説明

価値記録媒体精算機

【課題】認証のための生体情報を予め登録管理する必要が無く、価値記録媒体の残価値が精算機で不正に精算された場合には、その精算機利用者の情報を遊技店側で確認できる価値記録媒体精算機を提供する。
【解決手段】精算・販売機1の媒体投排口38から投入された価値記録媒体Cに対する認証をプリペイドシステム管理コンピュータ4より受けて、盗難や紛失による利用停止属性が設定されていた場合には、主制御回路31の動作制御によって、カメラ22で撮影した画像データを画像記憶部45に保存することで、利用停止中の価値記録媒体Cを投入した者の顔写真を残しておき、係員等の操作により画像記憶部45に保存された画像データをその場で確認することにより、認証のための生体情報を予め登録管理せずに、不正な利用者か正規の媒体所有者かをその場で判別できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技店に設置された遊技機で遊技を行うために使用する遊技媒体を貸出可能な価値を特定できる情報を記録した価値記録媒体を受け入れ、受け入れた価値記録媒体の残価値を精算可能な価値記録媒体精算機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技店に設置されている価値記録媒体精算機は、遊技媒体(遊技球や遊技メダル等)の貸出に用いるプリペイド媒体(購入金額に相当する価値を記憶させた磁気カードやICカード等)を受け入れて、使用せずに残った残価値を精算するもので、各遊技店に導入されている遊技媒体貸出システムに組み込まれ、様々に運用されている。特に、残価値のある価値記録媒体の精算に際しては、現金が払い出されるため、価値記録媒体の紛失や盗難が問題となる。そこで、個人の生体情報を用いて本人を識別することで、正規の所持者でなければ精算できないような生体情報認証システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−102430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、生体情報の登録が前提となるため、極めてパーソナルな情報を公的機関ではない遊技店等で収集管理されることに利用者が抵抗を感じる場合もある。また、遊技店等にとっても、収集した情報が漏洩して信頼を損なうことが無いように、生体情報の管理・維持に大きな負担が生ずる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、認証のための生体情報を予め登録管理する必要が無く、価値記録媒体の残価値が精算機で不正に精算された場合には、その精算機利用者の情報を遊技店側で確認できる価値記録媒体精算機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、遊技店に設置された遊技機で遊技を行うために使用する遊技媒体を貸出可能な価値を特定できる情報を記録した価値記録媒体を受け入れ、受け入れた価値記録媒体の残価値を精算可能な価値記録媒体精算機において、利用者が存在する可能性の高い前方空間を撮影可能な撮像手段と、予め定めた撮影実行条件が達成されることに基づいて、前記撮像手段により画像を撮影させる撮影制御手段と、前記撮影制御手段の制御により画像を撮影した撮像手段からの画像データを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶された画像データを可視表示する画像表示手段および/または前記画像記憶手段に記憶された画像データを外部記憶媒体へ供給する画像供給手段を備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の価値記録媒体精算機において、予め定めた記憶画像提供条件の可否を判定する記憶画像提供条件判定手段を備え、該記憶画像提供条件判定手段によって記憶画像提供条件を満たすと判定された場合に限って、前記画像表示手段および/または画像供給手段が能動化されるようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の価値記録媒体精算機において、金銭を受け入れ、金額に応じた価値を利用可能な価値記録媒体を発行する価値記録媒体発行機の機能を備え、価値情報記録媒体の発行金額が所定金額以上であることを撮影実行条件の一つに設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る価値記録媒体精算機によれば、利用者が存在する可能性の高い前方空間を撮影可能な撮像手段と、予め定めた撮影実行条件が達成されることに基づいて、前記撮像手段により画像を撮影させる撮影制御手段と、前記撮影制御手段の制御により画像を撮影した撮像手段からの画像データを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶された画像データを可視表示する画像表示手段および/または前記画像記憶手段に記憶された画像データを外部記憶媒体へ供給する画像供給手段を備えるので、この価値記録媒体精算機の利用者情報を画像データとして記録し、この情報をトラブル解決に利用することができる。すなわち、認証のための生体情報を予め登録管理する必要が無く、価値記録媒体の残価値が精算機で不正に精算された場合には、その精算機利用者の情報を遊技店側で確認できるのである。
【0010】
また、請求項2に係る価値記録媒体精算機によれば、予め定めた記憶画像提供条件の可否を判定する記憶画像提供条件判定手段を備え、該記憶画像提供条件判定手段によって記憶画像提供条件を満たすと判定された場合に限って、前記画像表示手段および/または画像供給手段が能動化されるようにしたので、画像記憶手段に記憶された画像データの提供を受ける権限を有しない者が画像データを表示させたり画像データを持ち出したりすることを防止できる。
【0011】
また、請求項3に係る価値記録媒体精算機によれば、金銭を受け入れ、金額に応じた価値を利用可能な価値記録媒体を発行する価値記録媒体発行機の機能を備え、価値情報記録媒体の発行金額が所定金額以上であることを撮影実行条件の一つに設定したので、所定金額以上の価値記録媒体を購入した利用者の情報を記録して、後々のトラブルに備えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係る価値媒体精算機の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。なお、本実施形態では、価値記録媒体を発行する価値記録媒体発行機の機能を備える精算・販売機1として説明するが、販売機能を備えていない構成としても構わない。また、本実施形態の精算・販売機1は、遊技媒体(パチンコ球やコイン形状の遊技メダル)を貸し出すための価値記録媒体Cとして、四角薄板状のプリペイドカード(IC内蔵式もしくは磁気記録式のカード)およびICを内蔵したコイン形状のICコインの両方を取り扱えるものとしたが、どちらか一方のみ取り扱える構成としても良い。
【0013】
図1は精算・販売機1の外観図で、図2は精算・販売機1の内部諸機能についての概略ブロック図である。
【0014】
精算・販売機1は、前面扉1aが本体1bに対して開閉自在に設けられ、利用者が相対する前面扉1aの前面側には、種々の情報を可視表示する液晶表示装置11、利用者が押下操作する操作ボタン12、価値記録媒体Cを購入或いは既に所持している価値記録媒体Cへ価値をチャージするための現金が投入される貨幣処理装置13の紙幣投入口13a,硬貨投入口13b、操作者が所持している価値記録媒体Cの精算・チャージのための処理を行う価値記録媒体処理装置14のカード投排口14a,コイン投入口14b、販売コインホッパ15から排出される価値記録媒体Cおよび硬貨ホッパ16から排出される釣り銭や精算金の硬貨を取り出すコイン・硬貨取出口17等を備える。
【0015】
また、販売コインホッパ15と硬貨ホッパ16の近傍には電波センサ18を設けてあり、販売コインホッパ15や硬貨ホッパ16に電波を放射して誤動作を引き起こす不正(価値記録媒体や硬貨を排出させる不正)を検知する。さらに、前面扉1aの施錠機構を操作する開閉キーを挿入する鍵挿入口19には、開閉キーが挿入されたことを検出する解錠センサ20を設けてあり、前面扉1aを開閉するためにキー操作を行った状態を検知することができる。なお、解錠センサ20に代えて、前面扉1aが本体1bに対して開放された状態を直接検知する開放センサを設けるようにしても良い。
【0016】
上述した一般的な精算機や販売機が備えている機能のほかに、利用者が存在する可能性の高い前方空間を検知エリアとするエリアセンサ21、利用者が存在する可能性の高い前方空間(特に、利用者の顔)を撮影可能な撮像手段たるカメラ22(光電変換素子等を備え画像データを取得できるもの)、音声案内等を行うスピーカ23、利用者が店員等と話すためのマイク24を備える。なお、精算・販売機1の上部には、異常が発生したこと等を報知する警告灯25を設け、内部には、異常発生等に対処する遊技店員が必要とする種々の情報を打ち出すプリンタ26を設けてある。また、精算・販売機1には、投入貨幣の両替機能も設けてある。
【0017】
精算・販売機1の主たる制御機能を司る主制御回路31は、表示部32(液晶表示器11や警告灯25等),操作部33(操作ボタン12等),エリアセンサ21,プリンタ26,解錠センサ20,貨幣投入口34(紙幣投入口13a,硬貨投入口13b)から投入された貨幣Mの真贋を識別する投入貨幣識別部35,貨幣取出口36へ釣り銭や精算金を排出する貨幣収容排出部37,媒体投排口38(カード投排口14a,コイン投入口14b)から投入されて記録媒体保持部39に保持された価値記録媒体C(新規発行の場合は、媒体ストックから取り出した新規の価値記録媒体C)の記録情報を読み出したり書き換えたりする媒体R/W部40が接続され、貨幣投入口34から投入された金銭の範囲内で利用者が操作部33を操作して選択した金額に応じた価値を利用可能な価値記録媒体Cを発行する販売動作の制御や、媒体投排口38から投入された価値記録媒体Cの残価値を精算して貨幣収納排出部37より精算金を貨幣取り出し口36へ排出する精算動作の制御を行う。なお、精算・販売機1の内部機構は、外部電源が供給される電源部41により生成された電源で動作する。
【0018】
また、主制御回路31は、外部接続用中継基板43を介して、ホールコンピュータ2,顧客管理システムサーバ3,プリペイドシステム管理コンピュータ4と接続され、価値記録媒体Cの発行や精算に伴う入金信号および出金信号をホールコンピュータ2へ送信し、顧客管理システムサーバ3と顧客データに関する通信を行い、価値記録媒体Cの発行金額やチャージ金額等の情報を取引データとしてプリペイドシステム管理コンピュータ4へ送信する。
【0019】
なお、精算・販売機1で取り扱う価値記録媒体Cは、その媒体固有の識別子(ID情報)と残価値等を紐付けしてプリペイドシステム管理コンピュータ4にて管理されるもので、遊技媒体貸出機で遊技媒体を借り受けるために使用可能な価値を価値記録媒体Cに直接記録していなくても、媒体固有の識別子をプリペイドシステム管理コンピュータ4へ問い合わせることで、その残価値を精算・販売機1が知ることができる。すなわち、その価値記録媒体Cに固有の識別子が、使用可能な価値を特定できる情報として機能するのである。また、価値記録媒体Cにも残価値を記録しておき、価値記録媒体Cに記録されている残価値とプリペイドシステム管理コンピュータ4で管理している残価値とが一致しない場合には、価値記録媒体Cが改竄された可能性があるので、そのような価値記録媒体Cの利用を制限したり、エラー信号をホールコンピュータ2へ送信して待機するようにしても良い。
【0020】
上述したプリペイドシステムのプリペイド媒体として用いる価値記録媒体Cのほか、遊技機で行った遊技の結果として獲得できた遊技球を貯玉として預ける口座を顧客管理システムサーバ3内に設けて運用する貯玉システムに用いる会員カードを精算・販売機1で取り扱えるようにしても良い。この会員カードは、予め会員として登録された遊技者に配布・貸与するカードであって、更にプリペイド媒体としても利用できるチャージャブルなカードである。斯くするために、上述した価値記録媒体Cと同様、会員カードには、プリペイドシステム管理コンピュータ4内で管理するための媒体固有の識別子(ID情報)を付与し、この識別子から残価値の精算やチャージが行えるのである。
【0021】
さらに、会員カードには、顧客管理システムサーバ3上で管理する貯玉口座他の会員情報に対応する会員番号も会員カード毎に付与してあり、会員番号に基づく会員情報へのアクセスには、会員本人が予め設定したパスワードによる認証を必須とする。すなわち、会員カードが精算・販売機1に投入された場合、プリペイドシステム管理コンピュータ4への認証の他に、顧客管理システムサーバ3への認証を行うので、更にセキュリティを高めることが可能となる。例えば、プリペイドシステム管理コンピュータ4による残高認証の実行前に、顧客管理システムサーバ3による会員番号と暗証番号の認証を行うように設定すれば、正規のカード会員でない者が不正に会員カードを精算することが困難となるので、会員カードの紛失や盗難に際して、残価値が不正に精算されてしまうことを効果的に阻止できる。
【0022】
さらに、主制御回路31からの指令に応じた音声を生成する音声生成部43からの音声信号はアンプ44を介してスピーカ23より出力されるが、このアンプ44には、音声入出力端子45を介してインカムシステムから送出される音声信号も入力され、遊技店員が使用しているインカムからの音声をスピーカ23より出力することができる。また、マイク24からの入力音声は音声入出力端子45を介してインカムシステムへ送出され、精算・販売機1の利用者からの声をインカムで遊技店員が聞くことができる。なお、音声入出力端子45によるインカムシステムとの音声信号授受は、常時行えるようにしても良いし、精算・販売機1に生じたエラーの報告を受けたホールコンピュータ2の制御により、インカムシステムと連動させるようにしても良い。
【0023】
しかして、一定周期(例えば、1フレーム/秒)で画像データを出力するカメラ22は、精算・販売機1の利用者の顔を写せるように、レンズの向きや焦点等を調節してあり、カメラ22から定期的に送出される画像データは画像記憶部46にて記憶することができる。この画像記憶部46は、例えば、循環保存領域に一定の順序で画像データをストアするリングメモリを備え、主制御回路31からの保存指令を受けたときの最新画像(もしくは、その前後の複数の画像データ)を、不揮発性の画像データ記憶領域に保存する。この画像データ記憶領域に画像データを保存するに際して、投入されていた価値記録媒体Cの固有識別子、精算金額、投入金額、記録日時等の検索条件を紐付けして記録しておくと、画像データの検索・確認が容易となる。
【0024】
なお、主制御回路31が画像記憶部46に画像データ記憶を指示するタイミングは、予め定めた撮影実行条件が達成されたときである。撮影実行条件は特に限定されるものではないが、例えば、前面扉1aを開放させる解錠動作(或いは、鍵挿入口19への鍵挿入動作)を解錠センサ20が検知した場合には、その解錠操作をしたのが正規のキーを取り扱える遊技店員であるか、不正を目的とした利用者であるかを、画像記憶部46に保存された画像データによりその場で確認することができる。また、画像データを逐一ホールコンピュータ2等へ送信させずに、各精算・販売機1に保存しておくことで、ネットワーク上の伝送負荷を軽減できるという効果もある。
【0025】
また、媒体投排口38から投入された価値記録媒体Cに紐付けされた情報を管理するプリペイドシステム管理コンピュータ4からの認証結果として利用停止属性が設定(利用停止フラグがセット)されていたことを撮影実行条件とした場合は、価値記録媒体Cの盗難もしくは紛失について正規の媒体所持者から申告を受けて利用停止になっているはずの価値記録媒体Cに対して、精算もしくはチャージを行おうとしている利用者の顔写真を画像データとして残すことができる。このように、利用停止属性が設定された価値記録媒体Cが精算・販売機に投入されたときに利用者の顔写真を残しておけば、他人の価値記録媒体Cを使おうとした者を特定する上で重要な情報となるし、紛失した価値記録媒体Cを正規の所持者が自分で見つけて精算しようとした場合には、その利用者が本人であったことを画像データの記録から確認できる。なお、投入された価値記録媒体Cが利用停止であるか否かは、プリペイドシステム管理コンピュータ4からの認証結果として精算・販売機1へ知らされるものに限らず、遊技店員等が各精算・販売機1へ赴いて、個別に設定して行くようにしても構わない。
【0026】
その他、精算のために媒体投排口38から投入された価値記録媒体Cの残価値が高額であった場合、価値記録媒体Cにチャージする金額が高額であった場合などを撮影実行条件としておけば、後に高額の金銭授受で何らかの問題が発生したとき、その金銭授受に関わった利用者を事後的に確認することができるので、問題解決の重要な情報となる。また、会員カードによる貯玉システムを採用している遊技店において、顧客管理システムサーバでの認証に必須である暗証番号の入力で、誤入力の回数が予め定めた誤入力許容回数を超えた場合、誤入力許容回数を超えない範囲での誤入力で会員カードを返却した履歴が所定回数に達した場合などを撮影実行条件に設定しておき、精算・販売機1で不審な利用者の画像を撮影・記憶する様にしても良い。このような撮影実行条件を設定すれば、会員カードの紛失・盗難に気付いた正規会員が当該カードの利用停止を申告する前に、会員カードが不正使用されようとした場合でも、精算・販売機1に不審な利用者の画像が残るので、不正使用者を特定することが容易である。
【0027】
上述した本実施形態に係る精算・販売機1においては、カメラ22から一定周期で出力される画像データを記憶保持させるように画像記憶部46に指示する主制御回路31が「予め定めた撮影実行条件が達成されることに基づいて、前記撮像手段により画像を撮影させる撮影制御手段」として機能し、画像記憶部46が「撮影制御手段の制御により画像を撮影した撮像手段からの画像データを記憶する画像記憶手段」として機能するものであるが、これに限定されるものではなく、撮影実行条件の成立に伴って主制御回路31がカメラ22のシャッターを切るように画像データを出力させ、この画像データを画像記憶部46に記憶させることで、撮影制御手段と画像記憶手段を構成するようにしても構わない。
【0028】
なお、本実施形態の如く、カメラ22として一定周期で画像データを出力するタイプの撮像手段を採用した場合には、撮影実行条件の達成とは関係なく、精算・販売機1の前方領域の画像データを常時取得することが可能となる。すなわち、精算・販売機1に設けたカメラ22を監視カメラの一つとして利用することによって、監視エリアを広げ、セキュリティを高めることができるのである。
【0029】
斯くするために、カメラ22から出力される画像データは、ビデオ出力端子47を介して追尾カメラ管理システムへ供給できるようにし、追尾カメラ管理システムにて監視画像として利用する。カメラ22からの画像データを追尾カメラ管理システムにて利用する場合、画像データの出力周期を15fpsや30fpsと短くすれば、滑らかな動画像として監視に利用できる。
【0030】
また、カメラ22からの出力画像データ22を追尾カメラ管理システムへ供給する条件は特に限定されるものではなく、精算・販売機1の稼働状態とは無関係に常時出力されるようにしても良いが、本実施形態においては、精算・販売機1にエラーが発生したり正常稼働しなくなった場合に限って、カメラ22の画像データを追尾カメラ管理システムへ供給するようにした。すなわち、カメラ22とビデオ出力端子47との間に出力制御基板48を介在させることで、主制御回路31が正常稼働しているとき(正常動作信号が入力されているとき)には出力制御基板48がカメラ22からの画像データをブロックして追尾カメラ管理システムへ画像データが供給されないようにしているが、主制御回路31にエラーが生じるなどして出力制御基板48に正常動作信号が入力されなくなると、カメラ22からの画像データは出力制御基板48をスルーしてビデオ出力端子47から追尾カメラ管理システムへ供給されるようになる。
【0031】
このように、ビデオ出力端子47と出力制御基板48を設けて追尾カメラ管理システムと連携できる構成としておけば、適切な撮影実行条件の成否判断や画像記憶部46に対する画像データの保存指令を主制御回路31が正常に行えない場合、追尾カメラ管理システムに引き継いで画像データを保管できるので、精算・販売機1が機能停止に陥った後に生じたトラブルを解決するのに有効な情報となる。更に、カメラ22へバックアップ電源49から給電し、精算・販売機1の主電源が断たれた後にもカメラ22を動作可能な構成としておけば、精算・販売機1のカメラ22を営業終了後の夜間監視に利用できる。
【0032】
上述した如く、画像記憶部46に保存した画像データは、遊技店の係員等の操作によって表示できるものとし、精算・販売機1にて直接表示させる場合には、「画像記憶手段に記憶された画像データを可視表示する画像表示手段」を設ければ良く、精算・販売機1より画像データを取り出して別の表示器で表示させる場合には、「画像記憶手段に記憶された画像データを外部記憶媒体へ供給する画像供給手段」を設ければ良い。本実施形態の精算・販売機1においては、主制御回路31が画像記憶部46に記憶されている画像データを読み込んで表示部32(例えば、液晶表示装置11)に表示させることで画像表示手段として機能させると共に、画像記憶部46の記憶データを外部へ出力可能な外部メモリ接続端子50を画像供給手段として設けた。
【0033】
なお、記憶画像の提供(画像データの表示や取出)は、正規の遊技店員等に限定し、一般の利用者が容易に画像データを扱えないようにしておくことが望ましい。そこで、予め記憶画像提供条件を設定しておき、この条件が達成された場合に限って画像記憶部46に記憶してある記憶画像を提供できるようにした。例えば、画像データを表示部32に表示させるための操作パネルや、遊技店員等が所持している携帯端末装置を接続可能な外部メモリ接続端子50が、前面扉1aを開いたときに操作可能となるように設けておけば、精算・販売機1の前面扉1aを開くための鍵を所持していることが記憶画像提供条件となる。
【0034】
しかしながら、正規の鍵を使わずに前面扉1aが開けられる可能性もあるため、記憶画像提供条件が一層セキュリティの高いものとなるように、主制御回路31に「予め定めた記憶画像提供条件の可否を判定する記憶画像提供条件判定手段」としての機能を持たせておき、記憶画像提供条件判定手段によって記憶画像提供条件を満たすと判定された場合に限って、画像表示手段または画像供給手段が能動化、あるいは画像表示手段と画像供給手段の両方が能動化されるようにしても良い。例えば、前面扉1aを開いて使用可能となる操作パネルから画像データへのアクセス権限を有することを証するパスワードを入力したり、指紋照合などの生体情報認証を行うことにより、記憶画像提供条件の可否を判定し、記憶画像提供条件が達成されると、画像データの検索や表示部32への画像データ表示、外部メモリ接続端子50への画像データ出力が可能となるようにする。
【0035】
また、前面扉1aを開くことは、必ずしも記憶画像提供条件として必須である訳ではなく、前面扉1aを開かないで行える操作を記憶画像提供条件として設定しても構わない。例えば、液晶表示装置11にタッチパネル機能を設けておき、このタッチパネルからの操作によってパスワード等の認証情報を入力することで記憶画像提供条件の判定を行うようにしても良い。なお、タッチパネル操作を一般利用者が操作できないように、正規の遊技店員等が所持している携帯端末装置からの指示をうけたときに限って液晶表示装置11がタッチパネル操作画面に切り換わるようにしても良い。さらに、上述した如く記憶画像提供条件判定手段を設け、記憶画像提供条件が達成されないと画像記憶部46から画像データを外部に取り出せない構成とした場合には、外部メモリ接続端子22を前面扉1aの内部に設けておく必要はなく、前面扉1aの表面や側面等に外部メモリ接続端子22を設けるようにしても良い。
【0036】
さらに、画像確認によって特定された価値記録媒体Cの識別子をキーにして、プリペイドシステム管理コンピュータ4に問い合せることで、当該価値記録媒体Cの使用履歴を精算・販売機1へダウンロードし、その場で表示する機能を設けても良い。これにより、ダウンロードした履歴データに基づいて、当該価値記録媒体Cの入金台番号・投入台番号・消費台番号等の取引時刻等の経緯を、店員等がその場で適宜確認することが可能となり、撮影された利用者が当該価値記録媒体Cの正規な所持者か否かの判断に役立てることができる。すなわち、精算・販売機1で撮影された利用者に対して、店員等が価値記録媒体Cに紐付けされた使用履歴を確認したり、ホール内の監視カメラシステムの撮影画像と照合したりすることで、一層確実な追跡確認を行うことが可能になる。
【0037】
次に、上述した精算・販売機1により行われる精算処理を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
操作部33の選択操作により精算が選択されたときに行う精算処理に際しては、先ず、価値記録媒体Cが投入されたか否かを判断し(ステップS01)、投入されていなければ、そのまま精算処理を終了する。一方、ステップS01で価値記録媒体Cが投入されていると判定されれば、この価値記録媒体Cに固有の識別子でプリペイドシステム管理コンピュータ4へ認証を要求し(ステップS02)、受け取った認証結果として当該価値記録媒体Cが利用停止中(利用停止フラグがセットされている)か否かを判定する(ステップS03)。
【0039】
上記ステップS03で投入された価値記録媒体Cが利用停止中ではないと判定された場合には、その価値記録媒体Cに対応する残価値が所定額以上であるか否かを判定し(ステップS04)、所定額以上(例えば、4千円以上)であった場合には、カメラ22の画像データを保存(撮影)し、価値記録媒体Cを投入した利用者の顔写真を記録に残すのである(ステップS05)。このように、高額の精算金を払い出す場合には、その利用者の情報を記録しておくことで、後々のトラブルに備えることができる。
【0040】
続いて、精算金を出金することと併せて、精算金の取り忘れ注意を喚起する音声を出力し(ステップS06)、注意呼びかけ回数をカウントするタイマのタイマ値を“0”にし(ステップS07)、このタイマ値が注意呼びかけ回数の上限である上限値を超えたか否かを判定し(ステップS08)、未だ上限値に達していなければタイマ値に“1”をインクリメントし(ステップS09)、貨幣取出口36のセンサがONであるか否かを判定し(ステップS10)、既に精算金が取り出されて貨幣取出口センサがOFFであった場合には、そのまま精算処理を終了する。
【0041】
一方、精算金が取り出されてないために貨幣取出口センサがONであった場合には、改めて取り忘れ注意を喚起する音声を出力し(ステップS11)、ステップS08へ戻り、呼びかけ回数が最大値になるまでステップS08〜ステップS10を繰り返し、その間に精算金が取り出されて貨幣取出口センサがOFFになると、精算処理を終了する。
【0042】
しかして、上記ステップS03にて、投入された価値記録媒体Cが利用停止中と判定された場合、すなわち、正規の所有者が紛失もしくは盗難にあった旨を申告することで利用停止に設定された価値記録媒体Cが精算されようとしているので、カメラ22の画像データを保存(撮影)し、価値記録媒体Cを投入した利用者の顔写真を記録に残すのである(ステップS12)。斯くして、この価値記媒体Cを盗難した者や拾得物を不正に使用する者を特定できる重要な情報を記録できる。
【0043】
続いて、利用停止中の価値記録媒体Cに対して精算・販売機1自身が精算不可に設定されているか否かを判定し(ステップS13)、精算不可の設定になっていなければ、ステップS06〜ステップS11にて精算金の払い出しおよび取り忘れ防止の呼びかけを行う。このように、利用停止中の価値記録媒体Cであっても精算可能な設定にした場合は、正規の所持者が価値記録媒体Cを自ら見つけたり、価値記録媒体Cを無くしたと勘違いしていたために気恥ずかしくて利用停止の解除を申し出難かったとき、そのまま精算することができ、正規の所持者を犯人扱いして不愉快な思いをさせることが無いし、残った画像データから正規の所持者による精算であったことを事後的にも確認できる。また、店内が広く混んでいる等の理由で、利用停止中の価値記録媒体Cが投入された精算・販売機1へ係員等が駆けつけるまでに多少の時間を要するような場合には、精算処理を継続させることで犯人を精算・販売機1の前に止めておくことができるし、複数犯による犯行が疑われる場合には、精算後にそのまま泳がせて他の共犯者と接触するのを待って捕らえることもできる。
【0044】
一方、上記ステップS13で精算不可設定になっていると判定した場合には、表示部32にエラー表示を行い(ステップS14)、ホールコンピュータ2へエラー信号を送信し(ステップS15)、精算処理を継続することなく係員等の到着を待つ。なお、上記ステップS08において、精算金の取り忘れ注意の呼びかけ回数が上限値を超えた場合にも、ステップS14,ステップS15を行い、精算処理を継続することなく係員等の到着を待つ。
【0045】
エラー発生によって機能停止した精算・販売機1を係員等が常態に復帰させるための復帰動作は特に限定されるものではなく、例えば、前面扉1aを開いて操作するリセットスイッチを押すことによって常態に復帰させるようにしても良いが、撮影実行条件の達成によって、利用者の撮影画像が保存されている場合には、画像データの確認などの対処を優先的に行う必要がある。そこで、以下に、精算・販売機1で画像データ確認動作を行う場合の一具体例を説明する。
【0046】
精算・販売機1の前面扉1aを開けると保守操作用のコンソールと表示器があり、このコンソールにはテンキーボタン他数種のキー(もしくは同様機能のタッチパネル式ディスプレイ)が設けてあり、このコンソールによる入力操作からパスワード入力することで認証を行う。なお、精算・販売機1の保守操作は、内部のプリンタ26における印刷用紙の詰まりや用紙交換等、一般係員レベルで行うものと、金銭取り扱い担当マネージャー等、より高位の権限操作者を対象としたものとに分けて設定してあり、画像データの確認は、一般係員が行えるようにするか、マネージャレベル以上の権限者に制限するか、精算・販売機1に対して任意に設定できるようにしておくことが望ましい。
【0047】
保守操作用のコンソールにおける画像確認ボタンを押下すると、画像確認操作用のパスワード入力が促され、操作者がテンキーからパスワードを入力し、入力値が画像確認操作を許可されたパスワードと一致した時には、画像確認モードの画面へ移行できる。画像確認モードでは、最新画像とこれに紐付けされた情報(例えば、撮影時刻や撮影実行条件の種別〔使用中止媒体投入,精算金取り忘れ,高額精算,高額チャージ〕など)と同時に表示され、画像戻しボタン・画像送りボタンを操作することで、他の画像へ順次切り替えて行き、目的の画像を探し出すことができる。なお、画像確認操作自体も操作履歴として記録するようにしておけば、誰がいつ画像確認操作を行ったか事後的に確認できる。
【0048】
また、保守操作用のコンソールにおける画像転送ボタンを押下すると、画像転送操作用のパスワード入力が促され、操作者がテンキーからパスワードを入力し、入力値が画像転送操作を許可されたパスワードと一致した時には、画像転送モードの画面へ移行し、外部メモリ接続端子50へ転送用の外部メモリ接続を促すメッセージが表示され、外部メモリ接続端子50へ外部メモリを接続して転送実行ボタンを押すと、画像記憶部46に保存されている全ての画像とこれに紐付けされた情報が外部メモリへ転送される。このようにして取り出した画像データは、他の画像表示機能を備えた装置で表示させることができる。
【0049】
なお、精算金の取り忘れの場合にも、精算金が残っているのか、第三者に持ち去られているのか、或いは取り出されなかった精算金を精算・販売機1が自身の機能によって内部へ再収容したのか、状況を確認して対処する必要があるので、上述したと同様に、操作権限の確認を行って認証された場合にのみ、精算・販売機1を操作できるようにしておくことが望ましい。特に、精算・販売機1が精算金を再収容した場合は、これを正規の精算者に払い戻すために金銭の取り扱い権限が必要であるので、精算金の取り忘れから機能停止に陥った精算・販売機1における画像確認操作および画像転送操作はマネージャレベル以上の権限で行うように設定しておくことが望ましい。
【0050】
次に、上述した精算・販売機1により行われる販売処理を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0051】
新規に価値記録媒体Cを発行する販売処理に際しては、先ず、貨幣投入口34より貨幣が投入されたか否かを判断し(ステップS21)、投入されていなければ、そのまま販売処理を終了する。一方、ステップS21で貨幣が投入されたと判定されれば、表示部32に投入金額を表示し、投入された金額が所定金額以上(例えば、5千円、1万円の高額紙幣)であるか否かを判定する(ステップS23)。
【0052】
上記ステップS23で投入された貨幣が所定額以上であった場合には、カメラ22の画像データを保存(撮影)し、価値記録媒体Cを投入した利用者の顔写真を記録に残すのである(ステップS24)。このように、高額が投入された場合には、その利用者の情報を記録しておくことで、後々のトラブルに備えることができる。特に、偽造紙幣が使用された場合など、犯人の特定に有用な情報となる。
【0053】
続いて、一定時間内に操作(発行金額の選択操作)が有ったか否かを判定し、操作があった場合には、選択金額に応じた価値を利用可能な価値記録媒体Cを発行する(ステップS26)。このとき、投入金額と選択した金額との差額分である釣り銭があった場合には、貨幣取出口36へ釣り銭を排出する。
【0054】
そして、媒体取り忘れの注意呼びかけ回数をカウントするタイマのタイマ値を“0”にし(ステップS27)、発行された価値記録媒体Cの取り忘れ注意を喚起する音声を出力し(ステップS28)、このタイマ値が注意呼びかけ回数の上限である上限値を超えたか否かを判定し(ステップS29)、未だ上限値に達していなければタイマ値に“1”をインクリメントし(ステップS30)、媒体投排口38のセンサがONであるか否かを判定し(ステップS31)、既に価値記録媒体Cが取り出されて媒体投排口センサがOFFであった場合には、上記ステップS26で釣り銭出金が有ったか否かを判定し(ステップS32)、釣り銭出金がなければ、そのまま販売処理を終了する。
【0055】
一方、価値記録媒体Cが取り出されてないために媒体投排口センサがONであった場合には、ステップS28〜ステップS30を行うことで、改めて取り忘れ注意を喚起する音声を出力し、タイマ値をカウントアップする。取り忘れ注意の呼びかけが最大回数に達し、ステップS29でタイマ値が上限値を超えたと判定されると、表示部32にエラー表示を行い(ステップS33)、ホールコンピュータ2へエラー信号を送信し(ステップS34)、販売処理を継続することなく係員等の到着を待つ。なお、エラー発生によって機能停止した精算・販売機1を係員等が常態に復帰させるための復帰動作については、精算処理にて説明したと同様である。
【0056】
上記ステップS25にて、一定時間内に操作が無かった場合には、スピーカ23より操作を促す音声案内を行い(ステップS35)、その後の一定時間内に操作があったか否かを判定し(ステップS36)、操作がなければステップS35へ戻って再び操作を促す音声案内を行う。また、操作があった場合には、その操作が販売可能な操作であるか否かを判定し、販売可能な操作であれば、ステップS26へ飛び、上述したように価値記録媒体Cの発行動作や釣り銭排出動作を行う。
【0057】
しかしながら、上記ステップS37で販売可能な操作ではないと判定された場合には、その操作が取消もしくは両替であるか否かを判定し(ステップS38)、取消もしくは両替の操作でもないと判定された場合、例えば、投入金額を超えた発行額を選択することで販売不可能な操作であった場合には、再びステップS35〜ステップS38を行うことで、操作を促す音声案内を行い、操作された内容を判定する。なお、操作を促す音声案内にも上限回数を設け、それでも適切な操作が行われない場合には、上記ステップS33およびステップS34を行って機能停止するようにしても良い。
【0058】
上記ステップS38で、取消または両替が選択されていた場合には、出金動作を行うと共に、その履歴を記録し(ステップS39)、貨幣の取出を促す音声案内を行い(ステップS40)、貨幣取出口36に排出された貨幣が残っている状態を検知する貨幣取出口センサがONか否かを判定し(ステップS41)、貨幣取出口センサがOFFになっていれば、返却もしくは両替した貨幣が取り出されたものとして販売処理を終了する。
【0059】
しかしながら、ステップS41で貨幣取出口センサがONであると判定された場合には、ステップS40へ戻って貨幣取出を促す音声案内を行う。また、上記ステップS32で釣り銭出金有りと判定された場合にも、ステップS41にて釣り銭の取り忘れによって貨幣取出口センサがONになっていないかを判定し、貨幣取出口センサがONであればステップS40へ戻って貨幣取出を促す音声案内を行う。なお、貨幣取出を促す音声案内にも上限回数を設け、それでも貨幣取出口センサがOFFに変わらない場合には、上記ステップS33およびステップS34を行って機能停止するようにしても良い。
【0060】
以上、本発明に係る遊技媒体貸出装置の実施形態を添付図面に基づいて説明したが、本発明の包摂範囲は、これらの実施形態に限定されるものではなく、公知既存の手法を適宜転用することで実現しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る価値記録媒体精算機の実施形態である精算・販売機の外観斜視図である。
【図2】精算・販売機の内部諸機能についての概略ブロック図である。
【図3】精算・販売機が行う精算処理のフローチャートである。
【図4】精算・販売機が行う販売処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
1 精算・販売機
22 カメラ
31 主制御回路
32 表示部
33 操作部
34 貨幣導入口
35 投入貨幣識別部
36 貨幣取出口
37 貨幣収納排出部
38 媒体投排口
39 記録媒体保持部
40 媒体R/W部
46 画像記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店に設置された遊技機で遊技を行うために使用する遊技媒体を貸出可能な価値を特定できる情報を記録した価値記録媒体を受け入れ、受け入れた価値記録媒体の残価値を精算可能な価値記録媒体精算機において、
利用者が存在する可能性の高い前方空間を撮影可能な撮像手段と、
予め定めた撮影実行条件が達成されることに基づいて、前記撮像手段により画像を撮影させる撮影制御手段と、
前記撮影制御手段の制御により画像を撮影した撮像手段からの画像データを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶された画像データを可視表示する画像表示手段および/または前記画像記憶手段に記憶された画像データを外部記憶媒体へ供給する画像供給手段を備えることを特徴とする価値記録媒体精算機。
【請求項2】
予め定めた記憶画像提供条件の可否を判定する記憶画像提供条件判定手段を備え、該記憶画像提供条件判定手段によって記憶画像提供条件を満たすと判定された場合に限って、前記画像表示手段および/または画像供給手段が能動化されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の価値記録媒体精算機。
【請求項3】
金銭を受け入れ、金額に応じた価値を利用可能な価値記録媒体を発行する価値記録媒体発行機の機能を備え、
価値情報記録媒体の発行金額が所定金額以上であることを撮影実行条件の一つに設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の価値記録媒体精算機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−307163(P2008−307163A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−156238(P2007−156238)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【出願人】(501468770)株式会社ジョイコシステムズ (66)
【Fターム(参考)】