説明

使い捨て紙製ゴミ箱

【課題】 紙屑等のゴミの内容物が見えないように蓋を設け、使用後に体積をコンパクトにして廃棄が可能な使い捨て紙製ゴミ箱を提供すること。
【解決手段】 ゴミを収容するための所定の体積を有する紙製ゴミ箱であって、内部にゴミが収容されるゴミ箱本体と、ゴミ箱本体の開口部を覆い内部を外部から遮蔽する蓋とを有し、底部と共にゴミ箱本体を構成する4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)に、所定の角度をもって平行に設けた7本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)を有する使い捨て紙製ゴミ箱100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て紙製ゴミ箱に関し、より詳しくは、体積をコンパクトにすることが可能な使い捨て紙製ゴミ箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙製のゴミ箱は、例えば、オフィス等でデスク傍に置かれて、使用後にそのまま廃棄処分が可能な使い捨て用として多用されている。この場合、紙屑・汚物等の内容が他人の眼に触れずに処分されることが好ましいため、通常、蓋付きの紙製ゴミ箱が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】実開昭51−111822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような紙製のゴミ箱は、比較的剛性の高い厚紙等を用いて構成されているので、簡単な圧縮操作では体積をコンパクトにできないことが多い。このため、嵩高いままで廃棄処分せざるを得ないので、ゴミ収集場所等に回収するための運搬に手間がかかり、また、ゴミ収集場所等に広いスペースが必要とされる等の問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。
即ち、本発明の目的は、使用後に体積をコンパクトにして廃棄が可能な使い捨て紙製ゴミ箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明によれば、ゴミを収容するための所定の体積を有する紙製ゴミ箱であって、内部にゴミが収容されるゴミ箱本体と、ゴミ箱本体の開口部を覆う蓋と、を有し、ゴミ箱本体は、収容されたゴミの量に応じて体積を低減する機能を備える使い捨て紙製ゴミ箱が提供される。
ここで、ゴミ箱本体は、底部に立設された4個の側壁片によりゴミを収容するための空間が構成された略直方体であることが好ましい。
【0007】
次に、本発明が適用される使い捨て紙製ゴミ箱を構成するゴミ箱本体には、収容されたゴミの量に応じて体積を低減する機能を発現するための手段が嵩じられており、適当な外力を付与することにより容易に圧縮することができる。
具体的には、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間を構成する側壁に、所定の角度をもって平行に設けた複数本のミシン目を有することが好ましい。
また、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に形成された所定の長さのミシン目を有することが好ましい。
また、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に形成された所定の長さの第1のミシン目を有するとともに、第1のミシン目と直角方向に交差する第2のミシン目を有することが好ましい。
さらに、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間を構成する側壁に、所定の間隔で平行に形成された一対のミシン目からなる切り取り部を有することが好ましい。
またさらに、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に圧潰可能な蛇腹が設けられていることが好ましい。
【0008】
また、他の態様としては、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間の略中央部が内側にくびれるように形成されていることが好ましい。
さらに、ゴミ箱本体は、ゴミを収容するための空間の略中央部が外側に膨らむように形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、使用後に体積をコンパクトにして廃棄が可能な使い捨て紙製ゴミ箱が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、図面に基づき、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態)について説明する。尚、本発明は本実施の形態に限定されない。
(第1の実施形態)
図1は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第1の実施形態を説明するための展開図である。図1に示すように、使い捨て紙製ゴミ箱100は、所定の厚さ及び剛性を有する厚紙等により構成され、略直方体であるゴミ箱本体の4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)を、それぞれ折曲線a,b,cを介して連設した側壁構成片Fと、側壁構成片Fの端縁に折曲線dを介して連設したのり代15とを有する。また、側壁片F1の上縁に折曲線eを介して連設した略台形のフラップ16と、側壁片F2の上縁に折曲線fを介して連設した変形された台形のフラップ17と、側壁片F3の上縁に折曲線gを介して連設したフラップ21と、側壁片F4の上縁に折曲線iを介して連設したフラップ22と、を有している。
【0011】
図1に示すように、フラップ17の形状とフラップ22の形状とは線対称である。フラップ21には、上縁の中央に山形凸部18と両側に係合凹部19,19とを設け、左右の折曲線h,hを介して三角形の折曲制限片20,20が連設されている。さらに、各側壁片(F1,F2,F3,F4)の下縁には、それぞれ折曲線j,k,l,mを介して折り曲げる底構成フラップ23,24,25,26が連設されている。
後述するように、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)、のり代15及び底構成フラップ23,24,25,26はゴミ箱本体を構成し、フラップ16,17,21,22は、ゴミ箱本体の開口部を覆う蓋を構成する。
【0012】
また更に、図1に示すように、側壁構成片Fには、所定の角度をもって平行に複数本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)が形成されている。最も長いミシン目L1は、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)上の総てに形成されるように、側壁構成片Fの左端上縁の角部と右端下縁の角部とを結ぶ対角線上に形成されている。本実施の形態では、ミシン目L2は側壁片F1の上四分の一の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F1,F2,F3上に形成されている。ミシン目L3は側壁片F1の二分の一の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F1,F2上に形成されている。ミシン目L4は側壁片F1の下四分の一の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F1上に形成されている。
【0013】
また、ミシン目L5は側壁片F3と側壁片F4とが隣接する上縁の角部の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F4上に形成されている。ミシン目L6は側壁片F2と側壁片F4とが隣接する上縁の角部の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F3,F4上に形成されている。ミシン目L7は側壁片F1と側壁片F2とが隣接する上縁の角部の地点から、ミシン目L1と平行に所定の角度をもって、側壁片F2,F3,F4上に形成されている。
【0014】
図2は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第1の実施形態を説明するための斜視図である。図2には、組み立てられる使い捨て紙製ゴミ箱100が示されている。図2(a)に示すように、先ず、側壁構成片Fは、各側壁片(F1,F2,F3,F4)をそれぞれ折曲線a,b,c(図1参照)より同じ方向に折り曲げ、のり代15を側壁片F1の内側に貼着し、また、底構成フラップ23,24,25,26(図1参照)を内側に折り曲げて底部を形成し、ゴミ箱本体を整える。このとき、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)に、所定の角度をもって平行に形成された複数本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)は、ゴミ箱本体を螺旋状に取り巻いている。
【0015】
次に、ゴミ箱本体の開口部を覆う蓋について説明する。図2(a)に示すように、フラップ21の両側に連設した三角形の折曲制限片20,20を折曲線h,hにより内側に折り曲げ、次いで、フラップ21を折曲線gより内側に折り曲げる。続いて、図2(b)に示すように、フラップ17,22を折曲線f,iにより、それぞれ内側に折り曲げ、既に折り曲げたフラップ21の上面に重ねる。次に、図2(c)に示すように、フラップ16を折曲線eより内側に折り曲げると共に、その先端部を既に折り曲げたフラップ21の上面に被せてさらに押し下げる。同時にフラップ16の先端部でフラップ17,22を押し下げると。フラップ16の先端部が撓りながらフラップ21の中央部に設けた山形凸部18の上面を滑って下側に入り込み、中央部が窪んだ蓋を構成する。
【0016】
ここで、図2(c)に示す使い捨て紙製ゴミ箱100の蓋は、ゴミ箱本体に紙屑などを入れる際に、上方からフラップ16を押し下げると、フラップ17,22が押し下げられると共にフラップ21が押し下げられる。このとき、フラップ21の両側に連設された三角形の折曲制限片20,20が側壁F3に当接して停止するので、フラップ21はそれ以上下降しない。さらに、フラップ21を押すことによりフラップ21の先端部が変形して蓋が開口し、紙屑はゴミ箱本体内に落下する。その後、押し下げ操作を解除すると、4個のフラップ(16,17,21,22)は弾性により再びもとの位置に戻って蓋は閉鎖され、内容物が外部から遮蔽される。
尚、本実施の形態においては、使い捨て紙製ゴミ箱100の蓋とゴミ箱本体とが、1枚の厚紙により一体に成型された事例について説明したが、必ずしもこれに限定されず、用途、目的等に応じて、蓋とゴミ箱本体とをそれぞれ別体で成型し、これらを組み合わせることも可能である。
【0017】
図2(c)に示すように、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱100は、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)に、所定の角度をもって平行に複数本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)が形成されていることにより、簡単な操作によりゴミ箱本体を圧縮し、体積を低減させることが可能である。即ち、図2(c)に示すように、例えば、使い捨て紙製ゴミ箱100の底部をおさえて、所定の外力により矢印で示すようにゴミ箱本体を捻るようにすれば、ゴミ箱本体に螺旋状に形成された複数本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)部分から折り曲げられ、その結果、ゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、本実施の形態では、7本のミシン目(L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7)を設けているが、ミシン目の本数、角度、長さ等は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等、さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0018】
(第2の実施形態)
図3は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第2の実施形態を説明するための図である。第1の実施形態と共通する部分は、同じ符号を使用し説明を省略する。図3(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱200は、略直方体であるゴミ箱本体の4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の上縁部から所定の長さ(L1)のミシン目27,28,29,30が形成されている。また、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)のそれぞれの底部から所定の高さ(H1)の位置に、周方向に連続して延在する折曲線31が設けられている。
【0019】
図3(a)に示すように、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱200は、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の上縁部から所定の長さ(L1)のミシン目27,28,29,30が形成されていることにより、簡単な操作によりゴミ箱本体を圧縮することができる。即ち、ミシン目27,28,29,30が設けられている部分は連設された側壁片(F1,F2,F3,F4)の他の部分と比較して脆弱なため、例えば、使い捨て紙製ゴミ箱200の上部や、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)において所定の長さ(L1)に対応する領域から適当な外力を加えると、ゴミ箱本体の上部が容易に圧縮される。さらに、折曲線30が設けられていることにより、各側壁片(F1,F2,F3,F4)が内側に折り曲げられる。その結果、ゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、折曲線30の位置にミシン目を設けても良い。また、ミシン目27,28,29,30の長さ(L1)、折曲線30を設ける高さ(H1)は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等、さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0020】
図3(b)に示した使い捨て紙製ゴミ箱300は、図3(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱200の変形例である。使い捨て紙製ゴミ箱200と共通する部分は、同じ符号を使用する。図3(b)に示すように、使い捨て紙製ゴミ箱300は、略直方体であるゴミ箱本体の4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の上縁部から所定の長さ(L2)のミシン目27,28,29,30が形成されている。また、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の上部には、ミシン目27,28,29,30に対して直角方向に、所定の間隔を設けて4本の連続したミシン目34,35,36,37が、周方向に延在して形成されている。
【0021】
図3(b)に示すように、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱300は、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の各辺に設けた所定の長さ(L2)のミシン目27,28,29,30と、ミシン目27,28,29,30に対して直角方向に所定の間隔を設けて形成した4本のミシン目34,35,36,37とにより、収容されたゴミの量に応じてゴミ箱本体の体積を適宜低減させることができる。即ち、使い捨て紙製ゴミ箱300の上部や、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)において所定の長さ(L2)に対応する領域から適当な外力を加え、収容されたゴミの量に応じて、4本のミシン目34,35,36,37の中の適当なミシン目の位置までゴミ箱本体の上部を圧縮し、蓋とともに側壁片(F1,F2,F3,F4)を内部に押し込む。その結果、ゴミ箱本体を収容されたゴミの量に応じて容易に圧縮することができる。
尚、ミシン目27,28,29,30の長さ(L1)、ミシン目34,35,36,37を設ける位置、幅、本数等は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0022】
(第3の実施形態)
図4は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第3の実施形態を説明するための図である。第1の実施形態と共通する部分は、同じ符号を使用し説明を省略する。図4(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱400は、略直方体であるゴミ箱本体の側壁片(F1,F2,F3)の各辺の上部に、所定の間隔(d1)で平行に形成された一対のミシン目からなる切り取り部38,39が設けられている。本実施の形態においては、ミシン目を構成する各切り込み単位は、切り込みの一端が内側に所定の角度で傾斜した部分を有するかぎ状の形状を有している。
次に、図4(b)は、図4(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱400の展開図である。図4(b)に示すように、切り取り部38,39は、3個の側壁片(F1,F2,F3)に連続して形成されている。切り取り部38,39は、それぞれ、例えば、側壁片F1の左端の部分を矢印の方向に引くことにより、所定の長さが側壁片F1から切り取られる。
【0023】
図4(a)に示すように、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱400は、3個の側壁片(F1,F2,F3)の各辺の上部に、所定の幅(d1)の切り取り部38,39が設けられていることにより、収容されたゴミの量に応じてゴミ箱本体の体積を適宜低減させることができる。即ち、3個の側壁片(F1,F2,F3)に設けた切り取り部38または切り取り部39を切り取った後、ゴミ箱本体上部から適当な外力を加え、側壁片F4のみに連設した蓋を内部に押し込む。その結果、ゴミ箱本体を収容されたゴミの量に応じて容易に圧縮することができる。
尚、切り取り部38,39の幅(d1)、切り取り部38,39を設ける位置、個数等は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0024】
(第4の実施形態)
図5は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第4の実施形態を説明するための図である。第1の実施形態と共通する部分は、同じ符号を使用し説明を省略する。図5(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱500は、略直方体であるゴミ箱本体の4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の各辺の上部に所定の幅(d2)の蛇腹40が設けられている。蛇腹40を設けることにより、ゴミ箱本体上部から適当な外力を加えてゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、蛇腹40の幅(d2)、蛇腹40を設ける位置、蛇腹40を構成する凹凸のピッチ等は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。また、蛇腹40は4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の各辺の全体に形成されても良い。
【0025】
図5(b)に示した使い捨て紙製ゴミ箱600は、ゴミ箱本体の4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の各辺41,42,43,44において、底部から所定の高さ(H3)における部分が内側にくびれるように、各側壁片(F1,F2,F3,F4)の略中央部に折曲線45,46,47,48が形成されている。このとき、各側壁片(F1,F2,F3,F4)は、上底の長さが同一で互いに逆向きに配置した2個の台形を、それぞれの上底を重ねて一体化した形状を有している。折曲線45,46,47,48を設けることにより、ゴミ箱本体上部から適当な外力を加えて各側壁片(F1,F2,F3,F4)を内側に折り曲げ、ゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、折曲線45,46,47,48を設ける底部から所定の高さ(H3)は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0026】
(第5の実施形態)
図6は、本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第5の実施形態を説明するための図である。第1の実施形態と共通する部分は、同じ符号を使用し説明を省略する。図6(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱700は、ゴミ箱本体の、相対する2個の側壁片(F1,F3)の各辺49,50,51,52の、底部から所定の高さ(H4)の部分が外側に膨らむように、2個の側壁片(F1,F3)の略中央部に折曲線53,54が形成されている。このとき、側壁片(F2,F4)は6角形の平面形状を有している。2個の側壁片(F1,F3)に折曲線53,54を設けることにより、ゴミ箱本体上部から適当な外力を加えて2個の側壁片(F1,F3)を外側に折り曲げ、ゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、折曲線53,54を設ける底部から所定の高さ(H4)は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0027】
図6(b)に示した使い捨て紙製ゴミ箱800は、図6(a)に示した使い捨て紙製ゴミ箱700の変形例であって、ゴミ箱本体の、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の各辺55,56,57,58の、底部から所定の高さ(H5)の部分が外側に膨らむように、4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)の略中央部に折曲線59,60,61,62が形成されている。このとき、各側壁片(F1,F2,F3,F4)は、下底の長さが同一で互いに逆向きに配置した2個の台形を、それぞれの下底を重ねて一体化した形状を有している。折曲線59,60,61,62を設けることにより、ゴミ箱本体上部から適当な外力を加えて4個の側壁片(F1,F2,F3,F4)を外側に折り曲げ、ゴミ箱本体を容易に圧縮することができる。
尚、折曲線59,60,61,62を設ける底部から所定の高さ(H5)は、ゴミ箱本体を構成する厚紙等の材質、厚さ、剛性等さらに収容されるゴミの量に応じて適宜選択することができる。
【0028】
以上、本実施の形態において詳述した使い捨て紙製ゴミ箱100,200,300,400,500,600,700,800は、内部にゴミが収容されるゴミ箱本体と、内部に収容された紙屑・汚物等のゴミを外部から遮蔽する蓋とから構成され、ゴミ箱本体には、収容されたゴミの量に応じてゴミ箱本体の体積を適宜低減させる機能が備えられている。このような機能を有するゴミ箱本体に適当な外力を加えることにより、容易に圧縮し、ゴミ箱本体の体積を低減して廃棄処分することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第1の実施形態を説明するための展開図である。
【図2】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第1の実施形態を説明するための斜視図である。
【図3】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第2の実施形態を説明するための図である。
【図4】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第3の実施形態を説明するための図である。
【図5】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第4の実施形態を説明するための図である。
【図6】本実施の形態が適用される使い捨て紙製ゴミ箱の第5の実施形態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0030】
15…のり代、16,17,21,22…フラップ、18…山形凸部、19…係合凹部、20…折曲制限片、23,24,25,26…底構成フラップ、27,28,29,30,34,35,36,37…ミシン目、31,45,46,47,48,53,54,59,60,61,62…折曲線、38,39…切り取り部、40…蛇腹、41,42,43,44,49,50,51,52,55,56,57,58…辺、100,200,300,400,500,600,700,800…使い捨て紙製ゴミ箱、F…側壁構成片、a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m…折曲線、F1,F2,F3,F4…側壁片、L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7…ミシン目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴミを収容するための所定の体積を有する紙製ゴミ箱であって、
内部に前記ゴミが収容されるゴミ箱本体と、
前記ゴミ箱本体の開口部を覆う蓋と、を有し、
前記ゴミ箱本体は、収容された前記ゴミの量に応じて前記体積を低減する機能を備えることを特徴とする使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項2】
前記ゴミ箱本体は、底部に立設された4個の側壁片により前記ゴミを収容するための空間が構成された略直方体であることを特徴とする請求項1記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項3】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間を構成する側壁に、所定の角度をもって平行に設けた複数本のミシン目を有することを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項4】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に形成された所定の長さのミシン目を有することを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項5】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に形成された所定の長さの第1のミシン目を有するとともに、前記第1のミシン目と直角方向に交差する第2のミシン目を有することを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項6】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間を構成する側壁に、所定の間隔で平行に形成された一対のミシン目からなる切り取り部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項7】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間を構成する側壁の上縁部から垂直方向に圧潰可能な蛇腹が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項8】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間の略中央部が内側にくびれるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の使い捨て紙製ゴミ箱。
【請求項9】
前記ゴミ箱本体は、前記ゴミを収容するための空間の略中央部が外側に膨らむように形成されていることを特徴とする請求項1記載の使い捨て紙製ゴミ箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−160509(P2006−160509A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−358784(P2004−358784)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【出願人】(501495237)三菱化学メディア株式会社 (105)
【Fターム(参考)】