説明

位置検出システムおよび位置検出方法

【課題】興趣に富んだ面白みのある新規な位置検出システムを提供すること。
【解決手段】天井には、複数の単位空間のそれぞれに向けて各単位空間に個別に割り当てられた位置情報を送信する複数の位置情報送信器100が配置される。移動端末は、位置情報送信器から送信される位置情報を受信して、この位置情報に応じて端末側画像を変化させる。また移動端末10は、現在位置情報およびユーザによって入力された指示を示す操作情報をサーバ300に送信する。サーバ300は、移動端末10から受信した現在位置情報および操作情報に応じて、床面に配置された複数の床面ディスプレイ200に表示される床面画像を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位置検出システムおよび位置検出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、赤外線送信器から送信される位置情報をトランスポンダで受信し、情報センタに位置情報を送信することによって、トランスポンダを携帯する者の位置確認等を行うシステムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、赤外線送信器から送信される位置情報を移動端末で受信し、受信した位置情報に基づいて移動端末の画面に表示される画像を変化させるシステムが開示されている。具体的には、特許文献2の図6に示されているように、移動端末の表示画面に予め部屋の見取り図が表示され、受信した位置情報に基づいて現在位置から目的地までの経路が見取り図に重ねて表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−292916号公報
【特許文献2】特開2000−98034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のシステムは、位置情報に基づいてトランスポンダの画面表示を変化させるものではなく、しかもトランスポンダで受信した位置情報とトランスポンダに対するユーザの入力操作を示す操作情報に基づいて他の表示装置(例えば、情報センタによって制御される表示装置)に表示される画像を変化させるものではない。
【0006】
また、特許文献2のシステムは、位置情報に基づいて移動端末に表示される画像を変化させるものであるが、移動端末で受信した位置情報と移動端末を操作することによって得られる操作情報に基づいて他の表示装置の画像を変化させるものではない。
【0007】
それゆえに、この発明の主たる目的は、移動端末によって受信された位置情報に基づいて移動端末に表示される画像を変化させるとともに、移動端末で受信された位置情報と移動端末を操作することによって得られる操作情報とに基づいて外部の表示装置に表示される画像を変化させることのできる、位置検出システムおよび位置検出プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の位置検出システムは、位置情報を送信する位置情報送信装置(100、400)と、位置情報を受信する移動端末(10)と、当該移動端末と通信可能な制御装置(200、300)とを備えている。
前記位置情報送信装置は、複数の単位空間のそれぞれに向けて各単位空間に個別に割り当てられた位置情報を送信する複数の位置情報送信器(100)を含む。
前記移動端末は、第1画像を表示する第1表示手段(11、12)と、前記位置情報送信器から送信される位置情報を受信する第1受信手段(34)と、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて前記第1画像を変化させる第1画像処理手段(21)と、ユーザの指示を入力するための操作手段(14、15)と、前記受信手段が受信した位置情報に応じた現在位置情報および前記操作手段を通じて入力されたユーザの指示を示す操作情報を前記制御装置に送信する送信手段(33)とを含む。
前記制御装置は、第2画像を表示する第2表示手段(200)と、前記移動端末から送信される現在位置情報および操作情報を受信する第2受信手段(303)と、前記第2受信手段が受信した現在位置情報および操作情報に応じて前記第2画像を変化させる第2画像処理手段(302)とを含む。
【0009】
本発明の位置検出システムの第1の好ましい変形例によれば、前記第2画像処理手段は、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に基づいて前記移動端末の現在位置に対応する前記第2画像の部分領域を特定し、当該特定された部分領域の画像を前記第2受信手段が受信した操作情報に応じて変化させる。
【0010】
本発明の位置検出システムの第2の好ましい変形例によれば、前記複数の位置情報送信器は天井に配置され、前記第2表示手段は床に配置される。
【0011】
本発明の位置検出システムの第3の好ましい変形例によれば、前記位置情報送信器は、前記位置情報を所定時間毎に所定回数送信するものであり、前記移動端末は、前記所定時間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報の受信回数を数え、各位置情報の受信回数に基づいて前記現在位置情報を生成する現在位置情報生成手段をさらに含む。
【0012】
本発明の位置検出システムの第4の好ましい変形例によれば、前記現在位置情報生成手段は、ある期間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報の受信回数の比率に基づいて、位置情報が示す位置よりも詳細な位置を示す現在位置情報を生成する。
【0013】
本発明の位置検出システムの第5の好ましい変形例によれば、前記現在位置情報生成手段は、ある期間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報を2次元座標で表したものを、受信回数に応じて重み付け平均することによって前記現在位置情報を生成する。
【0014】
本発明の位置検出システムの第6の好ましい変形例によれば、前記第1画像処理手段は、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて異なる説明文を含むように前記第1画像を変化させる。
【0015】
本発明の位置検出システムの第7の好ましい変形例によれば、前記第1画像には、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて有効または無効となるボタン画像が含まれており、前記第1画像処理手段は、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて前記ボタン画像の表示態様を変化させる。
【0016】
本発明の位置検出システムの第8の好ましい変形例によれば、前記操作情報には、拡大表示指示を示す操作情報が含まれており、前記第2画像処理手段は、前記拡大表示指示を示す操作情報に応じて、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に対応する前記第2画像上の位置を中心として当該第2画像の一部を拡大する。
【0017】
本発明の位置検出システムの第9の好ましい変形例によれば、前記操作情報には、誘導要求指示を示す操作情報が含まれており、前記第2画像処理手段は、前記誘導要求指示を示す操作情報に応じて、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に対応する前記第2画像上の位置に、ユーザを所定位置に誘導するための印を追加する。
【0018】
本発明の位置検出プログラムは、複数の単位空間のそれぞれに向けて各単位空間に個別に割り当てられた位置情報を送信する複数の位置情報送信器(100)を含む位置情報送信装置(100、400)と、位置情報を受信する移動端末(10)と、当該移動端末と通信可能な制御装置(200、300)とを備えた位置検出システムにおいて、当該移動端末および当該制御装置のコンピュータ(21、302)によって実行されるプログラムである。
前記位置検出プログラムは、前記移動端末のコンピュータ(21)を、当該移動端末の第1表示手段(11、12)に第1画像を表示させる第1表示制御手段、前記位置情報送信器から送信される位置情報を当該移動端末の第1受信手段(34)を通じて受信させる第1受信制御手段、前記第1受信手段を通じて受信した位置情報に応じて前記第1画像を変化させる第1画像処理手段、および当該移動端末の送信手段(33)に前記受信手段が受信した位置情報に応じた現在位置情報および当該移動端末の操作手段を通じて入力されたユーザの指示を示す操作情報を前記制御装置に送信させる送信制御手段として機能させる。
さらに前記位置検出プログラムは、前記制御装置のコンピュータ(302)を、当該制御装置の第2表示手段(200)に第2画像を表示させる第2表示制御手段、前記移動端末から送信される現在位置情報および操作情報を当該制御装置の第2受信手段(303)を通じて受信する第2受信制御手段、および前記第2受信手段を通じて受信した現在位置情報および操作情報に応じて前記第2画像を変化させる第2画像処理手段として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の位置検出システムによれば、移動端末において位置情報を受信することによって移動端末の第1表示手段に表示される第1画像が変化するとともに、移動端末で受信した位置情報に基づく現在位置情報と、操作手段を通じて入力されたユーザの指示を示す操作情報を移動端末から制御装置に送信することによって制御装置の第2表示手段に表示される第2画像が変化するので、興趣に富んだ面白みのある新規な位置検出システムを提供することができる。
【0020】
本発明の位置検出システムの第1の好ましい変形例によれば、第2表示手段に表示される第2画像のうち、受信した現在位置情報に対応する部分の画像を変化させるので、第2画像のうち、移動端末の現在位置情報に対応する部分の画像を操作情報に応じて変化させることができる。
【0021】
本発明の位置検出システムの第2の好ましい変形例によれば、第2表示手段が地面に配置されているため、ユーザが移動端末を操作すると自身の足元の画像が変化するといった視覚効果を与えることができる。
【0022】
本発明の位置検出システムの第3の好ましい変形例によれば、複数の位置情報を受信し得る場合においても、それらの位置情報の受信頻度に基づいて現在位置情報が生成されるので、移動端末の現在位置を正しく検出することができる。
【0023】
本発明の位置検出システムの第4の好ましい変形例によれば、各位置情報の受信回数の比率に基づいて現在位置情報を検出することによって、位置情報よりも詳細な精度で移動端末の現在位置を検出することができる。
【0024】
本発明の位置検出システムの第5の好ましい変形例によれば、重み付け平均演算によって移動端末の現在位置を簡単に求めることができる。
【0025】
本発明の位置検出システムの第6の好ましい変形例によれば、移動端末を携帯するユーザが移動したときに、その移動先に応じた説明文を移動端末の第1表示手段に自動的に表示することができる。
【0026】
本発明の位置検出システムの第7の好ましい変形例によれば、移動端末の第1表示手段に表示されているボタン画像を、移動端末を携帯するユーザが特定の位置にいるときにだけ有効にすることができる。また、そのボタン画像の表示態様を変化させることによって、ボタン画像が有効な状態なのか無効な状態なのかをユーザに知らせることができる。
【0027】
本発明の位置検出システムの第8の好ましい変形例によれば、ユーザは、第2表示手段に表示される第2画像のうち、ユーザが携帯する移動端末の現在位置に応じた部分を拡大表示させることができる。
【0028】
本発明の位置検出システムの第9の好ましい変形例によれば、第2表示手段に表示される第2画像によってユーザを目的地へ誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】位置検出システムの外観図
【図2】位置情報送信器100と床面ディスプレイ200の位置関係を示す図
【図3】位置検出システムの構成を示すブロック図
【図4】移動端末の外観図
【図5】移動端末の内部構成を示すブロック図
【図6】サーバの内部構成を示すブロック成図
【図7】位置情報送信器100の外観図
【図8】位置情報送信器100から照射される4つの赤外線の照射範囲を示す図
【図9】単位空間および単位領域を示す図
【図10】単位空間を水平方向から見た図
【図11】赤外線LEDの発光タイミングを説明するための図
【図12】赤外線LEDの発光タイミングを説明するための図
【図13】赤外線LEDの発光タイミングを説明するための図
【図14】赤外線LEDの発光タイミングを説明するための図
【図15】位置情報の受信位置と受信頻度との関係を示す図
【図16】端末側画像の一例
【図17】端末側画像の他の例
【図18】矢印46を含んだ床面画像の一例
【図19】床面画像の他の例
【図20】端末側画像の一例
【図21】イベント映像47を含んだ床面画像の一例
【図22】拡大処理による床面画像の変化の一例
【図23】移動端末10のRAM24のメモリマップ
【図24】イベントテーブル51の一例
【図25】受信回数データ53の一例
【図26】サーバ300のRAM301のメモリマップ
【図27】発見イベントテーブル57の一例
【図28】観光コースデータ60の一例
【図29】移動端末10のCPUコア21で実行される処理の流れを示すフローチャート
【図30】サーバ300のCPU302で実行される処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施形態に係る位置検出システムについて詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態に係る位置検出システムの概要を示している。本実施形態では、天井に複数の位置情報送信器100が設置され、床に複数(例えば70台)の床面ディスプレイ200が設置される。各床面ディスプレイ200の上方には、図2に示すように複数の位置情報送信器100がマトリックス状に配置されている。移動端末10を携帯したユーザは、床面ディスプレイ200の上を自由に移動することができる。
【0032】
図3は、本実施形態の位置検出システムの全体の構成を示すブロック図である。天井に配置された複数の位置情報送信器100は、送信器制御装置400からの制御信号に基づいてそれぞれ所定のタイミングで赤外線を送信する。この赤外線には位置情報が含まれている。この位置情報は、移動端末10の現在位置を判定するために利用される。床に配置された複数の床面ディスプレイ200は、サーバ300から出力される映像信号に応じて画像を表示する。ユーザによって携帯される移動端末10は、位置情報送信器100から送信された赤外線を受信する機能を備えており、位置情報送信器100から赤外線を受信すると、そこに重畳されている位置情報に基づいて自身の現在位置を判定する。そして移動端末10は、自身の現在位置を示す現在位置情報と、ユーザによる入力操作に応じた操作情報とを無線通信によってサーバ300に送信する。サーバ300は、移動端末10から受信した現在位置情報および操作情報に応じて、現在位置情報に対応する床面ディスプレイ200の表示画像を操作情報に応じて変化させる。
【0033】
次に、移動端末10の詳細について説明する。なお、本実施形態では移動端末10として携帯型ゲーム機を用いているが、当然ながら本発明はこれに限定されない。
【0034】
図4は、移動端末10の外観図である。図4において、移動端末10は、第1のLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)11および第2のLCD12を含む。ハウジング13は上側ハウジング13aと下側ハウジング13bとによって構成されており、第1のLCD11は上側ハウジング13aに収納され、第2のLCD12は下側ハウジング13bに収納される。第1のLCD11および第2のLCD12の解像度はいずれも256dot×192dotである。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置など、他の任意の表示装置を利用することができる。また任意の解像度のものを利用することができる。
【0035】
上側ハウジング13aには、後述する1対のスピーカ(図5の30a、30b)からの音を外部に放出するための音抜き孔18a、18bが形成されている。
【0036】
下側ハウジング13bには、入力装置として、十字スイッチ14a、スタートスイッチ14b、セレクトスイッチ14c、Aボタン14d、Bボタン14e、Xボタン14f、Yボタン14g、Lボタン14LおよびRボタン14Rが設けられている。また、さらなる入力装置として、第2のLCD12の画面上にタッチパネル15が装着されている。また、下側ハウジング13bには、電源スイッチ19や、メモリカード17およびスティック16を収納するための挿入口も設けられている。なお、入力装置として、タッチパネル15のみを使用するのであれば、十字スイッチ14a、スタートスイッチ14b、セレクトスイッチ14c、Aボタン14d、Bボタン14e、Xボタン14f、Yボタン14g、Lボタン14LおよびRボタン14Rは設けなくてもよい。
【0037】
タッチパネル15としては、例えば抵抗膜方式や光学式(赤外線方式)や静電容量結合式など、任意の方式のものを利用することができる。タッチパネル15は、その表面をスティック16で触れると、その接触位置に対応する座標データを出力する機能を有している。なお、以下ではプレイヤがタッチパネル15をスティック16で操作するものとして説明を行うが、スティック16の代わりにペン(スタイラスペン)や指でタッチパネル15を操作することももちろん可能である。本実施形態では、タッチパネル15として、第2のLCD12の解像度と同じく256dot×192dotの解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル15の解像度と第2のLCD12の解像度が一致している必要はない。
【0038】
さらに上側ハウジング13aおよび下側ハウジング13bには、位置情報送信器100から送信された赤外線を受信するための赤外線受光部34がそれぞれ設けられている。赤外線受光部は、移動端末10を保持するユーザの手や指によって覆われない位置に配置されなければならない。本実施形態では、2つの赤外線受光部34を移動端末10の対角線上で互いに離れた位置に配置することにより、仮に一方の赤外線受光部34がユーザの手や指で覆われたとしても、他方の赤外線受光部34によって位置情報送信器100から送信された赤外線を受信することができる。
【0039】
メモリカード17はコンピュータプログラム(位置検出プログラム)を記録した記録媒体であり、下部ハウジング13bに設けられた挿入口に着脱自在に装着される。
【0040】
次に、図5を参照して移動端末10の内部構成を説明する。
【0041】
図5において、ハウジング13に収納される電子回路基板20には、CPUコア21が実装される。CPUコア21には、バス22を介して、コネクタ23が接続されるとともに、入出力インターフェース回路(図面ではI/F回路と記す)25、第1GPU(Graphics Processing Unit)26、第2GPU27、RAM24、LCDコントローラ31、ワイヤレス通信部33および赤外線受光部34が接続される。コネクタ23には、メモリカード17が着脱自在に接続される。メモリカード17は、位置検出プログラムを記憶するROM17aと、バックアップデータを書き換え可能に記憶するRAM17bを搭載する。メモリカード17のROM17aに記憶された位置検出プログラムはRAM24にロードされ、RAM24にロードされた位置検出プログラムがCPUコア21によって実行される。RAM24には、位置検出プログラムの他にも、CPUコア21が位置検出プログラムを実行して得られる一時的なデータや、画像データが記憶される。I/F回路25には、タッチパネル15、右スピーカ30a、左スピーカ30bおよび図1の十字スイッチ14aやAボタン14d等から成る操作スイッチ部14が接続される。右スピーカ30aと左スピーカ30bは、音抜き孔18a、18bの内側にそれぞれ配置される。
【0042】
第1GPU26には、第1VRAM(Video RAM)28が接続され、第2GPU27には、第2VRAM29が接続される。第1GPU26は、CPUコア21からの指示に応じて、RAM24に記憶されている画像データに基づいて第1の画像を生成し、第1VRAM28に描画する。第2GPU27は、同様にCPUコア21からの指示に応じて第2の画像を生成し、第2VRAM29に描画する。第1VRAM28および第2VRAM29はLCDコントローラ31に接続されている。
【0043】
LCDコントローラ31はレジスタ32を含む。レジスタ32はCPUコア21からの指示に応じて0または1の値を記憶する。LCDコントローラ31は、レジスタ32の値が0の場合は、第1VRAM28に描画された第1の画像を第1のLCD11に出力し、第2VRAM29に描画された第2の画像を第2のLCD12に出力する。また、レジスタ32の値が1の場合は、第1VRAM28に描画された第1の画像を第2のLCD12に出力し、第2VRAM29に描画された第2の画像を第1のLCD11に出力する。
【0044】
ワイヤレス通信部33は、サーバ300や他の移動端末との間で種々のデータをやりとりする無線通信機能を提供する。
【0045】
なお、上記のような移動端末10の構成は単なる一例に過ぎず、本発明の移動端末としては、少なくとも画像を表示する機能、位置情報送信器からの信号を受信する機能、ユーザの入力操作を検出する機能、およびサーバ300に信号を送信する機能を備えていればよい。
【0046】
次に、サーバ300の詳細について説明する。
【0047】
サーバ300は、RAM301、CPU302、ワイヤレス通信部303、ハードディスク304、および映像信号出力部305を備えている。ハードディスク304にはコンピュータプログラム(位置検出プログラム)や画像データが格納されている。位置検出プログラムはRAM301にロードされ、RAM301にロードされた位置検出プログラムがCPU302によって実行される。RAM301には、位置検出プログラムの他にも、CPU302が位置検出プログラムを実行して得られる一時的なデータや、画像データが記憶される。ワイヤレス通信部303は、移動端末10のワイヤレス通信部33との間の無線通信機能を提供する。映像信号出力部305は、CPU302によって生成された画像データに基づく映像信号を各床面ディスプレイ200へ出力する。
【0048】
なお、本発明の位置検出プログラムは、メモリカード17などの外部記憶媒体を通じて移動端末10およびサーバ300に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて移動端末10およびサーバ300に供給されてもよいし、さらには移動端末10およびサーバ300の内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。
【0049】
なお、以下の説明において特に区別する必要がある場合には、移動端末10において実行される位置検出プログラムを端末側位置検出プログラムと称し、サーバ300において実行される位置検出プログラムをサーバ側位置検出プログラムと称することとする。
【0050】
次に、位置情報送信器100の構造について説明する。位置情報送信器100は、図7に示すように、一つのハウジングに4つの赤外線LED(Light Emitting Diode)を収納して構成される。各赤外線LED(第1LED、第2LED、第3LED、第4LED)からの赤外線は、それぞれ天井から床に向かって照射されるが、互いに平行に(すなわち床に対して垂直に)照射されるのではなく、図8に示すようにやや外側に向けてそれぞれ照射される。なお、各LEDの照射範囲は、図7に示すような、赤外線を通す筒状部材の長さを調整することによってある程度調整することができる。
【0051】
次に、位置情報送信器100を用いた位置情報の送信方法について説明する。位置情報送信器100は、図9に示すように天井にマトリックス状に配置される。ここで、図9に示すように4つの位置情報送信器100を頂点とした直方体の空間を「単位空間」と称し、この長方形を構成する6つの面のうちの床面を「単位領域」と称することとする。図9に示す4つの位置情報送信器100a〜100dは、それぞれ図7に示す構造を有している。これらの位置情報送信器100a〜100dを頂点とする単位空間に対しては、各位置情報送信器100a〜100dに設けられている4つの赤外線LEDのうち、この単位空間の内側に設けられている赤外線LEDからの赤外線がそれぞれ照射される。これらの赤外線には同一の位置情報(単位空間毎に個別に割り当てられた位置情報)が重畳されている。この結果、移動端末10が例えば図9に示す単位空間内に位置している場合には、位置情報送信器100a〜100dのうちの少なくともいずれか1つからの赤外線を受信することによって、移動端末10は自分がどの単位空間に位置するかを特定することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、図9に示すように各単位空間に向けて同一の位置情報を重畳した4つの赤外線を異なる方向から照射するようにしているが、本発明はこれに限定されず、例えば、各単位空間の天井の中央部分に赤外線LEDを1つだけ設けるようにしてもよい。ただし、本実施形態のように、各単位空間に向けて同一の位置情報を重畳した複数の赤外線を異なる方向から照射する構成とすれば、図10のように、ある位置情報送信器100からの赤外線がユーザの頭部などで遮られて移動端末10の赤外線受光部34に到達しない場合でも、別の位置情報送信器100からの、同一の位置情報を重畳した赤外線が移動端末10の赤外線受光部34に到達するため、移動端末10においてより確実に現在位置を特定することができるので、より好ましい。
【0053】
また、本実施形態では、位置情報送信器100を天井に設置しているが、本発明はこれに限らず、位置情報送信器100を床に設置してもよいし、天井と床の両方に設置してもよい。
【0054】
次に、位置情報送信器100による位置情報の送信タイミングについて説明する。
【0055】
本実施形態では、位置情報を用いて振幅変調された赤外線が各赤外線LEDから照射される。そして、各赤外線LEDから照射される赤外線の周波数帯域は共通である。したがって、異なる位置情報が重畳された赤外線が移動端末10の赤外線受光部34に同時に到達した場合には、混信によりエラーが発生してしまう。そこで、このような混信によるエラーを避けるために、本実施形態では、隣接する単位空間に対して同時に赤外線が照射されないように、送信器制御装置400によって各赤外線LEDの発光タイミングを制御している。
【0056】
以下、図11〜図14を参照して、送信器制御装置400による発光タイミングの制御の詳細を説明する。図11〜図14は、位置情報送信器100よりも上方から床を見下ろした様子を示している。各位置情報送信器100の内部に鎖線で示されている4つの円は赤外線LEDを表しており、それらの内の黒塗りの円は位置情報を送信している赤外線LEDを表している。
【0057】
本実施形態では、送信器制御装置400は、まず最初の25msの間は図11の黒塗りの円で示される赤外線LEDに赤外線を照射させ、次の25msの間は図12の黒塗りの円で示される赤外線LEDに赤外線を照射させ、さらに次の25msの間は図13の黒塗りの円で示される赤外線LEDに赤外線を照射させ、さらに次の25msの間は図14の黒塗りの円で示される赤外線LEDに赤外線を照射させる。その後は、送信器制御装置400によって同様の制御が繰り返される。つまり、n、mを整数としたときに、最初の25msの間は単位領域(1+2n,1+2m)に対して位置情報(1+2n,1+2m)がそれぞれ送信され、次の25msの間は単位領域(1+2n,2+2m)に対して位置情報(1+2n,2+2m)がそれぞれ送信され、さらに次の25msの間は単位領域(2+2n,1+2m)に対して位置情報(2+2n,1+2m)がそれぞれ送信され、さらに次の25msの間は単位領域(2+2n,2+2m)に対して位置情報(2+2n,2+2m)がそれぞれ送信される。このようにして各位置情報が100msの周期で送信されることになる。
【0058】
ところで図11では、単位領域(1,1)、(1,3)、(3,1)、(3,3)に対して、位置情報(1,1)、(1,3)、(3,1)、(3,3)を含んだ赤外線がそれぞれ照射される。ここで、例えば位置情報(1,1)を含む赤外線は、単位領域(1,1)だけでなく、その隣接領域の一部にも照射されている。しかしながら、本実施形態では後述するように位置情報の受信頻度に基づいて移動端末10の現在位置が判別されるので、そのことによって移動端末10の現在位置が判別不可能となってしまうことはない。位置情報(1,1)を含む赤外線の照射範囲は、少なくとも単位領域(1,1)の全体をカバーする範囲であって、かつ同時に照射される他の位置情報を含む赤外線の照射範囲と重複しない範囲であればよい。他の位置情報を含む赤外線の照射範囲についても同様である。
【0059】
次に、図15を参照して位置情報の受信頻度について説明する。図15は、位置情報(2,2)の重畳された赤外線が単位領域(2,2)に向けて複数回照射されたときに、移動端末10の位置によって位置情報(2,2)の受信頻度(照射回数に対する受信成功回数の比率)がどのように変化するのかを示した図である。なお、この受信頻度の特性は、赤外線LEDの種類や位置情報送信器100の構造や赤外線受光部34の性能や赤外線受光部34の設置位置等に依存するが、大まかには図15に示すように単位領域(2,2)の中心から離れるほど位置情報(2,2)の受信頻度が減少する傾向となる。
【0060】
上記のように、単位領域の中心から離れるほど、その単位領域に対応する位置情報の受信頻度は低下する傾向にあるので、移動端末10において複数の位置情報を受信した場合には、それらの位置情報の受信頻度を比較することによって、移動端末10は自分の現在位置を判定することができる。例えば、ある期間において各位置情報が6回ずつ送信され、移動端末10が位置情報(2,2)を6回(受信頻度としては100%)、位置情報(2,3)を3回(受信頻度としては50%)それぞれ受信した場合には、移動端末10は受信頻度が最も高い位置情報(ここでは位置情報(2,2))に対応する単位領域(2,2)上に位置していると判定される。
【0061】
なお、このような受信頻度を検出することによって、位置情報が示す位置よりも詳細な位置を検出することができる。上の例では、移動端末10が単位領域(2,2)上に位置しており、かつ位置情報(2,3)の受信頻度が50%であることから、移動端末10は、単位領域(2,2)の中心から単位領域(2,3)側にずれた位置に位置していることが分かる。特に、図15のような受信頻度の特性を考慮すれば、そのズレの量は単位領域の一辺の長さの約4分の1であることが分かる。
【0062】
なお、移動端末10の詳細な現在位置を計算するための簡易的な手法の一つとして、移動端末10において受信された各位置情報(もし位置情報が2次元座標で表されていない場合には、位置情報を2次元座標で表したもの)を、受信回数(もしくは受信頻度)に応じて重み付け平均する手法がある。例えば、ある期間において、移動端末10が位置情報(1,1)を2回、位置情報(1,2)を6回、位置情報(2,1)を1回、位置情報(2,2)を2回それぞれ受信した場合には、((1,1)×2+(1,2)×6+(2,1)×1+(2,2)×2)/(2+6+1+2)を計算し、この計算結果である(1.3,1.7)を移動端末10の現在位置とする。ここで、計算結果である(1.3,1.7)は、単位領域の一辺の長さを1としたときに、単位領域(1,1)の中心位置から、単位領域(2,1)に向かって0.3、単位領域(1,2)に向かって0.7ずれた位置を表している。
【0063】
上記のように、移動端末10の現在位置を、位置情報が示す位置よりも詳細に検出することにより、所望の位置検出精度を達成するために必要となる位置情報送信器100の個数を削減することができ、位置検出システムのコストを低減することができる。
【0064】
次に、図16から図22を参照して、移動端末10を携帯するユーザが床面ディスプレイ200上を移動したときの、移動端末10における第1のLCD11および第2のLCD12の画面の遷移例および床面ディスプレイ200の画面の遷移例を説明する。
【0065】
図16は、移動端末10の第1のLCD11および第2のLCD12に表示される初期画像を示している。なお、以下では説明を簡単にするために、第1のLCD11に表示される画像と第2のLCD12に表示される画像を総称して端末側画像と称する。端末側画像には、説明表示欄40、Aコース選択ボタン41、Bコース選択ボタン42、拡大ボタン43、過去ボタン44、および発見ボタン45が含まれている。ユーザは、タッチパネル15を介して、第2のLCD12に表示されているボタン(より正確に言えば、これらのボタンが表示されている第2のLCD12の画面上の領域)に触れることにより、各ボタンに応じた指示を入力することができる。なお、発見ボタン45は特定の状況でのみ選択可能となる特殊なボタンであって、初期画面では選択不可能になっている。また、発見ボタン45が選択可能か選択不可能かが一目で分かるように、選択可能な状況のときと選択不可能な状況のときとで発見ボタン45の表示態様が変化する。例えば、選択可能な状況では図20に示すように発見ボタン45が普通に表示され、選択不可能な状況では図16に示すように発見ボタン45がグレーアウトする。なお、本実施形態ではタッチパネル15を用いてボタンを選択しているが、本発明はこれに限らず、他の入力装置(例えば操作スイッチ部14)を用いてボタンを選択するようにしてもよい。
【0066】
一方、複数の床面ディスプレイ200には初期画像として、ある地域(本実施形態では京都)の地図画像が全体的に表示される。この地図画像は、この地域を人工衛星から撮影することによって得られた衛星写真に、コンピュータグラフィックス処理によって生成された車両や人や鳥の画像を合成して生成される。車両や人や鳥はアニメーション処理によって実際に動いているように表示される。このような地図画像が表示された複数の床面ディスプレイ200の上をユーザが歩くことによって、ユーザはあたかも自分がその地域の上空を実際に散歩しているかのような新鮮で不思議な感覚を受ける。なお、以下では説明を簡単にするために、複数の床面ディスプレイ200に表示される地図画像を総称して床面画像と称する。
【0067】
図17は、図16に示す初期画面においてユーザがスティック16でAコース選択ボタン41にタッチした直後の端末側画像の様子を示している。ユーザがAコース選択ボタン41にタッチすると、説明表示欄40に、Aコースに沿ってユーザの誘導を開始する旨の説明が表示され、Bコース選択ボタン42がグレーアウトする。一方、ユーザの足下にある床面ディスプレイ200には、図18に示すように、目的地の方向を示す矢印46を地図画像に合成した画像が表示される。ユーザは、この矢印46にしたがって移動することで、予め定められたコース(AコースまたはBコース)に沿って複数の目的地を順番に訪れることができる。このようにして、ユーザは床面ディスプレイ200に表示されている地域を仮想的に観光することができる。このようにAコースまたはBコースに沿ってユーザを誘導する位置検出システムの動作モードのことを、以下では観光モードと称する。
【0068】
ユーザが、図18に示す床面ディスプレイ200Aから複数の床面ディスプレイ200を経由して、現時点における目的地(例えば五条大橋)が表示されている図19に示す床面ディスプレイ200B上に到達すると、端末側画像が図17に示す画像から図20に示す画像のように変化する。図17に示す画像と図20に示す画像との相違点は、説明表示欄40に五条大橋の説明が表示される点と、発見ボタン45がグレーアウトの状態から通常の状態に変化している点である。このように、ユーザが目的地の表示位置付近に到達すると、その目的地に関する説明が説明表示欄40に自動的に表示される。
【0069】
なお、発見ボタン45が図20のように通常表示されているときにユーザがこの発見ボタン45にタッチすると、図21に示すように、ユーザの足下にある床面ディスプレイ200(ここでは床面ディスプレイ200B)にその場所に応じたイベント映像47が表示される。図21の例では、イベント映像47として、五条大橋の近くに建造されているモニュメントの映像が表示されている。なお、このようなイベント映像が表示されるのは観光モード時に限らない。イベント映像が表示される地点は予め決められており(例えば150地点)、ユーザがその地点に接近すると発見ボタン45がグレーアウトの状態から通常状態に変化し、イベント映像が存在していることがユーザに知らされる。これにより、ユーザはまるで宝探しをしているかのようにイベント映像が「隠されている」場所を探して歩く楽しさを味わえる。
【0070】
ユーザは、位置検出システムの動作モードが観光モードであるか否かに関わらず、床面ディスプレイ200に表示されている床面画像のうち、拡大表示させたい部分の上に移動してから移動端末10の拡大ボタン43にタッチすることで、その部分を拡大表示させることができる。例えば、図19に示す床面ディスプレイ200Bの左下部分の上で拡大ボタン43にタッチすると、床面ディスプレイ200Bの画像が図22に示すように、ユーザが位置する単位領域を中心として2倍に拡大される。ユーザがさらに拡大ボタン43にタッチすると、ユーザが位置する単位領域を中心として床面ディスプレイ200Bの画像がさらに2倍に拡大される。このようにして、ユーザは床面画像の任意の部分を拡大表示させることができる。なお、本実施形態では、床面画像の拡大処理は1台の床面ディスプレイ200に表示されている画像単位で行われる。すなわち、図22に示すような床面画像の拡大処理は、ユーザが位置する床面ディスプレイ200Bの表示画像に対してのみ行われ、隣接する床面ディスプレイ200の表示画像に対しては行われない。ただし、本発明はこれに限定されず、ユーザが位置する単位領域を中心として床面画像全体が拡大される(結果として全ての床面ディスプレイ200の表示画像が変化する)ようにしてもよい。
【0071】
ユーザが端末側画像に表示されている過去ボタン44を押したときには、ユーザの足下にある床面ディスプレイ200に表示されている地図画像が、その表示されている地域の一千数百年前の様子(例えば、平安時代の平安京)をイラストで示した過去画像に変化する。これにより、ユーザは所望の地域の過去の様子を確認することができる。
【0072】
以下、上記のような端末側画像および床面画像の変化を実現するために位置検出システムで実行される処理の詳細を説明する。
【0073】
図23は、移動端末10のRAM24のメモリマップである。RAM24には、端末側位置検出プログラム50、イベントテーブル51、説明データ52、および受信回数データ53が記憶される。端末側位置検出プログラム50は、メモリカード17のROM17aからRAM24にロードされ、CPUコア21によって実行される。イベントテーブル51および説明データ52は、メモリカード17のROM17aからRAM24にロードされ、端末側位置検出プログラム50の実行時にCPUコア21によって適宜に参照される。受信回数データ53は、端末側位置検出プログラム50の実行時にCPUコア21によって作成および更新される。
【0074】
イベントテーブル51は、図24に示すように、単位領域毎に、説明イベントの有無および発見イベントの有無を示すテーブルである。説明イベントとは、図20を参照して説明したように、説明表示欄40に自動的に説明文を表示するイベントである。各説明イベントに対応する説明文は、説明データ52としてRAM24に記憶されている。発見イベントとは、図21を参照して説明したように、ユーザが発見ボタン45にタッチしたときに床面ディスプレイ200に映像を表示するイベントである。受信回数データ53には、図25に示すように、位置情報毎の受信回数が記憶される。
【0075】
図26は、サーバ300のRAM301のメモリマップである。RAM301には、サーバ側位置検出プログラム55、現在地図画像データ56、発見イベントテーブル57、イベント映像データ58、過去地図画像データ59、観光コースデータ60、Aコースフラグ61、およびBコースフラグ62が記憶される。サーバ側位置検出プログラム55は、ハードディスク304からRAM301にロードされ、CPU302によって実行される。現在地図画像データ56、発見イベントテーブル57、イベント映像データ58、過去地図画像データ59、および観光コースデータ60は、サーバ側位置検出プログラム55の実行時にハードディスク304からRAM301にロードされ、CPU302によって適宜に参照される。Aコースフラグ61およびBコースフラグ62は、サーバ側位置検出プログラム55の実行時にCPU302によって作成および更新される。
【0076】
現在地図画像データ56は、図18等に示すような地図画像のデータである。発見イベントテーブル57は、図27に示すように、単位領域と、イベント映像データ58に含まれる映像データとの対応関係を示すテーブルである。イベント映像データ58は、図21に示したようなイベント映像47のデータである。過去地図画像データ59は、ユーザが過去ボタン44にタッチしたときに表示される過去画像のデータである。観光コースデータ60は、図28に示すように、AコースおよびBコースの各コースにおける経由地(目的地)の座標と、その目的地に到達したかどうかを示す到達フラグとを含んでいる。到達フラグは、ユーザがその目的地を訪れたか否かを示すフラグである。
【0077】
次に、図29のフローチャートを参照して、端末側位置検出プログラム50に基づくCPUコア21の処理の流れを説明する。
【0078】
まずCPUコア21は、ステップS10で、移動端末10の第1のLCD11と第2のLCD12に、図16に示すような初期画像を表示する。
【0079】
ステップS11では、時間カウントを開始する。
【0080】
ステップS12では、図25に示す受信回数データ53における各位置情報の受信回数を0にリセットする。
【0081】
ステップS13では、いずれかの赤外線受光部34において、いずれかの位置情報送信器100からの赤外線を受信したかどうかを判断する。そして、赤外線を受信した場合には処理はステップS14に進み、赤外線を受信していない場合には処理はステップS16に進む。
【0082】
ステップS14では、受信した赤外線から位置情報を取得する。
【0083】
ステップS15では、取得した位置情報の受信回数をインクリメントすることによって受信回数データ53を更新する。
【0084】
ステップS16では、ステップS11で時間をカウントしてから所定時間(例えば200ms)が経過したかどうかを判断する。そして、所定時間が経過した場合には処理はステップS17に進み、所定時間が経過していない場合にはステップS13に戻る。ここで、所定時間とは、各位置情報の受信頻度を計測するための期間に相当するが、この所定時間を短くすれば、移動端末10の現在位置の検出周期は短くなるが、検出精度は低くなる。逆に所定時間を長くすれば、移動端末10の現在位置の検出周期は長くなるが、その分だけ検出精度は高くなる。したがって、所定時間の大きさは用途に応じて最適な値に設定されるべきである。
【0085】
ステップS17では、受信回数データ53を参照して、各位置情報の受信頻度に基づいて移動端末10の現在位置を判別する。本実施形態では、最も受信頻度の高い位置情報に対応する単位領域上に移動端末10が存在するものと判定するが、本発明はこれに限らず、前述したように位置情報よりも細かい精度で移動端末10の現在位置を判別するようにしてもよい。
【0086】
ステップS18では、ステップS17で判別された移動端末10の現在位置に応じて、第1のLCD11または第2のLCD12に表示される画像を変化させる。具体的には、イベントテーブル51を参照して、ステップS17で判別された移動端末10の現在位置に対応する説明イベントまたは発見イベントが存在するかどうかを判断する。そして、説明イベントが存在する場合には、対応する説明データ52に基づいて説明表示欄40に説明文を表示する。また、発見イベントが存在する場合には、発見ボタン45の表示態様を変化させる。
【0087】
ステップS19では、タッチパネル15または操作スイッチ部14を通じて入力されたユーザの指示を操作情報として取得する。本実施形態では、Aコース選択ボタン41にタッチすることによって入力されるAコース選択指示、Bコース選択ボタン42にタッチすることによって入力されるBコース選択指示、拡大ボタン43にタッチすることによって入力される拡大指示、過去ボタン44にタッチすることによって入力される過去画像表示指示、および発見ボタン45にタッチすることによって入力される発見イベント表示指示のいずれかが操作情報として取得されるものとする。なお、ユーザの指示が入力されていない場合には、操作情報を取得することなく、処理はステップS20に進む。
【0088】
ステップS20では、ステップS17で判別された移動端末10の現在位置を示す現在位置情報と、ステップS19で取得された操作情報を、ワイヤレス通信部33を通じてサーバ300に送信する。ただし、ステップS19で操作情報が取得されていない場合には、現在位置情報のみがサーバ300に送信される。なお、ステップS20において、必要に応じて移動端末10の識別情報もサーバ300に送信するようにしてもよい。そうすることにより、移動端末10が複数存在する場合に、サーバ300において各移動端末10の現在位置を個別に把握することができるようになり、例えば、各移動端末10を携帯するユーザをAコースまたはBコースに沿って個別に誘導することができる。なお、これを実現するためには、図28に示す観光コースデータ60の到達フラグを移動端末10毎に個別に用意しておき、各移動端末10の誘導先をサーバ300が個別に決定するようにすればよい。
【0089】
ステップS21では、ステップS19で取得した操作情報に応じて端末側画像を変化させる(例えば、Bコース選択ボタン42を図17に示すようにグレーアウト表示するなど)。
【0090】
ステップS21の後は、処理はステップS11に戻る。
【0091】
なお、本実施形態では、上記のように所定時間が経過する毎に移動端末10の現在位置を判別して、その現在位置を示す現在位置情報をサーバ300に送信しているが、本発明はこれに限らない。例えば、各位置情報の受信回数の合計が所定回数に達する毎に移動端末10の現在位置を判別して、その現在位置を示す現在位置情報をサーバ300に送信するようにしてもよい。また、いずれかの位置情報を受信する毎に、最近受信した過去8回分の位置情報に基づいて現在位置を判別して、その現在位置を示す現在位置情報をサーバ300に送信するようにしてもよい。
【0092】
次に、図30のフローチャートを参照して、サーバ側位置検出プログラム55に基づくCPU302の処理の流れを説明する。
【0093】
まずCPU302は、ステップS30で、現在地図画像データ56に基づいて各床面ディスプレイ200に地図画像を表示する。
【0094】
ステップS31では、ワイヤレス通信部303を通じて移動端末10から現在位置情報を受信したかどうかを判断する。そして、現在位置情報を受信した場合には処理はステップS32に進み、現在位置情報を受信していない場合には、現在位置情報を受信するまでこのステップS31を繰り返す。
【0095】
ステップS32では、移動端末10から操作情報を受信したかどうかを判断する。そして、操作情報を受信した場合には処理はステップS33に進み、操作情報を受信していない場合には処理はステップS42に進む。
【0096】
ステップS33では、操作情報がAコース選択指示かどうかを判断する。そして、操作情報がAコース選択指示である場合には処理はステップS34に進み、操作情報がAコース選択指示でない場合には処理はステップS35に進む。
【0097】
ステップS34では、Aコースフラグ61をONにする。そして処理はステップS42に進む。
【0098】
ステップS35では、操作情報がBコース選択指示かどうかを判断する。そして、操作情報がBコース選択指示である場合には処理はステップS36に進み、操作情報がBコース選択指示でない場合には処理はステップS37に進む。
【0099】
ステップS36では、Bコースフラグ62をONにする。そして処理はステップS42に進む。
【0100】
ステップS37では、操作情報が拡大指示かどうかを判断する。そして、操作情報が拡大指示である場合には処理はステップS38に進み、操作情報が拡大指示でない場合には処理はステップS39に進む。
【0101】
ステップS38では、移動端末10から受信した現在位置情報に基づいて、図22に示すように、移動端末10の現在位置を中心として、対応する床面ディスプレイ200の画像に対して拡大処理を行う。そして処理はステップS42に進む。なお、図22の例ではユーザ(すなわち移動端末10)が位置する単位領域を中心として拡大処理を行っているが、移動端末10から受信した現在位置情報が、単位領域よりも詳細な位置(例えば単位領域中のある点)を示している場合には、その点を中心として画像を拡大処理するようにしてもよい。
【0102】
ステップS39では、操作情報が過去画像表示指示かどうかを判断する。そして、操作情報が過去画像表示処理である場合には処理はステップS40に進み、操作情報が過去画像表示処理でない場合(これは操作情報がイベント映像表示指示であることを意味する)には処理はステップS41に進む。
【0103】
ステップS40では、移動端末10から受信した現在位置情報と、過去地図画像データ59に基づいて、対応する床面ディスプレイ200の画像を現在地図画像から過去地図画像に変化させる。そして処理はステップS42に進む。
【0104】
ステップS41では、移動端末10から受信した現在位置情報と、発見イベントテーブル57と、イベント映像データ58とに基づいて、対応する床面ディスプレイ200に、例えば図21に示すようなイベント映像47を表示させる。そして処理はステップS42に進む。
【0105】
ステップS42では、移動端末10に対するサーバ300の動作モードが観光モードかどうかを判断する。具体的には、Aコースフラグ61またはBコースフラグ62がONになっている場合には観光モードであると判断し、Aコースフラグ61およびBコースフラグ62がともにOFFになっている場合には観光モードではないと判断する。そして、サーバ300の動作モードが観光モードである場合には処理はステップS43に進み、観光モードでない場合には処理はステップS31に戻る。
【0106】
ステップS43では、移動端末10から受信した現在位置情報と、観光コースデータ60とを参照して、移動端末10が目的地に到達したかどうかを判断する。例えば、移動端末10をAコースの目的地Aと目的地Bに順次誘導した後、さらに次の目的地Cに誘導する場合には、図28に示す観光コースデータ60に基づいて、移動端末10の現在位置情報と次の目的地Cの座標(Xc,Yc)とを比較し、移動端末10が目的地に到達したかどうかを判断する。そして、移動端末10が目的地に到達した場合には処理はステップS44に進み、移動端末10が目的地に到達していない場合には処理はステップS45に進む。
【0107】
ステップS44では、移動端末10が到達した目的地に対応する到達フラグをONにする。
【0108】
ステップS45では、移動端末10から受信した現在位置情報に対応する床面ディスプレイ200に表示される地図画像に対して、観光コースデータ60が示す目的地の座標に基づいて、図18に示すように目的地の方向を示す矢印46を合成する。
【0109】
ステップS45の後は、処理はステップS31に戻る。なお、ステップS38の拡大表示およびステップS40の過去画像表示は一定時間だけ行い、一定時間経過後は元の地図画像に戻るようにしてもよい。
【0110】
以上のように、本実施形態によれば、移動端末10の現在位置に応じて移動端末10の第1のLCD11または第2のLCD12に表示される画像が自動的に変化し、さらにユーザがタッチパネル15を通じて指示を入力すると、その指示に応じてユーザの足下の床面ディスプレイ200に表示されてる地図画像が変化する。このように、本実施形態によれば、興趣に富んだ面白みのある新規な位置検出システムを提供することができる。
【0111】
なお、本実施形態では、位置情報送信器100から赤外線を用いて位置情報を送信するとしたが、本発明はこれに限らず、赤外線以外の信号を用いて位置情報を送信するようにしてもよい。また、移動端末10とサーバ300との間も無線通信に限らず、通信ケーブルを用いて通信しても構わない。
【0112】
なお、本実施形態では、位置情報送信器100から送信される赤外線の混信を防ぐために、図11から図14に示す4つのフェーズからなるサイクルで各位置情報送信器100から赤外線を送信するとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、各位置情報の受信領域の直径が単位領域の一辺の長さの2倍から3倍の範囲にある場合には、9つのフェーズ、すなわちm、nを整数としたときに位置情報(0+3m,0+3n)を送信する第1フェーズ、位置情報(0+3m,1+3n)を送信する第2フェーズ、位置情報(0+3m,2+3n)を送信する第3フェーズ、位置情報(1+3m,0+3n)を送信する第4フェーズ、位置情報(1+3m,1+3n)を送信する第5フェーズ、位置情報(1+3m,2+3n)を送信する第6フェーズ、位置情報(2+3m,0+3n)を送信する第7フェーズ、位置情報(2+3m,1+3n)を送信する第8フェーズ、位置情報(2+3m,2+3n)を送信する第9フェーズからなるサイクルで各位置情報送信器100から赤外線を送信すればよい。
【0113】
また、位置情報送信器100から送信される赤外線の混信を防ぐために、上記のように隣り合う単位領域に対する位置情報の送信タイミングをずらす代わりに、隣り合う単位領域に対する赤外線の周波数帯域を異ならせるようにしてもよい。この場合、周波数帯域の異なる複数の赤外線を同時に受信する機能を移動端末10に設けることにより、隣り合う単位領域に対する位置情報の送信タイミングをずらすことなく、赤外線の混信による受信エラーを防ぐことができる。
【0114】
また、本実施形態では、位置情報送信器100から位置情報を送信するとしたが、必要に応じて位置情報以外の情報を付加情報として送信するようにしてもよい。例えば、サーバ300から出力される任意の情報を送信器制御装置400を介して各位置情報送信器100に送信し、この情報が付加情報として位置情報送信器100から位置情報とともに送信されるようにしてもよい。
【0115】
なお、本実施形態では、床面ディスプレイ200に地図を表示する例を説明したが、本発明はこれに限らない。以下、本発明の他の応用例についていくつか説明する。
【0116】
(第1の応用例)
第1の応用例は、複数の床面ディスプレイ200の全体を使って仮想的な池を表示する例である。床面ディスプレイ200に表示される池の画像はコンピュータグラフィックス処理により生成されている。この池の中には魚が存在しており、それらの動きはサーバ300のCPU302によって制御される。具体的には、移動端末10を携帯するユーザが近づけば逃げるように、魚の動きが制御される。CPU302は、ユーザが魚に近づいたかどうかを、移動端末10から送信される現在位置情報と、魚の現在位置とを比較することによって判定することができる。なお、魚が逃げる方向は、ユーザから離れる方向となる。例えば、魚が単位領域(1,1)に表示されているときに、ユーザが単位領域(1,0)上から(1,1)上に移動すると、そのことを検知したCPU302は、魚を単位領域(1,1)から(1,2)に向かって移動させる。
【0117】
一方、移動端末10の第2のLCD12には「餌ボタン」が表示されており、ユーザが「餌ボタン」にタッチすると、ユーザの足下に魚が近づいてくる。具体的には、移動端末10から送信される操作情報に基づいてユーザが「餌ボタン」にタッチしたことを検出すると、CPU302は、移動端末10から送信される現在位置情報に対応する位置に魚を移動させる。
【0118】
また、池の上の特定の領域(仮に単位領域(2,2)とする)には蓮の葉が浮かんでおり、その蓮の葉の上には複数の蛙が乗っている。移動端末10を携帯するユーザがこの単位領域(2,2)上に移動すると、移動端末10のCPUコア21は、移動端末10の右スピーカ30aおよび左スピーカ30bから歌(かえるの歌)を出力する。移動端末10を携帯するユーザがこの単位領域(2,2)上に移動したかどうかは位置情報送信器100から送信される位置情報に基づいて判断することができる。なお、位置情報送信器100からは、位置情報に加えて、一定時間毎に歌出力開始信号が送信される。歌出力開始信号の送信間隔は、CPUコア21によって出力される歌の2小節分の時間であり、CPUコア21は、移動端末10を携帯するユーザが単位領域(2,2)上に移動した後、位置情報送信器100から歌出力開始信号を受信した時点で、上記の歌の出力を開始する。この結果、例えば移動端末10を携帯する2人以上のユーザが単位領域(2,2)上にそれぞれ異なるタイミングで集まったときに、各移動端末10からは2小節分の時間の整数倍だけ互いにずれて歌が出力されることになる。この結果、単位領域(2,2)上の複数の移動端末10によって「輪唱」が行われるという面白い効果が得られる。
【0119】
また、移動端末10の第2のLCD12には「波紋ボタン」が表示されており、ユーザが「波紋ボタン」にタッチすると、複数の床面ディスプレイにわたって、ユーザの足下を中心として水面に波紋が広がっていくような表示制御が行われる。
【0120】
(第2の応用例)
第2の応用例は、複数の床面ディスプレイ200の全体を使って仮想的な庭園を表示する例である。床面ディスプレイ200に表示される庭園の画像はコンピュータグラフィックス処理により生成されている。この庭園の地面には複数の宝物がちらばって埋められており、移動端末10を携帯するユーザが宝物の埋められている場所に近づけば、移動端末10の第2のLCD12に「掘るボタン」が表示され、ユーザがこの「掘るボタン」にタッチすると、ユーザの足下の床面ディスプレイ200には、そこに表示されている地面が掘られて宝物が出現するアニメーション画像が表示される。このようにして、ユーザは宝探しをして遊ぶことができる。なお、宝物が埋められている場所に近づくと「掘るボタン」が表示される仕組みは、上で説明した発見ボタンと同様の仕組みにより実現できる。また、宝物が出現するアニメーション画像は、上で説明したイベント映像と同様の仕組みにより実現できる。
【符号の説明】
【0121】
10 移動端末
11 第1のLCD
12 第2のLCD
13 ハウジング
13a 上側ハウジング
13b 下側ハウジング
14 操作スイッチ部
14a 十字スイッチ
14b スタートスイッチ
14c セレクトスイッチ
14d Aボタン
14e Bボタン
14f Xボタン
14g Yボタン
14L Lボタン
14R Rボタン
15 タッチパネル
16 スティック
17 メモリカード
17a ROM
17b RAM
18a,18b 音抜き孔
19 電源スイッチ
20 電子回路基板
21 CPUコア
22 バス
23 コネクタ
24 RAM
25 I/F回路
26 第1GPU
27 第2GPU
28 第1VRAM
29 第2VRAM
30a 右スピーカ
30b 左スピーカ
31 LCDコントローラ
32 レジスタ
33 ワイヤレス通信部
34 赤外線受光部
40 説明表示欄
41 Aコース選択ボタン
42 Bコース選択ボタン
43 拡大ボタン
44 過去ボタン
45 発見ボタン
46 矢印
47 イベント映像
50 端末側位置検出プログラム
51 イベントテーブル
52 説明データ
53 受信回数データ
55 サーバ側位置検出プログラム
56 現在地図画像データ
57 発見イベントテーブル
58 イベント映像データ
59 過去地図画像データ
60 観光コースデータ
61 Aコースフラグ
62 Bコースフラグ
100 位置情報送信器
200 床面ディスプレイ
300 サーバ
301 RAM
302 CPU
303 ワイヤレス通信部
304 ハードディスク
305 映像信号出力部
400 送信器制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を送信する位置情報送信装置と、位置情報を受信する移動端末と、当該移動端末と通信可能な制御装置とを備えた位置検出システムであって、
前記位置情報送信装置は、
複数の単位空間のそれぞれに向けて各単位空間に個別に割り当てられた位置情報を送信する複数の位置情報送信器を含み、
前記移動端末は、
第1画像を表示する第1表示手段と、
前記位置情報送信器から送信される位置情報を受信する第1受信手段と、
前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて前記第1画像を変化させる第1画像処理手段と、
ユーザの指示を入力するための操作手段と、
前記受信手段が受信した位置情報に応じた現在位置情報および前記操作手段を通じて入力されたユーザの指示を示す操作情報を前記制御装置に送信する送信手段とを含み、
前記制御装置は、
第2画像を表示する第2表示手段と、
前記移動端末から送信される現在位置情報および操作情報を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段が受信した現在位置情報および操作情報に応じて前記第2画像を変化させる第2画像処理手段とを含む、位置検出システム。
【請求項2】
前記第2画像処理手段は、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に基づいて前記移動端末の現在位置に対応する前記第2画像の部分領域を特定し、当該特定された部分領域の画像を前記第2受信手段が受信した操作情報に応じて変化させる、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項3】
前記複数の位置情報送信器は天井に配置され、
前記第2表示手段は床に配置される、請求項2記載の位置検出システム。
【請求項4】
前記位置情報送信器は、前記位置情報を所定時間毎に所定回数送信するものであり、
前記移動端末は、前記所定時間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報の受信回数を数え、各位置情報の受信回数に基づいて前記現在位置情報を生成する現在位置情報生成手段をさらに含む、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項5】
前記現在位置情報生成手段は、ある期間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報の受信回数の比率に基づいて、位置情報が示す位置よりも詳細な位置を示す現在位置情報を生成する、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項6】
前記現在位置情報生成手段は、ある期間において前記第1受信手段によって受信された各位置情報を2次元座標で表したものを、受信回数に応じて重み付け平均することによって前記現在位置情報を生成する、請求項5記載の位置検出システム。
【請求項7】
前記第1画像処理手段は、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて異なる説明文を含むように前記第1画像を変化させる、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項8】
前記第1画像には、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて有効または無効となるボタン画像が含まれており、
前記第1画像処理手段は、前記第1受信手段が受信した位置情報に応じて前記ボタン画像の表示態様を変化させる、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項9】
前記操作情報には、拡大表示指示を示す操作情報が含まれており、
前記第2画像処理手段は、前記拡大表示指示を示す操作情報に応じて、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に対応する前記第2画像上の位置を中心として当該第2画像の一部を拡大する、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項10】
前記操作情報には、誘導要求指示を示す操作情報が含まれており、
前記第2画像処理手段は、前記誘導要求指示を示す操作情報に応じて、前記第2受信手段が受信した現在位置情報に対応する前記第2画像上の位置に、ユーザを所定位置に誘導するための印を追加する、請求項1記載の位置検出システム。
【請求項11】
複数の単位空間のそれぞれに向けて各単位空間に個別に割り当てられた位置情報を送信する複数の位置情報送信器を含む位置情報送信装置と、位置情報を受信する移動端末と、当該移動端末と通信可能な制御装置とを備えた位置検出システムにおいて、当該移動端末および当該制御装置のコンピュータによって実行される位置検出プログラムであって、
前記移動端末のコンピュータを、
当該移動端末の第1表示手段に第1画像を表示させる第1表示制御手段、
前記位置情報送信器から送信される位置情報を当該移動端末の第1受信手段を通じて受信させる第1受信制御手段、
前記第1受信手段を通じて受信した位置情報に応じて前記第1画像を変化させる第1画像処理手段、および
当該移動端末の送信手段に前記受信手段が受信した位置情報に応じた現在位置情報および当該移動端末の操作手段を通じて入力されたユーザの指示を示す操作情報を前記制御装置に送信させる送信制御手段として機能させ、
前記制御装置のコンピュータを、
当該制御装置の第2表示手段に第2画像を表示させる第2表示制御手段、
前記移動端末から送信される現在位置情報および操作情報を当該制御装置の第2受信手段を通じて受信する第2受信制御手段、および
前記第2受信手段を通じて受信した現在位置情報および操作情報に応じて前記第2画像を変化させる第2画像処理手段として機能させる、位置検出プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2012−83760(P2012−83760A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234282(P2011−234282)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【分割の表示】特願2005−297969(P2005−297969)の分割
【原出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】