説明

位置決め搬送装置

【課題】封筒等の袋状物をこれに挿入される挿入物に対して適正に位置決めできる位置決め搬送装置を提供する。
【解決手段】位置決め搬送装置1は、袋状物57を搬送する過程で、その搬送方向に袋状物57を整列させるものであって、袋状物57を搬送方向に速度V2に加速する加速手段3,5,7,9と、これらに加速された袋状物57が突き当たるストッパーを速度V2よりも遅い速度V3で走行させる先導手段11と、袋状物57を掛止する爪を上記のストッパーに追従させる推進手段13と、袋状物57に浮力を付与する浮力発生手段15,17とを備える。推進手段13は、その爪を上記のストッパーに対して袋状物57よりも広い間隔を開けて追従させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムを材料として形成された封筒等の袋状物を搬送する位置決め搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、封筒詰め装置101、製袋装置103、コンベヤ105、及び従来例のコンベヤ107の概略を表している。製袋装置103は、ロール状に巻かれたフィルム109を繰り出しながら2つ折りに重ね合わせ、図10(a),(b)に示すように、ヒートカッタ111を下降させ2つ折りのフィルム109に押付ける。これにより、同図(c)に示すように、フィルム109の上下の部位がヒートカッタ111の熱で溶着し、同時にフィルム109の途中が分断される。更に、製袋装置103はヒートカッタ111を同図(a)に示す位置まで上昇させる。符号113は、フィルム109をヒートカッタ111の下方で支持するバックアップローラを指している。
【0003】
上記のように、製袋装置103がフィルム109の繰り出しと、ヒートカッタ111の昇降とを継続することにより、フィルム109はヒートカッタ111で分断された箇所を側縁とする封筒115となる。封筒115は、図9に示すコンベヤ105からコンベヤ107に乗り移る。コンベヤ105は、図11に示すように、無端状のベルト117を回転輪119に巻掛し、回転輪119を電動機で回転させることにより、ベルト117を搬送方向に走行させるものである。
【0004】
また、コンベヤ105は吸着手段121を備える。即ち、ベルト117は、複数の通気孔123を形成されており、通気孔123の直下の溝125に通じる風道127を有する支持体129に滑動自在に支持されている。溝125を満たす空気は風道127を経てブロワー等の吸気口に吸引されるため、ベルト117に乗せられた封筒115は、通気孔123に導かれる負圧によってベルト117に吸着される。以上の構成は、コンベヤ107についても同様である。
【0005】
コンベヤ107が封筒115を搬送する速度V1は、コンベヤ105がベルト117を走行させる速度よりも速く設定されている。これは、コンベヤ105からコンベヤ107に乗り移った封筒115と、その後にコンベヤ107に乗り移る別の封筒との間に、所定の広さの間隔を開けるためである。
【0006】
図9に示す封筒詰め装置101は、一対のガイドレール131を速度V1で搬送方向へ移動させる。挿入物133は、搬入コンベヤ135により一対のガイドレール131の上に搬入される。そして、ガイドレール131と共に挿入物133が移動する過程で、図に表れていないプッシャーが挿入物133を矢印Yで指した方向へ押し出すことにより、挿入物133がガイドレール131に案内され封筒115に挿入される。符号137は、上記のプッシャーを作動させるカムレールを指している。符号139は、ガイドレール131を封筒115に接近するよう案内するカムレールを指している。
【0007】
しかしながら、図10(b)に示すヒートカッタ111で溶融したフィルム109の材料が、同図(c)に示すフィルム109と封筒115との間で糸状に伸びて完全に分断されないことがある。このような糸引きは、上記の封筒同士の間隔を開けるときに抵抗となり、その分、封筒115がベルト117に対して滑るので、封筒同士の間隔に狂いが生じ、図12に示すようにガイドレール131の先端から封筒115が逸れる。また、封筒115とベルト117との間の摩擦力は封筒115に印刷される模様、又は印刷に使用されるインクの物性に影響される。これにより図11に示す複数のベルト117が封筒115を牽引する力が不揃いになると、コンベヤ105,107が封筒115を搬送する過程で、封筒115が挿入物133に対して傾くことがある。以上に述べた事態になると、封筒詰め装置101が封筒115に挿入物133を挿入できなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−192718号公報
【特許文献2】特開2001−250854号公報
【特許文献3】特開平8−324786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の実情に鑑みて為されたものであり、封筒等の袋状物をこれに挿入される挿入物に対して適正に位置決めできる位置決め搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するため、袋状物を搬送する過程で、その搬送方向に前記袋状物を整列させる位置決め搬送装置であって、前記袋状物を搬送方向に加速する加速手段と、前記加速手段の搬送方向の前方に配置され、前記袋状物を掛止する爪を前記搬送方向へ走行させる推進手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、前記爪の走行する行程で前記袋状物に浮力を付与する浮力発生手段を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、袋状物を搬送する過程で、その搬送方向に前記袋状物を整列させる位置決め搬送装置であって、前記袋状物を搬送方向に加速する加速手段と、前記加速手段の搬送方向の前方に配置され、前記加速手段で加速された袋状物が突き当たるストッパーを、前記加速手段に前記袋状物が加速されるよりも遅い速度で搬送方向へ走行させる先導手段と、前記袋状物を掛止する爪を、前記ストッパーに対して前記袋状物よりも広い間隔を開けて追従させる推進手段と、前記爪の前記ストッパーに追従する行程で、前記袋状物に浮力を付与する浮力発生手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、前記先導手段が、複数の前記ストッパーを互いに等間隔で配列した先導ベルトを、前記加速手段に前記袋状物が加速されるよりも遅い速度で走行させ、前記推進手段が、複数の前記爪を互いに等間隔で配列し前記先導ベルトに対して平行に延びる推進ベルトを、前記先導ベルトに同期する速度で走行させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記搬送方向に直交する方向に互いに隔たる2つの前記爪を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る位置決め搬送装置によれば、加速手段にて加速された袋状物は、その慣性力で加速手段から離脱し加速手段の前方へ滑動する。また、浮力発生手段が袋状物に浮力を作用させるので、加速手段にて加速された袋状物は余計な摩擦力を受けることなく緩やかに失速する。この過程で、袋状物が搬送方向に走行する推進手段の爪に掛止され、袋状物は爪の移動に従って搬送されるので、例えばベルトコンベヤ等のベルトに袋状物を載せる場合のようなベルトと袋状物との滑りが生じることはない。このため、袋状物が製袋される段階でいわゆる糸引きが起こっても、袋状物とこれに後続する別の袋状物との間隔を一定に保つことができる。また、袋状物が推進手段の爪に掛止される位置を、例えば封筒詰め装置のガイドレールに挿入物が案内される位置に合致させれば、この封筒詰め装置による挿入物の挿入を順次行うことができる。
【0016】
特に、搬送方向に直交する方向に互いに隔たる2つの爪を袋状物に掛止させる場合、袋状物を2つの爪に接する姿勢になるよう位置決めすることができる。このため、袋状物の搬送される過程で袋状物の固有の印刷に起因して袋状物が挿入物に対して傾いても、これを矯正することができる。
【0017】
また、本発明に係る位置決め搬送装置によれば、加速手段の搬送方向の前方に配置された先導手段が、加速手段に袋状物が加速されるよりも遅い速度でストッパーを搬送方向へ走行させるので、加速手段にて加速された袋状物は、その慣性力で加速手段から離脱し加速手段の前方へ滑動し、ストッパーに突き当たることにより失速する。ストッパーが更に搬送方向に走行して袋状物から離れる一方、ストッパーに追従する推進手段の爪が袋状物に追い付くことになる。これにより、袋状物が推進手段の爪に掛止され、袋状物は爪の移動に従って搬送されるので、当該位置決め搬送装置は上記と同様の効果を達成することができる。
【0018】
しかも、当該位置決め搬送装置は、加速手段の前方へ滑動する袋状物の失速を待つことなく、袋状物をストッパーに突き当て積極的に失速させるので、加速手段が袋状物を加速する速度、及び袋状物を推進手段の爪に従わせ搬送する速度を増大することができる。このため、当該位置決め搬送装置は袋状物を高速搬送するのに有利である。
【0019】
更に、本発明に係る位置決め搬送装置によれば、先導ベルト、及び推進ベルトを走行させるとき、これらの位相を変化させることにより、先導ベルトのストッパーに対して推進ベルトの爪が追従する間隔を自由に増減することができる。このため、先導ベルトの個々のストパーから推進ベルトの個々の爪までの距離が袋状物の幅よりも広くなるように、先導ベルトと推進ベルトとの相対的な位置を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の平面図。
【図2】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の要部の平面図。
【図3】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の要部の分解斜視図。
【図4】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の動作の第一工程を示す平面図。
【図5】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の動作の第二工程を示す平面図。
【図6】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の動作の第三工程を示す平面図。
【図7】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の他の使用例を示す平面図。
【図8】本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置の変形例の平面図。
【図9】封筒詰め装置、及び製袋装置の設置例を示す平面図。
【図10】製袋装置によるフィルムの溶着を(a)乃至(c)の順に説明する断面図。
【図11】封筒詰め装置に適用されたコンベヤの破断斜視図。
【図12】封筒詰め装置の動作の不具合を説明する平面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態に係る位置決め搬送装置について説明する。図面は特に断らない限り図1乃至図3を参照する。また、従来の技術として既に述べた要素には、その図示の有無に関わらず、以下でも同じ呼称を用いるものとする。
【0022】
位置決め搬送装置1は、加速手段3,5,7,9と、先導手段11と、推進手段13と、浮力発生手段15,17と、搬送手段19,21,23とを備える。
【0023】
加速手段3,5,7,9は、それぞれのベルト25を速度V2で搬送方向に走行させるベルトコンベヤである。速度V2は、製袋装置のコンベヤが搬送方向に袋状物(封筒)を搬送する速度よりも速く設定されている。搬送手段19,21,23は、それぞれのベルト27を上記のV2よりも遅い速度V3で搬送方向に走行させるベルトコンベヤである。これらのベルトコンベヤの回転輪29は、コンベヤフレーム31の内側に架け渡した支軸33に取付けられ、電動機の回転力が支軸33を介して伝達される。また、コンベヤフレーム31の内側の適所に、袋状物を受け止めるための底板等を設けても良い。符号35は、ベルト25,27に吸着手段の負圧を導く通気孔を指している。
【0024】
先導手段11は、複数のストッパー37を互いに等間隔で配列した2本の先導ベルト39を、支軸33に回転自在に取付けられた回転輪41、及び図に表れていない駆動輪に巻掛したものである。この駆動輪が電動機で回転されることにより、先導ベルト39と共に複数のストッパー37が速度V3で搬送方向に走行する。先導手段11が先導ベルト39を走行させる範囲は、加速手段5,9よりも搬送方向の前方である。
【0025】
推進手段13は、複数の爪43を互いに等間隔で配列した2本の推進ベルト45を、支軸33に回転自在に取付けられた回転輪47、及び図に表れていない駆動輪に巻掛したものである。この駆動輪が電動機で回転されることにより、推進ベルト45と共に複数の爪43が、先導ベルト39に同期する速度V3で搬送方向に走行する。推進ベルト45は、先導ベルト39に対して平行に延びており、先導ベルト39に隣接するよう配置されることが好ましい。
【0026】
浮力発生手段15,17は、コンプレッサー等から供給される圧搾空気を、搬送方向に配列された複数の通気性部材49を通して袋状物の下面に導き、この空気圧と袋状物の上面が受ける大気圧との差に基づき袋状物に浮力を作用させるものである。通気性部材49は、金属粒子の間に空気を通過させる空隙が残るように金属粒子を焼結して成る円板であり、ベースプレート51の凹部53に嵌め込まれている。ベースプレート51は、その内部に形成した風路55を通して、複数の通気性部材49の下面に圧搾空気を分配するものである。また、上記の総てのベルト25,27の上面は、通気性部材49の上面と略同じ高さに設定されている。
【0027】
通気性部材49として多孔質フィルムを適用しても良い。この場合、多孔質フィルムを袋状物の下側に配置し、多孔質フィルムの更に下側に、ブロワー等から噴出される気流を導くようにすれば、上記の原理で袋状物に浮力を作用させることができる。
【0028】
浮力発生手段15,17に通気性部材49を適用した理由を、次の比較例に照らして述べる。即ち、多数のピンホールが形成された底板を袋状物の下側に配置し、このピンホールを通してブロワー等から送風される空気を上向きに噴出させる場合、軽量なフィルムを材料とした袋状物が空気の流れに伴って底板から吹き上げられるという不具合が起こる。或いは、空気のピンホールから噴出する圧力を、上記の吹き上がりの起こらない程度まで減少させると、浮力発生手段としての実効が得られない。これに対して、通気性部材49は、袋状物の下面に接した状態で空気を微細に放散し、この静圧を袋状物に加えられるので、袋状物の吹き上がりが起こらないという利点がある。
【0029】
更に他の比較例として、袋状物に静電気を帯電させ、これと同じ極性の電極を袋状物の下側に配置することにより、静電気の斥力を上向きの力として袋状物に加えることができる。この場合、空気中の塵等が静電気によって袋状物に吸着されるという問題がある。また、袋状物が帯電し難い材料であると、上記の斥力を得ることができない。
【0030】
位置決め搬送装置1の動作について以下に説明する。先ず、製袋装置で製造された袋状物が図1に示すコンベヤ105から図4に示すように加速手段3,5,7,9に乗り移る。そして、加速手段3,5,7,9により袋状物57が加速され、総ての加速手段から離脱した直後、その慣性力で搬送方向の前方へ向かって滑動する。この行程で、浮力発生手段15,17が袋状物57に浮力を作用させるので、袋状物57は、底板等から余計な摩擦力を受けることなく図5に示す位置まで達し、2つのストッパー37に突き当たり失速する。
【0031】
加速手段3,5,7,9がそれぞれのベルト25の延びる範囲を違えているのは、袋状物57を加速手段5から先ず離脱させ、加速手段9、及び加速手段3,7から順次に離脱させるためである。これにより、加速手段3,5,7,9から袋状物57が搬送方向の前方へ急に飛び出すのを抑止できる。また、搬送手段19のベルト27が延びる範囲は、加速手段5から離脱した直後の袋状物57を受け止める区間と、浮力発生手段15,17が袋状物57に浮力を作用させる行程に重なる区間とを含むが、これらの区間で搬送手段19のベルト27に導かれる吸着手段の負圧を制限し、又は遮断しても良い。
【0032】
続いて、2本の先導ベルト39と共に走行するストッパー37が、これに突き当たり失速した袋状物57よりも更に搬送方向へ前進する。一方、2本の推進ベルト45と共に走行する爪43が袋状物57に追い付くことになる。これにより、図6に示すように、袋状物57が2つの爪43に掛止され、これらの爪43の移動に従って袋状物57は搬送されるので、ベルトコンベヤ等のベルトに袋状物57を載せる場合のようなベルトと袋状物57との滑りが生じることはない。この状態で、搬送手段19,21,23は、推進手段13と協働して袋状物57を搬送する。
【0033】
以上に述べた位置決め搬送装置1によれば、袋状物57が製袋される段階でいわゆる糸引きが起こっても、袋状物57とこれに後続する別の袋状物との間隔を一定に保つことができる。また、袋状物57が推進手段13の爪43に掛止される位置を、封筒詰め装置のガイドレールに挿入物が案内される位置に合致させれば、この封筒詰め装置による挿入物の挿入を順次行うことができる。また、上記のように袋状物57を掛止した2つの爪43は、搬送方向に直交する方向に互いに隔たるので、袋状物57の姿勢を2点で位置決めすることができる。このため、位置決め搬送装置1は、袋状物57の固有の印刷に起因して袋状物57が挿入物に対して傾いても、これを矯正することができる。
【0034】
また、位置決め搬送装置1によれば、先導ベルト39、及び推進ベルト45を走行させるときに、これらの位相を変化させることにより、先導ベルト39のストッパー37に対して推進ベルト45の爪43が追従する間隔を増減することができる。このため、袋状物57が図6に示すようなA4サイズの封筒であれば、先導ベルト39の個々のストッパー37から推進ベルト45の個々の爪43までの距離を同封筒の幅よりも広くし、袋状物57を図7に示すようなA5サイズに入れ換えたときは、先導ベルト39と推進ベルト45との位相差が小さくなるように、先導ベルト39と推進ベルト45との相対的な位置を調整できる。
【0035】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施でき、以下の態様で実施しても良い。即ち、先導手段11は、そのストッパー37に袋状物57を積極的に突き当てるものであり、位置決め搬送装置1の小型化、及び袋状物57の搬送の高速化には必須の要素であるが、先導手段11を省略しても本発明は実施できる。この場合、加速手段3,5,7,9により加速された袋状物57が自然に失速するタイミングを待って爪43が袋状物57に追い付くように、袋状物57が浮力発生手段15,17から浮力を受ける行程を長くすれば良い。
【0036】
浮力発生手段15,17の個数、又は配置は、袋状物57が底板等から受ける摩擦力を考慮して適宜に設定されるものであり、図8に示すように、封筒の口部付近に浮力を与えるための浮力発生手段16を増設しても良い。封筒等の袋状物57を滑動自在に支持できるものとして、エンボス加工されたステンレス鋼板、ポリテトラフルオロエチレンのような合成樹脂から成る平板、又は搬送方向に複数のローラを並べたローラーコンベヤがある。このような摩擦軽減手段を、浮力発生手段15,17の一部、又は全部に代えて、位置決め搬送装置1に適用しても良い。また、ストッパー37に対して爪43の追従する間隔を増減することが不要であれば、推進ベルト45にストッパー37と爪43の両方を設けても良い。また、加速手段9はベルトコンベヤに限らない。例えばゴムローラの回転に従わせて袋状物57を加速しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、袋状物の搬送に限らず、袋状物に挿入される挿入物、又はカタログ等の枚葉物を搬送するのに利用しても良い。
【符号の説明】
【0038】
1…位置決め搬送装置、3,5,7,9…加速手段、11…先導手段、13…推進手段、15,16,17…浮力発生手段、19,21,23…搬送手段、25,27…ベルト、29,41,47…回転輪、31…コンベヤフレーム、33…支軸、37…ストッパー、39…先導ベルト、43…爪、45…推進ベルト、49…通気性部材、51…ベースプレート、53…凹部、55…風路、57…袋状物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋状物を搬送する過程で、その搬送方向に前記袋状物を整列させる位置決め搬送装置であって、
前記袋状物を搬送方向に加速する加速手段と、
前記加速手段の搬送方向の前方に配置され、前記袋状物を掛止する爪を前記搬送方向へ走行させる推進手段と、
を備えることを特徴とする位置決め搬送装置。
【請求項2】
前記爪の走行する行程で前記袋状物に浮力を付与する浮力発生手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の位置決め搬送装置。
【請求項3】
袋状物を搬送する過程で、その搬送方向に前記袋状物を整列させる位置決め搬送装置であって、
前記袋状物を搬送方向に加速する加速手段と、
前記加速手段の搬送方向の前方に配置され、前記加速手段で加速された袋状物が突き当たるストッパーを、前記加速手段に前記袋状物が加速されるよりも遅い速度で搬送方向へ走行させる先導手段と、
前記袋状物を掛止する爪を、前記ストッパーに対して前記袋状物よりも広い間隔を開けて追従させる推進手段と、
前記爪の前記ストッパーに追従する行程で、前記袋状物に浮力を付与する浮力発生手段とを備えることを特徴とする位置決め搬送装置。
【請求項4】
前記先導手段が、複数の前記ストッパーを互いに等間隔で配列した先導ベルトを、前記加速手段に前記袋状物が加速されるよりも遅い速度で走行させ、
前記推進手段が、複数の前記爪を互いに等間隔で配列し前記先導ベルトに対して平行に延びる推進ベルトを、前記先導ベルトに同期する速度で走行させることを特徴とする請求項3に記載の位置決め搬送装置。
【請求項5】
前記搬送方向に直交する方向に互いに隔たる2つの前記爪を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の位置決め搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−265054(P2010−265054A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116071(P2009−116071)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】