説明

交差コンベアおよび搬送方法

【課題】コンベアベルトの縁との干渉によるシート束の側面の傷付きが生じない交差コンベアおよび搬送方法の提供。
【解決手段】複数のローラ2を備えたるローラコンベア4と、隣り合う2つのローラ2の間に配設されたコンベアベルト6を備え、ローラコンベア4に対して相対的に上下可能であるとともに、ローラコンベア4で搬入された平版印刷版束50をX方向に対して交差するY方向に沿って搬出するベルトコンベア8と、ローラコンベア4のローラ2の回転を制御するプロセスコンピュータとを有し、プロセスコンピュータは、ローラコンベア4によって搬入された平版印刷版束50のX方向を基準とした先端と後端とがコンベアベルト6上、または隣り合う2つのコンベアベルト6の間に位置するようにローラ2の回転を制御する交差コンベア。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交差コンベアおよび搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品の搬送方向を直角に変更する直交搬送を行うための交差コンベアとしては、ローラコンベアとベルトコンベアとを組み合わせた交差コンベアがある。前記交差コンベアにおいては、一般的に、一群のローラを備えるローラコンベアにおいて、隣り合う2つのローラの間に前記ベルトベルトコンベアのコンベアベルトが配設されるとともに、前記ベルトコンベア全体が前記ローラコンベアに対して相対的に上下するように配設される(特許文献1、2)。
【特許文献1】実開平3−051721号公報
【特許文献2】特開平6−001429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、平版印刷版のようなシートを厚さ方向に積層したシート束を交差コンベアで直交搬送する場合に、シート束のサイズによっては、シート束の側面がベルトコンベアのコンベアベルトの縁と干渉して傷付きが生じることがあった。
【0004】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、サイズの異なるシート束を搬送してもコンベアベルトの縁との干渉によるシート束の側面の傷付きが生じない交差コンベアおよび搬送方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、複数のローラを備えたローラコンベアと、隣り合う2つのローラの間に配設されたコンベアベルトを備え、前記ローラコンベアに対して相対的に上下可能であるとともに、前記ローラコンベアで搬入された被搬送物を搬入方向に対して交差する搬出方向に沿って搬出するベルトコンベアと、前記ローラコンベアのローラの回転を制御するローラ回転制御手段とを有し、前記ローラ回転制御部は、前記ローラコンベアによって搬入された被搬送物の搬入方向に沿った先端と後端とが何れもベルトコンベアのコンベアベルト上に位置するか、または前記先端及び後端の一方がベルトコンベアのコンベアベルト上に、他方が隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するように前記ローラの回転を制御することを特徴とする交差コンベアに関する。
【0006】
前記交差コンベアにおいては、前記ローラコンベアによって被搬送物が搬入されると、前記被搬送物の搬入方向に沿った、言い換えれば前記搬入方向を基準とした先端と後端とが何れもベルトコンベアのコンベアベルト上に位置するか、または前記先端と後端との一方がコンベアベルト上に、他方が隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するように前記ローラ回転制御部によって前記ローラの回転が制御されるから、前記被搬送物の先端または後端がコンベアベルトの縁に接触した状態でベルトコンベアによって搬出されることが防止される。
【0007】
したがって、搬出時にコンベアベルトの縁で擦られることによる被搬送物の損傷が防止される。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の交差コンベアにおいて、前記ローラコンベアを搬入される被搬送物を検知する被搬送物検知センサが設けられ、前記被搬送物検知センサが、前記ローラコンベアを搬入される被搬送物の搬入方向に沿った先端および後端の少なくとも一方を検知したら、前記ローラ回転制御部が、前記被搬送物の前記先端と後端とが何れもベルトコンベアのコンベアベルト上に位置するか、または前記先端と後端との一方がベルトコンベアのコンベアベルト上に、他方が隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するように前記ローラの回転を制御するものに関する。
【0009】
前記交差コンベアにおいては、被搬送物検知センサによる被搬送物の検知結果に基いてローラコンベアにおけるローラの回転を制御して搬入された被搬送物の先端と後端とがベルトコンベアのベルト上、または隣り合う2つのベルトの間に位置するようにしているから、被搬送物検知センサで直接被搬送物を検知することなく、ローラの回転を制御する場合に比較して搬出時にコンベアベルトの縁で擦られることによる被搬送物の損傷をより確実に防止できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の交差コンベアにおいて、被搬送物がシート束であるものに関する。
【0011】
平版印刷版束のようなシート束を交差コンベアで搬送する場合には、側面が前記交差コンベアのコンベアベルトに接触した状態でシート束が搬出されると、前記シート束の側面が大きく損傷する。
【0012】
しかし、シート束の搬送に請求項1または2に記載の交差コンベアを用いれば、シート束の側面が前記交差コンベアのコンベアベルトに接触した状態で前記シート束が搬出されることによるシート束の損傷を効果的に防止できる。なお、前記交差コンベアはシートの搬送にも好適に使用される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の交差コンベアにおいて、被搬送物の前記搬入方向に沿った寸法に関するサイズ情報に基き、被搬送物検知センサを前記被搬送物の搬入方向に沿って移動させるセンサ移動手段を備えるものに関する。
【0014】
前記交差コンベアにおいては、被搬送物の搬入方向に沿った寸法に応じて被搬送物検知センサが移動するから、被搬送物は、搬入方向に沿った寸法の大小に拘らず、前記搬入方向に沿った両端がベルトコンベアのコンベアベルト上、または隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するようにローラコンベア上において位置が制御される。
したがって、搬入方向に沿った寸法が大きな被搬送物、および前記寸法が小さな被搬送物の何れにおいても、先端または後端がコンベアベルトの縁部に接触することによる損傷の発生を効果的に防止できる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の交差コンベアにおいて、前記シートまたはシート束の搬入方向に沿った寸法をL、前記ベルトコンベアにおいて隣り合う2つのコンベアベルトの中心線の距離をP、前記ベルトコンベアにおけるコンベアベルトの幅をW、前記シート束において、搬入方向に沿って最も突出したシートと最も凹陥したシートとの前記搬入方向に沿った寸法差である束寸法誤差をσとすると、
−σ<(LmodP)−(P−W/2)≦0
のときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを、前記被搬送物の先端または後端を検出する基準となる基準位置から前記搬入方向に沿ってσだけ前進させ、
0<(LmodP)−(P−W/2)≦σ
のときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを、前記基準位置から前記搬入方向に沿ってσだけ後退させるものに関する。
【0016】
前記交差コンベアにおいては、LmodP、即ち前記シートまたはシート束の搬入方向に沿った寸法Lを隣り合う2つのコンベアベルトの中心線の距離Pで割った余りが、隣り合う2つのコンベアベルトの内の一方の中心線から他方の縁までの距離P−W/2よりも大きいときは、シート束の搬入方向に沿った先端がコンベアベルト上にあれば、通常は、後端も別のコンベアベルト上にあると考えられる。しかしながら、LmodPと距離P−W/2との差t=LmodP−(P−W/2)が束寸法誤差σ以下であるときは、シート束の搬入方向に沿った先端がコンベアベルト上にあっても後端が他のコンベアベルトの縁に当接している可能性がある。
【0017】
一方、一方、LmodPが距離P−W/2以下であるときは、シート束の搬入方向に沿った先端がコンベアベルト上にあれば、通常は、後端は他の隣り合う2つのコンベアベルトの間にあると考えられる。しかしながら、前記差t=LmodP−(P−W/2)が0以下であって−σより大きなときは、シート束の搬入方向に沿った先端がコンベアベルト上にあるとき、後端が他のコンベアベルトの縁に当接している可能性がある。
【0018】
そこで、前記交差コンベアにおいては、前記差tが0より大きくσ以下のときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを基準位置から束寸法誤差σだけ後退させ、被搬送物が束寸法誤差σだけ手前で検知されるようにする。これによって被搬送物即ちシート束の両端をコンベアベルト上に位置させる。一方、前記差tが0以下であって−σより大きなときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを基準位置から束寸法誤差σだけ前進させ、被搬送物がローラコンベアを束寸法誤差σだけ進行した時点で検知されるようにする。これによって被搬送物即ちシート束の先端がコンベアベルト上に、後端が2つの隣り合うコンベアベルトの間に位置する。
【0019】
このように、前記交差コンベアにおいては、被搬送物検知センサにおいて搬入されたシート束の先端のみを検知するだけで、何れの場合においてもシート束の先端または後端がベルトコンベアのコンベアベルトに接触して損傷することが防止される。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の交差コンベアにおいて、コンベアベルトの幅Wは、束寸法誤差σとの間に、W≧3σの関係が成立するように設定されているものに関する。
【0021】
前記交差コンベアにおいては、コンベアベルトの幅がシート束の室寸法誤差σよりも十分に大きいから、請求項5で述べたような被搬送物検知センサの位置制御を行ってもシート束の先端はコンベアベルト上の位置で検知される。したがって、シート束の先端がコンベアベルト上の位置から外れたところで検出されるという問題の発生が効果的に回避される。
【0022】
請求項7に記載の発明は、複数のローラを備え、被搬送物を搬入するローラコンベアと、隣り合う2つのローラの間に配設されたコンベアベルトを備え、前記ローラコンベアに対して相対的に上下可能であるとともに、前記ローラコンベアで搬入された被搬送物を搬入方向に対して交差する搬出方向に沿って搬出するベルトコンベアとを備える交差コンベアで被搬送物を搬送する搬送方法であって、前記ローラコンベアによって被搬送物が搬入されたら、前記被搬送物の搬入方向を基準とした先端と後端とがベルトコンベアのベルト上、または隣り合う2つのベルトの間に位置するように前記ローラコンベアにおいてローラの回転を制御することを特徴とする搬送方法に関する。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明によれば、サイズの異なるシート束を搬送してもコンベアベルトの縁との干渉によるシート束の側面の傷付きが生じない交差コンベアおよび搬送方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
1.実施形態1
【0025】
以下、本発明の交差コンベアの一例であり、平版印刷版束50の搬送方向を変換する直交コンベアを備える搬送ラインについて説明する。
【0026】
実施形態1に係る搬送ライン100は、図1に示すように、後述する平版印刷版束50をX方向に搬送するベルトコンベアである搬入コンベア20と、平版印刷版束50をX方向に対して直角なY方向に搬送するベルトコンベアである搬出コンベア30と、搬入コンベア20と搬出コンベア30との間に配設され、平版印刷版束50の搬送方向をX方向からY方向に転換する直交コンベア1とを備える。なお、平版印刷版束50は、本発明におけるシート束の一例である。
【0027】
直交コンベア1は、図1及び図2に示すように、軸線がY軸方向に沿って延在するように配設された一群のローラ2を備えたローラコンベア4と、ローラコンベア4の隣り合う2つのローラ2の間にローラ2に対して平行に配設された一群のコンベアベルト6から形成されたベルトコンベア8と、ローラコンベア4およびベルトコンベア8の上方に位置し、平版印刷版束50のX方向に沿った先端を検知する光学センサ10とを備える。光学センサ10は、本発明における被搬送物検知センサに相当する。コンベアベルト6は、夫々ローラ7によって張架されているとともに、夫々が同期してローラコンベア4に対して相対的に上昇、下降するように形成されている。ローラコンベア4、ベルトコンベア8、光学センサ10は、プロセスコンピュータ(図示せず。)によって制御されている。プロセスコンピュータは、本発明におけるローラ回転制御手段に相当する。光学センサ10は、ボール螺子機構12によってX方向に沿った位置を調節できる。
【0028】
以下、直交コンベア1の作用について説明する。
【0029】
搬入コンベア20によって直交コンベア1に平版印刷版束50を搬入するときは、直交コンベア1においては、図3に示すように、コンベアベルト6はローラコンベア4に対して下降した位置にあり、ローラコンベア4の搬送面はベルトコンベア8の搬送面よりも高い位置にある。
【0030】
したがって、搬入コンベア20で搬入された平版印刷版束50は、ローラコンベア4によってX方向に搬送される。
【0031】
光学センサ10が平版印刷版束50のX方向の先端を検知したら、プロセスコンピュータはローラ2の回転を停止させる。
【0032】
ここで、光学センサ10が平版印刷版束50のX方向の先端を検知したときに平版印刷版束50のX方向の先端と後端とが一のコンベアベルト6と他のコンベアベルト6との上にあるように平版印刷版束50のX方向の寸法Lを基準としてボール螺子機構12によって光学センサ10のX方向の位置が設定されている。したがって、ローラ2の回転が停止したとき、平版印刷版束50の両端は何れもコンベアベルト6上に位置する。
【0033】
次に、図4に示すように、コンベアベルト6が上昇してベルトコンベア8の搬送面がローラコンベア4の搬送面よりも高くなる。そして、コンベアベルト6が回転駆動され、平版印刷版束50が図4の紙面手前側から向こう側に向かってY方向に沿って搬出される。ベルトコンベア8によって直交コンベア1から搬出された平版印刷版束50は、図1に示すように、搬出コンベア30によってY方向に沿って搬送される。
【0034】
図7に示すように、平版印刷版束50のX方向下流側の側面が揃っていない場合は、平版印刷版束50を構成する平版印刷版wのうち、前記搬入方向下流側の側面から最も突出した平版印刷版w1と最も凹陥した平版印刷版w2とのX方向に沿った寸法差である束寸法誤差σに基いて平版印刷版束50のX方向の位置を調整することにより、前記位置調整を行わない場合に比較して平版印刷版束50の側面とコンベアベルト6の縁とが擦れて平版印刷版束50が損傷する可能性を更に小さくすることができる。
【0035】
前記位置調整の手順を図5および6を用いて説明する。
【0036】
プロセスコンピュータは、平版印刷版束50のX方向の寸法LをコンベアベルトPのY方向に沿った中心線の間隔Pで割った余りであるLmodPと、隣接する2つのコンベアベルト6のうち一のものの中心線から他のものの縁までの距離P−W/2との差tを求める。なお、Wはコンベアベルト6の幅であり、W≧3σが成立するように設定されている。
【0037】
そして、図5に示すように、差tが正のとき、言い換えればLmodPがP−W/2よりも長いときは、プロセスコンピュータは、差tと束寸法誤差σとを比較する。そして、差tが束寸法誤差σ以下であるときは、プロセスコンピュータは、ボール螺子機構12に指令を出して図5において矢印に示すように、光学センサ10を実線で示す基準位置から二点鎖線で示す位置まで束寸法誤差σだけ後退させる。なお、差tが束寸法誤差σよりも大きな場合は、光学センサ10を基準位置から移動させない。
【0038】
一方、図6に示すように、差tが0または負のとき、言い換えればLmodPがP−W/2と同一の長さか短いときも、プロセスコンピュータは、差tと束寸法誤差σとを比較する。差tが0以下であって−σより大きいとき、言い換えれば0または絶対値が束寸法誤差σよりも小さい負数のときは、プロセスコンピュータは、ボール螺子機構12に指令を出し、図6において矢印に示すように光学センサ10を実線で示す基準位置から二点鎖線で示す位置まで束寸法誤差σだけ前進させる。なお、差tが−σ以下のときには、差tが正の場合と同様に光学センサ10を基準位置から移動させない。
【0039】
したがって、差tが0または正であって束寸法誤差σよりも小さいときは、平版印刷版束50の先端は、基準位置よりも束寸法誤差σだけ手前側で光学センサ10で検知されるから、光学センサ10で平版印刷版束50の先端が検出されたときは、束寸法誤差σの存在にもかかわらず、平版印刷版束50の先端と後端との何れもがコンベアベルト6の上方に位置する。
【0040】
一方、差tが負であって絶対値が束寸法誤差σよりも小さなときは、平版印刷版束50の先端は、基準位置よりも束寸法誤差σだけ前進した時点で検知されるから、光学センサ10で平版印刷版束50の先端が検出されたときは、束寸法誤差σの存在にもかかわらず、平版印刷版束50の先端がコンベアベルト6の上方に、後端が隣接する2つのコンベアベルト6の間に位置する。
【0041】
なお、LmodPとP−W/2との差tに基いて光学センサ10のX方向の位置を調整する代わりに、コンベアローラ2を回転させて平版印刷版束50をX方向に移動させてもよい。
【0042】
上述の位置調整が終了したら、図4に示すようにコンベアベルト6を上昇させて平版印刷版束50をY方向に沿って搬出する。
【0043】
以上、直交コンベアについて述べたが、本発明の交差コンベアが直交コンベアに限定されないのは言うまでもなく、平版印刷版束の搬送方向を搬入方向に対して直交する方向以外の搬出方向に変換するものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の交差コンベアおよび交差コンベアを用いた搬送方法は、特に平版印刷版のようなシートや前記シートを厚さ方向に積層したシート束の搬送に好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、実施形態1に係る搬送ラインおよび直交コンベアの全体的な構成を示す概略平面図である。
【図2】図2は、図1に示す搬送ラインに使用される直交コンベアの全体的な構成を示す概略側面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示す直交コンベアに平版印刷版束が搬入されたときの、平版印刷版側と、前記直交コンベアの備える光学センサ、ローラコンベア、およびベルトコンベアとの相対的な位置を示す概略側面図である。
【図4】図4は、前記直交コンベアに搬入された平版印刷版束を搬出するときの平版印刷版側と、前記直交コンベアの備える光学センサ、ローラコンベア、およびベルトコンベアとの相対的な位置を示す概略側面図である。
【図5】図5は、前記直交コンベアにおいて、光学センサのX方向の位置を前記平版印刷版束の束寸法誤差に基いて調節する手順を示す説明図である。
【図6】図6は、前記直交コンベアにおいて、光学センサのX方向の位置を前記平版印刷版束の束寸法誤差に基いて調節する手順を示す説明図である。
【図7】図7は、平版印刷版束の束寸法誤差の定義を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1 直交コンベア
2 ローラ
4 ローラコンベア
6 コンベアベルト
7 ローラ
8 ベルトコンベア
10 光学センサ
20 搬入コンベア
30 搬出コンベア
50 平版印刷版束
60 コンベアベルト
100 搬送ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のローラを備えたるローラコンベアと、
隣り合う2つのローラの間に配設されたコンベアベルトを備え、前記ローラコンベアに対して相対的に上下可能であるとともに、前記ローラコンベアで搬入された被搬送物を搬入方向に対して交差する搬出方向に沿って搬出するベルトコンベアと、
前記ローラコンベアのローラの回転を制御するローラ回転制御手段と
を有し、
前記ローラ回転制御部は、前記ローラコンベアによって搬入された被搬送物の搬入方向に沿った先端と後端とが何れもベルトコンベアのコンベアベルト上に位置するか、または前記先端及び後端の一方がベルトコンベアのコンベアベルト上に、他方が隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するように前記ローラの回転を制御する
ことを特徴とする交差コンベア。
【請求項2】
前記ローラコンベアを搬入される被搬送物を検知する被搬送物検知センサが設けられ、
前記被搬送物検知センサが、前記ローラコンベアを搬入される被搬送物の搬入方向に沿った先端および後端の少なくとも一方を検知したら、前記ローラ回転制御部が、前記被搬送物の前記先端と後端とが何れもベルトコンベアのコンベアベルト上に位置するか、または前記先端と後端との一方がベルトコンベアのコンベアベルト上に、他方が隣り合う2つのコンベアベルトの間に位置するように前記ローラの回転を制御する請求項1に記載の交差コンベア。
【請求項3】
前記被搬送物はシート束である請求項1または2に記載の交差コンベア。
【請求項4】
被搬送物の前記搬入方向に沿った寸法に関するサイズ情報に基き、被搬送物検知センサを前記被搬送物の搬入方向に沿って移動させるセンサ移動手段を備える請求項2または3に記載の交差コンベア。
【請求項5】
前記シート束の搬入方向に沿った寸法をL、前記ベルトコンベアにおいて隣り合う2つのコンベアベルトの中心線の距離をP、前記ベルトコンベアにおけるコンベアベルトの幅をW、前記シートまたはシート束において、搬入方向に沿って最も突出したシートと最も凹陥したシートとの前記搬入方向に沿った寸法差である束寸法誤差をσとすると、
−σ<(LmodP)−(P−W/2)≦0
のときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを、前記被搬送物の先端または後端を検出する基準となる基準位置から前記搬入方向に沿ってσだけ前進させ、
0<(LmodP)−(P−W/2)≦σ
のときは、前記センサ移動手段は、前記被搬送物検知センサを、前記基準位置から前記搬入方向に沿ってσだけ後退させる請求項4に記載の交差コンベア。
【請求項6】
コンベアベルトの幅Wは、束寸法誤差σとの間に、W≧3σの関係が成立するように設定されている請求項5に記載の交差コンベア。
【請求項7】
複数のローラを備え、被搬送物を搬入するローラコンベアと、
隣り合う2つのローラの間に配設されたコンベアベルトを備え、前記ローラコンベアに対して相対的に上下可能であるとともに、前記ローラコンベアで搬入された被搬送物を搬入方向に対して交差する搬出方向に沿って搬出するベルトコンベアと
を備える交差コンベアで被搬送物を搬送する搬送方法であって、
前記ローラコンベアによって被搬送物が搬入されたら、前記被搬送物の搬入方向を基準とした先端と後端とがベルトコンベアのベルト上、または隣り合う2つのベルトの間に位置するように前記ローラコンベアにおいてローラの回転を制御することを特徴とする搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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