説明

付加ラベル

【課題】商品タグに表示されている商品表記を隠してしまうことなく、付加情報が表示された印字領域を商品タグから突出させて貼付することができる付加ラベルを提供する。
【解決手段】付加情報が印字される付加情報表示領域21、当該付加情報表示領域21との境界線を挟んで線対称である裏打ち領域22、商品タグに貼付する貼り付け領域23が一端部側から順次形成されている透明基材で構成されたラベル部2と、ラベル部2の裏面に塗布された粘着剤3とを有し、裏打ち領域22に全面印刷5を施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品名や価格等の商品表記が表示された商品タグに貼付する付加ラベルに関し、特に商品タグに表示された商品表記にセール期間、値下げ額、値下げ率等の付加情報を付加するために用いられる付加ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
アパレル等の商品販売において、販売促進のためにセールを行う場合、商品名や価格等の商品表記が表示された商品タグに、値下げ額、値下げ率等の付加情報が表示された付加ラベルを貼付することが行われている。付加情報が表示された付加ラベルを商品タグ表面の商品表記が表示されている領域内に貼付した場合には、購買者に目立ちにくいため、本出願人は、付加ラベル本体に商品について広告情報を表示可能な広告表示領域を設け、広告表示領域を商品タグから突出させて貼付可能にすることを提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、従来技術では、広告表示領域が商品タグから突出しているため、見栄えが良いと共に、視覚効果を出して購買者の購買意欲を高進させることができるが、商品タグ表面の商品表記が表示されている領域に広告表示領域以外の付加ラベル本体が貼付されるため、商品タグに表示されている商品表記を付加ラベル本体で隠してしまい、商品タグに表示されている商品表記を視認しにくくなってしまうという問題点があった。また、付加情報の表示が必要なくなり付加ラベルを商品タグから取り除く場合には、商品タグ表面の商品表記が表示されている領域に貼付されている広告表示領域以外の付加ラベル本体を剥がすと、商品タグ表面の商品表記が損なわれる虞があり、商品タグ表面の商品表記が表示されている領域に広告表示領域以外の付加ラベル本体が貼付されたままになるため、商品タグ表面の商品表記を付加ラベルが貼付される前の状態に戻すことが困難であるという問題点があった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−29465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、商品タグに表示されている商品表記を隠してしまうことなく、付加情報が表示された印字領域を商品タグから突出させて貼付することができる付加ラベルを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、商品表記が表示された商品タグに貼付する付加ラベルであって、印字領域および当該印字領域との境界線を挟んで線対称である裏打ち領域並びに前記商品タグに貼付する貼り付け領域が一端部側から順次形成されている透明基材で構成されたラベル部と、該ラベル部の裏面に塗布された粘着剤とを具備し、前記裏打ち領域には、全面印刷が施されていることを特徴とする付加ラベルに存する。
また請求項2記載の発明の要旨は、前記印字領域と前記裏打ち領域との境界線には、折り返し加工線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の付加ラベルに存する。
また請求項3記載の発明の要旨は、前記裏打ち領域と前記貼り付け領域との境界線には、切断準備加工線が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の付加ラベルに存する。
また請求項4記載の発明の要旨は、前記貼り付け領域には、貼り替え防止用のカットが施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の付加ラベルに存する。
また請求項5記載の発明の要旨は、前記印字領域には、前記商品タグに表示された前記商品表記に付加する付加情報が表示されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の付加ラベルに存する。
また請求項6記載の発明の要旨は、前記印字領域の前記付加情報は、前記印字領域を上にすると正しい向きに視認できるように形成されていることを特徴とする請求項5記載の付加ラベルに存する。
また請求項7記載の発明の要旨は、前記印字領域の前記付加情報は、前記商品タグに表示された前記商品表記を変更する内容と、当該変更を行う条件とからなることを特徴とする請求項5又は6記載の付加ラベルに存する。
また請求項8記載の発明の要旨は、前記印字領域の前記付加情報は、前記裏打ち領域の前記全面印刷とは異なる色の中抜き文字であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の付加ラベルに存する。
また請求項9記載の発明の要旨は、前記印字領域と前記裏打ち領域との境界線で、前記印字領域が裏面側に折り返され、前記印字領域が前記裏打ち領域の裏面に貼り合わされていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の付加ラベルに存する。
また請求項10記載の発明の要旨は、貼り合わされている前記印字領域および前記裏打ち領域を前記商品タグから突出させるように、前記貼り付け領域を前記商品タグの裏面に貼付したときに、前記印字領域の前記付加情報が正しく視認できる向きに印字されていることを特徴とする請求項9記載の付加ラベルに存する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の付加ラベルは、印字領域および当該印字領域との境界線を挟んで線対称である裏打ち領域並びに商品タグに貼付する貼り付け領域が一端部側から順次形成されている透明基材で構成されたラベル部と、ラベル部の裏面に塗布された粘着剤とを有し、裏打ち領域に全面印刷を施すように構成することにより、印字領域に商品タグに表示された商品表記に付加する付加情報を表示させた後、印字領域を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた印字領域および裏打ち領域が商品タグから突出するように、貼り付け領域を商品タグの裏面に貼付させることで、商品タグに表示されている商品表記を隠してしまうことなく、商品タグの商品表記と同一面で、付加情報が表示された印字領域を商品タグから突出させて貼付することができるという効果を奏する。
【0008】
さらに、本発明の付加ラベルは、印字領域と裏打ち領域との境界線に、折り返し加工線を形成するように構成することにより、印字領域を裏面側に折り返して裏打ち領域の裏面に貼り合わせる動作を簡単に行うことができるという効果を奏する。
【0009】
さらに、本発明の付加ラベルは、裏打ち領域と貼り付け領域との境界線に切断準備加工線を形成するように構成することにより、付加情報の表示が必要なくなった際に、切断準備加工を切断することで、貼り合わせた印字領域および裏打ち領域を商品タグから簡単に切り離すことができると共に、残された貼り付け領域は、商品タグの裏面に貼付されているため、商品タグ表面の商品表記を付加ラベルが貼付される前の状態に戻すことができるという効果を奏する。
【0010】
さらに、本発明の付加ラベルは、貼り付け領域に貼り替え防止用のカットを形成するように構成することにより、商品タグに一旦貼付された貼り付け領域を剥がすと、貼り替え防止用のカットが切断され、他の商品タグに貼り替え直すことを防止することができるという効果を奏する。
【0011】
さらに、本発明の付加ラベルは、印字領域に、商品タグに表示された商品表記に付加する付加情報を表示しておくように構成することにより、印字領域を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた印字領域および裏打ち領域が商品タグから突出するように、貼り付け領域を商品タグの裏面に貼付させることで、商品タグに表示されている商品表記を隠してしまうことなく、商品タグの商品表記と同一面で、付加情報が表示された印字領域を商品タグから突出させて貼付することができるという効果を奏する。
【0012】
さらに、本発明の付加ラベルは、印字領域の前記付加情報を、印字領域を上にすると正しい向きで視認できるように構成することにより、印字領域を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた印字領域および裏打ち領域が商品タグの下方から突出するように、貼り付け領域を商品タグの裏面に貼付させることで、商品タグの下方に付加情報が表示された印字領域を商品タグから突出させて貼付することができ、バランスの良い付加情報の表示を行うことができるという効果を奏する。
【0013】
さらに、本発明の付加ラベルは、印字領域の前記付加情報を、商品タグに表示された商品表記を変更する内容と、当該変更を行う条件とで構成することにより、変更を行う条件が満たされなくなった際に、貼り合わせた印字領域および裏打ち領域を商品タグから取り忘れた場合でも、変更を行う条件が明示されているため、購買者とのトラブルを防止することができるという効果を奏する。
【0014】
さらに、本発明の付加ラベルは、印字領域の前記付加情報を、裏打ち領域の全面印刷とは異なる色の中抜き文字で構成することにより、全面印刷を白色とし、印字領域に印字する付加情報の色の明度を低めに設定すると、付加情報が浮き上がって見え、付加情報の視認性を向上させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る付加ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。図2は、図1に示す付加ラベルを連続して形成したラベル連続体の構成を示す斜視図である。
【0017】
本実施の形態の付加ラベル1は、商品名や価格等の商品表記が表示された商品タグにセール期間、値下げ額、値下げ率等の付加情報を付加するために用いられ、商品タグに貼付して使用される。付加ラベル1は、図1を参照すると、貼付用透明フィルムであるラベル部2と、ラベル部2の裏面に塗布された粘着剤3と、ラベル部2が粘着剤3によって仮着されているセパレータ4とからなり、図2に示すように、帯状のセパレータ4にラベル部2を連続して仮着することで、付加ラベル1を連続して形成したラベル連続体として提供される。なお、付加ラベル1を連続して形成したラベル連続体は、図2に示すように、ロール状に巻き回した状態や、折畳み状としたファンフォールド状態で供給することができる。
【0018】
ラベル部2は、透明性を有するポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のフィルムや、パラフィン紙等からなる透明基材が用いられ、一端部側から順次、プリンタによって付加情報が印字される付加情報表示領域21と、全面印刷5が施されている裏打ち領域22と、タンパーカット6が施されている貼り付け領域23とが形成されている。付加情報表示領域21と裏打ち領域22との境界線には、折り返し加工線7が形成されており、付加情報表示領域21と裏打ち領域22との形状は、折り返し加工線7を挟んで線対称となっている。なお、折り返し加工線7は、付加情報表示領域21を折り返しやすくするために部分的な切断による折り返し加工が施された線であり、折り返し加工としてミシン目が形成されている。また、折り返し加工は、連続するカット、ラベル部2の厚みに対して部分的に切断を施した脆弱部等でも良い。
【0019】
また、裏打ち領域22と貼り付け領域23との境界線には、切断準備加工線8が形成されている。切断準備加工線8は、付加情報表示領域21および裏打ち領域22を貼り付け領域23から分離するために部分的な切断による切断準備加工が施された線であり、切断準備加工としてミシン目が形成されている。また、切断準備加工は、連続するカット、ラベル部2の厚みに対して部分的に切断を施した脆弱部等でも良い。
【0020】
付加情報表示領域21は、セール期間、値下げ額、値下げ率等の付加情報を、図示しないプリンタによって印字するための印字領域であり、付加情報表示領域21の表面には、付加情報表示領域21を上にすると正しい向きで視認できるように、付加情報の印字が施される。
【0021】
裏打ち領域22は、付加情報表示領域21に印字する付加情報とは、異なる地色で全面印刷5が施されている領域である。付加情報表示領域21に印字する付加情報の色と、全面印刷5の地色とは、コントラストが良好な任意の配色にすることができるが、全面印刷5を白色とし、付加情報表示領域21に印字する付加情報の色の明度を低めに設定すると良い。なお、図1では、裏打ち領域22の表面に全面印刷5が施されている例が示されているが、裏打ち領域22の裏面に全面印刷5を施すように構成しても良い。さらに、全面印刷5は、予め印刷しておくのでなく、図示しないプリンタによって、付加情報表示領域21に付加情報を印字する際に、裏打ち領域22に全面印刷5の印字するようにしても良い。
【0022】
貼り付け領域23は、商品名や価格等が表示された商品タグの裏面に貼付される領域であり、商品タグに一旦貼付した後の貼り替え防止するための切り込みであるタンパーカット6が施されている。なお、タンパーカット6の形状は、任意に設定することができる。
【0023】
粘着剤3としては、透明材料からなり、例えばエマルジョン系、ソルベント系、ホットメルト系のように任意の粘着剤が使用可能であると共に、素材も、アクリル系、ゴム系など任意であり、また、粘着剤の強さも強粘タイプや弱粘タイプなど任意である。
【0024】
セパレータ4の少なくとも一方面には、シリコーン加工等の剥離加工が施されており、剥離加工が施された面が、ラベル部2の裏面に塗布された粘着剤3に仮着されている。なお、セパレータ4には、紙基材やフィルム基材等の任意基材を用いることができる。また、セパレータ4の裏面、すなわちラベル部2が仮着されていない面には、ラベル部2と対向する箇所に、ラベル部2と同一形状で、且つ黒ベタで塗りつぶされた矩形マークであるタイミングマーク9が印刷されている。タイミングマーク9は、図示しないプリンタによって付加情報表示領域21に印字する際に、プリンタに付加情報表示領域21の位置を検出させるためのマークであり、例えば、付加ラベル1を上下に挟んで配置された発光素子と受光素子とからなる透過型センサをプリンタに設け、受光素子で受光する光量の変化、すなわち、透明なラベル部2で透過する光の量が少なくなるようにし、この光量の変化によってラベル連続体の長手方向におけるラベル部2とラベル部2のないセパレータ4を判断することで、プリンタに付加情報表示領域21の位置を検出させる。なお、図1(a)において、タイミングマーク9は、省略されている。また、反射型センサを用いる場合にはタイミングマーク9の形状はラベル形状と同一形状でなくても良い。
【0025】
次に、本実施の形態の付加ラベル1の貼付動作について図3乃至図5を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明に係る付加ラベルの実施の形態の付加情報表示領域に印字が施された状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。図4は、本発明に係る付加ラベルの実施の形態の付加情報表示領域を折り返して裏打ち領域に貼り合わせた状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図であり、(c)は、裏面図である。図5は、本発明に係る付加ラベルの実施の形態を使用品タグに貼付した状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。
【0026】
まず、図示しないプリンタによって、ラベル部2における付加情報表示領域21の表面に付加情報10を印字する。付加情報10としては、図3に示すように、セール期間、値下げ額、値下げ率等の商品タグに表示されている商品表記(価格)を変更する内容や、当該変更を行う条件(期間)が印字され、付加情報10の向きは、付加情報表示領域21を上にすると正しい向きで視認できるように印字される。
【0027】
次に、セパレータ4を剥がした後、折り返し加工線で付加情報表示領域21を裏面側、すなわち粘着剤が塗布されている面側に折り返し、図4に示すように、付加情報表示領域21を裏打ち領域22の裏面側に貼り合わせる。付加情報表示領域21と裏打ち領域22とは、折り返し加工線7を挟んで線対称となっていると共に、ラベル部2(付加情報表示領域21、裏打ち領域22)は、透明基材で構成されているため、付加情報表示領域21の付加情報10と、裏打ち領域22の全面印刷5とが重なって見えることになり、付加情報10と全面印刷5とをコントラストが良好な任意の配色にすることで、付加情報10の視認性が向上する。特に、全面印刷5を白色とし、付加情報表示領域21に印字する付加情報10の色の明度を低めに設定することにより、付加情報10が浮き上がって見えるため、付加情報10の視認性がさらに向上する。さらに、付加情報10に使用する文字を中抜き文字とすることで、より付加情報10が浮き上がって見える。なお、図4(c)において、裏打ち領域22の全面印刷5は、白色として表されている。
【0028】
次に、図5を参照すると、付加情報表示領域21と裏打ち領域22とが貼り合わさった箇所が、商品タグ11の下方から突出するように、商品タグ11の裏面、すなわち商品名や価格等の商品表記12が表示されていない面に、貼り付け領域23を貼付する。これにより、商品タグ11に表示されている商品表記12の下方に、商品タグ11に表示されている商品表記12を隠してしまうことなく、全面印刷5によって視認性が向上された付加情報10が表示されることになり、商品表記12を変更する内容や、当該変更を行う条件を購買者に対して効果的に明示することが可能になる。なお、貼り付け領域23には、貼り替え防止用のタンパーカット6が施されているため、商品タグ11に一旦貼付された貼り付け領域23を剥がすと、タンパーカット6が切断され、他の商品タグ11に貼り替え直すことができないようになっている。
【0029】
また、貼り付け領域23と、裏打ち領域22との間には、切断準備加工線8が形成されているため、付加情報表示領域21と裏打ち領域22とが貼り合わさった箇所を商品タグ11から切断準備加工線8に沿って簡単に切り離すことができるようになっている。従って、商品表記12を変更する内容(値下げ)と、当該変更を行う条件(期間)とからなる付加情報10が付加情報表示領域21に印字されたラベル部2を商品タグ11に貼付した場合に、変更を行う条件(期間)を満たさなくなった際に、付加情報10が印字された付加情報表示領域21を切断準備加工線8に沿って切り離すことで、商品タグ11を元の状態に簡単に戻すことができる。
【0030】
以上説明したように、本実施の形態によれば、付加情報10が印字される付加情報表示領域21、当該付加情報表示領域21との境界線を挟んで線対称である裏打ち領域22、商品タグ11に貼付する貼り付け領域23が一端部側から順次形成されている透明基材で構成されたラベル部2と、ラベル部2の裏面に塗布された粘着剤3とを有し、裏打ち領域22に全面印刷5を施すように構成することにより、付加情報表示領域21に商品タグ11に表示された商品表記12に付加する付加情報10を表示させた後、付加情報表示領域21を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域22の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた付加情報表示領域21および裏打ち領域22が商品タグ11から突出するように、貼り付け領域23を商品タグ11の裏面に貼付させることで、商品タグ11に表示されている商品表記12を隠してしまうことなく、商品タグ11の商品表記12と同一面で、付加情報10が表示された付加情報表示領域21を商品タグ11から突出させて貼付することができるという効果を奏する。
【0031】
さらに、本実施の形態によれば、付加情報表示領域21と裏打ち領域22との境界線に、折り返し加工線7を形成するように構成することにより、付加情報表示領域21を裏面側に折り返して裏打ち領域22の裏面に貼り合わせる動作を簡単に行うことができるという効果を奏する。
【0032】
さらに、本実施の形態によれば、裏打ち領域22と貼り付け領域23との境界線に切断準備加工線8を形成するように構成することにより、付加情報10の表示が必要なくなった際に、切断準備加工線8を切断することで、貼り合わせた付加情報表示領域21および裏打ち領域22を商品タグ11から簡単に切り離すことができると共に、残された貼り付け領域23は、商品タグ11の裏面に貼付されているため、商品タグ11の表面に表示された商品表記12を付加ラベル1が貼付される前の状態に戻すことができるという効果を奏する。
【0033】
さらに、本実施の形態によれば、貼り付け領域23に貼り替え防止用のタンパーカット6を形成するように構成することにより、商品タグ11に一旦貼付された貼り付け領域23を剥がすと、タンパーカット6が切断され、他の商品タグ11に貼り替え直すことを防止することができるという効果を奏する。
【0034】
さらに、本実施の形態によれば、付加情報表示領域21に、商品タグ11に表示された商品表記12に付加する付加情報10を表示しておくように構成することにより、付加情報表示領域21を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域22の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた付加情報表示領域21および裏打ち領域22が商品タグ11から突出するように、貼り付け領域23を商品タグ11の裏面に貼付させることで、商品タグ11に表示されている商品表記12を隠してしまうことなく、商品タグ11の商品表記12と同一面で、付加情報10が表示された付加情報表示領域21を商品タグから突出させて貼付することができるという効果を奏する。
【0035】
さらに、本実施の形態によれば、付加情報表示領域21の付加情報10を、付加情報表示領域21を上にすると正しい向きで視認できるように構成することにより、付加情報表示領域21を裏面側に折り返すことで、裏打ち領域22の裏面に貼り合わせ、貼り合わせた付加情報表示領域21および裏打ち領域22が商品タグ11の下方から突出するように、貼り付け領域23を商品タグ11の裏面に貼付させることで、商品タグ11の下方に付加情報10が表示された付加情報表示領域21を商品タグ11から突出させて貼付することができ、バランスの良い付加情報10の表示を行うことができるという効果を奏する。
【0036】
さらに、本実施の形態によれば、付加情報表示領域21の付加情報10を、商品タグ11に表示された商品表記12を変更する内容と、当該変更を行う条件とで構成することにより、変更を行う条件が満たされなくなった際に、貼り合わせた付加情報表示領域21および裏打ち領域22を商品タグ11から取り忘れた場合でも、変更を行う条件が明示されているため、購買者とのトラブルを防止することができるという効果を奏する。
【0037】
さらに、本実施の形態によれば、付加情報表示領域21の付加情報10を、裏打ち領域22の全面印刷5とは異なる色の中抜き文字で構成することにより、全面印刷5を白色とし、付加情報表示領域21に印字する付加情報10の色の明度を低めに設定すると、付加情報10が浮き上がって見え、付加情報10の視認性を向上させることができるという効果を奏する。
【0038】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る付加ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。
【図2】図1に示す付加ラベルを連続して形成したラベル連続体の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る付加ラベルの実施の形態の付加情報表示領域に印字が施された状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。
【図4】本発明に係る付加ラベルの実施の形態の付加情報表示領域を折り返して裏打ち領域に貼り合わせた状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図であり、(c)は、裏面図である。
【図5】本発明に係る付加ラベルの実施の形態を使用品タグに貼付した状態を示す図であり、(a)は、表面図、(b)は、側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 付加ラベル
2 ラベル部
3 粘着剤
4 セパレータ
5 全面印刷
6 タンパーカット
7 折り返し加工線
8 切断準備加工線
9 タイミングマーク
10 付加情報
11 商品タグ
12 商品表記
21 付加情報表示領域(印字領域)
22 裏打ち領域
23 貼り付け領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品表記が表示された商品タグに貼付する付加ラベルであって、
印字領域および当該印字領域との境界線を挟んで線対称である裏打ち領域並びに前記商品タグに貼付する貼り付け領域が一端部側から順次形成されている透明基材で構成されたラベル部と、
該ラベル部の裏面に塗布された粘着剤とを具備し、
前記裏打ち領域には、全面印刷が施されていることを特徴とする付加ラベル。
【請求項2】
前記印字領域と前記裏打ち領域との境界線には、折り返し加工線が形成されていることを特徴とする請求項1記載の付加ラベル。
【請求項3】
前記裏打ち領域と前記貼り付け領域との境界線には、切断準備加工線が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の付加ラベル。
【請求項4】
前記貼り付け領域には、貼り替え防止用のカットが施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の付加ラベル。
【請求項5】
前記印字領域には、前記商品タグに表示された前記商品表記に付加する付加情報が表示されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の付加ラベル。
【請求項6】
前記印字領域の前記付加情報は、前記印字領域を上にすると正しい向きに視認できるように形成されていることを特徴とする請求項5記載の付加ラベル。
【請求項7】
前記印字領域の前記付加情報は、前記商品タグに表示された前記商品表記を変更する内容と、当該変更を行う条件とからなることを特徴とする請求項5又は6記載の付加ラベル。
【請求項8】
前記印字領域の前記付加情報は、前記裏打ち領域の前記全面印刷とは異なる色の中抜き文字であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の付加ラベル。
【請求項9】
前記印字領域と前記裏打ち領域との境界線で、前記印字領域が裏面側に折り返され、前記印字領域が前記裏打ち領域の裏面に貼り合わされていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の付加ラベル。
【請求項10】
貼り合わされている前記印字領域および前記裏打ち領域を前記商品タグから突出させるように、前記貼り付け領域を前記商品タグの裏面に貼付したときに、前記印字領域の前記付加情報が正しく視認できる向きに印字されていることを特徴とする請求項9記載の付加ラベル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−129037(P2008−129037A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−309994(P2006−309994)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)