説明

作業台

【課題】天板の上で作業する作業者の安全を確保した作業台を提供する。
【解決手段】天板の隅部近傍に位置して該天板の上方に向けて起立する手掛かり棒(5)を設けた作業台において、妻側で隣り合う手掛かり棒(5a)(5b)を妻側安全バー(8)により連結し、桁側で隣り合う手掛かり棒(5b)(5c)を桁側安全バー(7)により連結している。桁側安全バー(7)は、係止手段(25)を設けたブラケット(9)を介して所定の手掛かり棒(5b)に枢結され、水平姿勢としたとき、係止手段(25)を所定の手掛かり棒(5b)の内側面(5by)から作動位置に突出し、垂下姿勢としたとき、係止手段(25)を前記作動位置から後退させるように構成されている。妻側安全バー(8)は、所定の手掛かり棒(5a)の上端近傍部に枢結され、水平姿勢としたとき先端部の被係止手段(15)を前記ブラケット(9)の作動位置に突出された係止手段(25)に係脱自在に係止するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設現場等における高所作業に際し、天板の上で作業する作業者の安全を確保した作業台を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、作業台は、天板の隅部近傍に位置して該天板の上方に向けて起立する手掛かり棒を設けており、更に、天板の桁側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を連結する桁側安全バーを設けた作業台が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−152593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術は、桁側安全バーを作業台に常設することができ、作業者の転落事故を防止できると説明している。しかしながら、梯子状の主脚が臨む天板の妻側に関して相互に隣り合う手掛かり棒の間には連結部材が設けられていないため、作業者が天板の妻側から転落する危険がある。
【0005】
そこで、作業者の作業の安全性を高めるためには、天板の妻側に位置して妻側安全バーを設ければ良いが、作業台を所定場所に設置した後、梯子状の主脚を利用して作業者が妻側から天板に昇り降りする都度、妻側安全バーを開閉する必要があるから、簡単に開閉作業を行い得るように構成することが課題となる。
【0006】
また、従来、手掛かり棒は、主脚の側面に重なり合うように格納可能とされ、格納状態で主脚を天板の下側に回動することにより更に格納されるように構成されている。従って、桁側安全バーや妻側安全バーを設ける場合、それぞれの安全バーは、水平姿勢と垂下姿勢の間で回動するように枢結され、水平姿勢としたとき、隣り合う手掛かり棒を連結した状態で係脱自在に係止して固定され、垂下姿勢としたとき、枢結された手掛かり棒の側面に一体的に格納された状態で係脱自在に係止して固定されるように構成することが課題となる。
【0007】
この際、上述のように桁側安全バーや妻側安全バーを係脱自在に係止して固定する手段が手掛かり棒の側面から突出する金具等の突起物を構成する場合は、作業者の身体を負傷し又は衣服を引っ掛けるおそれがあるので、突起物を有しないように構成することが課題となる。しかも、コスト競争力が問われる昨今、可及的部品点数が少なく、可及的安価な作業台を提供すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決した作業台を提供するものであり、その手段として構成したところは、X方向に沿う妻側とY方向に沿う桁側を有し、天板の隅部近傍に位置して該天板の上方に向けて起立する手掛かり棒を設け、妻側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を妻側安全バーにより連結し、桁側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を桁側安全バーにより連結した作業台において、前記桁側安全バーは、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在となるように、基端部に固設したブラケットを所定の手掛かり棒の上端近傍部に枢結され、垂下姿勢としたとき該手かがり棒に沿って係脱自在に係止して固定されると共に、水平姿勢としたとき先端部を他方の手掛かり棒に係脱自在に係止するように構成され、前記妻側安全バーは、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在となるように、該妻側安全バーの基端部を所定の手掛かり棒の上端近傍部に枢結され、垂下姿勢としたとき該手かがり棒に沿って係脱自在に係止して固定されると共に、水平姿勢としたとき先端部を前記ブラケットに臨ませるように構成されており、前記桁側安全バーのブラケットは、該桁側安全バーを水平姿勢としたとき、該ブラケットが枢結された所定の手掛かり棒のY方向の内側面から作動位置に突出し、該桁側安全バーを垂下姿勢としたとき、前記作動位置から後退する係止手段を設けており、前記妻側安全バーの先端部は、該妻側安全バーを水平姿勢とした状態で、前記作動位置に突出した係止手段に係脱自在に係止可能な被係止手段を設けて成る点にある。
【0009】
本発明の好ましい実施形態において、前記ブラケットは、所定の手掛かり棒に枢結される枢支片からフック片を延設することにより前記係止手段を構成しており、前記フック片は、桁側安全バーを水平姿勢としたとき上向き姿勢とされ、桁側安全バーを垂下姿勢としたとき横向き姿勢とされるように構成されている。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記桁側安全バーは、入れ子式の伸縮管により形成された伸縮構造を構成し、先端部に拡縮自在かつ常時は拡開方向に弾発付勢された突出係止手段を設けており、該桁側安全バーを伸長した状態で水平姿勢としたとき、前記突出係止手段を他方の手掛かり棒の頂面に設けた受孔に係脱自在に係止し、該桁側安全バーを収縮した状態で垂下姿勢としたとき、前記突出係止手段を所定の手掛かり棒のY方向の内側面に設けた受孔に係脱自在に係止するように構成されている。
【0011】
前記ブラケットは、所定の手掛かり棒のX方向の両側面を保持する一対の枢支片を備え、該両側面から突出する一対の軸部材をそれぞれ前記枢支片の枢支孔に挿通することにより回動自在に枢結されており、前記一対の軸部材は、所定の手掛かり棒のX方向の両側面に出没自在に設けられると共に、付勢手段を介して該両側面から突出するように付勢され、これにより、前記一対の軸部材を付勢手段に抗して前記両側面から所定の手掛かり棒の内部に没入したとき、前記枢支片を軸部材から分離可能とする。
【0012】
更に、前記妻側安全バーは、上下に離間して平行に延びる可撓性の線材により形成された線条部を有し、前記線条部の中途部にそれぞれY方向に折曲された挟持部を形成しており、該妻側安全バーを垂下姿勢としたとき、前記挟持部により所定の手掛かり棒の両側面を挟持するように構成し、上側の線条部の先端部により前記被係止手段を構成している。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の本発明によれば、天板2の妻側x1(x2)に関して相互に隣り合う手掛かり棒5a、5b(5c、5d)の間に妻側安全バー8A(8B)が設けられるので、作業者が天板の妻側から転落する危険を防止できる。
【0014】
この際、妻側安全バー8A(8B)は、基端部を所定の手掛かり棒5a(5c)に回動自在に枢結されており、先端部を他方の手掛かり棒5b(5d)に臨ませ、その先端部に設けた被係止手段15を桁側安全バー7A(7B)のブラケット9に設けた係止手段25に係脱自在に係止するように構成されているので、作業台1を所定場所に設置した後、梯子状の主脚3を利用して作業者が妻側から天板2に昇り降りするときでも、妻側安全バー8A(8B)を簡単容易に開閉することができる。
【0015】
特に、本発明によれば、前記妻側安全バー8A(8B)の被係止手段15を係止させる係止手段25を桁側安全バー7A(7B)のブラケット9に設け、該係止手段25は、該桁側安全バー7A(7B)を水平姿勢としたとき、手掛かり棒5b(5d)の内側面5byから作動位置に突出し、妻側安全バー8A(8B)の被係止手段15を係止可能とする反面、該桁側安全バーを7A(7B)垂下姿勢としたとき、前記作動位置から後退するように構成されているので、該桁側安全バーを7A(7B)の格納時に手掛かり棒5b(5d)の内側面5byから突出する突起物を形成することがなく、従って、格納作業時に作業者の身体を負傷する等の危険がない。
【0016】
そして、請求項2に記載の本発明によれば、前記係止手段25をブラケット9の枢支片24から延設されたフック片26により形成しているので、部品点数が少なく安価に提供することができ、しかも、フック片26は、桁側安全バー7A(7B)を水平姿勢としたとき上向き姿勢とされ、桁側安全バー7A(7B)を垂下姿勢としたとき横向き姿勢とされるように構成されているので、安全バー7、8の格納時に、桁側安全バー7A(7B)を水平姿勢から垂下姿勢に向けて回動したとき、前記係止手段25と被係止手段15の係止状態を自動的に解除することにより、格納作業の迅速化を可能にする。
【0017】
また、請求項3に記載の本発明によれば、桁側安全バー7A(7B)は、入れ子式の伸縮管7a、7b、7cにより形成された伸縮構造を構成し、先端部に拡縮自在かつ常時は拡開方向に弾発付勢された突出係止手段11を設け、該桁側安全バー7A(7B)を伸長した状態で水平姿勢としたとき、前記突出係止手段11を手掛かり棒5c、5aの頂面の受孔12に係脱自在に係止させ、該桁側安全バー7A(7B)を収縮した状態で垂下姿勢としたとき、前記突出係止手段11を手掛かり棒5b、5dの内側面5byの受孔に係脱自在に係止するように構成しているので、受孔12、13に対する突出係止手段11の挿入係止をワンタッチで行うことができ、作業が容易であり、しかも、使用時と格納時の何れの場合にも、突出係止手段11を受孔12、13に挿入させているので、安全バー7、8や手掛かり棒5の表面に突起物を形成することがなく、作業者の身体を負傷したり衣服を引っ掛けたりする危険がない。
【0018】
この際、請求項4に記載の本発明によれば、ブラケット9を枢軸10から分離することにより、桁側安全バー7A(7B)を手掛かり棒5から取外すことができるので、入れ子式の伸縮構造とされた桁側安全バー7A(7B)のメンテナンスを容易とする。
【0019】
更に、請求項5に記載の本発明によれば、妻側安全バー8A(8B)は、手掛かり棒5の内側面5ayに重なり合うように格納したとき、挟持部15dにより手掛かり棒5の両側面を挟持し、回動不能に自己保持されるので、別部品による回動阻止手段を設ける必要がなく、部品点数の少ない安価な構成を提供することが可能となる。この際、前記挟持部15dによる挟持と挟持解除は、妻側安全バー8A(8B)を構成する可撓性の線材を撓ませることにより可能とされているので、この点においても部品点数の少ない安価な構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の1実施形態に係る作業台を示す正面図である。
【図2】本発明の1実施形態を示し、天板の桁側に関して隣り合う手掛かり棒を桁側安全バーにより連結し、天板の妻側に関して隣り合う手掛かり棒を妻側安全バーにより連結した状態を示す斜視図である。
【図3】天板の妻側に関して隣り合う手掛かり棒と、桁側安全バー及び妻側安全バーを拡大して示す斜視図である。
【図4】妻側安全バーを水平姿勢とした状態で、桁側安全バーを収縮させた状態を示す斜視図である。
【図5】妻側安全バー及び桁側安全バーを水平姿勢から垂下姿勢に回動した状態を示す斜視図である。
【図6】妻側安全バーを水平姿勢から垂下姿勢に回動したときの作用を示す斜視図である。
【図7】桁側安全バーの先端部に設けた固定手段と手掛かり棒の頂部に設けた受孔の作用を示しており、(A)は固定手段を受孔に挿入したときの作用を示す断面図、(B)は挿入後の固定状態を示す断面図である。
【図8】桁側安全バーの先端部に設けた固定手段と手掛かり棒の内側面に設けた受孔の作用を示しており、(A)は固定手段を受孔に挿入中の作用を示す断面図、(B)は挿入後の固定状態を示す断面図である。
【図9】桁側安全バーのブラケットに設けた係止手段と妻側安全バーの被係止手段との関係を示しており、(A)は係止手段に被係止手段を係止した状態を示す正面図、(B)は(A)のA−A矢視図である。
【図10】桁側安全バーのブラケットの作用を示しており、(A)は水平姿勢から垂下姿勢に回動した状態を示す正面図、(B)はブラケットの枢支片と軸部材の関係を示す断面図である。
【図11】手掛かり棒の起倒機構を示しており、手掛かり棒を主脚から起立させた状態を示す正面図である。
【図12】手掛かり棒を起立させた状態における起倒機構を図11のF方向から見た状態を一部断面にて示す側面図である。
【図13】手掛かり棒の起倒機構を示しており、手掛かり棒を主脚に向けて格納した状態を示す正面図である。
【図14】手掛かり棒を格納した状態における起倒機構を一部断面にて示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0022】
(全体的構成)
本発明の作業台は、建設現場等において高所作業のために使用される種々の形式のものを広く含む汎用の作業台であり、従って、その形状や大きさを特に限定するものではないが、図1に1つの実施形態を示している。図示実施形態の場合、作業台1は、ほぼ長方形の天板2を備え、図2に示すように、長手方向の両端に位置してX方向に沿う側を妻側x1、x2とし、長手方向の両側縁に位置してY方向に沿う側を桁側y1、y2として、天板2の妻側x1、x2にそれぞれ主脚3を設けている。詳細は図示省略しているが、各主脚3は、一対の脚本体4、4にステップを架設した梯子状に構成され、それぞれの脚本体4に延長脚部を伸縮自在に設けており、延長脚部を収縮させた状態で、図1に矢印Rで示すように、両主脚3、3を天板2の下側に向けて回動させることにより格納可能とするように構成されている。
【0023】
天板2の隅部近傍に位置して、該天板2の上方に向けて起立する合計4本の手掛かり棒5が設けられており、手掛かり棒5は、それぞれの下端部を主脚3における脚主体4の外側面に起倒機構6を介して取付けられている。4本の手掛かり棒5は、図2に示すように、図例の平面視の時計針方向に関して、妻側x1から桁側y1に向けて、第1手掛かり棒5a、第2手掛かり棒5b、第3手掛かり棒5cを順に配置し、更に、妻側x2から桁側y2に向けて、第3手掛かり棒5c、第4手掛かり棒5d、第1手掛かり棒5aを順に配置している。従って、図示の場合、一方の妻側x1で第1手掛かり棒5aと第2手掛かり棒5bが相互に隣り合い、次に時計針方向に隣接する一方の桁側y1で第2手掛かり棒5bと第3手掛かり棒5cが相互に隣り合い、次に時計針方向に隣接する他方の妻側x2で第3手掛かり棒5cと第4手掛かり棒5dが相互に隣り合い、更に時計針方向に隣接する他方の桁側y2で第4手掛かり棒5dと第1手掛かり棒5aが相互に隣り合うように配置されている。
【0024】
4本の手掛かり棒5を起立させた状態で、前記桁側y1に関して相互に隣り合う第2手掛かり棒5bと第3手掛かり棒5cは桁側安全バー7Aにより連結され、前記桁側y2に関して相互に隣り合う第3手掛かり棒5cと第1手掛かり棒5aは桁側安全バー7Bにより連結される。また、前記妻側x1に関して相互に隣り合う第1手掛かり棒5aと第2手掛かり棒5は妻側安全バー8Aにより連結され、前記妻側x2に関して相互に隣り合う第3手掛かり棒5cと第4手掛かり棒5dは妻側安全バー8Bにより連結される。
【0025】
前記妻側安全バー8A、8Bは、X方向に隣り合う手掛かり棒5のうち、一方の手掛かり棒5a、5cに該妻側安全バー8A、8Bの基端部を回動自在に枢結され、他方の手掛かり棒5b、5dに該妻側安全バー8A、8Bの先端部を臨ませ、係脱自在に係止することにより固定される。前記桁側安全バー7A、7Bは、Y方向に隣り合う手掛かり棒5のうち、前記妻側安全バー8A、8Bの先端部が臨まされた手掛かり棒5b、5dに該桁側安全バー7A、7Bの基端部を回動自在に枢結され、前記妻側安全バー8A、8Bの基端部が枢結された手掛かり棒5c、5aに該桁側安全バー7A、7Bの先端部を係脱自在に係止することにより固定される。
【0026】
一対の桁側安全バー7A、7Bは、同一構成のものであるから、以下、桁側y1の桁側安全バー7Aについて説明し、桁側y2の桁側安全バー7Bの説明は省略する。同様に、一対の妻側安全バー8A、8Bは、同一構成のものであるから、以下、妻側x1の妻側安全バー8Aについて説明し、妻側x2の妻側安全バー8Bの説明は省略する。
【0027】
(桁側安全バーの構成)
桁側安全バー7Aは、細管7aと中管7bと太管7cを相互に入れ子式に摺動自在に挿入した伸縮管により伸縮構造を構成しており、細管7aの基端部に設けたブラケット9を第2手掛かり棒5bの上端近傍部に対してX方向の軸線を有する枢軸10により枢結され、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在とされている。従って、桁側安全バー7Aは、図2及び図3に示す伸長状態と、図4に示す収縮状態とが可能であり、伸長した状態で水平姿勢としたとき、第3手掛かり棒5cの頂部に設けた受孔12に太管7cの先端部に設けた突出係止手段11を挿入係止することにより、着脱自在に固定される。また、桁側安全バー7Aは、収縮した状態で、図4に示す水平姿勢から図5に示す垂下姿勢としたとき、第2手掛かり棒5bのY方向に向かう内側面5by(第3手掛かり棒5cに向かう側面)に重なり合うように格納可能とされ、該内側面5byの対応部位に設けられた受孔13に前記突出係止手段11を挿入係止することにより、着脱自在に固定される。
【0028】
(妻側安全バーの構成)
妻側安全バー8Aは、図3ないし図6に示すように、基端部を第1手掛かり棒5aに対してY方向の軸線を有する枢軸14により回動自在に枢結され、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在とされている。従って、妻側安全バー8Aは、図3及び図4に示すように水平姿勢としたとき、先端部が第2手掛かり棒5bに臨ませられ、該先端部の被係止手段15を後述するブラケット9の係止手段25に係脱自在に係止し固定される。また、妻側安全バー8Aは、図5及び図6に示すように垂下姿勢としたとき、第1手掛かり棒5aのY方向に向かう内側面5ay(第4手掛かり棒5dに向かう側面)に重なり合うように格納可能とされ、後述する挟持部15dにより第1手掛かり棒5aの両側面を挟持することにより、係脱自在に係止し固定される。
【0029】
図示実施形態において、妻側安全バー8Aは、1本の可撓性の線材、好ましくは弾性を伴う可撓性を有する鋼線を折曲することにより形成されており、1本の線材のほぼ中央部を連結線部15aとして、該連結線部15aの両端部分をほぼ直角に折曲することにより相互に離間してほぼ平行に延びる2条の線条部15b、15cを形成し、該線条部15b、15cの尾端部に枢支板16を溶接等で固着することにより連結し、更に、前記線条部15b、15cの中途部をY方向に向けてほぼ凹形に折曲することにより挟持部15d、15dを形成し、該挟持部15dから枢支板16に向けて延びる線条部15b、15cにより可撓変形自在な可撓部17を構成しており、前記連結線部15aの上下両端に連なる上下の線条部15e、15eのうち、上側の線条部により被係止手段15を構成している。
【0030】
図例の場合、前記枢支板16は、前記枢軸14を介して第1手掛かり棒5aの上端近傍部に枢着され、枢支板20を第1手掛かり棒5aの前記内側面5ayに重ね合わせた状態で妻側安全バー8Aを回動自在とするように構成している。尚、回動自在な構成は、固定された枢軸14に対して枢支板16を回動自在としても良く、あるいは枢支板16に固定された枢軸14を第1手掛かり棒5aに対して回動自在としても良い。
【0031】
妻側安全バー8Aは、水平姿勢としたとき、前記連結線部15a及び被係止手段15を第2手掛かり棒5bに臨ませ、後述するように、被係止手段15を桁側安全バー7Aのブラケット9に設けられた係止手段25に係脱自在に係止し固定される。
【0032】
前記被係止手段15をブラケット9の係止手段から脱出させることにより、図6に示すように、妻側安全バー8Aを連結線部15aが下向きとなるように下向き回動することにより垂下姿勢としたとき、線条部15b、15cが第1手掛かり棒5aに接近する。そこで、図示鎖線で示すように、可撓部17を変形させると共に連結線部15aを第1手掛かり棒5aの内側面5ayに対面させ、可撓部17を復元させると、図示実線で示すように、挟持部15dが第1手掛かり棒5aの両側面を挟持し、妻側安全バー8Aの回動を阻止する。これにより、連結線部15a及び線条部15b、15cが第1手掛かり棒5aの内側面5ayに重なり合い、妻側安全バー8Aを格納状態とする。
【0033】
尚、格納状態から妻側安全バー8Aをほぼ水平姿勢とするように回動し、一対の手掛かり棒5a、5bを連結させる場合は、上記と反対の作業を行えば良い。
【0034】
図示実施形態の場合、妻側安全バー8Aは、1本の鋼線等の可撓性線材を折曲することにより形成されているので、安価に生産することが可能であり、しかも、ほぼ平行に延びる線条部15b、15cを備えているので、素材を細い線材としても十分な強度を確保することができ、しかも、作業者が手に握りやすく、操作性を良好とする。
【0035】
この際、線条部15b、15cの可撓性による強度に不安があるときは、図示省略しているが、線条部15b、15cの任意の個所を相互に連結する単数又は複数の連結板を設けても良い。このように、連結板の固着位置と個数を選択することにより、可撓部21の可撓性が強弱変更されるので、適切な可撓性を有するように構成することが可能となる。
【0036】
(桁側安全バーの突出係止手段の構成)
桁側安全バー7Aは、第2手掛かり棒5bに枢結されたブラケット9に固設した細管7aから、順次、中管7b、太管7cを繰り出すことにより伸長され、ほぼ水平姿勢とした状態で、太管7cの先端部の突出係止手段11により第3手掛かり棒5cの頂部の受孔12に係脱自在に係止され固定される。
【0037】
図7に示すように、突出係止手段11は、板バネ等のバネ材18により形成されており、太管7cの先端部の内側にリベット等の固着手段19により固着された固定端部18aと、前記バネ材18を折返し状に折曲することにより太管7cから第3手掛かり棒5cの頂部に向けて突出される拡縮部18bと、該拡縮部18bから太管7cの内部に向けて延長された自由端部18cを備えている。前記拡縮部18bは、拡縮自在かつ常時は拡開方向に弾発付勢されており、先端から自由端部18cに向けて次第に拡開方向に傾斜するガイド部18dを設け、該ガイド部18dから前記自由端部11cに向けて内側に段状に折曲された係止部18eを形成している。
【0038】
前記自由端部18cにはボタン状の操作片18fが設けられており、該操作片18fは、太管7cの端部に固着されたキャップ20を挿通して外部に突出する。
【0039】
これに対して、前記受孔12は、中空に形成された第3手掛かり棒5cの頂部を被冠するキャップ21の平板部に開設されている。そこで、図7(A)に示すように、突出係止手段11の先端部を前記受孔12に臨ませた状態で、伸長状態とされた桁側安全バー7Aを下向きに移動すると、ガイド部18dが受孔12の縁部に接して摺動することにより、拡縮部18bを収縮させつつ受孔12に挿入される。拡縮部18bと共に係止部18eが受孔12に挿通されると、拡縮部18bが拡開し、図7(B)に示すように、係止部18eを受孔12の縁部に内側から係止することにより、突出係止手段11を受孔12に抜止め状に係止する。
【0040】
このように、桁側安全バー7Aは、前記突出係止手段11を受孔12に臨ませた状態から下方に移動するワンタッチの操作により、該桁側安全バー7Aの先端部が第3手掛かり棒3cの上端部に自動的に係止し固定される。
【0041】
この状態から前記係止を解除するためには、操作片18fを押し込むことにより拡縮部18bを収縮させた状態で、桁側安全バー7Aを持ち上げれば良い。
【0042】
桁側安全バー7Aは、前記突出係止手段11を受孔12から脱出し、太管7cの先端部を持ち上げた状態で、太管7cを把持したままブラケット9に向けて移動すれば、太管7cに対して順次、中管7b、細管7aが嵌入され、図4に示すように収縮させられる。そこで、収縮させられた桁側安全バー7Aをブラケット9の枢軸10を介して下向きに回動すると、図5に示すように、垂下姿勢とされ、第2手掛かり棒5bの内側面5byに重なり合わせられる。この際、第2手掛かり棒5bの下側位置には、前記突出係止手段11を挿入させる受孔13が開設されている。
【0043】
図8(A)に示すように、前記受孔13は、中空に形成された第2手掛かり棒5bの内側面5byの壁面に開設されており、収縮状態とした桁側安全バー7Aを垂下姿勢となるように下向きに回動すると、受孔13に向けて前進する突出係止手段11は、ガイド部18dが受孔13の縁部に接して摺動することにより、拡縮部18bを収縮させつつ受孔13に挿入され、拡縮部18bと共に係止部18eが受孔13に挿通されるや否や、拡縮部18bが拡開し、図8(B)に示すように、係止部18eを受孔13の縁部に内側から係止することにより、突出係止手段11を受孔13に抜止め状に係止する。
【0044】
このように、桁側安全バー7Aを水平姿勢から垂下姿勢に向けて回動するワンタッチの操作により、該桁側安全バー7Aの先端部が第2手掛かり棒5bの内側面5byに自動的に係止し固定される。
【0045】
この状態から前記係止を解除するためには、操作片18fを押し込むことにより拡縮部18bを収縮させた状態で、桁側安全バー7Aを第2手掛かり棒5bの内側面5byから離反させれば良い。
【0046】
(桁側安全バーのブラケットの構成)
上述のように、桁側安全バー7Aは、細管7aの基端部に設けたブラケット9を第2手掛かり棒5bの上端近傍部に枢軸10を介して枢結することにより、水平姿勢と垂下姿勢の間で回動自在とされている。
【0047】
図9及び図10に示すように、ブラケット9は、桁側安全バー7Aの細管7aに対してボルト・ナット等の固着具22により固着される固着部23と、該固着部23から延設された一対の枢支片24、24と、該枢支片24から延びる係止手段25を備えており、図示実施形態の場合、係止手段25は、枢支片24、24から平行に延びる一対のフック片26、26により構成され、該フック片25と枢支片24の間に切欠き状の凹部27を形成している。
【0048】
前記枢支片24、24は、第2手掛かり棒5bのX方向の両側面を保持した状態で、該枢支片24、24に開設された枢支孔24aに枢軸10を挿通させることにより、回動自在に枢結されており、図9(A)に示すように、ブラケット9の固着部22を水平姿勢としたとき、前記フック片25が第2手掛かり棒5bの内側面5byから図示の作動位置に突出すると共に上向き姿勢とされ、図10(A)に示すように、ブラケット9の固着部22を垂下姿勢として第2手掛かり棒5bの内側面5byに沿わせたとき、前記フック片25を前記作動位置から後退すると共に横向き姿勢とする。後退状態において、フック片25は、前記内側面5byから僅かに突出しても良いが、図示実施形態のように、内側面5byから突出せず、該フック片25及び枢支片24が第2手掛かり棒5bの両側面の幅内に納められるように構成することが好ましい。
【0049】
図示実施形態において、前記枢軸10は、図10(A)に示すように、第2手掛かり棒5bの両側面に出没自在に設けられた一対の軸部材10a、10aにより構成され、第2手掛かり棒5bの内部に内装された板バネ等により形成された付勢手段28により第2手掛かり棒5bの両側面から突出するように付勢されている。
【0050】
従って、図10(A)に鎖線で示すように、一対の軸部材10a、10aを前記付勢手段28に抗して第2手掛かり棒5bの両側面から内部に没入させると、前記枢支片24を軸部材10aから分離することが可能であり、ブラケット9を第2手掛かり棒5bから取外すことが可能である。
【0051】
(ブラケットの係止手段と妻側安全バーの被係止手段)
上述のように、桁側安全バー7Aを伸長した状態で水平姿勢としたとき、ブラケット9の係止手段25を構成するフック片25が第2手掛かり棒5bの内側面5byから作動位置まで突出するので、この状態で、図9(A)に鎖線で示すように、水平姿勢とした妻側安全バー8Aの被係止手段15を前記フック片25により形成された凹部27に挿入係止することにより、妻側安全バー8Aを水平姿勢の状態で係止し固定することができる。
【0052】
この状態から、妻側安全バー8Aの先端部の係止を解除して該妻側安全バー8Aを垂下姿勢となるように回動するためには、前記被係止手段15を持ち上げることによりフック片25から脱出させても良いが、図示実施形態の場合、図10(A)に矢印で示すように、ブラケット9を固着部22が下向きとなるように回動すれば、フック片25が上下の線条部15e、15eを通過して後退し、被係止手段15を解放するように構成されている。従って、図示実施形態の場合、図9(B)に示すように、上下の線条部15e、15eの間隔により前述のようなフック片25の通過を許す空間Sが形成されている。
【0053】
(安全バーの作用)
図示実施形態の作業台1は、上述のように、使用時には、桁側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を伸長された桁側安全バー7A、7Bにより連結し、妻側に関して隣り合う一対の手掛かり棒を妻側安全バー8A、8Bにより連結する構成であるから、天板2の上で安全に作業を行うことができる。この際、桁側安全バー7A、7Bは、伸長した状態で、水平姿勢にすると共に、突出係止手段11を受孔12に挿入するというワンタッチの作業で連結状態を保持し、妻側安全バー8A、8Bは、水平姿勢とした状態で、前記ブラケット9の作動位置に突出させられた係止手段25に被係止手段15を係止するというワンタッチの作業で連結状態を保持する。
【0054】
そして、作業台1の不使用時には、前記突出係止手段11を受孔12から脱出させると共に桁側安全バー7A、7Bを収縮させ、垂下姿勢となるように回動すれば、桁側安全バー7A、7Bがそれぞれの手掛かり棒5b、5dに重なり合うと同時に、突出係止手段11を受孔13に挿入係止することにより、自動的に垂下姿勢に保持される。また、妻側安全バー8A、8Bは、被係止手段15をブラケット9の係止手段25から脱出させた後、垂下姿勢となるように回動すると共に、挟持部15d、15dによりそれぞれの手掛かり棒5a、5cを挟持させれば、垂下姿勢に保持される。このように、各々の手掛かり棒5に桁側安全バー7A、7B及び妻側安全バー88A、8Bを重なり合わせて保持した状態で、全ての手掛かり棒5をそれぞれの主脚3の脚本体4に向けて倒立させることにより、コンパクトに格納することが可能となる。
【0055】
(倒立機構の構成)
図11ないし図14は、手掛かり棒5の倒立機構6の詳細を示している。主脚3における脚本体4の上端部の側面には、前記Y方向の内側に向けて開口する断面溝形の支持部材29が固着されており、該支持部材29の上部(図例の場合、上半部)により起立保持部30を構成し、下部(図例の場合、下半部)により倒立保持部31を構成している。
【0056】
手掛かり棒5(図示は第2手掛かり棒5b)は、下端部を前記支持部材29に挿入され、枢軸32により該支持部材29に回動自在に枢結されており、該枢軸32を支点として回動し、図11及び図12に示すように、起立させたとき前記起立保持部30に嵌入され、図13及び図14に示すように、倒立させたとき前記倒立保持部31に嵌入される。
【0057】
起立状態及び倒立状態において、手かがり棒5を支持部材29に固定するロックピン33が設けられている。ロックピン33は、手掛かり棒5の下端近傍部に位置して外側から内側に向けて進退自在に貫通して設けられ、常時は先端を挿出するようにスプリング34で付勢されている。
【0058】
図12に示すように、手掛かり棒5を起立させて起立保持部30に嵌入したとき、起立保持部30の外壁には前記ロックピン33の首部を受け入れる切欠き部30aが設けられ、内壁にはロックピン33の先端部を挿入係止する係止孔30bが設けられている。前記内壁は、係止孔30bの近傍にガイド舌片30cを設けており、手掛かり棒5が起立保持部30に進入する際、ガイド舌片30cによりロックピン33の先端をスプリング34に抗して後退させ、ロックピン33の先端が係止孔30bに合致したときスプリング34により前進させて、自動的に係止孔30bに係止するように構成している。
【0059】
図14に示すように、手掛かり棒5を倒立させて倒立保持部31に嵌入したとき、倒立保持部31の外壁には前記ロックピン33の首部を受け入れる切欠き部31aが設けられ、内壁にはロックピン33の先端部を挿入係止する係止孔31bが設けられている。前記内壁は、係止孔31bの近傍にガイド舌片31cを設けており、手掛かり棒5が倒立保持部31に進入する際、ガイド舌片31cによりロックピン33の先端をスプリング34に抗して後退させ、ロックピン33の先端が係止孔31bに合致したときスプリング34により前進させて、自動的に係止孔31bに係止するように構成している。
【0060】
尚、ロックピン33の頭部には摘み部33aが設けられ、前記ロックピン33と係止孔30b、31bのロックを解除するときは、ロックピン33の頭部に設けられた摘み部33aを把持することにより、スプリング34に抗してロックピン33の先端部を係止孔30b、31bから後退させれば良い。
【符号の説明】
【0061】
1 作業台
2 天板
3 主脚
4 脚本体
5 手掛かり棒
5a 第1手掛かり棒
5ay 内側面
5ax 両側面
5b 第2手掛かり棒
5by 内側面
5bx 両側面
5c 第3手掛かり棒
5d 第4手掛かり棒
6 起倒機構
7(7A、7B) 桁側安全バー
8(8A、8B) 妻側安全バー
9 ブラケット
10 枢軸
10a 軸部材
11 突出係止手段
12 受孔
13 受孔
14 枢軸
15 被係止手段
18 バネ材
18f 操作片
23 固着部
24 枢支片
25 係止手段
26 フック片
27 凹部
28 付勢手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X方向に沿う妻側とY方向に沿う桁側を有し、天板の隅部近傍に位置して該天板の上方に向けて起立する手掛かり棒(5)を設け、妻側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を妻側安全バー(8)により連結し、桁側に関して相互に隣り合う一対の手掛かり棒を桁側安全バー(7)により連結した作業台において、
前記桁側安全バー(7)は、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在となるように、基端部に固設したブラケット(9)を所定の手掛かり棒(5b)の上端近傍部に枢結され、垂下姿勢としたとき該手かがり棒(5b)に沿って係脱自在に係止して固定されると共に、水平姿勢としたとき先端部を他方の手掛かり棒(5c)に係脱自在に係止するように構成され、
前記妻側安全バー(8)は、垂下姿勢と水平姿勢の間で回動自在となるように、該妻側安全バーの基端部を所定の手掛かり棒(5a)の上端近傍部に枢結され、垂下姿勢としたとき該手かがり棒(5a)に沿って係脱自在に係止して固定されると共に、水平姿勢としたとき先端部を前記ブラケット(9)に臨ませるように構成されており、
前記桁側安全バー(7)のブラケット(9)は、該桁側安全バーを水平姿勢としたとき、該ブラケットが枢結された所定の手掛かり棒(5b)のY方向の内側面(5by)から作動位置に突出し、該桁側安全バーを垂下姿勢としたとき、前記作動位置から後退する係止手段(25)を設けており、
前記妻側安全バー(8)の先端部は、該妻側安全バーを水平姿勢とした状態で、前記作動位置に突出した係止手段(25)に係脱自在に係止可能な被係止手段(15)を設けて成ることを特徴とする作業台。
【請求項2】
前記ブラケット(9)は、所定の手掛かり棒(5b)に枢結される枢支片(24)からフック片(26)を延設することにより前記係止手段(25)を構成しており、前記フック片(26)は、桁側安全バーを水平姿勢としたとき上向き姿勢とされ、桁側安全バーを垂下姿勢としたとき横向き姿勢とされるように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の作業台。
【請求項3】
前記桁側安全バー(7)は、入れ子式の伸縮管により形成された伸縮構造を構成し、先端部に拡縮自在かつ常時は拡開方向に弾発付勢された突出係止手段(11)を設けており、
該桁側安全バーを伸長した状態で水平姿勢としたとき、前記突出係止手段(11)を他方の手掛かり棒(5c)の頂面に設けた受孔(12)に係脱自在に係止し、該桁側安全バーを収縮した状態で垂下姿勢としたとき、前記突出係止手段(11)を所定の手掛かり棒(5b)のY方向の内側面(5by)に設けた受孔(13)に係脱自在に係止するように構成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業台。
【請求項4】
前記ブラケット(9)は、所定の手掛かり棒(5b)のX方向の両側面を保持する一対の枢支片(24,24)を備え、該両側面から突出する一対の軸部材(10a,10a)をそれぞれ前記枢支片の枢支孔(24a)に挿通することにより回動自在に枢結されており、
前記一対の軸部材(10a,10a)は、所定の手掛かり棒(5b)のX方向の両側面に出没自在に設けられると共に、付勢手段(28)を介して該両側面から突出するように付勢されており、
前記一対の軸部材(10a,10a)を付勢手段(28)に抗して前記両側面から所定の手掛かり棒(5b)の内部に没入したとき、前記枢支片(24)が軸部材(10a)から分離されるように構成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の作業台。
【請求項5】
前記妻側安全バー(8)は、上下に離間して平行に延びる可撓性の線材により形成された線条部(15b,15c)を有し、前記線条部の中途部にそれぞれY方向に折曲された挟持部(15d,15d)を形成しており、該妻側安全バーを垂下姿勢としたとき、前記挟持部(15d,15d)により所定の手掛かり棒(5a)の両側面を挟持するように構成し、上側の線条部の先端部により前記被係止手段(15)を構成して成ることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の作業台。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−2205(P2013−2205A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136372(P2011−136372)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000101662)アルインコ株式会社 (218)