説明

低背型雄コネクタ

【課題】電子装置に完全に挿入でき且つ電子装置の外面に一致する輪郭とされた低背型雄コネクタを提供する。
【解決手段】低背型雄コネクタの種々の実施形態を説明する。一実施形態において、コネクタは、奥行き及び内部空洞を有するプラグハウジングであって、奥行きの方向に内部空洞内に延びるピンを収容するように設計されたプラグハウジングを備えている。プラグハウジングは、電子装置のリセプタクルコネクタへ完全に挿入され、そして電子装置の外面の形状に合致する後面を有するように設計される。プラグハウジングに配置されるピンは、ケーブルに結合するために約90°の角度でプラグハウジングから突出する接続部分と、ピンの細長いシャフトの長さを延長するための切欠部を含むベースと、プラグハウジングに係合するためのとげと、受けピンに係合する際に細長いシャフトに加えられる力を分散するためのリミットストップ、等の種々の特徴部を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに係る。より詳細には、本発明は、電子装置に完全に挿入でき且つ電子装置の外面に一致する輪郭とされた低背型雄コネクタに係る。
【背景技術】
【0002】
電子装置を相互接続するための多数の形式の電気コネクタが存在する。そのようなコネクタは、典型的に、リセプタクル(雌)コネクタ及びプラグ(雄)コネクタを含む。プラグコネクタは、リセプタクルコネクタに係合し、各コネクタに配置されたピン状電極間に電気的接続を確立する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電子装置のサイズ減少に伴い、電気コネクタのサイズも同様に減少することが強く望まれる。しかしながら、電気コネクタのサイズが減少するにつれて、多数の問題が生じる。例えば、電気コネクタのサイズを減少するには、コネクタに配置されるピン状電極のサイズを対応的に減少させる必要がある。電極サイズの減少は、受け側コネクタと係合する際に電極に加えられる力及び電極のストレスを増加する傾向がある。その結果、コネクタの完全性及び有効性が時間と共に低下する。
【0004】
更に、電気コネクタは、典型的に、ケーブルアッセンブリ又はその一部に結合される。そのようなケーブルアッセンブリ及び電気コネクタは、多くの場合、電子装置から無秩序に突出し、延びる。その結果、電気コネクタ及びそれに取り付けられるケーブルアッセンブリは、多くの場合、気を散らすものであり、見苦しいものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、一般的に、電気コネクタ、ケーブルアッセンブリ、及びコネクタピンに関する。電気コネクタは、ピン状電極を備え、ケーブルアッセンブリの一部分でありながら、電子装置に完全に挿入され且つ電子装置の外面に一致する輪郭とされる。
【0006】
ある実施形態では、ケーブルアッセンブリは、プラグハウジング、ケーブル及びコネクタベースを備えている。ケーブルアッセンブリの種々の特徴は、単独で又は互いに組み合わせた状態で、上述した欠点の幾つか又は全部を克服できるものである。
【0007】
例えば、プラグハウジングは、その後面が、電子装置の外面の輪郭に一致するようにプラグハウジングの前面に対してカーブ及び傾斜の少なくとも一方がなされる。このように、プラグハウジングのサイズ及び目に見える突出は、好都合にも最小とされる。別の例として、プラグハウジングは、多数のピンを収容するように設計された内部空洞及び奥行きを有する。各ピンは、接続部分を含み、そして隣接ピン対の接続部分が互いに食い違うようにされる。このように、隣接ピン間の干渉が、好都合にも減少される。更に別の例として、ピンの接続部分は、プラグハウジングの後面に実質的に垂直に延びる。このように、ピンの完全性、及びピンとケーブルとの間の結合の完全性が、好都合にも、高められる。
【0008】
他の実施形態では、受け側ピンと電気的接続を確立するためのピンが設けられる。ピンの種々の特徴は、単独で又は互いに組み合わせた状態で、上述した欠点の幾つか又は全部を克服できるものである。
【0009】
例えば、ピンは、ベース、細長いシャフト、及び係合部分を含む。ベースは、細長いシャフトの長さを延長させるための切欠部を含む。このように、ピンに加えられる力、及びピン内のストレスが、好都合にも、減少される。別の例として、細長いシャフトは、その上面から突出するリミットストッパを含む。このリミットストッパは、係合部分が受け側ピンに係合されたときに細長いシャフトに加えられる力を分散させる。このように、ピンに加えられる力、及びピン内のストレスが、好都合にも、減少される。
【0010】
本発明の実施形態の特性及び効果を完全に理解するために、以下の詳細な説明及び添付図面を参照されたい。本発明の他の態様、目的及び効果は、以下の詳細な説明及び添付図面から明らかとなるであろう。しかしながら、本発明の範囲は、特許請求の範囲から完全に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明の一実施形態によりデジタルサイネージシステムの一部分である電子装置の斜視図である。
【図1B】図1Aに示す電子装置の側面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるケーブルアッセンブリを含むデジタルサイネージシステムを示す。
【図3A】本発明の一実施形態によるケーブルアッセンブリを受け入れるドッキングステーションの斜視図である。
【図3B】図3Aに示すドッキングステーションの上面図である。
【図3C】図3Aに示すドッキングステーションの後面図である。
【図3D】図3Aに示すドッキングステーションの側面図である。
【図3E】図3Aに示すドッキングステーションの下面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるケーブルアッセンブリを示す。
【図5A】本発明の一実施形態による電気プラグコネクタの前方斜視図である。
【図5B】本発明の一実施形態による電気プラグコネクタの後方斜視図である。
【図5C】本発明の一実施形態によりケーブルに接続された電気プラグコネクタの斜視図である。
【図6A】本発明の一実施形態により電気プラグコネクタに配置されたピンの側面図である。
【図6B】本発明の一実施形態により受け側ピンと係合される電気プラグコネクタに配置されたピンの側面図である。
【図7A】本発明の第1の実施形態によるピンの側面図である。
【図7B】本発明の第2の実施形態によるピンの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態は、図1Aから7Bを参照して以下に説明する。しかしながら、当業者であれば、添付図面を参照した詳細な説明は例示に過ぎず、本発明の実施形態は、それらの限定された実施形態を越えて拡張できることが容易に明らかであろう。
【0013】
図1Aは、本発明の一実施形態によるデジタルサイネージシステムの一部分である電子装置100の斜視図である。この実施形態によれば、電子装置100は、タブレットコンピュータである。例えば、電子装置100は、カリフォルニア州クパチーノのアップル社により製造されるiPad、日本東京の東芝社により製造される東芝タブレット、中国シンセンのZTE社により製造されるZ−Pad、台湾台北のAsus社により製造されるEEE Pad、テキサス州オースチンのデル社により製造されるDell Streak、韓国ソウルのサムスングループにより製造されるSamsung Galaxy、等である。本発明の他の実施形態によれば、電子装置100は、タブレットコンピュータではない。むしろ、電子装置100は、ディスプレイを伴うポータブル電子装置である。例えば、電子装置は、セルラーホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、メディアプレーヤ(例えば、ミュージックプレーヤ又はビデオプレーヤ)、カメラ、ゲームプレーヤ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、ブックレット、スレート、コンバーチブルノートブック、等である。
【0014】
電子装置100は、上面102、後面104及び側面106を含む。1つの実施形態によれば、上面102は、デジタルディスプレイである。別の実施形態によれば、上面102は、タッチスクリーン機能を合体するデジタルディスプレイであり、ユーザがディスプレイと相互作用することで電子装置100を操作できるようにする。
【0015】
又、電子装置100は、該装置の種々の機能をアクチベートするための種々のボタンを種々の面に含む。例えば、電子装置100は、上面102に配置された多目的ボタン108、側面106のボリュームアップ/ダウンボタン110、側面106のボリュームミュートボタン112、後面104の電源オン/オフボタン(図示せず)、等を含む。又、電子装置100は、他の電子装置及び/又はアクセサリとインターフェイスするための種々の機械的インターフェイスを種々の面に含む。例えば、電子装置100は、ケーブルアッセンブリのケーブルを経て他の電子装置に接続するためのリセプタクルコネクタ114を側面106に含み、スピーカに接続するためのオーディオジャック(図示せず)を側面106に含み、等々である。又、電子装置100は、その表面に凸設又は凹設される他の要素、例えば、カメラ、マイクロホン、スピーカ、アンテナ、等を含んでもよい。
【0016】
図1Bは、図1Aに示す電子装置の側面図である。この図から、後面104が、鉢状の輪郭であることが明らかである。ある実施形態では、後面104は、カーブした面104a及び実質的に平らな面104bを含む。他の実施形態では、後面104全体がカーブしていて、後面104に平らな面が実質的にないようにされる。
【0017】
後面104は、側面106から所定の奥行きで突出する。例えば、後面104は、側面106から約0.15インチの奥行きで突出する。別の例では、後面104は、側面106から約0.05インチないし0.25インチの範囲の奥行きで突出する。更に別の例では、後面104は、側面106から0.25インチより大きく又は0.05インチより小さい奥行きで突出する。
【0018】
側面106は、上面102から所定の奥行きで突出する。例えば、側面106は、上面102から約0.15インチの奥行きで突出する。別の例では、側面106は、上面102から約0.05インチないし0.25インチの範囲の奥行きで突出する。更に別の例では、側面106は、上面102から0.25インチより大きく又は0.05インチより小さい奥行きで突出する。
【0019】
ある実施形態では、側面106は、上面102に実質的に垂直に配置される。他の実施形態では、側面106は、上面102に対して90°未満の角度で配置され、側面106が電子装置100の中心へと内方に向けられる。ある実施形態では、側面106は、実質的に平坦であり、他の実施形態では、側面106は、内方にカーブされる。ある実施形態では、側面106は、後面106と連続するように配置され、例えば、側面106と後面104との間に見分けられる分離がないように、側面106が後面104に機械的に結合される。他の実施形態では、側面106が存在せず、例えば、後面104が上面102から直接突出する。ある実施形態では、側面106は、互いに実質的に同じ角度であり、例えば、全ての側面106は、上面102に実質的に垂直である。他の実施形態では、側面106は、互いに異なる角度であり、例えば、1つの側面106は、上面102に対して実質的に垂直であり、一方、別の側面106は、上面102に対して90°未満の角度に配置される。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態によるケーブルアッセンブリ250を含むデジタルサイネージシステム200を示す。このデジタルサイネージシステム200は、図1A及び1Bを参照して述べたような電子装置100と、電子装置100をマウントするためのドッキングステーション210と、ケーブルアッセンブリ250とを備えている。
【0021】
ドッキングステーション210は、電子装置100を支持するための本体212を備えている。ドッキングステーション210は、図3Aないし3Eを参照して更に説明する。しかしながら、一般的に、本体212は、くぼみ領域が形成された上面を含む。くぼみ領域は、電子装置100を受け入れる形状とされ、電子装置100がくぼみ領域内に位置されたときに、電子装置100の後面104がくぼみ領域内に完全に適合する一方、電子装置100の上面102が、くぼみ領域を取り巻く本体212の上面の一部分と実質的に平らになるようにされる。上述したように、ある実施形態では、電子装置100は、側面106を含む。従って、ある実施形態では、本体212のくぼみ領域は、電子装置100を受け入れる形状とされ、電子装置100がくぼみ領域内に位置されたときに、電子装置100の側面106の1つ以上又は全部がくぼみ領域の面に当接するようにされる。
【0022】
ケーブルアッセンブリ250は、電子装置100のリセプタクルコネクタ114へ挿入するサイズのプラグハウジング252を含む。このプラグハウジング252は、これが電子装置100に係合されたとき、リセプタクルコネクタ114内に配置された多数のピンに電気的に接触する多数のピンを収容するように設計される。プラグハウジング252は、図5Aないし6Bを参照して更に説明する。1つの実施形態において、プラグハウジング252は、リセプタクルコネクタ114内に完全に適合するように設計され、そして電子装置100の外面(例えば、後面104及び側面106の少なくとも1つ)と平らになるような輪郭にされた後面を有する。プラグハウジング252に収容される1つ以上のピンは、図5Aないし7Bを参照して以下に説明する。
【0023】
又、ケーブルアッセンブリ250は、プラグハウジング252に機械的に接続されたケーブル254も含む。例えば、ケーブル254の端は、プラグハウジング252の表面に接合される。ケーブル254には、プラグハウジング252に配置されたピンに対応してそれに電気的に結合される1つ以上の導電性トレースが形成される。例えば、プラグハウジング252に配置されたピンは、各々、プラグハウジング252から突出する接続部分を含む。ケーブル254は、プラグハウジング252から突出するピンの接続部分に適合するサイズの穴を含む。ケーブル254は、ケーブル254の穴に接続部分を適合した後に、接続ピン部分及び穴を半田付けして、ピンと、穴に電気的結合された導電性トレースとの間に電気的接続を確立するように構成される。
【0024】
ケーブル254は、細いケーブルでよい。例えば、ケーブル254は、単一コアケーブルであるか、又はコア又は電気導体が互いに平行に且つ隣接してガイドされるマルチコアケーブルである。ケーブル254は、フラットな導電性トレース又はストリップを含む。各ストリップは、その断面が円、楕円、方形、長方形、等の任意の形状である。導電性トレース又はストリップは、任意の導電性材料で作られる。例えば、それらは、スズ、銅、等で作られる。導電性トレース又はストリップは、ポリエステル、誘電体ポリマー、等の絶縁材料を使用して絶縁される。ある実施形態では、ケーブル254は、電子装置100が本体212のくぼみ領域に配置されるときに電子装置100に干渉したり妨げたりしないほど充分に細くなければならない。例えば、ケーブル254は、直径が0.8mmであるか、又は0.5mmないし1mmの範囲であるか、或いは0.5mmより小さいか又は1mmより大きいかである。ケーブル254は、その断面が円、楕円、方形、長方形、等の任意の形状である。ある実施形態によれば、ケーブル254は、柔軟なものでも硬いものでもよい。例えば、ある実施形態において、ケーブル254は、実質的にフラットなフレックスケーブルである。別の実施形態では、ケーブル254は、プラグハウジング252をコネクタベース256に接続するために本体212のチャンネル(図示せず)を通して延びる丸いケーブル又は太いケーブルである。
【0025】
ケーブル254は、電子装置100と本体212のくぼみ領域との間に配置され、本体212のアパーチャーから電子装置100の縁(例えば、上面102の縁、側面106上の位置、又は側面106の縁)まで延びる。例えば、ケーブル254は、アパーチャーから、リセプタクルコネクタ114を含む側部106まで延びる。又、ケーブル254は、プラグハウジング252に収容された1つ以上のピンに実質的に平行な方向に、リセプタクルコネクタ114に向けて延びる。プラグハウジング252は、電子装置100の縁付近でケーブル254の端に機械的に結合される。例えば、プラグハウジング252は、リセプタクルコネクタ114を含む側面106の付近でケーブル254の端に機械的に結合される。本体212のアパーチャーは、図3Aないし3Eを参照して更に説明する。
【0026】
ケーブルアッセンブリ250は、コネクタベース256も備えている。このコネクタベース256は、1つ以上の接続パッドが形成されたプリント回路板(図示せず)を含む。接続パッドは、ケーブル254の導電性トレースの各々に電気的に結合される。コネクタベース256は、本体212のアパーチャーに配置される。例えば、コネクタベース256は、本体212へ部分的に延びるように配置される。別の例として、コネクタベース256は、本体212を完全に通して延びるように配置される。コネクタベース256は、ケーブル254を経てプラグハウジング252に機械的に結合される。例えば、コネクタベース256は、プラグハウジング252が接合される端とは反対のケーブル254の端に接続される。ある実施形態では、コネクタベース256は、ケーブル254のみによってプラグハウジング252に結合される。
【0027】
又、ケーブルアッセンブリ250は、ワイヤ258も含み、これは、ある実施形態では、絶縁される。このワイヤ258は、多数の(ある実施形態では、絶縁)ワイヤを含み、それらワイヤの少なくとも1本は、コネクタベース256の接続パッドに結合される。更に、ワイヤ258は、アパーチャーから本体212の縁又は縁面へと延びるドッキングステーション210の細長い切欠部に配置される。例えば、ワイヤ258は、本体212内に延びる細長い切欠部に配置される。別の例として、ワイヤ258は、本体212の下面に沿って延びる細長い切欠部に配置される。本体212の細長い切欠部は、図3Aないし3Eを参照して更に説明する。
【0028】
ある実施形態では、デジタルサイネージシステム200は、電子装置100とドッキングステーション210との間に配置された1つ以上の柔軟なパッド(図示せず)を含む。このパッドは、任意の形式の柔軟な材料から形成され、例えば、シリコン、ゴム、布、ソフトプラスチック、等から形成される。パッドは、電子装置100をドッキングステーション210に固定するように機能する。例えば、パッドは、電子装置100及びドッキングステーション210の両方に接合され、電子装置100をドッキングステーション210に機械的に結合する。又、パッドは、電子装置100の後面104に配置されたボタンをアクチベートできるようにも機能する。例えば、1つ以上のパッドが柔軟なものであり、電子装置100の上面102に力を加えると、1つ以上のパッドが変形し、後面104に位置されたボタンがドッキングステーション210のくぼみ領域の面に係合されるようにする。
【0029】
他の実施形態では、パッドが存在しない。むしろ、電子装置100は、他の手段を経てドッキングステーション210に機械的に結合され、例えば、電子装置100は、ドッキングステーション210に接着又はボンディングされ、別の例では、電子装置100をドッキングステーション210に機械的に結合するためにクランプが設けられる。他の実施形態では、電子装置100は、機械的な結合なしにドッキングステーション210のくぼみ領域に配置され、例えば、ドッキングステーション210のくぼみ領域は、電子装置100がくぼみ領域にしっかり適合するサイズとされ、別の例では、電子装置100は、重力の作用でドッキングステーション210に固定される。更に別の例では、パッドと、電子装置100をドッキングステーション210に機械的に結合する他の手段の両方が設けられる。
【0030】
図3Aは、本発明の一実施形態によりケーブルアッセンブリを受け入れるドッキングステーション300の斜視図である。図3Aに示すように、ドッキングステーション300は、本体302を備えている。ある実施形態では、本体302は、実質的に透明であり、他の実施形態では、本体302は、不透明である。本発明のある実施形態に基づいて形成された実質的に透明の本体302は、好都合にも、種々の素子が視野角に基づいて視野から隠される。例えば、透明な本体302の側部を見ると、ユーザは、本体302の幾何学形状により生じる光の屈折のためにケーブルアッセンブリの部分が見えない。
【0031】
ある実施形態では、本体302は、実質的に個体の実体を形成するのに適した材料から作られる。他の実施形態では、本体302は、可鍛及び/又は柔軟な実体を形成するのに適した材料から作られる。例えば、本体302は、適当な金属、ミネラル、セラミック、ガラスセラミック、木、ポリマー、複合材料、半導体、ナノマテリアル、又はバイオマテリアルから作られる。一実施形態によれば、本体302は、アクリル又はアクリル同等物から作られる。別の実施形態によれば、本体302は、前記材料の組み合わせから作られる。
【0032】
本体302は、頂面又は上面304、下面306、前面(又は側面)308、後面(又は側面)310、及び側面312を含む。又、本体302は、上面304に形成されたくぼみ領域314も含む。
【0033】
くぼみ領域314は、電子装置を受け入れる形状とされ、電子装置がくぼみ領域に位置されたときに、電子装置のディスプレイのような露出面が、くぼみ領域を取り巻く上面の周囲部分と実質的に平らになるようにする。例えば、くぼみ領域314は、電子装置100の後面104及び任意であるが側面106の実質的に鏡像を形成する形状とされる。そのような形状をもつようにくぼみ領域314を形成することで、電子装置100がくぼみ領域314内に位置されたときには、電子装置100の上面102は、くぼみ領域を取り巻く上面304の周囲部分と実質的に平らになる。更に、電子装置100がくぼみ領域314内に位置されたときには、電子装置100の後面104全体、及び任意であるが側面106全体がくぼみ領域314の表面に当接する。
【0034】
一実施形態によれば、くぼみ領域314は、カーブした面314a及び実質的に平らな面314bを含む。例えば、カーブした面314aは、電子装置100のカーブした面104aを受け入れる形状とされ、そして実質的に平らな面314bは、電子装置100の実質的に平らな面104bを受け入れる形状とされる。
【0035】
別の実施形態によれば、くぼみ領域314は、実質的に平らな面を含まない。むしろ、くぼみ領域314全体がカーブして、くぼみ領域314には実質的に平らな面がない。例えば、電子装置100が、後面104に実質的に平らな面がないように後面104全体がカーブしている場合に、くぼみ領域314は、それに応じた輪郭とされ、電子装置100の後面104に一致するようにくぼみ領域314がカーブするようにされる。
【0036】
くぼみ領域314は、種々の形状の露出面を有する電子装置を受け入れるように構成される。例えば、くぼみ領域314は、長方形の上面102を有する電子装置100を受け入れる輪郭とされる。くぼみ領域314が受け入れる上面102の他の形状は、方形、円形、楕円、等を含む。
【0037】
上面304は、前面308から後面310へと上方に傾斜され、それに応じて、くぼみ領域314も、前面308から後面310へ上方に傾斜される。例えば、前面308の付近に配置される側面312の高さは、後面310の付近に配置される側面312の高さより小さい。その結果、上面304は、下面306に対して前面308から後面310へと上方に傾斜される。ある実施形態では、上面304は、下面306に対して約7°の角度で上方に傾斜される。他の実施形態では、上面304は、約4°ないし10°の範囲の角度で上方に傾斜される。更に別の実施形態では、上面304は、4°より小さく又は10°より大きい角度で上方に傾斜される。下面306に対して上面304を傾斜することにより、ドッキングステーション300が水平面に配置されたときに、マウントされた電子装置100の露出面(例えば、上面102)の見易さが増す。
【0038】
ドッキングステーション300は、くぼみ領域314から下面306に向けて本体302を少なくとも一部分通して形成されたアパーチャー316を含む。一実施形態では、アパーチャー316は、それが本体302内で終了するように本体302へと一部分延びるだけである。別の実施形態では、アパーチャー316は、それが本体302の下面306で終了するように本体302を完全に貫通して延びる。
【0039】
アパーチャー316は、電子装置がくぼみ領域内にマウントされたとき電子装置に接続するように働くケーブルアッセンブリを受け入れるサイズとされる。例えば、アパーチャー316は、コネクタベース256の鏡像の形状を有すると共に、プラグハウジング252及びワイヤ258の少なくとも一方の直径より大きな直径を有する。このように、プラグハウジング252及びワイヤ258の少なくとも一方がアパーチャー316を通過するが、コネクタベース256は、アパーチャー316内にぴったり適合する。
【0040】
ドッキングステーション300は、アパーチャー316から、本体302の縁(例えば、前面308、後面310又は側面312の縁)又は縁面(例えば、前面308、後面310又は側面312)へと延びる細長い切欠部(図3Aには示さず)を含む。細長い切欠部は、ケーブルアッセンブリのケーブルがアパーチャー内に適合できるようなサイズとされる。例えば、細長い切欠部は、ワイヤ258を受け入れるサイズとされる。
【0041】
一実施形態によれば、細長い切欠部は、本体302内に延びる。例えば、アパーチャー316が本体302内で終了する場合には、細長い切欠部は、本体302内の終了点から本体302の後面310へと延びる。別の実施形態によれば、細長い切欠部は、本体302の下面306に沿って延びる。例えば、アパーチャー316が本体302の下面306で終了する場合には、細長い切欠部は、本体302の下面306の終了点から本体302の下縁へと延びる。
【0042】
図3Bは、図3Aに示したドッキングステーション300の上面図である。この上面図から、くぼみ領域314は、実質的に長方形の上面102を有する電子装置100を受け入れる輪郭とされることが明らかである。くぼみ領域314及び上面304の角は、丸み付けされてもよいし、実質的に垂直の角度でもよい。
【0043】
アパーチャー316は、くぼみ領域314内で任意の位置に設けられる。一実施形態によれば、アパーチャー316は、くぼみ領域314の中心に配置される。他の実施形態によれば、アパーチャー316は、くぼみ領域314の中心からずれた位置に設けられ、例えば、アパーチャー316は、後面310より前面308に近い位置、前面308より後面310に近い位置及び/又は側面312より別の側面312に近い位置に設けられる。
【0044】
アパーチャー316は、くぼみ領域314内で任意の方向に配置される。一実施形態によれば、アパーチャー316は、アパーチャー316の側面が側面312に平行になるように配置される。他の実施形態では、アパーチャー316は、アパーチャー316の側面が側面314から0ないし90°の角度となるように配置される。
【0045】
図3Cは、図3Aに示したドッキングステーション300の後面図である。この後面図から、細長い切欠部318の端部が見える。図3Cに示す実施形態によれば、細長い切欠部318は、本体302の下面306に沿って延びる。別の実施形態によれば、上述したように、細長い切欠部318は、本体302内に延びる。このようなケースでは、細長い切欠部318の端部は、上面304と下面306との間で(それに接触せずに)後面310上に配置された円として現われる。
【0046】
上述したように、細長い切欠部318は、ワイヤ258を受け入れるサイズとされる。一実施形態において、ワイヤ258は、実質的に円形断面であり、そして細長い切欠部318も、実質的に円形断面であるが、その直径は、ワイヤ258の直径より若干大きい。例えば、細長い切欠部318の直径は、ワイヤ258の直径より、約10%大きい。或いは又、細長い切欠部318の直径は、ワイヤ258の直径より、10%より少ない量又は10%より多い量だけ大きくてもよい。別の実施形態において、細長い切欠部318は、その断面が、カーブした部分及び平らな部分を有する。細長い切欠部318の最小直径は、ワイヤ258の最大直径より大きい。他の実施形態では、ワイヤ258は、断面が異なる形状であり、例えば、ワイヤ258は、楕円断面、方形断面、長方形断面、等を有する。細長い切欠部318は、ワイヤ258のサイズ及び形状に一致する、同様の形状及びサイズとされる。
【0047】
図3Dは、図3Aに示すドッキングステーション300の側面図である。この側面図から、細長い切欠部318が見える。図3Dに示す実施形態によれば、細長い切欠部318は、アパーチャー316から後面310へと下面306に沿って延びる。別の実施形態によれば、上述したように、細長い切欠部318は、本体302内に延びる。このようなケースでは、細長い切欠部318は、下面306から垂直方向に変位されて、上面304と下面306との間に(それに接触せずに)細長い切欠部318が配置される。
【0048】
上述したように、ドッキングステーション300は、くぼみ領域314から下面306に向かって本体302を少なくとも一部分通して形成されたアパーチャー316を含む。図3Dに示す実施形態によれば、アパーチャー316は、本体302を完全に貫通して延び、アパーチャー316が本体302の下面306で終了するようにされる。別の実施形態によれば、上述したように、アパーチャー316は、そのアパーチャー316が本体302内で終了するように本体302へ一部分延びるだけである。そのようなケースでは、アパーチャー316は、下面306から垂直方向に変位され、アパーチャー316は、くぼみ領域314と下面306との間に、下面306に接触しないように、配置される。
【0049】
又、上述したように、アパーチャー316は、電子装置がくぼみ領域内にマウントされるときに電子装置に接続するように働くケーブルアッセンブリを受け入れるサイズとされる。一実施形態において、アパーチャー316は、第1部分316a及び第2部分316bを含む。第1部分316aは、くぼみ領域314からくぼまされそしてくぼみ領域314から下面306に向かって延びる一方、第2部分316bは、第1部分316aからくぼまされそして下面306からくぼみ領域314に向かって延びる。第1部分316aの直径は、第2部分316bの直径より大きい。更に、コネクタベース256の上部は、その直径が、コネクタベース256の下部の直径より大きい。第1部分316aは、コネクタベース256の上部を受け入れるサイズとされ、一方、第2部分316bは、コネクタベース256の下部を受け入れるサイズとされる。このように、アパーチャー316がコネクタベース256を受け入れるときに、コネクタベース256の上面は、くぼみ領域314の表面と実質的に平らになる。
【0050】
図3Eは、図3Aに示すドッキングステーション300の下面図である。この下面図から、アパーチャー316及び細長い切欠部318が見える。図3Eに示す実施形態によれば、アパーチャー316は、本体302を完全に貫通して延び、そして細長い切欠部318は、アパーチャー316から後面310へと下面306に沿って延びる。別の実施形態によれば、上述したように、アパーチャー316は、本体302へと一部分延びるだけであり、そして細長い切欠部318は、本体302内に延びる。そのようなケースでは、アパーチャー316も、細長い切欠部318も、この図では見えない。
【0051】
デジタルサイネージシステム、電子装置、ドッキングステーション及びケーブルアッセンブリの他の特徴及び態様は、共通に譲渡され参考としてここにそのまま援用される同時係争中の米国特許出願(代理人管理番号90911−807029)に更に説明されている。
【0052】
図4は、本発明の一実施形態によるケーブルアッセンブリ400を示す。このケーブルアッセンブリ400は、プラグハウジング402、ケーブル404、コネクタベース406、ワイヤ408、及びプルタブ410を含む。プラグハウジング402、ケーブル404、コネクタベース406、及びワイヤ408は、上述したプラグハウジング252、ケーブル254、コネクタベース256、及びワイヤ258の特性の幾つか又は全部を含む。
【0053】
それに加えて又はそれとは別に、コネクタベース406は、上部406a及び下部406bを含む。上部406aの上面は、ケーブル404の端を受け入れる。例えば、上部406aは、ケーブル404を受け入れるためのスロットを含む。ある実施形態では、ケーブル404の端は、コネクタベース406内に含まれたプリント回路板に接合される。他の実施形態では、ケーブル404は、コネクタベース406のスロットに接合される。下部406bの下面は、ワイヤ408を受け入れる。例えば、下部406bは、ワイヤ408を受け入れるためのスロットを含む。ある実施形態では、ワイヤ408の端は、コネクタベース内に含まれたプリント回路板に接続される。他の実施形態では、ワイヤ408は、コネクタベース406のスロットに接合される。
【0054】
ワイヤ408は、1本以上のワイヤを含む。1本以上のワイヤは、コネクタベース406に配置されたプリント回路板に接合される。ある実施形態では、1本以上のワイヤの各々は、絶縁シースにより取り巻かれる。他の実施形態では、1本以上のワイヤは、個々に絶縁され、そして付加的な絶縁シース内に一緒に束ねられる。ワイヤ408の任意の部分がコネクタベース406の下部406bに接合される。例えば、多数のワイヤを一緒に束ねる付加的な絶縁シースがコネクタベース406に接合されてもよい。
【0055】
プルタブ410は、電気コネクタに機械的に結合された平らな柔軟な素子であり、電気コネクタを電子装置から切り離すように働く。例えば、プルタブ410は、プラグハウジング402に機械的に結合され、プラグハウジング402をリセプタクルコネクタ114から除去するように働く。上述したように、プラグハウジング402は、リセプタクルコネクタ114内に完全に適合し、そしてその後面が電子装置100の外面と平らになるような輪郭になるように設計される。そのような設計にすることで、プルタブ410を設けると、好都合にも、リセプタクルコネクタ114からのプラグハウジング402の取り外し容易性が高められる。
【0056】
1つの実施形態では、プルタブ410は、第1部分及び第2部分を含む。第1部分は、プラグハウジング402内に配置されたピンと平行な向きにされたプラグハウジング402の表面に機械的に結合される。例えば、第1部分は、プラグハウジング402の上面に接合される。別の例として、第1部分は、プラグハウジング402内の表面に接合される。更に別の例として、第1部分は、プラグハウジング402の一部分として形成される。第2部分は、第1部分から延びる。プルタブ410は、任意の形式の柔軟な素子である。例えば、プルタブ410は、リボン、テープ状構造体、又は織られた帯である。プルタブ410は、柔軟性素子を生じる任意の形式の材料を使用して作られる。例えば、プルタブ410は、シリコン、ゴム、布、ソフトプラスチック、等を使用して作られる。
【0057】
プルタブ410の第2部分は、その柔軟性により、第1部分と同じ平面に配置される。例えば、第2部分は、プラグハウジング402内に配置されたピンと平行に第1部分から延びる。このように、リセプタクルコネクタ114からプラグハウジング402を除去するためにプルタブ410に力を加えることで、電子装置から電気コネクタを除去することにより生じるプラグハウジング402内に配置されたピンへのダメージのおそれが低減される。
【0058】
更に、プルタブ410の第2部分は、その柔軟性により、プラグハウジング402の後面及びプラグハウジング402の下面の周りでカーブするように働く。例えば、プルタブ410は、プラグハウジング402の後面及び下面の周りでカーブし、ケーブル404に実質的に隣接してそれに平行に延びる。このように、プルタブ410は、ケーブルアッセンブリ400がデジタルサイネージシステムに合体される場合には、視野から隠される。
【0059】
プルタブ410は、ユーザが電気コネクタを電子装置から切り離せるようにする任意の形状及び寸法のものでよい。例えば、プルタブ410は、長方形、方形、楕円形、等である。プルタブ410は、プラグハウジング402の上面全体にわたって延びる巾Wを有する。或いは又、プルタブ410は、プラグハウジング402の上面の一部分のみにわたって延びる巾Wを有してもよい。一実施形態では、プルタブ410は、約2cmの巾Wを有する。別の実施形態では、プルタブ410は、約1cm又は3cmの巾Wを有する。別の実施形態では、プルタブ410は、0.5cmないし5cmの巾Wを有する。更に別の実施形態では、プルタブ410は、0.5cmより小さいか又は5cmより大きい巾Wを有する。又、一実施形態では、プルタブ410は、約10cmの長さLを有する。別の実施形態では、プルタブ410は、約20cmの長さLを有する。更に別の実施形態では、プルタブ410は、5cmないし30cmの範囲の長さLを有する。更に別の実施形態では、プルタブ410は、5cmより小さいか又は30cmより大きい長さLを有する。
【0060】
ある実施形態では、プルタブ410は、接着剤又は他の接合剤によりケーブル404に一時的に接合される。例えば、プルタブ410は、それがプラグハウジング402の後面及び下面の周りでカーブし、そしてケーブル404に実質的に隣接してそれに平行に延びるように、ケーブル404に一時的に接合される。このような一時的接合により、リセプタクルコネクタにプラグハウジング402を挿入する間のプルタブ410の干渉を、好都合にも、減少することができる。
【0061】
図5Aは、本発明の一実施形態による電気プラグコネクタ500の前方斜視図である。この電気コネクタ500は、奥行きDのプラグハウジング502と、内部空洞504とを備え、この内部空洞は、奥行きDの方向にその中に延びる1本以上のピン506を収容するように設計される。プラグハウジング502は、上面508、下面510、前面512、後面514、及び側面516を含む。後面514は、上面508と下面510との間に延びる。上面508、下面510、前面512、及び側面516は、プラグコネクタ500を電子装置100に接続する際にリセプタクルコネクタ114の内面に係合し、接触する。そのような接続の際に、後面514は露出される。一実施形態によれば、側面516は、互いに実質的に平行である。他の実施形態によれば、側面516は、互いに0°より大きな角度で傾斜される。一実施形態によれば、上面508及び下面510は、互いに実質的に平行である。他の実施形態によれば、上面508及び下面510は、互いに0°より大きな角度で傾斜される。
【0062】
プラグハウジング502、従って、プラグハウジング502の表面及び内部空洞504は、電子装置100のリセプタクルコネクタ114のようなリセプタクルコネクタに適合する形状にされる。プラグハウジング502は、リセプタクルコネクタ114との適合性の質を高めるために種々の特徴部を含む。例えば、プラグハウジング502は、前面512から奥行きDの方向に沿って及び下面510に沿って延びる一対の細長いスロット518を含む。この細長いスロット518は、リセプタクルコネクタ114からの突起を受け入れ、そして互いに平行に及び/又は側面516と平行に配置される。細長いスロット518は、対応する突起を受け入れるための任意の断面形状、例えば、長方形断面、円形断面、等を有する下面510からの切欠部を含む。一実施形態では、細長いスロット518は、後面514に向かってプラグハウジング502を一部分通して延びる。別の実施形態では、細長いスロット518は、プラグハウジング502を完全に貫通して後面514まで延びる。
【0063】
プラグハウジング502は、リセプタクルコネクタ114との適合性の質を高めるために付加的な又は別の種々の特徴部を含む。例えば、プラグハウジング502は、前面512から奥行きDの方向に沿って及び上面508に沿って延びる一対のくぼみ部分520を含む。このくぼみ部分520は、リセプタクルコネクタ114からの突起を受け入れ、そして互いに平行に及び/又は側面516と平行に配置される。くぼみ部分520は、対応する突起を受け入れるための任意の断面形状、例えば、長方形断面、円形断面、等を有する上面508からの切欠部を含む。一実施形態では、くぼみ部分520は、後面514に向かってプラグハウジング502を一部分通して延びる。別の実施形態では、くぼみ部分520は、プラグハウジング502を完全に貫通して後面514まで延びる。
【0064】
一実施形態によれば、プラグハウジング502は、上部プレート507及び下部プレート509を含む。これら上部及び下部プレートは、側面516間に延び、そして後面514は、上部プレート507から下部プレート509まで延びる。上部プレートと下部プレートとの間には内部空洞504が形成され、これは、プラグハウジング502の前縁から奥行きDの方向に延びる。内部空洞504は、1本以上のピンを収容するように設計される。例えば、ピン506は、プラグハウジング502の巾Wに沿った単一行において離間されたピン位置に配置された多数のピンを含む。ピン506ごとに、上部プレート507は切欠部を含み、リセプタクルコネクタ114の受けピンと係合する際にピンが撓むことができるようにする。下部プレート509は、空洞504内に、リセプタクルコネクタ114の突出部に係合するための実質的に平らな上面を含む。
【0065】
細長いスロット518は、内部空洞504と側部516との間で下部プレート509に形成され、プラグハウジング502の前縁から奥行きDの方向に延びる。例えば、第1の細長いスロット518は、プラグハウジング502の第1側部と内部空洞504との間に形成され、そして第2の細長いスロット518は、第1側部とは反対のプラグハウジング502の第2側部と内部空洞504との間に形成される。
【0066】
くぼみ部分520は、側部516において上部プレートの外縁に形成され、そしてプラグハウジング502の前縁から奥行きDの方向に延びる。例えば、第1のくぼみ部分520は、プラグハウジング502の第1側部において上部プレート507の外縁に形成され、そして第2のくぼみ部分520は、プラグハウジング502の第2側部において上部プレート507の外縁に形成される。
【0067】
プラグハウジング502は、種々の形状の断面を有する。例えば、上面508、下面510、前面512又は後面514に平行な平面において、プラグハウジング502は、実質的に長方形の断面を有する。側面516に平行な平面において、プラグハウジング502は、実質的に台形断面を有する。
【0068】
1本以上のピン506は、1つ以上の電気導体を含む。一実施形態において、1本以上のピンは、30本のピンを含む。別の実施形態において、1本以上のピンは、30本未満のピンを含み、例えば、1本以上のピンは、9本のピンを含む。更に別の実施形態では、1本以上のピンは、30本を越えるピンを含む。1本以上のピン506は、任意の形式のデータを表わす電気信号を通信するのに使用される。例えば、1本以上のピン506は、データストリームを通信するための第1及び第2の差動データピン、接地電圧を与えるための接地ピン、電圧を供給するための電源ピン、等を含む。
【0069】
ある実施形態によれば、プルタブ410の第1部分は、上面508のある部分又は全部に接合されるか、或いは上部プレート507のある部分又は全部に接合される。他の実施形態によれば、上面508の一部分又は上部プレート507の一部分は、くぼみ部分508aを形成するようにくぼまされる。そのような実施形態では、プルタブ410の第1部分は、くぼみ部分508aのある部分又は全部に接合される。
【0070】
図5Bは、本発明の一実施形態による電気プラグコネクタ500の後方斜視図である。上述したように、後面514が上面508と下面510との間に延びる。一実施形態では、後面514は、前面512に対して傾斜される。例えば、図5Bに示すように、後面514は、上面508におけるプラグハウジング502の奥行きが下面510におけるプラグハウジング502の奥行きより大きくなるように傾斜される。別の例として、後面514は、上面508におけるプラグハウジング502の奥行きが下面510におけるプラグハウジング502の奥行きより小さくなるように傾斜される。ある実施形態では、後面514は、前面512に対して傾斜されない。例えば、後面514は、上面508及び下面510の少なくとも一方に実質的に垂直にされる。ある実施形態では、プラグハウジング502は、上述したように、上部プレート及び下部プレートを含む。そのようなケースでは、後面514は、上部プレート507におけるプラグハウジング502の奥行きが下部プレート509におけるプラグハウジング502の奥行きより大きくなるか又は小さくなるように傾斜される。例えば、後面514は、上部プレート507から下部プレート509へ内方に傾斜される。他の実施形態では、後面514は、前面512に一致する。例えば、後面514は、互いに平行に配置される。別の例として、後面514及び前面512は、同じ角度で内方又は外方に傾斜される。
【0071】
一実施形態において、後面514は、前面512に対してカーブされる。例えば、図5Bに示すように、後面514は、それが、プラグハウジング502から、前面512から離れる方向に突出するように凸状とされる。別の例として、後面514は、それが、前面512に向かって内方に引っ込められるように凹状とされる。ある実施形態では、後面514は、前面512に対してカーブされない。例えば、後面514は、実質的に平らである。他の実施形態では、後面514は、カーブされ且つ傾斜される。
【0072】
ある実施形態では、後面514は、対応するリセプタクルコネクタが収容される電子装置の外面の輪郭に一致するようにカーブされ及び/又は傾斜され、プラグハウジング502がそれに対応するリセプタクルコネクタに完全に挿入され嵌合されたときに、後面514が電子装置の外面と平らになるようにする。例えば、後面514は、電子装置100の外面の輪郭に一致するようにカーブされ及び/又は傾斜される。ある実施形態では、外面は、側面106であり、他の実施形態では、外面は、後面104である。後面514のそのような角度及び/又は曲率により、プラグハウジング502が電子装置100の対応リセプタクルコネクタ、例えば、リセプタクルコネクタ114に完全に挿入されて嵌合されたときには、後面514が、電子装置100の外面(例えば、側面106及び/又は後面104)と平らになる。
【0073】
上述したように、コネクタ500は、1本以上のピン506を含む。各ピン506は、ケーブル254の対応穴に機械的及び電気的に結合する接続部分522を含む。従って、各接続部分522は、ケーブル254の対応穴に係合する形状とされる。例えば、接続部分522は、シリンダーの形状である。別の例として、接続部分522は、その断面形状が円、楕円、方形、長方形、等でよい。
【0074】
一実施形態において、ピン506がプラグハウジング502に適合されたときに、接続部分522がプラグハウジング502から延び又は突出する。例えば、接続部分522は、後面514に実質的に垂直な方向に延びる。あるケースでは、後面514がカーブされる。そのようなケースでは、接続部分は、カーブした後面514に正接する平面に対して実質的に垂直な方向に延びる。
【0075】
別の実施形態では、互いに隣接して配置されるピン506の対は、その接続部分522が互いに食い違わされ又は垂直方向にオフセットされる。例えば、一対のピン506は、その対の第1ピンに関連した第1接続部分522aと、その対の第2ピンに関連した第2接続部分522bとを含む。第1接続部分522aは、上面508より下面510に接近して配置されるように後面514から延び、一方、第2接続部分522bは、下面510より上面508に接近して配置されるように後面514から延びる。隣接ピン506の接続部分522を食い違わせることで、好都合にも、ケーブル254の穴に結合されたときに隣接ピン506間の接触干渉を減少することができる。
【0076】
更に別の実施形態では、幾つかの又は全てのピン506の接続部分522が、側面516間の実質的に同じ平面に配置されるように互いに実質的に平行に配置される。
【0077】
ある実施形態によれば、プルタブ410の第1部分は、上面508のある部分又は全部に接合されるか、或いは上部プレート507のある部分又は全部に接合される。他の実施形態によれば、上面508の一部分又は上部プレート507の一部分が、くぼみ部分508aを形成するようにくぼまされる。そのような実施形態では、プルタブ410の第1部分がくぼみ部分508aのある部分又は全部に接合される。
【0078】
図5Cは、本発明の一実施形態によりケーブル254に接続された電気プラグコネクタ500の斜視図である。上述したように、ケーブル254は、1本以上のピン506の接続部分522を受け入れるための穴を含む。例えば、ケーブル254は、接続部分522を受け入れるように空間的に配置された1つ以上の穴524を含む。ある実施形態では、互いに隣接して配置されるピン506の対は、その接続部分522が、互いに食い違わされるか又は垂直方向にオフセットされる。従って、互いに隣接して配置される穴524の対も、同様に、互いに食い違わされるか又は垂直方向にオフセットされる。他の実施形態では、幾つかの又は全ての穴524が、ケーブル254の側縁間の実質的に同じ平面内に配置されるように互いに実質的に平行に配置される。
【0079】
一実施形態では、ケーブル254は、第1部分及び第2部分を含む。第1部分は、後面514に機械的に結合される。上述したように、第1部分は、ピンの接続部分と穴524を一緒に半田付けすることにより機械的に結合される。後面514へのこの結合により、第1部分は、後面514の輪郭に一致するようにカーブされ、ある実施形態では、電子装置の外面に一致するようにカーブされる。第2部分は、第1部分から延びる。
【0080】
ケーブル254の第2部分は、その柔軟性により、第1部分と同じ平面内に配置される。例えば、第2部分は、第1部分から後面514と実質的に平行な方向に延びる。更に、ケーブル254の第2部分は、その柔軟性により、下面510の周りでカーブするように働く。例えば、ケーブル254は、下面510の周りでカーブし、そしてプラグハウジング502に配置されたピンが延びる方向に平行に延びる。このように、ケーブル254は、ケーブルアッセンブリがデジタルサイネージシステムに合体されるときに視界から隠される。
【0081】
図6Aは、本発明の一実施形態により電気プラグコネクタ600に配置されたピンの側面図である。このコネクタ600は、実質的に個体の非導電性実体を形成するために任意の材料で作られたプラグハウジング602を備えている。例えば、プラグハウジング602は、複合材料、半導体、プラスチック、等で作られる。
【0082】
プラグハウジング602は、上部シェルフ604及び下部シェルフ606を含む。上部シェルフ604及び下部シェルフ606は、ピン650のための摩擦ばめ又は締りばめを与えるように一緒に機能する。即ち、ピン650をプラグハウジング602に適合するときに、プラグハウジング602内のピン650の位置がピンプラグハウジング602とピン650との間の摩擦力によって実質的に維持される。
【0083】
ピン650は、単独又は組み合わせた状態で、プラグハウジング602及びピン650が低背型雄コネクタを構成できるようにする種々の特徴部を含む。一般的に、ピン650は、プラグハウジング602内にピン650を支持するためのベース652と、このベース652から延びる細長いシャフト654と、対応するリセプタクルコネクタの受けピンに係合するためにベース652とは反対の細長いシャフト654の端に配置された係合部分656とを含む。
【0084】
一実施形態において、ベース652は、下部シェルフ606に嵌合及び係合するための下面658を含む。例えば、下面658は、実質的に平らである。そのような嵌合及び係合は、プラグハウジング602とピン650との間の摩擦ばめの質を高める。
【0085】
別の実施形態では、ベース652は、細長いシャフト654の長さを延長させるための切欠部660を含む。図6Aに示すように、切欠部660は、断面形状が三角形である。しかしながら、切欠部660は、他の断面形状、例えば、方形、長方形、円形、楕円形等の形状を有してもよい。シャフトの長さを延長させることで、好都合にも、ピン650が受けピンに係合されたときにピン650に加わる回転力及びピン内のストレスの大きさが減少される。
【0086】
特に、電気コネクタのサイズを減少するには、典型的に、コネクタ内に収容されるピンのサイズの減少が要求される。そのようなピンのサイズを減少すると、そのようなピンが受けピンに係合するときに、そのようなピンに加わる回転力の大きさ及びそのようなピン内のストレスの大きさが増加する。例えば、ピンの長さを減少したときには、それによりピンのスチフネスが増加される。ピンのスチフネスが増加する結果、受けピンに係合することからピンに加わる回転力が増加される。そのような回転力は、僅か数回の係合後に、不都合にも、ピンをその元の位置から永久的に回転させ、ピンと受けピンとの間の電気的接続の質を低下させてしまう。更に、ピンのスチフネスの増加で、そのようなピン内のストレスも増加する。例えば、ピンのスチフネスの増加により、ピンが受けピンに係合されるときに、シャフトとピンのベースとの接合部のストレスが増加される。そのような増加したストレスは、僅か数回の係合後に、不都合にも、ピンを永久的に変形させるか、又はある場合には、切断させることがある。
【0087】
従って、ある実施形態では、ベース652が切欠部660を含む。切欠部660は、好都合にも、下面658による摩擦ばめを維持しながら細長いシャフト654の長さを増加させ、それにより、ピン650がプラグハウジング602内にその位置を維持しながら、ピンの回転、変形又は切断のおそれを減少できるようにする。
【0088】
ある実施形態では、ベース652は、接続部分662を含む。上述したように、接続部分662は、ケーブル254の穴524との機械的及び電気的接続を確立するためにプラグハウジング602から突出する。
【0089】
ある実施形態では、ベース652は、プラグハウジングに係合するための1つ以上のとげを含む。例えば、ベース652は、上部シェルフ604に係合するためのとげ664を含む。そのような係合を可能にするために、上部シェルフ604は、ピン650がプラグハウジング602に適合されるときにとげ664が移動するところのスリット又は切欠部を含む。とげ664は、先導縁664a及び停止縁664bを含む。先導縁664aは、ピン650をプラグハウジング602へ挿入できるようにするためにベース652の上面666に対してある角度に傾斜される。停止縁664bは、プラグハウジング602からのピン650の除去に抵抗するために上面666に対して実質的に垂直である。このように、プラグハウジング602内のピン650の位置が好都合に維持される。
【0090】
別の実施形態では、細長いシャフト654は、細長いシャフト654の上面670から突出するリミットストップ668を含む。このリミットストップ668は、断面が多数の形状のいずれか1つである。例えば、図6Aに示すように、リミットストップ668は、断面が実質的に長方形であり、他の例として、断面は、実質的に方形、円形、楕円形、等である。リミットストップ668は、細長いシャフト654に沿ってベース652から所定距離“d”に配置される。例えば、“d”は、細長いシャフト654の長さ“l”の約1/5に等しい。別の例として、“d”は、長さ“l”の約1/10から2/5の範囲である。更に別の例として、“d”は、長さ“l”の1/10より小さいか又は2/5より大きい。
【0091】
リミットストップ668をベース652から所定の距離に配置することにより、リミットストップ668は、係合部分656を受けピンと係合する際に細長いシャフト654に加えられる力を分散するように機能する。例えば、リミットストップが設けられない場合には、細長いシャフト654が受けピンとの係合のために撓むと、細長いシャフト654とベース652との接合部に著しいストレスがかかる。しかしながら、リミットストップが設けられた場合には、細長いシャフト654が受けピンとの係合のために撓むと、その接合部にストレスを生じさせる回転力がリミットストップ668を経て上部シェルフ604へある程度分散される。そのような分散により、接合部のストレス、ひいては、ピンの変形又は切断のおそれが好都合にも低減される。
【0092】
更に別の実施形態では、係合部分656は、ピン650を受けピンに係合できるようにするために上面670に対してある角度に傾斜された先導縁656aを含む。一実施形態によれば、先導縁は、上面650に対して約45°の角度に設けられる。他の実施形態では、先導縁は、40ないし50°の角度で設けられる。他の実施形態では、先導縁は、40°より小さいか又は50°より大きい角度で設けられる。
【0093】
図6Bは、本発明の一実施形態により受けピン680と係合された電気プラグコネクタ600に配置されたピン650の側面図である。上述したように、ピン650は、受けピン680と係合される。受けピン680は、例えば、電子装置100のリセプタクルコネクタ114内に配置される。ピン650が受けピン680と係合するときに、ピン650は撓まされる。例えば、ピン650は、上部シェルフ604に向かって垂直方向に撓ませられる。上述したように、そのような撓みは、細長いシャフト654とベース652との接合部にストレスを生じさせ、これは、ある実施形態では、細長いシャフト654の長さを延長するためのベース652の切欠部660により減少される。更に、上述したように、撓み力は、ピン650を回転させる傾向があり、例えば、ピン650を方向Rに回転させる。しかしながら、ある実施形態では、そのような回転力は、リミットストップ668を合体することにより減少される。
【0094】
図7Aは、本発明の第1の実施形態によるピン700の側面図である。ピン700は、任意の形式の堅牢な導電性材料を使用して作られる。例えば、ピン700は、銅、ニッケル、スズ、又はマグネシウムのような1つ以上の金属を使用して作られる。ピン700は、ピン700をプラグハウジング内に支持するためのベース702と、このベース702から延びる細長いシャフト704と、対応するリセプタクルコネクタの受けピンに係合するためにベース702とは反対の細長いシャフト704の端に配置された係合部分706とを含む。ベース702は、接続部分708を含む。
【0095】
一実施形態によれば、図7Aに示すように、ピン700の上縁から接続部分708が延びている。この接続部分708は、種々の角度のいずれか1つで上縁から延びる。例えば、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から約45°の角度で延びる。別の例として、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から約30ないし60°の範囲の角度で延びる。更に別の例として、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から、30°より小さい角度又は60°より大きい角度で延びる。一実施形態では、図7Aに示すように、接続部分708は、ベース702の下面に向かう方向に延びる。別の実施形態では、接続部分708は、ベース702の上面に向かう方向に延びる。
【0096】
図7Bは、本発明の第2の実施形態によるピン700の側面図である。一実施形態によれば、図7Bに示すように、接続部分708は、ピン700の下縁から延びる。又、接続部分708は、種々の角度のいずれか1つで下縁から延びる。例えば、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から、約45°の角度で延びる。別の例として、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から、約30ないし60°の範囲の角度で延びる。更に別の例として、接続部分708は、細長いシャフト704がベース702から延びる方向から、30°より小さい角度又は60°より大きい角度で延びる。一実施形態では、図7Bに示すように、接続部分708は、ベース702の上面から離れる方向に延びる。別の実施形態では、接続部分708は、ベース702の上面に向かう方向に延びる。
【0097】
図7A及び7Bの両方を参照すれば、ピン700は、多数の所定の寸法のいずれか1つを有する。例えば、ピン700は、全長L_pinが約4.7mmであるか又は全長が約4.3mmである。或いは又、L_pinは、約4mmないし5mmの範囲であるか、或いは4mmより小さいか又は5mmより大きい。別の例として、ピン700は、全高H_pinが約1.5mm又は1.4mmである。或いは又、H_pinは、約1.2mmないし1.8mmの範囲であるか、或いは1.2mmより小さいか又は1.8mmより大きい。更に別の例として、ピンは、その奥行き又は厚み(図示せず)が約0.2mmであるか、約0.15mmないし0.25mmの範囲であるか、或いは0.15mmより小さいか又は0.25mmより大きいかである。
【0098】
ピン700の種々の素子は、多数の所定の寸法のいずれか1つを有する。例えば、ベース702は、長さL_baseが約1.3mm又は1.4mmである。或いは又、L_baseは、約1mmないし1.7mmの範囲であるか、或いは1mmより小さいか又は1.7mmより大きいかである。ベース702は、高さH_baseがほぼH_pinに等しい。別の例として、細長いシャフト704は、長さL_shaftが約2.7mm又は2.8mmである。或いは又、L_shaftは、約2.2mmないし3.2mmの範囲であるか、或いは2.2mmより小さいか又は3.2mmより大きいかである。細長いシャフト704は、高さH_shaftが約0.2mm又は0.25mmである。或いは又、H_shaftは、0.15mmないし0.3mmの範囲であるか、或いは0.15mmより小さいか又は0.3mmより大きいかである。更に別の例として、細長いシャフト704のリミットストップは、長さL_limit_stopがほぼH_shaftに等しい。リミットストップは、高さH_limit_stopもほぼH_shaftに等しい。別の例として、係合部分706は、長さL_engaging_portionがほぼ0.7mm又は0.8mmに等しい。或いは又、L_engaging_portionは、0.5mmないし1mmの範囲であるか、或いは0.5mmより小さいか又は1mmより大きいかである。係合部分706は、高さH_engaging_portionがほぼ0.6mm又は0.7mmに等しい。或いは又、H_engaging_portionは、約0.3mmないし1mmの範囲であるか、或いは0.3mmより小さいか又は1mmより大きいかである。
【0099】
本発明による改良されたコネクタ、ケーブルアッセンブリ、及びコネクタピンに対する種々の実施形態を説明した。これらの発明は、前記特定の実施形態に関して述べたが、多数の修正や変更が考えられる。それ故、前記説明は、例示に過ぎず、それに限定されるものではない。又、上述した種々の構造体の上、下、前、及び後という表現は、相対的なものであり、基準点に基づいて交換可能に使用される。同様に、前記説明を通して示された寸法及びサイズは、例示に過ぎず、ここに述べる発明の概念は、異なる寸法をもつ構造体に適用することができる。従って、本発明の範囲は、上述した特定の実施形態によって限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその等効物により限定されるものとする。
【符号の説明】
【0100】
100:電子装置
102:上面
104:後面
104a:カーブした面
104b:実質的に平らな面
106:側面
108:多目的ボタン
110:ボリュームアップ/ダウンボタン
112:ボリュームミュートボタン
114:リセプタクルコネクタ
200:デジタルサイネージシステム
210:ドッキングステーション
250:ケーブルアッセンブリ
252:プラグハウジング
254:ケーブル
256:コネクタベース
258:ワイヤ
300:ドッキングステーション
302:本体
304:上面
306:下面
308:前面
310:後面
312:側面
314:くぼみ領域
316:アパーチャー
318:細長い切欠部
400:ケーブルアッセンブリ
402:プラグハウジング
404:ケーブル
406:コネクタベース
406a:上部
406b:下部
408:ワイヤ
410:プルタブ
500:電気プラグコネクタ
502:プラグハウジング
504:内部空洞
506:ピン
507:上部プレート
508:上面
509:下部プレート
510:下面
512:前面
514:後面
516:側面
518:細長いスロット
520:くぼみ部分
522:接続部分
600:プラグコネクタ
602:プラグハウジング
604:上部シェルフ
606:下部シェルフ
650:ピン
652:ベース
654:シャフト
656:係合部分
660:切欠部
680:受けピン
700:ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対応するリセプタクルコネクタに接続するためのケーブルアッセンブリにおいて、
奥行き及び内部空洞を有するプラグハウジングであって、プラグハウジングの奥行きの方向に内部空洞内に延びる複数のピンを収容するように設計されたプラグハウジングと、
前記プラグハウジングに結合されたケーブルであって、前記複数のピンに対応しそしてそれらに電気的に結合される複数の導電性トレースを有するケーブルと、
前記ケーブルによって前記プラグハウジングに機械的に結合されるコネクタベースであって、前記複数の導電性トレースの各々に電気的に結合された複数の接続パッドを有するコネクタベースと、
を備えたケーブルアッセンブリ。
【請求項2】
前記プラグハウジングは、そのプラグハウジングの前面に対してカーブ及び傾斜の少なくとも一方がなされた後面を含み、この後面は、前記プラグハウジングの上面と前記プラグハウジングの下面との間に延びる、請求項1に記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項3】
前記プラグハウジングの後面は、前記上面における前記プラグハウジングの奥行きが前記下面における前記プラグハウジングの奥行きより大きくなるように傾斜される、請求項2に記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項4】
前記プラグハウジングの後面は、その後面が前記プラグハウジングの前面とは逆の方向に突出するようにカーブされる、請求項2又は3に記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項5】
前記後面は、対応するリセプタクルコネクタが収容された電子装置の外面の輪郭に一致するようにカーブ及び傾斜され、前記プラグハウジングがその対応するリセプタクルコネクタに完全に挿入され且つ嵌合されたときに、前記プラグハウジングの後面が電子装置の外面と平らになるようにする、請求項2から4のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項6】
前記複数のピンの各々は、前記プラグハウジングの後面に実質的に垂直に延びる接続部分を含む、請求項2から5のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項7】
前記複数のピンの隣接対の接続部分は、互いに食い違わされて、隣接対の一方のピンの接続部分が前記プラグハウジングの上面よりその下面に接近して配置され、そして隣接対の他方のピンの接続部分が前記プラグハウジングの下面よりその上面に接近して配置されるようにする、請求項6に記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項8】
前記プラグハウジングは、前面、後面及び下面を含み、その前面及び後面は、その下面に対して一致角度を有する、請求項1から7のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項9】
前記複数のピンの各々は、
プラグハウジング内にピンを支持するためのベースと、
前記ベースから延びる細長いシャフトと、
受けピンに係合するために前記ベースとは反対の前記細長いシャフトの端に位置された係合部分と、
を含む請求項1から8のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項10】
前記ベースは、前記細長いシャフトの長さを延長するための切欠部を含む、請求項9に記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項11】
前記細長いシャフトは、前記係合部分を前記受けピンに係合する際に前記細長いシャフトに加わる力を分散させるために前記細長いシャフトの上面から突出するリミットストッパを含む、請求項9から10のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項12】
前記プラグハウジングに機械的に結合されたプルタブであって、前記プラグハウジングがそれに対応するリセプタクルコネクタに完全に挿入され嵌合されたときに、前記ケーブルアッセンブリを前記リセプタクルコネクタから切断するのに使用できるプルタブを更に備えた、請求項1から11のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項13】
前記コネクタベースは、ケーブルを受け入れるための上部と、少なくとも1本のワイヤを受け入れるための下部とを含み、前記上部は、その直径が、前記下部の直径より大きく、前記コネクタベースがドックに完全に挿入され嵌合されたときに、前記コネクタベースの上面が、電子装置を受け入れるためのドックの表面と平らになるようにする、請求項1から12のいずれかに記載のケーブルアッセンブリ。
【請求項14】
受けピンとの電気的接続を確立するためのピンにおいて、
プラグハウジング内にピンを支持するためのベースと、
前記ベースから延びる細長いシャフトと、
受けピンに係合するために前記ベースとは反対の前記細長いシャフトの端に位置された係合部分と、
を備えたピン。
【請求項15】
前記ベースは、フレックスケーブルの受け入れ穴を通過するように配置された接続部分を含む、請求項14に記載のピン。
【請求項16】
前記接続部分は、約90°の角度で前記プラグハウジングから突出する、請求項15に記載のピン。
【請求項17】
前記ベースは、前記細長いシャフトの長さを延長するための切欠部を含む、請求項14から16のいずれかに記載のピン。
【請求項18】
前記ベースは、前記プラグハウジングに係合するためのとげを含む、請求項14から17のいずれかに記載のピン。
【請求項19】
前記とげは、
前記プラグハウジングにピンを挿入できるようにするために前記ベースの上面に対して傾斜された角度にある先縁と、
前記プラグハウジングからのピンの除去に抵抗するために前記ベースの上面に対して実質的に垂直な停止縁と、
を含む請求項18に記載のピン。
【請求項20】
前記細長いシャフトは、前記係合部分を前記受けピンに係合する際に前記細長いシャフトに加わる力を分散させるために前記細長いシャフトの上面から突出するリミットストッパを含む、請求項14から19のいずれかに記載のピン。
【請求項21】
前記係合部分は、前記受けピンに前記ピンを係合できるようにするために前記細長いシャフトの上面に対して傾斜した角度にある先縁を含む、請求項14から20のいずれかに記載のピン。
【請求項22】
上部プレート、下部プレート、それら上部プレートと下部プレートとの間に延びそして上部プレートから下部プレートへ内方に傾斜された後面、及びそれら上部プレートと下部プレートとの間に形成された内部空洞を有する実質的に長方形のプラグハウジングであって、前記内部空洞は、プラグハウジングの巾に沿った単一行において離間されたピン位置に配置された複数のピンを収容するように設計され、それら複数のピンは、各々前記プラグハウジングの奥行きの方向に前記内部空洞内に延びる少なくとも第1及び第2の差動データピン、接地ピン、及び電源ピンを含むものであるプラグハウジングと、
前記プラグハウジングの第1側部と前記内部空洞との間で下部プレート上に形成された第1の細長いスロット、及び前記第1側部とは反対の前記プラグハウジングの第2側部と前記内部空洞との間で前記下部プレート上に形成された第2の細長いスロットであって、前記プラグハウジングの第1縁から前記プラグハウジングの奥行きの方向に延びるような第1及び第2の細長いスロットと、
前記プラグハウジングの第1側部上で前記上部プレートの外縁に形成された第1のくぼみ面、及び前記プラグハウジングの第2側部上で前記上部プレートの外縁に形成された第2のくぼみ面であって、前記プラグハウジングの前縁から前記プラグハウジングの奥行きの方向に延びるような第1及び第2のくぼみ面と、
前記プラグハウジングに結合されたフレックスケーブルであって、前記複数のピンに対応してそれらのピンに電気的に結合された複数の導電性トレースが形成されたフレックスケーブルと、
前記フレックスケーブルのみにより前記プラグハウジングに機械的に結合されたコネクタベースであって、前記複数の導電性トレースの各々に電気的に結合される複数の接続パッドを有しているコネクタベースと、
前記コネクタベースから延びる複数の絶縁ワイヤであって、前記ベース内で前記複数の接続パッドの1つに各々結合された絶縁ワイヤと、
前記プラグハウジングの上部プレートに接合された第1部分、及びこの第1部分から延びる第2部分を含む柔軟なプルタブであって、電気コネクタを電子装置から切り離すように働き、そして前記プラグハウジングの後面及び前記下部プレートの周りでカーブしている柔軟なプルタブと、
を備えた電気コネクタ。
【請求項23】
前記プラグハウジングの後面は、前記上部プレートにおける前記プラグハウジングの奥行きが前記下部プレートにおける前記プラグハウジングの奥行きより大きくなるように傾斜される、請求項22に記載の電気コネクタ。
【請求項24】
前記プラグハウジングの後面は、その後面が前記プラグハウジングの前面とは逆の方向に突出するようにカーブされる、請求項22又は23に記載の電気コネクタ。
【請求項25】
前記複数のピンの各々は、
プラグハウジング内にピンを支持するためのベースと、
前記ベースから延びる細長いシャフトと、
受けピンに係合するために前記ベースとは反対の前記細長いシャフトの端に位置された係合部分と、
を含む請求項22から24のいずれかに記載の電気コネクタ。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2012−243774(P2012−243774A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−128374(P2012−128374)
【出願日】平成24年5月18日(2012.5.18)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】