説明

偏光モード分散アナライザ

【課題】改善された偏光モード分散(PMD)アナライザを提供する。
【解決手段】光源、センサ、出力位相信号アナライザ、及びコントローラを有する偏光モード分散アナライザである。前記光源は、プローブ光信号を生成する。該プローブ光信号は、強度変調され、更にまた偏光変調される。前記光源は、該光信号を試験下のデバイスに提供するよう構成されている。前記センサは、前記試験下のデバイスから出力される出力光信号の強度変調の位相に関連した出力位相信号を生成する。前記出力位相信号アナライザは、前記偏光変調に関連した周波数において、出力位相信号における少なくとも1つの周波数成分の振幅と位相とを測定する。前記コントローラは、その測定された振幅と位相とを利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差を示す信号を生成する。前記コントローラはまた、前記試験下のデバイスに関連付けられた群遅延を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アナライザに関し、特に、偏光モード分散アナライザに関する。
【背景技術】
【0002】
光信号の伝送及び処理に基づく装置は、ますます一般的になってきている。データ伝送のために光ファイバを利用するコンピュータ及び通信ネットワークは、今や珍しくない。そのようなネットワークは、光ファイバと、(光増幅器、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、分散補償器、等のような)他の要素とによって、光信号を搬送して処理する。
【非特許文献1】Bogdan Szafraniec及びDouglas Baney著,「Elementary Matrix-Based Vector Optical Network Analysis」, Journal of Lightwave Technology, Vol.4, 2007年4月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光ファイバのようなデバイス中の光信号の通過は、光の偏光状態によって変化する可能性のある遅延を結果として生じる。該偏光状態における光波の伝搬特性のこの依存性は、頻繁に偏光モード分散(PMD:polarization mode dispersion)と呼ばれる。非常に高いデータレートでのデータの伝送において、PMDが結果として問題を生じさせる可能性がある。何故ならば、様々な偏光状態を有する光信号の一部が、わずかに異なる時間に到来することとなるからであり、従って、データを伝送するために使用される光パルスが、広範囲の影響を受けることとなり、そのことが、データのパルス列内における連続するパルス間の干渉につながる可能性がある。
【0004】
光ファイバ及び光学構成要素のPMDの知識(又は情報)は、多くの理由から重要である。例えば、システム設計者は、光ファイバ上の最大データ伝送レートを設定する前に、PMDの規模を知る必要がある。従って、PMDを測定するための方法が探し求められてきた。1つの提案された方法では、光ファイバか又は他の試験下のデバイスの群遅延の4つの独立した測定値が、4つの異なる偏光状態の光によって生成される。その測定された群遅延は、温度によってずれ、及び振動によって乱れるので、この技法は、特に長いファイバにおいて、環境による感度の影響を受ける。更に、多くの測定された群遅延の差をとることによってPMDが得られる。従って、その測定された群遅延内における微小誤差が、結果として、PMDにおける、多くのより大きな誤差になることとなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、光源と、センサと、出力位相信号アナライザと、コントローラとを有する偏光モード分散アナライザを含む。前記光源は、強度変調され且つ偏光変調もされるプローブ光信号を生成し、該光源は、試験下のデバイスに光信号を提供するよう構成される。前記センサは、前記試験下のデバイスから出力される出力光信号の前記強度変調の位相に関連した出力位相信号を生成する。前記出力位相信号アナライザは、前記偏光変調に関連した周波数における該出力位相信号の周波数成分のうちの少なくとも1つの周波数成分の振幅と位相とを測定する。前記コントローラは、その測定された振幅と位相とを利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差(又は群遅延時間差:differential group delay)を示す信号を生成する。本発明の一態様において、前記コントローラはまた、前記試験下のデバイスに関連付けられた群遅延を測定する。本発明の別の態様において、全ての3つのストークスベクトル偏光成分が時間の周期関数である光信号を、前記プローブ光信号が含み、該周期関数は、1つか又は複数の変調周波数によって特徴付けられており、前記少なくとも1つの周波数成分が、該変調周波数のうちの1つの変調周波数である。
【発明の効果】
【0006】
改善された偏光モード分散(PMD)アナライザを提供する。
【実施例】
【0007】
本発明がその利点を提供する手法を、図1に関連して、より容易に理解することができる。図1は、本発明によるPMDアナライザの一実施形態を示す。アナライザ20は、プローブ光源信号19を生成し、該プローブ光源信号19が、試験下のデバイス25に提供される。伝送されたか又は反射されたかのいずれかの、試験下のデバイスからの光が、センサ23によって検出される。センサ23の出力が、後述される手法において、位相シフトアナライザ30及びコントローラ24によって分析されて、試験下のデバイスにおける偏光モード分散に関連したパラメータが決定される。
【0008】
本発明の一実施形態において、プローブ光源信号が、光源21、強度変調器26、及び偏光変調器22の組み合わせによって生成される。光源21は、固定された偏光状態を有する光信号を生成する。光源21からの光信号の強度が、ある強度変調周波数において、強度変調器26によって変調させられる。強度変調器26から出力される光の偏光(又は偏波)が、試験下のデバイス25に提供されている前記光源信号に先行して、偏光変調器22によって変調させられる。偏光(偏波)が変調させられる手法は、詳細に後述される。
【0009】
試験下のデバイス25から出力される光は、センサ23へと入力され、該センサ23は、時間の関数として、試験下のデバイス25から出力される光信号内おける電力を測定する。センサ23は、前記強度変調周波数において、光信号を受け取ることが可能でなければならない。一実施形態において、センサ23は、光検出器と、該光検出器の出力から同相信号及び直角位相信号を生成する同期検出回路とを備える。該同期検出回路は、前記強度変調周波数において動作することができる。代替的には、該同期検出回路は、該強度変調周波数から、より低い中間周波数(IF:intermediate frequency)へと電気的周波数を落とすようにミキシングする電気的なミキサを備えることが可能である。従って、ハードウェアか又はソフトウェアにおいて実施される前記同期検出が、IFにおいて動作することができる。同期検出器からの同相(I)出力及び直角位相(Q)出力は、受け取った強度変調された信号の電力(R)及び位相(θ)の推定値を提供する。その推定された位相θ(t)は、後述のように更に処理される。前記強度変調周波数において光検出器によって受け取られた強度変調された光信号の位相θ(t)を生成する任意の他の構成を利用することもできる。
【0010】
出力位相信号θ(t)を、偏光変調周波数の観点から説明することができる。センサ23の出力位相信号θ(t)は、位相シフトアナライザ30によって分析され、該位相シフトアナライザ30は、偏光変調器22によって決定された周波数のセットにおけるθ(t)内に含まれる周波数成分の振幅と位相とを測定する。位相シフトアナライザ30は、ベクトルスペクトラムアナライザか、ロックイン増幅器か、或いはハードウェアにおいてか又はソフトウェアにおいて実現される任意の他の形態の同期検出を備えることができ、問題となる周波数のセットにおけるθ(t)の周波数成分の振幅及び位相の同時測定を可能にする。
【0011】
これらの成分の操作は、コントローラ24の制御下にあり、該コントローラ24はまた、試験下のデバイス25のPMDの測定値を提供するために必要とされる計算を実施する。コントローラ24を、偏光変調器に対する要求される電位を生成し、位相シフトアナライザ30から情報を読み出し、及び下記の計算を実施することも可能な任意のデータ処理システムとすることができる。汎用の信号生成及びデータ処理システムか又は専用のハードウェアを利用して、そのようなコントローラを構築することができる。
【0012】
上記に示したように、強度変調器26は、強度変調周波数fにおいて、光源21からの光信号を変調する。該強度変調周波数は、試験下のデバイスの群遅延か又は群遅延差(又はPMD)に関連した位相シフトを測定するのに十分なほど高い必要がある。該強度変調周波数は、典型的には、数MHz〜数GHzの間である。偏光変調器22による偏光変調の欠如において、θは一定である。試験下のデバイス25が検出可能なPMDを有し、且つ、強度変調された光信号の偏光状態が偏光変調器22によって適切に変調されている場合には、観測される位相は、該偏光変調によって決定された周波数において変調されることになる。すなわち、θは、時間の関数θ(t)になることとなる。観測された変調θ(t)からPMDが導き出される手法は、試験下のデバイスに提供された光信号の偏光(偏波)が変調される手法を論じた後に、下記に詳細に説明される。
【0013】
本発明の操作を、光信号の偏光状態を説明するストークスベクトルの観点からより容易に理解することができる。ストークスベクトルは、4つの成分S〜Sを有する。その第1の成分Sは、光信号の強度であり、残りの3つの成分は、該光信号の偏光状態を説明している。該光信号の偏光状態は、3次元空間内のベクトルとして表される。該3次元空間内において、その3つの軸に沿った単位ベクトルを、様々なタイプの偏光状態での光の一部を表すものとして表示することができる。S軸は、水平方向に偏光させられた光に対応する正の値と、垂直方向に偏光させられた光に対応する負の値とを有する直線偏光のコンテンツを測定する。S軸は、+45度に偏光させられた光に対応する正の値と、−45度に偏光させられた光に対応する負の値とを有する、水平方向(又は垂直方向)に対して45度における直線偏光のコンテンツを測定する。最後に、S軸は、円偏光のコンテンツを測定し、その正の値は、右旋円(右円)偏光させられた光を表し、その負の値は、左旋円(左円)偏光させられた光を表す。正規化されたストークスベクトルは、その第1の要素(エレメント)に関して正規化された該ストークスベクトル成分の全てを有する。従って、その正規化された強度は1に等しい。次に図2Aを参照すると、図2Aは、正規化されたストークスベクトルが画定される偏光空間を示す。単色光の光信号の場合には、光の偏光状態は、単位半径の球27上に置かれ、該球27は、頻繁にポアンカレ球と呼ばれる。
【0014】
ストークスベクトルパラメータを、光波の電界に関連付けることができる。次に図2Bを参照すると、図2Bは、単色光の平面波の偏光状態を説明するための別の方法を示す。一般的には、平面波は、その伝搬ベクトルと、該伝搬ベクトルに垂直な平面内における電界ベクトルの複素振幅とによって指定される。該伝搬ベクトルは、図2Bの平面に垂直である。一般的には、前記電界ベクトルが、前記平面内において楕円28を回るように動く。その経路を、任意の座標システムXYの観点から説明することができる。ストークスベクトル成分は、次のように、電界ベクトルEの成分に関連付けられる。
【0015】
【数1】

電界ベクトルの成分が、複素値であることに留意すべきである。θ(t)が、下記の関係により、基本パラメータp、p、p、及びpのセットに関連付けられていることを示すことができる。
【0016】
【数2】

適切なスケーリングの後に、pは群遅延を表し、pは群遅延差の0°成分を表し、pは群遅延差の45°成分を表し、及びpは群遅延差の円成分(又は円偏光成分)を表す。ここで、q(t)、u(t)、及びv(t)は、変調された正規化されたストークスベクトル成分であり、従って、それらは時間の関数である。偏光状態を説明するために、パラメータpを、ジョーンズ微積分学(Jones calculus)の基本行列に関連付けることができる。読者は、基本行列及び基本パラメータの詳細な説明に関して、非特許文献1を参照されたい。
【0017】
図1を再び参照すると、偏光変調器22への電気的な入力信号により判定(又は判断)される手法において、光信号の電力を実質的には変化させることなく、該偏光変調器22によって、該偏光変調器22を通過する光の偏光状態が、継続的に変更させられる。この説明の目的のために、偏光変調器を、強度の実質的な変調無く偏光状態を変調するデバイスであるように定義する。該デバイスの挿入損失は、本発明には無関係であるが、典型的には、5dBよりも低い。ストークスベクトルに、ポアンカレ球の表面上の経路を横切らせることとして、偏光変調器の動作を、ストークスベクトル空間内において表示することができる。ストークスベクトルが周波数fにおいて変調され、且つ、1つか又は複数の基本パラメータp(j>1の場合)が非ゼロである場合には、測定された位相θ(t)はまた、センサ23によって検出されることが可能な周波数fにおける変調を示すこととなり、位相シフトアナライザ30によって処理され、ある条件を満たすベクトルSの変調が提供されるpを計算するためにコントローラ24によって使用される。
【0018】
図3及び図4を次に参照すると、図3及び図4は、本発明に必要とされる変調を提供することが可能な偏光変調器の1クラスを示す。図3は、偏光変調器50の斜視図であり、図4は、図3において示された偏光変調器50の線4−4による断面図である。偏光変調器50は、xにカットされ、zに伝搬するLiNbO42から構成される。該LiNbO42において、xy平面の表面に垂直な入力ポート41を通じて光が入り、そしてz方向に伝搬する。結晶42の上面は、3つの電極51〜53を備え、それら電極は、該結晶に対して電位を印加するために使用される。該電位は、該結晶内において電界を生成し、それが該結晶内において複屈折を生じさせる。該電位を正確に選択することによって偏光状態を変更することができ、それにより、出力信号のストークスベクトルを、ポアンカレ球上の任意の点に動かすことができる。
【0019】
前記電位が選択される手法は、より詳細に下記において説明される。本説明のために、第1の周期性の波形が電極53と電極52との間に印加され、第2の周期性の波形が電極53と電極51との間に印加されるということに留意することで十分である。電極53は、基準(接地)電極である。一般的には、波形は、等しい周期を有する。該波形の各周期にわたって、出力光のストークスベクトルは、ポアンカレ球の表面上の所定の経路(軌道)を横切る。前記印加される波形の各周期中における各ストークスベクトル成分に関連した対応する基本パラメータpを測定するのに十分な振幅によって該ストークスベクトルの偏光依存性成分の全てが変調されるように、前記経路が選択される。該経路をまた、球の中心に重心を有するように選択することもできる。
【0020】
次に図5を参照すると、図5は、ポアンカレ球の斜視図である。所望の軌道63上にある該ポアンカレ球上の点61を考える。この点上において終結するストークスベクトルは、ストークスベクトル空間内における3つの軸に沿った3つの成分を有する。それら3つの成分は、該3つの軸上に該ストークスベクトルを投影することによって得られる。該3つの投影は、q、u、及びvで示されている。そのストークスベクトルが、所望の軌道上の点62に移動すると、任意の所与の時間における点の特定の位置に依存して、これらの成分が増加及び減少する。この説明の目的のために、そのq(t)、u(t)、及びv(t)が周期関数であることが仮定される。これは、所望の経路/軌道が、ポアンカレ球上の閉じたループである場合のケースとなり、その変調の各周期は、該ループを1度、周回するように動く偏光状態が生じる結果となる。下記においてより詳細に説明されるように、ストークスベクトル成分はまた、ポアンカレ球上の経路/軌道が閉じられていない時でさえ、周期関数を含むことが可能である。
【0021】
しかしながら、q(t)、u(t)、及びv(t)は周期関数であるが、q(t)、u(t)、及びv(t)は、各々、同時に純音(ピュアトーン)となることができないことに留意すべきである。純音となる成分の場合には、3つの周波数、w、w、及びwが存在する必要がある。この場合には、次のようになる。
【0022】
【数3】

ここで、D及びDは、固定された位相シフトである。この式のシステムには、これらの制約条件により、解が無いことを理解することができる。
【0023】
各々の成分が単一トーンである解を見出すことは出来ないが、3つのトーンに依存するだけの解は可能である。例えば、次のようなものである。
【0024】
【数4】

上記の式は、制約条件 q(t)+u(t)+v(t)=1を満足し、センサ23からの信号内において3つのトーンだけを生成する軌道を記述している。
【0025】
ポアンカレ球上の軌道を選択することになる検討事項のより詳細な説明が、下記に提供される。本説明の目的のために、ポアンカレ球上のストークスベクトルに対する軌道が選択されることが仮定される。
【0026】
ポアンカレ球上の所与の軌道には、偏光変調器内の電極に印加される必要がある電位が、決定される必要がある。既知の一定の入力偏光状態の場合に、これら電位を提供するために、2つの電極上の電圧を、ポアンカレ球上の偏光上へとマッピングする較正テーブルが構築される。この説明の目的のために、偏光変調器が、図3内及び図4内において示されているような変調器であることが仮定され、及びその変調器の電極53は、接地に保持されていることが仮定される。前記較正テーブルは、ある特定のペアの電圧を、電極51と電極52とに印加することによって、次いで、3つのストークスベクトル成分を測定する従来の偏光アナライザを使用して、ポート44から出力される光の偏光を測定することによって構成される。
【0027】
この処理を、図5を参照することによって、及びある特定の例を考えることによって、より容易に理解することができる。電極51と電極52とが接地されている時には、出力光の偏光は、61にある。1セットの2つの電圧が電極51及び電極52に印加された時には、ストークスベクトルは、位置62に移動する。別のセットの2つの電圧が印加された場合には、ストークスベクトルは、ポアンカレ球上の幾つかの異なる点(ポイント)に移動することとなる。従って、各セットの入力電圧に対応する該球上の点(ポイント)を測定することによって、偏光変調器を較正することができる。一実施形態において、ポアンカレ球全体を覆うように電圧範囲が選択される。前記較正を、2つの変数のベクトル値の関数として、すなわち、電極51及び電極52上の2つの電圧として編成することができる。逆に言えば、ポアンカレ球上に軌道が画定すると、該軌道上の各点を、電極に印加されることになる1組の電圧にマッピングすることができる。各電極ごとの連続する電圧が計算されると、図1内に示されたコントローラ24は、2つの波形(一方は電極51に対する、そしてもう一方は電極52に対する)を合成することができる。各波形は、周期変調関数における1周期を構成し、該各波形が、対応する電極に印加される。変調器及び電力センサの周波数限界に一致されることとなるように、この周期的な波形に対する基本周波数が設定される。
【0028】
正規化された形態のストークスベクトル(1,q(t),u(t),v(t))を考える。周期変調関数を用いて該ストークスベクトルが変調されているので、その成分の各々もまた、ある周期関数である。従って、各成分を、フーリエ級数として表すことができる。前記ストークスベクトルが、ある角周波数ωにおいて、ポアンカレ球上の閉じたループを実施する場合には、各成分を、基本周波数としてのωを有するフーリエ級数に展開することができる。該フーリエ級数内における有効な高調波の数は、ポアンカレ球上において選択された軌道の細部(ディテール)に依存する。例えば、式(4)によって記述された軌道は、わずかに3つの有効な高調波だけを有する。より一般的なケースでは、数学的には、ストークスベクトルの偏光依存性成分の成分を、下記に示す形態において記述することができる。
【0029】
【数5】

前記定数C、φi,j、及びAi,j(ここで、i=1〜3、及びj=1〜N)を、3つの成分のうちの2つの成分を除去する適切な偏光フィルタを用いて、各ストークスの成分ごとに偏光変調器の出力を測定することによって、試験的に測定することができる。その測定を、ベクトルスペクトラムアナライザか、ロックイン増幅器か、又は任意の他の形態の同期検出を用いて実施することができ、個別の高調波の振幅と位相の同時測定が可能となる。下記の説明から明確となるように、有効なN個である高調波の数が、少なくとも3個である必要がある。
【0030】
上述の偏光変調パターンは全て、ある高調波のシリーズ(系列)に、ストークスベクトルの偏光依存性成分を展開することを含む。すなわち、各成分は、成分周波数が幾つかの基本周波数の整数倍である多くの成分周波数の点において展開される。しかしながら、下記に詳細に説明されるように、周波数が所定周波数の整数倍ではないシリーズ(系列)に、ストークスベクトルの偏光依存性成分が展開されることが可能な場合がある。従って、一般的な場合において、次式のように仮定される。
【0031】
【数6】

以下の説明から明らかとなるように、少なくとも3つの周波数ωが存在しなければならない。ある高調波展開の場合には、ω=j*ωであり、ここでωは、基本周波数である。
【0032】
式(2)を再び参照すると、測定された位相θ(t)を、次に示す形式に書き直すことができる。
【0033】
【数7】

式(6)のq(t)、u(t)、及びv(t)についての展開を代入すると、次のようになる。
【0034】
【数8】

ここで、Nは少なくとも3である。定数Ai,jとφi,jとを、単一の複素定数zi,j=Ai,jexp(jφi,j)に組み合わせる複素記号を導入すると都合が良い。ここで、j=√(−1)は、虚数である。複素記号では、式(8)が次のようになる。
【0035】
【数9】

従って、複素数θ(t)は今や、各々の周波数ωにおいて変調されている。上述のように、図1内において示された位相シフトアナライザ30が、θ(t)を分析して、3つの周波数ωにおけるθ(t)の成分を抽出する。ωにおけるその抽出された複素数θ(t)を、θによって示す。従って、式(8)を、次に示す形式の式のシステムに分解することができる。
【0036】
【数10】

及び、
【数11】

式(9b)を、行列形式θ=Z・p(ここで、行列Zは、要素zi,jを含み、及びθとpとがベクトルである)に書き直すことが可能であることに留意することが重要である。式(9a)において、θは、θ(t)のDC成分である。定数Cは、ポアンカレ球上の変調経路にわたるストークスベクトルの平均成分である。それらは、光の非変調された部分を示す。下記の説明を簡単化するために、ストークスベクトルの各偏光依存性成分の平均が0であるように、すなわち、C=0であるように、ポアンカレ球上の偏光変調経路が選択されることが仮定される。この選択は、非偏光させられた光に対応する。従って、式(9a)から、θ=p、すなわち、非変調されたθ(t)のDC成分から群遅延が見出される。より正確に言うと、グループτが次のようになる。
【0037】
【数12】

ここで、fIMは、強度変調周波数である。
【0038】
行列Zの行列式が非ゼロの場合に、式(9b)に示された式のシステムが、解を有することとなる。この場合には、基本パラメータpの値を決定することができる。θ(t)の成分の同期検出において利用される基準位相が、適正に設定されることが必要であることに留意することが重要である。一般的には、pの計算された値が実数であるように該基準位相が設定される。群遅延差(DGD)が、これらのパラメータから次のように得られる。
【0039】
【数13】

ここで、fIMは、強度変調器26によって利用される強度変調周波数である。
【0040】
ストークスベクトル成分展開が、追加的な高調波か又は他の周波数を含む場合でさえ、わずかに3つの周波数のみを上述の実施形態は利用した。しかしながら、決定システム全体にわたって提供するためにより多くの成分が利用される実施形態を構築することができ、該システム内において、ノイズが更に低減される。追加的には、3つの周波数のいくつかの選択について、Zの行列式が0であり、且つ、追加的な周波数が存在する場合には、他の周波数から構築された行列は、非ゼロの行列式を有することが可能である。
【0041】
上述の実施形態において、その設計者が、ポアンカレ球上の軌道を決定して、偏光変調器のための較正モデルから該偏光変調器に印加される変調信号を生成する。行列Zの係数は、従って、試験的に測定される。Zの行列式が、ゼロ(零)であるか、又はシステムの式の正確な解を可能にするにはあまりに小さ過ぎる場合には、ポアンカレ球上の新らたな軌道が選択されて、処理が繰り返される。
【0042】
代替的には、上述の式(4)によって記述されたような既知の軌道を使用することができる。該軌道は、わずかに3つの周波数のみを生成する。その対応するZ行列は、次のようになる。
【0043】
【数14】

ここで、j=√(−1)である。上記行列の行列式は、j/2に等しい。次に、図6及び図7を参照すると、図6及び図7は、式(5)によって記述される軌道を示す。図6は、ポアンカレ球上の軌道を示し、図7は、個々のストークスベクトル成分のグラフである。図6を参照すると、軌道72は、位相的には(トポロジカルには)、2つのループを有する図6の経路であり、該2つのループは、73及び74において示される2つの点において連結されている。
【0044】
非ゼロの行列式を有する行列を生成する軌道の中からの軌道の選択は、下記に列挙される幾つかの一般的な原理によって導かれることが可能である。全てのストークスベクトル成分に対して、より少ない数の周波数を生成する軌道が好ましい。DGDを決定する対応する係数について解くために、わずかに3つの周波数のみが必要とされる。追加的な高調波が、使用されている高調波内へと入ることになるエネルギーの方向を逸らす。従って、有効な多くの追加的な高調波を生成する軌道は、より低いS/N比(信号対雑音比)に至ることが見込まれる。
【0045】
任意の所与の軌道によって生成される高調波の数を、偏光変調器内の電極に対して印加される対応する駆動信号内における高調波の数に依存させることが可能である。更にまた、複雑な電圧波形は、合成することがより困難であるため、変調器のためのより複雑な駆動回路構成に結果としてなる可能性がある。
【0046】
コントローラによって生成されて偏光変調器に印加されることが可能な電圧における制限もまた存在する。従って、ポアンカレ球上の軌道は、偏光変調器及びコントローラによって決定された幾つかの所定の電圧範囲内における電圧を用いて横切ることが可能でなければならない。
【0047】
次に図8〜9を参照すると、図8〜9は、本発明の一実施形態において利用される例示的な軌道を示す。図8は、ポアンカレ球81の斜視図である。図9A〜9Cは、軌道82を横切る偏光変調器によって生成されたストークスベクトル成分を示す。軌道82は、位相的には(トポロジカルには)、ポアンカレ球81の北半球内の第1のループ75と、ポアンカレ球81の南半球内の第2のループ74とを有する、図8の経路である。それらループは、赤道上の点83において合流する。該球の外側に位置する観察者によって観察される時には、両ループは時計方向に横切られる。
【0048】
様々なストークスベクトル成分の変調が、図9A〜9C内において示されている。上述のように、少なくとも幾つかのストークスベクトル成分は、上述のパラメータpを解くために使用されることが可能な多くの高調波を含む変調関数を有する。次に図10を参照すると、図10は、図3及び4に示された電極51及び52に印加される電圧波形76及び79を示す。該電圧波形76及び79によって、ストークスベクトルが、軌道82について動かされる。電圧波形76と79とは、2つの周期を含み、該2つの周期は、軌道に沿った2つの漸進的な変化に対応する。基準電極53は、この実施形態では、接地に保持されている。
【0049】
ポアンカレ球上の上述の軌道は、閉じたループであり、従って、変調周波数は、該閉じたループが横切られる状態での周波数の高調波である。本説明の目的のため、ポアンカレ球上の同一点において経路が開始し且つ終了する場合には、該経路が閉じられているものとして定義される。このことは、ストークスベクトルが周期関数である時の場合には常時ということになる。幾つかのケースでは、そのような無関係にされる周波数が、電力センサの非線形性により生成された高調波によって生じた幾つかのエラーを低減させることができるということを、利用することが有利である可能性がある。軌道が閉じられる必要無く、周期的な手法においてストークスベクトル成分が変調される軌道が可能である。そのような軌道の一例は、次のように与えられる。
【0050】
【数15】

ここで、ω=eω/2、及びω=ωである。ここで、eは無理数である2.71828・・・である。コントローラが、(e−1)ω、eω、及び(e+1)ωにおける変調を検出する。ここで、ωが選択されて、該コントローラ内において含まれるアナライザの範囲内における周波数での検出が提供される。ストークスベクトル成分は周期関数によって説明されるが、式(14)によって画定されるその軌道は周期性ではないことに留意すべきである。該軌道は、無限(エンドレス)であり、最終的には、それ自体(又はその同じ軌道自体)を繰り返すことなく、ポアンカレ球の表面全体を標本化(サンプル)する。
【0051】
本発明の、上述の実施形態は、固定された偏光状態を有する光源を利用する。該光源は、可変波長レーザ光源とすることができる。該可変波長レーザ光源は、波長全体にわたる成分の特徴付けを可能にする。該レーザ光源の固定された偏光状態は、強度変調器内において維持されて、偏光変調器によって変調される。極めて単色光である可変波長レーザ源は、試験下のデバイスが光ファイバか、光ファイバ構成要素か、或いはファイバインターフェースか又は小さな寸法を有する他のデバイスを含む実施形態において非常に魅力的である。しかしながら、LEDのような他の光源に基づく実施形態を、構成することもまた可能である。該光源が、光に、一定の固定された偏光を提供しない場合には、偏光フィルタを、光源と偏光変調器との間にか、又は該偏光変調器の入力ポートの一部として、導入することができる。
【0052】
上述の偏光変調器は、100KHzにまでの及びあるケースでは1MHzにおけるまでの周波数において、固定された偏光光源の偏光(偏波)を変調することができる。従って、DGD測定を、試験下のデバイスの光学特性が変化する期間と比較して短い時間内において行うことができる。追加的には、本発明は、DGDを測定するために多くの群遅延の差をとることに依存しない。従って、本発明は、上述の先行する技術方法にわたって実質的な改善を提供する。
【0053】
本発明の上述の実施形態は、式(10)内において画定されたDGDの値を出力する。しかしながら、個々の量pか、又はそのサブセットの幾つかの値を提供する実施形態を、提供することもまた可能である。これに関して、p(j=1〜3の場合)が、特定の偏光状態に関連付けられた群遅延差に関連していることに留意すべきである。
【0054】
上記の説明及び添付図面から、本発明に対する様々な修正が、当業者にとって明らかになってくるであろう。従って、添付の特許請求の範囲における範囲によってのみ、本発明は制限されるべきである。
【0055】
以下では、本発明の様々な構成要件の組み合わせからなる例示的な実施形態を示す。
1.プローブ光信号を生成する光源であって、該プローブ光信号は、強度変調され、更に偏光変調もされ、前記光源が、前記光信号を試験下のデバイスに提供するよう構成されていることからなる、光源と、
前記試験下のデバイスから出力される出力光信号の前記強度変調の位相に関連した出力位相信号を生成するセンサと、
前記偏光変調に関連した周波数において、前記出力位相信号における少なくとも1つの周波数成分を測定する出力位相信号アナライザと、
前記測定した周波数成分を利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差を示す信号を生成するコントローラ
とを備える、装置。
2.前記出力位相信号アナライザが、前記少なくとも1つの周波数成分の振幅と位相とを測定する、前項1に記載の装置。
3.前記コントローラがまた、前記試験下のデバイスに関連付けられた群遅延を測定する、前項1に記載の装置。
4.前記センサが、位相検波器を含む、前項1に記載の装置。
5.前記位相検波器が、ロックイン増幅器か又は電気的なベクトルスペクトラムアナライザを含む、前項4に記載の装置。
6.全ての3つのストークスベクトル偏光成分が時間の周期関数からなる光信号を、前記プローブ光信号が含む、前項1に記載の装置。
7.前記時間の周期関数の各々が、1つか又は複数の変調周波数によって特徴付けられており、
前記変調周波数が、第1、第2、及び第3の変調周波数を含み、及び、
前記出力位相信号アナライザが、前記第1、第2、及び第3の変調周波数の各々における前記出力光信号の振幅と位相とを測定することからなる、前項6に記載の装置。
8.前記時間の周期関数が、わずかに3つの変調周波数によって特徴付けられることが可能である、前項6に記載の装置。
9.前記第1、第2、及び第3の変調周波数が、共通周波数の整数倍ではない、前項7に記載の装置。
10.前記プローブ光信号が、ポアンカレ球上の経路によって特徴付けられており、前記経路が、閉じたループであることからなる、前項1に記載の装置。
11.前記経路が、位相的には図8である、前項10に記載の装置。
12.前記プローブ光信号が、ポアンカレ球上の経路によって特徴付けられており、前記経路が、閉じたループでないことからなる、前項1に記載の装置。
13.前記プローブ光信号が、一定の偏光成分を含む、前項1に記載の装置。
14.前記光源が、強度と偏光とによって特徴付けられた光信号を生成する偏光光源と、前記光信号の前記強度を変調する強度変調器と、前記光信号の前記偏光を変調する偏光変調器とを備えることからなる、前項1に記載の装置。
15.表面上に複数の電極を有するLiNbO結晶を前記偏光変調器が備え、
前記コントローラが、周期的な電位を前記電極に対して提供するための信号生成器を更に備えることからなる、前項14に記載の装置。
16.試験下のデバイスを特徴付ける群遅延差に関連した量を測定するための方法であって、
前記試験下のデバイスに対してプローブ光信号を提供し、該プローブ光が、強度変調され及び偏光変調されており、
前記試験下のデバイスから出力される出力光信号の強度変調の位相に関連した出力位相信号を決定し、
前記偏光変調に関連した周波数において、前記出力位相信号における少なくとも1つの周波数成分を測定し、及び、
前記測定した周波数成分を利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差を示す信号を生成する
ことを含む、方法。
17.前記少なくとも1つの周波数成分を測定することが、その周波数成分の振幅と位相とを測定することを含むことからなる、前項16に記載の方法。
18.全ての3つのストークスベクトル偏光成分が時間の周期関数からなる光信号を、前記プローブ光信号が含むことからなる、前項16に記載の方法。
19.固定された偏光を有する光信号を、偏光変調器を通じて送ることにより、前記プローブ光信号が生成され、前記光変調器に提供される信号によって判定させる手法において前記偏光変調器が前記固定された偏光を変更させ、
前記方法が、前記信号と、前記固定された偏光における前記変更との間の関係を提供する較正マッピングを決定することを更に含むことからなる、前項16に記載の方法。
20.前記振幅と位相とが、基準位相を有するデバイスによって測定され、
前記振幅と位相とから決定される係数であって、前記試験下のデバイスを特徴付ける群遅延差に関連した該係数が、実数であるように、前記基準位相が設定されることからなる、前項16に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明による偏光モード分散アナライザの一実施形態を示す図である。
【図2A】ストークスベクトルが画定される偏光空間を示す図である。
【図2B】単色光の光波の偏光を説明するための別の方法を示す図である。
【図3】偏光変調器の斜視図である。
【図4】図3内において示された偏光変調器の線4−4による断面図である。
【図5】ポアンカレ球の斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態において使用されることが可能な偏光変調された光信号を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態において使用されることが可能な偏光変調された光信号を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態において使用されることが可能な別の偏光変調された光信号を示す図である。
【図9A】本発明の一実施形態において使用されることが可能な別の偏光変調された光信号を示す図である。
【図9B】本発明の一実施形態において使用されることが可能な別の偏光変調された光信号を示す図である。
【図9C】本発明の一実施形態において使用されることが可能な別の偏光変調された光信号を示す図である。
【図10】図8内において示された軌道を生成する電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
【0057】
20 装置
21 光源
22 光源
23 センサ
24 コントローラ
25 試験下のデバイス
26 光源
30 出力位相信号アナライザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ光信号を生成する光源(21、22、26)であって、該プローブ光信号は、強度変調され、更に偏光変調もされ、前記光源が前記光信号を試験下のデバイスに提供するよう構成されていることからなる、光源と、
前記試験下のデバイス(25)から出力される出力光信号の前記強度変調の位相に関連した出力位相信号を生成するセンサ(23)と、
前記偏光変調に関連した周波数において、前記出力位相信号における少なくとも1つの周波数成分を測定する出力位相信号アナライザ(30)と、
前記測定した周波数成分を利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差を示す信号を生成するコントローラ(24)
とを備える、装置(20)。
【請求項2】
前記出力位相信号アナライザが、前記少なくとも1つの周波数成分の振幅と位相とを測定する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラがまた、前記試験下のデバイスに関連付けられた群遅延を測定する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
全ての3つのストークスベクトル偏光成分が時間の周期関数からなる光信号を、前記プローブ光信号が含み、
前記時間の周期関数の各々が、1つか又は複数の変調周波数によって特徴付けられており、
前記変調周波数が、第1、第2、及び第3の変調周波数を含み、及び、
前記出力位相信号アナライザが、前記第1、第2、及び第3の変調周波数の各々における前記出力光信号の振幅と位相とを測定することからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記光源が、強度と偏光とによって特徴付けられた光信号を生成する偏光光源と、前記光信号の前記強度を変調する強度変調器と、前記光信号の前記偏光を変調する偏光変調器とを備えることからなる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
試験下のデバイスを特徴付ける群遅延差に関連した量を測定するための方法であって、
前記試験下のデバイスに対してプローブ光信号を提供し、該プローブ光が、強度変調され及び偏光変調されており、
前記試験下のデバイスから出力される出力光信号の強度変調の位相に関連した出力位相信号を決定し、
前記偏光変調に関連した周波数において、前記出力位相信号における少なくとも1つの周波数成分を測定し、及び、
前記測定した周波数成分を利用して、前記試験下のデバイスの群遅延差を示す信号を生成する、
ことを含む、方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの周波数成分を測定することが、その周波数成分の振幅と位相とを測定することを含むことからなる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
全ての3つのストークスベクトル偏光成分が時間の周期関数からなる光信号を、前記プローブ光信号が含むことからなる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
固定された偏光を有する光信号を、偏光変調器を通じて送ることにより、前記プローブ光信号が生成され、前記光変調器に提供される信号によって判定させる手法において前記偏光変調器が前記固定された偏光を変更させ、
前記方法が、前記信号と、前記固定された偏光における前記変更との間の関係を提供する較正マッピングを決定することを更に含むことからなる、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記振幅と位相とが、基準位相を有するデバイスによって測定され、
前記振幅と位相とから決定される係数であって、前記試験下のデバイスを特徴付ける群遅延差に関連した該係数が、実数であるように、前記基準位相が設定されることからなる、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−298778(P2008−298778A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141954(P2008−141954)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(399117121)アジレント・テクノロジーズ・インク (710)
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.