説明

付け替え容器

【課題】吐出器の基筒部の表面に内容物が付着することを抑えつつ、構成を簡素化すること。
【解決手段】内容物が収容される容器本体2と、該容器本体2の口部2aに離脱自在に装着されたキャップ3と、口部2a内に配設された収容筒部4を有する内部材5と、を備え、収容筒部4の下端には、容器本体2内に連通する連通筒部16が連設され、キャップ3が離脱された口部2aに、容器本体2内の内容物を吐出孔から吐出する吐出器が取り付けられ、該吐出器のうち、内部が吐出孔に連通する基筒部が、連通筒部16に装着された状態で収容筒部4内に収容され、内部材5は、口部2aに固定されるとともにキャップ3に離脱自在に装着され、内部材5とキャップ3との間には、収容筒部4内と外部とのキャップ3の内側を通した連通を遮断するシール部が設けられている付け替え容器1を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付け替え容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、内容物が収容される容器本体を備え、この容器本体の口部に吐出器が取り付けられる付け替え容器が知られている。この付け替え容器は、口部に離脱自在に装着されたキャップと、口部内に嵌合された中栓と、を備えている。中栓は、口部内に嵌合された筒基体と、筒基体に連設された栓体保持筒と、を備えており、この栓体保持筒内に抜栓可能な栓部材が装着されている。
この付け替え容器の口部に吐出器を取り付けるときには、キャップを口部から離脱させた後、吐出器を、シリンダの下端に連設された吸込筒側から筒基体内に進入させる。そして、吸込筒を栓体保持筒内に進入させ、この吸込筒により栓部材を抜栓しながら、吸込筒を栓体保持筒内に嵌合させる。このとき、吐出器のシリンダは、筒基体内に収容される。
このようにして付け替え容器の口部に取り付けられた吐出器では、吸込筒が中栓の栓体保持筒内に嵌合されているので、容器本体内の内容物が、吸込筒と栓体保持筒との間を通って中栓の筒基体内に流入し難く、吐出器のシリンダの表面に内容物が付着し難くなる。これにより、例えば吐出器の付け替えを好適に行う等することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−149195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の付け替え容器では、栓体保持筒内に栓部材を設ける必要があり、構造の簡素化に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吐出器の基筒部の表面に内容物が付着することを抑えつつ、構成を簡素化することができる付け替え容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る付け替え容器は、内容物が収容される容器本体と、該容器本体の口部に離脱自在に装着されたキャップと、前記口部内に配設された収容筒部を有する内部材と、を備え、前記収容筒部の下端には、前記容器本体内に連通する連通筒部が連設され、前記キャップが離脱された前記口部に、前記容器本体内の内容物を吐出孔から吐出する吐出器が取り付けられ、該吐出器のうち、内部が前記吐出孔に連通する基筒部が、前記連通筒部に装着された状態で前記収容筒部内に収容される付け替え容器であって、前記内部材は、前記口部に固定されるとともに前記キャップに離脱自在に装着され、前記内部材と前記キャップとの間には、前記収容筒部内と外部との前記キャップの内側を通した連通を遮断するシール部が設けられていることを特徴とする。
【0007】
この発明では、内容物を充填するときには、まず容器本体内に内容物を収容した後、この容器本体の口部に、内部材がキャップに装着されてなるキャップと内部材との組付体を装着させる。このとき、前記組付体のうち、内部材の収容筒部を口部内に進入させるとともに内部材を口部に固定させながら、口部にキャップを装着させる。ここで、内部材とキャップとの間に前記シール部が設けられているので、このように口部内に収容筒部を進入させる過程で、収容筒部が容器本体内の内容物中に進入しても、収容筒部内の空気が収容筒部の上端部からキャップの内側を通して外部に流出することが抑制され、容器本体内の内容物が収容筒部内に流入することが抑えられる。
【0008】
また、この付け替え容器に吐出器を取り付けるときには、まず、キャップを口部から離脱させる。ここで、このキャップには、内部材が離脱自在に装着され、かつ内部材が、口部に固定されており、前述のようにキャップを口部から離脱させるときには、内部材が口部に固定された状態が維持され、キャップが口部および内部材から離脱される。
その後、吐出器の基筒部を内部材の収容筒部内に進入させて収容するとともに内部材の連通筒部に装着させながら、吐出器を容器本体の口部に取り付ける。これにより、容器本体内の内容物は、吐出器の基筒部と内部材の連通筒部との連結部分、および基筒部内を通って吐出孔から吐出されることとなる。
以上のように、吐出器の基筒部が、内部材の連通筒部に装着された状態で内部材の収容筒部内に収容されるので、容器本体内の内容物が、基筒部と連通筒部との間を通って収容筒部内に流入され難くなり、基筒部の表面に内容物を付着させ難くすることができる。
【0009】
以上より、この付け替え容器によれば、内部材内に栓部材を設けなくても、吐出器の基筒部の表面に内容物が付着するのを抑えることが可能になり、構造の簡素化を図ることができる。
【0010】
また、前記キャップは、前記口部に離脱自在に装着された有頂筒状の本体筒部と、該本体筒部の頂壁部から下方に延設されるとともに前記収容筒部内に離脱自在に嵌合された嵌合筒部と、を備え、該キャップには、前記嵌合筒部の内周面と、前記本体筒部の頂壁部の下面と、を連結するリブが設けられていても良い。
【0011】
この場合、キャップに前記リブが設けられているので、容器本体の口部に前記組付体を装着させるときに、キャップと内部材との組み付き状態を確実に維持することができる。これにより、内部材の収容筒部内と外部とのキャップの内側を通した連通を確実に遮断し、前記組付体を容器本体の口部に円滑に装着させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る付け替え容器によれば、吐出器の基筒部の表面に内容物が付着することを抑えつつ、構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態に係る付け替え容器を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す付け替え容器の要部の拡大断面図である。
【図3】図1に示す付け替え容器の容器本体の口部に吐出器を取り付けてなる吐出容器を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る付け替え容器を説明する。
図1に示すように、付け替え容器1は、内容物が収容される容器本体2と、該容器本体2の口部2aに離脱自在に装着されたキャップ3と、上端部が口部2a内に配設された収容筒部4を有する内部材5と、を備えている。
【0015】
ここで容器本体2、キャップ3および収容筒部4は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置した状態で配設されている。以下では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿った方向を上下方向といい、容器軸O方向に直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。また、上下方向に沿った容器本体2の口部2a側を上側、容器本体2の底部2b側を下側という。
【0016】
容器本体2は、弾性変形可能な外側容器6と、可撓性を具備する内側容器7と、が剥離可能に積層されてなるいわゆるデラミボトルである。この容器本体2の口部2aは、外側容器6の口部6aと内側容器7の口部7aとが積層されてなり、外側容器6の口部6aの外周面には雄ねじ8が形成されるとともに、外側容器6の口部6aにおいて雄ねじ8よりも下側に位置する部分には、内側容器7と外側容器6との間に外気を吸入する吸気孔9が形成されている。
【0017】
内部材5は、容器本体2の口部2aに固定されるとともにキャップ3に離脱自在に装着されている。本実施形態では、内部材5は、前記収容筒部4と、収容筒部4の上端から径方向の外側に突設され外側部分が口部2aの上端開口縁上に位置する外フランジ部11と、外フランジ部11の外周縁から下方に延設され口部2aにおいて前記雄ねじ8よりも上側に位置する上端部に外嵌する外嵌筒部12と、外フランジ部11から下方に延設され前記口部2a内に嵌合されたシール筒部13と、収容筒部4の下端から径方向の内側に突設された内フランジ部14と、収容筒部4の下端に内フランジ部14を介して連設され、内フランジ部14の内周縁から下方に延設された吸込筒部15と、収容筒部4の下端に内フランジ部14を介して連設され、内フランジ部14の内周縁から上方に延設された連通筒部16と、を備えている。
なお図示の例では、外フランジ部11、外嵌筒部12、シール筒部13、内フランジ部14、吸込筒部15、および連通筒部16は、容器軸Oと同軸に配設されている。
【0018】
収容筒部4の下端部は、容器本体2の胴部2cにおける上下方向の中央部内に位置している。また吸込筒部15の下端部は、容器本体2の胴部2cにおける下端部内に位置しており、容器本体2の底部2bから上方に離間している。そして連通筒部16は、収容筒部4の径方向の内側に位置し、図示の例では、収容筒部4の下端部内に配置されており、吸込筒部15内を通して容器本体2内に連通している。
【0019】
また図2に示すように、外嵌筒部12には固定部10が形成されており、内部材5は、容器本体2の口部2aに該固定部10を介して固定されている。固定部10は、外嵌筒部12の内周面から径方向の内側に突出する凸状に形成されており、容器本体2の口部2aの前記上端部に形成された被固定部17に固定されている。図示の例では、被固定部17は、口部2aの前記上端部から径方向の外側に突設されており、固定部10は、この被固定部17に下方から係合している。
【0020】
図1に示すように、キャップ3は、容器本体2の口部2aの外周面に離脱自在に装着された有頂筒状の本体筒部18と、該本体筒部18の頂壁部18aから下方に延設されるとともに内部材5の収容筒部4の上端部内に離脱自在に嵌合された嵌合筒部19と、を備えている。本体筒部18の内周面には、口部2aの前記雄ねじ8に螺着された雌ねじ18bが形成されている。嵌合筒部19の下端は、本体筒部18の下端と上下方向の位置が同等とされている。
【0021】
またこのキャップ3には、嵌合筒部19の内周面と、本体筒部18の頂壁部18aの下面と、を連結するリブ20が、周方向に間隔をあけて複数設けられている。図示の例では、リブ20は、表裏面が上下方向および径方向の双方向に沿って延在する板状に形成されるとともに、下方から上方に向かうに従い漸次、径方向に沿った大きさが大きくなる正面視直角三角形状に形成されている。
【0022】
図2に示すように、嵌合筒部19の外周面には、内部材5の収容筒部4の内周面に形成された被係合部21に、離脱自在に係合される係合部22が形成されている。図示の例では、係合部22は、嵌合筒部19の外周面から径方向の外側に突出する凸状に形成されるとともに、被係合部21は、収容筒部4の上端部の内周面に径方向の外側に窪む凹状に形成されており、係合部22が被係合部21内に配置されている。係合部22と被係合部21との係合力は、内部材5の前記固定部10と容器本体2の口部2aの前記被固定部17との係合力よりも弱くなっている。
【0023】
そして本実施形態では、内部材5とキャップ3との間には、内部材5の収容筒部4内と外部とのキャップ3の内側を通した連通を遮断するシール部23が設けられている。図示の例では、シール部23は、内部材5の外フランジ部11の前記外側部分から上方に突出するとともに周方向に延在する環状に形成されており、キャップ3の前記頂壁部18aの下面に周方向の全周にわたって当接している。
【0024】
次に、図1に示すような付け替え容器1内に内容物を充填する方法について説明する。
まず、容器本体2内に内容物を収容した後、この容器本体2の口部2aに、内部材5がキャップ3に装着されてなるキャップ3と内部材5との組付体を装着させる。このとき、前記組付体のうち、内部材5を吸込筒部15側から口部2a内に進入させて前記口部2a内に収容筒部4の上端部を配置するとともに、内部材5の固定部10と口部2aの被固定部17とを互いに乗り越えさせて係合させることにより内部材5を口部2aに固定させながら、口部2aにキャップ3を装着させる。
【0025】
ここで、内部材5とキャップ3との間にシール部23が設けられているので、このように口部2a内に内部材5を吸込筒部15側から進入させる過程で、吸込筒部15が容器本体2内の内容物中に進入しても、吸込筒部15内、連通筒部16内および収容筒部4内の空気が、収容筒部4の上端部からキャップ3の内側を通して外部に流出するのが抑制され、容器本体2内の内容物が、吸込筒部15内、連通筒部16内および収容筒部4内に流入することが抑えられる。さらに、キャップ3に前記リブ20が設けられているので、キャップ3と内部材5との組み付き状態を確実に維持することが可能になり、内部材5の収容筒部4内と外部とのキャップ3の内側を通した連通を確実に遮断することができる。
【0026】
次に図3に示すような、キャップ3が離脱された容器本体2の口部2aに、容器本体2内の内容物を吐出孔33から吐出する吐出器31が取り付けられてなる吐出容器30について説明する。
【0027】
吐出器31は、前記口部2aに着脱自在に装着される有頂筒状の装着キャップ34と、装着キャップ34に貫設され、上端部が装着キャップ34から上方に突出するとともに下端部40が連通筒部16に装着されたシリンダ(基筒部)35と、該シリンダ35内に収容され、上方付勢状態で押込み可能に起立した図示しないステムと、装着キャップ34よりも上方に配置されるとともに前記ステムの上端部に装着され、前記吐出孔33が形成された押下ヘッド36と、シリンダ35の上端部に装着され、押下ヘッド36が押下された状態で螺着され該押下ヘッド36の上方への移動を規制する規制部材37と、を備えている。
【0028】
装着キャップ34の内周面には、容器本体2の口部2aの前記雄ねじ8に螺着された雌ねじ34bが形成されている。
シリンダ35の上端部に下側から連なる部分の外周面には取付けフランジ部38が径方向の外側に突設されている。この取付けフランジ部38は、装着キャップ34の頂壁部34aと、内部材5の外フランジ部11と、の間に挟み込まれている。さらに図示の例では、シリンダ35の取付けフランジ部38と、内部材5の外フランジ部11と、の間には環状のパッキン39が挟み込まれている。
【0029】
シリンダ35において取付けフランジ部38よりも下側に位置する部分は、内部材5の収容筒部4内に収容されている。
シリンダ35の下端部40は、連通筒部16に離脱自在に外嵌されている。また図示の例では、シリンダ35の下端部40は、シリンダ35においてこの下端部40よりも上側に位置する部分よりも縮径しており、下端部40の外周面には、周方向に間隔をあけて複数の縦リブ40aが形成されている。
そして、このシリンダ35内は、前記ステム内および押下ヘッド36を通して吐出孔33に連通している。
【0030】
この吐出容器30を使用するときには、まず、規制部材37と押下ヘッド36との螺着を解除する。すると、前記ステムに作用する上方付勢力により、前記ステムおよび押下ヘッド36が上方に移動する。その後、前記上方付勢力に抗して押下ヘッド36を押下すると、容器本体2内の内容物が、内部材5の吸込筒部15内および連通筒部16内(連通筒部16とシリンダ35の下端部40との連結部分)、吐出器31のシリンダ35内、前記ステム内、および押下ヘッド36内を流通した後、吐出孔33から吐出される。
なお、吸込筒部15の下端部は、容器本体2の底部2bに近接していることが好ましく、吸込筒部15の下端部と容器本体2の底部2bとの間隔が狭い程、吐出器31により容器本体2内の内容物を残らず吐出することができる。
【0031】
以上のように構成された吐出容器30では、シリンダ35の下端部40が、内部材5の連通筒部16に外嵌された状態で、シリンダ35が、内部材5の収容筒部4内に収容されているので、容器本体2内の内容物が、シリンダ35の下端部40と内部材5の連通筒部16との間を通って内部材5の収容筒部4内に流入され難くなり、吐出器31のシリンダ35の表面に内容物を付着させ難くすることができる。
【0032】
次に、図1に示すような付け替え容器1に吐出器31を取り付け、図3に示すような吐出容器30を形成する方法について説明する。
まず図1に示すように、付け替え容器1のキャップ3を容器本体2の口部2aから離脱させる。ここで、このキャップ3の嵌合筒部19は、内部材5の収容筒部4内に離脱自在に嵌合され、かつ内部材5が、口部2aに固定部10を介して固定されており、前述のようにキャップ3を口部2aから離脱させるときには、内部材5が口部2aに固定された状態が維持され、キャップ3が口部2aおよび内部材5から離脱される。つまり、図2に示された状態からキャップ3と口部2aとの螺着を解除すると、内部材5の前記固定部10と口部2aの前記被固定部17との係合が維持されつつ、キャップ3の前記係合部22と内部材5の前記被係合部21との係合が解除され、キャップ3のみが口部2aから離脱される。
その後、図3に示すように、吐出器31のシリンダ35を内部材5の収容筒部4内に進入させて収容するとともにこのシリンダ35の下端部40を連通筒部16に外嵌させながら、吐出器31の装着キャップ34を容器本体2の口部2aに取り付ける。
【0033】
以上説明したように、本実施形態に係る付け替え容器1によれば、内部材5内に栓部材を設けなくても、吐出器31のシリンダ35の表面に内容物が付着するのを抑えることが可能になり、構造の簡素化を図ることができる。
また、キャップ3に前記リブ20が設けられているので、容器本体2の口部2aに前記組付体を装着させるときに、前述のようにキャップ3と内部材5との組み付き状態を確実に維持することができる。これにより、これにより、内部材5の収容筒部4内と外部とのキャップ3の内側を通した連通を確実に遮断し、前記組付体を容器本体2の口部2aに円滑に装着させることができる。
【0034】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、吐出器31は、前記実施形態に示したものに限られず、適宜構成を変更することが可能である。
【0035】
また、前記実施形態では、シール部23は、内部材5の外フランジ部11の前記外側部分から上方に突出しているものとしたが、内部材5とキャップ3との間に、内部材5の収容筒部4内と外部とのキャップ3の内側を通した連通を遮断するように形成されていれば、適宜構成を変更することが可能である。例えば、シール部23が、内部材5のうち、外フランジ部11以外の部分に形成されていても良い。またシール部23が、キャップ3に設けられていても良く、内部材5およびキャップ3にそれぞれ設けられていても良く、つまり内部材5およびキャップ3のうちの少なくとも一方に設けられていても良く、さらに内部材5およびキャップ3と異なる部材で形成されていても良い。
【0036】
また前記実施形態では、キャップ3に前記リブ20が周方向に間隔をあけて複数設けられているものとしたが、1つであっても良い。さらに、リブ20はなくても良い。
また前記実施形態では、キャップ3が、本体筒部18と嵌合筒部19とを備えているものとしたが、これに限られるものではない。またキャップ3が、容器本体2の口部2aに螺着により装着されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えばキャップ3が口部2aに打栓により装着されても良い。
【0037】
また前記実施形態では、内部材5が、外フランジ部11、および外嵌筒部12を備え、外嵌筒部12に固定部10が形成されているものとしたが、内部材5が、容器本体2の口部2aに固定されていれば、適宜構成を変更することが可能である。
【0038】
また前記実施形態では、内部材5が、内フランジ部14を備えているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、内部材5の収容筒部4の下端部が下方に向かうに従い漸次、縮径していても良い。そして、内部材5の連通筒部16が、内フランジ部14を介さずに収容筒部4の下端に連設されていても良い。
【0039】
また前記実施形態では、内部材5の吸込筒部15が、内フランジ部14の内周縁から下方に延設されているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、吸込筒部15が、収容筒部4と同径とされ、収容筒部4の下端に内フランジ部14を介さずに連設されていても良い。さらに、吸込筒部15はなくても良い。
【0040】
さらに前記実施形態では、内部材5の連通筒部16が、収容筒部4の下端から上方に延設されているものとしたが、これに限られるものではない。例えば、連通筒部16が、収容筒部4の下端から下方に延設され、吐出器31のシリンダ35の下端部40が、連通筒部16内に嵌合されても良い。
【0041】
また前記実施形態では、容器本体2は、可撓性の外側容器6と内側容器7とが剥離可能に積層されてなるいわゆるデラミボトルであるものとしたが、これに限られるものではなく、容器本体2が、積層されていない1つの容器体からなる構成であっても良く、可撓性を具備していなくても良い。
なお、容器本体2の形態に応じて、各種部材に空気通路(外気導入孔)などの必要な公知の機能、構成を適宜採用することができる。
【0042】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 付け替え容器
2 容器本体
2a 口部
3 キャップ
4 収容筒部
5 内部材
10 固定部
16 連通筒部
18 本体筒部
18a 頂壁部
19 嵌合筒部
20 リブ
23 シール部
31 吐出器
33 吐出孔
35 シリンダ(基筒部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される容器本体と、
該容器本体の口部に離脱自在に装着されたキャップと、
前記口部内に配設された収容筒部を有する内部材と、を備え、
前記収容筒部の下端には、前記容器本体内に連通する連通筒部が連設され、
前記キャップが離脱された前記口部に、前記容器本体内の内容物を吐出孔から吐出する吐出器が取り付けられ、該吐出器のうち、内部が前記吐出孔に連通する基筒部が、前記連通筒部に装着された状態で前記収容筒部内に収容される付け替え容器であって、
前記内部材は、前記口部に固定されるとともに前記キャップに離脱自在に装着され、
前記内部材と前記キャップとの間には、前記収容筒部内と外部との前記キャップの内側を通した連通を遮断するシール部が設けられていることを特徴とする付け替え容器。
【請求項2】
請求項1記載の付け替え容器であって、
前記キャップは、前記口部に離脱自在に装着された有頂筒状の本体筒部と、該本体筒部の頂壁部から下方に延設されるとともに前記収容筒部内に離脱自在に嵌合された嵌合筒部と、を備え、
該キャップには、前記嵌合筒部の内周面と、前記本体筒部の頂壁部の下面と、を連結するリブが設けられていることを特徴とする付け替え容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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