説明

便器排水路の吸排気装置

【課題】便器排水路から空気を吸引排出する際の吸引スピードと吸引量とを制御することが可能な便器排水路の吸排気装置を提供する。
【解決手段】主弁Vが開弁し、洗浄水が給水配管10を通ってリム3に供給されて便鉢が洗浄されると共に、洗浄水の一部が配管12を介してエゼクタ21内を通る。これにより負圧タンク30内に負圧が蓄圧される。次いで作動弁Vが開弁し、負圧タンク30と作動タンク40の第1室41とが連通する。これにより、作動タンク40内の隔膜43が引き上げられ、排水流路5内の空気が作動タンク40の第2室42内に吸引排気され、サイホン排出流が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイホン形成を早期化するための便器排水路の吸排気装置に係り、特に負圧発生装置を有する該吸排気装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
便鉢の下部に連なる第1トラップ部と、この第1トラップ部の下流側の第2トラップ部と、便器洗浄時に第1トラップ部と第2トラップ部との間の排水路から排気してサイホン形成を早期化するための負圧発生用アスピレータとを設けた洋風便器設備が特開平10−96255号公報に記載されている。なお、排水路から吸い出した空気は、アスピレータ排出水と共にリム通水路へ放出される。
【0003】
特開2002−61262号には、便器洗浄に際し、エゼクタによってトラップの頂部から空気を吸い出し、この空気及びエゼクタの排出水をトラップの下降管路へ吐出するようにした便器の洗浄方法が記載されている。
【特許文献1】特開平10−96255号公報
【特許文献2】特開2002−61262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特開平10−96255号公報及び特開2002−61262号公報では、エゼクタで発生した負圧をそのまま排水路に伝達するようにしているため、排水路から空気を吸引排出するスピードと吸引量の調整が難しい。
【0005】
本発明は、排水路から空気を吸引排出する際の吸引スピードと吸引量とを制御することが可能な便器排水路の吸排気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の便器排水路の吸排気装置は、負圧発生装置によって便器排水路から吸排気する吸排気装置において、該負圧発生装置で発生した負圧を蓄える負圧タンクと、内部が可動仕切体により第1室と第2室とに区画された作動室と、該第1室内と前記負圧タンク内との連通及び遮断の切替を行う切換手段と、該第2室内と前記便器排水路とを連通する連通路とを有することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の便器排水路の吸排気装置は、請求項1において、前記第1室内と大気との連通及び遮断を行う大気開放弁を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の便器排水路の吸排気装置は、負圧発生装置で発生した負圧を蓄える負圧タンクを有する。この負圧タンクに蓄えられた負圧を作動室の第1室に伝達して便器排水路内の空気を該作動室の第2室へ吸引排気することにより、排水路内のサイホン形成が効果的に行われる。
【0009】
本発明では、切換手段によって第1室内と負圧タンク内とを連通させると、第1室側が負圧となり、該負圧が作用して可動仕切体が第1室側に移動し、第2室の容積が増加する。このときの第2室の容積の増加量は一定であるため、該第2室の容積の増加に伴って便器排水路から第2室へ吸引排気される空気量は一定になる。このため、排水路内のサイホン形成が安定して行われると共に、排水路内の空気と共に水まで吸引されることが防止される。
【0010】
なお、該作動室の内容積を選定することにより、便器排水路から第2室へ吸引排気される空気量を適切な量にすることができる。
【0011】
また、負圧タンクの内容積や、切替手段の通気口径などを選定することにより、便器排水路から第2室へ吸引排気するスピードを制御することができる。例えば、負圧タンクの内容積が小さい場合、切換手段によって第1室内と負圧タンク内とを連通させたときに負圧タンク内の負圧は急激に弱まるため、吸排気スピードが遅くなる。一方、負圧タンクの内容積を大きくすると、切換手段により第1室内と負圧タンク内とを連通させたときに負圧タンク内の負圧はさほど弱まらないため、吸排気スピードが遅くならない。
【0012】
本発明では、可動仕切体によって第1室と第2室とを区画し、第2室側のみを便器排水路に連通させることにより、便器排水路の汚水や臭気を含んだ空気などが負圧タンクや負圧発生装置側へ入り込むことが防止される。
【0013】
本発明の便器排水路の吸排気装置は、さらに、前記第1室内と大気との連通及び遮断を行う大気開放弁を有することが好ましい。この場合、便器排水路から第2室へ吸引排気した後、該大気開放弁を開弁することにより、第1室内を大気圧に戻すことができる。これにより、可動仕切体が元の位置に戻され、次回の洗浄が安定して行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
第1〜6図は実施の形態に係る便器排水路の吸排気装置を備えた洋風便器設備が、それぞれ順に、非洗浄時、便鉢洗浄・負圧蓄圧工程、吸排気工程、追水工程初期、追水工程終期及び大気開放・覆水工程にあるときの作動状態を示す模式図である。第7図は第1〜6図の洋風便器設備の作動を説明するタイミングチャートである。
【0016】
陶器製の洋風便器本体1における便鉢2の上部内周にリム3が設けられている。便鉢2は、トラップ4、排水流路5及びサブトラップ6を介して排水口7と連通している。この排水流路5は、トラップ最高位部4aから、下方に立ち下がってサブトラップ6に連なっている。排水口7は排水管に接続される。
【0017】
このサブトラップ6は、該排水流路5の管壁下部の最低位部6bの下側を回り込み、次いで溢出用の最高位部6aに到るU字状流路よりなる。このサブトラップ6の該最高位部6aの高さは、該最低位部6bよりも若干高位となっている。
【0018】
ただし、該最低位部6bは、最高位部6aよりも若干高位とされてもよい。この場合、サブトラップ6内に水が溜まっても、水面の高さは最低位部6bより低位となっている。しかし、排水流路5に後述の通り負圧がかけられ、サブトラップ6内に多量の水が流れ込むと、サブトラップ6内の水位が該最低位部6bよりも上昇し、サブトラップ6が封水される。これにより、排水流路5内と排水口7側とが封隔される。
【0019】
上記リム3に対し給水配管10が接続されている。なお、この便器本体1は、便鉢後方側からリム3の右側又は左側にのみ水が供給される片回り給水方式となっている。このため、給水配管10よりリム3に向って水が供給されると、便鉢2内に右回り又は左回りの旋回流が形成される。
【0020】
この給水配管10から配管11,12,13が分岐している。配管11の先端にはバキュームブレーカ11aが設けられている。
【0021】
配管12は水タンク20内に導入され、その先端が、負圧発生装置としてのエゼクタ21の流入口に接続されている。エゼクタ21の流出口に配管23の基端が接続され、この配管23の先端は水タンク20内に開放している。エゼクタ21のスロート部に設けられた空気吸引口に、逆止弁Vを備えた空気吸引配管22の基端が接続されている。該配管22の先端は水タンク20の外側に引き出され、負圧タンク30に接続されている。
【0022】
上記逆止弁Vは、空気が空気吸引配管22からエゼクタ21へ流れることを許容し、これと反対方向へ空気が流れることを阻止するものである。この逆止弁Vは水タンク20の外側に設けられている。
【0023】
負圧タンク30に、切換手段としての作動弁Vを備えた配管31の基端が接続され、該配管31の先端が作動タンク40の上部に接続されている。この作動タンク40内は可動仕切体としての隔膜43によって上側の第1室41と下側の第2室42とに区画されている。該配管31は第1室41に接続されている。また、該作動タンク40の第1室41には大気開放弁Vを備えた大気開放配管32の基端が接続され、該配管32の先端は大気に開放している。該作動タンク40の第2室42と前記排水流路5の上端部とが連通路44を介して連通している。
【0024】
給水配管10のうちこれら配管11,12の接続部よりも下流側に、配管13が接続されている。該配管13は開閉弁Vを備えており、該配管13の先端は水タンク20内に導入され、ジェットポンプ24の下端側の流入口に接続されている。このジェットポンプ24のスロート部に設けられた水吸引口24aは水タンク20内に開放している。この水吸引口24aは水タンク20内の下部に位置する。
【0025】
該ジェットポンプ24の流出口に追水用配管25の基端が接続され、該配管25の先端は水タンク20から引き出されてリム3に接続されている。
【0026】
この洋風便器設備には、主弁V、開閉弁V、作動弁V及び大気開放弁Vの開閉のタイミングを制御する制御手段(図示略)が設けられている。この制御手段としては特に限定はなく、例えば電気信号によって各弁を開閉させるものであってもよく、機械的に弁を開閉させるものであってもよい。機械的に弁を開閉させる場合、例えば、給水配管10に水車を設け、該水車の回転を歯車列を介して複数のカムを備えた軸に伝え、各カムの回転によりカム駆動式の各弁V、V、V及びVを開閉させるようにしてもよい。
【0027】
図示は省略するが、これら水タンク20、負圧タンク30、作動タンク40、制御手段等は洋風便器本体1の後部に設けられたユニットケース内に収納されている。
【0028】
このように構成された洋風便器設備の作動について次に説明する。
【0029】
[非洗浄時(第1図)]
第7図において、t時点よりも前の非洗浄時には、主弁V、開閉弁V、作動弁V及び大気開放弁Vは閉弁している。
この状態では、作動タンク40内の隔膜41は作動タンク40内の底面に当接している。
【0030】
[便鉢洗浄・負圧蓄圧工程(第2図)]
用便後、第7図のtの時点において、便器使用者によって主弁Vが開弁操作される。
主弁Vが開弁すると、給水配管10から洗浄水がリム3に供給され、便鉢2の内面に沿って旋回しながら流れ落ち、便鉢2内に旋回流が形成される。この旋回流によって固形排泄物が便鉢の中央に集められると共にペーパーがほぐれて水となじみ、水中に分散するようになる。このため、後にサイホン排出流が形成されると、排泄物及びペーパーがスムーズに排出される。
【0031】
また、給水配管10内を流れる洗浄水の一部は配管12、エゼクタ21及び配管23を通って水タンク20内に溜められる。このエゼクタ21内に水が流れることにより、エゼクタ21が、負圧タンク30内の空気を配管22及び逆止弁Vを介して水タンク20内に吸引排気する。これにより、負圧タンク30内に負圧が徐々に蓄積される。
【0032】
負圧タンク30から水タンク20内に供給された空気は、該水タンク20内の上部に溜まる。
【0033】
水タンク20内に、これら配管12からの水と、負圧タンク30からの空気とが供給されることにより、水タンク20内は徐々に加圧される。
【0034】
[吸排気工程(第3図)]
の時点において、制御手段によって作動弁Vが開弁される。これにより、負圧タンク30内の負圧が配管31及び作動弁Vを介して作動タンク40の第1室41に伝達され、該第1室41内が減圧される。この第1室41内の減圧により作動タンク40内の隔膜43が引き上げられ、第3図の通り隔膜43が移動して作動タンク40の天井面に当接する。
【0035】
該隔膜43が移動することにより排水流路5内の空気が連通路44を介して作動タンク40の第2室42内に吸引排気され、排水流路5内が減圧される。このとき、便鉢2内の水位は給水配管10からの給水によって十分に高くなっており、トラップ最高位部4aとの間の水頭差が十分に大きなものとなっている。このため、便鉢2内の汚水は、この水頭差と排水流路5内の負圧との重畳した付勢力によりトラップ4から排水流路5へ勢いよく排出され、トラップ4及び排水流路5内に強力なサイホン排出流が形成される。
【0036】
このサイホン排出流の形成により便鉢2内の水が勢いよく流れて便鉢2内の水位が低下し、水位がトラップ4の入口の高さに近づく。このため、ペーパー等の水に浮く軽量物がトラップ4の入口から容易に排出される。
【0037】
このように、本実施の形態では、負圧タンク30内に十分に蓄積された負圧を用いて排水流路5内を負圧にする。このため、作動弁Vを開弁すると、急激に排水流路5内が減圧され、便鉢2からトラップ4へ水が勢い良く流れ込むようになり、効率よくサイホン排出流が形成される。
【0038】
本実施の形態では隔膜43によって作動タンク40内が第1室41と第2室42とに区画され、第2室42のみが排水流路5と連通している。このため、排水流路5の汚水や臭気を含んだ空気などが負圧タンク30やエゼクタ21側へ入り込むことが防止される。
【0039】
本実施の形態では、隔膜43が作動タンク40の底面と当接する位置から作動タンク40の天井面に当接する位置に移動することにより、作動タンク40の容積に相当する一定量の空気が排水流路5から吸引排気される。従って、作動タンク40の容積を適切に選定することにより、排水流路5から適量の空気を過不足なく吸引排気することができる。
【0040】
なお、便鉢2やトラップ4、排水流路5の容積などに応じて該作動タンク40の内容積を選定することにより、排水流路5から第2室42へ吸引排気される空気量を適切な量にすることができる。
【0041】
また、負圧タンク30の容積や作動弁Vの開口径、開度、配管31の管径などを調整することにより、排水流路5内の空気の吸排気速度を調整することができる。例えば、負圧タンク30の容積が大きく、大容量の負圧を蓄えることができる場合にあっては、負圧タンク30内の負圧により隔膜43は急激に引き上げられることになり、排水流路5内からの空気の吸排気速度が速くなる。作動弁Vの開度を大きくした場合も同様である。一方、負圧タンク30の容積を小さくしたり、作動弁Vの開度を小さくした場合にあっては、排水流路5内からの空気の吸排気速度が遅くなる。
【0042】
[追水工程初期(第4図)]
便鉢2の水位がトラップ4の入口の高さ近傍にまで低下したtの時点において、制御手段によって開閉弁Vが開弁される。これにより、給水配管10内の洗浄水の一部が分流し、配管13、ジェットポンプ24及び配管25を介してリム3に供給される。このとき、ジェットポンプ24内を流れる洗浄水の水流と、第2図〜第3図の工程で水タンク20内に生じた加圧力により、水タンク20内に溜められた貯留水がジェットポンプ24の水吸引口24aから吸引され、該配管13からの洗浄水と共に配管25を通ってリム3に供給される。これにより、水タンク20内の水位は低下する。
【0043】
このように、給水配管10からリム3に供給される洗浄水に加えて、配管25からの追加供給水(追水)も便鉢2に供給されるため、便鉢2の水位が上昇する。このため、トラップ3は破封せず、サイホン作動が途切れることなく継続するようになり、汚物の排出能力が高いものとなる。また、この追水によって便鉢2内に残留するペーパー等の軽量物が強力に排出される。
【0044】
本実施の形態では、第2図〜第3図の工程においてエゼクタ21に供給した水を水タンク20内に溜め、この貯留水を追水として使用するため、水の有効利用が図られる。また、このエゼクタ21の排出水を一旦水タンク20に蓄え、ジェットポンプ24によって便鉢2に供給するようにしているので、多量の追水を一気に便鉢2に供給することができる。なお、開閉弁Vの開弁タイミングを選定することにより、追水の開始及び停止のタイミングを自在に設定することができる。
【0045】
本実施の形態では、水タンク20は密閉されており、上記の通り追水開始時には水タンク20内は加圧された状態となっているので、水タンク20内の水がこの圧力による付勢を受けて高流速かつ多量にエゼクタ24によって吸引される。このため、水タンク20から便鉢2へ水を追加供給する際の単位時間当りの供給量を多くすることができる。
【0046】
本実施の形態では、この水タンク20の下部から水を取り出して便鉢2に送水するため、水タンク20内で気泡が水から分離されるようになり、追加供給水が気泡を全く又は殆ど含まないようになる。この結果、追加供給水が便鉢2に流出する際の異音(例えば、気泡の破裂音など)の発生が防止される。
【0047】
[追水工程終期(第5図)]
第5図の通り、tの時点からしばらく経過したtの時点で、開閉弁Vが制御手段によって閉弁される。これにより配管25からリム3への追水の供給がなくなり、便鉢2内の水位が低下する。さらに水位が低下するとトラップ4が破封し、サイホン作動が停止する。
【0048】
なお、開閉弁Vを閉弁する時点tは、水タンク20内の水位がジェットポンプ24のスロート部に設けられた水吸引口よりも低位となった後でもよいが、該水吸引口よりも低位になる前であることが好ましい。この場合、該水吸引口から水タンク20内の空気が吸引されることが防止される。このため、ジェットポンプ24が水タンク20内の空気を吸引して異音が発生することが防止されると共に、空気を巻き込んだ水が配管25を通ってリム3から流出して異音が発生することも防止される。
【0049】
[大気開放・覆水工程(第6図)]
の時点で制御手段によって作動弁Vが閉弁されると共に、大気開放弁Vが開弁される。これにより作動タンク40内の第1室41が大気圧に戻り、この大気圧及び隔膜43の自重により隔膜43が下方に押し下げられて作動タンク40内の底面に当接し、第1図の状態に復帰する。
その後、tの時点で制御手段によって大気開放弁Vが閉弁される。
【0050】
サイホン作動が停止してからしばらく経過し、便鉢2内に水が溜まると、tの時点において主弁Vが閉弁される。これにより非洗浄時の状態に戻り、洗浄が終了する。
【0051】
本実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、大気開放弁Vを備えた配管32を作動タンク40の上部に接続したが、配管31のうち作動弁Vと作動タンク40との間の箇所に接続してもよい。
【0052】
配管12のエゼクタ21よりも上流側に弁を設け、通水工程において、該弁を閉弁してから開閉弁Vを開弁するようにしてもよい。この場合、配管13内を流れる洗浄水の量が多くなるため、ジェットポンプ24によって水タンク20内の貯留水がより強力に吸引排出され、追水の水勢が強くなる。
水タンク20は密閉タンクであるが、非密閉タンクであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施の形態に係る便器排水路の吸排気装置を備えた洋風便器設備が、非洗浄時にあるときの状態を示す模式図である。
【図2】第1図の洋風便器設備が、便鉢洗浄・負圧蓄圧工程にあるときの作動状態を示す模式図である。
【図3】第1図の洋風便器設備が、吸排気工程にあるときの作動状態を示す模式図である。
【図4】第1図の洋風便器設備が、追水工程初期にあるときの作動状態を示す模式図である。
【図5】第1図の洋風便器設備が、追水工程終期にあるときの作動状態を示す模式図である。
【図6】第1図の洋風便器設備が、大気開放・覆水工程にあるときの作動状態を示す模式図である。
【図7】第1〜6図の洋風便器設備の作動を説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1 便器本体
2 便鉢
3 リム
4 トラップ
5 排水流路
6 サブトラップ
7 排水口
10 給水配管
20 水タンク
21 エゼクタ
24 ジェットポンプ
30 負圧タンク
40 作動タンク
41 第1室
42 第2室
43 隔膜
44 連通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負圧発生装置によって便器排水路から吸排気する吸排気装置において、
該負圧発生装置で発生した負圧を蓄える負圧タンクと、
内部が可動仕切体により第1室と第2室とに区画された作動室と、
該第1室内と前記負圧タンク内との連通及び遮断の切替を行う切換手段と、
該第2室内と前記便器排水路とを連通する連通路と
を有することを特徴とする便器排水路の吸排気装置。
【請求項2】
請求項1において、前記第1室内と大気との連通及び遮断を行う大気開放弁を有することを特徴とする便器排水路の吸排気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−218038(P2007−218038A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−42636(P2006−42636)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】