説明

交通車両の構体同士の接合構造、及び交通車両

【課題】最小限のスペースで接合可能としつつ当該接合箇所における接合強度を向上させることが可能な交通車両の構体同士の接合構造を提供する。
【解決手段】交通車両の構体同士の接合構造1は、いずれか一方の構体に延設され、凸形状に形成されているとともに、延設される方向と直交する方向に貫通するように形成された貫通孔12を有する凸条部11と、他方の構体に延設されて凸条部11と嵌合されるとともに、凸条部11の貫通孔12に連通するように形成された嵌合用穴22を有する凹溝部21と、基端から先端に向かうに従って幅が次第に狭くなるように形成され、貫通孔12及び嵌合用穴22に嵌合されたくさび部材31とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の構体同士を接合して構成された交通車両の構体同士の接合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、交通車両の構造は、大別すると、水平方向に沿う床構体及び屋根構体と、鉛直方向に沿う側構体2枚及び妻構体2枚の構体6枚による六面体構造である(例えば、下記特許文献1、2参照)。
【0003】
従来、構体同士の接合構造として、溶接接合(例えば、下記特許文献1参照)がとられていた。又、他の接合構造としては、ボルトとナットによる接合(例えば、下記特許文献2、3参照)がとられていた。該ボルトとナットによる接合では、ボルトのネジ部分にナットを締め付けることにより、ボルトの軸方向に作用する力に対しては、ボルトの引張強度又は圧縮強度によって支持し、ボルトの軸方向と直交する二方向に作用する力に対しては、主にボルトのせん断強度によって支持することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−4579号公報
【特許文献2】実開昭48−64910号公報
【特許文献3】特開2004−189013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、溶接接合では、熱によって構体が収縮、変形するため、内装部材は構体を溶接接合した後に取り付けなければならなかった。しかし、構体を接合した後での作業では、作業スペースが構体内部に限定されて無理な姿勢で作業する必要も生じるために作業性が低下してしまう問題があった。又、溶接接合では、設備上の制限や気象上の制限から現地作業が困難なため、工場にて接合した後に現地に輸送することになるため、輸送費が増大してしまうという問題点があった。
一方、特許文献2、3のようなボルトとナットによる接合では、ボルトの軸方向に作用する力に対しては、ボルトの引張強度又は圧縮強度によって、結合強度を得ることになる。又、ボルトの軸方向と直交する二方向に作用する力に対しては、主にボルトのせん断強度によって結合強度を得ることとなる。このため、高い結合強度を得るためには、ボルトの軸部の断面積を拡大した上で、当該ボルトと接合するナットで締付ける必要があるが、ボルト及び対応するナットの大型化は、作業上、又規格上も問題があった。又、ボルトとナットによる接合では、強度上の有効断面積に対して、ボルトを挿通させる孔、ボルト頭部、及びナットをさらに大きくする必要があり、限られた接合スペースにおいて必要な強度を得る大きさにすることには限界があった。
【0006】
本発明は、前述の従来技術における問題を解決するために、最小限のスペースで接合可能としつつ当該接合箇所における接合強度を向上させることが可能な交通車両の構体同士の接合構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る交通車両の構体同士の接合構造は、複数の構体同士を接合して構成された交通車両の構体同士の接合構造であって、いずれか一方の構体に延設され、凸形状に形成されているとともに、延設される方向と直交する方向に貫通するように形成された貫通孔を有する凸条部と、他方の構体に延設され、前記凸条部と嵌合されるとともに、前記凸条部の貫通孔に連通するように形成された嵌合用穴を有する凹溝部と、基端から先端に向かうに従って幅が次第に狭くなるように形成され、前記貫通孔及び前記嵌合用穴に嵌合されたくさび部材とを備えることを特徴とする。
【0008】
この構成では、くさび部材が嵌合される貫通孔及び嵌合用穴の軸方向の力に対しては、凸条部及び凹溝部を形成する部材のせん断強度によって結合強度を得ることができる。このため、構体の大きさに応じて接合箇所においても十分な部材断面積を得ることができ、必要な接合強度を得ることができる。
一方、貫通孔及び嵌合用穴の軸方向に直交する二方向の力に対しては、くさび部材のせん断強度のみならず、くさび部材で締付けることによって生じる凸条部と凹溝部の間の摩擦力によっても接合強度を得ることができる。又、くさび部材は、単体で締付力を発揮し、ナットやボルトの頭部などの挿入する貫通孔よりも大きくなってしまう部分を必要とせず、又、挿入する貫通孔及び嵌合用穴の断面積分だけ有効にせん断力を発揮することができる。このため、当該二方向においても必要な接合強度を得ることができる。よって、構体同士を強固に接合することが可能となる。
又、前記接合構造は、簡易な作業により成されるものなので、現地作業が可能である。
【0009】
又、前記の交通車両の構体同士の接合構造において、前記凸条部及び前記凹溝部は、対応する前記構体と一体に成形されていることを特徴とする。
【0010】
この構成では、接合構造に係る接合部材である凸条部及び凹溝部は、それぞれ対応する構体と一体で成形することができるので、接合部材の製造が容易となり、構体と接合部材との接触面における接合強度も十分に確保することができる。
【0011】
又、本発明の交通車両は、複数の構体を備え、これら複数の構体が前記の接合構造で接合されていることを特徴とする。
【0012】
この構成では、交通車両は、前記本発明の構体同士の接合構造を備えているので、前記接合構造により強固な構造とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る交通車両の構体同士の接合構造によれば、最小限のスペースで接合可能としつつ当該接合箇所における接合強度を向上させることができる。
また、本発明に係る交通車両によれば、強固な構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一実施形態の交通車両を側方視した断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態の交通車両を正面視した断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態の交通車両において、接合構造の詳細を示す正面視した断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態の交通車両において、接合構造の詳細を示す側面図である。
【図5】本発明の第二実施形態の交通車両において、接合構造のくさび部材の斜視図である。
【図6】本発明の第二実施形態の交通車両において、接合構造の詳細を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第一実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の第一実施形態について説明する。
図1及び図2は、交通車両を示している。
図1及び図2に示すように、交通車両101は、車両本体101Aと、車両本体101Aの下部に設けられて車両本体101Aを支持し、走行車輪を有する車台(不図示)とを備える。交通車両101の車両本体101Aは、複数の構体112が互いに組み付けられて構成されている。本実施形態の交通車両101は、構体112として、水平方向に延設され、それぞれ下部及び上部を構成する床構体102及び屋根構体103と、鉛直方向に延設された側部を構成する2枚の側構体104及び前部、後部を構成する2枚の妻構体105とを有する六面体構造である。そして、各構体112は、端部にて、隣接する他の構体112と、本実施形態の後述する凸条部11と、凹溝部21と、くさび部材31とを有する接合構造1によって接合されている。
【0016】
以下、側構体104と床構体102との接合箇所を例として本実施形態の接合構造1について説明する。また、以下においては、水平方向のうち、交通車両101の前後方向をY方向、幅方向をX方向、また、鉛直方向をZ方向として説明する。
図3に示すように、側構体104は、本体部104aと、本体部104aの下端部にY方向に沿って延設され、下向きに凸形状の接合構造1を構成する凸条部11とを有する。本体部104aは、本実施形態では、内面及び外面を構成する2枚の板104b、104cと、板同士の間に配設されたリブ104dとからなるダブルスキン構造となっている。リブ104dは、Y方向に沿って延設されている。また、凸条部11には、該延設されるY方向と直交するX方向に貫通するようにして貫通孔12が形成されている。本体部104aと凸条部11とは、本体部104aのリブ104d及び凸条部11が延設されるY方向に沿って押出し成形されることで、一体的に成形されている。
【0017】
又、床構体102は、本体部102aと、本体部102aのX方向端部にY方向に沿って延設された側梁121と、側梁121の上面にY方向に沿って延設され上向きに凹形状に形成された接合構造1を構成する凹溝部21とを有する。本体部102aは、本実施形態では、下面及び上面を構成する2枚の板102b、102cと、板同士の間に配設されたリブ102dとからなるダブルスキン構造となっている。リブ102dは、Y方向に沿って延設されている。又、凹溝部21は、本体部102aに接合された基部21aと、互いにX方向に向かい合うようにして基部21aから上方に向けて突出する一対の突設部23とを有し、一対の突設部23の間に上方に開口する溝部24が形成されている。そして、一対の突設部23のそれぞれには、X方向に沿って嵌合用の穴である嵌合用穴22が形成されている。一対の突設部23及び対応する嵌合用穴22のうち、車両本体101Aの外側の位置するものを第一突設部23A及び第一嵌合用穴22A、内側に位置するものを第二突設部23B及び第二嵌合用穴22Bとしている。本体部102aと凹溝部21とは、本体部102aのリブ102d及び凹溝部21が延設されるY方向に沿って押出し成形されることで、一体的に成形されている。
【0018】
凸条部11のX方向の幅をW1とする。又、凹溝部21の溝部24のX方向の幅をW2とする。ここで、幅W1と幅W2は略同じであるか、幅W2は幅W1よりわずかに大きいものとして、凸条部11は凹溝部21の溝部24に挿入されている。また、凸条部11の貫通孔12と、凹溝部21の嵌合用穴22とは、凸条部11が凹溝部21の溝部24に挿入された状態で連通するようにして、それぞれ形成されている。さらに、貫通孔12及び嵌合用穴22は、X方向に沿って車両本体101Aの外側から内側に沿って次第に縮径するテーパ形状に形成されており、互いに連通した状態で、内周面が連続するようにそれぞれの径が設定されている。又、図4に示すように、貫通孔12及び嵌合用穴22は、組をなすようにして、それぞれY方向に所定のピッチで複数形成されている。
尚、径が大きい第一嵌合用穴22Aは、くさび部材31によって挿通可能に貫通されている必要があるが、径の小さい第二嵌合用穴22Bは、貫通されている必要はなく、少なくともくさび部材31が第二突設部23Bの一部に到達し、嵌合される深さまであればよい。
【0019】
凸条部11又は凹溝部21は、構体112がアルミ等の金属成形品の場合は、凸条部11又は凹溝部21は、それぞれ対応する構体112と一体に成形されることができる。これにより、凸条部11又は凹溝部21の製造が容易となり、凸条部11又は凹溝部21の基端部分における接合強度も十分に確保することができる。尚、凸条部11又は凹溝部21は金属製品に限らず、十分な強度を得ることができれば樹脂製品等でもよい。
【0020】
くさび部材31は、基端から先端に向かうに従って、幅が次第に狭くなるようにテーパ形状に形成されている。該くさび部材31の径は、互いに連通した貫通孔12及び嵌合用穴22と対応した大きさに設定されており、これにより外周面が貫通孔12及び嵌合用穴22の内周面と密着するようにして嵌合されている。又、図4に示すように、くさび部材31はY方向に所定のピッチで複数挿入されている。
【0021】
次に、本実施形態の接合構造1の組み立て手順について説明する。
まず、側構体104を床構体102の上方から下方へと移動させ、または、Y方向一方から他方へと移動させ、凹溝部21の溝部24に凸条部11を挿入させる。この際、凸条部11の貫通孔12と、凹溝部21の嵌合用穴22とが連通するように、Y方向に沿う互いの位置関係を調整しながら行う。
【0022】
そして、くさび部材31を、X方向において車両本体101Aの外側から、径の大きく形成された第一嵌合用穴22A、貫通孔12、第二嵌合用穴22Bの順に挿入していく。そして、くさび部材31が、凹溝部21及び凸条部11にそれぞれ隙間なく密着するまで挿入することにより、接合構造1が構成され、側構体104と床構体102とが組み立てられる。
【0023】
ここで、溶接接合の場合は、工場での溶接作業を必要とするので、構体同士を接合した後に現地に輸送するため、輸送費が増大していた。しかし、接合構造1は、簡易な作業により成されるものなので、現地作業が可能であるため、溶接接合の場合と比較して輸送費を低廉な価格におさえられる。
又、ボルトとナットによる接合の場合と比較すると、ボルトの締め付けを必要としないので、作業時間を短縮することができる。
【0024】
前述のとおり、溝部24の幅W2は凸条部11の幅W1と略同じかわずかに大きく、くさび部材31の径は、貫通孔12及び嵌合用穴22の対応する箇所と略同じである。よって、凸条部11、凹溝部21、及びくさび部材31による接合箇所では、床構体102及び側構体104のX、Y、及びZ方向の動きが制限され、確実に接合される。
【0025】
また、本実施形態の接合構造1では、貫通孔12及び嵌合用穴22が形成されるX方向の力が作用すると、側構体104の凸条部11と床構体102の凹溝部21との間には、互いに接触する面に垂直な力が作用する。このため、このようなX方向に作用する力には、凸条部11及び凹溝部21の一対の突設部23のせん断強度によって抗することとなり、当該せん断強度によって結合強度を得ることとなる。すなわち、構体自体のせん断強度によって接合強度を得ることができるので、必要な接合強度を得ることが可能となる。
【0026】
又、貫通孔12及び嵌合用穴22が形成されるX方向と直交するY方向、Z方向の力が作用すると、側構体104の凸条部11と床構体102の凹溝部21との間には、互いに接触する面に沿うような力が作用する。このため、このようなY方向またはZ方向に作用する力には、くさび部材31のそれぞれY方向、Z方向の断面積に応じて生じるせん断強度によって結合強度を得ることができるのみならず、くさび部材31で締付けることによって生じる凸条部11と凹溝部21の間の摩擦力によっても接合強度を得ることができる。
更に、くさび部材31は、単体で締付力を発揮し、ナットやボルトの頭部などの挿入する貫通孔よりも大きくなってしまう部分を必要とせず、又、挿入する貫通孔12及び嵌合用穴22の断面積分だけ有効にせん断強度を発揮することができる。このため、Y方向及びZ方向においても必要な接合強度を得ることができる。図4に示すように、貫通孔12及び嵌合用穴22と、くさび部材31とは、想定される外力に応じて、所定ピッチで所定の数だけ設けられる。そして、上記のとおりナットやボルトの頭部などの挿入する貫通孔よりも大きくなってしまう分を必要としないため、より狭いピッチでより多数設けることができるため、ボルトとナットとの接合と比較して、より高い接合強度を得ることができる。
以上のように、本実施形態の接合構造1では、最小限のスペースで接合可能としつつ、X方向、Y方向、Z方向のいずれにおいても接合強度を向上することができ、構体112同士を強固に接合することが可能となる。
【0027】
そして、接合構造1により構体112同士を接合すれば、交通車両101は、強固な接合により構体が形成されるので、強固な構造とすることが可能となる。
【0028】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態である接合構造1Xについて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0029】
図5及び図6に示すように、本実施形態の接合構造1Xでは、くさび部材31Xが、X方向視した断面で、Y方向に横長な矩形に形成されている。くさび部材31XのY方向に沿う幅寸法L2は、第1実施形態のくさび部材31のY方向に沿う径寸法L1と比較して長くなるように形成されている。また、凸条部11Xの貫通孔12X及び凹溝部21Xの嵌合用穴22Xも、くさび部材31Xに対応して、X方向視した断面で矩形に形成されている。
【0030】
このように本発明の接合構造1Xでは、くさび部材31Xを貫通孔12X及び嵌合用穴22Xに挿入させていくだけで接合できる構造であるため、本実施形態のような断面矩形のくさび部材31Xなど、様々な断面形状で構成することができる。そして、本実施形態の接合構造1Xでは、複数のくさび部材31Xが、配列するY方向に横長に形成されていることで、複数のくさび部材31Xの総断面積としては同等としつつ本数を減らせることができ、組み立て時のくさび部材31Xの設置の手間を低減することができる。また、くさび部材31Xの本数を減らせることで、くさび部材31X同士の間隔数を減らせることができることにより、結果として複数のくさび部材31Xの総断面積を増して接合強度を向上させることができる。
【0031】
また、上記実施形態の各接合構造は、側構体104と床構体102について示したものだが、側構体104と屋根構体103等いずれの構体同士の間でも同様の接合構造をとることができる。
【0032】
尚、上述した実施の形態において示した組立手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【符号の説明】
【0033】
1、1X…接合構造
11、11X…凸条部
12、12X…貫通孔
21、21X…凹溝部
22、22X…嵌合用穴
31、31X…くさび部材
101…交通車両
112…構体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構体同士を接合して構成された交通車両の構体同士の接合構造であって、
いずれか一方の構体に延設され、凸形状に形成されているとともに、延設される方向と直交する方向に貫通するように形成された貫通孔を有する凸条部と、
他方の構体に延設されて前記凸条部と嵌合されるとともに、前記凸条部の貫通孔に連通するように形成された嵌合用穴を有する凹溝部と、
基端から先端に向かうに従って幅が次第に狭くなるように形成され、前記貫通孔及び前記嵌合用穴に嵌合されたくさび部材とを備えること
を特徴とする交通車両の構体同士の接合構造。
【請求項2】
前記凸条部及び前記凹溝部は、対応する前記構体と一体に成形されていること
を特徴とする請求項1記載の交通車両の構体同士の接合構造。
【請求項3】
複数の構体を備え、これら複数の構体が請求項1又は請求項2に記載の接合構造で接合されていること
を特徴とする交通車両。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−171494(P2012−171494A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35610(P2011−35610)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)