説明

二元ブロック共重合体を含有するシーラント材料及びその製造方法

グリース材料などのシーラント材料を製造する方法であり、その方法は、二元ブロック共重合体を提供する工程であって、二元ブロック共重合体は、複数のスチレン領域と複数のゴム領域とを備え、スチレン領域は、あるガラス転移温度を有する工程と、二元ブロック共重合体を、スチレン領域の約ガラス転移温度未満の加工温度で鉱油と組み合わせる工程と、を含んでいる。又、そのようなシーラント材料及びゲル材料を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ケーブルの接続点において使用するグリース材料に関する。詳細には、本発明は、製造が容易であり且つ通信ケーブルを環境条件に対して保護するのに好適である二元ブロック共重合体を含有するグリース材料に関する。
【背景技術】
【0002】
電気ケーブル及び光ケーブルなどの通信ケーブルは、様々な環境条件において使用される。例えば、通信ケーブルは、湿潤な環境に配置されたり、地下に埋設されたりすることがある。そのような用途において、水はケーブルの性能に重大な影響を与え得るため、通信ケーブルは水浸透に耐える必要がある。例えば、電気ケーブルにおいて、水は、電気導体の静電容量バランスを崩し、電気ケーブルを短絡させ、腐食による高い抵抗を引き起こすことがある。同様に、光ケーブルにおいて、水は、光ケーブルの保全性に悪影響を与えることがある。このことは、通信ケーブルの接続点(例えば、ケーブルボックス及びコネクタ)において特に当てはまり、接続点は一般に、湿気にさらされることに対してより脆弱である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
接続点における水浸透を最小にする1つの解決策は、通信ケーブルを接続点においてケースに収容し、その接続点を例えばグリースなどの水不溶性の充填材料で覆うことである。グリースは一般に、接続点を封止し、水の移動を妨げる。しかしながら、通信ケーブルと共に典型的に使用される従来のグリースは、製造に費用と時間を要し、又、長期間にわたる安定性の問題を呈している。従って、製造が容易であり且つ通信ケーブルの接続点における使用に対して安定であるグリース材料が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、シーラント材料を製造する方法である。その方法は、二元ブロック共重合体を提供する工程であって、二元ブロック共重合体は、複数のスチレン領域と複数のゴム領域とを備え、スチレン領域は、あるガラス転移温度を有する工程を含んでいる。その方法は、二元ブロック共重合体を、スチレン領域の約ガラス転移温度未満の加工温度で鉱油と組み合わせる工程を更に含んでいる。
【0005】
一実施形態において、本発明は、スチレン−ゴム二元ブロック共重合体を提供する工程と、約1ミリメートル以下の平均粒径を有するろ過されたスチレン−ゴム二元ブロック共重合体を提供するように、該スチレン−ゴム二元ブロック共重合体をろ過する工程と、該ろ過されたスチレン−ゴム二元ブロック共重合体を約80℃以下の加工温度で鉱油に浸漬する工程とを含む、シーラント材料を製造する方法として特徴付けられる。
【0006】
別の実施形態において、本発明は、鉱油とスチレン−ゴム二元ブロック共重合体とを含むシーラント材料であって、該グリース材料は、実質的に着色剤を含まないとき、青い色合いを示すシーラント材料として特徴付けられる。
【0007】
別の実施形態において、グリース材料はゲル材料を含む。
【0008】
上記の本発明の概要は、本発明の開示した実施形態それぞれ又は全ての実現形態を説明することを意図したものではない。図及び以下の詳細な説明によって、例示的な実施形態をより具体的に例示する。
【0009】
特に明確に述べられていない限り、以下の定義を本明細書において適用する。
単数の化合物又は組成物への言及は、単数形と複数形の双方を含む。例えば、「スチレン−ゴム二元ブロック共重合体」という用語は、1つ又は複数のスチレン−ゴム二元ブロック共重合体を指し、「スチレン−ゴム三元ブロック共重合体」という用語は、1つ又は複数のスチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体を指す。
【0010】
「スチレン領域」は、その領域の全重量を基準として少なくとも約66重量%のスチレンを含有する、ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域を意味する。
【0011】
「ゴム領域」は、その領域の全重量を基準として少なくとも約66重量%のゴムを含有する、ブロック共重合体のうちのゴムに富む領域を意味する。
【0012】
「ケーブル」は、ある部材から任意の所望の部材までの、任意の本数のファイバのワイヤを有する、電気通信又は他の用途の任意の種類の電気ケーブル又は光ケーブルを意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明のグリース材料12を含むことができるシーラント材料12と、スプライス接続されたケーブル14及び16と、個別コネクタ18と共に使用したケーブルボックス10の斜視図である。ケーブルボックス10は、グリース材料12と共に使用する好適な密閉可能な容器の例である。図示のように、ケーブルボックス10は、カバー部材20a及び20bを含んでおり、そのカバー部材20a及び20bは、ケーブルボックス10の内部を密封するように互いに対して配置することができる。カバー部材20aは、カバー部材20aの遠心端部に位置する一対の収納空洞22a及び24aと、収納空洞22aと24aとの間に配設された主空洞26aとを含んでいる。同様に、カバー部材20bは、カバー部材20bの遠心端部に位置する一対の収納空洞22b及び24bと、収納空洞22bと24bとの間に配設された主空洞26bと、側方溝28及び30とを含んでいる。
【0014】
スプライス接続されたケーブル14及び16は、カバー部材20bの遠心端部を通じて延びており、又、個別コネクタ18と連結されている。本発明のグリース材料12は、収容空洞22a、22b、24a、及び24bのそれぞれに配置されている。従って、カバー部材20a及び20bが互いに閉じられると、グリース材料12は、スプライス接続されたケーブル14及び16をケーブルボックス10内で封止する。これによって、個別コネクタ18におけるスプライス接続されたケーブル14及び16との連結部が、水分などの外部環境条件から保護される。
【0015】
グリース材料12は、組成的に鉱油とスチレン−ゴム二元ブロック共重合体とを含んでおり、その二元ブロック共重合体は実質的に、元々は製造業者によって提供された二元ブロック共重合体の別個のスチレン領域同士の間を架橋するゴム鎖(本明細書において「物理的架橋構造」と呼ぶ)の相当な量を保持している。二元ブロック共重合体の物理的架橋構造により、グリース材料12は、高温においても良好な耐スランピング性を示す。スランピングとは、所定のグリースが最終的に、最低の位置エネルギー状態を得るように流れる識別特性である。スランピング及び流れは、特に通信ケーブルの接続点(例えばケーブルボックス10)において使用する場合、グリースの望ましくない特徴となる。これは、グリースが結果的に元の位置から変位し、それによって、下にある表面が水分などの外部環境条件にさらされることがあるからである。本発明のグリース材料12はしかしながら、最高で約80℃の温度又は約80℃を超える温度にさらされても、良好な耐スランピング性を示し、元の位置から流れることがない。従って、グリース材料12は、長期間にわたって外部環境条件に対する保護を絶えずもたらすことができる。
【0016】
二元ブロック共重合体の物理的架橋構造は、低い加工温度で、及び/又は剪断攪拌を用いてグリース材料12を形成することによって維持される。二元ブロック共重合体の架橋構造は、温度及び剪断力に依存する。理論に束縛されるものではないが、スチレンを含有する二元ブロック共重合体が、スチレン領域のガラス転移温度を超えて加熱されると、二元ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域は再度整い(reorder)、寸法が減少すると考えられている。これによって、ゴム鎖のからみ合い及び架橋構造が分解する。架橋構造が減少するので、物理的架橋はそれに応じて減少する。これによって、機械的強度が低下し、結果として生じるグリースの耐スランピング性が低下する。更に、そのプロセスが、剪断攪拌を、スチレン領域のガラス転移温度を超えた加熱と組み合わせたものである場合、元の架橋構造の実質的に全てが失われる。従って、結果として生じるグリースは粘稠な液体として振る舞い、その液体は、室温においても時間を経て流れる。
【0017】
グリース材料12は、しかしながら、一般に約100℃である二元ブロック共重合体のスチレン領域の約ガラス転移温度よりも低く維持された加工温度で形成される。従って、グリース材料12の二元ブロック共重合体は、物理的架橋構造を維持する。グリース材料12を形成するための好適な加工温度には、約80℃以下の温度が挙げられ、グリース材料12を形成するための特に好適な加工温度には、約50℃以下の温度が挙げられ、グリース材料12を形成するための更に特に好適な加工温度には、約30℃以下の温度が挙げられる。加工温度は、上に挙げた温度に様々な方式で維持することができる。例えば、鉱油を、上に挙げた所望の温度に加熱し、二元ブロック共重合体と鉱油が組み合わされる間、維持してもよい。或いは、加工温度が室温(即ち約25℃)である場合、加熱は必要ではなく、二元ブロック共重合体と鉱油は周囲条件で組み合わせることができる。
【0018】
上で論じたように、二元ブロック共重合体の物理的架橋度は、温度及び剪断力に依存する。従って、グリース材料12を形成するために用いることができる剪断攪拌の量は、加工温度に反比例する。加工温度が約50℃から約80℃の範囲に及ぶ場合、グリース材料12を形成するための好適な剪断攪拌レベルには、低い剪断力レベル又はそれ未満(例えば無攪拌)を挙げることができる。加工温度が約50℃未満である場合、グリース材料12を形成するための好適な剪断攪拌レベルには、中程度の剪断力レベル又はそれ未満を挙げることができる。中程度の剪断力レベルの例には、プロペラ又は手によるパドル式攪拌で生じるものが挙げられ、これらの例は、二元ブロック共重合体粒子を湿潤させ、鉱油内に分布させるのに十分なものである。このことからグリース材料12を廉価な設備で加工することができ、それによって加工コストが削減される。
【0019】
グリース材料12は、二元ブロック共重合体のスチレン領域を実質的に破壊することなく、二元ブロック共重合体のゴム領域内に鉱油を吸収することによって形成される。これは、二元ブロック共重合体の粒子を、上述のように好適な温度で、及び/又は剪断攪拌を用いて鉱油と組み合わせることによって達成することができる。二元ブロック共重合体は、望ましくは、鉱油と接触する有効表面積を増加させるために小さな平均粒径を示しており、それによって吸収率を増加させている。鉱油と組み合わせる前の二元ブロック共重合体の好適な最大平均粒径は、約1ミリメートルである。鉱油と組み合わせる前の二元ブロック共重合体の特に好適な最大平均粒径は、約0.5ミリメートルである。
【0020】
二元ブロック共重合体は典型的にはゴム状の粒塊として購入され、この粒塊は、容易に粉々にして二元ブロック共重合体の平均粒径を減じることができる。これは、様々な方式で達成することができる。例えば、二元ブロック共重合体はろ過することができ、本明細書で規定するように、乾燥した二元ブロック共重合体はふるい分けされ、所望の粒径に対応する開口部を有するふるいに押し付けて通される。好適なふるいの例には、直径0.023センチメートル(0.009インチ)のワイヤを用いた5.5ワイヤ/センチメートル(14ワイヤ/インチ)の金属ふるいが挙げられ、そのふるいは、ニュージャージー州ランバートン(Lumberton)のシーファー・アメリカ(Sefar America)から市販されている。ふるいは鉱油の上方に配置することができ、それによって、ろ過された二元ブロック共重合体粒子を落下させて鉱油に直接浸漬することができる。
【0021】
又、二元ブロック共重合体は、望ましくは鉱油に十分に迅速に投入され、従って鉱油は実質的に均一に二元ブロック共重合体粒子に吸収される。これによって、二元ブロック共重合体粒子が粒塊を形成する傾向が減じられる。二元ブロック共重合体を鉱油に投入する好適な時間には、約20分以下が挙げられ、二元ブロック共重合体を鉱油に投入する特に好適な時間には、約10分以下が挙げられ、二元ブロック共重合体を鉱油に投入する更に特に好適な時間には、約5分間以下が挙げられる。二元ブロック共重合体の一部分は、連続的に又は所与の回数にわたって別個の間隔で投入されてもよい。二元ブロック共重合体の粒塊が鉱油の表面で形成される場合、その粒塊は攪拌によって減少させることができる。
【0022】
二元ブロック共重合体と鉱油が組み合わされると、二元ブロック共重合体のゴム領域は、実質的に飽和点に達するまで鉱油を吸収する。ゴム領域が鉱油で実質的に飽和するのに要する時間は、プロセスの温度と、適用された剪断攪拌の量に依存する。ゴム領域が鉱油を吸収すると、結果として生じる混合物の粘度は増加する。従って、温度が上昇すると、グリース材料12を形成するのに要する時間が増加する。
【0023】
二元ブロック共重合体のゴム領域が実質的に鉱油で飽和されると、結果として生じるグリース材料12は、視覚的に認識可能な不均一な特徴(即ち、互いに付着する多数の粘着性小球)を有するゼラチン状の材料のように見える。加えて、空泡がグリース材料12内で視覚的に認識されることがある。空泡は、二元ブロック共重合体粒子から生じる空気によって発生すると考えられており、その空気は、二元ブロック共重合体のゴム領域が鉱油を吸収するときに追い出される。空泡は、後に、グリース材料12を真空条件下におくことによって、グリース材料12から除去される。空泡の除去が望まれる場合、二元ブロック共重合体粒子が鉱油内に分散した直後に、グリース材料12を真空条件下においてもよい。これによって、グリース材料12が粘着性の集合体を形成する前に、空気を除去することができる。結果として生じるグリース材料12は、グリースによるシーラントとして使用するのに好適であり、高温においても耐スランピング性を有する。本発明の一実施形態において、グリース材料12は、以下で論じるスランプ試験に従って試験すると、約80℃以下の温度にさらされたとき、実質的にスランプを示さない。
【0024】
グリース材料12の別の特徴は、形成後に、グリース材料12が、着色剤を使用することなく、周辺光において人間の肉眼に対して青の色合いを示すことである。着色剤は、本明細書では、混和されるとグリース材料12の色に影響を及ぼす、鉱油又は二元ブロック共重合体以外の任意の組成物として定義される。青い色合いは、二元ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域で光が散乱することによるものと考えられている。対照的に、二元ブロック共重合体のスチレン領域のガラス転移温度以上の加工温度で形成される従来のグリースは明澄であり、青い色合いを示さない。上で論じたように、二元ブロック共重合体を高温にさらすと、二元ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域が再度整い、寸法が減少すると考えられている。スチレンに富む領域の寸法が減少すると、それに応じて可視光散乱が排除される。本発明の一実施形態において、グリース材料12は、以下で論じる共重合体構造分解度試験に従って試験すると、青い色合いを示す。
【0025】
グリース材料12において使用する好適な鉱油には、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、及びそれらの組み合わせなど、石油蒸留物の炭化水素油が挙げられる。ナフテン系鉱油は、ナフテン基(即ちシクロパラフィン)を含有しており、又、ASTM D2501−00によれば、35重量%を超えるナフテン及び65重量%未満のパラフィンである。パラフィン系鉱油は、35重量%未満のナフテン及び65重量%を超えるパラフィンを含有する。好適な市販の鉱油の例には、商標表記「KAYDOL」白色鉱油及び商標表記「SEMTOL 40」白色鉱油が挙げられ、これら双方は、コネチカット州ミドルベリ(Middlebury)のクロンプトン社(Crompton Corporation)から市販されている。グリース材料12内の鉱油の好適な最小濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約50重量%である。グリース材料12内の鉱油の好適な最大濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約96重量%である。
【0026】
グリース材料12において使用する好適なスチレン−ゴム二元ブロック共重合体には、スチレン−イソプレン、スチレン−ポリブタジエン、スチレン−エチレン/ブチレン、スチレン−エチレン/プロピレン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。好適な市販の二元ブロック共重合体の例には、いずれもテキサス州ヒューストン(Houston)のクラトン・ポリマー(Kraton Polymers)から市販されている、商標表記「KRATON G1701」及び「KRATON G1702」ブロック共重合体、並びに、テキサス州パサディナ(Pasadena)のセプトン・カンパニー・オブ・アメリカ(Septon Company of America)から市販されている「SEPTON S1020」ブロック共重合体が挙げられる。グリース材料12中の二元ブロック共重合体の好適な最小濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約4重量%である。グリース材料12中の二元ブロック共重合体の好適な最大濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約15重量%である。
【0027】
本発明において使用する二元ブロック共重合体及び鉱油は、類似した熱膨張率を有している。従って、グリース材料12は、高温において使用しても、油のしたたりを示すことがない。多くの従来のグリースは、著しく異なる熱膨張率を有するレオロジー変性剤と油を使用している。従って、従来のグリースが温暖な環境において加熱されると、油はレオロジー変性剤から分離する(即ちしたたる)。この結果として、従来のグリースの表面には油性の残留物が生じるが、これは望ましくないことである。
【0028】
又、本発明のグリース材料12は、安定剤、酸化防止剤、加工助剤、スチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体、微小球、シリカゲル、及びこれらの組み合わせなどの付加的な構成成分を含んでもよい。
【0029】
好適な安定剤及び酸化防止剤には、フェノール、亜リン酸塩、リン酸塩岩、チオシナジスト(thiosynergists)、アミン、ベンゾエート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な市販のフェノール系酸化防止剤には、電線及びケーブル用の、商標表記「IRGANOX 1035」、「IRGANOX 1010」、及び「IRGANOX 1076」酸化防止剤及び熱安定剤が挙げられ、これらはニューヨーク州タリタウン(Tarrytown)のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals Corp.)によるものである。グリース材料12中の安定剤又は酸化防止剤の好適な最大濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約1重量%である。グリース材料12を形成する時、安定剤及び酸化防止剤は、二元ブロック共重合体を鉱油と組み合わせる前に、鉱油内で溶解又は分散させてもよい。
【0030】
シーラント材料12において使用する好適なスチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体には、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン(SEPS)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。シーラント材料12において使用する好適なSEBSブロック共重合体の例には、商標表記「KRATON G−1650」及び「KRATON G−1652」のブロック共重合体が挙げられ、これらはいずれもテキサス州ヒューストン(Houston)のクラトン・ポリマー(Kraton Polymers)から市販されている。加えて、シーラント材料12において使用する好適なスチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体には又、ある市販のスチレン−ゴム二元ブロック共重合体に添加剤として含まれるスチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体が挙げられる。シーラント材料12中のスチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体の好適な最大濃度には、スチレン−ゴム二元ブロック共重合体に対して重量で約1:2の濃度比が挙げられる。スチレン−ゴム−スチレン三元ブロック共重合体は、二元ブロック共重合体と共に鉱油と混合されてもよい。
【0031】
グリース材料12において使用する好適な微小球には、官能化された又官能化されていない中空ガラス及びプラスチック微小球が挙げられる。好適な中空ガラス微小球は、体積で又有効トップサイズ(95%)で約10マイクロメートルから約140マイクロメートルの平均粒径、並びに、約0.1グラム/立方センチメートル(g/cm)から約0.4g/cmの真密度を有している。「真密度」という用語は、単位体積当たりの重量で測定した物質の濃度のことである。そのような中空ガラス微小球は、体積分率の大きな空気(例えば、90%から95%程度の空気)を含有し、約1.0の誘電率を示す。従って、中空ガラス微小球は、グリース材料12の全体的な誘電率を低下させる。
【0032】
グリース材料12において使用する好適な市販の中空ガラス微小球の例には、ミネソタ州セントポール(St. Paul)のスリーエム・カンパニー(3M Company)による、商標表記「3M SCOTCHLITE」のSシリーズ、Kシリーズ、及びAシリーズが挙げられる。特に好適な3M SCOTCHLITE Glass Bubblesの例には、3M SCOTCHLITE K1 Glass Bubbles(真密度0.125g/cm)、3M SCOTCHLITE K15 Glass Bubbles(真密度0.15g/cm)、3M SCOTCHLITE A16 Glass Bubbles(真密度0.16g/cm)、3M SCOTCHLITE K20 Glass Bubbles(真密度0.20g/cm)、3M SCOTCHLITE S22 Glass Bubbles(真密度0.22g/cm)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。グリース材料12中の微小球の好適な最大濃度は、グリース材料12の全重量を基準として約20重量%である。グリース材料12を形成するとき、微小球は、二元ブロック共重合体を鉱油と組み合わせる前、その後、又はそれと同時に鉱油に投入してもよい。
【0033】
本発明の一実施形態において、グリース材料12は、25℃で固体となるパラフィンワックスろうなどの石油ろうを実質的に含んでいない。耐スランプ性をそれ自体にもたらすのに十分に高い融点を示す石油ろうは、典型的には、高い加工温度(例えば110℃以上)を必要とする。そのような温度は一般に、二元ブロック共重合体のスチレン領域のガラス転移温度よりも高い。上で論じたように、これによって、二元ブロック共重合体の架橋構造が減じられる。それにもかかわらず、グリース材料12は、石油ろうを使用する必要がなく、良好な耐スランピング性を示す。
【0034】
図1においてケーブルボックス10の収容空洞22a、22b、24a、及び24bと共に使用しているところを示しているが、グリース材料12は又、電気、光学電気(即ち、光学部品と電子部品の組み合わせ)、及び光学用途など、種々様々な用途においても使用することができる。例えば、グリース材料12は又、個別コネクタ18、主空洞26a及び26b、側方溝28及び30の中に配置されてもよい。これによって、更なる保護が、スプライス接続されたケーブル14及び16にもたらされる。更なる用途には、ケーブル、コネクタ(例えば、個別コネクタ、モジュラーコネクタ、コネクタボックス、及びグリースボックス)、及びクロージャー(例えば、ドロップワイヤクロージャー、充填クロージャー、埋設クロージャー、及び端子板)が挙げられる。特に好適な用途の例に、ファーラー・ジュニア(Farrar, Jr.)の米国特許第3,897,129号に開示された電気コネクタが挙げられる。
【0035】
図2A及び2Bは、本発明のグリース材料12(図2A又は2Bには示さない)と共に使用したドロップワイヤコネクタ32の斜視図である。ドロップワイヤコネクタ32は、グリース材料12と共に使用する特に好適な密閉可能な容器の例である。図2Aに示すように、ドロップワイヤコネクタ32は、コネクタ本体34と、ワイヤ用開口部36と、本体空洞38と、Uコンタクト40と、蓋42とを含んでいる。ワイヤ用開口部36及び本体空洞38は、コネクタ本体34内で延びており、実質的にグリース材料12で充填されている。Uコンタクトは、本体空洞38内に配置されており、スリット44a及び44bとスリット46a及び46b(スリット46bは図2Aには示されていない)とを含んでいる。蓋42は、一体ヒンジ48によって本体空洞38につながっている。
【0036】
図2Bは、ワイヤ50及び52と共に使用したドロップワイヤコネクタ32を示す。使用の間、ワイヤ50及び52は、ワイヤ50及び52の先端が本体空洞38内で延びるように、ワイヤ用開口部36に挿入しておくことができる。これによって、グリース材料12は、ワイヤ50及び52の先端の周囲に、又ワイヤ用開口部36内に広がることができる。次いでUコンタクト40を圧着する(即ち、本体空洞38内に押し付ける)ことができ、それによって、ワイヤ50及び52が、スリット44a及び44b並びにスリット46a及び46bそれぞれに差し込まれる。又、この圧着によって、ワイヤ50及び52の絶縁被膜の一部分が剥ぎ取られ、ワイヤ50と52との間の電気的接触が生じる。次いで、蓋42を閉じ、コネクタ本体34に対して固定し、それによって本体空洞38を密閉することができる。グリース材料12は、ワイヤ用開口部36及び本体空洞38を外部環境条件に対して効果的に塞ぎ、それによって、ワイヤ50と52との間の接続が水分に対して保護される。
【0037】
性状解析及び特徴付けの手順
本発明のグリース材料を特徴付けるために、様々な解析技法を利用することができる。その解析技法のいくつかを本明細書において利用する。これらの解析技法の説明を以下で行う。
【0038】
スランプ試験
本発明のグリース材料を以下の手順に従って定性的に測定し、グリース材料が依然として耐スランプ性を示す温度を決定した。以下の手順は、グリース材料の形成後に、グリース材料を様々な温度にさらすことを含むが、グリース材料を形成する加工温度を変化させることは含まない。
【0039】
グリース材料の4グラムの試料を、幅2.54センチメートル(1.00インチ)、高さ0.64センチメートル(0.25インチ)の軟膏用ブリキ缶(ointment tin)に塗布した。次いで、所望の温度で1時間にわたってブリキ缶をオーブン内に置いた。1時間後、ブリキ缶をオーブンから取り出し、1時間にわたって放置して冷却した。次いで、ブリキ缶を垂直な向きに傾け、その垂直な向きに48時間維持した。48時間後、グリース材料が元の位置から移動した量を視覚的に調べ、4段階評価でランク付けした。表1は、評価ランク及びその対応する基準を示す。
【0040】

【0041】
グリース材料をさらす温度は、25℃から200℃まで変化させた。
【0042】
共重合体構造分解度試験
二元ブロック共重合体の架橋構造の分解の程度を決定するために、本発明のグリース材料を以下の手順に従って定性的に測定した。上で論じたように、二元ブロック共重合体の物理的架橋構造を保持するグリース材料は、二元ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域での光の散乱により、青い色合いを示す。しかしながら、グリース材料が、二元ブロック共重合体のうちのスチレンに富む領域のガラス転移温度近くに又はそれを超えて加熱される時など、二元ブロック共重合体の架橋構造が分解している場合、青い色合いは消滅する。従って、グリース材料が青い色合いを示すかどうかは、そのグリース材料が、形成されるとき又はその後に、高温にさらされたかどうかを表す。
【0043】
グリース材料の250グラムの試料を明澄な0.47L(16オンス)のジャー内で視覚的に調べて、そのグリース材料が、周辺光で人間の肉眼に対して青い色合いを示すかどうかを確認した。青い色合いが存在すれば(グリース材料が実質的に着色剤を含んでいない場合)、そのグリース材料が、二元ブロック共重合体のスチレン領域のガラス転移温度近くの又はそれを超える加工温度で形成されなかったことが証明される。この試験で使用した試料の寸法は、青い色合い(存在する場合)をもたらすのに十分な量のグリース材料が得られるものである。試料の寸法が小さいと、光の散乱の量が少なくなるため、青い色合いが示されないことがある。この効果は、水の光散乱と類似している(即ち、小さなカップの水は明澄に見えるが、大きな湖の水は青く見える)。
【実施例】
【0044】
本発明について以下の実施例でより具体的に説明するが、本発明の範囲内での多数の修正及び変形が当業者には明らかとなるため、以下の実施例は例示のみを目的としたものである。特に注釈がない限り、以下の実施例において記載する全ての割合、百分率、及び比率は重量を基準としたものであり、又、実施例において使用する全ての試薬は、下記の化学薬品供給業者から得られた若しくは入手可能なものであり、従来の技法によって合成されてもよい。
【0045】
以下の組成物の略語を以下の実施例において用いる。
【0046】

【0047】
(実施例1〜7)
実施例1〜7の各グリース材料は、以下の手順に従って形成したものである。表2は、各実施例で使用した鉱油及び二元ブロック共重合体の量、並びにグリース材料中の二元ブロック共重合体の重量パーセントを示す。
【0048】

【0049】
所定量のKaydol油を0.47L(16オンス)のジャーに注ぎ、連続的に攪拌した。攪拌は、三枚羽根の鋼製のプロペラと、ミシガン州ハーバー(Harbor)のガスト・マニュファクチュアリング社(Gast Manufacturing Corp.)による2AM−NCC−16エアモーターとを用いて、52.4rad/s(500回転毎分)で実施した。Kaydol油をわずかに加熱し、0.2重量%(グリース材料の全重量を基準として)のIrganox酸化防止剤をKaydol油中に溶解させた。次いで、加工温度を25℃に低下させて維持し(即ち非加熱)、大気圧に維持した。次いで、二元ブロック共重合体をろ過し、5分間以内にジャーに充填した。二元ブロック共重合体は、0.157センチメートル(0.062インチ)の口径を有する5.5ワイヤ/センチメートルのメッシュふるいでろ過した。ふるいはジャーの上に配置して、二元ブロック共重合体が、攪拌する鉱油中に直接落下するようにした。
【0050】
次いで、鉱油及び二元ブロック共重合体を、ジャー内で25℃且つ大気圧で、同じ攪拌速度で更に5分間攪拌した。5分後、攪拌を停止し、結果として生じたグリース材料を含んだジャーを、グリース材料が泡立つまで、3.99kPa(30mmHg)に維持された真空状態に置いた。次いで、ジャーを真空状態から取り出し、グリース材料を、25℃且つ大気圧で、12時間にわたって放置した。次いで、上で論じた共重合体構造分解度試験に従って、グリース材料を視覚的に調べた。形成後、実施例1〜7のグリース材料のそれぞれは、青い色合いを示した。従って、グリース材料は、形成後も、その二元ブロック共重合体の物理的架橋構造を維持していた。
【0051】
実施例1〜7に対するスランプ試験
形成後、実施例1〜7のグリース材料を、上で論じたスランプ試験に従って試験した。表3及び4は、グリース材料が示したスランピングの量の評価ランクを示す。
【0052】

【0053】

【0054】
表3及び4に示すデータは、実施例1〜7のグリース材料が、高温においても良好な耐スランピング性を示したことを表している。特に、25℃と100℃との間で、グリース材料はほとんどスランピングを示していない。従って、本発明のグリース材料は、実質的にその元の位置を維持して、下にある表面を水分などの外部環境条件から保護する。
又、このデータが示すところによれば、高温における耐スランピング性は、グリース材料中の二元ブロック共重合体の濃度に依存する。実際に、実施例5〜7のグリース材料は、10重量%及び12.5重量%の濃度の二元ブロック共重合体を有していたが、140℃から160℃の温度にさらされたとき、良好な耐スランピング性を示した。それにもかかわらず、実施例1及び2のグリース材料は、6重量%及び8重量%の濃度の二元ブロック重合体を有するものであったが、最高で140℃まで、適度な耐スランピング性を示した。
【0055】
実施例1〜7に対する共重合体構造分解度試験
スランプ試験の後、再び実施例1〜7のグリース材料を、上で論じた共重合体構造分解度試験に従って視覚的に調べた。25℃に維持された実施例1〜7のグリース材料、並びに80℃の環境にさらされた実施例1及び2のグリース材料は、それぞれ青い色合いを示した。従って、本発明のグリース材料は、これらの温度において使用するのに特に好適である。実施例3〜7のグリース材料は、80℃では試験していない。しかしながら、実施例3〜7のグリース材料中の二元ブロック共重合体の濃度が高いため、そのようなグリース材料も又、青い色合いを示すと考えられる。
100℃から200℃の環境にさらされた実施例1〜7のグリース材料は明澄であったが、青い色合いは示さなかった。このことは、上で論じたように、これらのグリース材料が低い耐スランピング性を有することに関連している。これらの結果は、25℃で既に形成されたグリース材料に関連するが、二元ブロック共重合体のスチレン領域のガラス転移温度を超える温度にグリース材料を加熱すると、耐スランピング性及び耐流動性にどのように影響するかを示すものである。そのような温度に加熱された従来のグリース材料は、25℃においても、低下した耐スランピング性を示す。対照的に、本発明のグリース材料は、25℃において、又高温においても良好な耐性を示す。
【0056】
実施例1〜7に対する修正スランプ試験
又、実施例1〜7のグリース材料に対して修正スランプ試験を行った。この試験において、各ブリキ缶をオーブンから取り出し、25℃で1時間にわたって放置して冷却させた後、そのブリキ缶を次いで垂直な向きに傾け、その垂直な向きに4日間(48時間ではなく)にわたって維持した。この時点でスランピングを示したグリース材料は、この試験の残りから除外した。残るグリース材料を有するブリキ缶を次いで、70℃のオーブン内に又80℃のオーブン内に、1時間にわたって垂直な向きで配置した。
【0057】
1時間後、試料をオーブンから取り出し、冷却し、観察した。上のスランプ試験で論じたように、グリース材料がその元の位置から移動した量を視覚的に調べ、4段階評価でランク付けした。表5は、70℃の環境にさらしたときにグリース材料が示したスランピングの量の評価ランクを示す。表6は、80℃の環境にさらしたときにグリース材料が示したスランピングの量の評価ランクを示す。
【0058】

(N/T)=試験せず(Not Tested)
【0059】

(N/T)=試験せず(Not Tested)
【0060】
表5及び6に示すデータは、実施例1〜7のグリース材料が、70℃及び80℃の高温にさらされている間も良好な耐スランピング性を示したことを表している。従って、本発明のグリース材料は、高温を伴う環境において使用されたときにも、実質的にその元の位置を維持する。
本発明について、好ましい実施形態を参照して説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく形状及び細部において変更をなし得ることが、当業者には理解されよう。
【0061】
確認した図面は、本発明の一実施形態を示しているが、説明において述べているように、他の実施形態も又企図される。いかなる場合も、本開示は、本発明を、限定するのではなく代表して提示するものである。本発明の原理の範囲及び趣旨に含まれる多数の他の修正形態及び実施形態が、当業者によって考案されうることを理解されたい。図面は縮尺通りに描かれていない場合がある。同じ参照番号が、複数の図を通じて同じ部品を示すために使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明のグリース材料及び一対のスプライス接続されたケーブルと共に使用したケーブルボックスの斜視図。
【図2A】本発明のグリース材料と共に使用したドロップワイヤコネクタの斜視図。
【図2B】本発明のグリース材料及び一対のワイヤと共に使用したドロップワイヤコネクタの斜視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーラント材料の製造方法であって、
二元ブロック共重合体を提供する工程であって、前記二元ブロック共重合体が、複数のスチレン領域と複数のゴム領域とを備え、前記スチレン領域が、あるガラス転移温度を有する工程と、
前記二元ブロック共重合体を、前記スチレン領域の約前記ガラス転移温度未満の加工温度で鉱油と組み合わせる工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記鉱油との組み合わせに先立って、約1ミリメートル以下の平均粒径を有するろ過された二元ブロック共重合体を提供するように、前記二元ブロック共重合体をろ過する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
微小球を前記鉱油及び前記二元ブロック共重合体と組み合わせる工程を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
シーラント材料の製造方法であって、
スチレン−ゴム二元ブロック共重合体を提供する工程と、
約1ミリメートル以下の平均粒径を有するろ過されたスチレン−ゴム二元ブロック共重合体を形成するように、前記スチレン−ゴム二元ブロック共重合体をろ過する工程と、
前記ろ過されたスチレン−ゴム二元ブロック共重合体を約80℃以下の加工温度で鉱油に浸漬する工程とを、
含む方法。
【請求項5】
前記加工温度が約50℃以下である、請求項1又は4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記シーラント材料がゲル材料を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
シーラント材料であって、
鉱油と、
スチレン−ゴム二元ブロック共重合体と、
を含み、前記グリース材料が、実質的に着色剤を含まないとき、青い色合いを示す、シーラント材料。
【請求項8】
前記二元ブロック共重合体が、前記グリース材料の全重量を基準として、前記グリース材料の約15.0重量%以下をなす、請求項7に記載のシーラント材料に関する請求項1又は4に記載の方法。
【請求項9】
前記二元ブロック共重合体が、スチレン−イソプレン、スチレン−ポリブタジエン、スチレン−エチレン/ブチレン、スチレン−エチレン/プロピレン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項7に記載のシーラント材料に関する請求項1又は4に記載の方法。
【請求項10】
前記シーラント材料がグリースを含む、請求項7に記載のシーラント材料。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公表番号】特表2008−542499(P2008−542499A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514735(P2008−514735)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/020673
【国際公開番号】WO2006/130530
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】