説明

人体局部洗浄装置

【課題】 使用者は洗浄手段等の操作をするために本体のスイッチを目視しなくても操作をすることができる。
【解決手段】 便器83と、該便器上に載置される便座81と、人体局部を洗浄する洗浄手段6と、該洗浄手段を備えた本体10と、該本体に配設されたスイッチパネルの複数のスイッチボタン20〜23のうち少なくとも1つのスイッチボタンの周縁部の一部は凹部あるいは凸部形状となっていることを特徴とする人体局部洗浄装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄ノズルを有した人体局部洗浄装置に関し、詳しくはこの人体局部洗浄装置における人体局部の洗浄、乾燥、脱臭等の機能を操作するスイッチボタンを備えた人体局部洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5に示すごとくの人体局部洗浄装置9がある。この人体局部洗浄装置9は、同図に示すごとく、少なくとも洗浄ノズル61、62等よりなる洗浄手段6と温風乾燥手段(図示略)とを有する本体10を主体として構成されている。また本体10には、洗浄手段6、温風乾燥手段等を操作するための操作スイッチパネル95を側部の上方に設けてある。なお本体10は、便座81、便蓋82をも備え、陶器製の便器83の上方に配設される。
【0003】
また、特開昭63―210319号公報に示すように、人体局部洗浄装置の洗浄手段、温風乾燥手段等を操作するためスイッチが配備されたスイッチボタンが、人体局部洗浄装置のケーシングの袖部上面に平面的に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63―210319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図11の技術は操作スイッチのパネル95がフラットであり、使用者がスイッチを目視で確認して操作しなくてはならないという煩わしさがある。また特開昭63−210319号公報も同様、人体局部洗浄装置の袖部上面に平面的に配置されており、洗浄手段の操作をするために使用者はスイッチを目視で確認して操作しなくてはならないという煩わしさがある。又、各機能を操作する場合にスイッチボタンの各スイッチ表示部の中心に正しく指を当てて押さなければスイッチが起動しないおそれがある。
【0006】
本発明は上記課題を解決したもので、使用者は洗浄手段等の操作をするためにスイッチを目視しなくても操作をすることができる人体局部洗浄装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項1において講じた技術的手段(以下、第1の技術的手段と称する。)は、 便器と、該便器上に載置される便座と、 人体局部を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を備えた本体と、該本体に配設されたスイッチパネルと、該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、該スイッチボタンの周縁部で、前記スイッチパネルに設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、を備える人体局部洗浄装置である。
【0008】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技術的手段と称する。)は、便器と、該便器上に載置される便座と、人体局部を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を備えた本体と、該本体から離間したリモコン部材と、該リモコン部材に配設されたスイッチパネルと、該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、該スイッチボタンの周縁部で、前記スイッチパネルに設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、を備える人体局部洗浄装置である。
【0009】
上記技術的課題を解決するために、本発明の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技術的手段と称する。)は、便器と、該便器上に載置される便座と、人体局部を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を備えた本体と、該本体から離間したリモコン部材と、該リモコン部材に配設されたスイッチパネルと、該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、前記リモコン部材の本体に設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、を備える人体局部洗浄装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以下の如く効果を有する。
【0011】
即ち、便器と、該便器上に載置される便座と、人体局部を洗浄する洗浄手段と、該洗浄手段を備えた本体と、複数のスイッチボタンのうち少なくとも1つのスイッチボタンの周縁部の一部は凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材とを有することを特徴とする人体局部洗浄装置であるので、使用者は洗浄手段等の操作をするためにスイッチを目視しなくても操作をすることができるといった効果を有する。
【0012】
上記第1の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0013】
即ち、使用者は洗浄手段等の操作をするために本体のスイッチを目視しなくても操作をすることができるといった効果を有する。
【0014】
上記第2の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0015】
即ち、使用者は洗浄手段等の操作をするためにリモコン部材のスイッチを目視しなくても操作をすることができるといった効果を有する。
【0016】
上記第3の技術的手段による効果は、以下のようである。
【0017】
即ち、使用者は洗浄手段等の操作をするためにリモコン部材のスイッチを目視しなくても操作をすることができるといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の人体局部洗浄装置の全体斜視図。
【図2】本発明の図1のスイッチボタン付近の拡大斜視図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】本発明の第2実施例を示すスイッチボタン付近の拡大斜視図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】図5のD−D線断面図。
【図8】本発明の第3実施例を示すスイッチボタン付近の拡大斜視図。
【図9】図8のE−E線断面図。
【図10】本発明の第4実施例を示す人体局部洗浄装置の全体斜視図。
【図11】従来の人体局部洗浄装置の全体斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
【0020】
本発明の人体局部洗浄装置1は、図1に示すごとく、洗浄手段6と温風乾燥手段(図示略)とを有する本体10と、本体10に設けた本体スイッチパネル2とよりなる。
【0021】
上記各手段は本体スイッチパネル2により操作できるように構成してある。上記本体10は、洗浄ノズル61、62等よりなる洗浄手段6、温風乾燥手段を有している。また本体10は、便座81、便蓋82を備え、陶器製便器83の上方に配置してある。
【0022】
図2は図1の人体局部洗浄装置1の本体10のスイッチボタン付近を拡大した斜視図である。本体10の側部上面には、上記本体スイッチパネル2を配置してある。この本体スイッチパネル2は、図2に示すごとく、肛門洗浄、ビデ洗浄、温風乾燥等の作動をストップさせるストップスイッチボタン20、肛門洗浄用操作スイッチボタン21、ビデ洗浄用操作スイッチボタン22、温風を吹き出させるドライスイッチボタン23、温風温度表示ランプ23Lが配設されている。
【0023】
また、スイッチパネル2には便座温度切換スイッチ24、便座温度表示ランプ25、温水温度切換スイッチ、温水温度表示ランプ27が配置されている。また本体10の前方には水量調節ダイヤル30が配設されている。この水量調節ダイヤルはダイヤルを回転することにより水量調節をすることができる。
【0024】
図2〜図4(図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図)に示すように、スイッチパネル2の配列されているストップスイッチボタン20、肛門洗浄用操作スイッチボタン21、ビデ洗浄用操作スイッチボタン22、温風を吹き出させるドライスイッチボタン23の周縁部には指掛かり部材20A、21A、22A、23Aが設けられている。この各指掛かり部材20A〜23Aには凹部20B〜23Bが形成されている。この凹部20B〜23Bは図3、図4に示すように、前記本体袖部10の幅方向(図1のR−S方向)に沿ってくり貫かれた略半円筒状になっている。この形状であることにより、使用者は洗浄手段等の操作をするために本体のスイッチを目視しなくても操作をすることができる。また、使用者の指が前記スイッチの押圧中心に本体袖部の幅方向に沿って案内されて押圧できるようにすることができ、正確にスイッチボタンを押圧することができる。
【0025】
なお、本実施例では、ストップスイッチボタン20、肛門洗浄用操作スイッチボタン21、ビデ洗浄用操作スイッチボタン22、温風を吹き出させるドライスイッチボタン23の周縁部の一部に指掛かり部材20A〜23Aを設けたが、その中の1つのストップスイッチボタン20だけでもよくその他種々のスイッチボタンに適用されてもよい。また本実施例では指掛け部材を別体としているがスイッチボタンのパネル2と一体にしてもよい。
【0026】
なお、図2及び図3において、本体10のスイッチボタン近傍に開口された開口部30が形成されている。スイッチパネル2の上面には洗浄スイッチ等が印刷されたフィルムFが貼付されている。この本体10のスイッチボタン20〜23下方にはスイッチS等が配設された基板50が配設されている。これらスイッチSとフィルムFとの間にはスイッチキーKが配設され、フィルムFの下方への押圧により、スイッチSの切替えが行われ、人体局部洗浄装置の各種機能の作動(機能のストップ、洗浄、乾燥等)が行われる。
【0027】
図5、図6は本実施例の第2の実施例である。本第2実施例のように、スイッチボタン20〜23の上部に指掛かり部材120A〜123Aを配設してもよい。この各指掛かり部材120A〜123Aには凹部120B〜123Bが形成されており、図6、図7に示すように、前記本体袖部10の幅方向(図5のR−S方向)に沿ってくり貫かれた略半円筒状になっている。この形状であることにより、使用者は洗浄手段等の操作をするために本体のスイッチを目視しなくても操作をすることができる。また、使用者の指が前記スイッチの押圧中心に本体袖部の幅方向に沿って案内されて押圧できるようにすることができ、正確にスイッチボタンを押圧することができる。その他は第1実施例と同一であるので説明は省略する。
【0028】
また、図8、図9は本発明の第3実施例である。第3実施例では、指掛かり部材220〜223が各スイッチボタン20〜23面上に凸部220B〜223Bが形成された形状である。その他は第1実施例と同一であるので説明は省略する。
【0029】
図10は本発明の第4実施例である。第4実施例では本体10の一部は各スイッチ20〜22の近傍に凹部320B〜322Bが配設されている。使用者はまず凹部320B〜322Bに手を置き、予め憶えておいていたスイッチの順番で自分の操作したいスイッチを凹部で確認してその横にあるスイッチを押すことができる。
【0030】
また、本実施例では、複数のスイッチボタンの周縁部を凹凸形状を同じにしたが、それぞれ形状を異ならせる(半円、三角、四角等)ことにより、今どのスイッチボタンを押圧しているか目視しないでも確認できる。
【0031】
なお本実施例では本体やスイッチパネルに凹凸形状を配設したが、リモコンによって各種スイッチを作動させるリモコン部材(図示略)の本体やスイッチパネルに第1実施例〜第4実施例のような凹凸形状を配設して目視で確認できるようにしてもよい。またスイッチパネルの凹凸形状を凸版印刷で作成してもよい。
【符号の説明】
【0032】
83…便器
81…便座
6…洗浄手段
10…本体
2…スイッチパネル
20〜23…スイッチボタン
20A〜23A、120A〜123A、220A〜223A…指掛け部材
20B〜23B、120B〜123B、220B〜223B、320B〜323B…凹部
1…人体局部洗浄装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器と、
該便器上に載置される便座と、
人体局部を洗浄する洗浄手段と、
該洗浄手段を備えた本体と、
該本体に配設されたスイッチパネルと、
該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、
該スイッチボタンの周縁部で、前記スイッチパネルに設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、
を備える人体局部洗浄装置。
【請求項2】
便器と、
該便器上に載置される便座と、
人体局部を洗浄する洗浄手段と、
該洗浄手段を備えた本体と、
該本体から離間したリモコン部材と、
該リモコン部材に配設されたスイッチパネルと、
該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、
該スイッチボタンの周縁部で、前記スイッチパネルに設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、
を備える人体局部洗浄装置。
【請求項3】
便器と、
該便器上に載置される便座と、
人体局部を洗浄する洗浄手段と、
該洗浄手段を備えた本体と、
該本体から離間したリモコン部材と、
該リモコン部材に配設されたスイッチパネルと、
該スイッチパネルに設けられた複数のスイッチボタンと、
前記リモコン部材の本体に設けられた凹部あるいは凸部が形成される指掛かり部材と、
を備える人体局部洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−243265(P2009−243265A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177800(P2009−177800)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【分割の表示】特願平11−186748の分割
【原出願日】平成11年6月30日(1999.6.30)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】