説明

位置合わせ方法

【課題】精度を損なうことなく位置合わせ処理の計算時間を短縮する。
【解決手段】測定対象を測定機により測定して得られた複数の計測点からなる計測点群と、測定対象の設計データにより特定される複数の設計点からなる設計点群とを演算処理装置によって位置合わせする位置合わせ方法であって、演算処理装置が、計測点群から部分点群を選択し、部分点群と設計点群とを位置合わせ処理して移動パラメータを算出し(S2)、移動パラメータを用いて計測点群を移動させ(S3)、移動後の計測点群と前記設計点群とを位置合わせ処理する(S6)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象を測定して得られた計測データと設計データとを位置合わせする位置合わせ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CAD等の設計データに基づいて製造した製品を三次元測定装置等で計測し、設計値と実際に製造された製品とを比較し、品質の評価等を行う方法が知られている。この様な方法においては、設計データと計測データとの基準位置を揃える為に、ベストフィット計算等の位置合わせ方法が行われている(特許文献1)。ベストフィット計算においては、計測データと設計に使用されたCADデータ等を用いた自由曲線データ又は自由曲面データとが二次元又は三次元座標空間内において重なりあうように、計測データ全体を平行・回転移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−264956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ベストフィット計算においては、設計データ上において最も計測点に近い位置座標を最短点として設定し、この最短点と計測点との距離が計測点全体として最小となるように計測データ全体を平行・回転移動する。従って、ベストフィット計算においては、初期パラメータとして計測点毎に最短点を決定する必要がある。より具体的には、例えば、予め設計(自由曲面)データから設計自由曲面上に適当数の設計点群を配置し、この設計点群を複数のブロックに分類する。最初は、ブロック群と計測点との距離を算出して数個の最短ブロックを選択する。次に選択ブロック群内の点群との最短距離を求める。このような演算を全ての計測点について実行する。このように、初期パラメータとしての最短点の算出はベストフィット計算の中で最も多くの時間を要し、又、計測点数の増大に伴って更なる計算時間の増大を招いてしまうという問題があった。
【0005】
本発明はこの様な点に鑑みなされたもので、精度を損なうことなく計算時間を大幅に短縮することが可能な位置合わせ方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る位置合わせ方法は、測定対象を測定機により測定して得られた複数の計測点からなる計測点群と、測定対象の設計データにより特定される複数の設計点からなる設計点群とを演算処理装置によって位置合わせする位置合わせ方法であって、演算処理装置が、計測点群から部分点群を選択し、部分点群と設計点群とを位置合わせ処理して移動パラメータを算出し、移動パラメータを用いて計測点群を移動させ、移動後の計測点群と前記設計点群とを位置合わせ処理する。この様な方法によれば、最初の位置合わせ処理の際に必要な初期最短点の計算量を大幅に削減することが可能であり、結果として位置合わせ方法の大幅な高速化を可能とする。
【0007】
又、本発明の一実施形態に係る位置合わせ方法では、演算処理装置が、移動後の計測点群と設計点群とを位置合わせするに際し、計測点群を含む空間に格子点を設定し、移動後の計測点群の各計測点を、それらに最も近い格子点に置き換える格子化処理を実行し、設計点群の中から格子点に置き換えられた各格子化点の最短点を求め、最短点を移動後の計測点群と設計点群との位置合わせの際の最短距離計算に用いる初期値とする。
【0008】
又、本発明の他の実施形態に係る位置合わせ方法では、演算処理装置が、部分点群と設計点群とを位置合わせするに際し、設計点群の中から部分点群の最短点を求め、求められた最短点を部分点群と設計点群との位置合わせの際の最短距離計算に用いる初期値とする。
【0009】
又、本発明の他の実施形態に係る位置合わせ方法では、演算処理装置が、設計点群の中から格子点に置き換えられた各格子化点の最短点を求める際に、格子点に既に最短点が設定されている場合には、設定された最短点を格子化点の最短点として用いる。この様な方法によって、位置合わせ方法の更なる高速化を図ることが可能である。
【0010】
又、本発明の他の実施形態に係る位置合わせ方法では、演算処理装置が、部分点群の選択に際して、二つの計測点の距離が所定値以上離れていた場合、その二つの計測点は異なる計測線を構成する点であるとし、計測線の数と計測点の数との比率が所定数以下であった場合には、計測線に沿って部分点群を選出する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、精度を損なうことなく位置合わせ処理の計算時間を短縮することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る位置合わせ方法を実現する為の三次元形状評価システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】同実施形態における位置合わせ方法の内容を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態における位置合わせ方法を説明する為の図である。
【図4】同実施形態における位置合わせ方法を説明する為の図である。
【図5】同実施形態における位置合わせ方法を説明する為の図である。
【図6】同実施形態における位置合わせ方法を説明する為の図である。
【図7】同実施形態における位置合わせ方法における最短点の算出方法を説明する為のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
[システム構成]
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る位置合わせ方法を実現する為の三次元形状評価システムの構成の一例を示すブロック図である。三次元測定機1により、ワーク2の被測定曲面(自由曲面)をランダムに測定又は倣い測定して得られた計測点群は、演算処理装置であるコンピュータ20に入力される。なお、計測点群は、他の形状測定機から取得されたものであっても良いし、計測済みデータを記憶する記憶装置12から読み出された計測点群であっても良い。
【0015】
コンピュータ20には、CADシステム3又は記憶装置12から出力された自由曲面データ(設計データ)も入力されている。自由曲面データは、例えばベジェ(Bezier)やNURBS(Non-Uniform Rational B-Spline)等のコントロールポイントの行列[xij],[yij],[zij]で表現されている。
【0016】
コンピュータ20は、記憶装置12に記憶された誤差画像生成プログラムの実行により、次の各機能を実現する。
【0017】
すなわち、部分点群選択部4は、三次元測定機1から出力された計測点群から後述する条件に従って部分点群を選択し、部分点群を部分点群位置合わせ処理部5に出力する。部分点群位置合わせ処理部5は、部分点群及びCADシステム3から出力された自由曲面データに対して位置合わせ処理を行い、自由曲面データに対する部分点群の回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrを、x軸方向、y軸方向、z軸方向について、それぞれ算出する。計測点群移動部6は回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrと、計測点群とを入力し、計測点群を回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrを用いて移動させ、移動後計測点群として出力する。
【0018】
格子点処理部7は、後述する条件によって三次元格子点群を生成し、各計測点を最も近い格子点に近似化する格子化処理を実行する。最短点設定部8は、格子化された計測点(以下、「格子化点」と呼ぶ。)に最も近い設計点を最短点として求め、又は既に求められている最短点を用いて、各計測点に最短点を設定する。最短点テーブル9は、各計測点、格子化点及び最短点の関係を示すテーブルを格納する。
【0019】
計測点群位置合わせ処理部10は、最短点設定部8において設定され、最短点テーブル9に記憶された最短点を用いて、移動後計測点群の位置合わせ処理を行う。出力装置11は、計測点群位置合わせ処理部10の計算結果を表示・出力する。出力装置11としては、ディスプレイやプリンタ等が適用可能である。
【0020】
[動作]
次に、本実施形態に係る位置合わせ方法を実現する三次元形状評価システムの動作について、図2〜7を参照して説明する。
【0021】
図2及び図7は、本実施形態に係る位置合わせ方法を示すフローチャート、図3〜6は本実施形態に係る位置合わせ方法を説明する為の図である。
【0022】
本実施形態に係る位置合わせ方法においては、まず、部分点群選択部4が計測点群全体から部分点群を選択する(S1)。部分点群の選択は、計測点群の性質に応じて異なる方法で行われることが望ましい。例えば、ワーク2を倣い測定した場合、図3(a)に示すように、測定点群は計測線に沿って細かい計測点群が並ぶ線群タイプとなる。一方、ワーク2の表面をランダムにサンプリングした場合、図3(b)に示すように、測定点群は比較的均一に分散するランダムタイプとなる。したがって、部分点群の選出においては、まず計測点群がランダムタイプか線群タイプかを判定する。
【0023】
計測点群がランダムタイプか線群タイプであるかを判定する為に、以下の処理を行う。まず、隣接する二つの計測点を比較し、計測点同士の距離が所定値以上離れていた場合には、その二つの計測点は異なる計測線を構成する点であるとする。次に、計測点の数と上記処理によって求まる計測線の数とを比較し、計測線の数が所定数(例えば線の数の1/100)以下であった場合には、計測点群が線群タイプであるものと判定し、計測線の数が所定数以上であった場合にはランダムタイプであるものと判定する。
【0024】
計測点群が線群タイプであると判定した場合、図3(a)に示すように、線群を構成する計測線に沿って、等間隔に第1の点群を算出する。例えば、計測点群が10本の計測線からなる線群によって構成されており、各計測線は1万の計測点から構成されている場合、各計測線に沿って等間隔となるように100ずつの計測点を選択する。この場合には、10万(計測線10本×計測点1万)の計測点群から、1000(計測線10本×計測点100)の部分点群が選出されることとなる。
【0025】
一方、計測点群がランダムタイプであると判定した場合には、図3(b)に示すように、計測点群内において、空間分布が一様になるように部分点群が選出される。
【0026】
本実施形態においては、この様な方法によって部分点群をワーク3の形状に沿って選択し、次の計測点群の移動処理のための初期パラメータの算出における計算処理速度を改善している。尚、本実施形態においては、線形タイプの計測点群とランダムタイプの計測点群とを区別して処理しているが、全てランダムタイプと同様の方法によって処理することも可能である。
【0027】
次に、ステップS1において選出した部分点群に対し、部分点群位置合わせ処理部5が、部分点群位置合わせ処理を行い、設計(自由曲面)データに対する部分点群の回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrを算出する(S2)。回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrは、x方向、y方向、z方向の三方向についてそれぞれ算出される。
【0028】
部分位置合わせ処理としてはベストフィット計算を行う。ベストフィット計算においては、まずベストフィット計算に必要な初期パラメータを決定し(S21)、次に算出した初期パラメータを用いて実際に計算を行う(S22)。初期パラメータとは、部分点群に含まれる各計測点と、設計データによる特定される自由曲面上において最近接となる設計点(以下、「最短点」と呼ぶ。)である。
【0029】
図4を参照してステップS2の動作について更に詳細に説明する。初期パラメータの算出に際しては、まず自由曲面上に適当数の設計点群を配置する。即ち、CADシステム3から出力される設計(自由曲面)データは、自由曲面の生成にベジェ(Bezier)曲線を使用した場合には、例えば、(n+1)×(m+1)のコントロールポイントの行列[xij],[yij],[zij]にて定義され、三次元空間への変換式は、次の数1のようになる。
【0030】
【数1】

【0031】
上記で定義される自由曲面のu,vを所定間隔で所定個数だけ発生させることにより、自由曲面上に設計点群を生成することができる。
【0032】
次に、図4に示すように、生成された設計点群を適当数のブロックに分割する。そして、部分点群から部分点を一つずつ選択し、生成されたブロックのうち選択された部分点に最も近いブロックを適当数(1〜5個程度)選択し、更に選択されたブロック内の設計点群のうち選択された部分点に最も近いものを初期最短点として選出する。
【0033】
図5に示す通り、初期最短点の選出は部分点群のみを対象としている。従って、計測点全体に対して初期最短点の選出を行う場合と比較して計算処理に要する時間を大幅に削減することが可能である。
【0034】
次に部分点群位置合わせ処理部5は、算出された初期最短点を用いてベストフィット計算を行う。ベストフィット計算は、部分点群と初期最短点との距離rの総和が最小となるように、部分点群を移動させることによって行う。即ち、ベストフィット計算においては、自由曲面データに対する部分点群の回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrを、評価関数Σrが閾値以下となるように、x軸方向、y軸方向、z軸方向について求めていく。
【0035】
次に、計測点群移動部6は、算出した回転移動パラメータdθ及び平行移動パラメータdrを用い、全計測点群を移動させ、移動後計測点群として出力する(S3)。ステップS3の処理によって、計測点群全体の位置を自由曲面データと略一致させることが可能である。
【0036】
次に、格子化処理部7が、移動後計測点群に対して格子化処理を実行する(S4)。
【0037】
ステップS4では、まず格子化処理部7において三次元格子点群が生成される。三次元格子点の生成に際しては、空間座標中の演算対象となる領域(以下、演算領域)の縦、横、高さを格子間隔Hで分割する。分割によって生成された演算領域中の立方格子の各頂点が三次元格子点となる。
【0038】
空間座標の縦、横、高さについての分割数をそれぞれN0,N1,N2とすると、それぞれN0=[演算領域の縦長さ]/H,N1=[演算領域の横長さ]/H,N2=[演算領域の高さ]/Hとなる。本実施形態に係る三次元評価方法の演算量及び精度は、N0×N1×N2に比例している。本実施形態において、格子間隔Hはコンピュータ(演算処理装置)20に搭載されているメモリの量によって決定しているが、ユーザがワーク2の大きさや形状、要求される測定精度等によって適宜調整することも可能である。
【0039】
三次元格子点群が生成されたら、次に、格子化処理部7が各計測点に最も近い格子点を格子化点として対応付ける。例えば、図6に示すように、計測点(x′n,y′n,z′n)に最も近い格子点が(xln,yln,zln)であるとすると、計測点(x′n,y′n,z′n)は格子化点(xln,yln,zln)に格子化される。互いに近接する計測点によっては、同一の格子化点と対応付けられることもある。計測点を格子化点に置換することにより、後述するように後の最短点の計算処理が単純化される。計測点と格子化点の関係は、最短点テーブル9に記憶される。
【0040】
このとき、部分点群に含まれる計測点については、図6に示すように、ステップS2において既に初期最短点が求められているので、計測点と格子化点との関係と共に格子化点と初期最短点との関係も同時に設定しておく。例えば、図6に示すように、移動後計測点(x′n,y′n,z′n)に初期最短点(rxn,ryn,rzn)が求められているとすると、移動後計測点(x′n,y′n,z′n)に対応する格子化点(xln,yln,zln)に、最短点(rxn,ryn,rzn)が設定される。具体的には、最短点テーブル9内の格子化点(xln,yln,zln)に対応するアドレスに最短点(rxn,ryn,rzn)が設定される。部分点群以外の移動後計測点については、ステップS4では格子点化処理のみ行われる。
【0041】
次に、最短点設定部8が、部分点群以外の計測点について格子化点と最短の最短点を算出し、全計測点のベストフィット処理における初期パラメータとする(S5)。図7を参照してステップS5の演算処理内容をより詳細に説明する。ステップS5に際して例えばn番目の移動後計測点について処理を行う場合、まず最短点テーブル9内のn番目の移動後計測点に対応する格子化点に対応するアドレスに最短点が設定されているか否かを確認し(S51)、設定されていた場合にはその設定されていた最短点をそのまま使用し(S52)、設定されていなかった場合には直接計算して最短点を求めて設定する(S52、S53)。この処理を全ての移動後計測点について実行するまで繰り返す(S54,S55)。
【0042】
この処理によれば、部分点群位置合わせ処理(ステップS2)や全計測点に対する最短点算出処理(ステップS5)で既に算出されている最短点は、そのまま使用することができる。したがって、格子化点を共通にする近接した計測点では、1回の最短点の算出のみを行えば良く、その分の演算処理を省略することができる。より具体的には、例えば、格子化処理部7において生成される格子点の格子点間隔Hと、部分点群の空間分布が同程度であった場合、部分点群以外の計測点に対する格子化点は、既に最短点が設定されている格子点である確率が高いと考えられる。従って、最短点設定部8における新たな最短点の計算をほとんど省略することが可能となる。従って、例えば計測点群の数が10万、格子化点の数が1000であった場合、計算処理時間はほぼ1/100となる。
【0043】
次に、ステップS3において算出した修正計測点群及びステップS5において算出した最短点群を用いて全計測点に対する位置合わせ処理を行い(S6)、演算結果を出力する。尚、この位置合わせ処理は、ステップS2と同様の方法によって行うことが可能である。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る方法によれば、全測定点について最短点を計算するのではなく、全測定点から選択された少数の部分点群について初期最短点を算出し、ベストフィット処理を実行している。このため、大まかな位置合わせを少ない演算量で実行することができ、その後の演算負担を軽減できる。また、本実施形態によれば、測定点に最近接する格子化点毎に最短点を計算している。従って、最短距離情報の計算の精度を損なうことなく、大幅な高速化を図ることが可能となる。又、最短点の算出に際して予め位置合わせ処理を行っている為、最短点の決定が容易となる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、全計測点のベストフィットの初期パラメータである最短点を、計測点を格子化点に置き換えてから算出することにより、重複した最短点の計算を省略すようにしているが、このような格子化処理を行わず、全計測点について最短点を算出するようにしても良い。
【符号の説明】
【0046】
1…三次元測定機、2…ワーク、3…CADシステム、4…部分点群選択部、5…部分点群位置合わせ処理部、6…計測点群移動部、7…格子化処理部、8…最短点設定部、9…最短点テーブル、10…計測点群位置合わせ処理部、11…出力装置、12…記憶装置、20…コンピュータ(演算処理装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象を測定機により測定して得られた複数の計測点からなる計測点群と、前記測定対象の設計データにより特定される複数の設計点からなる設計点群とを演算処理装置によって位置合わせする位置合わせ方法であって、
前記演算処理装置が、
前記計測点群から部分点群を選択し、
前記部分点群と前記設計点群とを位置合わせ処理して移動パラメータを算出し、
前記移動パラメータを用いて前記計測点群を移動させ、
前記移動後の計測点群と前記設計点群とを位置合わせ処理する
ことを特徴とする位置合わせ方法。
【請求項2】
前記演算処理装置が、
前記移動後の計測点群と前記設計点群とを位置合わせするに際し、前記計測点群を含む空間に格子点を設定し、前記移動後の計測点群の各計測点を、それらに最も近い格子点に置き換える格子化処理を実行し、
前記設計点群の中から前記格子点に置き換えられた各格子化点の最短点を求め、
前記最短点を前記移動後の計測点群と前記設計点群との位置合わせの際の最短距離計算に用いる初期値とする
ことを特徴とする請求項1記載の位置合わせ方法。
【請求項3】
前記演算処理装置が、
前記部分点群と前記設計点群とを位置合わせするに際し、前記設計点群の中から前記部分点群の最短点を求め、求められた最短点を前記部分点群と前記設計点群との位置合わせの際の最短距離計算に用いる初期値とする
ことを特徴とする請求項1又は2記載の位置合わせ方法。
【請求項4】
前記演算処理装置が、
前記設計点群の中から前記格子点に置き換えられた各格子化点の最短点を求める際に、前記格子点に既に最短点が設定されている場合には、前記設定された最短点を前記格子化点の最短点として用いる
ことを特徴とする請求項3記載の位置合わせ方法。
【請求項5】
前記演算処理装置が、
前記部分点群の選択に際して、
二つの前記計測点の距離が所定値以上離れていた場合、その二つの計測点は異なる計測線を構成する点であるとし、前記計測線の数と前記計測点の数との比率が所定数以下であった場合には、前記計測線に沿って前記部分点群を選出する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の位置合わせ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−255674(P2012−255674A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127963(P2011−127963)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】