他物固定具
【課題】取付下地に対する他物の固定する相対高さや相対姿勢を微調整可能にする。
【解決手段】下端部に取付下地2への第1固定部9を設け、上端部に固定対象の他物3を固定する第2固定部10を設け、固定具本体11を、第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とに上下に分割構成し縦筒形状に形成した第1固定具本体12の筒内の底板部14に第1固定部9を形成し、第1固定具本体12の筒内の上部に第1固定部9を覆う天蓋部15を設け、第1固定具本体12の筒周面部に第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成し、第1固定具本体12の上端部と、第2固定具本体13の下端部とに、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設け、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔22を形成してある。
【解決手段】下端部に取付下地2への第1固定部9を設け、上端部に固定対象の他物3を固定する第2固定部10を設け、固定具本体11を、第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とに上下に分割構成し縦筒形状に形成した第1固定具本体12の筒内の底板部14に第1固定部9を形成し、第1固定具本体12の筒内の上部に第1固定部9を覆う天蓋部15を設け、第1固定具本体12の筒周面部に第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成し、第1固定具本体12の上端部と、第2固定具本体13の下端部とに、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設け、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔22を形成してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下端部に取付下地への第1固定部を設け、
上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設けてある他物固定具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、他物固定具は、図16に示すように、下端部に取付下地への第1固定部9を設け、上端部に固定対象の他物3を固定する第2固定部10を設け、前記第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とを設け、前記第1固定具本体12を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体12の筒内の底板部に前記第1固定部9を形成し、前記第1固定具本体12の筒周面部に前記第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成し、前記第2固定具本体13に前記第1固定部9を覆う天蓋部15を設けると共に、その天蓋部15に他物3をボルト19とナットNで連結固定するためのボルト挿通孔を設けて前記第2固定部10を形成し、前記第1固定具本体12の上端部と、前記第2固定具本体13の下端部とに、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設けてあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−167754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の他物固定具では、第1固定具本体12と第2固定具本体13との相対位置が動かないように連結してあり、固定すべき他物3に対する上下高さを微調整できなかったり、取付下地の傾斜に対応して他物固定姿勢を調整することは困難であった。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、取付下地に対する他物の固定する相対高さや相対姿勢を微調整できるようにするところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、下端部に取付下地への第1固定部を設け、上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設け、固定具本体を、前記第1固定部を備えた第1固定具本体と、第2固定部を備えた第2固定具本体とに上下に分割構成し、前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成し、前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してあるところにある。
【0007】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してあるために、他物を取付下地に固定するには、第1固定具本体の第1開口部に手を通して、工具を使って第1固定部を取付下地に固定し、他物を第2固定具本体の第2固定部に連結して固定すると共に、第1固定具本体の連結部と第2固定具本体の連結部との間で、上下に沿ったボルト挿通孔とそれに挿通するボルトにより第2固定部の第1固定部に対する相対高さや、傾きを自在に調整して、他物を取付下地に対して適切な姿勢で固定できる。つまり、取付下地が傾斜面であっても、他物を水平や任意の傾斜姿勢で固定したり、あるいは、任意の高さに固定したりできる。
また、従来装置のように、天蓋部を第2固定具本体に設ける場合には、他物を固定する第2固定具本体の第2固定部から雨水が浸入しやすくなるの対し、本発明は、前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成してあることにより、第1開口部を通して第1固定部の固定作業をできながらも、縦筒形状で天蓋部を設けた第1固定具本体内には雨水が入りにくく、第1固定部から取付下地への雨水の浸入を防止し易くできる。
従って、取付下地への雨水の浸入を防ぎながら、取付下地に対する他物の固定する相対高さや相対姿勢を微調整できるようになる。
【0008】
本発明の第2の特徴構成は、前記取付下地が建築物であって、前記第1固定具本体の筒周部で前記第1開口部よりも上方に、水切り庇部を設けてあるところにある。
【0009】
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、水切り庇部を設けることにより、第1開口部を通しての取付下地への第1固定部の固定作業を行うようにしながら、固定作業中における第1開口部から第1固定具本体内への雨水の浸入や、固定後の防水シートと第1固定具本体の筒周面部にわたり設置する立上り防水層内への雨水の浸入が、水切り庇部により防止でき、他物を建築物に固定する際の漏水を防止でき易くなる。
【0010】
本発明の第3の特徴構成は、前記第2固定具本体の周側部に、前記第2固定部に対する固定操作用の第2開口部を形成してあるところにある。
【0011】
本発明の第3の特徴構成によれば、第2固定具本体に設けた第2開口部により、工具や手を第2開口部を通して第2固定部の下方に位置させ易く、他物固定作業をスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】固定状態を示す全体斜視図である。
【図2】全体斜視図である。
【図3】分解斜視図である。
【図4】組付け状態の縦断面図である。
【図5】組付け状態の縦断面図である。
【図6】別実施形態の縦断面図である。
【図7】別実施形態の斜視図である。
【図8】要部斜視図である。
【図9】(a)、(b)は、別実施形態の斜視図で、(c)は、組付け状態の要部作用図である。
【図10】別実施形態の斜視図である。
【図11】別実施形態の斜視図である。
【図12】別実施形態の分解斜視図である。
【図13】(a)、(b)は、別実施形態の斜視図である。
【図14】(a)、(b)、(c)、(d)は、夫々コンクリート床におけるアンカーボルトの配置状況を示す要部平面図である。
【図15】別実施形態の要部斜視図である。
【図16】従来例の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
【0014】
図1〜図4に示すように、本発明の他物固定具の一実施形態品(以後、単に固定台1という)を使用して、屋上のコンクリート床やベランダ等の建築物(取付下地2の一例)の上に、ソーラーパネル4やその固定枠5等の固定対象部材(他物の一例)3を固定してある状況を示している。
【0015】
前記コンクリート床2の上には、防水シート6が敷設してある。
当該実施形態においては、コンクリート床2の全域に防水シート6が敷設してある状態で、その上に、当該固定台1を設置して、固定対象部材3を固定台1に固定してある例を示している。従って、固定台1を設置した後、その周囲に、防水シート6と固定台1の外周部にわたる状態に立上り防水層7を設置し、その上端部をバンド29で縛ると共に、シール剤30を塗布して雨水の浸入を防止して、固定台設置部分から下方への漏水防止を図っている。
コンクリート床2における固定台設置箇所には、予め、アンカーボルト8が設置してあり、このアンカーボルト8に固定台1が固定されている。
【0016】
前記固定対象部材3は、形鋼をトラス構造に組みあげた固定枠5と、固定枠5の上面に沿って取り付けられたソーラーパネル4とを備えて構成してあり、前記固定枠5が、前記固定台1にボルト19とナットNとで固定されている。
前記固定枠5は、ソーラーパネル4を傾斜姿勢に支持する構造に形成してあり、ソーラーパネル4が効率よく太陽光を受光できるように構成してある。
【0017】
前記固定台1は、図2〜図4に示すように構成してある。
つまり、下端部にコンクリート床2への第1固定部9を設け、上端部に固定対象部材3の固定枠5を固定する第2固定部10を設け、固定具本体11を鉄系材等の金属製で形成して、第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とに上下に分割構成し、第1固定具本体12を横断面略四角形の縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体12の筒内の底板部14に第1固定部9を形成し、第1固定具本体12の筒内の上部に第1固定部9を覆う天蓋部15を設け、第1固定具本体12の4つの筒周面部に第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成してある。
【0018】
前記第1固定部9には、複数の第1ボルト挿通孔17を設けてあり、前記第2固定部10には、長孔状の3本の第2ボルト挿通孔18を設けてある(図2参照)。
前記第1ボルト挿通孔17には、コンクリート床2に埋設されたアンカーボルト8が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定具本体11がコンクリート床2に固定される。
前記第2ボルト挿通孔18には、前記固定枠5を固定するためのボルト19が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定枠5が固定台1に固定される。
【0019】
第1固定具本体12の上端部と、第2固定具本体13の下端部とには、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設け、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔22を形成してある。
【0020】
前記第1固定具本体12の筒周部で第1開口部16よりも上方に、水切り庇部23を設けてあり、立上り防水層7及び第1開口部16への雨水の浸入を防止してある。その水切り庇部23は、前記天蓋部15と一連の金属板から形成して周縁部を下方に折り曲げてあり、その金属板の連結部挿通孔24に第1固定具本体12の連結部21を挿通させて組付け、溶接により一体にすると共に、雨水が第1固定具本体12の内側に侵入するのを防止してある(図3)。
【0021】
前記第1固定具本体12の連結部21は、四角筒の4隅部に位置し、夫々平面視で直交する連結用面部21Aを有して各連結用面部21Aに上下に長いボルト挿通用長孔22を形成してある。前記直交する連結用面部21A間に縦長のスリット25を形成して、そのスリット25により、天蓋部15の上の隅部に溜まる雨水を、外部に排水し易くなるように形成してある(図2矢印)。
【0022】
前記第2固定具本体13は、略四角筒形状の4つの周側部夫々に切欠き部を形成して、第2固定部10に対する固定操作用の第2開口部26を形成してある。
尚、第2開口部26は、第2固定具本体13の周側部に1箇所以上あれば良い。
前記第2固定具本体13の連結部21は、四角筒の4隅部に位置し、夫々平面視で直交する連結用面部21Aを有して各連結用面部21Aにボルト挿通用丸孔27を形成してある。前記直交する連結用面部21A間に縦長のスリット25を形成して、そのスリット25により、第1固定具本体12に対して第2固定具本体13を傾斜状態で連結する場合に、鉄系材の良好な靭性を利用して、連結用面部21Aが相手の連結用面部21Aになじむように変形を許容できるようにしてある(図5)。
【0023】
また、スリット25を設けてあるために、図8に示すように、第1固定具本体12の連結部21と、第2固定具本体13の連結部21とを、ボルト20とナットNで連結する際に、スパナ32を挿通させてボルト20の回転操作用の隙間としてスリット25を利用できる。
【0024】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0025】
〈1〉 前記第1固定具本体12には、図6に示すように、外嵌して上下にスライド自在なスライド筒部材28を設け、第1固定部9によるコンクリート床2への固定操作後に、第1開口部16を閉じて、立上り防水層7の立上部分を、このスライド筒部材28の外周面に固定することで、固定台1周囲の防水を行えるようにしてあっても良い。
〈2〉 前記固定枠5を、H形鋼の例で示したが、断面コの字形の溝形鋼やチャンネル材であってもよく、図7に示すように、H形鋼どうし又は溝形鋼やチャンネル材どうしの連結部を鋼板からなる平板で連結して、第2固定部10に固定する場合は、3本の第2ボルト挿通孔18のうちの外側の2本のものに、夫々ボルト19を挿通して固定する。
〈3〉 前記水切り庇部23は、天蓋部15とは別に形成して第1固定具本体12の周側部に付設してあっても良い。
〈4〉 第1開口部16は、図10に示すように、その下端部が、底板部14に接する状態に配置してあってもよい。
〈5〉 第1固定具本体12は、横断面四角形以外に、図10に示すように、横断面8角形のように多角形の筒体であってもよい。
〈6〉 第1固定具本体12及び第2固定具本体13は、図13に示すように、横断面円形の筒体であってもよく、この場合、第1固定具本体12に設けるスライド筒部材28も円筒形で、周方向に回転させることで(図13(a)→(b))、第1開口部16を開閉できる第3開口部35を、スライド筒部材28に設けてある。
〈7〉 前記天蓋部15には、図11に示すように、傾斜を設けてあったり、中央部が盛り上がったムクリ部を形成して(図示せず)、排水性を向上させてあっても良い。
〈8〉 図9(a)、(b)、(c)に示すように、第1固定具本体12に対して、第2固定具本体13を上下、左右、斜めに相対位置、及び、相対姿勢を変更自在にするために、一方の連結部21に、横に長いボルト挿通用長孔22を形成すると共に(図9では第2固定具本体13に形成)、他の連結部21に、縦に長いボルト挿通用長孔22を形成してもよく(図9では第1固定具本体12に形成)、第1固定具本体12の連結部21のコーナー部には、排水孔33を設けてある。また、第2固定具本体13には、4つの横側面の内の互いに対向する2側面に連結部21を形成し、他の互いに対向する2側面に、第1縦長孔39を形成した左右一対の第1脚部37を設け、連結部21から第1脚部37の内側で重なるように横方向に延設した第2脚部38を設け、その第2脚部38に、第1縦長孔39と一部が重なる第2横長孔40を形成し、第1縦長孔39と第2横長孔にボルト20を通してナットNをそのボルト20に螺合させて締め付けることで、第2固定具本体13は、剛体になり補強される。つまり、ボルト20とナットNとの締付け操作は、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21とを連結した後に、行うことで、図9(c)のように、第1固定具本体12に対する第2固定具本体13の姿勢を、自在に調整した状態(他物を取付下地2に対する高さや相対姿勢を自在に調整して固定する)で補強される。
〈9〉 図9の実施形態の第2固定具本体13の別実施形態として、図15の構造のように、互いに対向する横側面の内、連結部21を設けた2側面とは別の2側面に第2脚部38を設けると共に、補強のための側板41を別部材として一対設け、その側板41に第1脚部37を設け、第1脚部37に形成した第1縦長孔39と第2脚部38に形成した第2横長孔40とにボルト20を挿通させると共に、上部のボルト挿通孔42にボルト20を挿通させて、夫々のボルト20にナットNを締め付けて、第2固定具本体13の横側面と側板41とを一体に連結して補強ができるようにしてあってもよい。
〈10〉 図12に示すように、第1開口部16は、横断面4角形の第1固定具本体12の各コーナー部に形成してあっても良く、この第1開口部16は、第1固定具本体12の最下端より少し上に配置してあり、第1固定具本体12の下端角部に、剛性を維持して強度を低下させないための立上り淵部36を形成してある。各第1開口部16を通して第1固定部9を、アンカーボルト8とナットNとで固定するために、第1固定部9に立上り淵部36と略同じ高さのナットN受け用の筒体34を配設し、スパナ32によるナットNの回動操作をしやすくしてある。尚、第1固定具本体12には、底板部14を形成する金属板を溶接により一体化させてある。尚、筒体34は、第1固定部9に予め溶接等により一体に取り付けてあってもよい。
〈11〉 第1固定部9に設けた8個の第1ボルト挿通孔17に対しては、取付下地2の状態(特にコンクリート床内の配筋との干渉を避けるべく)や、場所によっては、挿通させるアンカーボルト8を、図14(a)、(b)、(c)、(d)のように、配置してあっても良い。
〈12〉 外気温が下がる冬季には第一固定部9の外周面が冷やされ、第1固定部9の内面に結露を生じる可能性があるので、これを防水するため、第1固定具本体12の内部空間へ、熱伝導率の低い物質や内部の空気の対流を阻害する物質(例:現場発泡のウレタン系断熱材)を充填するとよい。
〈13〉 第1固定具9及び第2固定具10の表面を鍍金仕上げとした場合、ボルトで締め付ける連結部21の第1固定具9と第2固定具10間の摩擦係数が低下するため、両固定具9,10が接する面にリン酸亜鉛を塗布するか、又は固くて細かい粒状物を用いたブラスト処理で目荒らしを行うなどして、摩擦係数の向上を図るとよい。
【0026】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0027】
2 取付下地
3 他物
9 第1固定部
10 第2固定部
11 固定具本体
12 第1固定具本体
13 第2固定具本体
14 底板部
15 天蓋部
16 第1開口部
20 ボルト
21 連結部
22 ボルト挿通用長孔
23 水切り庇部
【技術分野】
【0001】
本発明は、下端部に取付下地への第1固定部を設け、
上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設けてある他物固定具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、他物固定具は、図16に示すように、下端部に取付下地への第1固定部9を設け、上端部に固定対象の他物3を固定する第2固定部10を設け、前記第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とを設け、前記第1固定具本体12を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体12の筒内の底板部に前記第1固定部9を形成し、前記第1固定具本体12の筒周面部に前記第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成し、前記第2固定具本体13に前記第1固定部9を覆う天蓋部15を設けると共に、その天蓋部15に他物3をボルト19とナットNで連結固定するためのボルト挿通孔を設けて前記第2固定部10を形成し、前記第1固定具本体12の上端部と、前記第2固定具本体13の下端部とに、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設けてあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−167754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の他物固定具では、第1固定具本体12と第2固定具本体13との相対位置が動かないように連結してあり、固定すべき他物3に対する上下高さを微調整できなかったり、取付下地の傾斜に対応して他物固定姿勢を調整することは困難であった。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、取付下地に対する他物の固定する相対高さや相対姿勢を微調整できるようにするところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、下端部に取付下地への第1固定部を設け、上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設け、固定具本体を、前記第1固定部を備えた第1固定具本体と、第2固定部を備えた第2固定具本体とに上下に分割構成し、前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成し、前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してあるところにある。
【0007】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してあるために、他物を取付下地に固定するには、第1固定具本体の第1開口部に手を通して、工具を使って第1固定部を取付下地に固定し、他物を第2固定具本体の第2固定部に連結して固定すると共に、第1固定具本体の連結部と第2固定具本体の連結部との間で、上下に沿ったボルト挿通孔とそれに挿通するボルトにより第2固定部の第1固定部に対する相対高さや、傾きを自在に調整して、他物を取付下地に対して適切な姿勢で固定できる。つまり、取付下地が傾斜面であっても、他物を水平や任意の傾斜姿勢で固定したり、あるいは、任意の高さに固定したりできる。
また、従来装置のように、天蓋部を第2固定具本体に設ける場合には、他物を固定する第2固定具本体の第2固定部から雨水が浸入しやすくなるの対し、本発明は、前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成してあることにより、第1開口部を通して第1固定部の固定作業をできながらも、縦筒形状で天蓋部を設けた第1固定具本体内には雨水が入りにくく、第1固定部から取付下地への雨水の浸入を防止し易くできる。
従って、取付下地への雨水の浸入を防ぎながら、取付下地に対する他物の固定する相対高さや相対姿勢を微調整できるようになる。
【0008】
本発明の第2の特徴構成は、前記取付下地が建築物であって、前記第1固定具本体の筒周部で前記第1開口部よりも上方に、水切り庇部を設けてあるところにある。
【0009】
本発明の第2の特徴構成によれば、本発明の第1の特徴構成による上述の作用効果を叶えることができるのに加えて、水切り庇部を設けることにより、第1開口部を通しての取付下地への第1固定部の固定作業を行うようにしながら、固定作業中における第1開口部から第1固定具本体内への雨水の浸入や、固定後の防水シートと第1固定具本体の筒周面部にわたり設置する立上り防水層内への雨水の浸入が、水切り庇部により防止でき、他物を建築物に固定する際の漏水を防止でき易くなる。
【0010】
本発明の第3の特徴構成は、前記第2固定具本体の周側部に、前記第2固定部に対する固定操作用の第2開口部を形成してあるところにある。
【0011】
本発明の第3の特徴構成によれば、第2固定具本体に設けた第2開口部により、工具や手を第2開口部を通して第2固定部の下方に位置させ易く、他物固定作業をスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】固定状態を示す全体斜視図である。
【図2】全体斜視図である。
【図3】分解斜視図である。
【図4】組付け状態の縦断面図である。
【図5】組付け状態の縦断面図である。
【図6】別実施形態の縦断面図である。
【図7】別実施形態の斜視図である。
【図8】要部斜視図である。
【図9】(a)、(b)は、別実施形態の斜視図で、(c)は、組付け状態の要部作用図である。
【図10】別実施形態の斜視図である。
【図11】別実施形態の斜視図である。
【図12】別実施形態の分解斜視図である。
【図13】(a)、(b)は、別実施形態の斜視図である。
【図14】(a)、(b)、(c)、(d)は、夫々コンクリート床におけるアンカーボルトの配置状況を示す要部平面図である。
【図15】別実施形態の要部斜視図である。
【図16】従来例の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示した部分は、同一又は相当の部分を示している。
【0014】
図1〜図4に示すように、本発明の他物固定具の一実施形態品(以後、単に固定台1という)を使用して、屋上のコンクリート床やベランダ等の建築物(取付下地2の一例)の上に、ソーラーパネル4やその固定枠5等の固定対象部材(他物の一例)3を固定してある状況を示している。
【0015】
前記コンクリート床2の上には、防水シート6が敷設してある。
当該実施形態においては、コンクリート床2の全域に防水シート6が敷設してある状態で、その上に、当該固定台1を設置して、固定対象部材3を固定台1に固定してある例を示している。従って、固定台1を設置した後、その周囲に、防水シート6と固定台1の外周部にわたる状態に立上り防水層7を設置し、その上端部をバンド29で縛ると共に、シール剤30を塗布して雨水の浸入を防止して、固定台設置部分から下方への漏水防止を図っている。
コンクリート床2における固定台設置箇所には、予め、アンカーボルト8が設置してあり、このアンカーボルト8に固定台1が固定されている。
【0016】
前記固定対象部材3は、形鋼をトラス構造に組みあげた固定枠5と、固定枠5の上面に沿って取り付けられたソーラーパネル4とを備えて構成してあり、前記固定枠5が、前記固定台1にボルト19とナットNとで固定されている。
前記固定枠5は、ソーラーパネル4を傾斜姿勢に支持する構造に形成してあり、ソーラーパネル4が効率よく太陽光を受光できるように構成してある。
【0017】
前記固定台1は、図2〜図4に示すように構成してある。
つまり、下端部にコンクリート床2への第1固定部9を設け、上端部に固定対象部材3の固定枠5を固定する第2固定部10を設け、固定具本体11を鉄系材等の金属製で形成して、第1固定部9を備えた第1固定具本体12と、第2固定部10を備えた第2固定具本体13とに上下に分割構成し、第1固定具本体12を横断面略四角形の縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体12の筒内の底板部14に第1固定部9を形成し、第1固定具本体12の筒内の上部に第1固定部9を覆う天蓋部15を設け、第1固定具本体12の4つの筒周面部に第1固定部9に対する固定操作用の第1開口部16を形成してある。
【0018】
前記第1固定部9には、複数の第1ボルト挿通孔17を設けてあり、前記第2固定部10には、長孔状の3本の第2ボルト挿通孔18を設けてある(図2参照)。
前記第1ボルト挿通孔17には、コンクリート床2に埋設されたアンカーボルト8が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定具本体11がコンクリート床2に固定される。
前記第2ボルト挿通孔18には、前記固定枠5を固定するためのボルト19が下方から挿通され、そのボルト上端部にナットNを螺合して締め付けることで固定枠5が固定台1に固定される。
【0019】
第1固定具本体12の上端部と、第2固定具本体13の下端部とには、相互にボルト20を介して連結自在な連結部21を設け、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔22を形成してある。
【0020】
前記第1固定具本体12の筒周部で第1開口部16よりも上方に、水切り庇部23を設けてあり、立上り防水層7及び第1開口部16への雨水の浸入を防止してある。その水切り庇部23は、前記天蓋部15と一連の金属板から形成して周縁部を下方に折り曲げてあり、その金属板の連結部挿通孔24に第1固定具本体12の連結部21を挿通させて組付け、溶接により一体にすると共に、雨水が第1固定具本体12の内側に侵入するのを防止してある(図3)。
【0021】
前記第1固定具本体12の連結部21は、四角筒の4隅部に位置し、夫々平面視で直交する連結用面部21Aを有して各連結用面部21Aに上下に長いボルト挿通用長孔22を形成してある。前記直交する連結用面部21A間に縦長のスリット25を形成して、そのスリット25により、天蓋部15の上の隅部に溜まる雨水を、外部に排水し易くなるように形成してある(図2矢印)。
【0022】
前記第2固定具本体13は、略四角筒形状の4つの周側部夫々に切欠き部を形成して、第2固定部10に対する固定操作用の第2開口部26を形成してある。
尚、第2開口部26は、第2固定具本体13の周側部に1箇所以上あれば良い。
前記第2固定具本体13の連結部21は、四角筒の4隅部に位置し、夫々平面視で直交する連結用面部21Aを有して各連結用面部21Aにボルト挿通用丸孔27を形成してある。前記直交する連結用面部21A間に縦長のスリット25を形成して、そのスリット25により、第1固定具本体12に対して第2固定具本体13を傾斜状態で連結する場合に、鉄系材の良好な靭性を利用して、連結用面部21Aが相手の連結用面部21Aになじむように変形を許容できるようにしてある(図5)。
【0023】
また、スリット25を設けてあるために、図8に示すように、第1固定具本体12の連結部21と、第2固定具本体13の連結部21とを、ボルト20とナットNで連結する際に、スパナ32を挿通させてボルト20の回転操作用の隙間としてスリット25を利用できる。
【0024】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
【0025】
〈1〉 前記第1固定具本体12には、図6に示すように、外嵌して上下にスライド自在なスライド筒部材28を設け、第1固定部9によるコンクリート床2への固定操作後に、第1開口部16を閉じて、立上り防水層7の立上部分を、このスライド筒部材28の外周面に固定することで、固定台1周囲の防水を行えるようにしてあっても良い。
〈2〉 前記固定枠5を、H形鋼の例で示したが、断面コの字形の溝形鋼やチャンネル材であってもよく、図7に示すように、H形鋼どうし又は溝形鋼やチャンネル材どうしの連結部を鋼板からなる平板で連結して、第2固定部10に固定する場合は、3本の第2ボルト挿通孔18のうちの外側の2本のものに、夫々ボルト19を挿通して固定する。
〈3〉 前記水切り庇部23は、天蓋部15とは別に形成して第1固定具本体12の周側部に付設してあっても良い。
〈4〉 第1開口部16は、図10に示すように、その下端部が、底板部14に接する状態に配置してあってもよい。
〈5〉 第1固定具本体12は、横断面四角形以外に、図10に示すように、横断面8角形のように多角形の筒体であってもよい。
〈6〉 第1固定具本体12及び第2固定具本体13は、図13に示すように、横断面円形の筒体であってもよく、この場合、第1固定具本体12に設けるスライド筒部材28も円筒形で、周方向に回転させることで(図13(a)→(b))、第1開口部16を開閉できる第3開口部35を、スライド筒部材28に設けてある。
〈7〉 前記天蓋部15には、図11に示すように、傾斜を設けてあったり、中央部が盛り上がったムクリ部を形成して(図示せず)、排水性を向上させてあっても良い。
〈8〉 図9(a)、(b)、(c)に示すように、第1固定具本体12に対して、第2固定具本体13を上下、左右、斜めに相対位置、及び、相対姿勢を変更自在にするために、一方の連結部21に、横に長いボルト挿通用長孔22を形成すると共に(図9では第2固定具本体13に形成)、他の連結部21に、縦に長いボルト挿通用長孔22を形成してもよく(図9では第1固定具本体12に形成)、第1固定具本体12の連結部21のコーナー部には、排水孔33を設けてある。また、第2固定具本体13には、4つの横側面の内の互いに対向する2側面に連結部21を形成し、他の互いに対向する2側面に、第1縦長孔39を形成した左右一対の第1脚部37を設け、連結部21から第1脚部37の内側で重なるように横方向に延設した第2脚部38を設け、その第2脚部38に、第1縦長孔39と一部が重なる第2横長孔40を形成し、第1縦長孔39と第2横長孔にボルト20を通してナットNをそのボルト20に螺合させて締め付けることで、第2固定具本体13は、剛体になり補強される。つまり、ボルト20とナットNとの締付け操作は、第1固定具本体12の連結部21と第2固定具本体13の連結部21とを連結した後に、行うことで、図9(c)のように、第1固定具本体12に対する第2固定具本体13の姿勢を、自在に調整した状態(他物を取付下地2に対する高さや相対姿勢を自在に調整して固定する)で補強される。
〈9〉 図9の実施形態の第2固定具本体13の別実施形態として、図15の構造のように、互いに対向する横側面の内、連結部21を設けた2側面とは別の2側面に第2脚部38を設けると共に、補強のための側板41を別部材として一対設け、その側板41に第1脚部37を設け、第1脚部37に形成した第1縦長孔39と第2脚部38に形成した第2横長孔40とにボルト20を挿通させると共に、上部のボルト挿通孔42にボルト20を挿通させて、夫々のボルト20にナットNを締め付けて、第2固定具本体13の横側面と側板41とを一体に連結して補強ができるようにしてあってもよい。
〈10〉 図12に示すように、第1開口部16は、横断面4角形の第1固定具本体12の各コーナー部に形成してあっても良く、この第1開口部16は、第1固定具本体12の最下端より少し上に配置してあり、第1固定具本体12の下端角部に、剛性を維持して強度を低下させないための立上り淵部36を形成してある。各第1開口部16を通して第1固定部9を、アンカーボルト8とナットNとで固定するために、第1固定部9に立上り淵部36と略同じ高さのナットN受け用の筒体34を配設し、スパナ32によるナットNの回動操作をしやすくしてある。尚、第1固定具本体12には、底板部14を形成する金属板を溶接により一体化させてある。尚、筒体34は、第1固定部9に予め溶接等により一体に取り付けてあってもよい。
〈11〉 第1固定部9に設けた8個の第1ボルト挿通孔17に対しては、取付下地2の状態(特にコンクリート床内の配筋との干渉を避けるべく)や、場所によっては、挿通させるアンカーボルト8を、図14(a)、(b)、(c)、(d)のように、配置してあっても良い。
〈12〉 外気温が下がる冬季には第一固定部9の外周面が冷やされ、第1固定部9の内面に結露を生じる可能性があるので、これを防水するため、第1固定具本体12の内部空間へ、熱伝導率の低い物質や内部の空気の対流を阻害する物質(例:現場発泡のウレタン系断熱材)を充填するとよい。
〈13〉 第1固定具9及び第2固定具10の表面を鍍金仕上げとした場合、ボルトで締め付ける連結部21の第1固定具9と第2固定具10間の摩擦係数が低下するため、両固定具9,10が接する面にリン酸亜鉛を塗布するか、又は固くて細かい粒状物を用いたブラスト処理で目荒らしを行うなどして、摩擦係数の向上を図るとよい。
【0026】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0027】
2 取付下地
3 他物
9 第1固定部
10 第2固定部
11 固定具本体
12 第1固定具本体
13 第2固定具本体
14 底板部
15 天蓋部
16 第1開口部
20 ボルト
21 連結部
22 ボルト挿通用長孔
23 水切り庇部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端部に取付下地への第1固定部を設け、
上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設け、
固定具本体を、前記第1固定部を備えた第1固定具本体と、第2固定部を備えた第2固定具本体とに上下に分割構成し、
前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、
前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、
前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成し、
前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、
前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してある他物固定具。
【請求項2】
前記取付下地が建築物であって、前記第1固定具本体の筒周部で前記第1開口部よりも上方に、水切り庇部を設けてある請求項1に記載の他物固定具。
【請求項3】
前記第2固定具本体の周側部に、前記第2固定部に対する固定操作用の第2開口部を形成してある請求項1又は2に記載の他物固定具。
【請求項1】
下端部に取付下地への第1固定部を設け、
上端部に固定対象の他物を固定する第2固定部を設け、
固定具本体を、前記第1固定部を備えた第1固定具本体と、第2固定部を備えた第2固定具本体とに上下に分割構成し、
前記第1固定具本体を縦筒形状に形成すると共に、その第1固定具本体の筒内の底板部に前記第1固定部を形成し、
前記第1固定具本体の筒内の上部に前記第1固定部を覆う天蓋部を設け、
前記第1固定具本体の筒周面部に前記第1固定部に対する固定操作用の第1開口部を形成し、
前記第1固定具本体の上端部と、前記第2固定具本体の下端部とに、相互にボルトを介して連結自在な連結部を設け、
前記第1固定具本体の連結部と前記第2固定具本体の連結部の少なくともいずれか一方に、上下に沿ったボルト挿通用長孔を形成してある他物固定具。
【請求項2】
前記取付下地が建築物であって、前記第1固定具本体の筒周部で前記第1開口部よりも上方に、水切り庇部を設けてある請求項1に記載の他物固定具。
【請求項3】
前記第2固定具本体の周側部に、前記第2固定部に対する固定操作用の第2開口部を形成してある請求項1又は2に記載の他物固定具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−7339(P2012−7339A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142922(P2010−142922)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(510153113)株式会社ベルテック (4)
【出願人】(000178619)アーキヤマデ株式会社 (39)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(510153113)株式会社ベルテック (4)
【出願人】(000178619)アーキヤマデ株式会社 (39)
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