2の数値軸3は、予測情報表示部1の数値軸5と同一に設定されており、予測情報表示部1と同様に、数値軸3は、気温(℃)であり、20度から28度までの範囲に設定されている。実績値表示部2の時間軸4は、ここでは、1883年から2004年までの範囲が設定されており、予測情報表示部1の確率軸6と同一直線上に連続して配置されている。
【0041】
表示データ選択部10には、時間軸4の範囲として、「過去データ選択:1883年〜2004年」が表示されている。
【0042】
尚、本実施形態では、散布図a及びトレンドグラフbを同じ実績値表示部2上に表示する場合について説明したが、過去の実績値データの所定区間の平均値を示す平均値グラフについても表示するように構成しても良いし、これらの内の何れか1つのみを表示しても良い。また、他の種別の実績値グラフを表示しても良いし、これらの実績値グラフを任意に組み合わせて表示するようにしても構わない。
【0043】
〈第2実施形態〉
次に、本発明システム100の第2実施形態について、図1及び図3を基に説明する。本実施形態では、第1実施形態とは表示方法が異なる場合について説明する。尚、上記第1実施形態では、情報表示領域A内に1つの予測情報表示部1を備える場合について説明したが、本実施形態では、複数の予測情報表示部1を備える場合について説明する。尚、本発明システム100の各手段の実績値グラフ作成手段102、分析期間入力手段104、及び、入出力手段105の構成は上記実施形態と同じであり、本実施形態ではその説明を割愛する。
【0044】
本実施形態の確率分布グラフ作成手段101は、複数の予測時点における確率分布グラフのグラフ表示データを出力可能に構成されている。本実施形態では、6月1日時点での3ヶ月予報、7月1日時点での2ヶ月予報、及び、8月1日時点での1ヶ月予報における9月の月平均気温の確率分布密度を表示するための3つのグラフ表示データを本発明システム100に出力するように構成されている。
【0045】
本実施形態の合成手段103は、確率分布グラフ作成手段101から、複数の確率分布グラフのグラフ表示データを受け取り、複数の確率分布グラフを夫々独立して予測情報表示部1上に表示するためのグラフ表示データを作成する。更に、実績値グラフ作成手段102から実績値グラフのグラフ表示データを受け付ける。そして、各確率分布グラフの数値軸5と確率軸6、実績値グラフの数値軸3と時間軸4を夫々位置合わせする。更に、合成したグラフ表示データを入出力手段105に対して出力する。
【0046】
ここで、図3は、本実施形態における利用者端末400のディスプレイ装置の表示部402上に表示される情報表示領域Aの一例を示している。本実施形態の本発明システム100は、図3に示すように、情報表示領域Aが、複数の予測情報表示部1を備え、実績値表示部2の時間軸4と予測情報表示部1夫々の確率軸6とが、同一直線状に配置されている。
【0047】
具体的には、各予測情報表示部1は、9月を予測対象月とし、予測情報表示部1aは、6月1日時点での3ヶ月予報における9月の月平均気温の確率分布密度を示す確率分布グラフdを表示している。同様に、予測情報表示部1bは、7月1日時点での2ヶ月予報における9月の月平均気温の確率分布密度を示す確率分布グラフeを表示し、予測情報表示部1aは、8月1日時点での1ヶ月予報における9月の月平均気温の確率分布密度を示す確率分布グラフfを表示している。
【0048】
〈第3実施形態〉
次に、本発明システム100の第3実施形態について、図4及び図5を基に説明する。本実施形態では、上記各実施形態とは表示方法が異なる場合について説明する。尚、本実施形態では、予測情報としてガス供給業者の利益を想定し、予測情報(ガス供給業者の利益)に影響を与えるデータとして、気温(各年の9月の平均気温)を想定して説明する。
【0049】
図4は、本実施形態における本発明システム100及びその周辺装置の概略構成を示すブロック図であり、本発明システム100は、利用者端末400のシステム内に構築されており、気象予報会社200及び気象庁300と通信ネットワーク500を介してデータ通信可能に構成されている。尚、本発明システム100の分析期間入力手段104及び入出力手段105の構成は上記各実施形態と同じであり、本実施形態ではその説明を割愛する。
【0050】
本実施形態の確率分布グラフ作成手段101は、利益情報データベース401から所定の入力データを受け付けて、確率分布グラフのグラフ表示データを作成する。ここでの所定の入力データは、予測対象月における予測利益(億円)の確率分布形状(正規分布)と中心値とを規定したデータである。
【0051】
本実施形態の実績値グラフ作成手段102は、気象予報会社200の気象情報データベース201、或いは、気象庁300の気象情報データベース301から所定の入力データを受け付けて、実績値グラフのグラフ表示データを作成する。ここでの所定の入力データは、予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データであり、所定の分析期間における各月の月平均気温(℃)を想定している。
【0052】
合成手段103は、確率分布グラフ作成手段101が作成した確率分布グラフのグラフ表示データと、実績値グラフ作成手段102が作成した実績値グラフのグラフ表示データとを合成する。本実施形態では、各グラフの数値軸3、5の相互に対応する数値が軸方向に同じ位置となるように位置合わせされる。
【0053】
ここで、図5は、本実施形態の本発明システム100において、利用者端末400のディスプレイ装置の表示部402上に表示される情報表示領域Aの一例を示しており、図5に示すように、表示部402上に情報表示領域Aを設定し、情報表示領域A内に、予測情報を確率分布グラフhとして表示する予測情報表示部1と、予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部2とを備え、予測情報表示部1は、確率分布グラフhを表示するための予測情報の数値軸5と確率軸6を少なくとも備え、実績値表示部2は、実績値グラフを表示するための予測情報に影響を与えるデータの数値軸3と時間軸4を少なくとも備え、確率軸6と時間軸4が平行または同一直線上に配置され、予測情報表示部1の数値軸5と実績値表示部2の数値軸3が平行または同一直線上に配置され、且つ、各数値軸の相互に対応する数値が軸方向に同じ位置となるように配置される。
【0054】
本実施形態の予測情報表示部1には、図5に示すように、予測対象月(9月)における利益の確率密度を示す確率分布グラフhが表示されている。予測情報表示部1の数値軸5は利益(億円)であり、100億円から160億円までの範囲に設定されている。予測情報表示部1の確率軸6は、確率密度軸であり、0から0.4までの範囲に設定されている。尚、図5において、確率分布グラフhの中心は124.5(億円)となっている。
【0055】
本実施形態の実績値表示部2には、図5に示すように、1883年〜2004年の各年の9月の月平均気温の値をプロットした散布図gが表示されている。実績値表示部2の数値軸3は気温(℃)であり、予測情報表示部1の数値軸5と平行な直線上に配置されている。実績値表示部2の時間軸4は、上記各実施形態と同様に、1883年から2004年まで1年毎に区切られており、予測情報表示部1の確率軸6と同一直線上に配置されている。
【0056】
尚、本実施形態では、気温が28度のときに対応する利益が120億円となっており、予測情報表示部1の数値軸5における120(億円)を示す補助目盛り線と、実績値表示部2の数値軸3における28(℃)を示す補助目盛り線とが同一線上にある。更に、一般的に、ガス供給業者では気温が低いほどガス需要量が増え利益が増加する傾向にあり、ここでは、2度気温が下がる毎に利益が10億円ずつ増加するように対応している。具体的には、気温が28度から2度低下した26度のときに対応する利益は、120億円から10億円増加した130億円となっており、予測情報表示部1の数値軸5における130(億円)を示す補助目盛り線と、実績値表示部2の数値軸3における26(℃)を示す補助目盛り線とが同一線上にあることとなる。他の利益(億円)と気温(℃)についても同様である。
【0057】
〈第4実施形態〉
本発明システム100の第4実施形態について、図1及び図6を基に説明する。本実施形態では、上記第1及び第2実施形態とは表示方法が異なる場合について説明する。尚、上記第1及び第2実施形態では、1つの予測情報表示部1に1つの確率分布グラフを表示する場合について説明したが、本実施形態では、同じ予測情報表示部1上に複数の確率分布グラフを表示する場合について説明する。また、本実施形態では、上記第1及び第2実施形態と同様に、予測情報の予測対象として月平均気温を想定して説明する。
【0058】
本発明システム100は、第1実施形態と同様に、気象予報会社200のシステム内に構築されている。尚、本実施形態の実績値グラフ作成手段102、分析期間入力手段104、及び、入出力手段105の構成は上記第1実施形態と同じであり、本実施形態ではその説明を割愛する。
【0059】
本実施形態の確率分布グラフ作成手段101は、気象予報会社200の気象情報データベース201から所定の入力データを受け付けて、複数の確率分布グラフのグラフ表示データを作成する。ここでの所定の入力データは、異なる予測モデルに基づいて作成された2つの確率分布グラフのデータであり、各データは、予測対象月における月平均気温(℃)の確率分布形状(正規分布)と中心値とを規定している。
【0060】
本実施形態の合成手段103は、確率分布グラフ作成手段101から2つの確率分布グラフのグラフ表示データを受け取って合成し、2つの確率分布グラフを同じ予測情報表示部1上に重ねて表示するためのグラフ表示データを作成する。更に、実績値グラフ作成手段102から実績値グラフのグラフ表示データを受け付ける。そして、確率分布グラフの数値軸5と確率軸6、実績値グラフの数値軸3と時間軸4を夫々位置合わせする。具体的には、本実施形態では、各グラフの数値軸3、5の同じ数値が軸方向に同位置となるように位置合わせされる。更に、合成したグラフ表示データを入出力手段105に対して出力する。
【0061】
ここで、図6は、本実施形態における利用者端末400のディスプレイ装置の表示部402上に表示される情報表示領域Aの一例を示しており、図6に示すように、異なる予測モデルに基づいて作成された2つの確率分布グラフj、kが、同じ予測情報表示部1上に重ねて表示されている。また、本実施形態の実績値表示部2には、上記第4実施形態と同じ形状の散布図iが表示されている。
【0062】
このように表示することで、予測情報(予測気温)の妥当性をより適切に判断できる。具体的には、本実施形態において、確率分布グラフj、kが所定範囲内にあるときは、確率分布グラフj、kが過去の実績値データの推移と乖離している場合であっても、確率分布グラフj、kから導出される予測気温は妥当であると判断し、確率分布グラフj、kが所定範囲内になく、過去の実績値データの推移と乖離している場合は、確率分布グラフj、kから導出される予測気温は妥当でないと判断する。
【0063】
〈別実施形態〉
次に、本発明システム100の別実施形態について説明する。
【0064】
〈1〉上記各実施形態において、確率分布グラフ作成手段101は、実績値データから予測情報を予測する機能を有していても良い。
【0065】
例えば、確率分布グラフ作成手段101を、受け付けた所定の入力データから確率分布グラフを作成する機能を備えるように構成する。具体的には、図2の場合、1883年から2004年までの9月の月平均気温(℃)を受け付ける。そして、任意の既知の予測モデルを用い、所定の分析期間における過去の実績値データでバックテストして、月初め(1日)における予測対象月の確率分布グラフの形状と中心値を決定する。ここでは、1ヶ月予報から12ヶ月予報までの確率分布グラフを作成し、これらを予測情報表示部1に表示するためのグラフ表示データを作成して、記憶手段に記憶しておく。尚、本実施形態では、分析範囲設定手段104から新たな分析期間が出力され、分析期間の変更があった場合には、再度確率分布グラフを作成して本発明システム100に出力するように構成されている。
【0066】
〈2〉上記各実施形態では、確率分布グラフの確率軸6と実績値グラフの時間軸4とが同一直線上にある場合について説明したが、これに限られるものではなく、平行な直線上に配置されるのも好適である。例えば、図2において、確率軸6を確率分布グラフの上部に設定しても良い。
【0067】
〈3〉上記各実施形態では、予測情報表示部1に確率分布グラフを表示したが、これに限られるものではなく、棒グラフ等、他のグラフであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る予測情報の表示システム及びその周辺装置の第1実施形態における構成を示す概略ブロック図
【図2】本発明に係る予測情報の表示システムの第1実施形態における情報表示領域の一例を示す説明図
【図3】本発明に係る予測情報の表示システムの第2実施形態における情報表示領域の一例を示す説明図
【図4】本発明に係る予測情報の表示システム及びその周辺装置の第3実施形態における構成を示す概略ブロック図
【図5】本発明に係る予測情報の表示システムの第3実施形態における情報表示領域の一例を示す説明図
【図6】本発明に係る予測情報の表示システムの別実施形態における情報表示領域の一例を示す説明図
【図7】従来技術に係る予測情報の表示方法の一例を示す説明図
【図8】従来技術に係る予測情報の表示方法の一例を示す説明図
【符号の説明】
【0069】
1 :予測情報表示部
1a :予測情報表示部
1b :予測情報表示部
1c :予測情報表示部
2 :実績値表示部
3 :実績値表示部の数値軸
4 :時間軸
5 :予測情報表示部の数値軸
6 :確率軸
7 :予測対象表示部
8 :予測情報選択部
9 :予測時点選択部
10 :表示データ選択部
100:本発明に係る予測情報の表示システム
101:確率分布グラフ作成手段
102:実績値グラフ作成手段
103:合成手段
104:分析期間入力手段
105:入出力手段
200:気象予報会社
201:気象情報データベース
300:気象庁
301:気象情報データベース
400:利用者端末
401:利益情報データベース
402:表示部
500:通信ネットワーク
A :情報表示領域
a :散布図(実績値グラフ)
b :トレンドグラフ(実績値グラフ)
c :確率分布グラフ
d :確率分布グラフ
e :確率分布グラフ
f :確率分布グラフ
g :散布図(実績値グラフ)
h :確率分布グラフ
i :散布図(実績値グラフ)
j :確率分布グラフ
k :確率分布グラフ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予測情報を確率分布として表示する表示システムであって、
所定の表示出力画面上に情報表示領域を設定し、前記情報表示領域内に、前記予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、前記予測情報と同じ予測対象に対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備え、
前記予測情報表示部は、前記確率分布グラフを表示するための前記予測情報の数値軸と確率軸を少なくとも備え、
前記実績値表示部は、前記実績値グラフを表示するための前記実績値データの数値軸と時間軸を少なくとも備え、
前記確率軸と前記時間軸が平行または同一直線上に配置され、
前記予測情報表示部の前記数値軸と前記実績値表示部の前記数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、軸方向に同じ数値が同じ位置となるように配置されることを特徴とする予測情報の表示システム。
【請求項2】
予測情報を確率分布として表示する表示システムであって、
所定の表示出力画面上に情報表示領域を設定し、前記情報表示領域内に、前記予測情報を確率分布グラフとして表示する予測情報表示部と、前記予測情報に影響を与えるデータに対する過去の実績値データを実績値グラフとして表示する実績値表示部とを備え、
前記予測情報表示部は、前記確率分布グラフを表示するための前記予測情報の数値軸と確率軸を少なくとも備え、
前記実績値表示部は、前記実績値グラフを表示するための前記予測情報に影響を与えるデータの数値軸と時間軸を少なくとも備え、
前記確率軸と前記時間軸が平行または同一直線上に配置され、
前記予測情報表示部の前記数値軸と前記実績値表示部の前記数値軸が平行または同一直線上に配置され、且つ、各数値軸の相互に対応する数値が軸方向に同じ位置となるように配置されることを特徴とする予測情報の表示システム。
【請求項3】
所定の入力データを受け付けて、前記確率分布グラフのグラフ表示データを作成する確率分布グラフ作成手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の予測情報の表示システム。
【請求項4】
前記確率分布グラフ作成手段が、複数の前記入力データを受け付け、複数の予測対象時間に対する前記確率分布グラフの前記グラフ表示データを作成可能に構成され、
前記情報表示領域が、複数の予測情報表示部を備え、前記実績値表示部の前記時間軸と前記予測情報表示部夫々の前記確率軸とが、平行または同一直線状に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の予測情報の表示システム。
【請求項5】
所定の入力データを受け付けて、前記実績値グラフのグラフ表示データを作成する実績値グラフ作成手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の予測情報の表示システム。
【請求項6】
前記実績値グラフが、前記過去の実績値データの値を表す散布図、前記過去の実績値データの所定の期間内での傾向を示すトレンドグラフ、或いは、前記過去の実績値データの所定区間での平均値を示す平均値グラフの少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の予測情報の表示システム。
【請求項7】
前記実績値の分析期間の入力を受け付ける分析期間入力手段を備え、
前記実績値グラフが、前記分析期間における前記過去の実績値データの値を表す散布図、前記過去の実績値データの前記分析期間内での傾向を示すトレンドグラフ、或いは、前記分析期間における前記過去の実績値データの所定区間での平均値を示す平均値グラフの少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の予測情報の表示システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−72844(P2007−72844A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−260352(P2005−260352)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)