説明

個人環境監視方法およびシステム、並びに、当該方法およびシステムにおいて使用するための携帯型モニタ

個人環境監視方法およびシステム、並びに当該方法およびシステムにおいて使用される携帯型モニタは、近傍の環境状態を、リアルタイムで移動式に監視して、監視されている人の特有の環境感度との適合性を確保することを可能にする。この携帯型モニタは、ネットワークに接続せずに、近傍の環境状態をリアルタイムで移動式に監視することを提供する、完全に集積化されたモバイル機器であってよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人環境の監視に関し、より具体的には、近傍の環境状態をリアルタイムで移動式に監視して、監視されている人の環境感度との適合性を確保することに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、異常温度、異常湿度、および、所定の密度範囲内の浮遊微小粒子が存在することなどといった環境状態は、各個人の呼吸に有害反応を生じさせ、不快感を生じさせたり、入院を招いたり、さらには死に到らせることもある。地域別の天気予報および大気状態予報は、呼吸器の健康を損なう危険がある環境状態について、有用な警告を提供することが可能である。しかし、地域予報は、常に正確であるとは限らない。さらに、ある人の近傍の環境状態は、地域の状態と相違する場合もある。例えば、地域予報は、屋内汚染物質を説明することはできない。また、地域予報は、各個人に特有の環境感度を考慮するものではない。例えば、塵に対して異常に高い感度を有する人は、中程度の塵粒レベルの環境において、このような感度を有さない人よりも、呼吸困難になりやすい。
【0003】
個人の呼吸器の健康状態を、ある程度局所的な環境状態に基づいて、リアルタイムで監視する移動式システムが知られている。例えば、2009年4月30日公開の、Ayyagari et al.の“Method and System for Self-Monitoring of Environment-Related Respiratory Ailments”を名称とする米国出願番号第11/999,569(US−2009−0112114A1)号は、携帯型ハンドセットが、局所的に収集された環境的および生理学的センサデータを用いて生成された呼吸器の健康に関する情報と、患者の背景情報とをリアルタイムで出力するシステムを記載している。しかし、このシステムは、センサデータを収集するために、ボディーエリアネットワークの機器構成を必要とする。さらにこのシステムは、例えば、連続的ラ音の数(wheeze rate)、断続的ラ音の数(crackle rate)、脈拍数、呼吸数、吸息時間、呼息時間、および/または、SpO2レベルといった生理学的データを基にして、呼吸器の健康評価を作成する。また、呼吸器の健康評価に用いられる患者の背景情報は、患者に特有の環境感度に対応する個人環境プロファイルを含まない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、個人環境監視方法およびシステム、並びに当該方法およびシステムにおいて使用するための携帯型モニタを提供する。本発明は、近傍の環境状態をリアルタイムで移動式に監視して、監視されている人に特有の環境感度への適合性を確保することを可能にする。本発明は、幾つかの実施形態において、ネットワークに接続せずに、近傍の環境状態をリアルタイムで移動式に監視することを提供する、完全に集積化されたモバイル機器を含む。
【0005】
本発明の一態様では、携帯型個人環境モニタは、データ取得モジュールと、データ取得モジュールに通信可能に結合されたプロセッサと、プロセッサに通信可能に結合されたユーザインターフェースモジュールとを備えている。ここで、プロセッサの制御下において、携帯型モニタは、データ取得モジュール上の少なくとも1つのセンサによって収集されたセンサデータを用いて作成された移動環境プロファイルと、ユーザインターフェースモジュール上で受信された入力を用いて作成された個人環境プロファイルとの間の適合性を判定するために、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとを持続的に比較し、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとの間のその時の適合性に基づいて動的に調節された個人環境状況表示を、ユーザインターフェースモジュール上に出力する。
【0006】
幾つかの実施形態において、個人環境状況表示は、通常表示、軽度の警報、および重度の警報の間で、動的に調節される。
【0007】
幾つかの実施形態において、携帯型モニタは、完全に集積化されたデバイスである。
【0008】
幾つかの実施形態において、データ取得モジュールは、浮遊微小粒子センサ、温度センサ、および湿度センサを含む。
【0009】
幾つかの実施形態において、入力は、環境パラメータのための個人設定を含む。
【0010】
幾つかの実施形態において、この環境パラメータとは、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子の密度、周囲温度、または相対湿度である。
【0011】
幾つかの実施形態において、個人環境プロファイルは、1つの環境パラメータのための1つの個人設定を含み、移動環境プロファイルは、上記1つの環境パラメータのための1つの値を含み、プロセッサの制御下の携帯型モニタは、上記個人設定と上記値との間のその時の適合性に基づいて動的に調節された個人環境状況表示を出力する。
【0012】
幾つかの実施形態において、上記値は測定値である。
【0013】
幾つかの実施形態において、上記値は、複数の測定値を用いて生成された変化率である。
【0014】
幾つかの実施形態において、重度の警報は、変更の忠告を含む。
【0015】
幾つかの実施形態において、プロセッサの制御下の携帯型モニタは、ユーザインターフェースモジュール上で受信された入力を用いて、データ取得モジュール上の環境センサ一式から一部のセンサを選択して、センサデータを収集する。
【0016】
本発明の別の一態様では、個人環境監視システムは、携帯型環境データコレクタと、携帯型環境データコレクタに無線により結合された携帯型ハンドセットとを備える。ここで、携帯型ハンドセットは、携帯型環境データコレクタによって収集されたセンサデータを用いて作成された移動環境プロファイルと、携帯型ハンドセット上で受信されたユーザ入力を用いて作成された個人環境プロファイルとの間の不適合性を検出するために、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとを持続的に比較し、不適合性が検出されると、環境管理動作を開始する。
【0017】
幾つかの実施形態において、環境管理動作は、携帯型ハンドセット上に警報を出力することを含む。
【0018】
幾つかの実施形態において、環境管理動作は、遠隔の監視サーバに警報を送信することを含む。
【0019】
幾つかの実施形態において、環境管理動作は、環境制御システムにコマンドを送信することを含む。
【0020】
幾つかの実施形態において、環境管理動作は、携帯型ハンドセット上のユーザ入力を介して特定される。
【0021】
幾つかの実施形態において、このシステムは、携帯型ハンドセットに無線により結合された外部センシングシステムをさらに含み、移動環境プロファイルはさらに、外部センシングシステムによって収集されたセンサデータを用いて作成される。
【0022】
幾つかの実施形態において、携帯型ハンドセットは、携帯型環境データコレクタに、携帯型ハンドセット上のユーザ入力を用いて生成されたセンサ選択情報を送信し、携帯型環境データコレクタは、このセンサ選択情報を用いて、携帯型環境データコレクタ上の環境センサ一式から一部のセンサを選択して、センサデータを収集する。
【0023】
本発明のさらに他の態様では、個人環境監視方法は、ユーザ入力を用いて個人環境プロファイルを作成するステップと、センサデータを用いて移動環境プロファイルを作成するステップと、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとを、適合性について、持続的に比較するステップと、不適合性が検出されると、環境管理動作を開始するステップとを含む。
【0024】
幾つかの実施形態において、環境管理動作は、警報を出力することを含む。
【0025】
本発明のこれらの態様および他の態様は、下記の詳細な説明を、以下に簡単に説明する図面と一緒に参照することによって、より良好に理解されよう。当然ながら、本発明は、添付の特許請求の範囲によって、規定される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の幾つかの実施形態における携帯型個人環境モニタを示す図である。
【図2】図1の携帯型モニタを、より詳細に示す図である。
【図3】図1の携帯型モニタの演算要素を示す図である。
【図4】図1の携帯型モニタによって行われる個人環境監視方法を示す図である。
【図5】本発明の幾つかの実施形態における個人環境監視システムを示す図である。
【図6】図5からの携帯型環境データコレクタをより詳細に示す図である。
【図7】図5からの携帯型環境データコレクタの演算要素を示す図である。
【図8】図5からの携帯型ハンドセットをより詳細に示す図である。
【図9】図5からの携帯型ハンドセットの演算要素を示す図である。
【図10】図5の個人環境監視システムにおいて行われる個人環境監視方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明の幾つかの実施形態における携帯型個人環境モニタ110を示す図である。携帯型モニタ110は、筐体内に電子部品が設けられた、完全に集積化された家電装置である。この筐体は、電子部品に水が入り込まないように保護するために、耐水性であってよい。携帯型モニタ110は、通常動作の間は、ネットワークにつながってない。携帯型モニタ110は、監視されているユーザ100の腰部に取り付けられた状態で示されているが、他の実施形態では、携帯型モニタ110は、人体の他の位置に配置されていてもよいし、または手で支えられていてもよい。
【0028】
図2は、携帯型モニタ110をより詳細に示す図である。携帯型モニタ110は、入力を受信して、ユーザ100に対して出力を行うように構成されたユーザインターフェースモジュール210を含む。ユーザインターフェースモジュール210は、キーパッド、タッチスクリーン、および/または、入力を受信するためのマイクロフォン、並びに、液晶ディスプレイ(LCD)若しくは発光ダイオード(LED)ディスプレイなどの表示部、並びに、出力を行うためのラウドスピーカを含む。
【0029】
携帯型モニタ110は、データ取得モジュール220をさらに備えている。データ取得モジュール220は、多数のセンサ222、224、226を有する環境センサ一式を含む。これらのセンサ222、224、226は、それぞれ、異なる多数の環境パラメータを測定するためのものである。浮遊微小粒子センサ222は、粒子の存在を検出する、および/または、粒子密度を(例えば、ミリグラム/立方センチメートルの単位で、または、1立方メートルあたりの粒子の数で)測定するセンサである。幾つかの実施形態において、浮遊微小粒子センサ222は、幾つかの範囲の粒径について粒子密度を測定する。他の実施形態では、浮遊微小粒子センサ222は、粒径に関係なく、全体の粒子密度を測定する。一例として、Sharp Electronics Corporation社が部品番号GP2Y1010AUとして市販する粒子センサ、および/または、Shinyei Corporation社が部品番号PPD3NSとして市販する粒子センサが、用いられ得る。温度センサ224は、周囲温度を測定するセンサである。一例として、Canadian Thermostats & Control Devices, Ltd(Cantherm)社が部品番号MF51E103F3950Cとして市販する温度センサが用いられ得る。湿度センサ226は相対湿度を測定するセンサである。一例として、Measurement Specialties, Inc.社が部品番号HTS2030SMDとして市販する湿度センサが用いられ得る。データ取得モジュール220はまた、センシング動作およびデータ報告動作を促進させるための回路、例えば、ドライバ/コントローラ、増幅器、フロントエンドフィルタ、および、1つ以上のA/D変換器を含む。
【0030】
携帯型モニタ110は、ソフトウェア、設定、およびデータを記憶するように構成されたメモリ240をさらに備えている。幾つかの実施形態において,メモリ240は、1つ以上のランダムアクセスメモリ(RAM)素子および1つ以上の読出専用メモリ(ROM)素子を含む。
【0031】
携帯型モニタ110は、要素210、220、240間を通信可能に結合されたプロセッサ(CPU)230をさらに備えている。プロセッサ230は、メモリ240内に記憶されたソフトウェア、基準設定、およびデータを実行すると共に、要素210、220、240と相互動作して、携帯型モニタ110によって支援される様々な特徴および機能を行うように構成されている。幾つかの実施形態において、プロセッサ230は、マイクロコントローラである。
【0032】
図3は、本発明の幾つかの実施形態において、個人環境の監視を容易にするように動作する携帯型モニタ110の要素を示す図である。これらの要素は、データ取得コントローラ310、データ記憶装置320、データ分析モジュール330、およびユーザインターフェースコントローラ340を含む。モジュール310、330、340は、プロセッサ230が実行可能な命令を有するソフトウェアプログラムであって、ユーザ100用の個人環境プロファイルを、ユーザインターフェースモジュール210上で受信された個人環境設定を用いて作成し、データ取得モジュール220上で受信された環境センサデータを用いて、移動環境プロファイルを作成し、データ記憶装置320にデータを記憶すると共にデータ記憶装置320からデータを取り出し、このようなデータを操作し、ユーザ100と近傍の環境状態とのその時の適合性に基づいて個人環境状況表示を動的に調節し、この個人環境状況表示をユーザインターフェースモジュール210上に出力する。
【0033】
ユーザインターフェースコントローラ340は、個人環境設定を受信し、これらを、データ記憶装置320に記憶する。個人環境設定は、ユーザ100がユーザインターフェースモジュール210上に入力することによって、構成される。個人環境設定は、もし超過されると環境警報を始動させる、環境パラメータの許容条件、閾値、および/または、変化率を特定することが可能である。個人環境設定は、ユーザ100の特有の環境感度に基づいて選択されることが可能であり、すなわち、個人環境設定は、ユーザ100にとっての許容環境であって、もし満たされないならば、ユーザ100の過去の経験に基づいて、ユーザ100の健康に悪影響を与えることが見込まれる環境を特定する。個人環境設定には、例えば、浮遊微小粒子の存在(すなわち、ブールデータ型閾値)、浮遊微小粒子の最大密度、浮遊微小粒子の最大密度変化率、浮遊微小粒の最大粒径、最小周囲温度、最大周囲温度、最大周囲温度変化率、最小相対湿度、最大相対湿度、および最大相対湿度変化率が含まれ得る。幾つかの実施形態では、異なる種類の浮遊微小粒子のために、例えば、最大塵粒密度および最大煙粒子密度などの設定を、別々に構成してもよい。
【0034】
データ取得コントローラ310は、環境センサデータを受信し、これらをデータ記憶装置320に記憶する。環境センサデータは、データ取得モジュール220から持続的に受信される。データ取得コントローラ310は、データ取得モジュール220を、携帯型モニタ110上で構成されたポーリング間隔でポーリングし、環境センサデータを取得することが可能である。取得された環境センサデータは、例えば、浮遊微小粒子の存在に関するデータ、浮遊微小粒子密度データ、周囲温度データ、および、相対湿度データを含むことが可能である。データ取得コントローラ310は、十分な頻度で、データ取得モジュール220から環境センサデータを取得して、ユーザ100の特有の環境感度に、近傍の環境状態が適合するかを、常に、正確に判定することを確保する。幾つかの実施形態では、米国特許出願第12/384,368号の教示を利用することによって、データ取得コントローラ310が、浮遊微小粒子センサ222から受信された環境センサデータを用いて、1つ以上の粒径および/または粒子の種類を決定する。当該米国特許出願第12/384,368号は、“Methods and Systems for Particle Characterization Using Optical Sensor Output Signal Fluctuation”を名称とし、本出願と同日に出願され、本出願と共通の譲受人を有している。当該米国特許出願第12/384,368号を参照することによって、本願に援用する。
【0035】
この、1つ以上の粒径および/または粒子の種類を決定することは、光学センサ出力信号の光の変動成分を用いて粒子を評価する方法およびシステムを利用することによって、実現可能である。光の変動成分は、出力信号に高域フィルタを適用することによって、分離可能である。光の変動成分を使用することにより、多数の波長または多数の角度における測定をしなくても、比較的軽量の計算機を用いて、粒子の評価(例えば、粒径、種類、および、信頼性に関する情報の提供)が可能になる。本方法およびシステムは、携帯型モニタに、リアルタイムの浮遊微小粒子の評価を組み込むことが可能である。本方法およびシステムは、粒子密度の情報を判定することによって粒子をさらに評価するために、出力信号を用いてもよい。
【0036】
データ分析モジュール330は、ユーザ100用の個人環境プロファイルを、データ記憶装置320に記憶された個人環境設定を用いて作成する。個人環境プロファイルは、1つ以上の環境パラメータのための1つ以上の設定を含む。この設定は、例えば、環境パラメータの、条件、最小値、最大値、最小変化率、または最大変化率を確定し得る。これらの環境パラメータには、例えば、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、周囲温度、または相対湿度が含まれ得る。データ分析モジュール330は、この個人環境プロファイルを、データ記憶装置320に記憶する。
【0037】
データ分析モジュール330はまた、データ記憶装置320内に記憶された環境センサデータを用いて、移動環境プロファイルを作成すると共に、定期的にアップデートする。移動環境プロファイルは、複数の環境パラメータのための測定値および/または変化率を含む。データ分析モジュール330は、移動環境プロファイルに、瞬時値ではなく、値の移動平均または加重移動平均を利用して、データを平均化し、誤った警報を低減することが可能である。データ分析モジュール330はまた、環境センサデータを分析に適した形に変換するために必要な、前処理機能を実行する。データ分析モジュール330は、移動環境プロファイルをデータ記憶装置320に記憶する。
【0038】
データ分析モジュール330は、個人環境プロファイルと移動環境プロファイルとを、適合性について、持続的に比較して、これらのプロファイル間の適合性のその時の状況に基づいて、個人環境状況表示を動的に調節する。幾つかの実施形態では、個人環境状況表示は、通常表示、軽度の警報、および重度の警報間で、動的に調節される。ユーザの構成によっては、個人環境状況表示は、1つの個人環境設定、または複数の個人環境設定の指定された1つの組み合わせに対するその時の適合性に基づいて、動的に調節される。例えば、データ分析モジュール330は、1つ以上の、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、周囲温度、または相対湿度の測定値または変化率が、当該測定値または変化率のためにユーザ100が設定した個人環境設定を、第1の程度だけ超過したことを判定すると、軽度の警報を出力してよく、測定値または変化率が、この個人環境設定を、第1の程度よりも大きい第2の程度だけ超過したことを判定すると、重度の警報を出力してよい。あるいは、データ分析モジュール330は、測定値または変化率が、もう少しで個人環境設定を超過しそうになっていることを判定すると、軽度の警報を出力してもよく、測定値または変化率が、個人環境設定を超過したことを判定すると、重度の警報を出力してよい。何らかの警報が発せられない時は、データ分析モジュール330は、通常表示を出力する。警報は、テキストメッセージを含んでいてよい。警報テキストメッセージは、警報の理由(例えば、「湿度が低すぎる」)を識別し、変更の忠告(例えば、「この環境から離れて下さい」、「加湿器を作動させて下さい」)を行ってよい。
【0039】
さらに、個人環境状況表示の視覚部品は、色分けされていてよい。例えば、通常表示は緑色で表示され、軽度の警報は黄色で表示され、重度の警報は赤色で表示されてよい。
【0040】
ユーザインターフェースコントローラ340は、ユーザインターフェースモジュール210上に、移動環境プロファイルデータを持続的に出力する。出力された移動環境プロファイルデータは、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、温度、および湿度といった環境パラメータの状態、並びに、測定された瞬時の(または移動平均の)値および変化率を含み得る。
【0041】
ユーザインターフェースコントローラ340はまた、ユーザインターフェースモジュール210に、個人環境状況表示を持続的に出力する。個人環境状況表示は、個人環境プロファイルと移動環境プロファイルとのその時の適合性に応じて、通常表示、軽度の警報、および重度の警報を含む。警報には、可聴警報、可触警報(例えば振動警報)、および/または、視覚警報、並びに、警報の理由を示すと共に環境変更の忠告を行うテキストメッセージが含まれる。
【0042】
図4は、携帯型モニタ110によって行われる個人環境監視方法を示す図である。ユーザ100が、ユーザインターフェースモジュール210上に、1つ以上の個人環境設定を入力する(405)。プロセッサ230の制御下の携帯型モニタ110は、この個人環境設定を用いて個人環境プロファイルを作成して、データ取得モジュール220上の環境センサ一式から、個人環境設定に対応するセンサ222、224、226のうちの選択された複数のセンサを動作させる(410)。例えば、ユーザ100が浮遊微小粒子密度設定を入力し、他の任意の設定を入力しないならば、浮遊微小粒子センサ222だけが動作される。センサ222、224、226のうちの動作しているセンサは、その後、環境センサデータを収集し、この環境センサデータは、分析のために持続的にプロセッサ230に伝えられる(415)。プロセッサ230の制御下の携帯型モニタ110は、このセンサデータを用いて移動環境プロファイルを作成する(420)。プロセッサ230の制御下の携帯型モニタ110は、その後、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとを比較することによって、ユーザ100と近傍の環境との適合性を判定する(425)。プロセッサ230の制御下の携帯型モニタ110は、その後、その時の適合性に基づいて、個人環境状況表示を出力する(430)。不適合性が検出されると、プロセッサ230の制御下の携帯型モニタ110は、ユーザインターフェースモジュール210を介して、ユーザ100に警報を出力する。この警報は、重度の警報または軽度の警報であってよく、変更の忠告を含んでいてよい。
【0043】
図5は、本発明の幾つかの実施形態における個人環境監視システム500を示す図である。これらの実施形態では、コンピュータネットワークが、システム処理の負担を共有し、付加価値特徴を支援し、外部環境センサデータの統合、システムデータの臨床的検査、および、局所的環境の自動調節などを可能にする。システム500は、携帯型環境データコレクタ510を含む。コレクタ510は、監視されているユーザ505の腰部に取り付けられた状態で示されているが、他の実施形態では、コレクタ510は、人体の別の箇所に配置されていてもよいし、手で支えられていてもよい。コレクタ510は、ユーザ505の近傍にある携帯型ハンドセット520に、無線により、Bluetooth(登録商標)または他の短距離通信プロトコルを介して結合されている。ハンドセット520は、通信ネットワーク560を介して、遠隔の監視サーバ540に通信可能に結合されている。ハンドセット520はまた、(図示されるような)通信ネットワーク560または直接無線リンクを介して、外部センシングシステム530および環境制御システム550に通信可能に結合されている。
【0044】
図6は、コレクタ510をより詳細に示す図である。コレクタ510は、データ取得モジュール610を有している。データ取得モジュール610は、多数のセンサ612、614、616を有する環境センサ一式を含む。多数のセンサ612、614、616は、それぞれ、異なる多数の環境パラメータを測定するためのセンサである。データ取得モジュール610は、粒子の存在を検出し、および/または、粒子密度を測定する浮遊微小粒子センサ612と、周囲温度を測定する温度センサ614と、相対湿度を測定する湿度センサ616とを含む。データ取得モジュール220はまた、センシング動作およびデータ報告動作を容易にするための、ドライバ/コントローラ、増幅器、フロントエンドフィルタ、および、1つ以上のA/D変換器などの回路を含む。
【0045】
コレクタ510は、パーソナルエリアネットワーク(PAN)インターフェースモジュール620をさらに含む。PANインターフェースモジュール620は、無線リンクを介して、ハンドセット520とデータを交換するための、短距離無線インターフェース、例えばBluetoothインターフェースを有している。
【0046】
コレクタ510はまた、ソフトウェア、設定、およびデータを記憶するように構成されたメモリ640を含む。幾つかの実施形態において、メモリ640は、1つ以上のRAM素子および1つ以上のROM素子を含む。
【0047】
コレクタ510は、要素610、620、640間を通信可能に結合されたプロセッサ(CPU)630をさらに備えている。プロセッサ630は、メモリ640内に記憶されたソフトウェア、基準設定、およびデータを実行すると共に、要素610、620、640と相互動作して、コレクタ510によって支援される様々な特徴および機能を行うように構成されている。幾つかの実施形態において、プロセッサ630は、マイクロコントローラである。
【0048】
図7は、本発明の幾つかの実施形態において、個人環境の監視を容易にするように動作する、コレクタ510の要素を示す図である。これらの要素には、PANインターフェースコントローラ710、データ取得コントローラ720、およびデータ記憶装置730が含まれる。要素710、720は、プロセッサ630が実行可能な命令を有するソフトウェアプログラムであって、ハンドセット520とインターフェースして、センサ612、614、616のうちの複数のセンサを動作させて環境データを収集し、動作しているセンサによって収集された環境センサデータを受信し、これをデータ記憶装置730に記憶し、動作しているセンサによって収集された環境データをデータ記憶装置730から取り出し、これをハンドセット520に送信する。
【0049】
PANインターフェースコントローラ710は、コレクタ510に代わって、コレクタ510とハンドセット520との間の、Bluetoothリンクなどの短距離無線リンクを管理する。この管理には、リンクの確立およびティアダウン、データフォーマテイング、およびデータ変換が含まれる。
【0050】
データ取得コントローラ720は、環境センサデータを受信し、これを、データ記憶装置730に記憶する。環境センサデータは、データ取得モジュール610から持続的に受信される。データ取得モジュール720は、データ取得モジュール610を、コレクタ510上で構成されたポーリング間隔でポーリングし、環境センサデータを取得することが可能である。取得された環境センサデータは、例えば、浮遊微小粒子の存在に関するデータ、浮遊微小粒子密度データ、周囲温度データ、および相対湿度データを含みことが可能である。
【0051】
ハンドセット520は、ユーザ505によって動作される手持ち式のモバイル電子装置である。ハンドセット520は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、インターネットアプライアンス、メディアプレーヤ(例えばIPod)といった、多目的装置であってもよいし、または、個人環境監視システム500の内部で使用するために特別に設計された装置であってもよい。
【0052】
図8は、ハンドセット520をより詳細に示す図である。ハンドセット520は、入力を受信すると共にユーザ505に対して出力するように構成されたユーザインターフェース810を含む。ユーザインターフェースモジュール810は、キーパッド、タッチスクリーン、および/または、入力を受信するためのマイクロフォン、並びに、LCD若しくはLEDディスプレイなどの表示部、並びに、出力を行うためのラウドスピーカを含む。
【0053】
ハンドセット520は、PANインターフェースモジュール820をさらに含む。PANインターフェースモジュール820は、携帯型コレクタ510と無線リンクを介してデータを交換するための、短距離無線インターフェース、例えば、Bluetoothインターフェースを備えている。
【0054】
ハンドセット520は、ネットワークインターフェースモジュール830をさらに含む。ネットワークインターフェースモジュール830は、遠隔の監視サーバ540と通信ネットワーク560を介してデータを交換すると共に、外部センシングシステム530および環境制御システム550と、通信ネットワーク560を介して、または直接無線リンクによってデータを交換するために、1つ以上の無線インターフェース、例えば、無線LANまたはセル方式インターフェースを有している。
【0055】
ハンドセット520はさらに、ソフトウェア、設定、およびデータを記憶するように構成されたメモリ850を含む。幾つかの実施形態において、メモリ850は、1つ以上のRAM素子および1つ以上のROM素子を含む。
【0056】
ハンドセット520はさらに、要素810、820、830、850間を通信可能に結合されたプロセッサ(CPU)840を含む。プロセッサ840は、メモリ850内に記憶されたソフトウェア、基準設定、およびデータを実行すると共に、要素810、820、830、850と相互動作して、ハンドセット520によって支援される様々な特徴および機能を実行するように構成されている。
【0057】
図9は、本発明の幾つかの実施形態において、個人環境の監視を容易にするように動作するハンドセット520の要素を示す図である。これらの要素には、PANインターフェースコントローラ910、ネットワークインターフェースコントローラ920、データ記憶装置930、データ分析モジュール940、および、ユーザインターフェースコントローラ950が含まれる。要素910、920、940、950は、プロセッサ840が実行可能な命令を有するソフトウェアプログラムであって、ユーザ505用の個人環境プロファイルを、ユーザインターフェースモジュール810上で受信した個人環境設定を用いて作成し、コレクタ510からPANインターフェースモジュール820を介して受信した環境センサデータを用いて、移動環境プロファイルを作成し、データ記憶装置930にデータを記憶すると共にデータ記憶装置930からデータを取り出し、このようなデータを操作して、ユーザ505と局所的な環境状態との不適合性が検出されると、特定の動作を開始する。
【0058】
PANインターフェースコントローラ910は、ハンドセット520に代わって、コレクタ510とハンドセット520との間の無線リンクを管理する。この管理には、リンクの確立およびティアダウン、データフォーマテイング、およびデータ変換が含まれる。PANインターフェースコントローラ910はまた、コレクタ510からPANインターフェースモジュール820を介して受信された環境データを、データ記憶装置930に記憶する。
【0059】
ネットワークインターフェースコントローラ920は、ハンドセット520に代わって、ハンドセット520と通信ネットワーク560との間の無線リンクを管理する。この管理には、リンクの確立およびティアダウン、データフォーマテイング、およびデータ変換、並びに、外部センシングシステム530および/または環境制御システム550への他の任意の無線リンクを管理することが含まれる。
【0060】
ユーザインターフェースコントローラ950は、個人環境設定を受信して、これをデータ記憶装置930に記憶する。個人環境設定は、ユーザ505がユーザインターフェースモジュール810上に入力することによって、構成される。個人環境設定は、もし超過されると環境警報を始動させる、環境パラメータの許容条件、閾値、および/または、変化率を特定することが可能である。個人環境設定は、ユーザ505の特有の環境感度に基づいて選択されることが可能である。個人環境設定には、例えば、浮遊微小粒子の存在(すなわち、ブールデータ型閾値)、浮遊微小粒子の最大密度、浮遊微小粒子の最大密度変化率、最小周囲温度、最大周囲温度、最大周囲温度変化率、最小相対湿度、最大相対湿度、および最大相対湿度変化率が含まれ得る。幾つかの実施形態では、異なる種類の浮遊微小粒子、例えば塵および煙のために、別々の設定を構成してもよい。
【0061】
データ分析モジュール940は、ユーザ505用の個人環境プロファイルを、データ記憶装置930に記憶された個人環境設定を用いて作成する。個人環境プロファイルは、1つ以上の環境パラメータのための1つ以上の設定を含む。この設定は、例えば、1つの環境パラメータの条件、最小値、最大値、最小変化率、または最大変化率を確定し得る。環境パラメータには、例えば、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、周囲温度、または相対湿度が含まれ得る。データ分析モジュール940は、この個人環境プロファイルを、データ記憶装置930に記憶する。
【0062】
データ分析モジュール940はまた、コレクタ510から受信されてデータ記憶装置930に記憶された環境センサデータを用いて、移動環境プロファイルを作成すると共に、これを定期的にアップデートする。移動環境プロファイルは、複数の環境パラメータの測定値および/または変化率を含む。データ分析モジュール940は、移動環境プロファイルに、瞬時値ではなく、値の移動平均または加重移動平均を利用して、データを平均化し、誤った警報を低減することも可能である。データ分析モジュール940はまた、環境センサデータを分析に適した形に変換するために必要な、前処理機能を実行する。データ分析モジュール940は、この移動環境プロファイルを、データ記憶装置930に記憶する。
【0063】
データ分析モジュール940はさらに、適合性のために、持続的に、個人環境プロファイルと移動環境プロファイルとを比較し、不適合性が検出されると、1つ以上の特定の動作を開始する。特定の動作には、例えば、ユーザインターフェースモジュール810上に出力するための環境警報を生成すること、臨床医の分析のために遠隔の監視サーバ540に送信するための環境警報を生成すること、および、不適合性を排除する試みにおいて、環境制御システム550に送信するための、局所的環境を自動的に調節する(例えば、サーモスタットまたは加湿器を制御する)ためのコマンドを生成することが含まれ得る。
【0064】
ユーザインターフェースコントローラ950は、ユーザインターフェースモジュール810上に、移動環境プロファイルデータを持続的に出力する。出力された移動環境プロファイルデータは、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、温度、および湿度といった環境パラメータの状態、並びに、測定された瞬時の(または移動平均の)値および変化率を含み得る。
【0065】
ユーザインターフェースコントローラ950はまた、ユーザインターフェースモジュール810上に、イベント・ドリブン環境警報を出力する。環境警報には、可聴警報、可触警報(例えば振動警報)、および/または、視覚警報、並びに、警報の理由を示すと共に環境変更の忠告を行うテキストメッセージが含まれる。
【0066】
外部センシングシステム530は、1つ以上の環境パラメータを測定および報告する、ユーザ505に近接したシステムである。例えば、外部センシングシステム530は、塵を検知する空気清浄器であってもよいし、または、周囲温度および/または相対湿度を検知し、環境データを、ネットワークインターフェースモジュール830を介してハンドセット520に報告する無線気象観測所であってよい。
【0067】
遠隔の監視サーバ540は、ユーザのアレルギー専門医や他の臨床医といった二次ユーザがアクセス可能な演算装置であって、検査および分析のために、携帯型ハンドセット520からアップロードされたデータを抽出する。幾つかの実施形態では、遠隔の監視サーバ540はまた、臨床医が、環境警報に応答して作成された変更済み個人環境プロファイルなどのデータを、ハンドセット520にダウンロードすることを可能にする。
【0068】
環境制御システム550は、ユーザ505が位置する屋内環境を調節するように構成されたシステムである。環境制御システム550は、例えば、空調設備、暖房、加湿システム、または換気システムであってよい。
【0069】
通信ネットワーク560は、データ通信ネットワークであり、1つ以上の有線若しくは無線LAN、WAN、WiMAXネットワーク、USBネットワーク、セル方式ネットワーク、および/または、ad−hocネットワークを含み得る。これらはそれぞれ、ハンドセット520を、遠隔の監視サーバ530および環境制御システム550に通信可能に結合させるように動作する、スイッチ、ルータ、ブリッジ、ハブ、アクセスポイント、または基地局といった、1つ以上のデータ通信ノードを有していてよい。幾つかの実施形態では、通信ネットワーク560は、インターネットを横断する。
【0070】
図10は、個人環境監視システム500において行われる個人環境監視方法を示す図である。ユーザ505が、ハンドセット520上に、1つ以上の個人環境設定および1つ以上の特定の動作を入力する(1005)。ハンドセット520は、この個人環境設定を用いて個人環境プロファイルを作成し、コレクタ510上のセンサ612、614、616のうちの、個人環境設定との適合性を確認するために動作させなければならない複数のセンサを選択し、センサ選択情報を生成する(1010)。ハンドセット520は、センサ選択情報を、PANインターフェースモジュール820を介して、コレクタ510に送信する(1015)。コレクタ510は、センサ選択情報を、PANインターフェースモジュール620を介して受信し、センサ612、614、616のうちの選択されたセンサを動作させる。センサ612、614、616のうちの選択されたセンサは、その後、環境センサデータを収集し(1020)、このデータは、分析のために、PANインターフェース820を介して、ハンドセット520に持続的に伝えられる(1025)。ハンドセット520はまた、別個に、外部センシングシステム530から補足的環境センサデータを受信する(1030)。ハンドセット520は、この補足的環境センサデータを用いて、移動環境プロファイルを作成する(1035)。ハンドセット520は、その後、移動環境プロファイルと個人環境プロファイルとを比較することによって、ユーザ505の、局所的な環境との適合性を判定する(1040)。不適合性が検出されると、ハンドセット520は、1つ以上の特定の動作、例えば、環境警報を生成し、ユーザインターフェースモジュール810上に出力すること、環境警報を生成し、臨床医分析のために遠隔の監視サーバ540に送信すること、および/または、不適合性を排除する試みにおいて、環境を自動的に調節する(例えば、サーモスタットまたは加湿器を制御する)ためのコマンドを生成し、環境制御システム550に送信すること、を開始する(1045)。
【0071】
本発明は、本発明の原理または本質的特徴から逸脱することなく、他の特定の形態においても実施可能であることは、当業者には明らかであろう。従って、本明細書は、あらゆる点において、説明のためのものであり、決して限定するためのものではないと見なされる。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって示されており、本発明の意味および範囲に属する全ての変更は、本発明に包含されるものであることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人環境を監視するための携帯型モニタであって、
データ取得モジュールと、
上記データ取得モジュールに通信可能に結合されたプロセッサと、
上記プロセッサに通信可能に結合されたユーザインターフェースモジュールとを備え、
上記プロセッサの制御下において、上記携帯型モニタは、上記データ取得モジュール上の少なくとも1つのセンサによって収集されたセンサデータを用いて作成された移動環境プロファイルと、上記ユーザインターフェースモジュール上で受信された入力を用いて作成された個人環境プロファイルとの間の適合性を判定するために、上記移動環境プロファイルと上記個人環境プロファイルとを持続的に比較し、
上記移動環境プロファイルと上記個人環境プロファイルとの間のその時の適合性に基づいて動的に調節された個人環境状況表示を、上記ユーザインターフェースモジュール上に出力することを特徴とする携帯型モニタ。
【請求項2】
上記個人環境状況表示は、通常表示、軽度の警報、および重度の警報の間で、動的に調節されることを特徴とする請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項3】
上記携帯型モニタは、完全に集積化されたデバイスであることを特徴とする請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項4】
上記データ取得モジュールは、浮遊微小粒子センサ、温度センサ、および湿度センサを含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項5】
上記入力は、環境パラメータのための個人設定を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項6】
上記環境パラメータは、浮遊微小粒子の存在、浮遊微小粒子密度、周囲温度、または相対湿度であることを特徴とする請求項5に記載の携帯型モニタ。
【請求項7】
上記個人環境プロファイルは、1つの環境パラメータのための1つの個人設定を含み、上記移動環境プロファイルは、上記1つの環境パラメータのための1つの値を含み、上記プロセッサの制御下の上記携帯型モニタは、上記個人設定と上記値との間のその時の適合性に基づいて動的に調節された個人環境状況表示を出力する、請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項8】
上記値は測定値であることを特徴とする請求項7に記載の携帯型モニタ。
【請求項9】
上記値は、複数の測定値を用いて生成された変化率であることを特徴とする請求項7に記載の携帯型モニタ。
【請求項10】
上記重度の警報は、変更の忠告を含むことを特徴とする請求項2に記載の携帯型モニタ。
【請求項11】
上記プロセッサの制御下の上記携帯型モニタは、上記ユーザインターフェースモジュール上で受信された入力を用いて、上記データ取得モジュール上の環境センサ一式から一部のセンサを選択して、上記センサデータを収集することを特徴とする請求項1に記載の携帯型モニタ。
【請求項12】
個人環境監視システムであって、
携帯型環境データコレクタと、
上記携帯型環境データコレクタに無線により結合された携帯型ハンドセットとを備え、 上記携帯型ハンドセットは、上記携帯型環境データコレクタによって収集されたセンサデータを用いて作成された移動環境プロファイルと、上記携帯型ハンドセット上で受信されたユーザ入力を用いて作成された個人環境プロファイルとの間の不適合性を検出するために、上記移動環境プロファイルと上記個人環境プロファイルとを持続的に比較し、
不適合性が検出されると、環境管理動作を開始することを特徴とする監視システム。
【請求項13】
上記環境管理動作は、上記携帯型ハンドセット上に警報を出力することを含むことを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項14】
上記環境管理動作は、遠隔の監視サーバに警報を送信することを含むことを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項15】
上記環境管理動作は、環境制御システムにコマンドを送信することを含むことを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項16】
上記環境管理動作は、上記携帯型ハンドセット上へのユーザ入力を介して特定されることを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項17】
上記監視システムは、上記携帯型ハンドセットに無線により結合された外部センシングシステムをさらに備え、上記移動環境プロファイルはさらに、上記外部センシングシステムによって収集されたセンサデータを用いて作成されることを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項18】
上記携帯型ハンドセットは、上記携帯型環境データコレクタに、上記携帯型ハンドセット上のユーザ入力を用いて生成されたセンサ選択情報を送信し、上記携帯型環境データコレクタは、上記センサ選択情報を用いて、上記携帯型環境データコレクタ上の環境センサ一式から一部のセンサを選択してセンサデータを収集することを特徴とする請求項12に記載の監視システム。
【請求項19】
個人環境監視方法であって、
ユーザ入力を用いて個人環境プロファイルを作成するステップと、
センサデータを用いて移動環境プロファイルを作成するステップと、
上記移動環境プロファイルと上記個人環境プロファイルとを、適合性について、持続的に比較するステップと、
不適合性が検出されると、環境管理動作を開始するステップとを含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−522969(P2012−522969A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542597(P2011−542597)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/JP2010/054622
【国際公開番号】WO2010/113650
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)