人体洗浄手段
【課題】吐水される洗浄水に比較的きれいな空気を、しかもまんべんなく散在させて混入でき、その結果、十分な洗浄感と高い洗浄性能とが得られる人体洗浄手段を実現する。
【解決手段】洗浄ノズル体11内部に、空気を流す空気流路14と洗浄水を流す水流路2と、洗浄水に空気を混入する空気混入体5とを備え、空気流路に空気を取り入れる空気取り入れ口13は、洗浄ノズル体の後部付近またはそれより上流側に備えたものである。上流からきれいな空気を搬送してきて混入することができて、使用者は清潔感を得ることができる。また、洗浄水への空気の混入が洗浄ノズル体の先端部の洗浄水が吐水される直前に実施されるので、空気同士が結合せず細粒のまま洗浄水と一緒に吐水されるため、使用者はマイルドでかつ十分な洗浄感と高い洗浄性能を得ることができる。
【解決手段】洗浄ノズル体11内部に、空気を流す空気流路14と洗浄水を流す水流路2と、洗浄水に空気を混入する空気混入体5とを備え、空気流路に空気を取り入れる空気取り入れ口13は、洗浄ノズル体の後部付近またはそれより上流側に備えたものである。上流からきれいな空気を搬送してきて混入することができて、使用者は清潔感を得ることができる。また、洗浄水への空気の混入が洗浄ノズル体の先端部の洗浄水が吐水される直前に実施されるので、空気同士が結合せず細粒のまま洗浄水と一緒に吐水されるため、使用者はマイルドでかつ十分な洗浄感と高い洗浄性能を得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体を洗浄する人体洗浄手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、洗浄ノズル体より洗浄水を噴出して用便後の人体の局部を洗浄する人体洗浄装置は知られている。従来のこの種の人体洗浄装置に使用されている洗浄ノズル体では、洗浄水に空気を混入して吐水するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図13は、特許文献1に記載された従来の人体洗浄手段としての洗浄ノズル体を示すものである。図13に示すように洗浄ノズル体1は、洗浄水流路2と、空気流路3と、気泡混入部4と、噴出部5から構成されている。ここで、洗浄ノズル体1内の洗浄水流路2を流れる洗浄水は、気泡混入部4において空気流路3を通って導入される空気と混合され、空気を含んだ洗浄水は噴出部5より吐水される。このように洗浄水に空気を混入することで洗浄水の水勢を変化させることができ、洗浄感および洗浄能力を高める効果があった。
【特許文献1】特開平11−350569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の構成では、人体を洗浄するために洗浄ノズル体1を人体洗浄装置本体に設け、この人体洗浄装置本体から便器内に洗浄ノズル体1を便器内に突き出した状態で洗浄動作を行うので洗浄水に混入する空気を、人体洗浄装置本体から突き出ている洗浄ノズル体1の吐水口(空気混入部4の先付近)近傍で、便器の中央付近から吸入していた。そして、この吸引した空気は、便器中央付近の排泄物の臭いがたちこめる可能性のある場所の空気であるため、使用者に不快感を与えることがあった。
【0005】
上記従来の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、洗浄水に混入する空気を、使用者に不清潔な感じを与えない場所から吸入し、衛生的な感じの得られる人体洗浄手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の人体洗浄手段は、内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置したものである。
【0007】
上記構成により、例えば人体洗浄装置本体に洗浄ノズル体を使用した場合には比較的きれいな人体洗浄装置本体内の空気を取り入れて洗浄水に混入して吐水でき、使用者は清潔感が得られる。また、洗浄水への空気の混入は所定長さの空気流路を経て空気混入体に至って行われるため、結果として洗浄ノズル体の先端部で洗浄水が吐水される直前に実施することが可能になり、洗浄水に空気をまんべんなく散在させることができて使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感が得られるとともに、高い洗浄性能を得ることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の人体洗浄手段は、比較的きれいな空気を洗浄水に混入できるので、使用者は清潔感を得ることができるとともに、空気を洗浄水にまんべんなく散在させることができるので、使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感と高い洗浄性能を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置したものである。
【0010】
これにより、洗浄水に混入する空気の取り入れ口は、洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に位置するので、例えば人体洗浄装置本体に洗浄ノズル体を使用した場合には比較的きれいな人体洗浄装置本体内の空気を取り入れて洗浄水に混入して吐水でき、従来のように便器の中央付近の空気ではなくなり、使用者は清潔感が得られる。
【0011】
また、例えば洗浄水への空気の混入を洗浄ノズル体の上流部で行う場合には、混入された空気と洗浄水とが水流路を流れる間に洗浄水中に混入された空気同士が互いに結合し合って空気の泡が大きくなり、吐水口からから洗浄水が吐水される際には、空気が大きな塊となってしまって吐出される。
【0012】
然るに本実施の形態では、洗浄水への空気の混入は所定長さの空気流路を経て空気混入体に至って行われるため、結果として洗浄ノズル体の先端部で洗浄水が吐水される直前に実施することが可能になり、すなわち、洗浄水への空気の混入が、洗浄ノズル体の先端部の洗浄水が吐水される直前に実施されるので空気同士が結合せず微細粒のまま洗浄水と一緒に吐水されるため、空気を噴流中の洗浄水にまんべんなく散在させることができ、使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感を得ることができる。
【0013】
第2の発明は、特に、第1の発明の空気取り入れ口を、洗浄ノズル体を設けた人体洗浄装置本体内部に位置するように構成したもので、便器とは人体洗浄装置本体を構成する外装体で隔てられた装置本体内部の空間から、比較的きれいな空気を搬送してきてこれを洗浄水に混入するので、使用者はさらに清潔感が得られる。
【0014】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の空気流路を、洗浄ノズル体内の水流路以外の部分で構成したもので、従って特別に空気流路を構成する例えばパイプを設けなくても洗浄ノズル体の内部そのものが空気の流路となるため、簡単な構成で空気流路が実現できる。
【0015】
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体と空気混入体は別材質で形成したもので、洗浄ノズル体として例えば、筒状体を使用し、空気混入体として例えば、内部に空洞部分とそうでない部分とが共に存在して複雑な形状をし、外形が塊の形態をしたものを使用した場合、これらを同じ材料を用いて形成するよりも別材質で形成した方が、それぞれ加工が容易となる。
【0016】
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の空気混入体を、合成樹脂で形成したもので、加工上、空気混入体を作る際に必要な精度が確保しやすい。
【0017】
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体を、抗菌材質とするもので、洗浄ノズル体の部分が菌などによって汚れるのを防ぐことができる。
【0018】
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体を、金属とするもので、洗浄ノズル体を例えば薄肉の金属の筒状体を使用して形成する場合、強度が確保できる上、加工が容易であるとともに、汚れを拭き取るなどの掃除が容易に行える。
【0019】
第8の発明は、特に、第7の発明の金属を、ステンレスとするもので、洗浄ノズル体の部分に菌などの汚れを付きにくくすることができるとともに、水に濡れても錆の発生を抑えることもできる。
【0020】
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体に開口を、空気混入体に吐水口を、それぞれ設け、前記開口を前記と水口よりも大きく形成したので、開口から吐水される洗浄水が開口以外の部分で阻まれるなど、その流れが乱される心配がない。
【0021】
第10の発明は、特に、第1〜第9のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体の開口を、多角形にしたもので、洗浄水が一方向に振動しながら吐水される場合など、洗浄水の噴流形態によっては、吐水される洗浄水の流れを乱さずに済むことができる。
【0022】
第11の発明は、特に、第1〜第10のいずれか1つの発明の空気混入体を、純流体素子で形成したもので、純流体素子から変化のある洗浄水が吐水されるので、強い洗浄力と良好な洗浄感を実現することができる。
【0023】
第12の発明は、特に、第11の発明の空気混入体の吐水口を、前記吐水口より噴出される吐水の噴出中心角を、洗浄ノズル体の長手方向に対して垂直ではないように構成してなるもので、吐水口を洗浄ノズル体の長手方向に対し傾けて配置することで、例えば洗浄する人体局部のおしりに対して最適な角度が実現できる上、純流体素子の形状を確保しながら省スペース化が実現できる。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の透視の外観斜視図で、図2は、図1の人体洗浄手段を備えた人体洗浄装置を便座に取り付けた状態を示すとともに、人体洗浄装置を操作するためのリモコン(遠隔操作手段)をトイレ室内に取り付けた状態を示す斜視図である。図3は、図1の洗浄ノズル体の空気混入体の拡大斜視図で、図4(a)は、同じく空気混入体の平面図で、図4(b)は断面拡大図である。図5は、便座に取り付け、人体洗浄手段を有する人体洗浄装置の平面図で、洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体に格納された状態を示し、図6は同様に洗浄ノズル体が人体洗浄装置から突き出した状態を示す平面図である。
【0026】
図1の人体洗浄手段10において、洗浄ノズル体11は金属であるステンレスで棒状の筒体で形成し、その内部に洗浄水を流すパイプの水流路12と、空気取り入れ口13から取り込んだ空気を流すパイプの空気流路14を有し、かつ先端部内に前記の両パイプを接続し、水流路12を流れてきた洗浄水と空気流路14を流れてきた空気とを混合する空気混入体15を有し、さらに空気混入体15には穴が四角形状の吐水口16を備えている。
【0027】
洗浄ノズル体11は、空気混入体15の吐水口16から吐水される空気の混じった洗浄水を通すため、吐水口16より大きい面積の円形の開口17を備えている。そして、洗浄ノズル体11は、図2及び図5、図6に示す人体洗浄装置本体21の中央内部から、用便後の人体の局部に洗浄水を噴射させて洗うため便器20内へ突き出して使用し、洗浄後は人体洗浄装置本体21の内部に格納するもので、従って洗浄ノズル体11の出し入れのための出入駆動機構であるラック等のノズル伸縮機構18と、これを駆動するためモータ等で駆動される歯車等の伸縮駆動部19を備えている。
【0028】
図2において、人体洗浄装置本体21は外郭をなす横長の外装体を便器20の後端部に横長に設置し、かつ前記外装体の両側部に便器20の上に乗る便座22と便蓋23を回動自在に支持している。そして、人体洗浄装置本体21は制御手段(図示せず)を備え、制御手段はトイレ室の壁のコンセントである電源24より電源コード25を通じて電気の供給を受ける。また、トイレ室内の便器20に比較的近い壁には、人体洗浄装置本体21を操作するためのリモコン26が設けられている。
【0029】
図3において、空気混入体15は空気と洗浄水とを混合するために後述する必要な部分及び四角形の形状の吐水口16を備えた空気混入体本体15aと、単に空気混入体本体15aの開口面を蓋するカバー体15bとで構成され、空気混入体本体15aの開口面にカバー体15bを接着剤等で接合して一つの塊としている。
【0030】
水流路12と空気流路14とは、細長いパイプで構成し、それぞれのパイプを図4(a)の空気混入体本体15aの一方の側面に接続し、または図3のように空気混入体本体15aの相対向する側面にそれぞれ接続しても良い。また、図4(a)は空気混入体15を上から見た図で、空気流路14は、空気混入体15の空気混入体本体15a側にのみ接続されている。
【0031】
また、図4(b)は図4(a)の空気混入体本体15aの開口面から見た図である。つまり、空気混入体本体15aの正面図を示すものである。空気混入体本体15aは水流路12を流れてきた洗浄水が通水される流入路27と、空気流路14を流れてきた空気を通す空気穴28と、これらの洗浄水と空気を混合する混合部29と、空気を混入した洗浄水を吐水する吐水口16を備えている。
【0032】
図5、図6は、それぞれ洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21に格納され、中に納められた状態と、洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21の中央部より一部(空気取り入れ口13のある部分)を残して突き出して吐水口16もしくは開口部17が人体洗浄装置本体21から外に出た状態とを示す。
【0033】
以上のように構成された人体洗浄手段10について、以下その動作、作用を説明する。
【0034】
使用者が用を足すためにトイレ室に入室し、図2に示すような人体洗浄装置本体21が設置された便座22に着座し、用を足した後にリモコン26を用いて局部を洗浄するための操作をすると、やがて図1に示す伸縮駆動部19が稼働し、また、伸縮機構18の働きによって、図5のように人体洗浄装置本体21内に格納されていた洗浄ノズル体11が、図6のように人体洗浄装置21よりせり出し、洗浄動作可能な状態となる。
【0035】
本実施の形態では、洗浄ノズル体11は内部が空洞で、かつ先端部が閉じた筒形状をしたステンレス製の棒体で、ステンレス製なので水に対する耐食性に優れ、また内部が空洞で円筒形をしていることからこれを大量に生産する場合を考えても薄板を丸く巻くだけで比較的容易に加工でき、さらに拭き取るなどの掃除が楽な上に菌などの汚れも付きにくい。
【0036】
また、リモコン26を操作の後、洗浄ノズル体11を人体洗浄装置本体21から電動で自動的に出し入れする方法の一例としては、次のようなものが挙げられる。ラックなどの伸縮機構18と、歯車を備えたモーターなどの伸縮駆動部19とを互いに組み合わせ、モーターへの通電を制御してモーターを任意に回転させると、その回転運動は歯車を介してラックの直動運動に変換される。そして、ラックが動くことでラックに取り付けられた洗浄ノズル体11が直動する。
【0037】
図1は、洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21から伸長された状態、つまり図6のように洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21から伸び出て人体の局部を洗浄可能な状態を示すのに対し、この状態で、伸縮駆動部19であるモーターが時計回りに回転を行うと、モーターに取り付けられた歯車も、時計回りに回転を行い、そしてこの歯車と歯が組合わされた伸縮機構18であるラックが図の右方向に直動し、ラックに取り付けられたステンレス製の洗浄ノズル体11も、図の右方向に駆動する。
【0038】
この結果、図5に示すように洗浄ノズル体11は人体洗浄装置本体21内に格納され、例えば使用者が便器20に用便を排泄する際などに、この洗浄ノズル体11が人体洗浄装置21から伸び出ていることで排泄の邪魔になることなどがなく良好に排泄が行える。一方、人体洗浄装置21内に格納された洗浄ノズル体11が、先に述べたようにリモコン26を操作して洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21よりせり出して洗浄可能な状態となるには、図1のモーターが反時計回りに回転を行い、これに伴って歯車が反時計まわりに回ると、その結果、ラックと洗浄ノズル体11が図1の左方向に駆動してノズルが伸び出てくることになる。
【0039】
人体洗浄手段10が洗浄動作可能な状態となると、予め接続された水道管より水道水が、電磁弁(図示せず)などの働きによって人体洗浄装置本体21に導入され、その水道水は洗浄水として図1の水流路12を通って空気混入体15に流入し、一方、空気取り入れ口13より取り込まれた人体洗浄装置本体21内のきれいな空気が空気流路14を経て空気混入体15に流入する。
【0040】
そして、この空気混入体15で洗浄水に空気が混入され、やがて、吐水口16より空気の混入された洗浄水が、洗浄ノズル体11の開口17を経て吐水される。ここで、空気混入体15に空気が取り込まれる原理について説明する。
【0041】
図4(b)において、混合部29の水流入口30、つまり洗浄水が流入路27から軍配のような形状をした混合部29に入る部分の流路は、他の流路に比べて流路幅が細くなっている。このため、ここを通り過ぎて混合部29に流入された洗浄水は、水流入口30へ流入する前に圧力の高い状態となる分、混合部29では減圧されることになり、よって混合部29の内部は負圧の状態となる。このため、空気を通す空気穴28からは大気より空気が吸入されることとなる。
【0042】
次に、空気混入体15から吐水される噴流の様子について説明する。図7(a)〜(d)に流入路27、混合部29、および吐水口16を流れる洗浄水の流れの様子を示す。流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、最初、偶然的に吐水口16の左右いずれかの壁面に付着して吐水されるが、仮に洗浄水が図7(a)に示すように、右側の吐水口16の右側の壁面から吐水されるとすると、一方で一部の洗浄水は図7(b)のように、環流となって混合部29の右側の壁面に沿って流れ、再び混合部29の水流入口30に戻される。
【0043】
すると、次に流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、上記のように右方向から戻ってくる環流の力を受けて、図7(c)のように今度は左方向に水が流され、やがて一部は吐水口16の左壁面に付着したまま吐水され、残りの洗浄水は環流となって混合部29の左側の壁面に沿って流れ、再び混合部29の水流入口30に戻される。そして、次に流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、上記のように左方向から戻ってくる環流の力を受けて、図7(d)のように今度は右方向に洗浄水が流され、吐水口16の右側の壁面から吐水される。
【0044】
以上のように流入路27から混合部29に流入した洗浄水の流れは、変化が繰り返され、連続的に見ると、吐水口16から吐水される洗浄水は吐水口16の左右の壁面に変わるがわる付着するのを繰り返し、左右に触れながら吐水される。そして、このように吐水される噴流が左右に振れることで強い洗浄力と、良好な洗浄感とが実現できる。なおここでは、空気穴28の図示並びに空気の流れについては説明を省略したが、空気穴28から混合部29に、混合部29内の負圧の効果で空気を混入することによって、環流が空気穴28を中心にしてより確実にまわると同時に、吐水される洗浄水に空気が混入されるので、さらにマイルドでありながら、かつ十分な洗浄力と洗浄感が得られる。ここで説明した空気混入体15は、一般に純流体素子(フルイディクス)と呼ばれる。
【0045】
このように本実施の形態では、洗浄ノズル体11の内部先端部に設けられた空気混入体15である純流体素子に空気を混入させる場合、図1のような空気流路14を用いて空気混入体15まで空気を搬送すれば、洗浄ノズル体11の先端部付近のように局部を洗浄した後の水がかかるような位置に空気を吸い込むための穴を余計に設けなくても良いことから、非常に優れた手段となる。また、これによって、後述のように洗浄水に混入する空気を便器20の中央付近の使用者に不快感を与えるような場所からではなく、使用者に不快感を与えないようなさらに上流側の場所から空気を吸い込んでこれを混入することによって、使用者に不快感を与えなくて済ませることもできる。
【0046】
例えば、図6のように洗浄水に混入する空気を、洗浄ノズル体11の外部から取り込むための空気取り入れ口13を人体洗浄装置本体21内部に位置するようにすれば、便器20の中央付近の、いわゆる排泄物などの臭いのする場所、あるいは臭いの残る場所の空気ではなく、そのような場所とは人体洗浄装置21を構成する筐体の壁で隔てられた人体洗浄装置本体21内部の空気を吸い込むことができるので、局部を洗浄する洗浄水の中に含まれる空気が、そのような比較的不快な印象を与えない位置から吸い込んだ空気であることから、よりいっそう使用者に不快感を与えずに済むことができる。
【0047】
なお、空気取り入れ口13は図1のように洗浄ノズル体11の長手方向に伸び出した形態であっても、図8のように洗浄ノズル体11の長手方向に対して空気取り入れ口13を約90°折り曲げて洗浄ノズル体11の外側面に位置させる形状であっても、また、図9のように空気取り入れ口13をさらに上流側に伸ばした状態で設けても、あるいは、この他の形状、形態であってもいずれでも良い。これらは、人体洗浄装置本体21内部の他の部品との配置位置の関係に依存して決定されることが多い。
【0048】
また、図10のように洗浄ノズル体11は、その内部空洞部分にパイプを中心部に内蔵して水流路12を設け、空気流路14は洗浄ノズル体11の筒体内部における水流路12以外の部分とすることもできる。この場合、空気取り入れ口13を洗浄ノズル体11の筒体に直接設け、空気混入体15の空気穴28を洗浄ノズル体11内部に配置すれば、空気取り入れ口13から吸い込んだ空気は、洗浄ノズル体11内部を通って空気穴28より空気混入体15に取り込まれる。
【0049】
この場合、空気混入体15に混入させる空気を、使用者に不快感を与えかねないような場所からは吸い込まないように、空気混入体15と洗浄ノズル体11の開口部17との間、並びに水流路12と洗浄ノズル体11背面部との間のそれぞれにシールを施しておく必要がある。
【0050】
また、上記のようなシールを施した上で、空気取り入れ口13の開口部を閉止させると、空気混入体15での洗浄水の流れを乱れさせ、空気混入体15の吐水口16から洗浄ノズル体11の開口17を経て吐水される洗浄水の噴流を、上記のように左右に振れながら吐水される噴流から、吐水口16の左右どちらかの壁面にのみ付着しながら吐水されるか、もしくは左右の壁面のほぼ中央を吐水されるかのいずれかの、いわゆる直噴流に切り換えることが可能となる。このことを利用すれば、使用者は好みに応じて洗浄水を振れる噴流と直噴流とに切り換えることができる。
【0051】
また、本実施の形態では図4(b)のように洗浄ノズル体11の長手方向、つまり水流路12の長手方向に対し、吐水口16の中心線31の位置までの角度が90°よりも小さいと、図11(a)のように約90°である場合に比べ、空気混入部15の高さを小さくすることができる。これは、局部を洗浄するに際して最適な角度が選択できるのと同時に、混合部29の形状を換えずに混合部29を水平位置に対して傾けることで、空気混入体15の高さを小さくできるもので、特に一定の内径を持つステンレス製の洗浄ノズル体11内部に、この空気混入体15を納める際には、このように空気混入体15の高さを小さくできることは非常に重要なことである。
【0052】
なお、この他にも図11(b)のように、必要に応じて水流路12の長手方向に対して吐水口16の中心線31の位置までの角度が90°よりも大きくしても構わない。ステンレス製の洗浄ノズル体11に純流体素子である空気混入体15を納めることで、純流体素子が菌などのヌメリなどによって汚されるのを防ぐことが可能となる。
【0053】
洗浄ノズル体11の材質としては、ステンレス製以外にも、汚れを簡単に拭き取りやすいように金属製のものに菌などの汚れが付きにくいように抗菌剤を練り込んだりコーティングをしたものなどが挙げられる。一方、混合部29や流入部27などの複雑な形状をした部分を供えた空気混入体15は、加工の便宜上、合成樹脂など金属とは別部材である方が好ましい。
【0054】
空気混入体15の加工方法としては、空気混入体本体15aを樹脂成形などで加工した後、別に樹脂成形して加工したカバー体15bを空気混入体本体15aにカバーをして、その後、これらを例えば超音波溶着などで接着すると比較的容易に作製できる。接着箇所は図3の実線で示す部分となる。ここで、空気混入体15の吐水口16は加工上、円形状よりも角(四角)形状の方が加工しやすいが、円形状であっても構わない。
【0055】
本実施の形態では、洗浄ノズル体11の開口17と、空気混入体15の吐水口16との関係は、開口17の開口面積が吐水口16よりも大きいばかりではなく、互いの位置関係が吐水口16から噴出される洗浄水を開口17が阻害しないような位置関係であるようにする必要がある。この関係を維持できさえすれば、例えば、図12に示すように、吐水口16が円形状で、開口17が四角形などの多角形の形状をしていても問題はなく、あるいは吐水口16と開口17が共に円形状であったり、または共に多角形形状であったりしても問題はない。
【0056】
先に述べたように、空気混入体15の吐水口16の形状を四角い口となるように加工した場合、噴流は図4(b)の左右の方向に振れて吐水されるため、洗浄ノズル体11の開口17の形状も四角形であると、開口17の開口面積を大きくしなくても噴流の形状を阻害しなくすることが。あるいは、その変わりに開口17を十分に大きな円形状の穴であっても問題はない。しかし、いずれの場合でも加工精度や組立精度を考慮に入れて、吐水口16と開口17との間にはある程度の余裕部分を設けておく必要がある。
【0057】
なお、本実施の形態では、人体洗浄装置本体21に設けられる洗浄水の加熱手段の形態としては、貯湯式であっても瞬間式であってもどちらでも構わない。本実施の形態で示したような純流体素子を用いれば、比較的流量に制限のある瞬間式でも良好な洗浄噴流が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明にかかる人体洗浄手段は、例えば使用者が用便後、局部を洗浄する際に、マイルドでありながら強い洗浄力と良好な洗浄感が得られる空気混入タイプの洗浄手段に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の透視の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における人体洗浄装置を便座に取り付けた状態を示すとともに、人体洗浄手段を操作するためのリモコン(遠隔操作手段)をトイレ室内に取り付けた状態を示す斜視図
【図3】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の洗浄ノズル体先端部に取り付けた空気混入体の拡大斜視図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における洗浄ノズル体の先端部に取り付けた空気混入体の上面図(b)同空気混入体の一方の開口面から見た図
【図5】本発明の実施の形態1における便座および人体洗浄装置で、洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体に格納された状態を示す平面図
【図6】同洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体から伸び出た状態を示す平面図
【図7】(a)〜(d)本発明の実施の形態1における空気混入体の内部を流れる洗浄水の流れの様子を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における透視の外観斜視図
【図9】本発明の実施の形態1における便座および人体洗浄装置の洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体から伸び出た状態を示す他の例の平面図
【図10】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における透視の外観斜視図
【図11】(a)本発明の実施の形態1における洗浄ノズル体の先端に取り付けた空気混入体本体の他の例における開口面から見た図(b)同洗浄ノズル体の先端に取り付けた空気混入体本体の他の例における開口面から見た図
【図12】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における外観斜視図
【図13】従来の人体洗浄手段の概略を示す断面図
【符号の説明】
【0060】
10 人体洗浄手段
11 洗浄ノズル体
12 水流路
13 空気取り入れ口
14 空気流路
15 空気混入体
16 吐水口
17 開口
21 人体洗浄装置本体
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体を洗浄する人体洗浄手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、洗浄ノズル体より洗浄水を噴出して用便後の人体の局部を洗浄する人体洗浄装置は知られている。従来のこの種の人体洗浄装置に使用されている洗浄ノズル体では、洗浄水に空気を混入して吐水するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図13は、特許文献1に記載された従来の人体洗浄手段としての洗浄ノズル体を示すものである。図13に示すように洗浄ノズル体1は、洗浄水流路2と、空気流路3と、気泡混入部4と、噴出部5から構成されている。ここで、洗浄ノズル体1内の洗浄水流路2を流れる洗浄水は、気泡混入部4において空気流路3を通って導入される空気と混合され、空気を含んだ洗浄水は噴出部5より吐水される。このように洗浄水に空気を混入することで洗浄水の水勢を変化させることができ、洗浄感および洗浄能力を高める効果があった。
【特許文献1】特開平11−350569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の構成では、人体を洗浄するために洗浄ノズル体1を人体洗浄装置本体に設け、この人体洗浄装置本体から便器内に洗浄ノズル体1を便器内に突き出した状態で洗浄動作を行うので洗浄水に混入する空気を、人体洗浄装置本体から突き出ている洗浄ノズル体1の吐水口(空気混入部4の先付近)近傍で、便器の中央付近から吸入していた。そして、この吸引した空気は、便器中央付近の排泄物の臭いがたちこめる可能性のある場所の空気であるため、使用者に不快感を与えることがあった。
【0005】
上記従来の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、洗浄水に混入する空気を、使用者に不清潔な感じを与えない場所から吸入し、衛生的な感じの得られる人体洗浄手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の人体洗浄手段は、内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置したものである。
【0007】
上記構成により、例えば人体洗浄装置本体に洗浄ノズル体を使用した場合には比較的きれいな人体洗浄装置本体内の空気を取り入れて洗浄水に混入して吐水でき、使用者は清潔感が得られる。また、洗浄水への空気の混入は所定長さの空気流路を経て空気混入体に至って行われるため、結果として洗浄ノズル体の先端部で洗浄水が吐水される直前に実施することが可能になり、洗浄水に空気をまんべんなく散在させることができて使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感が得られるとともに、高い洗浄性能を得ることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の人体洗浄手段は、比較的きれいな空気を洗浄水に混入できるので、使用者は清潔感を得ることができるとともに、空気を洗浄水にまんべんなく散在させることができるので、使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感と高い洗浄性能を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置したものである。
【0010】
これにより、洗浄水に混入する空気の取り入れ口は、洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に位置するので、例えば人体洗浄装置本体に洗浄ノズル体を使用した場合には比較的きれいな人体洗浄装置本体内の空気を取り入れて洗浄水に混入して吐水でき、従来のように便器の中央付近の空気ではなくなり、使用者は清潔感が得られる。
【0011】
また、例えば洗浄水への空気の混入を洗浄ノズル体の上流部で行う場合には、混入された空気と洗浄水とが水流路を流れる間に洗浄水中に混入された空気同士が互いに結合し合って空気の泡が大きくなり、吐水口からから洗浄水が吐水される際には、空気が大きな塊となってしまって吐出される。
【0012】
然るに本実施の形態では、洗浄水への空気の混入は所定長さの空気流路を経て空気混入体に至って行われるため、結果として洗浄ノズル体の先端部で洗浄水が吐水される直前に実施することが可能になり、すなわち、洗浄水への空気の混入が、洗浄ノズル体の先端部の洗浄水が吐水される直前に実施されるので空気同士が結合せず微細粒のまま洗浄水と一緒に吐水されるため、空気を噴流中の洗浄水にまんべんなく散在させることができ、使用者はマイルドで、かつ十分な洗浄感を得ることができる。
【0013】
第2の発明は、特に、第1の発明の空気取り入れ口を、洗浄ノズル体を設けた人体洗浄装置本体内部に位置するように構成したもので、便器とは人体洗浄装置本体を構成する外装体で隔てられた装置本体内部の空間から、比較的きれいな空気を搬送してきてこれを洗浄水に混入するので、使用者はさらに清潔感が得られる。
【0014】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の空気流路を、洗浄ノズル体内の水流路以外の部分で構成したもので、従って特別に空気流路を構成する例えばパイプを設けなくても洗浄ノズル体の内部そのものが空気の流路となるため、簡単な構成で空気流路が実現できる。
【0015】
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体と空気混入体は別材質で形成したもので、洗浄ノズル体として例えば、筒状体を使用し、空気混入体として例えば、内部に空洞部分とそうでない部分とが共に存在して複雑な形状をし、外形が塊の形態をしたものを使用した場合、これらを同じ材料を用いて形成するよりも別材質で形成した方が、それぞれ加工が容易となる。
【0016】
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明の空気混入体を、合成樹脂で形成したもので、加工上、空気混入体を作る際に必要な精度が確保しやすい。
【0017】
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体を、抗菌材質とするもので、洗浄ノズル体の部分が菌などによって汚れるのを防ぐことができる。
【0018】
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体を、金属とするもので、洗浄ノズル体を例えば薄肉の金属の筒状体を使用して形成する場合、強度が確保できる上、加工が容易であるとともに、汚れを拭き取るなどの掃除が容易に行える。
【0019】
第8の発明は、特に、第7の発明の金属を、ステンレスとするもので、洗浄ノズル体の部分に菌などの汚れを付きにくくすることができるとともに、水に濡れても錆の発生を抑えることもできる。
【0020】
第9の発明は、特に、第1〜第8のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体に開口を、空気混入体に吐水口を、それぞれ設け、前記開口を前記と水口よりも大きく形成したので、開口から吐水される洗浄水が開口以外の部分で阻まれるなど、その流れが乱される心配がない。
【0021】
第10の発明は、特に、第1〜第9のいずれか1つの発明の洗浄ノズル体の開口を、多角形にしたもので、洗浄水が一方向に振動しながら吐水される場合など、洗浄水の噴流形態によっては、吐水される洗浄水の流れを乱さずに済むことができる。
【0022】
第11の発明は、特に、第1〜第10のいずれか1つの発明の空気混入体を、純流体素子で形成したもので、純流体素子から変化のある洗浄水が吐水されるので、強い洗浄力と良好な洗浄感を実現することができる。
【0023】
第12の発明は、特に、第11の発明の空気混入体の吐水口を、前記吐水口より噴出される吐水の噴出中心角を、洗浄ノズル体の長手方向に対して垂直ではないように構成してなるもので、吐水口を洗浄ノズル体の長手方向に対し傾けて配置することで、例えば洗浄する人体局部のおしりに対して最適な角度が実現できる上、純流体素子の形状を確保しながら省スペース化が実現できる。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の透視の外観斜視図で、図2は、図1の人体洗浄手段を備えた人体洗浄装置を便座に取り付けた状態を示すとともに、人体洗浄装置を操作するためのリモコン(遠隔操作手段)をトイレ室内に取り付けた状態を示す斜視図である。図3は、図1の洗浄ノズル体の空気混入体の拡大斜視図で、図4(a)は、同じく空気混入体の平面図で、図4(b)は断面拡大図である。図5は、便座に取り付け、人体洗浄手段を有する人体洗浄装置の平面図で、洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体に格納された状態を示し、図6は同様に洗浄ノズル体が人体洗浄装置から突き出した状態を示す平面図である。
【0026】
図1の人体洗浄手段10において、洗浄ノズル体11は金属であるステンレスで棒状の筒体で形成し、その内部に洗浄水を流すパイプの水流路12と、空気取り入れ口13から取り込んだ空気を流すパイプの空気流路14を有し、かつ先端部内に前記の両パイプを接続し、水流路12を流れてきた洗浄水と空気流路14を流れてきた空気とを混合する空気混入体15を有し、さらに空気混入体15には穴が四角形状の吐水口16を備えている。
【0027】
洗浄ノズル体11は、空気混入体15の吐水口16から吐水される空気の混じった洗浄水を通すため、吐水口16より大きい面積の円形の開口17を備えている。そして、洗浄ノズル体11は、図2及び図5、図6に示す人体洗浄装置本体21の中央内部から、用便後の人体の局部に洗浄水を噴射させて洗うため便器20内へ突き出して使用し、洗浄後は人体洗浄装置本体21の内部に格納するもので、従って洗浄ノズル体11の出し入れのための出入駆動機構であるラック等のノズル伸縮機構18と、これを駆動するためモータ等で駆動される歯車等の伸縮駆動部19を備えている。
【0028】
図2において、人体洗浄装置本体21は外郭をなす横長の外装体を便器20の後端部に横長に設置し、かつ前記外装体の両側部に便器20の上に乗る便座22と便蓋23を回動自在に支持している。そして、人体洗浄装置本体21は制御手段(図示せず)を備え、制御手段はトイレ室の壁のコンセントである電源24より電源コード25を通じて電気の供給を受ける。また、トイレ室内の便器20に比較的近い壁には、人体洗浄装置本体21を操作するためのリモコン26が設けられている。
【0029】
図3において、空気混入体15は空気と洗浄水とを混合するために後述する必要な部分及び四角形の形状の吐水口16を備えた空気混入体本体15aと、単に空気混入体本体15aの開口面を蓋するカバー体15bとで構成され、空気混入体本体15aの開口面にカバー体15bを接着剤等で接合して一つの塊としている。
【0030】
水流路12と空気流路14とは、細長いパイプで構成し、それぞれのパイプを図4(a)の空気混入体本体15aの一方の側面に接続し、または図3のように空気混入体本体15aの相対向する側面にそれぞれ接続しても良い。また、図4(a)は空気混入体15を上から見た図で、空気流路14は、空気混入体15の空気混入体本体15a側にのみ接続されている。
【0031】
また、図4(b)は図4(a)の空気混入体本体15aの開口面から見た図である。つまり、空気混入体本体15aの正面図を示すものである。空気混入体本体15aは水流路12を流れてきた洗浄水が通水される流入路27と、空気流路14を流れてきた空気を通す空気穴28と、これらの洗浄水と空気を混合する混合部29と、空気を混入した洗浄水を吐水する吐水口16を備えている。
【0032】
図5、図6は、それぞれ洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21に格納され、中に納められた状態と、洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21の中央部より一部(空気取り入れ口13のある部分)を残して突き出して吐水口16もしくは開口部17が人体洗浄装置本体21から外に出た状態とを示す。
【0033】
以上のように構成された人体洗浄手段10について、以下その動作、作用を説明する。
【0034】
使用者が用を足すためにトイレ室に入室し、図2に示すような人体洗浄装置本体21が設置された便座22に着座し、用を足した後にリモコン26を用いて局部を洗浄するための操作をすると、やがて図1に示す伸縮駆動部19が稼働し、また、伸縮機構18の働きによって、図5のように人体洗浄装置本体21内に格納されていた洗浄ノズル体11が、図6のように人体洗浄装置21よりせり出し、洗浄動作可能な状態となる。
【0035】
本実施の形態では、洗浄ノズル体11は内部が空洞で、かつ先端部が閉じた筒形状をしたステンレス製の棒体で、ステンレス製なので水に対する耐食性に優れ、また内部が空洞で円筒形をしていることからこれを大量に生産する場合を考えても薄板を丸く巻くだけで比較的容易に加工でき、さらに拭き取るなどの掃除が楽な上に菌などの汚れも付きにくい。
【0036】
また、リモコン26を操作の後、洗浄ノズル体11を人体洗浄装置本体21から電動で自動的に出し入れする方法の一例としては、次のようなものが挙げられる。ラックなどの伸縮機構18と、歯車を備えたモーターなどの伸縮駆動部19とを互いに組み合わせ、モーターへの通電を制御してモーターを任意に回転させると、その回転運動は歯車を介してラックの直動運動に変換される。そして、ラックが動くことでラックに取り付けられた洗浄ノズル体11が直動する。
【0037】
図1は、洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21から伸長された状態、つまり図6のように洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21から伸び出て人体の局部を洗浄可能な状態を示すのに対し、この状態で、伸縮駆動部19であるモーターが時計回りに回転を行うと、モーターに取り付けられた歯車も、時計回りに回転を行い、そしてこの歯車と歯が組合わされた伸縮機構18であるラックが図の右方向に直動し、ラックに取り付けられたステンレス製の洗浄ノズル体11も、図の右方向に駆動する。
【0038】
この結果、図5に示すように洗浄ノズル体11は人体洗浄装置本体21内に格納され、例えば使用者が便器20に用便を排泄する際などに、この洗浄ノズル体11が人体洗浄装置21から伸び出ていることで排泄の邪魔になることなどがなく良好に排泄が行える。一方、人体洗浄装置21内に格納された洗浄ノズル体11が、先に述べたようにリモコン26を操作して洗浄ノズル体11が人体洗浄装置本体21よりせり出して洗浄可能な状態となるには、図1のモーターが反時計回りに回転を行い、これに伴って歯車が反時計まわりに回ると、その結果、ラックと洗浄ノズル体11が図1の左方向に駆動してノズルが伸び出てくることになる。
【0039】
人体洗浄手段10が洗浄動作可能な状態となると、予め接続された水道管より水道水が、電磁弁(図示せず)などの働きによって人体洗浄装置本体21に導入され、その水道水は洗浄水として図1の水流路12を通って空気混入体15に流入し、一方、空気取り入れ口13より取り込まれた人体洗浄装置本体21内のきれいな空気が空気流路14を経て空気混入体15に流入する。
【0040】
そして、この空気混入体15で洗浄水に空気が混入され、やがて、吐水口16より空気の混入された洗浄水が、洗浄ノズル体11の開口17を経て吐水される。ここで、空気混入体15に空気が取り込まれる原理について説明する。
【0041】
図4(b)において、混合部29の水流入口30、つまり洗浄水が流入路27から軍配のような形状をした混合部29に入る部分の流路は、他の流路に比べて流路幅が細くなっている。このため、ここを通り過ぎて混合部29に流入された洗浄水は、水流入口30へ流入する前に圧力の高い状態となる分、混合部29では減圧されることになり、よって混合部29の内部は負圧の状態となる。このため、空気を通す空気穴28からは大気より空気が吸入されることとなる。
【0042】
次に、空気混入体15から吐水される噴流の様子について説明する。図7(a)〜(d)に流入路27、混合部29、および吐水口16を流れる洗浄水の流れの様子を示す。流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、最初、偶然的に吐水口16の左右いずれかの壁面に付着して吐水されるが、仮に洗浄水が図7(a)に示すように、右側の吐水口16の右側の壁面から吐水されるとすると、一方で一部の洗浄水は図7(b)のように、環流となって混合部29の右側の壁面に沿って流れ、再び混合部29の水流入口30に戻される。
【0043】
すると、次に流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、上記のように右方向から戻ってくる環流の力を受けて、図7(c)のように今度は左方向に水が流され、やがて一部は吐水口16の左壁面に付着したまま吐水され、残りの洗浄水は環流となって混合部29の左側の壁面に沿って流れ、再び混合部29の水流入口30に戻される。そして、次に流入路27から混合部29に流入した洗浄水は、上記のように左方向から戻ってくる環流の力を受けて、図7(d)のように今度は右方向に洗浄水が流され、吐水口16の右側の壁面から吐水される。
【0044】
以上のように流入路27から混合部29に流入した洗浄水の流れは、変化が繰り返され、連続的に見ると、吐水口16から吐水される洗浄水は吐水口16の左右の壁面に変わるがわる付着するのを繰り返し、左右に触れながら吐水される。そして、このように吐水される噴流が左右に振れることで強い洗浄力と、良好な洗浄感とが実現できる。なおここでは、空気穴28の図示並びに空気の流れについては説明を省略したが、空気穴28から混合部29に、混合部29内の負圧の効果で空気を混入することによって、環流が空気穴28を中心にしてより確実にまわると同時に、吐水される洗浄水に空気が混入されるので、さらにマイルドでありながら、かつ十分な洗浄力と洗浄感が得られる。ここで説明した空気混入体15は、一般に純流体素子(フルイディクス)と呼ばれる。
【0045】
このように本実施の形態では、洗浄ノズル体11の内部先端部に設けられた空気混入体15である純流体素子に空気を混入させる場合、図1のような空気流路14を用いて空気混入体15まで空気を搬送すれば、洗浄ノズル体11の先端部付近のように局部を洗浄した後の水がかかるような位置に空気を吸い込むための穴を余計に設けなくても良いことから、非常に優れた手段となる。また、これによって、後述のように洗浄水に混入する空気を便器20の中央付近の使用者に不快感を与えるような場所からではなく、使用者に不快感を与えないようなさらに上流側の場所から空気を吸い込んでこれを混入することによって、使用者に不快感を与えなくて済ませることもできる。
【0046】
例えば、図6のように洗浄水に混入する空気を、洗浄ノズル体11の外部から取り込むための空気取り入れ口13を人体洗浄装置本体21内部に位置するようにすれば、便器20の中央付近の、いわゆる排泄物などの臭いのする場所、あるいは臭いの残る場所の空気ではなく、そのような場所とは人体洗浄装置21を構成する筐体の壁で隔てられた人体洗浄装置本体21内部の空気を吸い込むことができるので、局部を洗浄する洗浄水の中に含まれる空気が、そのような比較的不快な印象を与えない位置から吸い込んだ空気であることから、よりいっそう使用者に不快感を与えずに済むことができる。
【0047】
なお、空気取り入れ口13は図1のように洗浄ノズル体11の長手方向に伸び出した形態であっても、図8のように洗浄ノズル体11の長手方向に対して空気取り入れ口13を約90°折り曲げて洗浄ノズル体11の外側面に位置させる形状であっても、また、図9のように空気取り入れ口13をさらに上流側に伸ばした状態で設けても、あるいは、この他の形状、形態であってもいずれでも良い。これらは、人体洗浄装置本体21内部の他の部品との配置位置の関係に依存して決定されることが多い。
【0048】
また、図10のように洗浄ノズル体11は、その内部空洞部分にパイプを中心部に内蔵して水流路12を設け、空気流路14は洗浄ノズル体11の筒体内部における水流路12以外の部分とすることもできる。この場合、空気取り入れ口13を洗浄ノズル体11の筒体に直接設け、空気混入体15の空気穴28を洗浄ノズル体11内部に配置すれば、空気取り入れ口13から吸い込んだ空気は、洗浄ノズル体11内部を通って空気穴28より空気混入体15に取り込まれる。
【0049】
この場合、空気混入体15に混入させる空気を、使用者に不快感を与えかねないような場所からは吸い込まないように、空気混入体15と洗浄ノズル体11の開口部17との間、並びに水流路12と洗浄ノズル体11背面部との間のそれぞれにシールを施しておく必要がある。
【0050】
また、上記のようなシールを施した上で、空気取り入れ口13の開口部を閉止させると、空気混入体15での洗浄水の流れを乱れさせ、空気混入体15の吐水口16から洗浄ノズル体11の開口17を経て吐水される洗浄水の噴流を、上記のように左右に振れながら吐水される噴流から、吐水口16の左右どちらかの壁面にのみ付着しながら吐水されるか、もしくは左右の壁面のほぼ中央を吐水されるかのいずれかの、いわゆる直噴流に切り換えることが可能となる。このことを利用すれば、使用者は好みに応じて洗浄水を振れる噴流と直噴流とに切り換えることができる。
【0051】
また、本実施の形態では図4(b)のように洗浄ノズル体11の長手方向、つまり水流路12の長手方向に対し、吐水口16の中心線31の位置までの角度が90°よりも小さいと、図11(a)のように約90°である場合に比べ、空気混入部15の高さを小さくすることができる。これは、局部を洗浄するに際して最適な角度が選択できるのと同時に、混合部29の形状を換えずに混合部29を水平位置に対して傾けることで、空気混入体15の高さを小さくできるもので、特に一定の内径を持つステンレス製の洗浄ノズル体11内部に、この空気混入体15を納める際には、このように空気混入体15の高さを小さくできることは非常に重要なことである。
【0052】
なお、この他にも図11(b)のように、必要に応じて水流路12の長手方向に対して吐水口16の中心線31の位置までの角度が90°よりも大きくしても構わない。ステンレス製の洗浄ノズル体11に純流体素子である空気混入体15を納めることで、純流体素子が菌などのヌメリなどによって汚されるのを防ぐことが可能となる。
【0053】
洗浄ノズル体11の材質としては、ステンレス製以外にも、汚れを簡単に拭き取りやすいように金属製のものに菌などの汚れが付きにくいように抗菌剤を練り込んだりコーティングをしたものなどが挙げられる。一方、混合部29や流入部27などの複雑な形状をした部分を供えた空気混入体15は、加工の便宜上、合成樹脂など金属とは別部材である方が好ましい。
【0054】
空気混入体15の加工方法としては、空気混入体本体15aを樹脂成形などで加工した後、別に樹脂成形して加工したカバー体15bを空気混入体本体15aにカバーをして、その後、これらを例えば超音波溶着などで接着すると比較的容易に作製できる。接着箇所は図3の実線で示す部分となる。ここで、空気混入体15の吐水口16は加工上、円形状よりも角(四角)形状の方が加工しやすいが、円形状であっても構わない。
【0055】
本実施の形態では、洗浄ノズル体11の開口17と、空気混入体15の吐水口16との関係は、開口17の開口面積が吐水口16よりも大きいばかりではなく、互いの位置関係が吐水口16から噴出される洗浄水を開口17が阻害しないような位置関係であるようにする必要がある。この関係を維持できさえすれば、例えば、図12に示すように、吐水口16が円形状で、開口17が四角形などの多角形の形状をしていても問題はなく、あるいは吐水口16と開口17が共に円形状であったり、または共に多角形形状であったりしても問題はない。
【0056】
先に述べたように、空気混入体15の吐水口16の形状を四角い口となるように加工した場合、噴流は図4(b)の左右の方向に振れて吐水されるため、洗浄ノズル体11の開口17の形状も四角形であると、開口17の開口面積を大きくしなくても噴流の形状を阻害しなくすることが。あるいは、その変わりに開口17を十分に大きな円形状の穴であっても問題はない。しかし、いずれの場合でも加工精度や組立精度を考慮に入れて、吐水口16と開口17との間にはある程度の余裕部分を設けておく必要がある。
【0057】
なお、本実施の形態では、人体洗浄装置本体21に設けられる洗浄水の加熱手段の形態としては、貯湯式であっても瞬間式であってもどちらでも構わない。本実施の形態で示したような純流体素子を用いれば、比較的流量に制限のある瞬間式でも良好な洗浄噴流が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明にかかる人体洗浄手段は、例えば使用者が用便後、局部を洗浄する際に、マイルドでありながら強い洗浄力と良好な洗浄感が得られる空気混入タイプの洗浄手段に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の透視の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における人体洗浄装置を便座に取り付けた状態を示すとともに、人体洗浄手段を操作するためのリモコン(遠隔操作手段)をトイレ室内に取り付けた状態を示す斜視図
【図3】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の洗浄ノズル体先端部に取り付けた空気混入体の拡大斜視図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における洗浄ノズル体の先端部に取り付けた空気混入体の上面図(b)同空気混入体の一方の開口面から見た図
【図5】本発明の実施の形態1における便座および人体洗浄装置で、洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体に格納された状態を示す平面図
【図6】同洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体から伸び出た状態を示す平面図
【図7】(a)〜(d)本発明の実施の形態1における空気混入体の内部を流れる洗浄水の流れの様子を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における透視の外観斜視図
【図9】本発明の実施の形態1における便座および人体洗浄装置の洗浄ノズル体が人体洗浄装置本体から伸び出た状態を示す他の例の平面図
【図10】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における透視の外観斜視図
【図11】(a)本発明の実施の形態1における洗浄ノズル体の先端に取り付けた空気混入体本体の他の例における開口面から見た図(b)同洗浄ノズル体の先端に取り付けた空気混入体本体の他の例における開口面から見た図
【図12】本発明の実施の形態1における人体洗浄手段の人体を洗浄するのに用いる洗浄ノズル体の他の例における外観斜視図
【図13】従来の人体洗浄手段の概略を示す断面図
【符号の説明】
【0060】
10 人体洗浄手段
11 洗浄ノズル体
12 水流路
13 空気取り入れ口
14 空気流路
15 空気混入体
16 吐水口
17 開口
21 人体洗浄装置本体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置した人体洗浄手段。
【請求項2】
空気流路の空気取り入れ口は、洗浄ノズル体を設けた人体洗浄装置本体内部に位置するように構成した請求項1に記載の人体洗浄手段。
【請求項3】
空気流路は、洗浄ノズル体内の水流路以外の部分で構成してなる請求項1または請求項2に記載の人体洗浄手段。
【請求項4】
洗浄ノズル体と空気混入体は別材質で形成してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項5】
空気混入体は、合成樹脂で形成してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項6】
洗浄ノズル体は、抗菌材質で形成してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項7】
洗浄ノズル体は、金属で形成してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項8】
洗浄ノズル体の金属は、ステンレスにしてなる請求項7に記載の人体洗浄手段。
【請求項9】
洗浄ノズル体は開口を、空気混入体は吐水口をそれぞれ設け、前記開口は前記吐水口よりも大きくしてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項10】
洗浄ノズル体の開口は、多角形にしてなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項11】
空気混入体は、純流体素子で形成してなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項12】
空気混入体の吐水口は、前記吐水口より噴出される吐水の噴出中心角を、洗浄ノズル体の長手方向に対して垂直ではないように構成してなる請求項11に記載の人体洗浄手段。
【請求項1】
内部に洗浄水を流す水流路、空気を流す空気流路、洗浄水に空気を混入する空気混入体を有し、空気混入の洗浄水を先端部より噴出する棒状の洗浄ノズル体を備え、前記空気流路は空気取り入れ口を、前記洗浄ノズル体の後部またはそれより上流側に配置した人体洗浄手段。
【請求項2】
空気流路の空気取り入れ口は、洗浄ノズル体を設けた人体洗浄装置本体内部に位置するように構成した請求項1に記載の人体洗浄手段。
【請求項3】
空気流路は、洗浄ノズル体内の水流路以外の部分で構成してなる請求項1または請求項2に記載の人体洗浄手段。
【請求項4】
洗浄ノズル体と空気混入体は別材質で形成してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項5】
空気混入体は、合成樹脂で形成してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項6】
洗浄ノズル体は、抗菌材質で形成してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項7】
洗浄ノズル体は、金属で形成してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項8】
洗浄ノズル体の金属は、ステンレスにしてなる請求項7に記載の人体洗浄手段。
【請求項9】
洗浄ノズル体は開口を、空気混入体は吐水口をそれぞれ設け、前記開口は前記吐水口よりも大きくしてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項10】
洗浄ノズル体の開口は、多角形にしてなる請求項1〜9のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項11】
空気混入体は、純流体素子で形成してなる請求項1〜10のいずれか1項に記載の人体洗浄手段。
【請求項12】
空気混入体の吐水口は、前記吐水口より噴出される吐水の噴出中心角を、洗浄ノズル体の長手方向に対して垂直ではないように構成してなる請求項11に記載の人体洗浄手段。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−132225(P2006−132225A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−323347(P2004−323347)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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