説明

以前の試験に基づき講義を増補させる方法

本願発明のシステム及び方法は、記録される講義を、教材の重要度及び/又は生徒のニーズに基づき補強する。講義教材110の各セグメントの重要度は、少なくとも一部は以前の試験120からの問題に基づき、生徒のニーズは、少なくとも一部は、以前の試験におけるこの生徒の成績130に基づく。生徒へ補強された教材を提示する方法410-440は、生徒の学習スタイルに基づきカスタマイズもされ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理の分野に関し、特に講義教材を、当該教材の十分且つ効果的な復習を促進するために、増補させるシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なシステム及び方法が、生徒に手助けを提供するために開発及び/又は開発されてきた。画像及びビデオキャプチャ並びに処理システムの充実化により、しばしば生徒は、講義ノート、要約、以前の試験などの従来型の学習の手助けだけでなく、講義の録画及びスライドプレゼンテーションへの即座のアクセスを有する。
【0003】
Merril等による2004年9月7日発行の米国特許第6,789,228号"METHOD AND SYSTEM FOR THE STORAGE AND RETRIEVAL OF WEB-BASED EDUCATION MATERIAL"、及び、その一部継続出願である、Jonathan Merril等による2001年9月20日出願の米国特許出願第2002/0036694号は、講義における画像及びビデオをキャプチャし、講義及びスライドからトランスクリプトを生成し、自動的にこのトランスクリプトを要約および概略化するシステムを開示しており、本文書において参照としてそれぞれ組み込まれる。
【0004】
米国特許第6,789,228号のシステムは、要約された教材を、個別の生徒のニーズに基づきカスタマイズせず、教材の全てが等しく重要である(すなわち、トピックの重要性は、当該トピックに関して提示される教材の量に本質的に反映される)ことを黙示的に仮定している。
【0005】
Wadahama等による2000年2月15日に発行され、本文書において参照として組み込まれる米国特許第6,024,577号"NETWORK-BASED EDUCATION SYSTEM WITH CAPABILITY TO PROVIDE REVIEW MATERIAL ACCORDING TO INDIVIDUAL STUDENTS' UNDERSTANDING LEVEL"は、提示された教材の各生徒による理解のレベルに関してインストラクタにフィードバックを提供し、インストラクタが生徒の理解のレベルに基づき、追加的な教材を各生徒に送信することを可能にするシステムを開示する。各講義の終了において、各生徒は、自身の理解のレベルを示すために「完全に理解した」から「難しすぎる」までの範囲の各付けシステムの形式でフィードバックを提供し、このフィードバックから、インストラクタは、もしあるのであれば、どの追加的な教材が生徒へ提供されるべきであるかを決定する。
【0006】
米国特許第6,024,577号のシステムは、生徒が理解したもの及び理解していないものの評価と、生徒をアシストする補助的な教材を進んで提供するインストラクタと、提供される補助教材及び生徒のニーズの間の対応関係とに依存する。しばしば、生徒は、講義の重要な点を理解することが出来ず、したがって自身の理解レベルの自己評価は疑問視されるものである。またしばしば、あるインストラクタは、生徒の側における基本的な背景の理解を仮定し得、この基本的な理解も仮定する補助的な教材を提供する。一方で、別のインストラクタは、理解のいかなる不足も基本的な理解の不足によるものであると仮定し得、生徒が既に理解しているもののみを含む補助的な教材を提供し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、各トピックの相対的な重要性を反映する講義復習システムを提供することである。本発明の更なる目的は、生徒の特定のニーズを反映する講義復習システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これら及び他の目的は、記録される講義を、教材の重要度及び/又は生徒のニーズに基づき補強するシステム及び方法によって達成される。教材の重要度は、少なくとも一部は以前の試験からの問題に基づき、生徒のニーズは、少なくとも一部は、以前の試験におけるこの生徒の成績に基づく。生徒へ補強された教材を提示する方法は、生徒の学習スタイルに基づきカスタマイズもされ得る。
【0009】
本発明は、添付の図面を参照にして、より詳細に、且つ例示として、説明される。
【0010】
図面は、例示の目的に関して含まれており、本発明の範囲を制限するようには意図されていない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明に従う講義要約システムのブロック図の一例を例示し、図2及び図3は、このシステムで用いるフロー図の例を例示する。「1」で始まる参照符号は、図1における要素を参照し、「2」で始まる参照符号は、図2における要素を参照し、「3」で始まる参照符号は、図3における要素を参照する。
【0012】
例示のシステムへの入力は、講義教材110、試験120、生徒の応答130、並びに本、ノート、及びウェブページ等の他の教材140を含む。教材110、120,130の何れかと同様に他の教材140も、ネットワーク142を介して提供され得る。本発明に従うシステムの異なる実施例は、入力教材110−140のより少ないセット又はより多いセットを用い得る。
【0013】
特記すべきこととして、講義要約システムは、試験120の内容に基づき、重要トピック(key topic)を特定するように構成されるトピック領域識別部150を含む。通常、試験120は、講義教材110に含まれる教材に対応する以前の試験であるが、教材110の生徒の理解に関する正式ではない、宿題割り当てなどの試験も含み得る。
【0014】
任意選択的に、トピック領域識別部150は、生徒の応答130の内容に基づき弱点トピックを特定するようにも構成される。これらの生徒の応答130は、以前の試験120又は他の試験若しくは宿題に対する応答であることが好ましい。試験120の階層的組織が用いられ、応答130は、「定期的な(routine)」の試験に対する応答であり、トピック領域識別部150は、中間及び最終試験などの以前の「主な」試験に基づき重要トピックを特定するように構成され得る。
【0015】
重要トピック領域及び講義教材110の間における関連付けを有効にするために、講義教材110の内容は、トピックセグメンタ160によって別々のトピック領域にセグメント化される。講義教材110は、このトピックセグメント化ステップ(220)を促進するために、トランスクリプタ115によって転写される(図2の210)。CDのアイコンを用いて教材110が図1に例示されるが、当業者は、当該教材が、電子的及び非電子的な形式の両方を含む、様々な形式のいずれかであり得ることを認識し得る。トランスクリプタ115は、利用可能な形式で教材110を処理するのに必要とされるコンバータ又はトランスフォーマを含む。トランスクリプト115は、手動のトランスクリプト化、及び自動化された技術又はその両方の組合せを含み得る。本文書で使用されるように、「トランスクリプト化」という用語は、一般的な意味で使用されており、例えば、会話からテキストへの変換、及びスライドに含まれる又はホワイトボードに書かれる情報を転写する、画像からテキストへの変換などを含む。特定の主題に応じて、記号からテキストへの変換等の他のトランスクリプト化処理も用いられ得る。
【0016】
トランスクリプタ115は、教材において「休憩」が発生する場合に、教材の「パラグラフ」へのセグメント化、及びパラグラフのグループのトピック領域へのセグメント化を促進するようにも示される。例えば、講義教材の音声内容は、沈黙、会話、雑音、音楽、複数人数の会話、背景雑音を含む会話、背景音楽を含む会話などを含むように特定され得る。講義の大半において、内容は、ほとんどの場合、会話、沈黙、複数人数の会話及び背景雑音を伴う会話であり得る。スピーチのペース及び音量も、トピックの変化を特定するのを促進するために用いられ得る。上記で参照される米国特許第6,789,228号において開示されるように、プレゼンテーションスライドが変化する時に発生する視覚的非連続性、又はこのような変化を有効にするために発生される電子信号を含む他の合図も、講義教材を区分化するのに用いられ得る。類似の方法で、講義教材110が専門家によって準備される場合、視覚的休憩、タイトルシーン、字幕なども異なるパラグラフ及びトピックを区別するために用いられ得る。講義教材110がマルチメディアである場合、トランスクリプタ115は、教材110の異なる形式間において同期化を提供するために、教材110を再フォーマット又は再構築するようにも構成され得る。
【0017】
トピックセグメンタ160は、教材110内の異なるトピックを特定し、教材110における各トピックへインデックスを作成する。セグメンタ160は、教材110におけるセグメントの要約及び/又は概略を、米国特許第6,789,228号において提示されるような従来技術の要約化ツールを用いて提供するようにも構成され得る。このインデックスを用いると、生徒は、各特定されたトピックに対応する教材110のセグメントを位置特定することが可能であり、またどのトピックが各講義期間において含まれているか等を確認することが可能である。
【0018】
本発明の好ましい実施例において、セグメンタ160は、教材110内におけるトピックの特定化及びインデックス化を促進するために、コースシラバス及び講義ノートなどの補助情報も使用する。好ましいセグメンタ160は、インストラクタ又は生徒の何れか若しくは両方であるようなユーザが、特定化処理及びインデックス化処理を制御する又は影響を及ぼすことを可能にもする。例えば、ユーザは、特定されたトピックを名称変更する、複数の特定されたトピックを更に一般的なトピックにグループ化する、及び特定されたトピックをより具体的なトピックに区分化するなどを実行し得る。上記で参照される米国特許第6,024,577号の記載と一致して、セグメンタ160は、ユーザが、特定されたトピックにも関する教材140などの補助的教材を特定することを可能にもし得る。
【0019】
重要領域識別部150は、トピックセグメンタ160によって特定される教材110内のセグメント(240−250)と教材110に関する試験120に関する問題(230)との間のマッピング(230−260)を提供するように構成される。好ましくは、このマッピングは、双方向的であり、これにより、ユーザが教材110内の各トピックに関する以前の試験に関する問題を復習し得る、又は問題によって指定される教材が講義教材110において提示される場所を発見し得るようにされる。1つの問題が複数のトピックを含み得る、又は1つのトピックが複数の問題において扱われ得るので、重要領域識別部150は、多対多マッピング機能を提供するように構成される。
【0020】
好ましい実施例において、重要領域識別部150及びトピックセグメンタ160は、密接に接続され、これにより、トピックの特定が、講義教材110のトランスクリプト及び試験120に関する問題のテキストの両方に基づくようにされる。また好ましい実施例において、重要領域識別部は、ユーザが、決定されたマッピングと同様に、重要領域トピックの特定化処理を制御する又は影響を及ぼすことを可能にする。例えば、学校の環境における通常の実施例において、現行の学生企業(ongoing student enterprise)は、将来の生徒により使用するために、個別のインストラクタによって提供される講義教材110に対する各問題の広範囲のマッピングを提供するために、以前の試験を収集し、重要領域識別部150を使用し得る。
【0021】
試験120に関する問題と講義教材110のセグメントとの間のマッピングを提供することに加えて、重要領域識別部150は、特定された重要領域を、試験問題における各領域が存在するか存在していないか、及び各問題の配点重み付けなどに基づき優先付けを付けるように構成されるのが好ましい。加えて、重要領域の優先付け/重要度は、各領域が講義教材110を通して参照される頻度、又は各領域が「重要」講義、例えばコースに対する導入講義若しくはコースの終了における復習講義などにおいて参照される頻度に基づき得る。この優先付けは、更に以下に説明されるような、将来の試験の前に復習のために教材の提示をカスタマイズするのに用いられ得る。
【0022】
任意選択的に、重要領域識別部150は、ユーザの弱点領域を具体的に特定するために(図3の310−360)、ユーザの以前の応答130にも接続され得る。これらの応答130は、以前の試験、及び宿題などへの応答であり得る。好ましくは、応答130は、応答130における熟練度のレベルを示す関連する「等級」又は「スコア」を有する。好ましくは、これらの応答が対応する問題は、重要領域識別部150が講義教材110へのマッピングを提供していた問題に含まれ、これにより、応答に対して低い等級を受けたユーザは、復習のための講義教材110のセグメントを位置特定し得る。加えて、応答130に対する等級は、好意的に及び好意的でなくの両方で、問題(350)に対応する重要領域の「重み」に影響を及ぼすために用いられ得、これにより、復習のための重要領域の上述の優先付けは、各ユーザに対してカスタマイズされる。
【0023】
パーソナライズモジュール170は、ユーザインターフェイス180を介して、講義教材110へのインデックス及び特定される重要領域の提示を提供する。モジュール170は、異なるユーザの好み及び/又は異なるユーザの学習スタイルに基づき、特定のユーザ又は特定のユーザグループに対してカスタマイズ可能であるように構成されることが好ましい。例えば、特定のユーザは、講義教材110の総括を、教材に関連する試験問題へのハイパーリンクを用いて見ることを好み得る。別のユーザは、試験問題を、講義教材のセグメントへのハイパーリンクを用いて見ることを好み得る。別のユーザは、講義教材又は試験問題のいずれかへのハイパーリンクを用いたシラバスで提示されることを好み得る。
【0024】
上述されるように、モジュール170は、様々なモードで動作され得る。このモジュール170は、教材がシラバスのような形式で提示され、ユーザが、教材を介して思い通りに閲覧することを可能にされるような、簡単な概略モードで使用され得る。また、ユーザが特定の興味のあるトピック、及び特定のキーワードなどに特有の教材を求めることが可能であるような、クエリーモードなどでも使用され得る。
【0025】
モジュール170は、教材が、特定された重要領域及び/又は弱点領域に基づき、決定された重要度の順序でユーザに提示される、試験復習モードでも用いられ得る。好ましくは、モジュール170は、特定のユーザの学習スタイル及び特定の成績に基づくのと同様に、特定された重要領域及び弱点領域に基づき提示をカスタマイズする「インテリジェンス」処理を含む。例えば、全体的に低い成績は、基本的な理解の不足を示し得、モジュール170は、コースの開始において提示される教材に関して追加的な重点を提供する。類似の方法で、不規則な低い成績は、特定の教材の復習に関する必要性を示し得る。
【0026】
類似の方法において、復習の有効性は、特定のユーザの学習スタイルに基づき、ユーザへの提示の態様によって影響を与えられる。「右脳」及び「左脳」という用語は、例えば、異なる種類の個性を特定するのに通常用いられ、これらの個性それぞれは、異なる提示スタイルに異なって応答する。「左脳」の人物は例えば、情報を順次的に処理し、一方で「右脳」の人物は、情報を総体的に処理する。左脳の学習対象は、論理的指向、分析、及び正確性に焦点を合わせる。一方で右脳の対象は、美的感覚、聴覚、及び創造性に焦点を合わせる。例及び説明からなる講義セグメントは、通常、「右脳」の提示として特徴付けられ、一方で、教材を一歩一歩取り扱うセグメントは、通常、「左脳」の提示として分類される。
【0027】
図1のモジュール170は、通常、ユーザが「左脳」又は「右脳」のどちらとして特定されるかに基づき教材の提示を構築するように構成される。例えば、「右脳」の人物への提示は、基本セクションにおける教材の初期概略を含み、その後に進展した詳細のレベルが続き、一方で、好ましくは「左脳」の人物への提示は、概略を含み、そしてその後に特定の例に関する強調を伴う教材の順次的な提示が続く。各ユーザの学習スタイルの特定は、システムの各新たなユーザに対して個性テストを提供することによって決定され得る。
【0028】
図4は、図1のモジュール170において用いられ得るような、新しい提示を作成するフロー図の一例を例示する。410において、分類に関する基本的な教材が、全ての意図されるユーザに対して提示される基本セクションへと組織化される。420において、意図されるユーザの特徴が獲得される。ユーザ固有でない提示に関しては、特徴は、通常、意図されるユーザが左脳又は右脳であるか、及び提示が概略として意図されているか又は補習セッションとして意図されているか、などを含む。提示が特定のユーザに対して準備される場合、特徴は、ユーザの熟練度及び弱点の上述の特定化、並びに他のユーザ固有特徴をも含む。
【0029】
430において、教材の各利用可能なセッションの価値が、例えば、教材が左脳であるか又は右脳であるか、及び教材の相対的重要度などの、意図されるユーザの特徴に基づき決定される。各セッションの価値は、セッションにおける教材の上述の重要度又は優先度によって重み付けされて、意図されるユーザへセッションを提示することによって作成されるように期待される学習結果を表すように意図されている。各マルチメディア項目を消費/学習するのに必要とされ得る時間に関しての査定もされる。例えば、音声の引用は3分間掛かり得る一方で、グラフは30秒間掛かり得るが、音声の引用は、個人のスタイルに対してより高い価値であり得る(例えば、1から10のスケールにおいて、7の価値を有する一方で、グラフは4の価値を有し得る)。
【0030】
440において、提示において用いられるセッションが、従来技術において一般的な様々な最適化アルゴリズムにいずれかを用いて、推定される学習時間と同様に、ユーザへの教材の価値に基づき選択される。例えば、ナップザックアルゴリズムは、項目の価値及びサイズに基づきナップザックに配置されるべき項目を選択するように構築される。このアプリケーションにおいて、各セグメントの価値は、上述のように決定され、サイズは、セグメントのそれぞれが消費/学習されるのに掛かる推定時間である。
【0031】
この学習スタイル依存型の教材の提示を促進するために、トピックセグメンタ160が、好ましくは、学習スタイルによって、講義教材110における特定の文章又はパラグラフを分類するように構成される。例えば、インストラクタが「例えば…」でパラグラフを開始する場合、このパラグラフは、「左脳」パラグラフでとして特徴付けられ得る一方で、パラグラフが「全体として…」で開始する場合、このパラグラフは、「右脳」パラグラフとして特徴付けられ得る。このパラグラフの特徴付けは、提示の形成を促進するように主に意図されており、ある学習スタイルに属すると特徴付けられるパラグラフが、別の学習スタイルにおける提示に含まれることを妨げないことを注意されたい。
【0032】
図5は、図1のセグメンタ160において用いられ得るパラグラフを特徴付けるためのフロー図の一例を例示する。ループ510−540は、各パラグラフを処理するように例示されるが、当業者は、トピックセグメント、及びサブセグメント等の教材の異なるグループが用いられ得ることを認識する。
【0033】
520において、特徴ベクトルが、各パラグラフに関して抽出され、この特徴ベクトルにおける各要素が特定の語カテゴリにおける総数を表する。好ましくは、各後カテゴリは、カテゴリを特定するある数の一般的な語を含み、520において、各カテゴリに関して、対応するパラグラフにおける当該カテゴリからの語の数が計数される。パラグラフの内容の獲得/要約する他の技術も用いられ得る。
【0034】
530において、パラグラフが、右脳、左脳、又は両方/いずれでもないとして特徴付けられる。統計的にいうと、各学習スタイルは、他のスタイルよりも集中される語のカテゴリを有する。好ましい実施例において、サポートベクタマシーン(SVM)は、学習スタイルによってセンテンス又はパラグラフの特徴付けを促進するのに用いられるのが好ましく、SVMは、以前に特徴付けられたセンテンス又はパラグラフに基づき、センテンス又はパラグラフを特徴付けるために、重要な用語を推測する。SMV分類器は、左/右脳サンプルの初期トレーニングデータベースを用いて、左脳を右脳と見分けるようにトレーニングされる。その後には、各新着講義に関して、各パラグラフは、左脳、右脳、又は両方/どちらでもない種類のパラグラフに分類され得る。
【0035】
上述の記載は、本発明の原理を例証するのみである。したがって、明示的に本文書に記載又は示されないものの、当業者は、本発明の原理を実施化し、したがって本発明の精神及び範囲にある様々な構成を考案することが可能であることを理解される。例えば、図1の例証がコンポーネント115、150、160、及び170を単一のシステムとして統合することを暗示しているが、当業者は、これらのコンポーネントが、独立してそれぞれ提供され得ることを認識する。例えば、重要領域特定器150は、都度払いサービス提供者によって提供され得、この都度払いサービス提供者は、自身のサービスの購入者によって提供される講義110及び試験120に基づき、この重要又は弱点領域を特定するものを提供する。類似する方法で、重要領域識別部150は、試験から重要領域を特定するのに用いられ得、セグメンタ160は、トランスクリプタ115をあまり又は全く使用することなく、内容教材110におけるこれらの特定の重要領域の位置を特定する主に手動モードで用いられ得る。これら及び他のシステム構成並びに最適化機能は、この開示を勘案すると当業者にとって明らかであり、本願の請求項の範囲に含まれる。
【0036】
これらの請求項を解釈するに当たり、以下のことを理解されるべきである。
a)「有する・備える」という動詞及びその活用形の使用は、請求項に記載される以外の要素又はステップの存在を排除しない。
b)単数形の構成要素は、複数個の斯様な構成要素の存在を排除しない。
c)請求項における如何なる参照符号も請求項の範囲を制限しない。
d)いくつかの手段は、1つの同じ項目、すなわちハードウェア又はソフトウェア実装の構造若しくは機能によって表され得る。
e)開示される要素のそれぞれは、(例えば、個別及び集積電子回路を含む)ハードウェア部分、(例えば、計算機プログラムなどの)ソフトウェア、及びこれらのいかなる組合せから構成され得る。
f)ハードウェア部分は、アナログ及びデジタル部分の一方又は両方から構成され得る。
g)開示される装置又はそれらの部分のいかなるものも、特段述べられていない場合は、一体として組み合わせられ得るか、又は更なる部分に分割され得る。
h)特記されない場合は、何の特別な動作のシーケンスも必要とされるように意図されていない。
i)「複数の」要素という語句は、2つ以上請求される要素を含み、またいかなる特定の範囲の要素の数も暗示しておらず、すなわち、複数の要素は、2つのみの要素でもあり得る。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明に従う講義要約システムのブロック図の一例を例示する。
【図2】図2は、本発明に従い、試験問題を講義教材にマッピングするフロー図の一例を例示する。
【図3】図3は、本発明に従い、ある生徒に関して講義教材の重要セグメントを特定するフロー図の一例を例示する。
【図4】図4は、本発明に従い、提示を作成するために講義教材のセグメントを選択するフロー図の一例を例示する。
【図5】図5は、本発明に従い、講義教材のセグメントを特徴付けるフロー図の一例を例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先立つ試験問題に基づき重要なトピックを識別するステップと、
前記重要なトピックに対応する講義教材のセグメントを特定するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記講義教材を複数のトピックセグメントにセグメント化するステップであって、これにより、前記重要なトピックに対応する前記セグメントが特定される、ステップ、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記講義教材の前記セグメントするステップを促進するために、前記講義教材を転写するステップ、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
複数の重要なトピックを特定するために、先立つ試験を分析するステップであって、これにより、前記講義教材のセグメントを特定するための前記重要なトピックが識別される、ステップ、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
ユーザの以前の応答を、前記ユーザの1つ又は複数の弱点トピックを特定するために、分析するステップ、
を更に含み、
前記重要なトピックが、前記ユーザの1つ又は複数の弱点トピックに基づき更に識別される、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
複数の重要なトピックを特定するために、先立つ試験を分析するステップであって、これにより、前記講義教材のセグメントを特定するための前記重要なトピックが識別される、ステップ、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ユーザの以前の応答を、前記ユーザの1つ又は複数の弱点トピックを特定するために、分析するステップ、
を更に含み、
前記重要なトピックが、前記ユーザの1つ又は複数の弱点トピックに基づき更に識別される、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記講義教材の前記セグメントを、他のソースからの教材を用いて補強するステップ、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記講義教材の前記セグメントの提示を、選択された学習スタイルに基づき提供するステップ、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記選択された学習スタイルが、少なくとも、
右脳学習スタイルと、
左脳学習スタイルと、
のうちから選択される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
講義教材の選択されたセグメントの提示を提供する方法であって、
前記提示が、右脳又は左脳のユーザに対して意図されるかを特定するステップと、
各セグメントが右脳指向又は左脳指向として特徴を付けられるかに基づき前記選択されるセグメントのいくつか又は全てを選択するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記講義教材の各セグメントを、右脳指向又は左脳指向のうちの少なくとも1つであると特徴を付けるステップ、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
各セグメントを特徴を付けるステップが、
前記セグメントにおける語句に基づき特徴ベクトルを決定するステップと、
前記特徴ベクトルに基づき前記セグメントを特徴を付けるステップと、
含む、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
各セグメントを特徴を付けるステップが、
トレーニング特徴ベクトルに基づきトレーニングセグメントを特徴付けるために学習エンジンをトレーニングするステップ、
も含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
導入セグメントであって、前記導入セグメントが左脳指向又は右脳指向であるかに依存しない導入セグメントを選択するステップ、
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記選択されるセグメントのいくつか又は全てを選択するステップが、前記講義教材に関連する1つ又は複数の試験における前記ユーザの成績にも基づく、
請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記選択されるセグメントのいくつか又は全てを選択するステップが、前記ユーザが各セグメントを理解するための推定持続時間にも基づく、
請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記選択されるセグメントのいくつか又は全てを選択するステップが、
各セグメントの情報内容と、
各セグメントに関連付けられる重要性因数と、
他のセグメントにおける各セグメントの前記情報内容への参照と、
のうちの1つ又は複数のものにも基づく、
請求項11に記載の方法。
【請求項19】
講義教材を、複数のトピックに基づき、複数のセグメントにセグメント化するように構成されるトピックセグメンタと、
各質問のトピックに基づき、前記講義教材に関連する試験に関する問題と、前記講義教材の前記複数のセグメントと、の間におけるマッピングを提供するように構成される重要エリア識別部、
前記試験に関する前記問題の1つ又は複数に対応する前記講義教材のセグメントを選択するためのアクセスを促進するように構成される、提示モジュールと、
を含む、提示システム。
【請求項20】
前記提示モジュールが、前記講義教材の1つ又は複数のセグメントに対応する前記試験に関する問題を選択するためのアクセスを促進するように構成される、請求項19に記載の提示システム。
【請求項21】
前記提示モジュールが、前記講義教材の選択されたセグメントの提示を、前記講義教材に関連する前記試験に関する前記問題に少なくとも一部基づく選択基準に基づき、提供するように構成される、
請求項19に記載の提示システム。
【請求項22】
前記選択規準が、
前記講義教材の各セグメントの右脳指向性又は左脳指向性と、
各セグメントの情報内容と、
他のセグメントにおける各セグメントの前記情報内容への参照と、
各セグメントに関連付けられる重要性因数と、
各セグメントに関連付けられる推定学習持続時間と、
に更に基づく、
請求項21に記載の提示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−535017(P2008−535017A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−503667(P2008−503667)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【国際出願番号】PCT/IB2006/050957
【国際公開番号】WO2006/123261
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】