人工乳首
【課題】 乳児の口の発達に及ぼす影響を最小にする材料で作られた人工乳首を提供する。
【解決手段】 人工ベービー哺乳乳首(310)は、実質的に中実の乳首部分(312)を含み、乳首部分は、該乳首部分に形成された、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトを有する。乳首は、低ジュロメーター材料を有する材料の使用により、圧縮されたとき、1つ又はそれ以上のダクトの中の流体の流れを阻止するように圧縮可能である。
【解決手段】 人工ベービー哺乳乳首(310)は、実質的に中実の乳首部分(312)を含み、乳首部分は、該乳首部分に形成された、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトを有する。乳首は、低ジュロメーター材料を有する材料の使用により、圧縮されたとき、1つ又はそれ以上のダクトの中の流体の流れを阻止するように圧縮可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、乳児の哺乳瓶用の人工乳首に関する。
【背景技術】
【0002】
母乳養育のメリットは、科学論文に良く述べられている。栄養学的、免疫学的、心理学的及び他の一般的な健康上の利点を含む多くの利点が注目されている。人工栄養(ミルク)又は調合乳と比較して人の母乳のメリットのリストは、理想的な栄養分、より良い吸収、少ない食品関連アレルギー、もっと有利な心理学的発達、より良い免疫防御、及びかなりの経済的利点を含む。全面的な母乳養育の他の利点は適切な歯並び及び他の関連した利点を生じさせる乳児の口腔の発達に関する積極的な効果を含む。
【0003】
しかしながら、種々の理由のために、全面的な母乳養育は、常に可能ではない。この例は、養母が乳児に授乳するのに十分な母乳を出すことができない場合である。このような場合には、人工栄養を使用して母乳養育を補う。仕事に戻る養母は、搾乳機を使用して後で乳児に与えるべき乳を搾ることができる。乳児に人工調合乳又は以前に搾った母乳を哺乳する場合には、人工乳首を備えた瓶を使用して乳児に哺乳することが普通である。
【0004】
母乳養育の機械的な面は、人工栄養養育の面と比較して著しく異なる。母乳育ちの赤ちゃんでは、舌の作用が、ローリング運動又は蠕動運動のものであるように見える。しかしながら、人工栄養育ちの赤ちゃんの舌の作用はしばしば、もっとピストン状運動又は絞り運動であると考えられる。端に大きな孔を有する人工乳首付の瓶からの乳の豊富な流れを止めるためには、乳児は舌を乳首の孔に向かって押し上げて調合乳が噴出するのを防止する。舌のこの異常な活動は、舌トラスト又は異常飲み込みと呼ばれる。母乳育ちの赤ちゃんが吸っていない又は飲み込んでいないとき、赤ちゃんは、乳首を舌で適度にへこまして休み、人工栄養育ちの赤ちゃんは、乳首が膨張し、即ち舌をへこませて休む。舌の移動と舌の休み位置との違い及び母乳育ちの赤ちゃんと人工栄養育ちの赤ちゃんとの違いはおそらく、人工乳首の性質による。
【0005】
既存の人工乳首の望ましくない影響はしばしば、永久であり、晩年での矯正は、少なくとも一部が影響された筋肉の発達により困難である。胸の乳首の形状は、母乳授乳中乳児の口の内部形状によって決められる。しかしながら、人工乳首は、既に特別な形状で形成され、そして胸の組織よりも硬い材料で作られる。
【0006】
最近の研究によれば、口腔の発達の早い段階では、パレットは、軟化したワックスと殆ど同じくらい展性である。その結果、人工栄養で育てられた子供は、母乳で育てられた子供のほぼ二倍不正交合を有しているようである。指を吸うこと及びおしゃぶり状のものの使用が不正交合の防止を増大させると思われていたのと同じ方法で、在来の人工乳首の使用は、口腔の形成時にマイナスに影響を及ぼす。
【0007】
従って、自然の胸の乳首にもっと厳密にまね、口の発達に関して人工栄養の影響を減じ又は除去する人工乳首の要求がある。本発明はこの要求を満たすものと信じられる。
【発明の開示】
【0008】
本発明の目的は、乳児の口の発達に及ぼす影響を最小にする材料で作られた人工乳首を提供するにある。本発明の他の目的は、ミルクを、典型的な母乳吸込みレベルで流れさせる人工乳首を提供するにある。本発明の更に他の目的は、伸ばして半径方向に圧縮又は収縮されるとき、ミルクを流れさせない、又はその流れを実質的に止める人工乳首を提供するにある。本発明のさらに他の目的は、母の乳首と同様な仕方で口腔内に位置決めされる人工乳首を提供するにある。本発明の他の目的は、ミルク又は他の流体を、母の乳首と同様な方法及び流量で流れさせる人工乳首を提供するにある。
【0009】
全体的にみて、本発明の乳首は、1つの広い観点では、自然の母乳授乳の吸乳/飲み込み/呼吸パターンと同様なパターンを助長するように設計されている。これは、授乳乳児への母乳の望ましくない押し入れを減じ又は除去する。
【0010】
本発明の1つの観点では、ベービー哺乳装置は、実質的に中実の乳首を含み、乳首には、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成されている。乳首は、圧縮されたとき、1つ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止するように半径方向に圧縮できる。同様に、乳首は、伸ばされるとき(引っ張られるとき)流体の流れを阻止するように半径方向に収縮する。
【0011】
本発明の特別な観点では、乳首は、約10よりも小さいそして1より下のショアーA硬度であるのがよい。特に、ショアー00スケールでは、約20ないし約45の範囲が、現在のところでは最も望ましいと考えられる。乳首は、3つ以上の細長いダクトを有するのがよい。流体ダクトは、他の変形例では、乳首の中心軸線に対して半径方向に片寄せられる。更に、ダクトの端開口は、ダクトの中心軸線に対して半径方向に片寄せられても良い。
【0012】
1つの実施形態では、乳首は、一体の乳首部分及び取付け部分を有する。取付け部分は、乳首部分のショアーA硬度と同じショアーA硬度を有する材料で形成されるが、この実施形態では、取付け部分は、乳首部分のショアーA硬度よりも比較的高いショアーA硬度を有する材料で形成されるのがよい。これは、例えば、容器に取り付けるためのより硬質の構造を提供する。
【0013】
他の形態では、乳首は、乳首端及び本体部分を含む。本体部分には、1つのベント又は複数のベントが形成される。ベントは、大気と連通している水平通路及び第1端が水平通路に、第2端が乳首の内室に連通している縦通路を含む。
【0014】
本発明野他の観点は、約10よりも小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳首に又はその近くに流体を乳首の中を導くために形成され、最も好ましくは、全体的に中実の乳首部分を貫いて延びる1つ又はそれ以上のダクトと、を含むベービー授乳装置を提供する。
【0015】
本発明の他の観点は、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトを形成し、流量制限部を有する実質的に中実の乳首を含むベービー授乳装置を提供する。1つの流量制限部は、乳首が半径方向に圧縮されか軸線方向に伸ばされるかのいずれか又は両方の時1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止する。他の観点は、単独で流体流量を制限するに十分である、ここに開示したようなダクトの端の末端孔の小さいサイズ並びに弁又は弁状端部の使用である。これらの流量制限部は、流体容器に戻る空気の量を減ずる。ここに開示したベント構造は、乳児が授乳で欲しくない空気を吸い込むのを防止するのに役立つ。ダクトは横断面が円形である。他の実施形態では、ダクトは長手方向スリットで終わる。更に他の実施形態では、ダクトは、「S」形スリット又は「Y」形スリットで終わる。
【0016】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳首部分と一体に成るように形成された容器取付け部分と、を含む一体(ワンピース)の哺乳乳首を提供する。
【0017】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された、延びた細長い部分と、を含む一体の哺乳乳首を提供する。延びた部分は、近位部分及びベース部分と、近位部分からベース部分まで中実の乳首部分の中の1つ又はそれ以上のダクトと、を含む。ベース部分は、外方に延びる半径方向フランジと、乳首部分と一体になるように形成された容器取付け部分と、を含む。容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジに連結された第1端及び第2端を有する。第2端の内周には内溝が形成される。内溝は、ネジ山を有する容器に取り外し可能に取り付けられるように寸法決めされ且つ形成される(このネジ山と溝の配列は逆にされてもよい)。
【0018】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された、延びた部分と、を含む一体の哺乳乳首を提供する。延びた部分は、流体を導くため延びた部分の中を延びる1つ又はそれ以上のダクト及びベース部分を含む。容器取付け部分は、ベース部分に取り付けられる。容器取付け部分は、一般的には、円筒形であり、そしてフランジ付の第1端を有する。フランジは、第1端から内方に延び、そしてそこに形成された複数の開口を有する。製造中、軟質のベース部分は、開口を介してフランジと絡み合う。
【0019】
容器取付け部分は、ネジ山、スナップ嵌め等のような、容器との取付けのための手段を含む。
【0020】
本発明の1つの実施形態の他の観点は、人工乳首の乳首部分のための、出来るだけ低いデュロメーター材料を提供するにある。好ましくは、カラー部分のために比較的高いデュロメーター材料が提供される。乳首部分は、カラー部分又は取付け部分に直接成形又は連結され、或いはもっと在来の乳首/カラー形体である。
【0021】
本発明の実施形態の他の観点は、各ダクトの遠位端に、各ダクトの中を通る流体の流量を調整する弁の位置決めである。弁は、吸込み作用に応じて開閉するように設計される。
【0022】
それでもなお、本発明の最も著しい特質の1つは、乳首の延びた部分の非常に低いデュロメーター材料であると考えられ、その材料が、授乳中の乳児による伸張と圧縮の両方の操作で、どのように挙動するかであると考えられる。好ましい実質的に中実の乳首の細長いダクトは、この非常に低いデュロメーター材料で先行技術の人工乳首よりももっと母の乳首のように反応するようである。乳児はまた、胸での授乳をもっと沢山思い出す仕方で延びた部分の遠位端を取り囲み且つ遠位端から外方向に延びる柔らかい領域に触れると信じられる。その上、多くの先行技術の人工乳首と違って、本発明では、乳首の流体流量特性を真空の変化に応答させる。乳首の低デュロメーター材料は、おそらく、本発明の他の特徴と組み合わせて、比較的高い真空で(乳児による)より高い流体流量を可能にするように作ることができると考えられる。
【0023】
ここで明らかになるように、最も好ましいデュロメーターは約ショアーA5又はそれより下の範囲であると考えられ、最も好ましくは、ショアー00 20乃至45のあたりである。後者の範囲よりしたでも有用である。
【0024】
授乳による伸張及び圧縮の範囲で、この乳首の望ましい結果を見る他の方法は、乳首材料の伸びを通してである。乳首の細長い部分に大変有用であると思われた材料は、最も好ましい実施形態では300%の伸びで略40psi又はそれより小さい応力を示していた。
【0025】
これらの目的は、他の目的及び利点とともに、以下でもっと完全に説明するように、発明の一部をなす添付図面を参照する本発明の構造及び作用の詳細から更に理解されよう。添付図面において、同じ数字は全体を通して同じ部分を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、瓶又は袋のような容器用の、全体的に10で示す乳首の実施形態を示す。乳首10は、どんな適当な材料でも作ることができるが、好ましい形態では、シリコーンゴムのようなシリコーン材料で作られる。好ましくは、乳首材料はシリコーンであるが、ポリイソプレンのような熱可塑性エラストマー(TPE’s)及び哺乳に適合するその他のもののような他の材料であってもよい。人の乳児哺乳の環境で説明されているが、本発明は、流体を非乳児に与える動物哺乳に広く適用できることに気づくであろう。
【0027】
ここでの乳首10は、乳児の口への挿入のための及び取り付けた瓶(図示せず)から流体を導くための実質的に中実の乳首部分12を乳首の近位端に有する2つのサブパーツで形成されている。近位及び遠位は指示的用語であるが、ここでは、使用者(例えば、乳児)について選ばれている。乳首部分は全体的に円筒形の実質的に中実の本体である。しかしながら、乳首は、「歯科矯正学的」デザインのような他の形状であってもよいことは理解されよう。本出願の目的のために用語「実質的に中実」は、完全に中実(即ち流体を導くための1つ又はそれ以上の細いダクトの存在を除いて気孔も中空もない)からダクトが半径方向幅よりも著しく大きい長手方向長さを有する場合に乳首部分に形成された1つ又はそれ以上のダクトを含む側壁で構成された中空内部を有することまでの範囲と広く定義される。理解されるように、完全に中実の構造を要求しない本発明のこの点の「中実」乳首部分12にはある機能的な特質がある。
【0028】
好ましくは、乳首部分12を作っている材料は、実質的に約1乃至約20の範囲内にあるデュロメーターA(又はショアーA)硬度を有する。もっと好ましくは、第1材料は、1乃至約3の範囲内にあり、又はショアー00に変換すると、最も好ましくは、約20乃至約45の範囲内にあるデュロメーターAを有する。それでもなお、後者の範囲以下は効果的であるとは考えられない。文言「xよりも小さい」又は「約xよりも小さい」の使用はxを含むことを理解するであろう。
【0029】
乳首10は、その遠位端に形成された第2サブパーツ即ち取付け部分14を含み、該部分は、流体密の方法で容器に取り付けられるように設計されている。変形例として、二次カラー又は同様な取付け片を、乳首を容器に取り付けるのに使用しても良い。取付け部分14を作っている材料は、好ましくは、乳首部分12と同じデュロメーターA硬度又はそれより大きいデュロメーターA硬度を有する。1つの実施形態では、取付け部分14は、約1乃約100の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。もっと好ましくは、取付け部分14の材料は、実質的に、約20乃至約90の範囲内にある、更にもっと好ましくは、約70乃至約90の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。
【0030】
図1及び2に示す乳首部分12は、複数のダクト16を有する。たった1を含む、どんな数のダクト16を使用しても良い。ダクト16は、乳首12の材料に形成された長手方向(軸線方向)通路である。各ダクトは、乳首10の内室20と連通している内開口18を有する。各ダクトは、乳首10の外部に開放する外開口22を有する。流体は、室20からダクト16を通して内開口18に流入し、外開口22から流出する。変形実施形態では、外開口22は弁23(図1A)を含み、その機能は、少なくとも一部が、ある環境では、そこの中の流体の流を制御し、減じ又は阻止する。
【0031】
フランジ状スカート又は移行部材24が、乳首部分12から取付け部分14の上環状面26までほぼ半径方向に延びる。取付け部分14の主本体28は、わずかに凹面の円筒体
30で形成されるのがよいが、凹面は必要とされない。取付け部分14の下部32は、内ニップ34及び下ニップ36を含み、これらニップ間に内溝38が構成される。下部32は容器(図示せず)に受け入れられるように弾性的に変形できるのがよい。内溝38は、スナップ嵌め、ネジ山取付け部等におけるような、容器の対応する合わせ部に嵌められる。
【0032】
乳首10は、単一の一体パーツとして形成されてもよいし、或いは2つ以上のパーツを互いに接合されても良い。この図示した第1実施形態では、乳首10はスカーフタイプ接合40によって2つのパーツで形成される。接着剤接着、熱接着、化学接着、接触成形、超音波溶接又は他の方法が接合40を互いに保持する。例えば成形、キャスティング又はツーショット成形のような、乳首10を形成するどんな適当な方法も採用できる。
【0033】
図2はダクト16の配列の1つの実施形態を示す。ダクト16は、個々のダクト6個を数えるが、どんな適当な数のダクトも考えられる。ダクトは三角形のパターンに配列され、三角形の各頂点は、乳首の中間即ち中心軸から等間隔をなしている。2つのダクト16は1組をなし、中心軸から軸線方向外方に一直線に配列されるように位置決めされる。流体を乳首の中を効果的に導くダクトの他の配列が考えられ、これがたった1つのダクトである。上述したように、ダクト16は、例えば、丸孔、スリット、のみ、S形孔又はY形孔、若しくは適当な末端孔形状で終わるのがよい。ダクトの末端は、スリットであろうと他の形状であろうと、弁として機能する。
【0034】
図3は本発明の他の実施形態を示す。図示した実施形態では、乳首110はツーパーツ構造で形成される。乳首部分112は、実質的に中実乳首端113を含み、中空ドーム形本体15まで延びる。乳首部分112は,上記のものと同様であり、即ち実質的に中実乳首本体はその中を延びる複数のダクト116を含む。本体115は、乳首112の基部から外方に広がり、そして瓶(図示せず)に連結するためのカラー142に連結する。
【0035】
図4は本発明によるカラー142の1つの実施形態を示す。カラー142は,ここでは硬質プラスチック材料で形成される。カラー142は、環状側壁144を有する。取付けリング146がカラー142の上端148に位置決めされる。取付けリング146は、側壁144から半径方向内方に形成され、そして有孔形体150を有する。有孔形体150は間に開口152を構成する格子で形成されている。有孔形体150は、複数の間隔の密の開口152又はカラーの材料を貫く通路を提供する適当な方法で形成される。有孔形体150の開口152は、製造中、本体115の材料を取付けリング146に侵入させて、取付けリングにしっかりと固定させるように設けられる。カラー142の内面154は、例えば、一組のネジ山のような、カラー142を瓶に固定するためのデバイスを有するのがよい(図5、6、7及び8参照)。
【0036】
図7を参照すると、本発明による人工乳首110の実施形態のこの図は、乳首本体115とカラー142の取付けの詳細を示している。特に、乳首本体115の下端158は、取付けリング146の開口152を通して混ざり合わされ又は延ばされるように成形、キャスティング等によって位置決めされる。その結果、下端158に最下面160(図8参照)が作られ、これは、哺乳瓶、容器等の対応する面に密封係合するように下方に向けられ且つ位置決めされる。ベント孔162が、例えば、図7に示されている。気づくように、本体115の下端158はカラー142に接合される。水平な通路164が乳首本体115の側壁材料に形成される。通路164は、外側端で大気に通じ、内側端で、縦通路又は空気流入口166(図8)と連通する。縦通路166は、乳首本体115の内室120と連通している。
【0037】
図8は、図3に記載した乳首を底から斜視図で示す。縦通路166は、内室120に通じている。また、密封面160が、乳首部分112がカラー142に接合する位置で示されている。
【0038】
図9は、乳首部分212をカラー242の中心軸に沿って引かれた中心線Cに対して偏らせた、本発明の人工乳首210の実施形態を示す。この実施形態は、乳首を、瓶の流体レベルに比較して低く位置決めする。これは、空気の代わりに、ミルクがダクトにあるように瓶を位置決めするのを助ける。また、哺乳のための位置を改善することもできる。また、ベント孔が、使用中のときより高くなり、隠して適切にベントするように乳首ダクトと反対側に位置決めされるのがよい。
【0039】
図10は、本発明による人工乳首の更に他の実施形態を示す。全体的に310で示す乳首は、瓶又は袋のような容器ようのものである。上記の例におけるように、乳首310は、適当な材料で作られてもよいが、好ましい形態では、シリコーンゴムのようなシリコーン材料で作られる。
【0040】
乳首310は、上端又は近位端に、乳児の口への挿入のための及び取り付けた瓶(図示せず)から流体を導くための実質的に中実の乳首部分312を有し、且つ容器との取付けのための取付け部分314を含む下端又は遠位端を有する2つのサブパーツで形成される。
【0041】
乳首部分312は、全体的に円筒形で実質的に中実の本体である。再び、乳首部分を作っている材料は、前に記載した好ましい範囲内にあるデュロメーターA(又はショアーA)硬度のものである。勿論、例えば歯科矯正学的タイプの乳首等のような、円筒形以外の他の形状を使用してもよい。
【0042】
乳首部分312は、複数のダクト316(図12参照)を有する。ダクト316は、乳首312の材料に形成された長手方向(軸線方向)通路である。各ダクトは、乳首310の内室320と連通している内開口318を有する。各ダクト316は、図2に示すように配列され、或いは変形例として図12に示すように配列され、或いは、乳首312の材料及び乳首の中のダクトの長さ及び望まれる流量のような他の要因を考慮擦る適当な効果的な配列でもよい。
【0043】
使用中、流体は、室320からダクト316を通して内開口318に流入し、外開口322から流出する。変形実施形態では、外開口322は弁23(この例では示されていないが、例えば、図16A-16C及びその関連説明を参照)。
【0044】
図10及び11に示すように、第2サブパーツ即ち取付け部分314は、乳首部分312から延び且つこれに取り付けられる。取付け部分314は、確実な流体密の方法出様気に取り付けられる。取付け部分314の材料は、乳首部分312と同じ又はそれよりも大きいデュロメーターA硬度のものであるのがよい材料で作られる。ここでは、取付け部分314は、約1乃約100の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。もっと好ましくは、取付け部分314の材料は、実質的に、約20乃至約90の範囲内にある。取付け部分は、容器との確実且つ漏れのない取付けを可能にするのに十分なデュロメーターA硬度を有するべきであることが理解されよう。ネジ山領域において成形片に艶消し仕上げを行うために取付け部分314のため成形物にサンドブラスト掛けをすることが、容器に乳首をねじ込むとき、摩擦を減じるのに有用である。
【0045】
乳首部分312はドーム状構造へ延びてその下部分にスカート370を形成する。スカート部分370の内面372は、取付け部分314の上係合部376の外面374に重なってこれに連結する。ほぼ水平ランド380から半径方向内方に位置した内リップ378が取付け部分314の上係合部376に隣接し且つその下にあり、図11にもっと詳細に示されており、内リップ378は、内壁382とともに、瓶(図示せず)の頂部のような容器と密封係合するための開放溝384を構成する。内壁382は、容器のネジ山部に係合するネジ山部を備えるのが良い。ネジ山部386は、図示するように、単一の隆起したネジ山であってもよいし、或いは、容器との係合のための適当な数のネジ山であってもよい。
【0046】
その上、水平ランド380及び内リップには、ベントとして機能する溝381a及び381bが形成される。
【0047】
溝381a及び381bは、図11Aにも示されている。溝は、内側壁382から内リップ378まで水平ランド380を横切って延びる半径方向部分381aを有するのがよい。内リップ387は、その半径方向寸法が比較的薄いけれども、溝部分381bは外に面した側に形成され、そして瓶の内側壁と合う。このベント構造281bは、乳首が小さな力でねじ込んでも、大きな力でねじ込んでも著しく変化しない。半径方向溝部分381aは、ベントに影響を及ぼすことなく、これを圧縮することができる程に深い。
【0048】
スカート部分370のドーム状構造は、下リム部394を有する。1つの実施形態では、乳首部分312の低デュロメーター材料は、下リム394まで延びる。変形例として、最低デュロメーター材料は、スカート370の底で停止する。かくして、乳首310の可撓性及びその一般的な外部軟かさをこの簡単な方法で適当に修正することができる。
【0049】
好ましくは、硬質プラスチックで作られた保持リング388が、取付け部分314の外周面390に位置決めされる。保持リング388は、ネジ山部386で取付け部分314を補強し、それによって、容器とのネジ山部386の合わせを補助し、取付け部分314が、容器に取り付けられるとき、外方に撓むのを防止する。保持リング388は、少なくとも一部が取付け部分314のリム部394に形成されたビード392によって適所に保持される。リング388は、複数の乳首が異なる形状、流量、軟かさ等で入手できる場合のように、乳首の特徴を指示するようにカラーコード化すされるのが有利である。勿論、カラーコードの他に、他の異なるしるしを用いても良い。
【0050】
この図示した実施形態では、乳首310は、共成形、接着剤接着、熱接着、化学接着、キャスティング又は2つを1つにする任意適当な方法によって乳首部分312及び取付け部分314から形成される。再び、本発明を成形する成形物にサンドブラストを掛けて乳首に艶消し仕上げを生じさせるのがよい。この方法で、乳首を容器にねじ込むとき、摩擦が減じられる。これは、特にシリコーンゴム又は同様なエラストマーで作られる場合に有利である。
【0051】
図13に転じると、本発明の他の実施形態が、好ましい乳首の一組の寸法形状を示すために示されている。ここに与えられたような寸法形状、長さ、幅、半径等は、乳首を形成するのに使用される材料、意図する最終使用者、製造、流量及び他の要因に関係する多数の変動により変えられることは理解されよう。与えられた寸法形状は、好ましい実施形態を示すためのものであって、限定のものではない。図13に示す乳首410は、図10に示すものと構造的に及び寸法形状的に同じであり、従って、これらの寸法形状は、たとえば、図10に示し且つ記載下乳首並びに他の実施形態に有利に適用される。
【0052】
上記のように、乳首410は、乳首部分412及び取付け部分414を有する。好ましくは、乳首部分412は、前に指示した範囲のショアーA硬度を有する白金硬化シリコーンゴム又は同様なシリコーンゴムで作られる。乳首410の乳首部分412は、約23mmの挿入可能な軸線方向長さ、13.5mmの大きい方の直径及び11.8mmの小さい方の直径を有する。吸う度に、乳児は、乳首部分412の23mmよりももっと乳首のおおくを挿入し、スカート470のいくらか又は全部ですら挿入する。乳首部分の全長は40.3mmである。細長い乳首部分と取付け部分の間のこの移行領域の可撓性及び伸張性は母の乳輪のそれと大変似ている。細長い乳首それ自体と同様に、スカート470の領域は、口の中で引っ張られ且つ伸ばされる。
【0053】
乳首部分412に形成されたダクト422は、白金硬化シリコーンゴムを成形乳首材料として使用する成形法において21.8mmピンによって形成される。ダクト422は直径が1.1mmである。1つ以上のダクト422がある。
【0054】
取付け部分414は、80のショアーA硬度を有するシリコーンゴムで形成される。示した実施形態は、取付け部分の周りに保持リング(図示せず、例えばリング388)のための環状周溝498が形成されている点で図10に示す実施形態と異なる。取付け部分の幅は45.6mmに達する。この乳首の他の特徴は図10に記載された特徴と同じである。
【0055】
図14に転じると、乳首部分512は、ダクト522を有し、修正された末端孔591を有する。円筒形ダクトは直径が1.1mmである。末端孔591は、横断面が円形であり、直径が0.15mmである。
【0056】
図15に示す乳首部分612は、修正された末端孔591の他の実施形態を有し、該末端孔は、スリット形開口をなすようにのみで形成される。この方法では、末端孔691は、有利には、乳首の中を通る意図しない流量及び他の有利な流量特性を妨げるように機能する。
【0057】
図16A歯、ダクト16(或いは、事実、ここに記載の他のダクトのうちのどれか)が小径の出口692で終わるほぼ円筒形の内部キャビティを有する、乳首端構造の他の変形例を示す。図17Bはこの様な構造の端面図を示す。
【0058】
図16Bは、ダクト16ののみ形末端を示し、向かい合った側壁は、スリット693で終わっており、スリットは、図17Aに端面図で示されている。
【0059】
図16C歯、乳首のダクト16の更に他の末端構造を示し、されは又、スリット693で終わっているのみ形692a、692bを有する。ウエル695内に構成された外側側壁694a、694bがこの構造にかものはし形体を与える。
【0060】
図16A−16Cのこれらの末端構造の全て及び事実、図1Aの内側端構造は、流体を乳首から流出させるための弁として役立つが、一般的に、(又はある構造では実質的に完全に)流れが乳首へ逆流するのを防止する。
【0061】
かくして、本発明をある好ましい実施形態について説明したけれども、特許請求の範囲に記載の如き発明の意図した範囲内に依然として入る修正、置換及び他の変更をなすことができることは、当業者において理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明による乳首の1つの実施形態の断面図である。
【図1A】図1の乳首の変形例における弁付のダクトの拡大図である。
【図2】図1の乳首の縮小底面図である。
【図3】本発明による一体の乳首の第2実施形態の上からの斜視図である。
【図4】図3の乳首のカラー部分の上からの斜視図である。
【図5】図4のカラー部分の底からの斜視図である。
【図6】図3の乳首の一部分の拡大部分断面斜視図である。
【図7】図3の乳首の他の部分の拡大部分断面斜視図である。
【図8】図3の乳首の底からの拡大斜視図である。
【図9】本発明による一体の乳首の第3実施形態の斜視図である。
【図10】本発明による乳首の第4実施形態の断面図である。
【図11】図10の乳首の取付け部分の拡大部分断面図である。
【図11A】図11のベントを示す一部切除した斜視図である。
【図12】本発明による流体ダクトの配列の1つの実施形態の底面図である。
【図13】乳首寸法のいくらかを示す、図10に示した乳首と同様な乳首の実施形態の断面図である。
【図14】図10の乳首の拡大部分断面図である。
【図15】図10の乳首の他の実施形態の拓大部分断面図である。
【図16A】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である。
【図16B】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である。
【図16C】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である
【図17A】上記の末端が形成されている乳首の端面図である。
【図17B】上記の末端が形成されている乳首の端面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、乳児の哺乳瓶用の人工乳首に関する。
【背景技術】
【0002】
母乳養育のメリットは、科学論文に良く述べられている。栄養学的、免疫学的、心理学的及び他の一般的な健康上の利点を含む多くの利点が注目されている。人工栄養(ミルク)又は調合乳と比較して人の母乳のメリットのリストは、理想的な栄養分、より良い吸収、少ない食品関連アレルギー、もっと有利な心理学的発達、より良い免疫防御、及びかなりの経済的利点を含む。全面的な母乳養育の他の利点は適切な歯並び及び他の関連した利点を生じさせる乳児の口腔の発達に関する積極的な効果を含む。
【0003】
しかしながら、種々の理由のために、全面的な母乳養育は、常に可能ではない。この例は、養母が乳児に授乳するのに十分な母乳を出すことができない場合である。このような場合には、人工栄養を使用して母乳養育を補う。仕事に戻る養母は、搾乳機を使用して後で乳児に与えるべき乳を搾ることができる。乳児に人工調合乳又は以前に搾った母乳を哺乳する場合には、人工乳首を備えた瓶を使用して乳児に哺乳することが普通である。
【0004】
母乳養育の機械的な面は、人工栄養養育の面と比較して著しく異なる。母乳育ちの赤ちゃんでは、舌の作用が、ローリング運動又は蠕動運動のものであるように見える。しかしながら、人工栄養育ちの赤ちゃんの舌の作用はしばしば、もっとピストン状運動又は絞り運動であると考えられる。端に大きな孔を有する人工乳首付の瓶からの乳の豊富な流れを止めるためには、乳児は舌を乳首の孔に向かって押し上げて調合乳が噴出するのを防止する。舌のこの異常な活動は、舌トラスト又は異常飲み込みと呼ばれる。母乳育ちの赤ちゃんが吸っていない又は飲み込んでいないとき、赤ちゃんは、乳首を舌で適度にへこまして休み、人工栄養育ちの赤ちゃんは、乳首が膨張し、即ち舌をへこませて休む。舌の移動と舌の休み位置との違い及び母乳育ちの赤ちゃんと人工栄養育ちの赤ちゃんとの違いはおそらく、人工乳首の性質による。
【0005】
既存の人工乳首の望ましくない影響はしばしば、永久であり、晩年での矯正は、少なくとも一部が影響された筋肉の発達により困難である。胸の乳首の形状は、母乳授乳中乳児の口の内部形状によって決められる。しかしながら、人工乳首は、既に特別な形状で形成され、そして胸の組織よりも硬い材料で作られる。
【0006】
最近の研究によれば、口腔の発達の早い段階では、パレットは、軟化したワックスと殆ど同じくらい展性である。その結果、人工栄養で育てられた子供は、母乳で育てられた子供のほぼ二倍不正交合を有しているようである。指を吸うこと及びおしゃぶり状のものの使用が不正交合の防止を増大させると思われていたのと同じ方法で、在来の人工乳首の使用は、口腔の形成時にマイナスに影響を及ぼす。
【0007】
従って、自然の胸の乳首にもっと厳密にまね、口の発達に関して人工栄養の影響を減じ又は除去する人工乳首の要求がある。本発明はこの要求を満たすものと信じられる。
【発明の開示】
【0008】
本発明の目的は、乳児の口の発達に及ぼす影響を最小にする材料で作られた人工乳首を提供するにある。本発明の他の目的は、ミルクを、典型的な母乳吸込みレベルで流れさせる人工乳首を提供するにある。本発明の更に他の目的は、伸ばして半径方向に圧縮又は収縮されるとき、ミルクを流れさせない、又はその流れを実質的に止める人工乳首を提供するにある。本発明のさらに他の目的は、母の乳首と同様な仕方で口腔内に位置決めされる人工乳首を提供するにある。本発明の他の目的は、ミルク又は他の流体を、母の乳首と同様な方法及び流量で流れさせる人工乳首を提供するにある。
【0009】
全体的にみて、本発明の乳首は、1つの広い観点では、自然の母乳授乳の吸乳/飲み込み/呼吸パターンと同様なパターンを助長するように設計されている。これは、授乳乳児への母乳の望ましくない押し入れを減じ又は除去する。
【0010】
本発明の1つの観点では、ベービー哺乳装置は、実質的に中実の乳首を含み、乳首には、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成されている。乳首は、圧縮されたとき、1つ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止するように半径方向に圧縮できる。同様に、乳首は、伸ばされるとき(引っ張られるとき)流体の流れを阻止するように半径方向に収縮する。
【0011】
本発明の特別な観点では、乳首は、約10よりも小さいそして1より下のショアーA硬度であるのがよい。特に、ショアー00スケールでは、約20ないし約45の範囲が、現在のところでは最も望ましいと考えられる。乳首は、3つ以上の細長いダクトを有するのがよい。流体ダクトは、他の変形例では、乳首の中心軸線に対して半径方向に片寄せられる。更に、ダクトの端開口は、ダクトの中心軸線に対して半径方向に片寄せられても良い。
【0012】
1つの実施形態では、乳首は、一体の乳首部分及び取付け部分を有する。取付け部分は、乳首部分のショアーA硬度と同じショアーA硬度を有する材料で形成されるが、この実施形態では、取付け部分は、乳首部分のショアーA硬度よりも比較的高いショアーA硬度を有する材料で形成されるのがよい。これは、例えば、容器に取り付けるためのより硬質の構造を提供する。
【0013】
他の形態では、乳首は、乳首端及び本体部分を含む。本体部分には、1つのベント又は複数のベントが形成される。ベントは、大気と連通している水平通路及び第1端が水平通路に、第2端が乳首の内室に連通している縦通路を含む。
【0014】
本発明野他の観点は、約10よりも小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳首に又はその近くに流体を乳首の中を導くために形成され、最も好ましくは、全体的に中実の乳首部分を貫いて延びる1つ又はそれ以上のダクトと、を含むベービー授乳装置を提供する。
【0015】
本発明の他の観点は、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトを形成し、流量制限部を有する実質的に中実の乳首を含むベービー授乳装置を提供する。1つの流量制限部は、乳首が半径方向に圧縮されか軸線方向に伸ばされるかのいずれか又は両方の時1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止する。他の観点は、単独で流体流量を制限するに十分である、ここに開示したようなダクトの端の末端孔の小さいサイズ並びに弁又は弁状端部の使用である。これらの流量制限部は、流体容器に戻る空気の量を減ずる。ここに開示したベント構造は、乳児が授乳で欲しくない空気を吸い込むのを防止するのに役立つ。ダクトは横断面が円形である。他の実施形態では、ダクトは長手方向スリットで終わる。更に他の実施形態では、ダクトは、「S」形スリット又は「Y」形スリットで終わる。
【0016】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳首部分と一体に成るように形成された容器取付け部分と、を含む一体(ワンピース)の哺乳乳首を提供する。
【0017】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された、延びた細長い部分と、を含む一体の哺乳乳首を提供する。延びた部分は、近位部分及びベース部分と、近位部分からベース部分まで中実の乳首部分の中の1つ又はそれ以上のダクトと、を含む。ベース部分は、外方に延びる半径方向フランジと、乳首部分と一体になるように形成された容器取付け部分と、を含む。容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジに連結された第1端及び第2端を有する。第2端の内周には内溝が形成される。内溝は、ネジ山を有する容器に取り外し可能に取り付けられるように寸法決めされ且つ形成される(このネジ山と溝の配列は逆にされてもよい)。
【0018】
本発明の更に他の観点は、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首と、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された、延びた部分と、を含む一体の哺乳乳首を提供する。延びた部分は、流体を導くため延びた部分の中を延びる1つ又はそれ以上のダクト及びベース部分を含む。容器取付け部分は、ベース部分に取り付けられる。容器取付け部分は、一般的には、円筒形であり、そしてフランジ付の第1端を有する。フランジは、第1端から内方に延び、そしてそこに形成された複数の開口を有する。製造中、軟質のベース部分は、開口を介してフランジと絡み合う。
【0019】
容器取付け部分は、ネジ山、スナップ嵌め等のような、容器との取付けのための手段を含む。
【0020】
本発明の1つの実施形態の他の観点は、人工乳首の乳首部分のための、出来るだけ低いデュロメーター材料を提供するにある。好ましくは、カラー部分のために比較的高いデュロメーター材料が提供される。乳首部分は、カラー部分又は取付け部分に直接成形又は連結され、或いはもっと在来の乳首/カラー形体である。
【0021】
本発明の実施形態の他の観点は、各ダクトの遠位端に、各ダクトの中を通る流体の流量を調整する弁の位置決めである。弁は、吸込み作用に応じて開閉するように設計される。
【0022】
それでもなお、本発明の最も著しい特質の1つは、乳首の延びた部分の非常に低いデュロメーター材料であると考えられ、その材料が、授乳中の乳児による伸張と圧縮の両方の操作で、どのように挙動するかであると考えられる。好ましい実質的に中実の乳首の細長いダクトは、この非常に低いデュロメーター材料で先行技術の人工乳首よりももっと母の乳首のように反応するようである。乳児はまた、胸での授乳をもっと沢山思い出す仕方で延びた部分の遠位端を取り囲み且つ遠位端から外方向に延びる柔らかい領域に触れると信じられる。その上、多くの先行技術の人工乳首と違って、本発明では、乳首の流体流量特性を真空の変化に応答させる。乳首の低デュロメーター材料は、おそらく、本発明の他の特徴と組み合わせて、比較的高い真空で(乳児による)より高い流体流量を可能にするように作ることができると考えられる。
【0023】
ここで明らかになるように、最も好ましいデュロメーターは約ショアーA5又はそれより下の範囲であると考えられ、最も好ましくは、ショアー00 20乃至45のあたりである。後者の範囲よりしたでも有用である。
【0024】
授乳による伸張及び圧縮の範囲で、この乳首の望ましい結果を見る他の方法は、乳首材料の伸びを通してである。乳首の細長い部分に大変有用であると思われた材料は、最も好ましい実施形態では300%の伸びで略40psi又はそれより小さい応力を示していた。
【0025】
これらの目的は、他の目的及び利点とともに、以下でもっと完全に説明するように、発明の一部をなす添付図面を参照する本発明の構造及び作用の詳細から更に理解されよう。添付図面において、同じ数字は全体を通して同じ部分を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、瓶又は袋のような容器用の、全体的に10で示す乳首の実施形態を示す。乳首10は、どんな適当な材料でも作ることができるが、好ましい形態では、シリコーンゴムのようなシリコーン材料で作られる。好ましくは、乳首材料はシリコーンであるが、ポリイソプレンのような熱可塑性エラストマー(TPE’s)及び哺乳に適合するその他のもののような他の材料であってもよい。人の乳児哺乳の環境で説明されているが、本発明は、流体を非乳児に与える動物哺乳に広く適用できることに気づくであろう。
【0027】
ここでの乳首10は、乳児の口への挿入のための及び取り付けた瓶(図示せず)から流体を導くための実質的に中実の乳首部分12を乳首の近位端に有する2つのサブパーツで形成されている。近位及び遠位は指示的用語であるが、ここでは、使用者(例えば、乳児)について選ばれている。乳首部分は全体的に円筒形の実質的に中実の本体である。しかしながら、乳首は、「歯科矯正学的」デザインのような他の形状であってもよいことは理解されよう。本出願の目的のために用語「実質的に中実」は、完全に中実(即ち流体を導くための1つ又はそれ以上の細いダクトの存在を除いて気孔も中空もない)からダクトが半径方向幅よりも著しく大きい長手方向長さを有する場合に乳首部分に形成された1つ又はそれ以上のダクトを含む側壁で構成された中空内部を有することまでの範囲と広く定義される。理解されるように、完全に中実の構造を要求しない本発明のこの点の「中実」乳首部分12にはある機能的な特質がある。
【0028】
好ましくは、乳首部分12を作っている材料は、実質的に約1乃至約20の範囲内にあるデュロメーターA(又はショアーA)硬度を有する。もっと好ましくは、第1材料は、1乃至約3の範囲内にあり、又はショアー00に変換すると、最も好ましくは、約20乃至約45の範囲内にあるデュロメーターAを有する。それでもなお、後者の範囲以下は効果的であるとは考えられない。文言「xよりも小さい」又は「約xよりも小さい」の使用はxを含むことを理解するであろう。
【0029】
乳首10は、その遠位端に形成された第2サブパーツ即ち取付け部分14を含み、該部分は、流体密の方法で容器に取り付けられるように設計されている。変形例として、二次カラー又は同様な取付け片を、乳首を容器に取り付けるのに使用しても良い。取付け部分14を作っている材料は、好ましくは、乳首部分12と同じデュロメーターA硬度又はそれより大きいデュロメーターA硬度を有する。1つの実施形態では、取付け部分14は、約1乃約100の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。もっと好ましくは、取付け部分14の材料は、実質的に、約20乃至約90の範囲内にある、更にもっと好ましくは、約70乃至約90の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。
【0030】
図1及び2に示す乳首部分12は、複数のダクト16を有する。たった1を含む、どんな数のダクト16を使用しても良い。ダクト16は、乳首12の材料に形成された長手方向(軸線方向)通路である。各ダクトは、乳首10の内室20と連通している内開口18を有する。各ダクトは、乳首10の外部に開放する外開口22を有する。流体は、室20からダクト16を通して内開口18に流入し、外開口22から流出する。変形実施形態では、外開口22は弁23(図1A)を含み、その機能は、少なくとも一部が、ある環境では、そこの中の流体の流を制御し、減じ又は阻止する。
【0031】
フランジ状スカート又は移行部材24が、乳首部分12から取付け部分14の上環状面26までほぼ半径方向に延びる。取付け部分14の主本体28は、わずかに凹面の円筒体
30で形成されるのがよいが、凹面は必要とされない。取付け部分14の下部32は、内ニップ34及び下ニップ36を含み、これらニップ間に内溝38が構成される。下部32は容器(図示せず)に受け入れられるように弾性的に変形できるのがよい。内溝38は、スナップ嵌め、ネジ山取付け部等におけるような、容器の対応する合わせ部に嵌められる。
【0032】
乳首10は、単一の一体パーツとして形成されてもよいし、或いは2つ以上のパーツを互いに接合されても良い。この図示した第1実施形態では、乳首10はスカーフタイプ接合40によって2つのパーツで形成される。接着剤接着、熱接着、化学接着、接触成形、超音波溶接又は他の方法が接合40を互いに保持する。例えば成形、キャスティング又はツーショット成形のような、乳首10を形成するどんな適当な方法も採用できる。
【0033】
図2はダクト16の配列の1つの実施形態を示す。ダクト16は、個々のダクト6個を数えるが、どんな適当な数のダクトも考えられる。ダクトは三角形のパターンに配列され、三角形の各頂点は、乳首の中間即ち中心軸から等間隔をなしている。2つのダクト16は1組をなし、中心軸から軸線方向外方に一直線に配列されるように位置決めされる。流体を乳首の中を効果的に導くダクトの他の配列が考えられ、これがたった1つのダクトである。上述したように、ダクト16は、例えば、丸孔、スリット、のみ、S形孔又はY形孔、若しくは適当な末端孔形状で終わるのがよい。ダクトの末端は、スリットであろうと他の形状であろうと、弁として機能する。
【0034】
図3は本発明の他の実施形態を示す。図示した実施形態では、乳首110はツーパーツ構造で形成される。乳首部分112は、実質的に中実乳首端113を含み、中空ドーム形本体15まで延びる。乳首部分112は,上記のものと同様であり、即ち実質的に中実乳首本体はその中を延びる複数のダクト116を含む。本体115は、乳首112の基部から外方に広がり、そして瓶(図示せず)に連結するためのカラー142に連結する。
【0035】
図4は本発明によるカラー142の1つの実施形態を示す。カラー142は,ここでは硬質プラスチック材料で形成される。カラー142は、環状側壁144を有する。取付けリング146がカラー142の上端148に位置決めされる。取付けリング146は、側壁144から半径方向内方に形成され、そして有孔形体150を有する。有孔形体150は間に開口152を構成する格子で形成されている。有孔形体150は、複数の間隔の密の開口152又はカラーの材料を貫く通路を提供する適当な方法で形成される。有孔形体150の開口152は、製造中、本体115の材料を取付けリング146に侵入させて、取付けリングにしっかりと固定させるように設けられる。カラー142の内面154は、例えば、一組のネジ山のような、カラー142を瓶に固定するためのデバイスを有するのがよい(図5、6、7及び8参照)。
【0036】
図7を参照すると、本発明による人工乳首110の実施形態のこの図は、乳首本体115とカラー142の取付けの詳細を示している。特に、乳首本体115の下端158は、取付けリング146の開口152を通して混ざり合わされ又は延ばされるように成形、キャスティング等によって位置決めされる。その結果、下端158に最下面160(図8参照)が作られ、これは、哺乳瓶、容器等の対応する面に密封係合するように下方に向けられ且つ位置決めされる。ベント孔162が、例えば、図7に示されている。気づくように、本体115の下端158はカラー142に接合される。水平な通路164が乳首本体115の側壁材料に形成される。通路164は、外側端で大気に通じ、内側端で、縦通路又は空気流入口166(図8)と連通する。縦通路166は、乳首本体115の内室120と連通している。
【0037】
図8は、図3に記載した乳首を底から斜視図で示す。縦通路166は、内室120に通じている。また、密封面160が、乳首部分112がカラー142に接合する位置で示されている。
【0038】
図9は、乳首部分212をカラー242の中心軸に沿って引かれた中心線Cに対して偏らせた、本発明の人工乳首210の実施形態を示す。この実施形態は、乳首を、瓶の流体レベルに比較して低く位置決めする。これは、空気の代わりに、ミルクがダクトにあるように瓶を位置決めするのを助ける。また、哺乳のための位置を改善することもできる。また、ベント孔が、使用中のときより高くなり、隠して適切にベントするように乳首ダクトと反対側に位置決めされるのがよい。
【0039】
図10は、本発明による人工乳首の更に他の実施形態を示す。全体的に310で示す乳首は、瓶又は袋のような容器ようのものである。上記の例におけるように、乳首310は、適当な材料で作られてもよいが、好ましい形態では、シリコーンゴムのようなシリコーン材料で作られる。
【0040】
乳首310は、上端又は近位端に、乳児の口への挿入のための及び取り付けた瓶(図示せず)から流体を導くための実質的に中実の乳首部分312を有し、且つ容器との取付けのための取付け部分314を含む下端又は遠位端を有する2つのサブパーツで形成される。
【0041】
乳首部分312は、全体的に円筒形で実質的に中実の本体である。再び、乳首部分を作っている材料は、前に記載した好ましい範囲内にあるデュロメーターA(又はショアーA)硬度のものである。勿論、例えば歯科矯正学的タイプの乳首等のような、円筒形以外の他の形状を使用してもよい。
【0042】
乳首部分312は、複数のダクト316(図12参照)を有する。ダクト316は、乳首312の材料に形成された長手方向(軸線方向)通路である。各ダクトは、乳首310の内室320と連通している内開口318を有する。各ダクト316は、図2に示すように配列され、或いは変形例として図12に示すように配列され、或いは、乳首312の材料及び乳首の中のダクトの長さ及び望まれる流量のような他の要因を考慮擦る適当な効果的な配列でもよい。
【0043】
使用中、流体は、室320からダクト316を通して内開口318に流入し、外開口322から流出する。変形実施形態では、外開口322は弁23(この例では示されていないが、例えば、図16A-16C及びその関連説明を参照)。
【0044】
図10及び11に示すように、第2サブパーツ即ち取付け部分314は、乳首部分312から延び且つこれに取り付けられる。取付け部分314は、確実な流体密の方法出様気に取り付けられる。取付け部分314の材料は、乳首部分312と同じ又はそれよりも大きいデュロメーターA硬度のものであるのがよい材料で作られる。ここでは、取付け部分314は、約1乃約100の範囲内にあるデュロメーターA硬度を有する。もっと好ましくは、取付け部分314の材料は、実質的に、約20乃至約90の範囲内にある。取付け部分は、容器との確実且つ漏れのない取付けを可能にするのに十分なデュロメーターA硬度を有するべきであることが理解されよう。ネジ山領域において成形片に艶消し仕上げを行うために取付け部分314のため成形物にサンドブラスト掛けをすることが、容器に乳首をねじ込むとき、摩擦を減じるのに有用である。
【0045】
乳首部分312はドーム状構造へ延びてその下部分にスカート370を形成する。スカート部分370の内面372は、取付け部分314の上係合部376の外面374に重なってこれに連結する。ほぼ水平ランド380から半径方向内方に位置した内リップ378が取付け部分314の上係合部376に隣接し且つその下にあり、図11にもっと詳細に示されており、内リップ378は、内壁382とともに、瓶(図示せず)の頂部のような容器と密封係合するための開放溝384を構成する。内壁382は、容器のネジ山部に係合するネジ山部を備えるのが良い。ネジ山部386は、図示するように、単一の隆起したネジ山であってもよいし、或いは、容器との係合のための適当な数のネジ山であってもよい。
【0046】
その上、水平ランド380及び内リップには、ベントとして機能する溝381a及び381bが形成される。
【0047】
溝381a及び381bは、図11Aにも示されている。溝は、内側壁382から内リップ378まで水平ランド380を横切って延びる半径方向部分381aを有するのがよい。内リップ387は、その半径方向寸法が比較的薄いけれども、溝部分381bは外に面した側に形成され、そして瓶の内側壁と合う。このベント構造281bは、乳首が小さな力でねじ込んでも、大きな力でねじ込んでも著しく変化しない。半径方向溝部分381aは、ベントに影響を及ぼすことなく、これを圧縮することができる程に深い。
【0048】
スカート部分370のドーム状構造は、下リム部394を有する。1つの実施形態では、乳首部分312の低デュロメーター材料は、下リム394まで延びる。変形例として、最低デュロメーター材料は、スカート370の底で停止する。かくして、乳首310の可撓性及びその一般的な外部軟かさをこの簡単な方法で適当に修正することができる。
【0049】
好ましくは、硬質プラスチックで作られた保持リング388が、取付け部分314の外周面390に位置決めされる。保持リング388は、ネジ山部386で取付け部分314を補強し、それによって、容器とのネジ山部386の合わせを補助し、取付け部分314が、容器に取り付けられるとき、外方に撓むのを防止する。保持リング388は、少なくとも一部が取付け部分314のリム部394に形成されたビード392によって適所に保持される。リング388は、複数の乳首が異なる形状、流量、軟かさ等で入手できる場合のように、乳首の特徴を指示するようにカラーコード化すされるのが有利である。勿論、カラーコードの他に、他の異なるしるしを用いても良い。
【0050】
この図示した実施形態では、乳首310は、共成形、接着剤接着、熱接着、化学接着、キャスティング又は2つを1つにする任意適当な方法によって乳首部分312及び取付け部分314から形成される。再び、本発明を成形する成形物にサンドブラストを掛けて乳首に艶消し仕上げを生じさせるのがよい。この方法で、乳首を容器にねじ込むとき、摩擦が減じられる。これは、特にシリコーンゴム又は同様なエラストマーで作られる場合に有利である。
【0051】
図13に転じると、本発明の他の実施形態が、好ましい乳首の一組の寸法形状を示すために示されている。ここに与えられたような寸法形状、長さ、幅、半径等は、乳首を形成するのに使用される材料、意図する最終使用者、製造、流量及び他の要因に関係する多数の変動により変えられることは理解されよう。与えられた寸法形状は、好ましい実施形態を示すためのものであって、限定のものではない。図13に示す乳首410は、図10に示すものと構造的に及び寸法形状的に同じであり、従って、これらの寸法形状は、たとえば、図10に示し且つ記載下乳首並びに他の実施形態に有利に適用される。
【0052】
上記のように、乳首410は、乳首部分412及び取付け部分414を有する。好ましくは、乳首部分412は、前に指示した範囲のショアーA硬度を有する白金硬化シリコーンゴム又は同様なシリコーンゴムで作られる。乳首410の乳首部分412は、約23mmの挿入可能な軸線方向長さ、13.5mmの大きい方の直径及び11.8mmの小さい方の直径を有する。吸う度に、乳児は、乳首部分412の23mmよりももっと乳首のおおくを挿入し、スカート470のいくらか又は全部ですら挿入する。乳首部分の全長は40.3mmである。細長い乳首部分と取付け部分の間のこの移行領域の可撓性及び伸張性は母の乳輪のそれと大変似ている。細長い乳首それ自体と同様に、スカート470の領域は、口の中で引っ張られ且つ伸ばされる。
【0053】
乳首部分412に形成されたダクト422は、白金硬化シリコーンゴムを成形乳首材料として使用する成形法において21.8mmピンによって形成される。ダクト422は直径が1.1mmである。1つ以上のダクト422がある。
【0054】
取付け部分414は、80のショアーA硬度を有するシリコーンゴムで形成される。示した実施形態は、取付け部分の周りに保持リング(図示せず、例えばリング388)のための環状周溝498が形成されている点で図10に示す実施形態と異なる。取付け部分の幅は45.6mmに達する。この乳首の他の特徴は図10に記載された特徴と同じである。
【0055】
図14に転じると、乳首部分512は、ダクト522を有し、修正された末端孔591を有する。円筒形ダクトは直径が1.1mmである。末端孔591は、横断面が円形であり、直径が0.15mmである。
【0056】
図15に示す乳首部分612は、修正された末端孔591の他の実施形態を有し、該末端孔は、スリット形開口をなすようにのみで形成される。この方法では、末端孔691は、有利には、乳首の中を通る意図しない流量及び他の有利な流量特性を妨げるように機能する。
【0057】
図16A歯、ダクト16(或いは、事実、ここに記載の他のダクトのうちのどれか)が小径の出口692で終わるほぼ円筒形の内部キャビティを有する、乳首端構造の他の変形例を示す。図17Bはこの様な構造の端面図を示す。
【0058】
図16Bは、ダクト16ののみ形末端を示し、向かい合った側壁は、スリット693で終わっており、スリットは、図17Aに端面図で示されている。
【0059】
図16C歯、乳首のダクト16の更に他の末端構造を示し、されは又、スリット693で終わっているのみ形692a、692bを有する。ウエル695内に構成された外側側壁694a、694bがこの構造にかものはし形体を与える。
【0060】
図16A−16Cのこれらの末端構造の全て及び事実、図1Aの内側端構造は、流体を乳首から流出させるための弁として役立つが、一般的に、(又はある構造では実質的に完全に)流れが乳首へ逆流するのを防止する。
【0061】
かくして、本発明をある好ましい実施形態について説明したけれども、特許請求の範囲に記載の如き発明の意図した範囲内に依然として入る修正、置換及び他の変更をなすことができることは、当業者において理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明による乳首の1つの実施形態の断面図である。
【図1A】図1の乳首の変形例における弁付のダクトの拡大図である。
【図2】図1の乳首の縮小底面図である。
【図3】本発明による一体の乳首の第2実施形態の上からの斜視図である。
【図4】図3の乳首のカラー部分の上からの斜視図である。
【図5】図4のカラー部分の底からの斜視図である。
【図6】図3の乳首の一部分の拡大部分断面斜視図である。
【図7】図3の乳首の他の部分の拡大部分断面斜視図である。
【図8】図3の乳首の底からの拡大斜視図である。
【図9】本発明による一体の乳首の第3実施形態の斜視図である。
【図10】本発明による乳首の第4実施形態の断面図である。
【図11】図10の乳首の取付け部分の拡大部分断面図である。
【図11A】図11のベントを示す一部切除した斜視図である。
【図12】本発明による流体ダクトの配列の1つの実施形態の底面図である。
【図13】乳首寸法のいくらかを示す、図10に示した乳首と同様な乳首の実施形態の断面図である。
【図14】図10の乳首の拡大部分断面図である。
【図15】図10の乳首の他の実施形態の拓大部分断面図である。
【図16A】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である。
【図16B】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である。
【図16C】ダクトの種々のタイプの末端の断面図である
【図17A】上記の末端が形成されている乳首の端面図である。
【図17B】上記の末端が形成されている乳首の端面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に中実の乳首を有し、乳首には、流体を前記乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成され、前記乳首は、圧縮されたとき、前記1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止するように圧縮できる、改良哺乳乳首。
【請求項2】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、1つ又はそれ以上の円、スリット、「S」形ダクト及び「Y」形ダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項3】
乳首は、約10より小さいショアーA硬度を有する、請求項1の乳首。
スリットで終わる。
【請求項4】
乳首は、少なくとも3つのダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項5】
乳首は、少なくとも5つのダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項6】
乳首は、単一の乳首部分及び取付け部分を有し、前記取付け部分は、前記乳首を取り付ける際に使用されるようになっている、請求項1の乳首。
【請求項7】
乳首は、取付け部分に連結された別体後乳首部分を有する、請求項1の乳首。
【請求項8】
前記取付け部分は,乳首部分のショアーA硬度と同じショアーA硬度の材料で形成される、請求項6の乳首。
【請求項9】
前記取付け部分は,乳首部分のショアーA硬度よりも比較的高いショアーA硬度の材料で形成される、請求項6の乳首。
【請求項10】
前記乳首部分は、乳首端及び本体部分を含む、請求項1の乳首。
【請求項11】
前記本体部分は、これに形成され、周囲の空気を乳首内に形成された室に入らせる空気ベントを有する、請求項10の乳首。
【請求項12】
乳首は、大気と連通している水平通路及び第1端が水平通路に、第2端が乳首の内室に連通している縦通路を含む、請求項10の乳首。
【請求項13】
前記ダクトは、前記乳首の中心軸に対して半径方向に片寄せられる、請求項2後乳首。
【請求項14】
使用者の口に挿入されるようになっていて、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
流体を乳首の中を導くための少なくとも1つのダクトと、を有する乳首。
【請求項15】
実質的に中実の乳首を有し、乳首には、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成され、ダクトは、流量制限部を有し、前記流量制限部は、前記1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止する、ベービー授乳用乳首。
【請求項16】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
前記乳首部分と一体に形成された容器取付け部分と、を有す、哺乳乳首。
【請求項17】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された実質的に中実の細長い乳首部分と、
前記乳首ベース部分に連結される容器取付け部分と、を含み、前記細長い部分は、近位部分を有し、近位部分は、近位部分からベース部分まで中実の乳首部分を貫いて延びる少なくとも1つのダクトを有し、ベース部分は、外方に延びる半径方向フランジを有し、前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジに連結された第1端及び第2端を有し、第2端には取付け装置が形成され、前記取付け装置は、容器を取り外し可能に取り付けられるように寸法決めされ且つ形成される哺乳乳首。
【請求項18】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成され、流体を導くための1つ又はそれ以上のダクトを有する、延びた部分と、ベース部分と、を含む実質的に中実の乳首と、
前記ベース部分に取り付けられた容器取付け部分と、を有し、前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジ付の第1端を有し、前記フランジは第1端から内方に延び、且つフランジに形成された複数の開口を含み、前記ベース部分は、製造中、前記開口を通して前記フランジとからまされ、
前記容器部分は、容器との取付けのための手段を含む、乳首。
【請求項19】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、取付け部分と、を有し、乳首部分は、流体を前記乳首部分の中を通して導くための1つ又はそれ以上のダクトを含み、前記取付け部分は、容器とのシールを行うためのランド及び乳首を容器に固定するための取付け部を含む、容器用の哺乳乳首。
【請求項20】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、その幅よりも大きい長さを有する、請求項19の哺乳乳首。
【請求項21】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、そこを通る流体の流れを実質的に阻止するため使用中潰れる、請求項19の哺乳乳首。
【請求項22】
前記乳首部分は、細長く、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成される、請求項19の哺乳乳首。
【請求項23】
前記乳首は、前記乳首部分の遠位端から半径方向外方に延びる内外面を含むスカート部分を有し、スカート部分は、前記取付け部分とともに中空ドームを形成する、請求項22の哺乳乳首。
【請求項24】
前記取付け部分は、前記ランドの内向きのリップ及び内壁を含み、前記ランド及び前記内壁は、容器のリムと係合し且つ該リムとシールをなすようになった溝を形成する、請求項19の哺乳乳首。
【請求項25】
前記取付け部は、ネジ山部である、請求項19の哺乳乳首。
【請求項26】
前記ネジ山部は、前記取付け部分の内壁に形成された単一ネジ山である、請求項19の哺乳乳首。
【請求項27】
前記取付け部分の外周に位置した硬質のリングを含む、請求項19の哺乳乳首。
【請求項28】
前記乳首は、種々の異なる乳首のうちの1つであり、それと関連し、乳首の特徴を示すしるしを有するリングを更に含む、請求項27の哺乳乳首。
【請求項29】
前記しるしはカラーコードの一部である、請求項27の哺乳乳首。
【請求項30】
口に挿入されるようになっていて、約10より小さい第1ショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、第1ショアーA硬度よりも大きい第2ショアーA硬度を有する材料で形成された容器取付け部分と、を有し、乳首部分には、少なくとも1つの流体を導くダクトが形成され、前記取付け部分及び前記中実の乳首部分は、単一ピースに形成されている、改良哺乳乳首。
【請求項31】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項30の乳首。
【請求項32】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項1の乳首。
【請求項33】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項14の乳首。
【請求項34】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項15の乳首。
【請求項35】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項16の乳首。
【請求項36】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項17の乳首。
【請求項37】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項18の乳首。
【請求項38】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項19の乳首。
【請求項39】
使用者の口に挿入できるようになった細長い乳首部分を有し、該細長い乳首部分は、それに形成されていて、流体を、遠位端から、流体が乳首を出て使用者の口の中へ入れる近位意端まで導くための少なくとも1つの導管を有し、前記細長い乳首部分は、使用中、
(a)前記導管を圧迫するために前記細長い乳首部分を長手方向に引っ張る引き伸ばし力、
(b)前記導管をつぶすために半径方向内方に圧縮力の少なくとも1つにより、前記導管を実質的に閉じることのできる軟質材料で作られる、改良哺乳乳首。
【請求項40】
前記細長い乳首部分の材料は、約10より小さいショアーA硬度を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項41】
前記細長い乳首部分の材料は、約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項42】
前記細長い乳首部分は少なくとも3つの導管を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項43】
前記改良乳首は、取付け部分、及び前記取付け部分と前記細長い乳首部分との間の移行部分と更に有し、該取付け部分は、乳首を容器に取り付けることのできる、取り付け部分と関連した取付け装置を有し、前記移行部分は、前記取付け部分とともに中空ドームを形成し、前記細長い乳首部分の前記遠位端は、前記ドームと連通している、請求項39の改良乳首。
【請求項44】
前記細長い乳首部分、移行部分及び取付け部分は、一体のピースとして形成される、請求項43の改良乳首。
【請求項45】
前記取付け部分は、前記軟質材料よりももっと硬い材料で形成される、請求項44の改良乳首。
【請求項46】
前記取付け部分は、約20ないし約90の範囲のショアーA硬度を有し、前記細長い乳首部分は、約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項45の改良乳首。
【請求項47】
前記取付け部分は、使用者の口によって前記細長い乳首部分に加えられる引き伸ばし力により、使用中その形状を維持するのに十分な硬さを有する、請求項44の改良乳首。
【請求項48】
前記取付け部分及び前記細長い乳首部分は、一緒に共成形される、請求項45の改良乳首。
【請求項49】
硬くする取付けリングを更に含み、該リングは、前記取付け部分のカラー部分を取り囲んで、前記カラー部分の領域において、前記取付け部分の半径方向外方の移動を実質的に制限する、請求項43の改良乳首。
【請求項50】
前記リングは前記カラー部分の外部の周りに置かれる、請求項49の改良乳首。
【請求項51】
少なくとも1つの異なる特徴を有する複数の乳首と、特定の異なる特徴を表すしるしを有する複数のリングと、を更に含む、請求項50の改良乳首。
【請求項52】
前記しるしは、カラーコードからなる、請求項51の改良乳首。
【請求項53】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項30の乳首。
【請求項54】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項1の乳首。
【請求項55】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項14の乳首。
【請求項56】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項15の乳首。
【請求項57】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項16の乳首。
【請求項58】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項17の乳首。
【請求項59】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項18の乳首。
【請求項60】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項19の乳首。
【請求項61】
約20より小さい第1ショアーA硬度を有する、口に挿入するようになった実質的に中実の乳首部分を得る第1材料を準備し、
前記第1ショアーA硬度よりも大きい第2ショアーA硬度を有する容器取付け部分を得る第2材料を準備し、
前記容器取付け部分及び前記忠実乳首部分を単一ピースに形成し、
前記乳首部分に少なくとも1つの流体導くダクトを形成する、改良哺乳乳首の製造方法。
【請求項62】
前記乳首部分及び前記取付け部分を形成する型を準備する段階をさら含み、前記型に、少なくとも、前記取付け部分が形成される領域に、前記取付け部分の内部に摩擦減少仕上げを得る表面組織を設ける段階を更に含む、請求項61の方法。
【請求項63】
前記取付け部分の前記内部にネジ山を形成する段階を更に含み、前記型の表面組織は、艶消し仕上げをうるために前記型にサンドブラストをかけることによって作られる、請求項62の方法。
【請求項64】
容器に乳首を取り付けるための取付け部分を作る改良方法であって、取付け部分は成形によって形成され、
型を準備し、
少なくとも、前記取付け部分が形成される型の領域に、成形されたとき、前記取付け部分の内部に摩擦減少仕上げを得る表面組織を形成する、改良方法。
【請求項65】
前記表面組織は、艶消し仕上げをうるために前記型にサンドブラストをかけることによって作られる、請求項64の方法。
【請求項66】
前記取付け部分の前記内部にネジ山を形成する段階を更に含む、請求項65の方法。
【請求項67】
前記取付け部分はエラストマーで形成される、請求項66の改良方法。
【請求項68】
前記取付け部分はシリコーンゴムで形成される、請求項67の改良方法。
【請求項69】
使用者の口に挿入されるようになった細長い乳首部分と、
液体収容容器に取り付けられるようになった取付け部分と、
前記細長い乳首部分と前記取付け部分との間の移行部分と、を含み、前記細長い乳首部分は、それに形成され、液体を使用者に導く開口を有し、前記取付け部分は、前記容器とともに長手方向縦軸線を定め、前記細長い乳首部分は、前記中心軸線に対して半径方向に片寄せられる、哺乳用改良乳首。
【請求項70】
約45よりも小さいショアー00硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
前記乳首部分と一体に形成された容器取付け部分と、
前記容器取付け部分に形成された空気ベントと、を有する哺乳乳首。
【請求項71】
約45より小さいショアー00硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された実質的に中実の乳首部分と、
内部容積を構成する移行部分と、
容器取付け部分と、を含み、
前記細長い乳首部分は、近位端を有し、少なくとも1つのダクトが、前記中実の乳首部分を貫いて延び、
前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形リングであり、且つ容器の口のリムに係合するようになった内肩を有し、該肩は、該肩に形成され、一端が前記容積と連通し、他端が周囲空気と連通してベントを形成する溝を有する、哺乳乳首。
【請求項72】
使用者の口に挿入されるようになった部分を貫いて延びる少なくとも1つの流体を導くダクトを有し、前記ダクトに逆止め弁を有する、哺乳用改良乳首。
【請求項1】
実質的に中実の乳首を有し、乳首には、流体を前記乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成され、前記乳首は、圧縮されたとき、前記1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止するように圧縮できる、改良哺乳乳首。
【請求項2】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、1つ又はそれ以上の円、スリット、「S」形ダクト及び「Y」形ダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項3】
乳首は、約10より小さいショアーA硬度を有する、請求項1の乳首。
スリットで終わる。
【請求項4】
乳首は、少なくとも3つのダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項5】
乳首は、少なくとも5つのダクトを含む、請求項1の乳首。
【請求項6】
乳首は、単一の乳首部分及び取付け部分を有し、前記取付け部分は、前記乳首を取り付ける際に使用されるようになっている、請求項1の乳首。
【請求項7】
乳首は、取付け部分に連結された別体後乳首部分を有する、請求項1の乳首。
【請求項8】
前記取付け部分は,乳首部分のショアーA硬度と同じショアーA硬度の材料で形成される、請求項6の乳首。
【請求項9】
前記取付け部分は,乳首部分のショアーA硬度よりも比較的高いショアーA硬度の材料で形成される、請求項6の乳首。
【請求項10】
前記乳首部分は、乳首端及び本体部分を含む、請求項1の乳首。
【請求項11】
前記本体部分は、これに形成され、周囲の空気を乳首内に形成された室に入らせる空気ベントを有する、請求項10の乳首。
【請求項12】
乳首は、大気と連通している水平通路及び第1端が水平通路に、第2端が乳首の内室に連通している縦通路を含む、請求項10の乳首。
【請求項13】
前記ダクトは、前記乳首の中心軸に対して半径方向に片寄せられる、請求項2後乳首。
【請求項14】
使用者の口に挿入されるようになっていて、約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
流体を乳首の中を導くための少なくとも1つのダクトと、を有する乳首。
【請求項15】
実質的に中実の乳首を有し、乳首には、流体を乳首の中を導くための1つ又はそれ以上のダクトが形成され、ダクトは、流量制限部を有し、前記流量制限部は、前記1つ又はそれ以上のダクトの中を通る流体の流れを阻止する、ベービー授乳用乳首。
【請求項16】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
前記乳首部分と一体に形成された容器取付け部分と、を有す、哺乳乳首。
【請求項17】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された実質的に中実の細長い乳首部分と、
前記乳首ベース部分に連結される容器取付け部分と、を含み、前記細長い部分は、近位部分を有し、近位部分は、近位部分からベース部分まで中実の乳首部分を貫いて延びる少なくとも1つのダクトを有し、ベース部分は、外方に延びる半径方向フランジを有し、前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジに連結された第1端及び第2端を有し、第2端には取付け装置が形成され、前記取付け装置は、容器を取り外し可能に取り付けられるように寸法決めされ且つ形成される哺乳乳首。
【請求項18】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成され、流体を導くための1つ又はそれ以上のダクトを有する、延びた部分と、ベース部分と、を含む実質的に中実の乳首と、
前記ベース部分に取り付けられた容器取付け部分と、を有し、前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形であり、半径方向フランジ付の第1端を有し、前記フランジは第1端から内方に延び、且つフランジに形成された複数の開口を含み、前記ベース部分は、製造中、前記開口を通して前記フランジとからまされ、
前記容器部分は、容器との取付けのための手段を含む、乳首。
【請求項19】
約10より小さいショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、取付け部分と、を有し、乳首部分は、流体を前記乳首部分の中を通して導くための1つ又はそれ以上のダクトを含み、前記取付け部分は、容器とのシールを行うためのランド及び乳首を容器に固定するための取付け部を含む、容器用の哺乳乳首。
【請求項20】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、その幅よりも大きい長さを有する、請求項19の哺乳乳首。
【請求項21】
前記1つ又はそれ以上のダクトは、そこを通る流体の流れを実質的に阻止するため使用中潰れる、請求項19の哺乳乳首。
【請求項22】
前記乳首部分は、細長く、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成される、請求項19の哺乳乳首。
【請求項23】
前記乳首は、前記乳首部分の遠位端から半径方向外方に延びる内外面を含むスカート部分を有し、スカート部分は、前記取付け部分とともに中空ドームを形成する、請求項22の哺乳乳首。
【請求項24】
前記取付け部分は、前記ランドの内向きのリップ及び内壁を含み、前記ランド及び前記内壁は、容器のリムと係合し且つ該リムとシールをなすようになった溝を形成する、請求項19の哺乳乳首。
【請求項25】
前記取付け部は、ネジ山部である、請求項19の哺乳乳首。
【請求項26】
前記ネジ山部は、前記取付け部分の内壁に形成された単一ネジ山である、請求項19の哺乳乳首。
【請求項27】
前記取付け部分の外周に位置した硬質のリングを含む、請求項19の哺乳乳首。
【請求項28】
前記乳首は、種々の異なる乳首のうちの1つであり、それと関連し、乳首の特徴を示すしるしを有するリングを更に含む、請求項27の哺乳乳首。
【請求項29】
前記しるしはカラーコードの一部である、請求項27の哺乳乳首。
【請求項30】
口に挿入されるようになっていて、約10より小さい第1ショアーA硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、第1ショアーA硬度よりも大きい第2ショアーA硬度を有する材料で形成された容器取付け部分と、を有し、乳首部分には、少なくとも1つの流体を導くダクトが形成され、前記取付け部分及び前記中実の乳首部分は、単一ピースに形成されている、改良哺乳乳首。
【請求項31】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項30の乳首。
【請求項32】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項1の乳首。
【請求項33】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項14の乳首。
【請求項34】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項15の乳首。
【請求項35】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項16の乳首。
【請求項36】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項17の乳首。
【請求項37】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項18の乳首。
【請求項38】
前記中実の乳首部分は約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項19の乳首。
【請求項39】
使用者の口に挿入できるようになった細長い乳首部分を有し、該細長い乳首部分は、それに形成されていて、流体を、遠位端から、流体が乳首を出て使用者の口の中へ入れる近位意端まで導くための少なくとも1つの導管を有し、前記細長い乳首部分は、使用中、
(a)前記導管を圧迫するために前記細長い乳首部分を長手方向に引っ張る引き伸ばし力、
(b)前記導管をつぶすために半径方向内方に圧縮力の少なくとも1つにより、前記導管を実質的に閉じることのできる軟質材料で作られる、改良哺乳乳首。
【請求項40】
前記細長い乳首部分の材料は、約10より小さいショアーA硬度を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項41】
前記細長い乳首部分の材料は、約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項42】
前記細長い乳首部分は少なくとも3つの導管を有する、請求項39の改良乳首。
【請求項43】
前記改良乳首は、取付け部分、及び前記取付け部分と前記細長い乳首部分との間の移行部分と更に有し、該取付け部分は、乳首を容器に取り付けることのできる、取り付け部分と関連した取付け装置を有し、前記移行部分は、前記取付け部分とともに中空ドームを形成し、前記細長い乳首部分の前記遠位端は、前記ドームと連通している、請求項39の改良乳首。
【請求項44】
前記細長い乳首部分、移行部分及び取付け部分は、一体のピースとして形成される、請求項43の改良乳首。
【請求項45】
前記取付け部分は、前記軟質材料よりももっと硬い材料で形成される、請求項44の改良乳首。
【請求項46】
前記取付け部分は、約20ないし約90の範囲のショアーA硬度を有し、前記細長い乳首部分は、約5より小さいショアーA硬度を有する、請求項45の改良乳首。
【請求項47】
前記取付け部分は、使用者の口によって前記細長い乳首部分に加えられる引き伸ばし力により、使用中その形状を維持するのに十分な硬さを有する、請求項44の改良乳首。
【請求項48】
前記取付け部分及び前記細長い乳首部分は、一緒に共成形される、請求項45の改良乳首。
【請求項49】
硬くする取付けリングを更に含み、該リングは、前記取付け部分のカラー部分を取り囲んで、前記カラー部分の領域において、前記取付け部分の半径方向外方の移動を実質的に制限する、請求項43の改良乳首。
【請求項50】
前記リングは前記カラー部分の外部の周りに置かれる、請求項49の改良乳首。
【請求項51】
少なくとも1つの異なる特徴を有する複数の乳首と、特定の異なる特徴を表すしるしを有する複数のリングと、を更に含む、請求項50の改良乳首。
【請求項52】
前記しるしは、カラーコードからなる、請求項51の改良乳首。
【請求項53】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項30の乳首。
【請求項54】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項1の乳首。
【請求項55】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項14の乳首。
【請求項56】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項15の乳首。
【請求項57】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項16の乳首。
【請求項58】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項17の乳首。
【請求項59】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項18の乳首。
【請求項60】
前記中実の乳首部分は、約20乃至約45の範囲のショアー00硬度を有する、請求項19の乳首。
【請求項61】
約20より小さい第1ショアーA硬度を有する、口に挿入するようになった実質的に中実の乳首部分を得る第1材料を準備し、
前記第1ショアーA硬度よりも大きい第2ショアーA硬度を有する容器取付け部分を得る第2材料を準備し、
前記容器取付け部分及び前記忠実乳首部分を単一ピースに形成し、
前記乳首部分に少なくとも1つの流体導くダクトを形成する、改良哺乳乳首の製造方法。
【請求項62】
前記乳首部分及び前記取付け部分を形成する型を準備する段階をさら含み、前記型に、少なくとも、前記取付け部分が形成される領域に、前記取付け部分の内部に摩擦減少仕上げを得る表面組織を設ける段階を更に含む、請求項61の方法。
【請求項63】
前記取付け部分の前記内部にネジ山を形成する段階を更に含み、前記型の表面組織は、艶消し仕上げをうるために前記型にサンドブラストをかけることによって作られる、請求項62の方法。
【請求項64】
容器に乳首を取り付けるための取付け部分を作る改良方法であって、取付け部分は成形によって形成され、
型を準備し、
少なくとも、前記取付け部分が形成される型の領域に、成形されたとき、前記取付け部分の内部に摩擦減少仕上げを得る表面組織を形成する、改良方法。
【請求項65】
前記表面組織は、艶消し仕上げをうるために前記型にサンドブラストをかけることによって作られる、請求項64の方法。
【請求項66】
前記取付け部分の前記内部にネジ山を形成する段階を更に含む、請求項65の方法。
【請求項67】
前記取付け部分はエラストマーで形成される、請求項66の改良方法。
【請求項68】
前記取付け部分はシリコーンゴムで形成される、請求項67の改良方法。
【請求項69】
使用者の口に挿入されるようになった細長い乳首部分と、
液体収容容器に取り付けられるようになった取付け部分と、
前記細長い乳首部分と前記取付け部分との間の移行部分と、を含み、前記細長い乳首部分は、それに形成され、液体を使用者に導く開口を有し、前記取付け部分は、前記容器とともに長手方向縦軸線を定め、前記細長い乳首部分は、前記中心軸線に対して半径方向に片寄せられる、哺乳用改良乳首。
【請求項70】
約45よりも小さいショアー00硬度を有する材料で形成された実質的に中実の乳首部分と、
前記乳首部分と一体に形成された容器取付け部分と、
前記容器取付け部分に形成された空気ベントと、を有する哺乳乳首。
【請求項71】
約45より小さいショアー00硬度を有する材料で形成され、乳児の口に挿入できるように寸法決めされ且つ形成された実質的に中実の乳首部分と、
内部容積を構成する移行部分と、
容器取付け部分と、を含み、
前記細長い乳首部分は、近位端を有し、少なくとも1つのダクトが、前記中実の乳首部分を貫いて延び、
前記容器取付け部分は、ほぼ円筒形リングであり、且つ容器の口のリムに係合するようになった内肩を有し、該肩は、該肩に形成され、一端が前記容積と連通し、他端が周囲空気と連通してベントを形成する溝を有する、哺乳乳首。
【請求項72】
使用者の口に挿入されるようになった部分を貫いて延びる少なくとも1つの流体を導くダクトを有し、前記ダクトに逆止め弁を有する、哺乳用改良乳首。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2006−505353(P2006−505353A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−551804(P2004−551804)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/035379
【国際公開番号】WO2004/043325
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(503134413)メデラ ホールディング アクチェンゲゼルシャフト (9)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/035379
【国際公開番号】WO2004/043325
【国際公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(503134413)メデラ ホールディング アクチェンゲゼルシャフト (9)
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