説明

保護型の強制ガイド部を備えたプライヤ

【課題】旋回ピン28を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム12,14を有する、アゴの開口幅を変えられるウオーターポンププライヤを改良して、使用者が怪我をしないように良好に保護する。
【解決手段】プライヤ旋回軸29に対して平行で、第1のプライヤアーム12の互いに反対側に向いた側面に設けられた2つの平らな載設面62,64と、前記載設面に対応する、可動な掴みアゴ30に設けられた平らな当接面66と、前記可動な掴みアゴ30に一体成形されたガイド突起44に設けられた、前記当接面66とは反対側に位置する対応する平らな当接面68と、第1のプライヤアーム12及び/又はガイド突起44に形成された、スリット内で第2のプライヤアーム14をガイドする長手方向スリット42と、によって、可動な掴みアゴ30のための強制ガイド部42,70が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アゴの開口幅を変えられるプライヤ特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピンを中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアームを有しており、
イ)第1のプライヤアームが一体成形された掴みアゴを有しており、
ロ)第2のプライヤアームに、ジョイント部を中心にして可動な掴みアゴが設けられており、
ハ)第2のプライヤアームの可動な掴みアゴがガイド手段としての強制ガイド部を有していて、これらのガイド手段によって、可動な掴みアゴが、第2のプライヤアームと一緒に第1のプライヤアームの強制ガイド内で調整可能にガイドされており、
ニ)係止するための係止機構が設けられていて、該係止機構によって、可動な掴みアゴが第2のプライヤアームと共に、粗調整のための係止位置に保持されるようになっている形式のものに関する。
【背景技術】
【0002】
プライヤは、両作用箇所が互いに圧着するようになっている、2つのアームを有する工具である。プライヤは、基本的に3つの構成部分、つまり握り(グリッパ)とジョイント部と掴みアゴ(プライヤヘッド)とから成っている。プライヤはてこの原理で作業する。この場合、それぞれ2つの作業側を有する2つのレバーがジョイント部によって互いに結合されている。この場合、一般的に、握りは長い方のレバーアームによって形成されていて、短い方のレバーアームは掴みアゴを形成している。てこの原理に従って、握りに加えられた操作力が強められて、この強められた操作力が掴みアゴによって工作物に伝達される。
【0003】
本発明によるこのようなプライヤは、多様なものがあり、特にウオーターポンププライヤとして使用されている。ウオーターポンププライヤは、調整可能なスライドジョイントを備えた掴み器具であるので、アゴ部の開口幅を異なる大きさに調整することができる。ウオーターポンププライヤは、種々異なる型式のパイプ、水栓及びねじ/ナット、また平鋼材その他を掴むために使用される。
【0004】
ヨーロッパ特許第0421107号明細書によればレンチプライヤ(Schluesselzange)が公知である。この公知の明細書によれば、アゴの開口を形成する2つの掴みアゴを有するレンチプライヤについて記載されている。一方の掴みアゴはプライヤ脚に堅固に取り付けられており、このプライヤ脚は、噛みつき開口を粗調整するために、プライヤ脚・回転ピンのための長手方向スリットガイド部を有している。定置のプライヤ脚を把持するためのフォーク状の可動な一方のアゴが、定置の他方のアゴを支持するプライヤ脚に設けられたガイド溝内でガイドされる。スライド可能な掴みアゴのショルダと可動なプライヤ脚のアゴ側のアームとの間の力伝達箇所は、アゴの開口を閉鎖するために移動可能である。アゴ側のアームと可動な掴みアゴとの間の形状接続(形状による束縛)式の係合部として形成された力伝達部は、粗調整のための接続部でもあり、またプライヤ脚と可動なアゴとの間のアゴの開口を閉じるための接続部でもある。
【0005】
アメリカ合衆国特許第3534641号明細書によれば、2つのプライヤアームより成るプライヤについて開示されている。第1のプライヤアームに第1の掴みアゴが堅固に一体成形されている。第2の掴みアゴは、第1のプライヤアーム上で片側が摺動可能に配置されている。
【0006】
このために、第1のプライヤアームは、プライヤ旋回軸に対して垂直な載設面を1つだけ備えた区分を有している。第2の掴みアゴは、溝状の当接面を有する第1のプライヤアームの載設面を包囲するように、構成されている。第1のプライヤアーム内に係止スリットが設けられていて、この係止スリット内に、係止機構を有するねじとして構成されたジョイントピン(継手ピン)が配置されている。第2のプライヤアームは、このジョイントピンにおいて、第2の可動な掴みアゴ内に係合して力の伝達を行う。この場合、第2のプライヤアームは第1のプライヤアームの一方側に配置されており、これに対して第2の掴みアゴは、第1のプライヤアームの前記一方側とは反対側に相応に設けられている。第2のプライヤアームは、第2の掴みアゴと共に、粗調整を行うために係止スリット内で調整することができる。プライヤを操作することによって、第2の掴みアゴは、てこの移動経路に従って力伝達のための区分に沿って摺動せしめられる。
【0007】
公知のプライヤは、使用者が例えばプライヤの粗調整の際に、またプライヤを把持する際に挟まれる箇所を多く持っている、という欠点がある。
【特許文献1】ヨーロッパ特許第0421107号明細書
【特許文献2】アメリカ合衆国特許第3534641号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、公知のプライヤを改良して、使用者が怪我をしないように良好に保護することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決した本発明によれば、冒頭に述べた形式の、アゴの開口幅を変えられるプライヤ特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピンを中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアームを有している形式のものにおいて、
ホ)可動な掴みアゴのための強制ガイド部が次のように形成されている、つまり、
プライヤ旋回軸に対して平行で、第1のプライヤアームの互いに反対側に向いた側面に設けられた2つの平らな載設面と、
前記載設面に対応する、可動な掴みアゴに設けられた当接面と、
前記可動な掴みアゴに一体成形されたガイド突起に設けられた、前記当接面とは反対側に位置する対応する平らな当接面と、
第1のプライヤアームに形成された長手方向スリットとによって、可動な掴みアゴのための強制ガイド部形成されており、この長手方向スリット内で第2のプライヤアームがガイドされている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、可動な掴みアゴのガイド部が十分に保護されて延在するように、強制ガイド部を構成するという原理に基づいている。これは特に、第2のプライヤアームと可動な掴みアゴとが、使用者を挟み込みによる怪我から十分に保護する長手方向スリット内でガイドされるようにしたことによって、得られる。長手方向スリットは、使用者が特にプライヤを調整する際に怪我をする恐れがあるプライヤの部分を可能な限り隠している。さらにまた、強制ガイド部は、プライヤの調整時及び操作時に使用者と接触しない領域にずらされる。
【0011】
本発明の有利な実施態様によれば、本発明によるプライヤは、強制ガイド部に対して平行なスリット内でガイドされるようになっている。このような手段によって、均一な力の分布によってプライヤの付加的な形状安定性が得られる。
【0012】
本発明によるプランジャの有利な変化実施例によれば、係止機構が、強制ガイド部に対して平行なスリットと、旋回ピンに設けられた少なくとも1つの係止歯とから形成されている。プライヤを粗調整(おおまかに調整)するために、プライヤは適当なアゴの開口幅に粗く調整される。調整は、強制ガイド部に対して平行なスリット内で旋回ピンがスライドすることによって行われる。このために、係止歯は、例えばキー止めによって旋回ピンを固定するために設けられている。有利には、強制ガイド部に対して平行なスリットは、係止歯を係止させるための歯列を有しており、この歯列によって係止機構の形状安定性が得られる。
【0013】
さらにまた本は本発明によるプライヤは、係止機構が長手方向スリットの互いに反対側の両側に設けられていることによって、有利な形式で構成される。このよう手段によって付加的に、力が長手方向スリットの一方の側面に分配されるのではなく、長手方向スリットの互いに反対向きの両側面に分配されるようになっている。係止機構が片側だけに設けられている場合は、力は長手方向スリットの一方の側面にガイドされ、これによって強い負荷が作用した時に非対称性に基づいて変形が生ぜしめられる。左右対称の配置構成によって、プライヤは均一に負荷され、これによってプライヤの耐用年数が長くなる。
【0014】
さらに本発明の有利な実施態様によれば、係止機構はばねによってプリロード(予備荷重)がかけられている。これによって係止機構は、直ちにその位置から解除される。従って、プライヤを粗調整するためには、常に係止機構をばね力に抗して係止解除する必要がある。工具の使用者が簡単に怪我することはない。何故ならば、操作時に係止機構が誤って自動的に解除すると、プライヤは緊締されるか又は滑り落ちるからである。
【0015】
有利には、本発明のプライヤにおいては、第2のプライヤアームと可動な掴みアゴとの間のジョイントが第2の掴みアゴの端部に一体成形されたショルダ状の突起によって形成されており、この突起は、力を伝達するために第2の掴みアゴの適当な切欠内に係合するようになっている。このような手段によって、力の伝達のための要求を満たす簡単に製造可能なジョイントが得られる。
【0016】
本発明によるプライヤの有利な変化実施例によれば、第2のプライヤアームと第2の可動な掴みアゴとの間のジョイントが、保護手段によって外部に対して覆われている。例えば保護ケースによって、汚れがジョイント内に侵入するのを避けるだけではなく、プライヤの使用者が挟まれ得る領域も保護される。その他の利点は、従属請求項、並びに図面及び詳細な説明に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1には、本発明によるプライヤ10の概略的な原理が側面図で示されている。プライヤ10は、第1のプライヤアーム12と第2のプライヤアーム14とを有している。各プライヤアーム12,14は、その握り端部16,18で握り20,22を有している。第1のプライヤアーム12の、握りとは反対側の端部24に、第1の掴みアゴ26が堅固に一体成形されている。第2のプライヤアーム14は、旋回ピン28を中心にして旋回可能に、第1のプライヤアーム12に接続されている。図3にも示されているように、旋回ピン28を介して旋回軸29が規定されている。
【0018】
第2の掴みアゴ30は、第1のプライヤアーム12の区分32内で摺動可能に配置されている。ジョイント部34を介して、第2のプライヤアーム14と第2の掴みアゴ30とが互いに可動に連結されている。ジョイント部34は、図2に示されているように、切欠36と、第2のプライヤアーム14の、握り側とは反対側の端部38に一体成形されたショルダ状の突起40とから成っている。
【0019】
第1のプライヤアーム12は、区分32内において、旋回軸29に対して垂直な長手方向スリット42を有している。
【0020】
第1のプライヤアーム12はさらに係止機構46を有している。この係止機構46は、旋回ピン28と2つの係止スリット48,50とから形成されている。このために、2つの係止スリット48,50は、長手方向スリット42のそれぞれ互いに反対向きの側面52,54に配置されている。係止スリット48,50は、それぞれ1つの歯列56,58を有していて、係止する場合、これらの歯列56,58内に係止歯装置60が係止する。このために、係止歯装置60は旋回ピン28にばね負荷された状態で設けられている。プライヤ10の粗調整(大まかな調整)を行うために、係止歯装置60は、適当に設けられた押しボタン59を用いてばね力に抗して、歯列56,58から抜き出される。次いで旋回ピン28が、第2のプライヤアーム14と第2の可動な掴みアゴ30と共に係止スリット48,50内で摺動せしめられる。ばね74の戻し力によって、旋回ピン28の係止歯装置60は、係止スリット48,50の歯列56,58内に戻される。このような形式で、第1のプライヤアーム12に対する第2のプライヤアーム14の所望の粗調整が得られる。
【0021】
第1のプライヤアーム12の長手方向スリット42は、互いに反対側の載設面62,64を有している。これらの載設面62,64は、旋回軸29に対して平行であって、係止スリット48,50に対して平行に配置されている。第1のプライヤアーム12の前側及び後ろ側に設けられた平らな載設面62,64は、これらの載設面の側でそれぞれ長手方向スリット42を取り囲んでいる。第2の可動な掴みアゴ30は、長手方向スリット42に向いた側で、突起として構成された第1の当接面66を有している。長手方向スリット42から突き出すガイド突起44は相応に第2の当接面68を有しており、この第2の当接面68は同様に押しボタン状の突起69として構成されている。当接面68は載設面64に向いている。
【0022】
載設面62,64は、当接面66,68と共に強制ガイド部70を形成している。この強制ガイド部70は、第2の掴みアゴ30を載設面62,64に沿って(レールのように)滑動することができる。
【0023】
図1に円72によって、図2に拡大して図示された領域が示されている。部分32は、図面では、押し付けられた掴みアゴ26,30の一部として示されている。第2の可動な掴みアゴ30は、図示の実施例では一体成形されたガイド突起44を示しており、このガイド突起44は長手方向スリット42内でガイドされている。ガイド突起44の、長手方向スリット42から突き出た端部には、押しボタン状の突起69としての当接面68が備えられている。当接面66及び当接面68は、第2の可動な掴みアゴ30を第1のプライヤアーム12の部分32内で載設面62,64に沿ってガイドする。この場合、第2の掴みアゴ30は、前記のように形成された強制ガイド部70によって支えられている。
【0024】
プライヤアーム12,14は、掴みアゴ26,30に働くてこ作用を加えるために、旋回軸28を中心にして旋回せしめられる。このために、第2の掴みアゴ14はリンクジョイント部34内に係合し、このリンクジョイント部34は、一体成形されたショルダ状の突起40と切欠36とから成っている。第2の掴みアゴ30は、工具を操作すると強制ガイド部70に沿ってガイドされる。このために、ジョイント部34は切欠36内に相応の遊びを必要とし、それによってこの運動を実行することができる。切欠36は、通常の状態では見えないようになっていて、外部に対してカバーされており、それによって特に挟み込みによる怪我及び汚れが避けられる。
【0025】
図2には、粗調整のための係止機構46が拡大して示されている。旋回ピン28は、互いに逆向きの2つの係止スリット48,50によって形成されるガイドによって前進可能にガイドされる。係止歯装置60は、係止状態で係止スリット48,50の歯列56,58に係合するように構成されている。ばね74によって、係止歯装置60はプリロードをかけられている。押しボタン59を操作することによって、係止歯装置60は歯列56,58から押し出される。これによって、旋回ピン28は、粗調整のために係止スリット48,50内に往復移動運動せしめられる。押しボタン59を離すことによって、係止歯装置60は、所望の掴みアゴ幅のための任意の係止位置に係止する。
【0026】
図3は、本発明によるプライヤの概略的な原理を示す正面図である。図面では特に、長手方向スリット42が第2のプライヤアーム12によって形成され、このプライヤアーム12によって第2のプライヤアーム14を通って突き出している状態が、よく分かるように示されている。プライヤアーム12及び14は、旋回ピン28によって形成される旋回軸29を中心にして、工具を操作するために旋回可能である。それ以外は、プライヤ10は、前記図面と同じ符号で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるプライヤの概略的な原理を示す側面図である。
【図2】本発明によるプライヤの概略的な原理を示す拡大した側面図である。
【図3】本発明によるプライヤの概略的な原理を示す正面図である。
【符号の説明】
【0028】
10 プライヤ、 12 第1のプライヤアーム、 14 第2のプライヤアーム、 16,18 握り端部、 20,22 握り、 26,30 掴みアゴ、 28 旋回ピン、 29 旋回軸、 32 部分、 34 ジョイント部、 36 切欠、 38 端部、 40 突起、 42 長手方向スリット、 44 ガイド突起、 46 係止機構、 48,50 係止スリット、 52,54 長手方向スリット42の側面、 56,58 歯列、 59 押しボタン、 60 係止歯装置、 62,64 載設面、 66 第1の当接面、 68 第2の当接面、 69 突起、 70 強制ガイド部、 72 円、 74 ばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有しており、
イ)第1のプライヤアーム(12)が一体成形された掴みアゴ(26)を有しており、
ロ)第2のプライヤアーム(14)に、ジョイント部(34)を中心にして可動な掴みアゴ(30)が設けられており、
ハ)第2のプライヤアーム(14)の可動な掴みアゴ(30)がガイド手段としての強制ガイド部(42,70)を有していて、これらの強制ガイド部によって、可動な掴みアゴ(30)が、第2のプライヤアーム(14)と一緒に第1のプライヤアーム(12)の強制ガイド部(42,70)内で調整可能にガイドされており、
ニ)係止するための係止機構(46)が設けられていて、該係止機構(46)によって、可動な掴みアゴ(30)が第2のプライヤアーム(14)と共に、粗調整のための係止位置に保持されるようになっている形式のものにおいて、
ホ)可動な掴みアゴ(30)のための前記強制ガイド部(42,70)が次のように構成されている、つまり、
プライヤ旋回軸(29)に対して平行で、第1のプライヤアーム(12)の互いに反対側に向いた側面に設けられた2つの平らな載設面(62,64)と、
前記載設面に対応する、可動な掴みアゴ(30)に設けられた平らな当接面(66)と、
前記可動な掴みアゴ(30)に一体成形されたガイド突起(44)に設けられた、前記当接面(66)とは反対側に位置する対応する平らな当接面(68)と、
第1のプライヤアーム(12)及び/又はガイド突起(44)に形成された、スリット内で第2のプライヤアーム(14)をガイドする長手方向スリット(42)と、
によって、可動な掴みアゴ(30)のための強制ガイド部(42,70)が形成されていることを特徴とする、プライヤ。
【請求項2】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、旋回ピン(28)が、強制ガイド部(42,70)に対して平行なスリット(48,50)内でガイドされていることを特徴とする、請求項1記載のプライヤ。
【請求項3】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、強制ガイド部(42,70)に対して平行なスリット(48,50)と、前記旋回ピン(28)に設けられた少なくとも1つの係止歯(60)とによって係止機構(46)が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のプライヤ。
【請求項4】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、平行なスリット(48,50)が係止歯(60)を係止させるための歯列(56,58)を有していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のプライヤ。
【請求項5】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、前記係止機構(46)が長手方向スリット(42)の互いに反対側の両側面に設けられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のプライヤ。
【請求項6】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、前記係止機構(46)がばね(74)によってプリロードをかけられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のプライヤ。
【請求項7】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、第2のプライヤアーム(14)と第2の可動な掴みアゴ(30)との間に、この第2のプライヤアーム(14)の端部に一体成形されたショルダ状の突起(40)によってジョイント部(34)が形成されており、前記突起(40)が力伝達のために第2の掴みアゴ(30)の適当な切欠(36)内に係合するようになっていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のプライヤ。
【請求項8】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、前記ジョイント部(34)が、第2のプライヤアーム(14)と第2の可動な掴みアゴ(30)との間で保護手段によって外部に対してカバーされていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のプライヤ。
【請求項9】
アゴの開口幅を変えられるプライヤ(10)特にウオーターポンププライヤであって、旋回ピン(28)を中心にして旋回可能に互いに結合された第1及び第2のプライヤアーム(12,14)を有している形式のものにおいて、掴みアゴ(26,30)の作用範囲が切換可能であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のプライヤ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−229916(P2007−229916A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51452(P2007−51452)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(593087949)エドゥアルト ヴィレ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (8)
【氏名又は名称原語表記】Eduard Wille GmbH&Co.KG 
【住所又は居所原語表記】Lindenallee 27, D−42349 Wuppertal, Germany
【Fターム(参考)】