説明

健康促進具

【課題】ゲルマニウムが発生するマイナスイオンを有効に発揮させることができるとともに、肌あたりが柔らかく、低コストの健康促進具を提供すること。
【解決手段】有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層12を上部に、シリコーン樹脂層11を下部とした円錐状の積層体で構成した健康促進具10であって、肌当接部となる有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層12中の有機ゲルマニウムが体温によりマイナスイオンを放出して、生体電流を正常化させて健康を促進するとともに、弾性を有するシリコーン樹脂を担体としているので肌あたりを柔らかくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康の促進や維持を図る健康促進具に関し、特に、ゲルマニウムによる生体電流の正常化作用を利用した健康促進具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲルマニウムは、その半導体特性からマイナスイオンを放出して生体電流を正常化させて、生体電流の異常に基づく肩こりや腰痛等を治癒させたり、予防して健康の維持や促進をすることが知られており、このようなゲルマニウムを用いた健康促進具としては、一方の面にゲルマニウムを主成分とするペレット状に治療器を取り付けた面の反対側に粘着剤層を設け、治療器を患部に向けて衣服の裏側等に貼り付けて使用するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
また、肌当接面の中央部が若干突出した当接片を遠赤外線放出物質とゲルマニウムとの混合物で構成し、これに保護環に嵌着して皮接鍼として、鍼の効果を高めたものもある(特許文献2参照)。
【0004】
さらに、高い硬度で且つ半導体素材であるシリコーンと金属ゲルマニウムとを接合して、これを経穴等に貼付して、体温による熱起電力により電気的に患部を治癒させる治療具もある(特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−224228号公報
【特許文献2】特開平1−209075号公報
【特許文献3】実開昭62−45043号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これら従来技術は、金属ゲルマニウムのような無機ゲルマニウムで健康器具を構成しているため、ゲルマニウムが発生するマイナスイオンが肌当て部以外にも漏出して有効に活用できないという問題があり、また、硬度が高いため、肌あたりが悪く、成形も難しいため、経済性にもかけるという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ゲルマニウムが発生するマイナスイオンの効力を十分発揮させることができるとともに、肌あたりが柔らかく、経済性の良い健康促進具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1〜4の発明は、共通して有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂をゲルマニウム源として用いるものであって、特に請求項1に係る発明の健康促進具は、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を上部に、シリコーン樹脂層を下部にした円錐状の積層体で構成したことにより、前記課題を解決することができた。
【0008】
また、本願請求項2に係る発明は、金属ゲルマニウム層を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を中間部に、シリコーン樹脂層を下部にした円錐状に積層体で構成したことにより、前記課題を解決したものである。
【0009】
さらに、本願請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の底部のシリコーン樹脂層に磁石体を埋設して、前記課題を解決したものであり、本願請求項4にかかる発明は、前記請求項1〜3に記載の円錐状の健康促進具の底部を粘着シートに固定したものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明は、肌当接面となる上部を有機ゲルマニウムを含有したシリコーン樹脂層で構成しているので、肌に当接する有機ゲルマニウムが体温によりマイナスイオンを放出して、生体電流を正常化させて健康を促進するとともに、弾性を有するシリコーン樹脂を担体としているので肌あたりを柔らかくすることができる。
また、優れた電気絶縁性を備え、生体に対して不活性で気体透過性のあるシリコーン樹脂を、有機ゲルマニウムの担体及び下部層に用いているため、有機ゲルマニウムが放出するマイナスイオンを肌当て部以外への漏出を抑制して効力を高めるとともに、かぶれ等の障害を発生することなく肌に装着することができる。また、磁石から発生する磁力線によって生体電流を刺激することも可能となる。
また、本発明の健康促進具は、使用する素材も安価なものを用い、全体形状をシリコーン樹脂の底部が円錐状の形状としており、容易に成形できる形状としているので、経済性も高い。
【0011】
請求項2に係る発明は、前記請求項1に係る発明の効果に加え、上部を硬度の高い金属ゲルマニウムを用いているため、ツボを有効に刺激することができ、金属ゲルマニウム及び有機ゲルマニウムのマイナスイオン放出効果と相乗して、生体機能を改善して健康を促進することができる。請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の底部のシリコーン樹脂層に磁石体を埋設しているので、磁石による生体内電流の整流に寄与することができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3に記載の円錐状の健康促進具の底部を粘着シートに固定して貼付剤の形態としているので、身体への取り付けが簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の健康促進具は、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を上部に、シリコーン樹脂層を下部とした円錐状の積層体で構成し、さらに、金属ゲルマニウム層を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を中間部に、シリコーン樹脂層を下部とした円錐状の積層体で構成したしたことによって、ゲルマニウムが発生するマイナスイオンを有効に発揮させることができるとともに、肌あたりが柔らかく、低コストで得られるものであって、このような目的が達成できれば、各層の厚みや大きさ、傾斜角等の具体的形態は如何なるものであってもよい。
【0014】
本発明で用いられるシリコーン樹脂としては、ポリジメチルシロキサンに微粉状のシリカを添加して、架橋剤として過酸化物を用いた熱加硫型シリコーンゴムや、両端末にシラノール基を持つジメチルシロキサンをベースポリマーとして、汎用シリコーン樹脂や多官能シランを架橋剤として有する室温硬化型シリコーンゴム等を挙げることができる。
また、有機ゲルマニウムとしては、L−アルギニンゲルマニウム、L−リジンゲルマニウム、カルボキシエチルゲルマニウム三二酸化物等が挙げられ、その含有量は5〜50wt%が好ましく、5wt%未満では効果が少なく、50%を超えると、成形性が悪くなる。
シリコーン樹脂層に埋設する磁石体は、汎用の円板形、方形、粒体等を使用すればよい。
【0015】
本発明の健康促進具の身体に対する取り付けは、円錐状の先端部、すなわち、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層又は金属ゲルマニウム層と有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層が肌に当たるようにできれば、その態様は如何なるものでもよく、絆創膏のような別体の粘着シートを介して肌に貼り付けることもできるが、粘着シートに一つ又は複数の前記円錐状の健康促進具の底部を固定して貼付剤のようにすると、簡単に肌に貼り付けることができるので好ましい。
【0016】
以下に本発明を、図1〜図5に基づいて説明する。
図1は、粘着シートに健康促進具を取り付けた第1実施例の正面図であり、図2は、第1実施例の健康促進具の斜視図であり、図3は、粘着シートに健康促進具の底部を取り付けた第2実施例の正面図であり、図4は、第2実施例の健康促進具の斜視図である。図5は、シリコーン樹脂層に磁石体を埋設しているときの斜視図である。
【実施例1】
【0017】
本発明の第1実施例の健康促進具10は、図1に示すように、不織布からなる基体31の表面に粘着層32を形成した粘着シート30の基体31に接着剤等で固定して、粘着層32の上に離型紙40を配置して貼付剤の形態としたものである。
なお、この実施例では、粘着シート30に複数の健康促進具10を固着しているが、一個の健康促進具10であってもよい。また、衣類に取り付けるように、粘着層32を裏面に形成してもよい。
【0018】
本実施例の健康促進具10に用いるシリコーン樹脂は、汎用のシリコーン樹脂やパーオキサイド架橋したシリコーンゴムでもよい。例えば、図2に示すように、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層12を上部に、シリコーン樹脂層11を下部とした円錐状の積層体として構成されている。
【0019】
本発明の健康促進具10は、ポリジメチルシロキサンと微粉状シリカを混練したシリコーンコンパウンドに、含有量10wt%となるように有機ゲルマニウム(カルボキシエチルゲルマニウム三二酸化物)を添加し、さらに架橋剤となる過酸化物を添加して混練した後、円錐状の凹部を形成した金型に充填して、加圧熱架橋することにより円錐体に成形して上部層とし、ポリジメチルシロキサンと微粉状シリカを混練して得たシリコーンコンパウンドに架橋剤を添加して混練して、円錐台状の凹部を形成した金型に充填して加圧熱架橋することにより円錐台に成形して下部層として、これらをシリコーン系接着剤により接着して、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層12を上部に、シリコーン樹脂層11を下部とした円錐状の積層体として構成したものである。
【0020】
このように貼付剤の形態とした健康促進具10は、粘着シート30の粘着層32から離型紙40を取り去った後、肌に接着させると、円錐状の有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層11が肌に柔らかく当たるとともに、体温によりマイナスイオンを放出して、生体電流を正常化させて健康を促進させることができる。
【実施例2】
【0021】
次に、本発明の健康促進具の第2実施例を図3及び図4により説明する。
図3に示すように、不織布からなる基体31の表面に粘着層32を形成した粘着シート30に、健康促進具10の円錐部を上部として基体に接着剤等で固定して、粘着層32の上に離型紙40を配置して貼付剤の形態としたものであり、これら基体31、粘着層32及び離型紙40は、図1に示した実施例と同様である。
【0022】
そして、図4に示すように、本実施例の健康促進具は、金属ゲルマニウム層23を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層22を中間部に、シリコーン樹脂層21を下部とした円錐状の積層体で構成されたものである。また、本発明では、図5に示すようにシリコーン樹脂層に磁石体12を埋設する構成も含まれる。
【0023】
本発明の健康促進具20は、円錐状の凹部を形成した金型に、円錐状に形成した金属ゲルマニウムを円錐状の凹部に配置した後、第1実施例と同様の組成の有機ゲルマニウム含有シリコーンコンパウンドとシリコーンコンパウンドを順に充填して、熱架橋することにより、金属ゲルマニウム層23を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層22を中間部に、シリコーン樹脂層21を下部として一体となった円錐状の積層体として構成されたものである。
なお、金属ゲルマニウム層、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層及びシリコーン樹脂層を、第1実施例の健康促進具10のように別体で成形した後、接着してもよく、また、第1実施例の健康促進具10を、第2実施例のように、一つの金型で順に充填して一体成形してもよい。
【0024】
このように貼付剤の形態とした健康促進具20は、第1実施例と同様に、粘着シート30の粘着層32から離型紙40を取り去った後、肌に接着させると、金属ゲルマニウム層23は円錐状の先端と高い硬度によって効果的にツボを刺激するとともに、金属ゲルマニウム及び有機ゲルマニウムが発生するマイナスイオンにより生体電流は正常化され健康促進効果を一段と高めることができる。
【0025】
以上、詳述したように、本発明の健康促進具は、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を上部に、シリコーン樹脂層を下部とした円錐状の積層体で構成したこと、金属ゲルマニウム層を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を中間部に、シリコーン樹脂層を下部として円錐状の積層体で構成したことによって、有機ゲルマニウムが発生するマイナスイオンを肌当て部以外への漏出を抑制して効力を高め、生体電流を正常化させて健康を促進するとともに、肌あたりが柔らかく、容易に加工や成形ができるため低コストで製造できるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】粘着シートに健康促進具を取り付けた第1実施例の正面図。
【図2】第1実施例の健康促進具の斜視図。
【図3】粘着シートに健康促進具を取り付けた第2実施例の正面図。
【図4】第2実施例の健康促進具の斜視図。
【図5】下部のシリコーン樹脂層に磁石体を埋設した健康促進具の斜視図。
【符号の説明】
【0027】
10・・・健康促進具
11・・・シリコーン樹脂層
12・・・有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層
20・・・健康促進具
21・・・シリコーン樹脂層
22・・・有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層
23・・・金属ゲルマニウム層
30・・・粘着シート
31・・・基体
32・・・粘着層
40・・・離型紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を上部に、シリコーン樹脂層を下部とした円錐状の積層体で構成されていることを特徴とする健康促進具。
【請求項2】
金属ゲルマニウム層を上部に、有機ゲルマニウム含有シリコーン樹脂層を中間部に、シリコーン樹脂層を下部とした円錐状の積層体で構成されていることを特徴とする健康促進具。
【請求項3】
前記シリコーン樹脂層に磁石体を埋設してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の健康促進具。
【請求項4】
前記円錐状健康促進具の底部を、粘着シートに固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の健康促進具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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