説明

保護パッド用衝撃吸収体、これを用いた保護パッド及び保護用衣類

【課題】狭い面積で衝撃を集中的に受けたときにも、腰部や大腿部等の保護部位をしっかりと保護するとともに、その保護部位にぴったりと当接させ、かつ、当接させた保護部位の通気性の向上を図ることができ、また、保護部位との当接面積を増減させることができるようにする。
【解決手段】本発明は、外部から加えられる衝撃から腰部等の保護部位を保護するためのものであり、外部から加えられる衝撃を吸収緩和する衝撃吸収材1内に、当該衝撃を分散する衝撃分散部材2を埋設した保護パッド用衝撃吸収体Aを主要の構成としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば転倒等において外部から加えられる衝撃から、腰部の腰骨や大腿部の大腿骨等の保護部位を保護するための保護パッド用衝撃吸収体、これを用いた保護パッド及び保護用衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の保護パッド用衝撃吸収体は、転倒,事故,スポーツ,及び他の関連する出来事による衝撃に起因した損傷から腰部を守るためのものであり、特に、不慮の転倒に起因した腰部の損傷は、骨粗しょう症の人や初老の人等に生じやすい。
上記した転倒等による腰部の損傷を防止しようとして、特表2001−515548号公報に開示された構成からなる保護パッドが提案されている。
この保護パッドは、内面,外面及び厚みを有し、比較的高密度の独立気泡のポリマーフォームの第1の層と、比較的低密度の独立気泡のポリマーフォームの第2の層とを含んでいるとともに、少なくともひとつの弾性エネルギー吸収用インサートを前記の層に挿入して一緒に固定した構成のものであり、この構成によって比較的軽量で高い耐衝撃性を得ようとしたものである。
【特許文献1】特表2001−515548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記した従来の保護パッドは、これの外面全体に衝撃が加えられたような場合には、その衝撃を吸収することができると考えられるが、その外面の一部に衝撃が加えられたときには、その衝撃を充分に吸収できないという欠点がある。
また、体格の違い等に合わせて腰部に当接する面積を変えたいという要望もあるが、この要望に応えるためには、サイズの異なる複数の保護パッドを用意しなければならず、不経済である。
さらに、装着感を向上させるには、当接させたときに、腰部の曲面に沿った形状に変形することが好ましいが、上記した従来の保護パッドでは、充分に対応できるものではない。
【0004】
そこで本発明は、狭い面積で衝撃を集中的に受けたときにも、腰部や大腿部等の保護部位をしっかりと保護することを主たる目的とし、これに加えて、その保護部位にぴったりと当接させられるとともに、当接させた保護部位の通気性の向上を図ることができ、また、保護部位との当接面積を増減させることができる保護パッド用衝撃吸収体、これを用いた保護パッド及び保護用衣類の提供を副たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の構成は、次のとおりである。
請求項1に記載した保護パッド用衝撃吸収体は、外部から加えられる衝撃から腰部や大腿部等の保護部位を保護するための保護パッドに用いられるものであり、その外部から加えられる衝撃を吸収緩和する衝撃吸収材内に、当該衝撃を分散する衝撃分散部材を埋設していることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の保護パッド用衝撃吸収体は、請求項1に記載した衝撃吸収材に、これの表裏面を連通する通気用孔が形成されているものである。
【0007】
請求項3に記載の保護パッド用衝撃吸収体は、請求項1又は2に記載した衝撃吸収材を、衝撃分散部材の輪郭にほぼ一致させた収容孔を形成した基材の両面に、互いに反発力の
異なる緩衝材を貼着した三層構造にしていることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の保護パッド用衝撃吸収体は、請求項3に記載した2つの緩衝材のうち、保護部位側の緩衝材を、通気性を有する高発泡低反発ウレタンフォーム等のプラスチック発泡体で形成していることを特徴としている。
【0009】
請求項5に記載の保護パッド用衝撃吸収体は、請求項1〜4のいずれかに記載した衝撃分散部材が、コイル形に巻回した2本の金属線材を、これらが重なり合う接触部分と、重なり合わない隙間部分とが形成されるように互いに位置ずれさせて絡み合わせ、かつ、全体が扁平となるように圧接されていることを特徴としている。
【0010】
請求項6に記載の保護パッドは、請求項1〜5のいずれかに記載した複数の保護パッド用衝撃吸収体を、互いの相対的な傾きを許容するようにして密集させて配列していることを特徴としている。
【0011】
請求項7に記載の保護パッドは、請求項6に記載した各保護パッド用衝撃吸収体を互いに同形同大の多角形の板状体に形成しておき、これらの側壁面どうしを対向近接させていることを特徴としている。
【0012】
請求項8に記載の保護パッドは、請求項6又は7に記載した各保護パッド用衝撃吸収体を、通気性を有する外装材内に収容縫着した構成になっている。
【0013】
請求項9に記載した保護用衣類は、請求項6〜8のいずれかに記載した保護パッドを収容するためのパッド収容袋を、着用したときに保護部位に対向することになる位置に配設していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜9に記載した発明によれば、狭い面積で衝撃を集中的に受けたときにも、腰部や大腿部等の保護部位をしっかりと保護することができる。すなわち、広い面積に加えられた外部からの衝撃は、衝撃吸収材によって吸収緩和され、また、狭い面積に集中的に加えられた外部からの衝撃は、衝撃分散部材により分散される。これにより、腰部や大腿部等の保護部位をしっかりと保護することができる。
【0015】
請求項1〜9に記載の発明で得られる上記共通の効果に加え、各請求項に記載した発明によれば次の各効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、衝撃吸収材に通気用孔を形成しているので、通気性を向上させることができる。
【0016】
請求項3に記載した発明によれば、衝撃分散部材の輪郭にほぼ一致させた収容孔を形成した基材の両面に、互いに反発力の異なる緩衝材を貼着した三層構造にした衝撃吸収材を採用しているので、保護部位にかかる衝撃を良好に吸収緩和できる。
【0017】
請求項4に記載した発明によれば、2つの緩衝材のうち、保護部位側の緩衝材を、通気性を有する高発泡低反発ウレタンフォーム等のプラスチック発泡体で形成しているので、保護部位にかかる衝撃を良好に吸収緩和できるとともに、通気性をさらに向上させることができる。
【0018】
請求項5に記載した発明によれば、コイル形に巻回形成した2本の金属線材を、これらが重なり合う接触部分と、重なり合わない隙間部分とが形成されるように互いに位置ずれさせて絡み合わせ、かつ、全体が扁平となるように圧接しているので、衝撃吸収材ととも
に可撓変形させることができる。これにより、腰部や大腿部等の保護部位をしっかりと保護することができる。これにより、保護パッド用衝撃吸収体を上記の保護部位にぴったりと当接させることができる。
また、単位面積当たりの重量を低減させられるので、軽量化を図ることができる。従って、これを装着していても身体的な負担となることがない。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、複数の保護パッド用衝撃吸収体を、互いの相対的な傾きを許容するように密集させて配列しているので、保護部位にぴったりと当接させることができる。また、保護部位との当接面積を増減させることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、各保護パッド用衝撃吸収体を互いに同形同大の多角形の板状体に形成しておき、これらの側壁面どうしを対向近接させているで、それらの保護パッド用衝撃吸収体どうしを密集して配列しやすい。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、保護パッドを収容するためのパッド入れを、着用したときに保護部位に対向することになる位置に配設しているので、保護パッドを簡単に保護部位に対向させることができるとともに、その保護パッドを着用するための装具等を別に用意する必要がない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る保護パッド用衝撃吸収体の斜視図、図2は、その分解斜視図、図3は、図1に示すI‐I線に沿う断面図、図4は、図3に示すII‐II線に沿う断面図である。
【0023】
本発明の一実施形態に係る保護パッド用衝撃吸収体(以下たんに「衝撃吸収体」という)Aは、後述する保護パッドBに用いるものであり、それは、外部から加えられる衝撃を吸収緩和する衝撃吸収材1内に、当該衝撃を分散する衝撃分散部材2を埋設した構成になっている。
本実施形態において「衝撃を吸収緩和する」とは低反発であることを意味しており、外部から加えられる衝撃のうち、特に、衝撃吸収体Aの外面全体に加えられるような広い面積で受ける衝撃を吸収緩和するようになっている。
また、「衝撃を分散する」とは、外部から加えられる衝撃のうち、特に、衝撃吸収体Aの一部に加えられるような狭い面積で集中的に受ける衝撃を分散することを意味している。換言すると、単位面積当たりに加わる衝撃力を低下させている。
【0024】
衝撃吸収材1は、基材3の両面に、互いに反発力の異なる緩衝材4,5を貼着した三層構造にしているとともに、側壁面間の寸法W1=45(ミリ)、対向する頂部間の寸法W2=52(ミリ)、厚みt=11(ミリ)ほどの大きさにした正六角形の板状体に形成されている。
なお、この衝撃吸収材1は、本実施形態に示すような正六角形に形成することに限るものではなく、凸多角形,凹多角形若しくは異形の多角形に形成することができる。また、多角形に限らず、新円形,楕円形等にしてもよい。
【0025】
基材3は、ほぼ1(ミリ)の厚みにしたアクリルフォームから形成したものであり、これの中心に収容孔3aを形成しているとともに、四方に円形の通気用孔3c…を形成している。
収容孔3aは、幅W3=10(ミリ)も長さL1=36(ミリ)ほどにした溝3b…を十字形に交差させて形成したものである。この収容孔3aに詳細を後述する衝撃分散部材2を収容することにより、その衝撃分散部材2を位置決めできる。
【0026】
緩衝材4は、ほぼ7(ミリ)の厚みにした通気性を有する高発泡低反発ウレタンフォーム等のプラスチック発泡体から形成したものであり、この緩衝材4を保護部位(図示しない)に対向させるようになっている。なお、上記基材3の通気用孔3c…に対向する位置に円形の通気孔4a…が形成されている。
【0027】
緩衝材5は、ほぼ3(ミリ)の厚みにした独立気泡のポリエチレンフォーム等のプラスチック発泡体から形成したものであり、上記基材3の通気用孔3c…に対向する位置に円形の通気孔5a…が形成されている。
【0028】
衝撃分散部材2について説明する。図5は、衝撃分散部材2の拡大正面図、図6は、衝撃分散部材2をなすコイルの詳細を示しており、(a)は、その拡大正面図、(b)は(a)に示すIII-III線に沿う側面図である。
衝撃分散部材2は、図5に示すように、線径0.6(ミリ),長さ37(ミリ),幅10(ミリ)ほどの例えばSUS304等からなる金属製のコイル6,6を十字型に組み合わせるとともに、これらの交差部分6cを例えばスポット溶接等により接合したものである。
【0029】
コイル6は、互いに逆方向にしてコイル形に巻回形成した2本の金属線材6a,6bを、これらが重なり合う接触部分βと、重なり合わない隙間部分αとが形成されるように互いに位置ずれさせて絡み合わせ、かつ、全体が扁平となるように圧接して形成されているものである。
「全体が扁平となる」とは、コイル6が扁平になるとともに、金属線材6a,6b自体にも扁平部分が形成されることであり、図6においては、金属線材6a,6bに形成された扁平部分を6a´,6b´で示している。なお、金属線材6a,6bに扁平部分を形成することなく、コイル6のみが扁平になるようにしてもよい。
具体的には、左巻きに巻回された金属線材6aと、右巻きに巻回された金属線材6bが、幅方向に長さe1、長手方向に長さe2の距離だけ位置ずれして絡み合わされている。
【0030】
以上の構成からなる衝撃分散部材2は、それぞれ異なる向きに巻回された金属線材6a,6bを組み合わせているため、それら金属線材6a,6bどうしが密集して形成されて熱伝導性が向上し、放熱性能も向上する。また、2つの金属線材6a,6bどうしが絡み合うため、衝撃分散部材2自体の形態が安定し、当該コイル6を圧接する際に強度等の関係で伸びてしまうことがない。
しかも、衝撃分散部材2自体を扁平に形成しているので、基材3や緩衝材4,5の変形に伴って容易に撓曲する。換言すると、これを衝撃吸収材1に埋設した場合にも、その衝撃吸収材1とともに撓曲変形するので、装着感の向上に寄与できる。
【0031】
また、同じ大きさの平板等に比較して、単位面積あたりの重量を軽減することができるので、軽量化を図ることができる。さらに、金属線材6a,6bの隙間に隙間部分αが形成されているため、その隙間部分αが空気等の流れる通気路として機能し、熱を速やかに外部へ放出することができる。
【0032】
次に、上述した保護パッド用衝撃吸収体を用いた本発明の一実施形態に係る保護パッドについて説明する。図7は、保護パッドの正面図、図8は、図7に示すIV‐IV線に沿う断面図である。
本発明の一実施形態に係る保護パッドBは、腰部や大腿部等の保護部位を外部から加えられる衝撃から保護するためのものであり、互いに同形同大の多角形に形成した保護パッド用衝撃吸収体Aを、保護しようとする腰部等の保護部位を覆う所定の面積となるように互いに近接させて配列しておき、これらを外装材7内に収容した構成になっている。
「保護部位」は、上記例示した腰部や大腿部等に限るものではなく、この他、肩部,腕部,頭部,膝部若しくは胸部等も含む概念である。
【0033】
この保護パッドBは、上述した保護パッド用衝撃吸収体Aを7つ使用したものであり、1つの保護パッド用衝撃吸収体Aの側壁面A´に、他の保護パッド用衝撃吸収体Aの側壁面A´を近接対向させて配列しておき、これらを2枚の円形にした通気性のよい綿等からなる布7a,7a内に収容して縫着したものである。
ここでいう「近接」とは、保護パッド用衝撃吸収体Aの側壁面A´,A´どうしが所要の間隔を保持していることに加え、外装袋部材7を介して当接している状態も含んでいる。
また、保護パッド用衝撃吸収体Aの使用数は上記した7つに限るものではなく、保護しようとする腰部等の保護部位を覆う所定の面積となるように増減することができる。
【0034】
縫着部分は、外装袋部材7の外縁部と、近接する保護パッドB…の側壁面の間と外縁部であり、それらを縫着線8,9,10で示している。
【0035】
保護パッド用衝撃吸収体Aの側壁面どうしが所要の間隔を保持していることに加え、保護パッド用衝撃吸収体A…の側壁面の間及び保護パッド用衝撃吸収体A…の外縁部を縫着することにより、外装袋部材7に対して保護パッド用衝撃吸収体A…をしっかりと固定することができるとともに、保護パッド用衝撃吸収体Aどうしが、これらが当接する腰部等の保護部位の曲面に沿って相対的に傾くことを許容するようにしている。このため、保護パッド用衝撃吸収体A…それぞれが保護部位にぴったりと当接した状態になって、装着感が向上する。
なお、本実施形態においては、同形同大の多角形に形成した保護パッドを、保護部位を覆う所定の面積となるように互いに近接させて配列した構成のものを例として説明したが、互いに異なる大きさのものを互いに近接密集させて配列してもよい。
【0036】
上述した構成の保護パッドBは、これを所謂マジックテープ(登録商標)等を介して下着に係着することもできるが、次のような使用態様が好ましい。図9は、パッド収容袋の正面図、図10は、パッド収容袋内に保護パッドを収容した保護用衣類を着用した状態を示す説明図である。
本発明の一実施形態に係る保護用衣類10は、図10に示すように、前述した保護パッドBを収容するためのパッド入れ11,11を、着用したときに腰部(保護部位)に対向することになる裏面位置に設けた構成になっている。
【0037】
図9に示すように、パッド収容袋11は、保護パッドBを収容できる大きさにしたやや縦長にするとともに、通気性の良好なメッシュの生地で形成されており、上側材11aの下側部分と、下側材11bとの上側部分とを所要の寸法L2だけ重ね合わせた状態で、外縁部を下着12の裏面に縫着している。上側材11aと下側材11bとの上側部分とを所要の寸法だけ重ね合わせたことにより、保護パッドBの出入れ口を構成している。
【0038】
図10に示すように、保護パッドBをパッド収容袋11,11に収容した保護用衣類10を着用すると、保護パッドBがちょうど腰部に対向するようになる。また、腰部に対向した保護パッドBの保護パッド用衝撃吸収体Aは、これらが当接する腰部の曲面に沿って相対的に傾いて、保護パッドB全体が腰部にぴったりと当接した状態になる。これにより、良好な装着感が得られるとともに、腰部をしっかりと保護できる。
【0039】
なお、本発明は上記した実施形態に限るものではなく、次のような変形実施が可能である。
上記の実施形態においては、衝撃分散部材を、金属製のコイルを十字型に組み合わせるとともに、これらの交差部分を例えばスポット溶接等により接合したものについて説明したが、コイル単体、当該コイルを円形に成形したもの等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る保護パッド用衝撃吸収体の斜視図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】図1に示すI‐I線に沿う断面図である。
【図4】図3に示すII‐II線に沿う断面図である。
【図5】衝撃分散部材の拡大正面図である。
【図6】衝撃分散部材をなすコイルの詳細を示しており、(a)は、その拡大正面図、(b)は(a)に示すIII-III線に沿う側面図である。
【図7】保護パッドの正面図である。
【図8】図7に示すIV‐IV線に沿う断面図である。
【図9】パッド収容袋の正面図である。
【図10】保護用衣類を着用した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0041】
1 衝撃吸収材
2 衝撃分散部材
4a,3c,5a 通気用孔
3a 収容孔
3 基材
4,5 緩衝材
6a,6b 金属線材
7 外装材
11 パッド収容袋
A 保護パッド用衝撃吸収体
B 保護パッド
β 接触部分
α 隙間部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腰部や大腿部等の保護部位を外部から加えられる衝撃から保護するための保護パッドに用いられる保護パッド用衝撃吸収体において、
上記外部から加えられる衝撃を吸収緩和する衝撃吸収材内に、当該衝撃を分散する衝撃分散部材を埋設していることを特徴とする保護パッド用衝撃吸収体。
【請求項2】
衝撃吸収材に、これの表裏面を連通する通気用孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の保護パッド用衝撃吸収体。
【請求項3】
衝撃吸収材を、衝撃分散部材の輪郭にほぼ一致させた収容孔を形成した基材の両面に、互いに反発力の異なる緩衝材を貼着した三層構造にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護パッド用衝撃吸収体。
【請求項4】
2つの緩衝材のうち、保護部位側の緩衝材を、通気性を有する高発泡低反発ウレタンフォーム等のプラスチック発泡体で形成していることを特徴とする請求項3に記載の保護パッド用衝撃吸収体。
【請求項5】
衝撃分散部材は、コイル形に巻回形成した2本の金属線材を、これらが重なり合う接触部分と、重なり合わない隙間部分とが形成されるように互いに位置ずれさせて絡み合わせ、かつ、全体が扁平となるように圧接して形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の保護パッド用衝撃吸収体。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載した複数の保護パッド用衝撃吸収体を、互いの相対的な傾きを許容するように密集させて配列していることを特徴とする保護パッド。
【請求項7】
請求項6に記載した各保護パッド用衝撃吸収体を互いに同形同大の多角形の板状体に形成しておき、これらの側壁面どうしを対向近接させていることを特徴とする保護パッド。
【請求項8】
各保護パッド用衝撃吸収体を、通気性を有する外装材内に収容縫着していることを特徴とする請求項6又は7に記載の保護パッド。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれかに記載した保護パッドを収容するためのパッド収容袋を、着用したときに保護部位に対向することになる位置に配設していることを特徴とする保護用衣類。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−100288(P2007−100288A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132960(P2006−132960)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3117316号
【原出願日】平成17年10月3日(2005.10.3)
【特許番号】特許第3884471号(P3884471)
【特許公報発行日】平成19年2月21日(2007.2.21)
【出願人】(504188165)有限会社ライトハウス (2)
【Fターム(参考)】