二次的な床面の格納および一時的設置のためのシステム並びに方法
長パイルポリエチレン人工芝などの二次的な床面を、巻き且つ展開するシステムおよび方法が提供される。該システムは、比較的短時間で、一次面を二次的な床面に変換することを可能にする駆動システムを含む。該駆動システムは、コアを駆動するモータの速度およびトルクを制御するコア可変速駆動装置、並びに、前方ローラの速度を制御するローラ可変速駆動装置を含む。該コア可変速駆動装置は、巻き上げ工程の間にコアモータのトルクを制御し、展開工程の間にコアモータの速度を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願情報>
本願は、2008年9月19日に出願した、発明の名称が「人工芝の格納および一時的設置のためのシステム並びに方法」である米国仮特許出願第61/098,543号、および、2009年5月11日に出願した、発明の名称が「二次的な床面の格納および一時的設置のためのシステム並びに方法」である米国仮特許出願第61/177,073号の優先権を主張する。これらの開示全体を援用してここに組み入れる。
【背景技術】
【0002】
合成芝としても知られている人工芝は、天然芝のように見え且つ機能するように設計された合成材料から製造された表面である。人工芝は競技(運動競技)業界で通常用いられている。また、商業的修景用途および住宅向け修景用途にも用いられている。人工芝は、とりわけ、ナイロン繊維および/またはポリエチレン繊維から形成され得る。一部の人工芝表面は、人工繊維間に充填材を用いており、「充填された表面“infill surfaces”」と称される。充填材は、例えば、数ある材料の中でとりわけ、ゴム、低温粉砕ゴム、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDMゴム)、コルク、ポリマービーズ、ポリマーフォーム、スチレン、パーライト、ネオプレン、砂、砂利、または粒状プラスチックで作られ得る、「弾性の“resilient”」顆粒から構成される。
【0003】
天然芝の使用が不都合であるか、高価であるか、または実行不可能であるときに、人工芝は望ましい。ある種の環境は、競技チームに、屋内でのトレーニングおよび練習を余議なくさせる。またスポーツによっては、軟らかいかまたは芝のような表面が必要であるかもしれない。プロのスポーツチームが、屋内競技場で人工芝の使用を必要とする環境に本拠地を置かれるかもしれない。さらに、一部の消費者は、天然芝で適切に修景された表面を維持することを極めて高額であると感じるかもしれない。人工芝は、維持費用がかからない代替物をもたらすことができる。
【0004】
可搬式で、取り外し可能で、且つ格納可能な人工芝または他の二次的な床面を提供するシステムは有益である。なぜならそれらは、一つの会場で一次的な床面(本来の面)および二次的な床面の両方を用いることを可能にするからである。例えば、二次的な床面は、屋内競技場の床または選択されたスポーツおよび活動のための他の一次面に一時的に置かれて、後で取り外され得る。
【0005】
一時的な人工芝を展開する(広げる)ように設計された少なくとも一つの現存する設置システムは、他の芝よりも粗いけれども、より耐久性があるニット裏当て層を有する、短パイルニットナイロンから形成される製品のみを収容することができる。この種の現存するシステムは、特に、短パイルニットナイロン型の芝と共に使用するために設計されており、長いパイル高さを有する他の材料またはシステムから形成される芝システムを効果的に用いることはできない。ニットナイロン芝を用いて使用されるときでさえ、この種の現存するシステムは、ロールが巻き上げられるときにロールが入れ子状になる(roll telescoping)かまたは、ロールが展開されるときに撓んでしまうなどの欠点を有する。さらに、この種の現存するシステムは、制御されることができない単一の速度でのみ作動されることができる。このシステム制御の欠如は、方向性の問題を引き起こし、且つ、芝の皺、破れ、および変形を引き起こすことがある。
【0006】
ポリエチレン繊維から形成される人工芝は、伝統的なナイロン製品よりも比較的軟らかく且つ長いので、該人工芝が用いられている。ポリエチレン繊維から形成される人工芝は、タフトされることができる。ポリエチレン人工芝は、典型的には約2.5cm(1インチ)の半分の高さもない(高さ約1.3cm未満の)、短寸でコンパクトな伝統的なナイロン人工芝よりも、約5.1cm(約2インチ)高いパイル高さを有する。
【0007】
既存の設置システムを用いて、長パイルのポリエチレン繊維を有する人工芝を巻き且つ展開する試みは、裏当て層の破損、滑り、およびロールのどちらかの端部に集まる弛みをもたらす。例えば、より長いポリエチレン繊維は、人工芝が展開されるときおよび巻かれるときに、ロールの滑りを引き起こす。滑りは、人工芝への損傷をもたらすことがあるので望ましくない。対照的に、ナイロン繊維はそれほど滑りやすくないので、ナイロンの人工芝は、より「グリップ力“grip”」を有し、その結果、より平坦な(むらのない)巻き上げ工程が可能になる。従って、既存のシステムは、ポリエチレン繊維および充填システムから構成されるものを含む、長パイルから構成されるもののような、より新型の人工芝を効果的に用いることはできない。
【0008】
一部の従来知られたシステムは、ポリエチレン繊維を含む、より長いパイル高さを巻き且つ展開することができるが、これらのシステムは、人工芝または他の二次的な床の幅狭部分を、ロール上に収容することができるに過ぎず、パイル高さに依存している。これらの既存のシステムに関しては、機械が移動して人工芝を巻き上げ且つ展開し、人工芝は静置したままである。人工芝が静置したままであるので、これらの従来知られたシステムは、ロールを運ぶためにリフトトラックを必要とする。このことは、用いられることができるロールの幅を制限する。なぜならば、これらのリフトトラックは、人工芝または他の二次的な床の単独のロールの重量を処理できないかまたは、ロールの幅が広すぎるならば処理できないからである。
【0009】
従って、これらの従来知られたシステムは、幅狭のロールのみを収容することができるので、既設の一次面を覆うために、多数の人工芝または他の二次的な床を必要とする。これらの複数の人工芝は、別々のロールに巻かれるので、人工芝または他の二次的な面の多数のロール全てを格納するために、大きな格納領域が必要とされる。これらの別々のロールが展開される場合は、二次的な床面を形成するために、個々の人工芝を継ぎ合わさなければならない。さらに、ロールを展開して二次的な床システムをレイアウトするときに、これらの複数の人工芝は適切な順序で設置されなければならず、それは面倒であり時間がかかる。従来知られたシステムを用いて人工芝または他の二次的な床を展開することは時間がかかり、且つ、1ロール当たり20〜30分もの時間を必要とすることがある。従って、例えば競技場のような二次的な床面を巻き上げること、および、そのロールを格納することは、従来知られたシステムを用いると、9〜10時間以上かかることがある。
【0010】
従来知られたカーペット巻き上げシステムは、カーペット巻き上げシステムの張力が、カーペット以外の、人工芝および他の種類の床に適切ではないので、人工芝での使用に適さない。カーペットに張力を与える従来知られた方法は、その機械が幅広の芝を収容することができないので、人工芝で達成されることはできない。もし該システムが芝を収容するのに十分な幅になされているならば、追加の支持が必要であろう。そのことは、人工芝を該システムに通す工程を妨げるであろう。
【0011】
従って、長パイルのポリエチレン芝および/または充填システムを含む、長パイルの人工芝のような二次的な床面を、効率的に巻き且つ展開することができるシステムが必要である。より大きなロール幅および重量を有する二次的な床面を、巻き且つ展開することができるシステムも必要である。タフトされた製品またはニット製品、長パイル製品または短パイル製品、ゴム引き床システム、床敷物、天然芝、充填製品および非充填製品、または一次面を覆い且つ/または保護するのに用いられる他の表面を含むがこれらに限定されない、種々の二次的な床面を収容するシステムも必要である。これらの二次的な床面は、競技業界で用いられるものに限定されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムであって、使用していないときに二次的な床面を格納するためのコアと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第1ローラと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第2ローラと、コアの相対位置を決定するための変換器とを含み、コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置(コアモータ駆動装置)によって制御され、第1ローラは自由に回転し、第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、コア駆動装置は、二次的な床面がコア上に巻かれる間に、少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、二次的な床面がコアから離れる間に変換器から受け取った情報に基づいて、少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、ローラ駆動装置は少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムが提供される。
【0013】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアおよび二次的な床面を支持するための枠を含み、枠は、二次的な床面がコア上に巻かれるかまたはコアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する。
【0014】
一部の実施形態によると、変換器は、枠の相対位置を決定することによって、コアの相対位置を決定する。
【0015】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、ピット(穴)内に置かれる。
【0016】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、部分ピット内に置かれる。
【0017】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、メザニン式搭載システムである。
【0018】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、表面搭載システムである。
【0019】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、一次的な床面を覆う二次的な床面の設置を支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【0020】
一部の実施形態によると、ウィンチ/ケーブルシステムは車輪を含む。
【0021】
一部の実施形態によると、請求項8に記載のウィンチ/ケーブルシステムは、さらに、ステアリング(操縦)機構を含む。
【0022】
一部の実施形態によると、ステアリング機構は、一人の操作者のみによって、手動で作動されることができる。
【0023】
一部の実施形態によると、ステアリング機構は、自動で作動されることができる。
【0024】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアを支持する枠の垂直移動を支援する、枠に連結された液圧(油圧、水圧)リフトを含む。
【0025】
二次的な床面を設置するためのシステムであって、使用していないときに二次的な床面を格納するためのコアと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第1ローラと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第2ローラとを含み、コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置(コアモータ駆動装置)によって制御され、第1ローラは自由に回転し、第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、コア駆動装置は、二次的な床面がコア上に巻かれる間に、少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、二次的な床面がコアから離れる間に、少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、ローラ駆動装置は少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、二次的な床面を設置するためのシステムも提供される。
【0026】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアおよび二次的な床面を支持するための枠を含み、枠は、二次的な床面がコア上に巻かれるかまたはコアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する。
【0027】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアの相対位置を決定する変換器を含む。
【0028】
一部の実施形態によると、二次的な床は、二次的な床面を設置するためのシステムの前部を通って巻かれて、第2ローラは、第1ローラと二次的な床面を設置するためのシステムの前部との間に置かれる。
【0029】
二次的な床面を巻き上げる方法であって、所定のトルクで作動するようにコアモータを制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、所定の速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、二次的な床面がコア上に巻かれるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコア上に巻かれるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコア上に巻かれるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、所定の速度は二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を巻き上げるのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を巻き上げる方法も提供される。
【0030】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコア上に巻かれるときに、所定のトルクが維持される。
【0031】
一部の実施形態によると、コアモータおよびローラモータは、同様の加速時間および減速時間を有する。
【0032】
二次的な床面を展開する方法であって、コアモータの速度を制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、所定の速度で作動するようにローラモータを制御することと、コア上の二次的な床面の量を決定することと、コア上の二次的な床面の量を用いてコアモータの速度を調整することとを含み、二次的な床面がコアから離れるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコアから離れるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコアから離れるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、所定の速度は二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法も提供される。
【0033】
一部の実施形態によると、コア上の二次的な床面の量を決定することが、コアを支持する枠の位置を決定することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0034】
一部の実施形態によると、コア上の二次的な床面の量を用いてコアモータの速度を調整することが、直線的に速度を調整することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0035】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、所定の速度で作動するようローラモータを制御することが、所定の速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0036】
一部の実施形態によると、該方法は、さらに、二次的な床面がコアから離れるときに、一次的な床面を横断して二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【0037】
二次的な床面を展開する方法であって、第1所定速度で作動するようにコアモータの速度を制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、第2所定速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、二次的な床面がコアから離れるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコアから離れるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコアから離れるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、第2所定速度は、二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法も提供される。
【0038】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、所定の速度で作動するようローラモータを制御することが、所定の速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0039】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、第1所定速度で作動するようコアモータの速度を制御することが、第1所定速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0040】
一部の実施形態によると、該方法は、さらに、二次的な床面がコアから離れるときに、一次的な床面を横断して二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、一次面が変換されるときに、二次的な床システムを格納且つ一時的に設置するためのシステムの実施形態の上面図である。
【図2】図2は、図1のシステムの端面図である。
【図3】図3は、図2のシステムの部分上面図である。
【図4】図4は、本発明の一つの態様に従うコアの部分上面図である。
【図5】図5は、本発明の一つの態様に従うスパー/ウィンチシステムの上面図である。
【図6】図6は、図5のスパーの部分上面図である。
【図7A】図7Aは、図5の車輪部の上面図である。
【図7B】図7Bは、図7Aの車輪部の側面図である。
【図8A】図8Aは、図2の端枠の側面図である。
【図8B】図8Bは、図8Aの端枠の正面図である。
【図9】図9は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチがピット内に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【図10】図10は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチが一次面に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【図11】図11は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチが壁に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明のシステムおよび方法は、例えば人工芝、カーペット、ゴム引き床、天然芝、または他の好適な二次的な床などの、一時的な二次的な床面40を格納し、且つ、該床面40を既設の一次面38に設置し取り外すものである。例えば、本発明のシステムは、例えば競技場の床またはドームのある競技場のような一次面を一時的に覆うために、二次的な床面を展開する。使用後は、二次的な床面は格納のために巻き上げられることができる。本発明のシステムおよび方法は、限られた量の労働力を用いて、短時間で、大きな一次面の二次的な床面への変換を可能にする。一次面は一般に平坦であり得るかまたは、排水を可能にするドーム型であり得る。二次的な床面は下にパッドを随意に含んで、二次的な床面に、追加の強度、緩衝性、および安定性を提供し得る。
【0043】
本発明のシステムは、例えば、タフトされた製品またはニット製品、長パイル製品または短パイル製品、ゴム引き床システム、天然芝、カーペット、充填された面または充填されていない面、または一次面を覆い且つ/または保護する他の好適な表面などの、しかしこれらに限定されない、多数の異なる種類の二次的な床面から、ユーザが選択することも可能にする。これらの二次的な床面の全てが一次面に展開され、そして巻き上げられ、取り外され得る。一実施形態においては、例えば、本発明のシステムは、短時間で、長パイルの充填されている合成人工芝を巻き上げ且つ展開する。一次面を二次的な床面に変換するために必要な時間は、一つには、一次面の面積次第であり、特に、一次面の長さ次第である。
【0044】
本発明のシステムの一部の利益は、二次的な床面の変形、伸長、およびバンチングがないこと、充填材の移動および損失の減少、および二次的な床面の損傷および変形の減少を含む。つまり、二次的な床面は、むらなく整然と巻き上げられ且つ展開される。むらのある巻き上げ工程は、二次的な床面への製品損傷をもたらし得るであろう。さらに、むらのある巻き上げ工程は、特定の場所に二次的な床面の集まりおよびバンチングをもたらし得るであろう。そのことは、表面性能または競技のパフォーマンスに悪影響を与えることがあり、最終的には、機能しないシステムをもたらすことになる。
【0045】
本発明の一部の実施形態は、一次面と概ね同一の幅である単一のローラ上に二次的な床面を巻き上げ、且つ、二次的な床面を展開する。このように、二次的な床面は、単一のロールから一次面に設置されることができ、そのことは、いくつかの断片化したロールから二次的な床面を創生するよりも、より速く且つより容易である。本発明のこれらの実施形態は、巻き上げられる二次的な床面が、単一のロールに巻き上げられて、単一のロールとして格納されることも可能にする。
【0046】
本発明に従うある実施形態では、図1〜図4に示すように、変換システム10は、スチールまたは他の好適な材料から形成されるコア12を含む。変換システム10は、完全ピットまたは部分ピット46(図2に示す)に格納され得るかまたは、一次面38に直接取り付けられ得る。あるいは、該システムはメザニン式搭載システムであってよい。該システムが完全ピット式搭載システムならば、該システムは、使用していないときには、格納ピットを覆う格納式液圧(油圧、水圧)蓋を含み得る。一部の実施形態では、該システムは移動可能なやり方で取り付けられ得る。一例として、該システムは、随意に、該システムをピットから外へ持ち上げることができる液圧(油圧、水圧)リフトと共に用いられて、該システムを一次面の高さと位置合わせすることができる。別の実施形態では、該システムは、格納式ドアを有する壁の後ろに取り付けられ得る。二次的な床40は、巻き上げ工程の間にコア10の周りに巻かれる。図2に示すように、変換システム10は、第1ローラ14および第2ローラ16を含む。第1ローラ14および第2ローラ16は、スチールまたは他の好適な材料から形成されることができる。変換システム10の端面図である図2は、第1ローラ14および第2ローラ16が、クレードル(架台)ローラ32に載っていることを示す。クレードルローラ32は、第1ローラ14および第2ローラ16が回転することを許容する。クレードルローラ32は、全体像を示すために破線で図1に示しているが、そうでなければ、クレードルローラ32はこの図においては見えないであろう。図2は、コア上の2つの異なる量の二次的な床を図示している。線13は、ほぼ全ての二次的な床がコア上に巻かれているときの二次的な床を図示しており、線15は、ほぼ全ての二次的な床がコアから離れているときの二次的な床を図示している。
【0047】
コアの中央軸36は、第1ローラ14の軸と第2ローラ16の軸の間且つ上方に置かれる。第1ローラおよび第2ローラに相対する中央軸36の位置は、二次的な床が巻き上がっているかまたはコアから離れているかに応じて変化する。図2に示すように、二次的な床40がコアから離れるときは、二次的な床は、第1ローラ14を通過して、第2ローラ16を通過して、次いで一次面に載る。二次的な床40がコア上に巻かれるときは、二次的な床は、一次面から、第2ローラを通過して、第1ローラを通過して、次いでコア上に載る。長さ約129.8m(約426フィート)および幅約67.1m(約220フィート)を有する二次的な床を支持する一実施形態では(この実施形態は、本明細書では第1実施形態と称される)、中央軸は直径約15.2cm(約6インチ)であり、コアは直径約1.2m(約48インチ)であり、第1ローラおよび第2ローラは、直径約40.6cm(約16インチ)である。長さ約61m(約200フィート)および幅約4.6m(約15フィート)を有する二次的な床を支持する別の実施形態では、中央のコアは直径約76.2cm(約30インチ)であり、第1ローラおよび第2ローラは直径約30.5cm(約12インチ)である(この実施形態は、本明細書では第2実施形態と称される)。
【0048】
コアモータ20およびギアボックス22は、コア12の各端部に置かれ、且つ、チェーン24およびスプロケット(鎖歯車)26a、26bを介して、中央軸36の回転を駆動する。図4は、コア12および中央軸36の一部を図示している。コアはスチール支持ヘッダ74を含んでいる。第一実施形態では、スチール支持ヘッダは、コアの長さに沿って約1.5m(5フィート)間隔で備えられている。図3に示すように、中央軸36は、コア12からピローブロックベアリング25および27を通って延在する。図2は、中央軸36の端部が、チェーン24およびスプロケット26a、26bを介して、ギアボックス22によって係合されていることを図示している。中央軸36の回転により、コア12が回転する。コアモータ20は必要な動力を提供してコア12を回転させて、コア上に二次的な床40を巻く。このように、コア12は、コアモータによって駆動される中心巻き取り機になる。この中心巻き取り機は、第1ローラ14および第2ローラ16と共に作動して、二次的な床面をコア12の周りに巻き上げる。
【0049】
ローラモータ66は、第2ローラ16(本明細書において前方ローラとも称される)の各端部に置かれると共に、前方ローラの回転を駆動する。ローラモータ66は、ベルトを介してギアボックス68を駆動し、ギアボックス68はチェーンを介して前方ローラ16を駆動する。第1ローラ14は、巻き上げの間と展開の間の両方において、自由に回転する。
【0050】
一実施形態では、コアモータおよびローラモータのそれぞれは、別々の可変速駆動装置によって制御される。第一実施形態の例示的なモータおよび駆動装置は、25馬力、480ボルト、三相、回転数1750RPMのモータ、および、G9型可変速駆動装置(25馬力モデル)を含み、どちらも東芝から入手可能である。この実施形態は同型のモータを用いて、コアと前方ローラの両方を駆動するが、他の実施形態は異なるモータを用いて、コアおよび前方ローラを駆動し得る。コア駆動装置は、少なくともトルクモードおよび速度モードを支持し、且つ、両方のモードでコアモータを制御することができる。一部の実施形態については、コア駆動装置は可変速駆動装置であり、二次的な床面を展開する間に、コアの速度を変化させる。コアモータは、二次的な床面がコア上に巻かれるときにコアを駆動するための十分な力を有する。ローラ駆動装置は速度モードを提供し、且つ、ローラモータの速度を制御することができる。図面は、コアおよび第2ローラが一対のモータによって駆動されることを図示しているが、全ての実施形態が一対のモータを使用しているとは限らない。二次的な床面の幅および/または長さに応じて、第2ローラおよび/またはコアは、単一のモータまたは2個以上のモータによって、駆動され得る。
【0051】
一部の実施形態において、砂または他の材料をコアに加えてもよい。その場合は、材料は、コアの中央部に加えられ、コアの端部に向かって先細に少なくなっている。例えば、第一実施形態ではコアの一部に砂がある。その部分は、長さ約30.5m(約100フィート)であり、コアの中間に中心がある。砂は、コアの中間において最も重く、約30.5m(100フィート)部分の端部に近付くにつれて先細になるように分配される。砂がなければ、第一実施形態におけるコアの最も重い部分はコアの端部に向かっているので、二次的な床がコア上に巻かれるときに、二次的な床はコアの端部に向かって皺の影響を受けやすい。砂はコアの重量を均等にするのを助け、且つ、二次的な床面材料のコア上へのより平坦な(むらのない)巻き上げ工程も促進する。
【0052】
コアは、リニアベアリング28を有する端部軸30上に取り付けられる。リニアベアリング28を有する端部軸30は、さらに後述するように、二次的な床40のロールのコア周りの直径が増加するかまたは減少するに従って、その上にコア(従ってコア12)が載る枠44が浮き上がるかまたは下降することを可能にする。図2および図3に示すように、端部軸30は、端部軸30を端枠18に取り付けるクランプブロック34も含む。端枠18は、独立に、図8Aおよび図8Bに示す。コア12が浮き上がることおよび下降することを可能にすることは、巻き上げ工程の間に、ほぼ一定の張力を維持することを助ける。端部シャフト30は、巻き上げ工程でコア12に巻き付いた二次的な床40によって、コア12の直径が大きくなるにつれて、コア12を安定させる。端部軸30は、コア12を安定させるために、スチールまたは他の好適な材料から形成され得る。
【0053】
一部の実施形態では、図2に示すように、随意の液圧(油圧、水圧)リフト72をコアのいずれかの端部で用いて、コア12を持ち上げることおよび下ろすことを支援し得る。具体的には、液圧リフト72のシリンダが伸びると、圧力がピストンを上昇させてコア12の重量を支持するのを助ける。シリンダが伸びているとき、一定の圧力が維持されてコア12を一定の速度で持ち上げる。コアを下ろすとき、安全弁を用いて一定の圧力を維持し得る。
【0054】
一部の実施形態では、線形電圧変位変換器(「LVD」)を用いて、端部軸30の一つに沿った枠44の位置を決定し、その情報をコア可変速駆動装置に提供する。他の実施形態では、その位置は端枠18に相対して決定され得る。これらのいずれの実施形態では、枠44の位置はローラの直径についての情報を提供し、二次的な床面の展開工程の間に用いられる。コア上に巻かれた二次的な床面を有するコアの直径が約2.4m(約8フィート)であった第一実施形態で、線形電圧変位変換器(LVD)が有益であったことを、発明者らは見出した。線形電圧変位変換器(LVD)は、コア上に巻かれた二次的な床を有するコアの直径が約1.5m(約5フィート)であった第2実施形態では必要ではなかった。
【0055】
他の実施形態では、コアが浮き上がり且つ下降することを可能にする代わりに、第1ローラ14および第2ローラ16が端部軸30上または枠上に取り付けられて、第1ローラ14および第2ローラ16が浮き上がるかまたは下降することを可能にする。これらの実施形態の一つでは、第1ローラ14および第2ローラ16を、リニアボールベアリング上に置くことができる。二次的な床のロールの重量および/または直径が増加するとき第1ローラ14および第2ローラは下がり、ロールの重量および/または直径が減少するとき第1ローラ14および第2ローラは上がる。コア12あるいは第1ローラ14および第2ローラの垂直移動は、ロールが入れ子状になること(roll telescoping)、ロールの弛み、またはロールが破れることの制御を助ける。
【0056】
また、上述のシステムを用いて、二次的な床40を巻き上げ且つ展開する方法も開示されている。巻き上げ工程を開始するために、コア12および第2ローラをそれぞれ制御するコアモータ20およびローラモータ66が作動される。コアモータ20およびローラモータ66は、二次的な床面をコア上に巻かせる方向に、コアおよび第2ローラを駆動するよう構成されている。上述のように、コアは二次的な床面を巻き上げるのを助ける中心巻き取り機になる。ローラ可変速駆動装置は、巻き上げ工程において固定速度を維持するようにプログラムされている。その速度は、典型的には、所望の巻き上げ時間/展開時間および二次的な床の長さによって決定される。巻き上げ時間は、二次的な床面をコア上に巻くのにかかる時間であり、展開時間は、二次的な床がコアから離れるのにかかる時間である。例えば、第一実施形態での速度は、約6.1m/分(約20フィート/分)で二次的な床面を巻くことに相当する。これは、約20〜25分の巻き上げ時間/展開時間、および、約129.8m(約426フィート)の長さに基づいている。第二実施形態での表面速度も、約6.1m/分(約20フィート/分)で二次的な床面を巻き上げることに相当する。
【0057】
コア可変速駆動装置は、前方ローラモータの速度および二次的な床の量および種類を考慮して、比較的ピンと張ったロールを提供するように、コアモータのトルクを設定するようプログラムされている。このシステムは、異なる種類の二次的な床面、例えば、とりわけ、異なる糸、異なる構成、異なるパイル高さ、および異なる充填材から作られる人工芝など、を収容するので、用いられる二次的な床面の特定の種類および各会場の特定のニーズに適合するように、システムがモータのパラメータを調整できることが望ましい。二次的な床の量および種類は、二次的な床がコア上に巻かれるときに、二次的な床の重量および直径を決定する。ロールの張りは、二次的な床が皺または入れ子状にならずに展開できるとき、且つ、パイルの過度の圧潰がないときに、許容できる。二次的な床が非常にきつく巻かれるならば、パイルは圧潰されるかもしれず、グルーミング時間をより多く必要とするかもしれない。それは、変換時間を増やすことになる。二次的な床40のロールの大きさが増大するとき、その上にコア12が載る中央枠44が、上述のように、リニアボールベアリング28および端部軸30上で浮き上がるかあるいは、第1ローラ14および第2ローラ16が下降する。一度二次的な床がコア上に巻かれるならば、コアモータおよび前方ローラモータは停止される。一部の実施形態では、システムの作動および停止は手動であるので、操作者は制御ボックスを用いて、モータを作動および停止させる。他の実施形態では、システムは自動で作動および停止する。例えば、一部の実施形態におけるシステムは、コア上の二次的床の量または後述するスパーの位置を感知するセンサを含み、モータを停止する時を決定する。
【0058】
第一実施形態では、二次的な床は、パイル高さ約6.4cm(約2.5インチ)、フェース重量約2.0kg/m2(約60オンス/平方ヤード)を有するポリエチレン繊維を含み、且つ、充填材約14.6kg/m2(約3ポンド/平方フィート)を有する、タフトされた人工芝である。二次的な床の最終製品重量は、約9.8kg/m2(約2ポンド/平方フィート)である。第一実施形態については、コアモータのために設定するトルクは、モータが出すことができる総トルクの60%であり、巻き上げ工程を通して維持される。
【0059】
第二実施形態では、二次的な床は、ナイロンの根域を有するポリエチレン繊維を含む、ポリエチレンおよびナイロンのニット製品である。該人工芝は、パイル高さ約2.9cm(約1.125インチ)を有する。繊維は、約1.6cm(0.6インチ)のポリ塩化ビニルのアンダーパッドに付着されており、該人工芝は、フェース重量約1.9kg/m2(約56オンス/平方ヤード)を有する。本実施形態では、人工芝は充填材を有さない。第二実施形態の二次的な床の最終製品重量は、17.1kg/m2(3.5ポンド/平方フィート)〜19.5kg/m2(4ポンド/平方フィート)である。第二実施形態では、コアモータのために設定するトルクは40%であり、巻き上げ工程を通して維持される。
【0060】
本発明のシステムは、従来知られたシステムで必要とされたように、二次的な床面が特定の傾斜またはパイル角度を有することを必要としない。二次的な床面が適切に巻き上がるように、二次的な床面を反転して一定のパイル角度を維持しなければならなかった従来知られたシステムとは違って、本発明のシステムは、二次的な床面の傾斜または角度にかかわらず適切に機能する。なぜならば、該システムは、コアモータのトルクおよび/または速度を調整することによって、傾斜または角度を調整するように、且つ、いずれの変化を補償するように、プログラムされているからである。
【0061】
コア12から二次的な床40を展開する方法も提供される。(コア12および第2ローラ16をそれぞれ制御する)コアモータ20およびローラモータ66が作動され展開工程を開始する。コアモータ20およびローラモータ66は、二次的な床をコアから離させる方向に、コアおよび前方ローラを回転するよう構成されている。展開工程において、ローラ可変速駆動装置は、固定速度を維持するようにプログラムされている。その速度は、巻き上げ工程を通して用いられた速度と、同一であることができるかまたは異なることができる。第一実施形態および第二実施形態において、前方ローラの速度は、巻き上げ工程および展開工程の両方について同一である。展開工程の間に、コアはブレーキとして働き、コアから離れる二次的な床の速度を制御する。コアの速度を制御することは、二次的な床がコアから離れるときに、二次的な床が弛むことを防止する。一部の実施形態では、コアモータの単一速度が、展開工程を通して維持される。例えば、その上に巻かれた二次的な床を有するコアの直径が約1.5m(約5フィート)である第二実施形態において、コアモータの速度は約32ヘルツであり、それは展開工程を通して維持される。しかし、二次的な床の寸法がより大きい、従ってその直径がより大きい他の実施形態においては、速度は展開工程の間に調整される。これらの実施形態においては、コア可変速駆動装置は線形電圧変位変換器(LVD)から位置情報を受け取り、コア上に残っている二次的な床の量に基づいて、コアモータの速度を調整する。上述のように、線形電圧変位変換器(LVD)は、端部軸または端枠に相対してコアの位置を示すので、コア上の二次的な床の直径を示す。コア可変速駆動装置は、直線的にコアモータの速度を制御する。第一実施形態では、コア可変速駆動装置は、(コアおよび二次的な床の直径が約1.5m(約5フィート)の場合)14ヘルツで作動するようにコアモータの駆動を開始して、弛ませることなく二次的な床を展開するために、展開工程の終わりまでに(二次的な床がコアから離れてコアの直径が約1.2m(約48インチ)のときに)22ヘルツに調整する。
【0062】
第一実施形態では、コアモータおよび前方モータは、巻き上げ工程および展開工程の両方について、ほぼ同時に作動され且つ停止される。コアモータおよび前方モータの加速プロファイルおよび減速プロファイルもほぼ同じであり、直線パターンに従っている。他の実施形態は、それらのプロファイルがコアモータおよび前方モータの間で共通である限り、非直線パターンなどの異なる加速プロファイルおよび/または減速プロファイルを用いてもよい。
【0063】
図5〜図7Bおよび図9〜図11に示す随意のウィンチ(巻き上げ)/ケーブルシステムは、その上に二次的な床40が設置される一次面38を横断して、二次的な床40を引っ張ることができる。ウィンチ/ケーブルシステムは、ケーブル52によって複数のウィンチ50に連結されたスパー48を含む。ウィンチ/ケーブルシステムは、二次的な床40を、その上に二次的な床40が設置される一次面38の一端から一次面38の他端に引っ張る。スパー48は二次的な床40に始端部を提供する。スパー48は、鋼(rigid steel)または他の好適な材料から形成されることができ、スパー部54にあらかじめ作られる。一部の実施形態では、スパー部は、長さ約6.1m(約20フィート)またはいずれの好適な長さであることができる。各スパー部54の間は、図6、図7A、および図7Bに示す車輪部56である。車輪部56は、移動を助ける車輪60およびステア(操縦)スパー54を含む。ステアスパー54を一次面38に沿って引きずることを回避するために、車輪60も、一次面38からステアスパー54を持ち上げる。
【0064】
その長さが二次的な床40の幅に対応するスパー48は、二次的な床40の位置合わせを維持するのを助ける。またスパー48は、二次的な床40が展開されるときに、二次的な床40を手動または自動で操縦するために用いられることができるステアリング(操縦)機構58(図5に示す)を含む。ステアリング機構58は、スパー48をより容易に操縦するための一連のギア減速機を含むことができる。ステアスパー54も、システムが二次的な床40を伸長または変形させないようにすることを助ける。一部の実施形態では、ステアリング機構58は一個人によって手動で操作され、ステアスパー54を制御することができる。他の実施形態では、ステアリング機構58は、例えば、床に埋め込まれたガイドシステムに従うことによって、または、レーザーガイドを用いることによってなど、自動でシステムを操縦するように構成されている。
【0065】
そしてウィンチ50が、ケーブル52を用いて、一次面38を横断して二次的な床40を展開するように係合される。ウィンチ50は、繋がれ且つ同期される一つの中心駆動機構によって、制御されることができるので、ウィンチ50はスパー48の張力を制御している。ウィンチ/ケーブルシステムは、図9に示すように部分ピット62に取り付けられ得るかまたは、図10に示すように一次面38に直接置かれるかまたは、図11に示すように壁64に取り付けられ得る。他の実施形態では、ウィンチ/ケーブルシステムは、液圧駆動されることができるかまたは、他の好適な方法で動力を供給されることができる。二次的な床面が展開されるときに、ウィンチ/ケーブルシステムを用いて、一次面を横断する二次的な床面の弛みを引っ張るのを助けることができる。
【0066】
一部の実施形態では、既設の一次面38は、二次的な床面を巻き上げるかまたは展開する間に一次面38にわたって気流をもたらすための通気口を含む。従って、二次的な床40の下に気流が生み出され、二次的な床40を持ち上げて、巻き上げることまたは展開することを支援できる。気流システムは、空気の分配を一様にするために可変速駆動によって駆動されるので、二次的な床40は均等に持ち上がる。一実施形態では、気流システムは自動であり、操作者による操作を必要としない。
【0067】
代替の実施形態では、コアモータ20およびローラモータ66は二次的な床40の外でロールを駆動し、二次的な床が一次面38を横断して巻かれるときに、ウィンチ/ケーブルシステムを用いて、二次的な床40の外で弛みを引っ張る。
【0068】
このシステムは、エンドユーザ(最終使用者)が、限られた量の労働力を用いて、短時間で、既設の一次面を二次的な床面に変換することを可能にする。このシステムは、多数の異なる種類の二次的な床面、例えば、タフトまたはニットの合成芝、長パイルまたは短パイル製品、ゴム引き床システム、充填製品および非充填製品、天然芝、または一次面を覆い且つ/または保護するのに用いられる他の表面などから、エンドユーザが選択することも可能にする。開示されたシステムは、競技業界での用途に制限されず、一次面が二次的な床面に変換されるときはいつでも用いられることができる。巻き上げ工程および展開工程を非常に速やかに行うことができるので、従来知られたシステムを用いてかかった時間のほんの一部で、一次面を二次的な床面に変換することができる。
【0069】
代替の実施形態では、変換システム10は可搬式システムであり、所定位置に固定されない。一次面が、例えば幅約30.5m(100フィート)長さ約61m(200フィート)であり得る、屋内競技場またはバスケットーボールのコートの大きさのように、比較的小さいならば、本発明の変換システムは、可搬式システムとして特に好適である。可搬式システムにおいては、変換システムは、線路型トラックなどのトラックに沿ってまたはローラに沿って移動するように構成されることができる。あるいは、該システムは、(車輪で)動かされるかまたは他の好適な方法によって可搬式で作られることができる。
【0070】
前記は、第一実施形態および第二実施形態において、コアモータを設定するための特定のトルクおよび速度を提供している。これらの設定は、二次的な床の重量および幅を考慮することによって、直線的に調整されて、他の実施形態のための設定を決定することができることを、発明者らは見出した。比較的ピンと張ったロールが、二次的な床を迅速且つ滑らかに展開するために必要とされるので、二次的な床を巻き上げるのに用いられるトルクの制御および設定は重要である。
【0071】
例えば、マジックカーペット(登録商標)ブランドのシステム、および、米国特許第4399954号に開示されたシステムなどの、人工芝で表面を取り外し可能に覆う既存の変換システムは、ここに開示された本発明を実施するために性能を向上されることができる。例えば一実施形態では、既存のシステムの後方ローラおよび前方ローラを用いて、且つ、モータ、可変速駆動装置、および浮動コアなどの上述の特徴を含むように、残りのシステムに性能向上(アップグレード)をなすことができる。一部の実施形態では、既存のシステムは、上述のウィンチ/ケーブルシステムと連動して用いられることもできる。
【0072】
前述の説明は、本発明に関連する種々の実施形態および構造を説明するために提供されている。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態および/または構造に、種々の改変、追加、および削除がなされ得る。
【技術分野】
【0001】
<関連出願情報>
本願は、2008年9月19日に出願した、発明の名称が「人工芝の格納および一時的設置のためのシステム並びに方法」である米国仮特許出願第61/098,543号、および、2009年5月11日に出願した、発明の名称が「二次的な床面の格納および一時的設置のためのシステム並びに方法」である米国仮特許出願第61/177,073号の優先権を主張する。これらの開示全体を援用してここに組み入れる。
【背景技術】
【0002】
合成芝としても知られている人工芝は、天然芝のように見え且つ機能するように設計された合成材料から製造された表面である。人工芝は競技(運動競技)業界で通常用いられている。また、商業的修景用途および住宅向け修景用途にも用いられている。人工芝は、とりわけ、ナイロン繊維および/またはポリエチレン繊維から形成され得る。一部の人工芝表面は、人工繊維間に充填材を用いており、「充填された表面“infill surfaces”」と称される。充填材は、例えば、数ある材料の中でとりわけ、ゴム、低温粉砕ゴム、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDMゴム)、コルク、ポリマービーズ、ポリマーフォーム、スチレン、パーライト、ネオプレン、砂、砂利、または粒状プラスチックで作られ得る、「弾性の“resilient”」顆粒から構成される。
【0003】
天然芝の使用が不都合であるか、高価であるか、または実行不可能であるときに、人工芝は望ましい。ある種の環境は、競技チームに、屋内でのトレーニングおよび練習を余議なくさせる。またスポーツによっては、軟らかいかまたは芝のような表面が必要であるかもしれない。プロのスポーツチームが、屋内競技場で人工芝の使用を必要とする環境に本拠地を置かれるかもしれない。さらに、一部の消費者は、天然芝で適切に修景された表面を維持することを極めて高額であると感じるかもしれない。人工芝は、維持費用がかからない代替物をもたらすことができる。
【0004】
可搬式で、取り外し可能で、且つ格納可能な人工芝または他の二次的な床面を提供するシステムは有益である。なぜならそれらは、一つの会場で一次的な床面(本来の面)および二次的な床面の両方を用いることを可能にするからである。例えば、二次的な床面は、屋内競技場の床または選択されたスポーツおよび活動のための他の一次面に一時的に置かれて、後で取り外され得る。
【0005】
一時的な人工芝を展開する(広げる)ように設計された少なくとも一つの現存する設置システムは、他の芝よりも粗いけれども、より耐久性があるニット裏当て層を有する、短パイルニットナイロンから形成される製品のみを収容することができる。この種の現存するシステムは、特に、短パイルニットナイロン型の芝と共に使用するために設計されており、長いパイル高さを有する他の材料またはシステムから形成される芝システムを効果的に用いることはできない。ニットナイロン芝を用いて使用されるときでさえ、この種の現存するシステムは、ロールが巻き上げられるときにロールが入れ子状になる(roll telescoping)かまたは、ロールが展開されるときに撓んでしまうなどの欠点を有する。さらに、この種の現存するシステムは、制御されることができない単一の速度でのみ作動されることができる。このシステム制御の欠如は、方向性の問題を引き起こし、且つ、芝の皺、破れ、および変形を引き起こすことがある。
【0006】
ポリエチレン繊維から形成される人工芝は、伝統的なナイロン製品よりも比較的軟らかく且つ長いので、該人工芝が用いられている。ポリエチレン繊維から形成される人工芝は、タフトされることができる。ポリエチレン人工芝は、典型的には約2.5cm(1インチ)の半分の高さもない(高さ約1.3cm未満の)、短寸でコンパクトな伝統的なナイロン人工芝よりも、約5.1cm(約2インチ)高いパイル高さを有する。
【0007】
既存の設置システムを用いて、長パイルのポリエチレン繊維を有する人工芝を巻き且つ展開する試みは、裏当て層の破損、滑り、およびロールのどちらかの端部に集まる弛みをもたらす。例えば、より長いポリエチレン繊維は、人工芝が展開されるときおよび巻かれるときに、ロールの滑りを引き起こす。滑りは、人工芝への損傷をもたらすことがあるので望ましくない。対照的に、ナイロン繊維はそれほど滑りやすくないので、ナイロンの人工芝は、より「グリップ力“grip”」を有し、その結果、より平坦な(むらのない)巻き上げ工程が可能になる。従って、既存のシステムは、ポリエチレン繊維および充填システムから構成されるものを含む、長パイルから構成されるもののような、より新型の人工芝を効果的に用いることはできない。
【0008】
一部の従来知られたシステムは、ポリエチレン繊維を含む、より長いパイル高さを巻き且つ展開することができるが、これらのシステムは、人工芝または他の二次的な床の幅狭部分を、ロール上に収容することができるに過ぎず、パイル高さに依存している。これらの既存のシステムに関しては、機械が移動して人工芝を巻き上げ且つ展開し、人工芝は静置したままである。人工芝が静置したままであるので、これらの従来知られたシステムは、ロールを運ぶためにリフトトラックを必要とする。このことは、用いられることができるロールの幅を制限する。なぜならば、これらのリフトトラックは、人工芝または他の二次的な床の単独のロールの重量を処理できないかまたは、ロールの幅が広すぎるならば処理できないからである。
【0009】
従って、これらの従来知られたシステムは、幅狭のロールのみを収容することができるので、既設の一次面を覆うために、多数の人工芝または他の二次的な床を必要とする。これらの複数の人工芝は、別々のロールに巻かれるので、人工芝または他の二次的な面の多数のロール全てを格納するために、大きな格納領域が必要とされる。これらの別々のロールが展開される場合は、二次的な床面を形成するために、個々の人工芝を継ぎ合わさなければならない。さらに、ロールを展開して二次的な床システムをレイアウトするときに、これらの複数の人工芝は適切な順序で設置されなければならず、それは面倒であり時間がかかる。従来知られたシステムを用いて人工芝または他の二次的な床を展開することは時間がかかり、且つ、1ロール当たり20〜30分もの時間を必要とすることがある。従って、例えば競技場のような二次的な床面を巻き上げること、および、そのロールを格納することは、従来知られたシステムを用いると、9〜10時間以上かかることがある。
【0010】
従来知られたカーペット巻き上げシステムは、カーペット巻き上げシステムの張力が、カーペット以外の、人工芝および他の種類の床に適切ではないので、人工芝での使用に適さない。カーペットに張力を与える従来知られた方法は、その機械が幅広の芝を収容することができないので、人工芝で達成されることはできない。もし該システムが芝を収容するのに十分な幅になされているならば、追加の支持が必要であろう。そのことは、人工芝を該システムに通す工程を妨げるであろう。
【0011】
従って、長パイルのポリエチレン芝および/または充填システムを含む、長パイルの人工芝のような二次的な床面を、効率的に巻き且つ展開することができるシステムが必要である。より大きなロール幅および重量を有する二次的な床面を、巻き且つ展開することができるシステムも必要である。タフトされた製品またはニット製品、長パイル製品または短パイル製品、ゴム引き床システム、床敷物、天然芝、充填製品および非充填製品、または一次面を覆い且つ/または保護するのに用いられる他の表面を含むがこれらに限定されない、種々の二次的な床面を収容するシステムも必要である。これらの二次的な床面は、競技業界で用いられるものに限定されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムであって、使用していないときに二次的な床面を格納するためのコアと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第1ローラと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第2ローラと、コアの相対位置を決定するための変換器とを含み、コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置(コアモータ駆動装置)によって制御され、第1ローラは自由に回転し、第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、コア駆動装置は、二次的な床面がコア上に巻かれる間に、少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、二次的な床面がコアから離れる間に変換器から受け取った情報に基づいて、少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、ローラ駆動装置は少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムが提供される。
【0013】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアおよび二次的な床面を支持するための枠を含み、枠は、二次的な床面がコア上に巻かれるかまたはコアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する。
【0014】
一部の実施形態によると、変換器は、枠の相対位置を決定することによって、コアの相対位置を決定する。
【0015】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、ピット(穴)内に置かれる。
【0016】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、部分ピット内に置かれる。
【0017】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、メザニン式搭載システムである。
【0018】
一部の実施形態によると、変換システムの少なくとも一部は、表面搭載システムである。
【0019】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、一次的な床面を覆う二次的な床面の設置を支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【0020】
一部の実施形態によると、ウィンチ/ケーブルシステムは車輪を含む。
【0021】
一部の実施形態によると、請求項8に記載のウィンチ/ケーブルシステムは、さらに、ステアリング(操縦)機構を含む。
【0022】
一部の実施形態によると、ステアリング機構は、一人の操作者のみによって、手動で作動されることができる。
【0023】
一部の実施形態によると、ステアリング機構は、自動で作動されることができる。
【0024】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアを支持する枠の垂直移動を支援する、枠に連結された液圧(油圧、水圧)リフトを含む。
【0025】
二次的な床面を設置するためのシステムであって、使用していないときに二次的な床面を格納するためのコアと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第1ローラと、二次的な床面を支持し、且つ、二次的な床面をコア上に且つコアから離れて案内するための第2ローラとを含み、コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置(コアモータ駆動装置)によって制御され、第1ローラは自由に回転し、第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、コア駆動装置は、二次的な床面がコア上に巻かれる間に、少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、二次的な床面がコアから離れる間に、少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、ローラ駆動装置は少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、二次的な床面を設置するためのシステムも提供される。
【0026】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアおよび二次的な床面を支持するための枠を含み、枠は、二次的な床面がコア上に巻かれるかまたはコアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する。
【0027】
一部の実施形態によると、該システムは、さらに、コアの相対位置を決定する変換器を含む。
【0028】
一部の実施形態によると、二次的な床は、二次的な床面を設置するためのシステムの前部を通って巻かれて、第2ローラは、第1ローラと二次的な床面を設置するためのシステムの前部との間に置かれる。
【0029】
二次的な床面を巻き上げる方法であって、所定のトルクで作動するようにコアモータを制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、所定の速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、二次的な床面がコア上に巻かれるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコア上に巻かれるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコア上に巻かれるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、所定の速度は二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を巻き上げるのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を巻き上げる方法も提供される。
【0030】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコア上に巻かれるときに、所定のトルクが維持される。
【0031】
一部の実施形態によると、コアモータおよびローラモータは、同様の加速時間および減速時間を有する。
【0032】
二次的な床面を展開する方法であって、コアモータの速度を制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、所定の速度で作動するようにローラモータを制御することと、コア上の二次的な床面の量を決定することと、コア上の二次的な床面の量を用いてコアモータの速度を調整することとを含み、二次的な床面がコアから離れるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコアから離れるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコアから離れるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、所定の速度は二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法も提供される。
【0033】
一部の実施形態によると、コア上の二次的な床面の量を決定することが、コアを支持する枠の位置を決定することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0034】
一部の実施形態によると、コア上の二次的な床面の量を用いてコアモータの速度を調整することが、直線的に速度を調整することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0035】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、所定の速度で作動するようローラモータを制御することが、所定の速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0036】
一部の実施形態によると、該方法は、さらに、二次的な床面がコアから離れるときに、一次的な床面を横断して二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【0037】
二次的な床面を展開する方法であって、第1所定速度で作動するようにコアモータの速度を制御することと、第1ローラが自由に回転することを許容することと、第2所定速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、二次的な床面がコアから離れるときにコアモータがコアの回転を制御し、二次的な床面がコアから離れるときに第1ローラが二次的な床面を案内且つ支持し、二次的な床面がコアから離れるときに、ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは二次的な床面を案内且つ支持し、第2所定速度は、二次的な床面の長さ、および、二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法も提供される。
【0038】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、所定の速度で作動するようローラモータを制御することが、所定の速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0039】
一部の実施形態によると、二次的な床面がコアから離れるときに、第1所定速度で作動するようコアモータの速度を制御することが、第1所定速度を維持することを含むことを、該方法は含んでいる。
【0040】
一部の実施形態によると、該方法は、さらに、二次的な床面がコアから離れるときに、一次的な床面を横断して二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、一次面が変換されるときに、二次的な床システムを格納且つ一時的に設置するためのシステムの実施形態の上面図である。
【図2】図2は、図1のシステムの端面図である。
【図3】図3は、図2のシステムの部分上面図である。
【図4】図4は、本発明の一つの態様に従うコアの部分上面図である。
【図5】図5は、本発明の一つの態様に従うスパー/ウィンチシステムの上面図である。
【図6】図6は、図5のスパーの部分上面図である。
【図7A】図7Aは、図5の車輪部の上面図である。
【図7B】図7Bは、図7Aの車輪部の側面図である。
【図8A】図8Aは、図2の端枠の側面図である。
【図8B】図8Bは、図8Aの端枠の正面図である。
【図9】図9は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチがピット内に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【図10】図10は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチが一次面に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【図11】図11は、本発明の別の態様に従うスパー/ウィンチシステムであって、ウィンチが壁に置かれているスパー/ウィンチシステムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明のシステムおよび方法は、例えば人工芝、カーペット、ゴム引き床、天然芝、または他の好適な二次的な床などの、一時的な二次的な床面40を格納し、且つ、該床面40を既設の一次面38に設置し取り外すものである。例えば、本発明のシステムは、例えば競技場の床またはドームのある競技場のような一次面を一時的に覆うために、二次的な床面を展開する。使用後は、二次的な床面は格納のために巻き上げられることができる。本発明のシステムおよび方法は、限られた量の労働力を用いて、短時間で、大きな一次面の二次的な床面への変換を可能にする。一次面は一般に平坦であり得るかまたは、排水を可能にするドーム型であり得る。二次的な床面は下にパッドを随意に含んで、二次的な床面に、追加の強度、緩衝性、および安定性を提供し得る。
【0043】
本発明のシステムは、例えば、タフトされた製品またはニット製品、長パイル製品または短パイル製品、ゴム引き床システム、天然芝、カーペット、充填された面または充填されていない面、または一次面を覆い且つ/または保護する他の好適な表面などの、しかしこれらに限定されない、多数の異なる種類の二次的な床面から、ユーザが選択することも可能にする。これらの二次的な床面の全てが一次面に展開され、そして巻き上げられ、取り外され得る。一実施形態においては、例えば、本発明のシステムは、短時間で、長パイルの充填されている合成人工芝を巻き上げ且つ展開する。一次面を二次的な床面に変換するために必要な時間は、一つには、一次面の面積次第であり、特に、一次面の長さ次第である。
【0044】
本発明のシステムの一部の利益は、二次的な床面の変形、伸長、およびバンチングがないこと、充填材の移動および損失の減少、および二次的な床面の損傷および変形の減少を含む。つまり、二次的な床面は、むらなく整然と巻き上げられ且つ展開される。むらのある巻き上げ工程は、二次的な床面への製品損傷をもたらし得るであろう。さらに、むらのある巻き上げ工程は、特定の場所に二次的な床面の集まりおよびバンチングをもたらし得るであろう。そのことは、表面性能または競技のパフォーマンスに悪影響を与えることがあり、最終的には、機能しないシステムをもたらすことになる。
【0045】
本発明の一部の実施形態は、一次面と概ね同一の幅である単一のローラ上に二次的な床面を巻き上げ、且つ、二次的な床面を展開する。このように、二次的な床面は、単一のロールから一次面に設置されることができ、そのことは、いくつかの断片化したロールから二次的な床面を創生するよりも、より速く且つより容易である。本発明のこれらの実施形態は、巻き上げられる二次的な床面が、単一のロールに巻き上げられて、単一のロールとして格納されることも可能にする。
【0046】
本発明に従うある実施形態では、図1〜図4に示すように、変換システム10は、スチールまたは他の好適な材料から形成されるコア12を含む。変換システム10は、完全ピットまたは部分ピット46(図2に示す)に格納され得るかまたは、一次面38に直接取り付けられ得る。あるいは、該システムはメザニン式搭載システムであってよい。該システムが完全ピット式搭載システムならば、該システムは、使用していないときには、格納ピットを覆う格納式液圧(油圧、水圧)蓋を含み得る。一部の実施形態では、該システムは移動可能なやり方で取り付けられ得る。一例として、該システムは、随意に、該システムをピットから外へ持ち上げることができる液圧(油圧、水圧)リフトと共に用いられて、該システムを一次面の高さと位置合わせすることができる。別の実施形態では、該システムは、格納式ドアを有する壁の後ろに取り付けられ得る。二次的な床40は、巻き上げ工程の間にコア10の周りに巻かれる。図2に示すように、変換システム10は、第1ローラ14および第2ローラ16を含む。第1ローラ14および第2ローラ16は、スチールまたは他の好適な材料から形成されることができる。変換システム10の端面図である図2は、第1ローラ14および第2ローラ16が、クレードル(架台)ローラ32に載っていることを示す。クレードルローラ32は、第1ローラ14および第2ローラ16が回転することを許容する。クレードルローラ32は、全体像を示すために破線で図1に示しているが、そうでなければ、クレードルローラ32はこの図においては見えないであろう。図2は、コア上の2つの異なる量の二次的な床を図示している。線13は、ほぼ全ての二次的な床がコア上に巻かれているときの二次的な床を図示しており、線15は、ほぼ全ての二次的な床がコアから離れているときの二次的な床を図示している。
【0047】
コアの中央軸36は、第1ローラ14の軸と第2ローラ16の軸の間且つ上方に置かれる。第1ローラおよび第2ローラに相対する中央軸36の位置は、二次的な床が巻き上がっているかまたはコアから離れているかに応じて変化する。図2に示すように、二次的な床40がコアから離れるときは、二次的な床は、第1ローラ14を通過して、第2ローラ16を通過して、次いで一次面に載る。二次的な床40がコア上に巻かれるときは、二次的な床は、一次面から、第2ローラを通過して、第1ローラを通過して、次いでコア上に載る。長さ約129.8m(約426フィート)および幅約67.1m(約220フィート)を有する二次的な床を支持する一実施形態では(この実施形態は、本明細書では第1実施形態と称される)、中央軸は直径約15.2cm(約6インチ)であり、コアは直径約1.2m(約48インチ)であり、第1ローラおよび第2ローラは、直径約40.6cm(約16インチ)である。長さ約61m(約200フィート)および幅約4.6m(約15フィート)を有する二次的な床を支持する別の実施形態では、中央のコアは直径約76.2cm(約30インチ)であり、第1ローラおよび第2ローラは直径約30.5cm(約12インチ)である(この実施形態は、本明細書では第2実施形態と称される)。
【0048】
コアモータ20およびギアボックス22は、コア12の各端部に置かれ、且つ、チェーン24およびスプロケット(鎖歯車)26a、26bを介して、中央軸36の回転を駆動する。図4は、コア12および中央軸36の一部を図示している。コアはスチール支持ヘッダ74を含んでいる。第一実施形態では、スチール支持ヘッダは、コアの長さに沿って約1.5m(5フィート)間隔で備えられている。図3に示すように、中央軸36は、コア12からピローブロックベアリング25および27を通って延在する。図2は、中央軸36の端部が、チェーン24およびスプロケット26a、26bを介して、ギアボックス22によって係合されていることを図示している。中央軸36の回転により、コア12が回転する。コアモータ20は必要な動力を提供してコア12を回転させて、コア上に二次的な床40を巻く。このように、コア12は、コアモータによって駆動される中心巻き取り機になる。この中心巻き取り機は、第1ローラ14および第2ローラ16と共に作動して、二次的な床面をコア12の周りに巻き上げる。
【0049】
ローラモータ66は、第2ローラ16(本明細書において前方ローラとも称される)の各端部に置かれると共に、前方ローラの回転を駆動する。ローラモータ66は、ベルトを介してギアボックス68を駆動し、ギアボックス68はチェーンを介して前方ローラ16を駆動する。第1ローラ14は、巻き上げの間と展開の間の両方において、自由に回転する。
【0050】
一実施形態では、コアモータおよびローラモータのそれぞれは、別々の可変速駆動装置によって制御される。第一実施形態の例示的なモータおよび駆動装置は、25馬力、480ボルト、三相、回転数1750RPMのモータ、および、G9型可変速駆動装置(25馬力モデル)を含み、どちらも東芝から入手可能である。この実施形態は同型のモータを用いて、コアと前方ローラの両方を駆動するが、他の実施形態は異なるモータを用いて、コアおよび前方ローラを駆動し得る。コア駆動装置は、少なくともトルクモードおよび速度モードを支持し、且つ、両方のモードでコアモータを制御することができる。一部の実施形態については、コア駆動装置は可変速駆動装置であり、二次的な床面を展開する間に、コアの速度を変化させる。コアモータは、二次的な床面がコア上に巻かれるときにコアを駆動するための十分な力を有する。ローラ駆動装置は速度モードを提供し、且つ、ローラモータの速度を制御することができる。図面は、コアおよび第2ローラが一対のモータによって駆動されることを図示しているが、全ての実施形態が一対のモータを使用しているとは限らない。二次的な床面の幅および/または長さに応じて、第2ローラおよび/またはコアは、単一のモータまたは2個以上のモータによって、駆動され得る。
【0051】
一部の実施形態において、砂または他の材料をコアに加えてもよい。その場合は、材料は、コアの中央部に加えられ、コアの端部に向かって先細に少なくなっている。例えば、第一実施形態ではコアの一部に砂がある。その部分は、長さ約30.5m(約100フィート)であり、コアの中間に中心がある。砂は、コアの中間において最も重く、約30.5m(100フィート)部分の端部に近付くにつれて先細になるように分配される。砂がなければ、第一実施形態におけるコアの最も重い部分はコアの端部に向かっているので、二次的な床がコア上に巻かれるときに、二次的な床はコアの端部に向かって皺の影響を受けやすい。砂はコアの重量を均等にするのを助け、且つ、二次的な床面材料のコア上へのより平坦な(むらのない)巻き上げ工程も促進する。
【0052】
コアは、リニアベアリング28を有する端部軸30上に取り付けられる。リニアベアリング28を有する端部軸30は、さらに後述するように、二次的な床40のロールのコア周りの直径が増加するかまたは減少するに従って、その上にコア(従ってコア12)が載る枠44が浮き上がるかまたは下降することを可能にする。図2および図3に示すように、端部軸30は、端部軸30を端枠18に取り付けるクランプブロック34も含む。端枠18は、独立に、図8Aおよび図8Bに示す。コア12が浮き上がることおよび下降することを可能にすることは、巻き上げ工程の間に、ほぼ一定の張力を維持することを助ける。端部シャフト30は、巻き上げ工程でコア12に巻き付いた二次的な床40によって、コア12の直径が大きくなるにつれて、コア12を安定させる。端部軸30は、コア12を安定させるために、スチールまたは他の好適な材料から形成され得る。
【0053】
一部の実施形態では、図2に示すように、随意の液圧(油圧、水圧)リフト72をコアのいずれかの端部で用いて、コア12を持ち上げることおよび下ろすことを支援し得る。具体的には、液圧リフト72のシリンダが伸びると、圧力がピストンを上昇させてコア12の重量を支持するのを助ける。シリンダが伸びているとき、一定の圧力が維持されてコア12を一定の速度で持ち上げる。コアを下ろすとき、安全弁を用いて一定の圧力を維持し得る。
【0054】
一部の実施形態では、線形電圧変位変換器(「LVD」)を用いて、端部軸30の一つに沿った枠44の位置を決定し、その情報をコア可変速駆動装置に提供する。他の実施形態では、その位置は端枠18に相対して決定され得る。これらのいずれの実施形態では、枠44の位置はローラの直径についての情報を提供し、二次的な床面の展開工程の間に用いられる。コア上に巻かれた二次的な床面を有するコアの直径が約2.4m(約8フィート)であった第一実施形態で、線形電圧変位変換器(LVD)が有益であったことを、発明者らは見出した。線形電圧変位変換器(LVD)は、コア上に巻かれた二次的な床を有するコアの直径が約1.5m(約5フィート)であった第2実施形態では必要ではなかった。
【0055】
他の実施形態では、コアが浮き上がり且つ下降することを可能にする代わりに、第1ローラ14および第2ローラ16が端部軸30上または枠上に取り付けられて、第1ローラ14および第2ローラ16が浮き上がるかまたは下降することを可能にする。これらの実施形態の一つでは、第1ローラ14および第2ローラ16を、リニアボールベアリング上に置くことができる。二次的な床のロールの重量および/または直径が増加するとき第1ローラ14および第2ローラは下がり、ロールの重量および/または直径が減少するとき第1ローラ14および第2ローラは上がる。コア12あるいは第1ローラ14および第2ローラの垂直移動は、ロールが入れ子状になること(roll telescoping)、ロールの弛み、またはロールが破れることの制御を助ける。
【0056】
また、上述のシステムを用いて、二次的な床40を巻き上げ且つ展開する方法も開示されている。巻き上げ工程を開始するために、コア12および第2ローラをそれぞれ制御するコアモータ20およびローラモータ66が作動される。コアモータ20およびローラモータ66は、二次的な床面をコア上に巻かせる方向に、コアおよび第2ローラを駆動するよう構成されている。上述のように、コアは二次的な床面を巻き上げるのを助ける中心巻き取り機になる。ローラ可変速駆動装置は、巻き上げ工程において固定速度を維持するようにプログラムされている。その速度は、典型的には、所望の巻き上げ時間/展開時間および二次的な床の長さによって決定される。巻き上げ時間は、二次的な床面をコア上に巻くのにかかる時間であり、展開時間は、二次的な床がコアから離れるのにかかる時間である。例えば、第一実施形態での速度は、約6.1m/分(約20フィート/分)で二次的な床面を巻くことに相当する。これは、約20〜25分の巻き上げ時間/展開時間、および、約129.8m(約426フィート)の長さに基づいている。第二実施形態での表面速度も、約6.1m/分(約20フィート/分)で二次的な床面を巻き上げることに相当する。
【0057】
コア可変速駆動装置は、前方ローラモータの速度および二次的な床の量および種類を考慮して、比較的ピンと張ったロールを提供するように、コアモータのトルクを設定するようプログラムされている。このシステムは、異なる種類の二次的な床面、例えば、とりわけ、異なる糸、異なる構成、異なるパイル高さ、および異なる充填材から作られる人工芝など、を収容するので、用いられる二次的な床面の特定の種類および各会場の特定のニーズに適合するように、システムがモータのパラメータを調整できることが望ましい。二次的な床の量および種類は、二次的な床がコア上に巻かれるときに、二次的な床の重量および直径を決定する。ロールの張りは、二次的な床が皺または入れ子状にならずに展開できるとき、且つ、パイルの過度の圧潰がないときに、許容できる。二次的な床が非常にきつく巻かれるならば、パイルは圧潰されるかもしれず、グルーミング時間をより多く必要とするかもしれない。それは、変換時間を増やすことになる。二次的な床40のロールの大きさが増大するとき、その上にコア12が載る中央枠44が、上述のように、リニアボールベアリング28および端部軸30上で浮き上がるかあるいは、第1ローラ14および第2ローラ16が下降する。一度二次的な床がコア上に巻かれるならば、コアモータおよび前方ローラモータは停止される。一部の実施形態では、システムの作動および停止は手動であるので、操作者は制御ボックスを用いて、モータを作動および停止させる。他の実施形態では、システムは自動で作動および停止する。例えば、一部の実施形態におけるシステムは、コア上の二次的床の量または後述するスパーの位置を感知するセンサを含み、モータを停止する時を決定する。
【0058】
第一実施形態では、二次的な床は、パイル高さ約6.4cm(約2.5インチ)、フェース重量約2.0kg/m2(約60オンス/平方ヤード)を有するポリエチレン繊維を含み、且つ、充填材約14.6kg/m2(約3ポンド/平方フィート)を有する、タフトされた人工芝である。二次的な床の最終製品重量は、約9.8kg/m2(約2ポンド/平方フィート)である。第一実施形態については、コアモータのために設定するトルクは、モータが出すことができる総トルクの60%であり、巻き上げ工程を通して維持される。
【0059】
第二実施形態では、二次的な床は、ナイロンの根域を有するポリエチレン繊維を含む、ポリエチレンおよびナイロンのニット製品である。該人工芝は、パイル高さ約2.9cm(約1.125インチ)を有する。繊維は、約1.6cm(0.6インチ)のポリ塩化ビニルのアンダーパッドに付着されており、該人工芝は、フェース重量約1.9kg/m2(約56オンス/平方ヤード)を有する。本実施形態では、人工芝は充填材を有さない。第二実施形態の二次的な床の最終製品重量は、17.1kg/m2(3.5ポンド/平方フィート)〜19.5kg/m2(4ポンド/平方フィート)である。第二実施形態では、コアモータのために設定するトルクは40%であり、巻き上げ工程を通して維持される。
【0060】
本発明のシステムは、従来知られたシステムで必要とされたように、二次的な床面が特定の傾斜またはパイル角度を有することを必要としない。二次的な床面が適切に巻き上がるように、二次的な床面を反転して一定のパイル角度を維持しなければならなかった従来知られたシステムとは違って、本発明のシステムは、二次的な床面の傾斜または角度にかかわらず適切に機能する。なぜならば、該システムは、コアモータのトルクおよび/または速度を調整することによって、傾斜または角度を調整するように、且つ、いずれの変化を補償するように、プログラムされているからである。
【0061】
コア12から二次的な床40を展開する方法も提供される。(コア12および第2ローラ16をそれぞれ制御する)コアモータ20およびローラモータ66が作動され展開工程を開始する。コアモータ20およびローラモータ66は、二次的な床をコアから離させる方向に、コアおよび前方ローラを回転するよう構成されている。展開工程において、ローラ可変速駆動装置は、固定速度を維持するようにプログラムされている。その速度は、巻き上げ工程を通して用いられた速度と、同一であることができるかまたは異なることができる。第一実施形態および第二実施形態において、前方ローラの速度は、巻き上げ工程および展開工程の両方について同一である。展開工程の間に、コアはブレーキとして働き、コアから離れる二次的な床の速度を制御する。コアの速度を制御することは、二次的な床がコアから離れるときに、二次的な床が弛むことを防止する。一部の実施形態では、コアモータの単一速度が、展開工程を通して維持される。例えば、その上に巻かれた二次的な床を有するコアの直径が約1.5m(約5フィート)である第二実施形態において、コアモータの速度は約32ヘルツであり、それは展開工程を通して維持される。しかし、二次的な床の寸法がより大きい、従ってその直径がより大きい他の実施形態においては、速度は展開工程の間に調整される。これらの実施形態においては、コア可変速駆動装置は線形電圧変位変換器(LVD)から位置情報を受け取り、コア上に残っている二次的な床の量に基づいて、コアモータの速度を調整する。上述のように、線形電圧変位変換器(LVD)は、端部軸または端枠に相対してコアの位置を示すので、コア上の二次的な床の直径を示す。コア可変速駆動装置は、直線的にコアモータの速度を制御する。第一実施形態では、コア可変速駆動装置は、(コアおよび二次的な床の直径が約1.5m(約5フィート)の場合)14ヘルツで作動するようにコアモータの駆動を開始して、弛ませることなく二次的な床を展開するために、展開工程の終わりまでに(二次的な床がコアから離れてコアの直径が約1.2m(約48インチ)のときに)22ヘルツに調整する。
【0062】
第一実施形態では、コアモータおよび前方モータは、巻き上げ工程および展開工程の両方について、ほぼ同時に作動され且つ停止される。コアモータおよび前方モータの加速プロファイルおよび減速プロファイルもほぼ同じであり、直線パターンに従っている。他の実施形態は、それらのプロファイルがコアモータおよび前方モータの間で共通である限り、非直線パターンなどの異なる加速プロファイルおよび/または減速プロファイルを用いてもよい。
【0063】
図5〜図7Bおよび図9〜図11に示す随意のウィンチ(巻き上げ)/ケーブルシステムは、その上に二次的な床40が設置される一次面38を横断して、二次的な床40を引っ張ることができる。ウィンチ/ケーブルシステムは、ケーブル52によって複数のウィンチ50に連結されたスパー48を含む。ウィンチ/ケーブルシステムは、二次的な床40を、その上に二次的な床40が設置される一次面38の一端から一次面38の他端に引っ張る。スパー48は二次的な床40に始端部を提供する。スパー48は、鋼(rigid steel)または他の好適な材料から形成されることができ、スパー部54にあらかじめ作られる。一部の実施形態では、スパー部は、長さ約6.1m(約20フィート)またはいずれの好適な長さであることができる。各スパー部54の間は、図6、図7A、および図7Bに示す車輪部56である。車輪部56は、移動を助ける車輪60およびステア(操縦)スパー54を含む。ステアスパー54を一次面38に沿って引きずることを回避するために、車輪60も、一次面38からステアスパー54を持ち上げる。
【0064】
その長さが二次的な床40の幅に対応するスパー48は、二次的な床40の位置合わせを維持するのを助ける。またスパー48は、二次的な床40が展開されるときに、二次的な床40を手動または自動で操縦するために用いられることができるステアリング(操縦)機構58(図5に示す)を含む。ステアリング機構58は、スパー48をより容易に操縦するための一連のギア減速機を含むことができる。ステアスパー54も、システムが二次的な床40を伸長または変形させないようにすることを助ける。一部の実施形態では、ステアリング機構58は一個人によって手動で操作され、ステアスパー54を制御することができる。他の実施形態では、ステアリング機構58は、例えば、床に埋め込まれたガイドシステムに従うことによって、または、レーザーガイドを用いることによってなど、自動でシステムを操縦するように構成されている。
【0065】
そしてウィンチ50が、ケーブル52を用いて、一次面38を横断して二次的な床40を展開するように係合される。ウィンチ50は、繋がれ且つ同期される一つの中心駆動機構によって、制御されることができるので、ウィンチ50はスパー48の張力を制御している。ウィンチ/ケーブルシステムは、図9に示すように部分ピット62に取り付けられ得るかまたは、図10に示すように一次面38に直接置かれるかまたは、図11に示すように壁64に取り付けられ得る。他の実施形態では、ウィンチ/ケーブルシステムは、液圧駆動されることができるかまたは、他の好適な方法で動力を供給されることができる。二次的な床面が展開されるときに、ウィンチ/ケーブルシステムを用いて、一次面を横断する二次的な床面の弛みを引っ張るのを助けることができる。
【0066】
一部の実施形態では、既設の一次面38は、二次的な床面を巻き上げるかまたは展開する間に一次面38にわたって気流をもたらすための通気口を含む。従って、二次的な床40の下に気流が生み出され、二次的な床40を持ち上げて、巻き上げることまたは展開することを支援できる。気流システムは、空気の分配を一様にするために可変速駆動によって駆動されるので、二次的な床40は均等に持ち上がる。一実施形態では、気流システムは自動であり、操作者による操作を必要としない。
【0067】
代替の実施形態では、コアモータ20およびローラモータ66は二次的な床40の外でロールを駆動し、二次的な床が一次面38を横断して巻かれるときに、ウィンチ/ケーブルシステムを用いて、二次的な床40の外で弛みを引っ張る。
【0068】
このシステムは、エンドユーザ(最終使用者)が、限られた量の労働力を用いて、短時間で、既設の一次面を二次的な床面に変換することを可能にする。このシステムは、多数の異なる種類の二次的な床面、例えば、タフトまたはニットの合成芝、長パイルまたは短パイル製品、ゴム引き床システム、充填製品および非充填製品、天然芝、または一次面を覆い且つ/または保護するのに用いられる他の表面などから、エンドユーザが選択することも可能にする。開示されたシステムは、競技業界での用途に制限されず、一次面が二次的な床面に変換されるときはいつでも用いられることができる。巻き上げ工程および展開工程を非常に速やかに行うことができるので、従来知られたシステムを用いてかかった時間のほんの一部で、一次面を二次的な床面に変換することができる。
【0069】
代替の実施形態では、変換システム10は可搬式システムであり、所定位置に固定されない。一次面が、例えば幅約30.5m(100フィート)長さ約61m(200フィート)であり得る、屋内競技場またはバスケットーボールのコートの大きさのように、比較的小さいならば、本発明の変換システムは、可搬式システムとして特に好適である。可搬式システムにおいては、変換システムは、線路型トラックなどのトラックに沿ってまたはローラに沿って移動するように構成されることができる。あるいは、該システムは、(車輪で)動かされるかまたは他の好適な方法によって可搬式で作られることができる。
【0070】
前記は、第一実施形態および第二実施形態において、コアモータを設定するための特定のトルクおよび速度を提供している。これらの設定は、二次的な床の重量および幅を考慮することによって、直線的に調整されて、他の実施形態のための設定を決定することができることを、発明者らは見出した。比較的ピンと張ったロールが、二次的な床を迅速且つ滑らかに展開するために必要とされるので、二次的な床を巻き上げるのに用いられるトルクの制御および設定は重要である。
【0071】
例えば、マジックカーペット(登録商標)ブランドのシステム、および、米国特許第4399954号に開示されたシステムなどの、人工芝で表面を取り外し可能に覆う既存の変換システムは、ここに開示された本発明を実施するために性能を向上されることができる。例えば一実施形態では、既存のシステムの後方ローラおよび前方ローラを用いて、且つ、モータ、可変速駆動装置、および浮動コアなどの上述の特徴を含むように、残りのシステムに性能向上(アップグレード)をなすことができる。一部の実施形態では、既存のシステムは、上述のウィンチ/ケーブルシステムと連動して用いられることもできる。
【0072】
前述の説明は、本発明に関連する種々の実施形態および構造を説明するために提供されている。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態および/または構造に、種々の改変、追加、および削除がなされ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムであって、
使用していないときに前記二次的な床面を格納するためのコアと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第1ローラと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第2ローラと、
前記コアの相対位置を決定するための変換器とを含み、
前記コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、前記少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置によって制御され、
第1ローラは自由に回転し、
第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、前記少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、
前記コア駆動装置は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれる間に、前記少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、前記二次的な床面が前記コアから離れる間に前記変換器から受け取った情報に基づいて、前記少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、
前記ローラ駆動装置は、前記少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システム。
【請求項2】
さらに、前記コアおよび前記二次的な床面を支持するための枠を含み、前記枠は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるかまたは前記コアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記変換器は、前記枠の相対位置を決定することによって、前記コアの前記相対位置を決定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記変換システムの少なくとも一部は、ピット内に置かれる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記変換システムの少なくとも一部は、部分ピット内に置かれる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記変換システムの少なくとも一部は、メザニン式搭載システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記変換システムの少なくとも一部は、表面搭載システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
さらに、前記一次的な床面を覆う前記二次的な床面の前記設置を支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ウィンチ/ケーブルシステムは車輪を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウィンチ/ケーブルシステムは、さらに、ステアリング機構を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ステアリング機構は、一人の操作者のみによって、手動で作動されることができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ステアリング機構は、自動で作動されることができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
さらに、前記コアを支持する前記枠の前記垂直移動を支援する、前記枠に連結された液圧リフトを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
二次的な床面を設置するためのシステムであって、
使用していないときに前記二次的な床面を格納するためのコアと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第1ローラと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第2ローラとを含み、
前記コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、前記少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置によって制御され、
第1ローラは自由に回転し、
第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、前記少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、
前記コア駆動装置は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれる間に、前記少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、前記二次的な床面が前記コアから離れる間に、前記少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、
前記ローラ駆動装置は前記少なくとも一つのローラモータの速度を制御する
二次的な床面を設置するためのシステム。
【請求項15】
さらに、前記コアおよび前記二次的な床面を支持するための枠を含み、前記枠は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるかまたは前記コアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
さらに、前記コアの前記相対位置を決定する変換器を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記二次的な床は、前記二次的な床面を設置するためのシステムの前部を通って巻かれて、第2ローラは、第1ローラと前記二次的な床面を設置するためのシステムの前部との間に置かれる、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
二次的な床面を巻き上げる方法であって、
所定のトルクで作動するようにコアモータを制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
所定の速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、
前記二次的な床面がコア上に巻かれるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記所定の速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を巻き上げるのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を巻き上げる方法。
【請求項19】
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、前記所定のトルクが維持される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアモータおよび前記ローラモータは、同様の加速時間および減速時間を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
二次的な床面を展開する方法であって、
コアモータの速度を制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
所定の速度で作動するようにローラモータを制御することと、
コア上の前記二次的な床面の量を決定することと、
前記コア上の前記二次的な床面の量を用いて前記コアモータの前記速度を調整することとを含み、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記所定の速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法。
【請求項22】
前記コア上の前記二次的な床面の量を決定することは、前記コアを支持する枠の位置を決定することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記コア上の前記二次的な床面の量を用いて前記コアモータの前記速度を調整することは、直線的に前記速度を調整することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記所定の速度で作動するよう前記ローラモータを制御することが、前記所定の速度を維持することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
さらに、前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、一次的な床面を横断して前記二次的な床面を引っ張ることを支援する、ウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
二次的な床面を展開する方法であって、
第1所定速度で作動するようにコアモータの速度を制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
第2所定速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、
前記二次的な床面がコアから離れるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
第2所定速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法。
【請求項27】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第2所定速度で作動するよう前記ローラモータを制御することは、第2所定速度を維持することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1所定速度で作動するよう前記コアモータの速度を制御することが、第1所定速度を維持することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
さらに、前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、一次的な床面を横断して前記二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項1】
一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システムであって、
使用していないときに前記二次的な床面を格納するためのコアと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第1ローラと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第2ローラと、
前記コアの相対位置を決定するための変換器とを含み、
前記コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、前記少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置によって制御され、
第1ローラは自由に回転し、
第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、前記少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、
前記コア駆動装置は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれる間に、前記少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、前記二次的な床面が前記コアから離れる間に前記変換器から受け取った情報に基づいて、前記少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、
前記ローラ駆動装置は、前記少なくとも一つのローラモータの速度を制御する、一次的な床面を覆って二次的な床面を設置する変換システム。
【請求項2】
さらに、前記コアおよび前記二次的な床面を支持するための枠を含み、前記枠は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるかまたは前記コアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記変換器は、前記枠の相対位置を決定することによって、前記コアの前記相対位置を決定する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記変換システムの少なくとも一部は、ピット内に置かれる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記変換システムの少なくとも一部は、部分ピット内に置かれる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記変換システムの少なくとも一部は、メザニン式搭載システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記変換システムの少なくとも一部は、表面搭載システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
さらに、前記一次的な床面を覆う前記二次的な床面の前記設置を支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ウィンチ/ケーブルシステムは車輪を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウィンチ/ケーブルシステムは、さらに、ステアリング機構を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ステアリング機構は、一人の操作者のみによって、手動で作動されることができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ステアリング機構は、自動で作動されることができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
さらに、前記コアを支持する前記枠の前記垂直移動を支援する、前記枠に連結された液圧リフトを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項14】
二次的な床面を設置するためのシステムであって、
使用していないときに前記二次的な床面を格納するためのコアと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第1ローラと、
前記二次的な床面を支持し、且つ、前記二次的な床面を前記コア上に且つ前記コアから離れて案内するための第2ローラとを含み、
前記コアは少なくとも一つのコアモータによって駆動され、前記少なくとも一つのコアモータはコア駆動装置によって制御され、
第1ローラは自由に回転し、
第2ローラは少なくとも一つのローラモータによって駆動され、前記少なくとも一つのローラモータはローラ駆動装置によって制御され、
前記コア駆動装置は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれる間に、前記少なくとも一つのコアモータのトルクを制御し、且つ、前記二次的な床面が前記コアから離れる間に、前記少なくとも一つのコアモータの速度を制御し、
前記ローラ駆動装置は前記少なくとも一つのローラモータの速度を制御する
二次的な床面を設置するためのシステム。
【請求項15】
さらに、前記コアおよび前記二次的な床面を支持するための枠を含み、前記枠は、前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるかまたは前記コアから離れるときに、一対の端部軸に沿って垂直に移動する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
さらに、前記コアの前記相対位置を決定する変換器を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記二次的な床は、前記二次的な床面を設置するためのシステムの前部を通って巻かれて、第2ローラは、第1ローラと前記二次的な床面を設置するためのシステムの前部との間に置かれる、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
二次的な床面を巻き上げる方法であって、
所定のトルクで作動するようにコアモータを制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
所定の速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、
前記二次的な床面がコア上に巻かれるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記所定の速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を巻き上げるのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を巻き上げる方法。
【請求項19】
前記二次的な床面が前記コア上に巻かれるときに、前記所定のトルクが維持される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアモータおよび前記ローラモータは、同様の加速時間および減速時間を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
二次的な床面を展開する方法であって、
コアモータの速度を制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
所定の速度で作動するようにローラモータを制御することと、
コア上の前記二次的な床面の量を決定することと、
前記コア上の前記二次的な床面の量を用いて前記コアモータの前記速度を調整することとを含み、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記所定の速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法。
【請求項22】
前記コア上の前記二次的な床面の量を決定することは、前記コアを支持する枠の位置を決定することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記コア上の前記二次的な床面の量を用いて前記コアモータの前記速度を調整することは、直線的に前記速度を調整することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記所定の速度で作動するよう前記ローラモータを制御することが、前記所定の速度を維持することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
さらに、前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、一次的な床面を横断して前記二次的な床面を引っ張ることを支援する、ウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
二次的な床面を展開する方法であって、
第1所定速度で作動するようにコアモータの速度を制御することと、
第1ローラが自由に回転することを許容することと、
第2所定速度で作動するようにローラモータを制御することとを含み、
前記二次的な床面がコアから離れるときに、前記コアモータが前記コアの回転を制御し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1ローラが前記二次的な床面を案内且つ支持し、
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、前記ローラモータが第2ローラの回転を制御し、第2ローラは前記二次的な床面を案内且つ支持し、
第2所定速度は、前記二次的な床面の長さ、および、前記二次的な床面を展開するのに割り当てられた時間に基づいている、二次的な床面を展開する方法。
【請求項27】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第2所定速度で作動するよう前記ローラモータを制御することは、第2所定速度を維持することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、第1所定速度で作動するよう前記コアモータの速度を制御することが、第1所定速度を維持することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
さらに、前記二次的な床面が前記コアから離れるときに、一次的な床面を横断して前記二次的な床面を引っ張ることを支援するウィンチ/ケーブルシステムを含む、請求項26に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−503124(P2012−503124A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−528007(P2011−528007)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/057534
【国際公開番号】WO2010/033840
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511070020)テクスタイル マネジメント アソシエイツ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/057534
【国際公開番号】WO2010/033840
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511070020)テクスタイル マネジメント アソシエイツ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
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