健康管理システム
【課題】ユーザーに対して提示する目標カロリー量の信頼性を十分に確保できる健康管理システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る健康管理システム100は、複数の入力端末40と、複数の入力端末40の各々と通信可能なサーバ装置50とを備える。ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーの入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50に送信する。目標設定用データには、目標消費カロリー増量と、当初体重と、ダイエット期間と、目標体重とが含まれ、サーバ装置50は、受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成する。そして、サーバ装置50は、目標消費カロリー増量と、当初体重と、目標体重とを受信すると、当該推定式を用いて当該ユーザーの目標摂取カロリー減量を算出する。
【解決手段】本発明に係る健康管理システム100は、複数の入力端末40と、複数の入力端末40の各々と通信可能なサーバ装置50とを備える。ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーの入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50に送信する。目標設定用データには、目標消費カロリー増量と、当初体重と、ダイエット期間と、目標体重とが含まれ、サーバ装置50は、受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成する。そして、サーバ装置50は、目標消費カロリー増量と、当初体重と、目標体重とを受信すると、当該推定式を用いて当該ユーザーの目標摂取カロリー減量を算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの健康を管理するための健康管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザーの入力データに基づいて、ダイエット開始後の当該ユーザーの目標カロリー量を算出する健康管理システムが知られている。例えば特許文献1に開示された健康管理システムは、ユーザーのダイエット開始時点での体重および目標体重が入力されると、目標体重変化量と同量の脂肪を燃焼させるために必要な目標総エネルギーを算出する。そして、算出した目標総エネルギーからダイエット開始後のユーザーの目標カロリー量を算出してユーザーに提示するという具合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−285706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、所定量(1kg)の脂肪を燃焼させるのに必要なエネルギーは予め設定された値(7000kcal)に固定されている。しかしながら、ユーザーの中には、太り易い体質の人もいれば、太りにくい体質の人もいる。つまり、特許文献1に開示された技術では、ユーザーの体質の個人差については全く考慮していないため、ユーザーに対して提示する目標カロリー量の信頼性が十分ではないという問題があった。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ユーザーに対して提示する目標カロリー量の信頼性を十分に確保できる健康管理システムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る健康管理システムの第1の形態は、複数の入力端末と、複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報(体組成データ)、健康管理開始後のユーザーの消費カロリー量、健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部(第2コネクタ42、入力部44、送受信部46、制御部48)を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間(ダイエット期間)と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、抽出部にて抽出された他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、当初体重と、目標体重とを受信すると、推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明においては、ユーザーが健康管理(ダイエット)を開始するとき、サーバ装置は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成し、その作成した推定式と当該ユーザーの目標設定用データとを用いて当該ユーザーの目標カロリー量を算出する。当該ユーザーの目標消費カロリー増量などの目標設定用データは、他のユーザーと異なることが想定されるが、当該ユーザーの目標設定用データを上述の推定式に代入することで、当該ユーザーの目標設定用データに応じた目標カロリー量を算出することができる。これにより、ユーザーごとに算出される目標カロリー量の信頼性を十分に確保できるという利点がある。
また、本発明においては、ユーザーが健康管理を開始するとき、サーバ装置は、当該ユーザーの健康管理期間(ダイエット期間)に対応した他のユーザーのデータをデータベース部から抽出し、その抽出したデータに基づいて上記推定式を作成する。つまり、サーバ装置が作成する推定式は、当該ユーザーの健康管理期間に応じたものとなる。例えば上記推定式が、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、健康管理期間における体重変化を示す指標を目的変数とする回帰式で表される場合は、当該回帰式の係数は、当該ユーザーの健康管理期間に応じて可変に設定されるという具合である。本発明によれば、ユーザーの健康管理期間に応じた推定式を用いて目標カロリーを算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができる。
また、本発明に係る健康管理システムの利用者が増加するほど、データベース部に蓄積されるデータも増加する。上記回帰式の係数は、データベース部に蓄積されたデータに応じて変化し、データベース部に蓄積されたデータが多いほど、当該回帰式の精度は向上する。すなわち、本発明に係る健康管理システムの利用者が増加するほど、上記回帰式の精度は向上し、当該回帰式を用いて算出される目標カロリー量の信頼性も向上する。
【0008】
なお、上述の健康管理システムにおいて、健康管理開始時点よりも所定期間(例えば1年間)だけ前の過去体重を目標設定用データに含めてもよい。この態様では、サーバ装置は、他のユーザーのデータに基づいて、健康管理を開始する前の上記所定期間における体重変化の割合を示す増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成する。そして、サーバ装置は、当該推定式を用いて目標カロリー量を算出する。つまり、上記過去体重を目標設定用データに含めることによって、ユーザーごとの増減割合の相違(例えば、過去体重が55kgで健康管理開始時点の体重が60kgの人と、過去体重が65kgで健康管理開始時点の体重が60kgの人との相違)を、算出された目標カロリー量に反映させることができる。したがって、算出された目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0009】
上述の第1の形態の具体的な態様として、複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、各体組成計は、ユーザーの体組成に関する情報を測定する第1測定部(体重測定部11、生体インピーダンス測定部12)と、第1測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第1送信部(送受信部14)と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部(加速度センサ21、制御部26)と、第2測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第2送信部(送受信部26)と、を有し、各中間通信媒体は、体組成計および活動量計から送信されるデータを受信する受信部(送受信部31)と、受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部(メモリ35)と、入力端末と接続可能な第1コネクタと、第1コネクタが前記入力端末に接続されると、第1記憶部に記憶されたデータを、第1コネクタを介して入力端末へ送信するように制御する送信制御部(制御部37)と、を有し、各入力端末における取得部は、第1コネクタと接続可能な第2コネクタと、第2コネクタが第1コネクタと接続されると、中間通信媒体から送信されるデータを、第2コネクタを介して受信するように制御する受信制御部(制御部46)と、を含む。この態様においては、入力端末は、ユーザーの体組成データや消費カロリー量を、中間通信媒体30を介して取得することができる。
【0010】
また、中間通信媒体と入力端末との間のデータの送受信が無線通信によって行われる態様とすることもできる。つまり、本発明に係る健康管理システムの態様として、複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、各体組成計は、ユーザーの体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第2測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、各中間通信媒体は、体組成計および活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、第1記憶部に記憶されたデータを入力端末へ送信する第3送信部(図17の送受信部39)と、を有し、各入力端末における取得部は、中間通信媒体から送信されるデータを受信する第2受信部(図17の送受信部47)を含む。
【0011】
また、ユーザーの入力部の操作に応じて、当該ユーザーの体組成データや消費カロリー量が入力端末に入力される態様とすることもできる。すなわち、各入力端末における取得部には、ユーザーの操作に応じて、ユーザーの体組成に関する情報、ユーザーの消費カロリー量、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を入力端末に入力可能な入力部が含まれる態様とすることもできる。
【0012】
本発明に係る健康管理システムの第2の形態は、活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置(図12の中間通信媒体30)、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、各通信装置および各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、各体組成計は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第2測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、各通信装置は、体組成計および活動量計から送信されるデータをサーバ装置へ転送する第1転送部(図12の送受信部38)を有し、各入力端末は、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、第2取得部で取得されたデータをサーバ装置へ送信する第4送信部(送受信部46)と、を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、各通信装置および各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、抽出部にて抽出された他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重とを受信すると、推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
第2の形態においては、通信装置は、体組成計および活動量計からデータを受信すると、その受信したデータをサーバ装置へ転送する。つまり、第2の形態における通信装置は、上述の第1の形態とは異なり、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶しておく必要は無い。したがって、第2の形態によれば、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶するための記憶手段を通信装置内に設ける必要は無いから、第1の形態に比べて構成を簡素化できるという利点がある。
この形態においては、活動量計はユーザーごとに設けられる一方、体組成計、通信装置および入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられる。ここで、複数のユーザーとは、例えば、家族であり、この場合は、家族で体組成計などを共用することになる。あるいは、フィットネスクラブに属する複数の会員で一台の体組成計などを共用してもよい。活動量計は個々人の消費カロリーを計測する必要があるため、ユーザーごとに使用される必要があるが、体組成計など複数のユーザーで共用することが可能である。尤も、体組成計などをユーザーごとに設けてもよい。
【0013】
上述の第1の形態および第2の形態の態様として、サーバ装置は、推定式作成部で作成された推定式を、健康管理期間に対応付けて記憶する第2記憶部と、受信した健康管理期間に対応する推定式が第2記憶部に存在する場合は、抽出部によるデータの抽出を行なわないように制御するとともに、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を第2記憶部から読み出して算出部に渡すように制御する制御部と、を備える。この態様によれば、サーバ装置は、受信した健康管理期間に対応する推定式が第2記憶部に存在する場合は、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部から抽出して推定式を作成する必要が無いから、各入力端末から健康管理期間を受信するたびに、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部から抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
さらに、サーバ装置は、第2記憶部に記憶された推定式を、所定のタイミングで消去する消去部をさらに備えることもできる。この態様によれば、第2記憶部に記憶される推定式を、データベース部の最新のデータに基づいたものに更新できるという利点がある。
【0014】
上述の第1の形態および第2の形態においては、推定式は自動的に作成されるが、これに限らず、推定式が手動で作成される態様とすることもできる。より具体的には、本発明に係る健康管理システムの第3の形態は、複数の入力端末と、複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、健康管理開始後のユーザーの消費カロリー量、健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の健康管理期間ごとに、データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を推定式保持部から読み出す読出部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、当初体重と、目標体重とを受信すると、読出部で読み出された推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
この形態によれば、複数種類の健康管理期間と1対1に対応する複数種類の推定式が予め作成されて推定式保持部に保持されるから、第1の形態および第2の形態のように、サーバ装置が、ユーザーの健康管理期間を受信するたびに、当該受信した健康管理期間に対応するデータを抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0015】
さらに、本発明に係る健康管理システムの第4の形態は、活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置(図12の中間通信媒体30)、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、各通信装置および各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、各体組成計は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、各通信装置は、体組成計および活動量計から送信されるデータをサーバ装置へ転送する第2転送部を有し、各入力端末は、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、第2取得部で取得されたデータをサーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、各通信装置および各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の健康管理期間ごとに、データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を推定式保持部から読み出す読出部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重とを受信すると、読出部で読み出された推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
この形態においては、上述の第2の形態と同様に、通信装置は、体組成計および活動量計からデータを受信すると、その受信したデータをサーバ装置へ転送する。すなわち、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶するための記憶手段を通信装置内に設ける必要は無いから、構成を簡素化できるという利点がある。
【0016】
上述の第3の形態および第4の形態の態様として、推定式保持部で保持される複数種類の推定式を、所定のタイミングで更新する更新部をさらに備える。この態様によれば、推定式保持部に保持される複数種類の推定式を、データベース部の最新のデータに基づいたものに更新できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る健康管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】体組成計の使用方法を説明するための図である。
【図3】活動量計の初期設定を説明するための図である。
【図4】活動量計と中間通信媒体との間のデータの送受信方法を説明するための図である。
【図5】サーバ装置のデータベース部にデータを記録する方法を説明するための図である。
【図6】サーバ装置が実行する目標設定処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図7】サーバ装置の抽出部にて抽出されたデータを示す図である。
【図8】サーバ装置が実行するガイド処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図9】他のユーザーの体重の推移を示す図である。
【図10】ダイエット開始から現在に至るまでの体重の推移を示す図である。
【図11】ダイエット開始から現在に至るまでの各日における摂取差分および消費差分を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る健康管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図13】体組成計の使用方法を説明するための図である。
【図14】活動量計の初期設定を説明するための図である。
【図15】活動量計の使用方法を説明するための図である。
【図16】サーバ装置の変形例を示す図である。
【図17】中間通信媒体および入力端末の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<A:第1実施形態>
<A−1:構成>
図1は本発明の第1実施形態に係る健康管理システム100の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、健康管理システム100は、複数のユーザー装置Aと、各ユーザー装置Aとインターネットなどのネットワークを介して通信可能なサーバ装置50とを備える。複数のユーザー装置Aは複数のユーザーと1対1に対応して設けられる。図1に示すように、各ユーザー装置Aは、体組成計10と、活動量計20と、体組成計10および活動量計20と通信可能な中間通信媒体30と、中間通信媒体30と通信可能な入力端末40とを含んで構成される。本実施形態に係る健康管理システム100はダイエットに利用されるものであり、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50へ送信する。サーバ装置50は、当該受信した目標設定用データを用いて当該ユーザーのダイエット開始後の目標カロリー量を算出する。また、ダイエット開始後のユーザーの体重などのデータは、サーバ装置50に順次に記録され、サーバ装置50によって管理される。以下では、本実施形態に係る健康管理システム100に含まれる各要素の具体的な構成を説明する。
なお、この例では、ユーザー装置Aがユーザーごとに設けられるシステムを例示するが、活動量計20をユーザーごとに設ける一方、体組成計10、中間通信媒体30(通信装置)および入力端末40を一又は複数のユーザーごとに設けてもよい。複数のユーザーとは、例えば、家族であり、この場合は、家族で体組成計10などを共用することになる。あるいは、フィットネスクラブに属する複数の会員で一台の体組成計10などを共用してもよい。活動量計20は個々人の消費カロリーを計測する必要があるため、ユーザーごとに使用される必要があるが、体組成計10などは複数のユーザーで共用することが可能である。
【0019】
各ユーザー装置Aにおける体組成計10は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する手段である。図1に示すように、体組成計10は、ユーザーの体重を測定する体重測定部11と、ユーザーの生体インピーダンスを測定する生体インピーダンス測定部12と、各種データを記憶するメモリ13と、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部14と、体組成計100全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部15とを含む。
【0020】
各ユーザー装置Aにおける活動量計20は、ユーザーの消費カロリー量を測定する手段である。本実施形態における活動量計20は、ユーザーの身体に装着されて使用される。活動量計20は、ユーザーが移動するときの加速度を測定する加速度センサ21と、時間を計測するタイマ22と、各種データを記憶するメモリ23と、起動スイッチ24と、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部25と、活動量計20全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部26とを含む。後述するように、制御部26は、中間通信媒体30から受信するユーザーの体重と、加速度センサ21で測定される加速度とに基づいて、ユーザーの活動(移動)によって消費された消費カロリーを算出する。また、本実施形態では、活動量計20と中間通信媒体30との間のデータの送受信は赤外線通信を利用して行われる。
【0021】
各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20から受信するデータ(ユーザーの体重や消費カロリー量など)を入力端末40へ渡すための手段である。中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20との間でデータの送受信を行うための送受信部31と、体組成計10との通信に用いられる第1通信スイッチ32と、活動量計20との通信に用いられる第2通信スイッチ33と、時間を計測するタイマ34と、体組成計10および活動量計20から受信したデータを記憶するメモリ35と、入力端末40と接続可能な第1コネクタ36と、中間通信媒体30全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部37とを含む。本実施形態において、第1コネクタ36は凸状のUSB(Universal Serial Bus)コネクタで構成される。制御部37は、第1コネクタ36が入力端末40と電気的に接続されたことを検知すると、入力端末40との間におけるデータの送受信を制御する。例えば、制御部37は、メモリ35に記憶されたデータを、第1コネクタ36を介して入力端末40へ送信するように制御し、入力端末40から送信されたデータを、第1コネクタ36を介して受信するように制御するという具合である。ただし、制御部37は、体組成計10および活動量計20との間でデータの送受信を行っているときは、入力端末40との間でデータの送受信を行わないように制御する。また、本実施形態では、体組成計10および活動量計20の各々と中間通信媒体30との間のデータの送受信は赤外線通信を利用して行われる。
【0022】
各ユーザー装置Aにおける入力端末40は、各種のデータが入力されるとともに、インターネットなどの通信網(ネットワーク)を介してサーバ装置50と通信可能な手段である。入力端末40は、中間通信媒体30における第1コネクタ36と接続可能な第2コネクタ42と、ユーザーの操作に応じて所定のデータを入力端末40に入力可能な入力部44と、サーバ装置50とデータの送受信を行うための送受信部46と、入力端末40全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部48とを含む。本実施形態における入力端末40は、ユーザーが所有するパーソナルコンピュータ(Personal Computer)で構成される。そして、入力端末40の制御部48は、サーバ装置50にアクセスして当該サーバ装置50からデータを取得するように制御したり、その取得したデータを表示部(図示省略)に表示するように制御するなどの機能を有する。つまり、本実施形態における入力端末40はウェブブラウザ機能を備えている。また、入力部44はキーボードで構成される。さらに、第2コネクタ42は凹状のUSBコネクタで構成される。制御部48は、第2コネクタ42が中間通信媒体30の第1コネクタ36と電気的に接続されたことを検知すると、中間通信媒体30との間におけるデータの送受信を制御する。
【0023】
サーバ装置50は、入力端末40から受信した各種データを用いて、ユーザーがダイエットを行うときの目標カロリー量の算出や、ユーザーの体重などのデータの管理を行う手段である。サーバ装置50は、各入力端末40とデータの送受信を行うための送受信部51と、各入力端末40から受信したデータを記憶するデータベース部52と、データベース部52からデータを抽出する抽出部53と、抽出部53で抽出されたデータに基づいて後述の推定式を作成する推定式作成部54と、推定式作成部54で作成された推定式を用いてユーザーの目標カロリー量を算出する算出部55と、サーバ装置50全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部56とを含む。
【0024】
<A−2:初期設定>
次に、本実施形態に係る健康管理システム100の使用を開始する前に行われる初期設定について説明する。まずユーザーは、中間通信媒体30の第1コネクタ36を入力端末40の第2コネクタ42に接続し、その状態で、入力部44を操作してユーザーの個人情報(性別、年齢、身長、ユーザーID等)を入力端末40に入力する。入力端末40の制御部48は、入力されたユーザーの個人情報を、サーバ装置50に送信するように制御する。また、入力端末40の制御部48は、入力されたユーザーの個人情報と、現在の時刻を示す時間情報とを、第2コネクタ42を介して中間通信媒体30へ送信するように制御する。
【0025】
サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信したユーザーの個人情報をデータベース部52に登録する。これにより、当該ユーザーは、新規利用者としてデータベース部52に登録される。そして、サーバ装置50の制御部56は、当該ユーザーのデータを記録するための記録領域をデータベース部52内に構築するように制御する。一方、中間通信媒体30の制御部37は、入力端末40から受信したユーザーの個人情報をメモリ35に書き込むように制御する。また、中間通信媒体30の制御部37は、入力端末40から受信した時間情報に基づいて、現在の時刻をタイマ34にセットする。以上の動作が完了すると、初期設定が完了となる。なお、入力端末40にメモリを設け、入力部44の操作によって入力された個人情報を当該メモリに記憶してもよい。
【0026】
<A−3:体組成計の使用方法>
次に、体組成計10の使用方法について説明する。図2は、体組成計10の使用方法を具体的に説明するためのチャート図である。図2に示すように、まずユーザーは、中間通信媒体30を体組成計10に近づけて中間通信媒体30の第1通信スイッチ32を押す。中間通信媒体30の制御部37は、ユーザーによって第1通信スイッチ32が押されたことを検知すると、起動信号とメモリ35に記憶されたユーザーの個人情報とを体組成計10へ送信するように制御する(図2のa1)。体組成計10の制御部15は、起動信号の受信を検知すると、体組成計10の電源(図示省略)から体組成計10の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。そして、制御部15は、中間通信媒体30から受信したユーザーの個人情報をメモリ13に書き込むように制御する。以上の動作が完了すると、体組成計10は使用可能な状態となる。
【0027】
体組成計10が使用可能な状態になった後、体組成計10の載台(図示省略)にユーザーが載ると、体重測定部11によってユーザーの体重が測定されるとともに、生体インピーダンス測定部12によってユーザーの生体インピーダンスが測定される。これらの測定データはメモリ13に記憶される。制御部15は、メモリ13に記憶されたユーザーの身長などの個人情報、ユーザーの体重およびユーザーの生体インピーダンスに基づいて、ユーザーの体脂肪率、体脂肪量および筋肉量などのデータを算出する。そして、制御部15は、当該算出したデータとユーザーの体重とを含む体組成データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図2のa2)。中間通信媒体30の制御部37は、体組成計10からユーザーの体組成データを受信すると、当該受信した体組成データと、受信した時刻とを対応付けてメモリ35に書き込むように制御する。以上のようにして、ユーザーが体組成計10を使用するたびに、中間通信媒体30のメモリ35には、ユーザーの体組成データと、当該体組成データを受信した時刻とが対応付けられた測定データ(以下、「体組成計測定データ」と呼ぶ)が書き込まれて蓄積されていく。
【0028】
<A−4:活動量計の使用方法>
次に、活動量計20の使用方法について説明する。最初に、活動量計20の初期設定について説明する。本実施形態では、活動量計20の初期設定を行うとき、中間通信媒体30のメモリ35には体組成計測定データが記憶されていることが前提となる。図3は、活動量計20の初期設定の方法を説明するためのチャート図である。図3に示すように、まずユーザーは、活動量計20の起動スイッチ24を押す。活動量計20の制御部26は、ユーザーによって起動スイッチ24が押されたことを検知すると、活動量計20の電源(図示省略)から活動量計20の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。これにより、送受信部25は動作可能な状態(アクティブ状態)となる。
【0029】
続いて、ユーザーは、中間通信媒体30を活動量計20に近づけて中間通信媒体30の第2通信スイッチ33を押す。中間通信媒体30の制御部37は、ユーザーによって第2通信スイッチ33が押されたことを検知すると、メモリ35に記憶された最新の体組成データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図3のb1)。
【0030】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成データと時間情報とを受信すると、受信した最新の体組成計データをメモリ23に書き込むように制御するとともに、受信した時間情報に基づいて現在の時刻をタイマ22にセットする。これにより、活動量計20の初期設定が完了する。以降、活動量計20は、ユーザーの身に付けられて使用される。活動量計20の制御部26は、加速度センサ21で測定された加速度と、メモリ23に記憶されたユーザーの最新の体重データとに基づいて、ユーザーの消費カロリー量を算出する。そして、活動量計20の制御部26は、算出した消費カロリー量と、当該消費カロリー量を算出した時刻とを対応付けた測定データ(以下、「活動量計測定データ」と呼ぶ)をメモリ23に書き込むように制御する。このようにして、活動量計20のメモリ23には、活動量計測定データが順次に書き込まれて蓄積されていく。
【0031】
次に、活動量計20のメモリ23に記憶された活動量計測定データを中間通信媒体30へ送信する方法、および、活動量計20のメモリ23に記憶された体組成データを更新する方法について説明する。図4は、これらの方法を説明するためのチャート図である。図4に示すように、活動量計20がアクティブ状態の下で、まずユーザーは、中間通信媒体30を活動量計20に近づけて第2通信スイッチ33を押す。中間通信媒体30の制御部36は、ユーザーによって第2通信スイッチ33が押されたことを検知すると、初期設定のときと同様に、メモリ35に記憶された最新の体組成計データと時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図4のb2)。
【0032】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成計データと時間情報とを受信すると、メモリ23に記憶された体組成データを、当該受信した最新の体組成データに更新するように制御する。そして、活動量計20の制御部26は、前回の中間通信媒体30からのデータ受信から今回の中間通信媒体30からのデータ受信までの間にメモリ23に記憶された活動量計測定データをメモリ23から読み出して、当該読み出した活動量測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図4のb3)。
【0033】
中間通信媒体30の制御部36は、受信した活動量計測定データをメモリ34に書き込むように制御する。このようにして、中間通信媒体30のメモリ35には、活動量計測定データが書き込まれて蓄積されていく。
【0034】
<A−5:各種データをデータベース部に記録する方法>
次に、各種データをデータベース部52に記録する方法について説明する。まず、中間通信媒体30のメモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを、サーバ装置50へ送信する方法を説明する。図5は、中間通信媒体30のメモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを、サーバ装置50へ送信する方法を説明するためのチャート図である。図5に示すように、まずユーザーは、中間通信媒体30の第1コネクタ35を入力端末40の第2コネクタ42に接続する。中間通信媒体30の制御部36は、体組成計測定データおよび活動量計測定データがメモリ35に記憶された状態で、第1コネクタ35が第2コネクタ42に接続されたことを検知すると、メモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを入力端末40へ送信するように制御する(図5のc1)。そして、入力端末40の制御部48は、中間通信媒体30から受信した体組成計測定データおよび活動量計測定データをサーバ装置50へ送信するように制御する(図5のc2)。
【0035】
一方、後述するように、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得する。本実施形態において、目標設定用データは、ダイエット開始後の1日当たりの消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量(つまり、ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量よりも増やすべき消費カロリー量)と、ダイエットを実行するダイエット期間と、ダイエット開始時点よりも1年だけ前の過去体重と、ダイエット開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とで構成される。入力端末40の制御部48は、取得した目標設定用データをサーバ装置50に送信するように制御する。そして、サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した目標設定用データを、データベース部52に記録するように制御する。
【0036】
そして、ダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーは、入力部44を操作して、その日における摂取カロリー量を入力端末40に入力する。入力端末40の制御部48は、入力された摂取カロリー量をサーバ装置50へ送信するように制御する。サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した摂取カロリー量と、データベース部52に記憶された目標設定用データとに基づいて、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、その日における摂取カロリー量との差分を示す摂取差分を算出する。そして、当該摂取差分をデータベース部52に記録するように制御する。
【0037】
また、ダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーが使用する入力端末40は、上述したように、中間通信媒体30を介して、その日における当該ユーザーの体組成データおよび消費カロリー量を取得する。そして、入力端末40の制御部48は、取得した体組成データおよび消費カロリー量をサーバ装置50へ送信するように制御する。サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した体組成データを、データベース部52に記録するように制御する。さらに、サーバ装置50の制御部50は、入力端末40から受信した消費カロリー量と、データベース部52に記憶された目標設定用データとに基づいて、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量と、その日における消費カロリー量との差分を示す消費差分を算出する。そして、当該消費差分をデータベース部52に記録するように制御する。
以上のようにして、サーバ装置50のデータベース部52には、ユーザーの目標設定用データが記憶されるとともに、ダイエット開始後の日々における当該ユーザーの体組成データ、摂取差分および消費差分が順次に記録されて蓄積されていく。
【0038】
<A−6:目標設定処理>
本実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50へ送信する。サーバ装置50は、入力端末40から受信した目標設定用データを用いて、当該ユーザーのダイエット開始後の目標カロリー量を算出する(これを「目標設定処理」と呼ぶ)。より具体的には以下のとおりである。
【0039】
ユーザーがダイエットを開始するとき、まず、当該ユーザーは、入力端末40を介してサーバ装置50にアクセスする。そうすると、サーバ装置50から提供されるサービスアプリケーションにより、入力端末40の表示部(図示省略)には、目標設定用データの入力を促す画面が表示される。これを見て、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量と、ダイエット期間と、過去体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とを入力端末40に入力する。また、当該ユーザーは、体組成計10を使用して現在の体重(つまり当初体重)を測定する。上述の<A−3:体組成計の使用方法>で説明したように、当該測定された当初体重は中間通信媒体30のメモリ34に記憶される。そして、上述の<A−5:各種データをデータベース部に記録する方法>で説明したように、中間通信媒体30が入力端末40に接続されることで、中間通信媒体30のメモリ34に記憶された当初体重は入力端末40に入力される。このようにして、入力端末40は、ユーザーの目標設定用データを取得する。
【0040】
図6は、サーバ装置50の制御部56が実行する目標設定処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず制御部56は、入力端末40からダイエット期間を受信したか否かを判定する(ステップS1)。制御部56は、ダイエット期間を受信したと判定した場合は、当該受信したダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出するように抽出部52を制御する(ステップS2)。そして、制御部56は、データベース部52から抽出したデータに基づいて、過去1年間の間に体重が変動した割合を示す増減割合、ダイエット期間において1kgの体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、ダイエット期間において1kgの体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、ダイエット期間で体重が変動した割合を示す体重変動割合との関係を示す推定式を、統計的手法により作成するように推定式作成部54を制御する(ステップS3)。一方、ステップS1において、制御部56は、ダイエット期間を受信していないと判定した場合は、処理を終了する。
【0041】
続いて、制御部56は、入力端末40から、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したか否かを判定する(ステップS4)。制御部56は、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したと判定した場合は、ステップS3で作成した推定式を用いて、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量(つまり、ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量よりも減らすべき摂取カロリー量)を算出するように算出部55を制御する(ステップS5)。そして、制御部56は、ステップS5で算出した目標摂取カロリー減量を入力端末40へ送信するように制御する(ステップS6)。これにより、サーバ装置50で算出された目標摂取カロリー減量(目標カロリー量)がユーザーに対して提示されるという具合である。以上の動作が完了すると、目標設定処理は終了となる。制御部56は、上述の目標設定処理を所定の周期で実行する。一方、ステップS4において、制御部56は、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信していないと判定した場合は、これらのデータを受信するまで待機状態となる。
【0042】
次に、上述した目標設定処理の具体例を説明する。いま、ダイエット期間が「180日」、目標消費カロリー増量が「146.8kcal」、過去体重が「67.5kg」、当初体重が「68.5kg」、目標体重が「62.0kg」である態様を想定する。この態様では、上記ステップS2において、制御部56は、「180日」のダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出する。具体的には、制御部56は、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出する。図7は、そのようにして抽出されたデータを示す図である。図7に示すように、抽出データは、当初体重、過去体重、増減割合、ダイエット開始から180日後の体重、180日間で体重が変動した割合を示す体重変動割合、ダイエット期間である「180日間」において体重を1kg減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、当該「180日間」において体重を1kg減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量である。
上述の「増減割合」は、(当初体重−過去体重)/(当初体重)で表される。上述の「体重変動割合」は、(目標体重−当初体重)/(当初体重)で表される。また、上述の「単位摂取カロリー減量」は、ダイエット期間(180日間)における摂取差分(ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始後のある日における摂取カロリー量との差分)の平均値を、「ダイエット開始から180日後の体重−当初体重」で除した形で表される。さらに、上述の「単位消費カロリー増量」は、ダイエット期間(180日間)における消費差分(ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量と、ダイエット開始後のある日における消費カロリー量との差分)の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表される。
【0043】
続いて、上記ステップS3において、制御部56は、図7の抽出データに基づき、増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、体重変動割合を目的変数として重回帰分析を行って回帰式を作成する。図7の抽出データに基づいて作成された回帰式は、以下の式(1)で表される。
(体重変動割合)=−0.54826−1.99057×(増減割合)−0.01028×(単位摂取カロリー減量)−0.01132×(単位消費カロリー増量) ・・・(1)
なお、他のユーザーの各々が本実施形態に係る健康管理システム100を利用する期間が長くなるほど、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーの数は増加する。同様に、本実施形態に係る健康管理システム100の新規ユーザーが増加し、当該新規ユーザーの利用期間が長くなるほど、180日分のデータを有する他のユーザーの数は増加する。上記回帰式(1)の係数は、データベース部52のデータに応じて変化し、180日分のデータを有する他のユーザーの数が増えるほど、上記回帰式(1)の精度は向上する。したがって、当該回帰式(1)を用いて算出される目標カロリー量の信頼性も向上するという具合である。
【0044】
そして、制御部56は、上記ステップS4において、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したと判定すると、上記ステップS5において、上記式(1)を用いて、目標摂取カロリー減量を算出する。この態様では、ダイエット期間が「180日」、過去体重が「67.5kg」、現在の体重が「68.5kg」であるから、式(1)における「増減割合」=(68.5−67.5)/68.5=0.0146と求めることができる。
また、この態様では、目標体重が「62.0kg」であるから、式(1)における「体重変動割合」=(62.0−68.5)/68.5=−0.0949と求めることができる。
さらに、この態様では、目標消費カロリー増量は「146.8kcal」であり、ダイエット期間における消費差分の平均値は「146.8kcal」とみなされる。前述したように、単位消費カロリー増量は、ダイエット期間における消費差分の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表されるから、式(1)における「単位消費カロリー増量」=146.8/(62.0−68.5)=−22.582と求めることができる。
【0045】
以上のようにして求めた「増減割合」、「体重変動割合」および「単位消費カロリー増量」の各々の値を上記式(1)に代入することによって、「単位摂取カロリー減量」が求められ、その値は−22.0617となる。前述したように、単位摂取カロリー減量は、ダイエット期間における摂取差分の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表されるから、ダイエット期間における摂取差分の平均値は、−22.0617×(62.0−68.5)=143.40となる。つまり、目標摂取カロリー減量(ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量から減らすべき摂取カロリー量)は、143.4kcalと算出されるという具合である。
【0046】
本実施形態では、以上のように算出された目標摂取カロリー減量がそのままユーザーに提示されるが、これに限らず、例えば当該算出された目標摂取カロリー減量を達成するための食生活をユーザーに提案することもできる。例えば、ご飯1杯(150g)は、252kcalに相当するから、目標摂取カロリー減量が143.4kcalと算出された場合は、1日につき、143.4/252=0.57杯分のご飯を減らすことをユーザーに提案する態様であってもよい。
また、上述したように、本実施形態では、サーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、体重変動割合との関係を示す推定式を作成しているが、これに限らず、例えばサーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、体重変動割合との関係を示す推定式を作成することもできる。この態様では、サーバ装置50は、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、体重変動割合を目的変数として重回帰分析を行って回帰式を作成するという具合である。
【0047】
<A−7:目標設定処理後のサーバ装置の動作>
次に、目標設定処理後のサーバ装置50の動作について説明する。ユーザーがダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーが使用する入力端末40は、ユーザーの体組成データ、消費カロリー量および摂取カロリー量などの健康管理用データを取得すると、当該取得した健康管理用データをサーバ装置50に送信する。サーバ装置50は、入力端末40から健康管理用データを受信すると、ユーザーのダイエットを支援するためのガイド処理を実行する。より具体的には以下のとおりである。
【0048】
図8は、サーバ装置50の制御部56が実行するガイド処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず制御部56は、入力端末40から健康管理用データを取得したか否かを判定する(ステップS1)。制御部56は、入力端末40から健康管理用データを取得したと判定すると、データベース部52に記憶された他のユーザーのデータに基づいて、ダイエット開始からの経過日数と、体重の変化を示す指標との関係を示す第2推定式を、統計的手法により作成するように推定式作成部を制御する(ステップS2)。そして、制御部56は、ステップS2で作成した第2推定式を用いて、現時点での理想体重を算出する(ステップS3)。
【0049】
続いて、制御部56は、ステップS3で算出した理想体重と、現在の体重との差分を求め、当該差分値が差分閾値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。制御部56は、当該差分値が差分閾値を超えていないと判定した場合は、ダイエットが適切に行われていると判断し、ダイエット開始から現在に至るまでの体重の推移を示すグラフを入力端末40に表示させるように制御する(ステップS5)。
【0050】
一方、ステップS4において、当該差分値が差分閾値を超えていると判定した場合は、制御部56は、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えているか否かを判定する(ステップS6)。制御部56は、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えていると判定した場合は、ダイエットが適切に行われていると判断し、「この調子でがんばりましょう」という表示を入力端末40に表示させるように制御する(ステップS7)。理想体重と現在の体重との差分値が差分閾値を超えていても、ダイエット開始時点に比べて筋肉量が増えている場合は、基礎代謝量が上昇することで将来の体重減少が見込めるためである。他方、ステップS6において、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えていないと判定した場合は、制御部56はダイエットが適切に行われていないと判断し、「主食をさらに減らし、タンパク質を取り、運動を増やしましょう」という表示を入力端末40に表示させるように制御する(ステップS8)。
【0051】
次に、上述したガイド処理の具体例について説明する。いま、ダイエット期間を「180日」、当初体重を「68.5kg」、目標体重を「62.0kg」としてダイエットを実行しているユーザーの入力端末40が、ダイエット開始から28日目における健康管理用データを取得してサーバ装置50へ送信した場合を想定する。この態様では、28日目におけるユーザーの体重は「67.9kg」であるとする。サーバ装置50の制御部56は、ユーザーの28日目における健康管理用データを受信すると、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーのデータを読み出し、当該他のユーザーの各々について、ダイエット開始から180日が経過するまでの体重の推移を求める。具体的には、当該他のユーザーごとに、当初体重を100%、ダイエット開始から180日後の体重を0%として、ダイエット開始から180日を経過するまでの日々における体重の割合を示す体重割合を求める。当該体重割合は、{(その日の体重)−(ダイエット開始から180日後の体重)}/(当初体重−ダイエット開始から180日後の体重)で求められ、その結果、図9に示すようなデータが得られる。制御部56は、図9のデータに基づき、ダイエット開始からの経過日数を説明変数、体重割合を目的変数として回帰分析を行って回帰式を作成する(ステップS2)。図9のデータに基づいて作成された回帰式は、以下の式(2)の形で表され、標準偏差は5.311%となる。
(体重割合)=0.9727-0.007911×(経過日数)+0.000014×(経過日数)2 ・・・(2)
【0052】
続いて、制御部56は、上記式(2)を用いて、ダイエット開始から28日目における当該ユーザーの理想体重を算出する(ステップS3)。ここで、28日目の理想体重は、{(28日目の体重割合)×(当初体重−目標体重)+目標体重}で求められる。制御部56は、上記式(2)における「経過日数」に「28」を代入することによって、28日目の体重割合を求める。この態様では、28日目の体重割合は76.21%となる。また、この態様では、「当初体重」が「68.5kg」、「目標体重」が「62.0kg」であるから、28日目における当該ユーザーの理想体重は、{76.21%×(68.5−62.0)+62.0}=66.95kgとなる。
【0053】
次に、制御部56は、28日目における当該ユーザーの理想体重と、28日目における当該ユーザーの実際の体重との差分が差分閾値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。前述したように、28日目における当該ユーザーの理想体重は「66.95kg」、28日目における当該ユーザーの実際の体重は「67.9kg」であるから、28日目における当該ユーザーの理想体重と28日目における実際の体重との差分は、67.9-66.95=0.95kgとなる。一方、本実施形態では、差分閾値は標準偏差の3倍に設定される。つまり、差分閾値は、標準偏差×(当初体重−目標体重)×3の形で表される。前述したように、標準偏差は「5.311%」、当初体重は「68.5kg」、目標体重は「62.0kg」であるから、差分閾値は1.036kgとなる。したがって、制御部56は、28日目における当該ユーザーの理想体重と28日目における当該ユーザーの実際の体重との差分(0.95kg)は差分閾値(1.036kg)を超えていないと判定する。
【0054】
そうすると、制御部56は、図10に示すように、ダイエット開始から現在(28日目)までの体重の推移を示すグラフを入力端末40の表示部に表示するように制御する(ステップS5)。また、このとき、制御部56は、図11に示すように、目標摂取カロリー量と実際の摂取カロリー量との差分である摂取差分と、目標消費カロリー量と実際の消費カロリー量との差分である消費差分とを示すグラフを表示するように制御することもできる。図11において、摂取差分はマイナスになるほど摂取カロリー量が目標より超過していることを示す。他方、消費差分はマイナスになるほど消費カロリー量が目標より少ないことを示す。ユーザーは、図11のグラフを見て反省して、摂取カロリー量の減少や消費カロリー量の増加を心がけるという具合である。
【0055】
<A−8:作用・効果>
以上に説明したように、本実施形態においては、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成し、その作成した推定式と当該ユーザーの目標設定用データとを用いて当該ユーザーの目標摂取カロリー減量を算出する。当該ユーザーの目標消費カロリー増量などの目標設定用データは、他のユーザーと異なることが想定されるが、当該ユーザーの目標設定用データを上述の推定式に代入することで、当該ユーザーの目標設定用データに応じた目標摂取カロリー減量を算出することができる。これにより、ユーザーごとに算出される目標摂取カロリー減量の信頼性を十分に確保できるという利点がある。
【0056】
また、前述したように、本実施形態においては、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて上記推定式を作成する。すなわち、サーバ装置50が作成する推定式は、当該ユーザーのダイエット期間に応じたものとなる。具体的には、上述の回帰式(1)の各係数は、当該ユーザーのダイエット期間に応じて可変に設定されるという具合である。本実施形態によれば、ユーザーのダイエット期間に応じた推定式を用いて目標カロリー量を算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0057】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0058】
<B−1:構成>
図12は、第2実施形態に係る健康管理システム200の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る健康管理システム200では、各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は据え置き型の通信装置(レシーバ装置)として機能し、中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20から受信したデータを、入力端末40を介さずに、ネットワーク(無線基地局とインターネット回線)を介してサーバ装置50へ送信する点で第1実施形態と相違する。図12に示すように、各ユーザー装置Aにおける体組成計10は、起動スイッチ16と、ユーザーの操作に応じて当該ユーザーの個人情報を体組成計10に入力可能な入力部17とを有する点で第1実施形態と相違する。各ユーザー装置Aにおける活動量計20は、中間通信媒体30との通信に用いられる第3通信スイッチ27を有する点で第1実施形態と相違する。各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は、第1コネクタ36、第1通信スイッチ32および第2通信スイッチ33を有さずに、無線基地局との間でデータの送受信を行うための送受信部38を備え、タイマ34は予め時刻設定がされている点で第1実施形態と相違する。さらに、各ユーザー装置Aにおける入力端末40は、第1コネクタ36を有さない点で第1実施形態と相違する。その他の構成は、第1実施形態と同じであるから、重複する部分については説明を省略する。
【0059】
<B−2:体組成計の使用方法>
次に、体組成計10の使用方法について説明する。図13は、体組成計10の使用方法を具体的に説明するためのチャート図である。ここでは、体組成計10を最初に使用する場合の動作を中心に説明する。図13に示すように、まずユーザーは、体組成計10の起動スイッチ16を押す。体組成計10の制御部15は、ユーザーによって起動スイッチ16が押されたことを検知すると、体組成計10の電源(図示省略)から体組成計10の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。続いて、ユーザーは、入力部17を操作して当該ユーザーの個人情報を体組成計10へ入力する。体組成計10の制御部15は、入力された個人情報をメモリ13に記録するように制御する。これにより、体組成計10の初期設定が完了する。その後、体組成計10の載台(図示省略)にユーザーが載ると、体重測定部11によってユーザーの体重が測定されるとともに、生体インピーダンス測定部12によってユーザーの生体インピーダンスが測定される。そして、制御部15は、メモリ13に記憶されたユーザーの身長などの個人情報と、測定したユーザーの体重およびユーザーの生体インピーダンスとに基づいて、ユーザーの体脂肪率、体脂肪量および筋肉量などのデータを算出し、当該算出したデータとユーザーの体重とを含む体組成データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図13のd1)。
【0060】
中間通信媒体30の制御部37は、体組成計10から受信したユーザーの体組成データと、受信した時刻とを対応付けた体組成計測定データを、無線通信局およびインターネットを介してサーバ装置50へ送信するように制御する(図13のd2)。以後、体組成計10のメモリ13にはユーザーの個人情報が保持され続けるので、ユーザーは起動スイッチ16を押すだけで体組成データの測定を行うことができる。そのようにして測定されたデータは、中間通信媒体30を介して、自動的にサーバ装置50へ転送されるという具合である。
【0061】
<B−3:活動量計の使用方法>
次に、活動量計20の使用方法について説明する。最初に、活動量計20の初期設定について説明する。図14は、活動量計20の初期設定の方法を説明するためのチャート図である。図14に示すように、まずユーザーは、活動量計20の起動スイッチ24を押す。活動量計20の制御部26は、ユーザーによって起動スイッチ24が押されたことを検知すると、活動量計20の電源(図示省略)から活動量計20の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。これにより、送受信部25は動作可能な状態(アクティブ状態)となる。その後、ユーザーは、活動量計20を中間通信媒体30へ近付けて第3通信スイッチ27を押す。活動量計20の制御部26は、第3通信スイッチ27が押されたことを検知すると、最新の体組成計測定データを要求する要求信号を中間通信媒体30へ送信するように制御する(図14のe1)。
【0062】
中間通信媒体30の制御部37は、活動量計20から受信した要求信号をサーバ装置50へ送信するように制御する(図14のe2)。サーバ装置50の制御部56は、中間通信媒体30から要求信号を受信すると、当該ユーザーの最新の体組成計測定データをデータベース部52から読み出し、当該最新の体組成計測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図14のe3)。中間通信媒体30の制御部37は、サーバ装置50から受信した最新の体組成計測定データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図14のe4)。
【0063】
活動量計20の制御部26は、中間通信媒体30から最新の体組成計測定データと時間情報とを受信すると、受信した最新の体組成計測定データをメモリ23に書き込むように制御するとともに、受信した時間情報に基づいて現在の時刻をタイマ22にセットする。以上より、活動量計20の初期設定が完了する。以降、活動量計20は、ユーザーの身に付けられて使用される。活動量計20の制御部26は、加速度センサ21で測定された加速度と、メモリ23に記憶されたユーザーの最新の体重データとに基づいて、ユーザーの消費カロリー量を算出する。そして、活動量計20の制御部26は、算出した消費カロリー量と、当該消費カロリー量を算出した時刻とを対応付けた活動量計測定データをメモリ23に書き込むように制御する。このようにして、活動量計20のメモリ23には、活動量計測定データが順次に書き込まれて蓄積されていく。
【0064】
次に、活動量計20のメモリ23に記憶された活動量計測定データをサーバ装置50のデータベース部52に送信する方法、および、活動量計20のメモリ23に記憶された体組成計測定データを更新する方法について説明する。図15は、これらの方法を説明するためのチャート図である。図15に示すように、活動量計20がアクティブ状態の下で、まずユーザーは、活動量計20を中間通信媒体30へ近付けて第3通信スイッチ27を押す。活動量計20の制御部26は、第3通信スイッチ27が押されたことを検知すると、要求信号を中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf1)。
【0065】
中間通信媒体30の制御部37は、活動量計20から受信した要求信号をサーバ装置50へ送信するように制御する(図15のf2)。サーバ装置50の制御部56は、中間通信媒体30から要求信号を受信すると、当該ユーザーの最新の体組成計測定データをデータベース部52から読み出し、当該最新の体組成計測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf3)。中間通信媒体30の制御部37は、サーバ装置50から受信した最新の体組成計測定データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図15のf4)。ここまでは、上述の初期設定と同様である。
【0066】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成計測定データと時間情報とを受信すると、メモリ23に記憶された体組成計測定データを、当該受信した最新の体組成計測定データに変更(更新)するように制御する。そして、活動量計20の制御部26は、前回の中間通信媒体30からのデータ受信から今回の中間通信媒体30からのデータ受信までの間にメモリ23に記憶された活動量計測定データを読み出して、当該読み出した活動量測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf5)。そして、中間通信媒体30の制御部36は、受信した活動量計測定データをサーバ装置50へ送信するように制御する(図15のf6)。
【0067】
<B−4:目標設定処理>
第2実施形態においても、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得する。本実施形態において、目標設定用データは、目標消費カロリー増量と、ダイエット期間と、過去体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とで構成される。本実施形態では、ダイエット開始時点での体重を示す当初体重が目標設定用データに含まれない点で第1実施形態と相違する。入力端末40の制御部48は、取得した目標設定用データをサーバ装置50に送信するように制御する。また、本実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、体組成計10を使用して現在の体重(つまり当初体重)を測定する。そして、上述の<B−2:体組成計の使用方法>で説明したように、体組成計10で測定された当初体重は、中間通信媒体30を介してサーバ装置50に送信される。以上のようにして、サーバ装置50は、入力端末40から目標設定用データを受信する一方、中間通信媒体30から当初体重を受信する。その後、サーバ装置50で実行される目標設定処理の内容は第1実施形態と同様であるから、詳細な説明は省略する。以上の形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0068】
<C:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
【0069】
(1)変形例1
上述の各実施形態では、推定式が自動的に作成される態様を例示したが、これに限らず、推定式が手動で作成される態様とすることもできる。この態様では、図16に示すように、サーバ装置50は、抽出部53および推定式作成部54の代わりに、推定式保持部57と読出部58とを備える。この態様では、サーバ装置50の管理者が、複数種類のダイエット期間ごとに、データベース部52のデータに基づいて予め推定式を作成する。そして、当該管理者は、予め作成した複数種類の推定式を推定式保持部57に書き込んでおく。つまり、推定式保持部57には、複数種類のダイエット期間ごとに、データベース部52のデータに基づいて予め手動で作成された複数種類の推定式が保持されるという具合である。
【0070】
また、読出部58は、推定式保持部57に記憶された複数種類の推定式のうちの何れかを読み出すための手段である。より具体的には、サーバ装置50の制御部56は、ユーザーのダイエット期間を受信したことを検知すると、受信したダイエット期間に対応する推定式を推定式保持部57から読み出すように読出部58を制御する。そして、制御部56は、読出部58で読み出された推定式を用いて目標カロリー量を算出するように算出部55を制御する。この態様によれば、複数種類のダイエット期間と1対1に対応する複数種類の推定式が予め手動で作成されて推定式保持部57に保持されるから、上述の各実施形態のように、サーバ装置50が、ユーザーのダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応するデータを抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置50の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0071】
さらに、推定式保持部57に記憶された複数種類の推定式を、所定のタイミング(例えば1月ごと)で更新することもできる。これにより、推定式保持部57に保持される複数種類の推定式を、データベース部52の最新のデータに基づいたものに更新できる。かかる推定式の更新は、サーバ装置50によって自動的に行われる態様であってもよいし、サーバ装置50の管理者などによって手動で行われる態様であってもよい。
【0072】
(2)変形例2
上述の各実施形態では、サーバ装置50は、各入力端末40からダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成しているが、例えば、サーバ装置50は、作成した推定式をダイエット期間に対応付けて記憶するメモリを備えていてもよい。この態様では、サーバ装置50の制御部56は、受信したダイエット期間に対応する推定式がメモリに存在するか否かを判定し、当該推定式がメモリに存在する場合は、抽出部52によるデータの抽出を行わないように制御するとともに、当該受信したダイエット期間に対応する推定式をメモリから読み出して算出部55に渡すように制御する。そして、制御部56は、当該推定式を用いて目標カロリー量を算出するように算出部55を制御するという具合である。この態様によれば、サーバ装置50は、受信したダイエット期間に対応する推定式がメモリに存在する場合は、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成する必要が無いから、各入力端末40からダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置50の処理負荷を軽減できるという利点がある。また、上記メモリに記憶された複数種類の推定式を所定のタイミングで消去する消去部をさらに備えることもできる。例えば、1年ごとに、メモリに記憶された複数種類の推定式を一斉に消去し、その後、サーバ装置50は、作成した推定式をダイエット期間に対応付けてメモリに書き込んでいくという態様であってもよい。これにより、メモリ内の推定式を、データベース部52の最新のデータに基づいたものに更新できる。
【0073】
(3)変形例3
上述の第1実施形態では、中間通信媒体30が入力端末40と電気的に接続されることで、中間通信媒体30と入力端末40とが通信可能になる態様が例示されているが、これに限らず、中間通信媒体30と入力端末40との間のデータの送受信が無線通信によって行われる態様とすることもできる。この態様では、図17に示すように、中間通信媒体30は、第1コネクタ36の代わりに、入力端末40との間でデータの送受信を行うための送受信部39を有する一方、入力端末40は、第2コネクタ42の代わりに、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部47を備えるという具合である。
【0074】
(4)変形例4
上述の第1実施形態では、入力端末40は、ユーザーの体重などの体組成データやユーザーの消費カロリー量を、中間通信媒体30を介して取得しているが、これに限らず、例えば、ユーザーの入力部44の操作に応じて、当該ユーザーの体組成データや消費カロリー量が入力端末40に入力される態様とすることもできる。
【0075】
(5)変形例5
上述の各実施形態では、サーバ装置50は、目標設定処理を実行して目標摂取カロリー減量を算出しているが、これに限らず、例えば目標摂取カロリー減量の代わりに目標消費カロリー増量を算出することもできる。この態様では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量の代わりに、1日当たりの目標摂取カロリー増量を入力端末40に入力する。そうすると、上述の目標設定処理によって、目標摂取カロリー減量の代わりに目標消費カロリー増量が算出されるという具合である。
また、サーバ装置50は、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を目標カロリー量として算出することもできる。この態様では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量と1日当たりの目標摂取カロリー減量との比を示す比情報を入力端末40に入力する。そうすると、上述の目標設定処理によって、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方が算出されるという具合である。
【0076】
(6)変形例6
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成しているが、例えば、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に相当する日数分のデータを有する他のユーザーのうち、当該ユーザーの個人情報と一致するユーザーを抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成することもできる。かかる抽出に用いられる個人情報の種類は任意であり、例えば、当該ユーザーと性別が一致するユーザーを抽出する態様とすることもできるし、当該ユーザーと同年代のユーザーを抽出する態様とすることもできる。そのようにして作成した推定式を用いて目標カロリー量を算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができる。
【0077】
(7)変形例7
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは入力部44を操作して、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー減量を目標設定用データとして入力端末40に入力する。そして、ダイエット開始後、当該ユーザーは入力部44を操作して、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー減量を入力端末40に入力するという態様が例示されているが、例えば、これらの入力操作を省略することもできる。この態様では、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー減量は、目標設定処理で求められた目標摂取カロリー減量に等しいとみなされる。このようにして煩雑な入力操作を省くことにより、ユーザーの負担を軽減できるという利点がある。
【0078】
(8)変形例8
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーはダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を入力端末40に入力しているが、これに限らず、例えばダイエット開始前の所定期間(例えば1週間)にわたって、当該ユーザーが摂取した食品を毎食ごとに入力端末40に入力させ、入力端末40は、当該入力データに基づいて当該ユーザーのダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を算出する態様であってもよい。または、「1日にご飯は何杯食べますか」「ご飯以外で摂取する炭水化物は、何で、何グラム食べますか」「脂っこいものは好きですか」「酒は、何を、何杯飲みますか」「間食は、何を、何グラム食べますか」などといった問答形式にして、その回答を入力端末40に入力させ、入力端末40は、その回答に基づいて当該ユーザーのダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を算出する態様であってもよい。同様に、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量についても問答形式とすることができる。さらに、上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは目標消費カロリー増量を入力端末40に入力しているが、これに限らず、例えば当該ユーザーは、「1日に○○分多く歩く」といったように、具体的な歩行という運動に特化した情報を入力端末40に入力し、入力端末40は当該入力データに基づいて当該ユーザーの目標消費カロリー増量を算出するという態様とすることもできる。
【符号の説明】
【0079】
10……体組成計、11……体重測定部、12……生体インピーダンス測定部、15……制御部、20……活動量計、21……加速度センサ、26……制御部、30……中間通信媒体、36……第1コネクタ、37……制御部、40……入力端末、42……第2コネクタ、44……入力部、48……制御部、50……サーバ装置、52……データベース部、53……抽出部、54……推定式作成部、55……算出部、56……制御部、100,200……健康管理システム、A……ユーザー装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの健康を管理するための健康管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザーの入力データに基づいて、ダイエット開始後の当該ユーザーの目標カロリー量を算出する健康管理システムが知られている。例えば特許文献1に開示された健康管理システムは、ユーザーのダイエット開始時点での体重および目標体重が入力されると、目標体重変化量と同量の脂肪を燃焼させるために必要な目標総エネルギーを算出する。そして、算出した目標総エネルギーからダイエット開始後のユーザーの目標カロリー量を算出してユーザーに提示するという具合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−285706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、所定量(1kg)の脂肪を燃焼させるのに必要なエネルギーは予め設定された値(7000kcal)に固定されている。しかしながら、ユーザーの中には、太り易い体質の人もいれば、太りにくい体質の人もいる。つまり、特許文献1に開示された技術では、ユーザーの体質の個人差については全く考慮していないため、ユーザーに対して提示する目標カロリー量の信頼性が十分ではないという問題があった。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、ユーザーに対して提示する目標カロリー量の信頼性を十分に確保できる健康管理システムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る健康管理システムの第1の形態は、複数の入力端末と、複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報(体組成データ)、健康管理開始後のユーザーの消費カロリー量、健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部(第2コネクタ42、入力部44、送受信部46、制御部48)を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間(ダイエット期間)と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、抽出部にて抽出された他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、当初体重と、目標体重とを受信すると、推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明においては、ユーザーが健康管理(ダイエット)を開始するとき、サーバ装置は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成し、その作成した推定式と当該ユーザーの目標設定用データとを用いて当該ユーザーの目標カロリー量を算出する。当該ユーザーの目標消費カロリー増量などの目標設定用データは、他のユーザーと異なることが想定されるが、当該ユーザーの目標設定用データを上述の推定式に代入することで、当該ユーザーの目標設定用データに応じた目標カロリー量を算出することができる。これにより、ユーザーごとに算出される目標カロリー量の信頼性を十分に確保できるという利点がある。
また、本発明においては、ユーザーが健康管理を開始するとき、サーバ装置は、当該ユーザーの健康管理期間(ダイエット期間)に対応した他のユーザーのデータをデータベース部から抽出し、その抽出したデータに基づいて上記推定式を作成する。つまり、サーバ装置が作成する推定式は、当該ユーザーの健康管理期間に応じたものとなる。例えば上記推定式が、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、健康管理期間における体重変化を示す指標を目的変数とする回帰式で表される場合は、当該回帰式の係数は、当該ユーザーの健康管理期間に応じて可変に設定されるという具合である。本発明によれば、ユーザーの健康管理期間に応じた推定式を用いて目標カロリーを算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができる。
また、本発明に係る健康管理システムの利用者が増加するほど、データベース部に蓄積されるデータも増加する。上記回帰式の係数は、データベース部に蓄積されたデータに応じて変化し、データベース部に蓄積されたデータが多いほど、当該回帰式の精度は向上する。すなわち、本発明に係る健康管理システムの利用者が増加するほど、上記回帰式の精度は向上し、当該回帰式を用いて算出される目標カロリー量の信頼性も向上する。
【0008】
なお、上述の健康管理システムにおいて、健康管理開始時点よりも所定期間(例えば1年間)だけ前の過去体重を目標設定用データに含めてもよい。この態様では、サーバ装置は、他のユーザーのデータに基づいて、健康管理を開始する前の上記所定期間における体重変化の割合を示す増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成する。そして、サーバ装置は、当該推定式を用いて目標カロリー量を算出する。つまり、上記過去体重を目標設定用データに含めることによって、ユーザーごとの増減割合の相違(例えば、過去体重が55kgで健康管理開始時点の体重が60kgの人と、過去体重が65kgで健康管理開始時点の体重が60kgの人との相違)を、算出された目標カロリー量に反映させることができる。したがって、算出された目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0009】
上述の第1の形態の具体的な態様として、複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、各体組成計は、ユーザーの体組成に関する情報を測定する第1測定部(体重測定部11、生体インピーダンス測定部12)と、第1測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第1送信部(送受信部14)と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部(加速度センサ21、制御部26)と、第2測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第2送信部(送受信部26)と、を有し、各中間通信媒体は、体組成計および活動量計から送信されるデータを受信する受信部(送受信部31)と、受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部(メモリ35)と、入力端末と接続可能な第1コネクタと、第1コネクタが前記入力端末に接続されると、第1記憶部に記憶されたデータを、第1コネクタを介して入力端末へ送信するように制御する送信制御部(制御部37)と、を有し、各入力端末における取得部は、第1コネクタと接続可能な第2コネクタと、第2コネクタが第1コネクタと接続されると、中間通信媒体から送信されるデータを、第2コネクタを介して受信するように制御する受信制御部(制御部46)と、を含む。この態様においては、入力端末は、ユーザーの体組成データや消費カロリー量を、中間通信媒体30を介して取得することができる。
【0010】
また、中間通信媒体と入力端末との間のデータの送受信が無線通信によって行われる態様とすることもできる。つまり、本発明に係る健康管理システムの態様として、複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、各体組成計は、ユーザーの体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第2測定部で測定されたデータを中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、各中間通信媒体は、体組成計および活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、第1記憶部に記憶されたデータを入力端末へ送信する第3送信部(図17の送受信部39)と、を有し、各入力端末における取得部は、中間通信媒体から送信されるデータを受信する第2受信部(図17の送受信部47)を含む。
【0011】
また、ユーザーの入力部の操作に応じて、当該ユーザーの体組成データや消費カロリー量が入力端末に入力される態様とすることもできる。すなわち、各入力端末における取得部には、ユーザーの操作に応じて、ユーザーの体組成に関する情報、ユーザーの消費カロリー量、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を入力端末に入力可能な入力部が含まれる態様とすることもできる。
【0012】
本発明に係る健康管理システムの第2の形態は、活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置(図12の中間通信媒体30)、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、各通信装置および各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、各体組成計は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第2測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、各通信装置は、体組成計および活動量計から送信されるデータをサーバ装置へ転送する第1転送部(図12の送受信部38)を有し、各入力端末は、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、第2取得部で取得されたデータをサーバ装置へ送信する第4送信部(送受信部46)と、を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、各通信装置および各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、抽出部にて抽出された他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重とを受信すると、推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
第2の形態においては、通信装置は、体組成計および活動量計からデータを受信すると、その受信したデータをサーバ装置へ転送する。つまり、第2の形態における通信装置は、上述の第1の形態とは異なり、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶しておく必要は無い。したがって、第2の形態によれば、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶するための記憶手段を通信装置内に設ける必要は無いから、第1の形態に比べて構成を簡素化できるという利点がある。
この形態においては、活動量計はユーザーごとに設けられる一方、体組成計、通信装置および入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられる。ここで、複数のユーザーとは、例えば、家族であり、この場合は、家族で体組成計などを共用することになる。あるいは、フィットネスクラブに属する複数の会員で一台の体組成計などを共用してもよい。活動量計は個々人の消費カロリーを計測する必要があるため、ユーザーごとに使用される必要があるが、体組成計など複数のユーザーで共用することが可能である。尤も、体組成計などをユーザーごとに設けてもよい。
【0013】
上述の第1の形態および第2の形態の態様として、サーバ装置は、推定式作成部で作成された推定式を、健康管理期間に対応付けて記憶する第2記憶部と、受信した健康管理期間に対応する推定式が第2記憶部に存在する場合は、抽出部によるデータの抽出を行なわないように制御するとともに、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を第2記憶部から読み出して算出部に渡すように制御する制御部と、を備える。この態様によれば、サーバ装置は、受信した健康管理期間に対応する推定式が第2記憶部に存在する場合は、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部から抽出して推定式を作成する必要が無いから、各入力端末から健康管理期間を受信するたびに、当該受信した健康管理期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部から抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
さらに、サーバ装置は、第2記憶部に記憶された推定式を、所定のタイミングで消去する消去部をさらに備えることもできる。この態様によれば、第2記憶部に記憶される推定式を、データベース部の最新のデータに基づいたものに更新できるという利点がある。
【0014】
上述の第1の形態および第2の形態においては、推定式は自動的に作成されるが、これに限らず、推定式が手動で作成される態様とすることもできる。より具体的には、本発明に係る健康管理システムの第3の形態は、複数の入力端末と、複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、健康管理開始後のユーザーの消費カロリー量、健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の健康管理期間ごとに、データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を推定式保持部から読み出す読出部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、当初体重と、目標体重とを受信すると、読出部で読み出された推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
この形態によれば、複数種類の健康管理期間と1対1に対応する複数種類の推定式が予め作成されて推定式保持部に保持されるから、第1の形態および第2の形態のように、サーバ装置が、ユーザーの健康管理期間を受信するたびに、当該受信した健康管理期間に対応するデータを抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0015】
さらに、本発明に係る健康管理システムの第4の形態は、活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置(図12の中間通信媒体30)、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、各通信装置および各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、各体組成計は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、各活動量計は、ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、第1測定部で測定されたデータを通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、各通信装置は、体組成計および活動量計から送信されるデータをサーバ装置へ転送する第2転送部を有し、各入力端末は、目標設定用データおよび健康管理開始後のユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、第2取得部で取得されたデータをサーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、目標摂取カロリー減量と目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、サーバ装置は、各通信装置および各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の健康管理期間ごとに、データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、あるユーザーの健康管理期間を受信すると、当該受信した健康管理期間に対応する推定式を推定式保持部から読み出す読出部と、あるユーザーの目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の何れか一方または比情報と、健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重とを受信すると、読出部で読み出された推定式を用いて、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
この形態においては、上述の第2の形態と同様に、通信装置は、体組成計および活動量計からデータを受信すると、その受信したデータをサーバ装置へ転送する。すなわち、体組成計および活動量計から受信したデータを記憶するための記憶手段を通信装置内に設ける必要は無いから、構成を簡素化できるという利点がある。
【0016】
上述の第3の形態および第4の形態の態様として、推定式保持部で保持される複数種類の推定式を、所定のタイミングで更新する更新部をさらに備える。この態様によれば、推定式保持部に保持される複数種類の推定式を、データベース部の最新のデータに基づいたものに更新できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態に係る健康管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】体組成計の使用方法を説明するための図である。
【図3】活動量計の初期設定を説明するための図である。
【図4】活動量計と中間通信媒体との間のデータの送受信方法を説明するための図である。
【図5】サーバ装置のデータベース部にデータを記録する方法を説明するための図である。
【図6】サーバ装置が実行する目標設定処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図7】サーバ装置の抽出部にて抽出されたデータを示す図である。
【図8】サーバ装置が実行するガイド処理の具体的な内容を示すフローチャートである。
【図9】他のユーザーの体重の推移を示す図である。
【図10】ダイエット開始から現在に至るまでの体重の推移を示す図である。
【図11】ダイエット開始から現在に至るまでの各日における摂取差分および消費差分を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る健康管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図13】体組成計の使用方法を説明するための図である。
【図14】活動量計の初期設定を説明するための図である。
【図15】活動量計の使用方法を説明するための図である。
【図16】サーバ装置の変形例を示す図である。
【図17】中間通信媒体および入力端末の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<A:第1実施形態>
<A−1:構成>
図1は本発明の第1実施形態に係る健康管理システム100の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、健康管理システム100は、複数のユーザー装置Aと、各ユーザー装置Aとインターネットなどのネットワークを介して通信可能なサーバ装置50とを備える。複数のユーザー装置Aは複数のユーザーと1対1に対応して設けられる。図1に示すように、各ユーザー装置Aは、体組成計10と、活動量計20と、体組成計10および活動量計20と通信可能な中間通信媒体30と、中間通信媒体30と通信可能な入力端末40とを含んで構成される。本実施形態に係る健康管理システム100はダイエットに利用されるものであり、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50へ送信する。サーバ装置50は、当該受信した目標設定用データを用いて当該ユーザーのダイエット開始後の目標カロリー量を算出する。また、ダイエット開始後のユーザーの体重などのデータは、サーバ装置50に順次に記録され、サーバ装置50によって管理される。以下では、本実施形態に係る健康管理システム100に含まれる各要素の具体的な構成を説明する。
なお、この例では、ユーザー装置Aがユーザーごとに設けられるシステムを例示するが、活動量計20をユーザーごとに設ける一方、体組成計10、中間通信媒体30(通信装置)および入力端末40を一又は複数のユーザーごとに設けてもよい。複数のユーザーとは、例えば、家族であり、この場合は、家族で体組成計10などを共用することになる。あるいは、フィットネスクラブに属する複数の会員で一台の体組成計10などを共用してもよい。活動量計20は個々人の消費カロリーを計測する必要があるため、ユーザーごとに使用される必要があるが、体組成計10などは複数のユーザーで共用することが可能である。
【0019】
各ユーザー装置Aにおける体組成計10は、ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する手段である。図1に示すように、体組成計10は、ユーザーの体重を測定する体重測定部11と、ユーザーの生体インピーダンスを測定する生体インピーダンス測定部12と、各種データを記憶するメモリ13と、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部14と、体組成計100全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部15とを含む。
【0020】
各ユーザー装置Aにおける活動量計20は、ユーザーの消費カロリー量を測定する手段である。本実施形態における活動量計20は、ユーザーの身体に装着されて使用される。活動量計20は、ユーザーが移動するときの加速度を測定する加速度センサ21と、時間を計測するタイマ22と、各種データを記憶するメモリ23と、起動スイッチ24と、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部25と、活動量計20全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部26とを含む。後述するように、制御部26は、中間通信媒体30から受信するユーザーの体重と、加速度センサ21で測定される加速度とに基づいて、ユーザーの活動(移動)によって消費された消費カロリーを算出する。また、本実施形態では、活動量計20と中間通信媒体30との間のデータの送受信は赤外線通信を利用して行われる。
【0021】
各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20から受信するデータ(ユーザーの体重や消費カロリー量など)を入力端末40へ渡すための手段である。中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20との間でデータの送受信を行うための送受信部31と、体組成計10との通信に用いられる第1通信スイッチ32と、活動量計20との通信に用いられる第2通信スイッチ33と、時間を計測するタイマ34と、体組成計10および活動量計20から受信したデータを記憶するメモリ35と、入力端末40と接続可能な第1コネクタ36と、中間通信媒体30全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部37とを含む。本実施形態において、第1コネクタ36は凸状のUSB(Universal Serial Bus)コネクタで構成される。制御部37は、第1コネクタ36が入力端末40と電気的に接続されたことを検知すると、入力端末40との間におけるデータの送受信を制御する。例えば、制御部37は、メモリ35に記憶されたデータを、第1コネクタ36を介して入力端末40へ送信するように制御し、入力端末40から送信されたデータを、第1コネクタ36を介して受信するように制御するという具合である。ただし、制御部37は、体組成計10および活動量計20との間でデータの送受信を行っているときは、入力端末40との間でデータの送受信を行わないように制御する。また、本実施形態では、体組成計10および活動量計20の各々と中間通信媒体30との間のデータの送受信は赤外線通信を利用して行われる。
【0022】
各ユーザー装置Aにおける入力端末40は、各種のデータが入力されるとともに、インターネットなどの通信網(ネットワーク)を介してサーバ装置50と通信可能な手段である。入力端末40は、中間通信媒体30における第1コネクタ36と接続可能な第2コネクタ42と、ユーザーの操作に応じて所定のデータを入力端末40に入力可能な入力部44と、サーバ装置50とデータの送受信を行うための送受信部46と、入力端末40全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部48とを含む。本実施形態における入力端末40は、ユーザーが所有するパーソナルコンピュータ(Personal Computer)で構成される。そして、入力端末40の制御部48は、サーバ装置50にアクセスして当該サーバ装置50からデータを取得するように制御したり、その取得したデータを表示部(図示省略)に表示するように制御するなどの機能を有する。つまり、本実施形態における入力端末40はウェブブラウザ機能を備えている。また、入力部44はキーボードで構成される。さらに、第2コネクタ42は凹状のUSBコネクタで構成される。制御部48は、第2コネクタ42が中間通信媒体30の第1コネクタ36と電気的に接続されたことを検知すると、中間通信媒体30との間におけるデータの送受信を制御する。
【0023】
サーバ装置50は、入力端末40から受信した各種データを用いて、ユーザーがダイエットを行うときの目標カロリー量の算出や、ユーザーの体重などのデータの管理を行う手段である。サーバ装置50は、各入力端末40とデータの送受信を行うための送受信部51と、各入力端末40から受信したデータを記憶するデータベース部52と、データベース部52からデータを抽出する抽出部53と、抽出部53で抽出されたデータに基づいて後述の推定式を作成する推定式作成部54と、推定式作成部54で作成された推定式を用いてユーザーの目標カロリー量を算出する算出部55と、サーバ装置50全体の動作を統括するとともに各種の制御処理を実行する制御部56とを含む。
【0024】
<A−2:初期設定>
次に、本実施形態に係る健康管理システム100の使用を開始する前に行われる初期設定について説明する。まずユーザーは、中間通信媒体30の第1コネクタ36を入力端末40の第2コネクタ42に接続し、その状態で、入力部44を操作してユーザーの個人情報(性別、年齢、身長、ユーザーID等)を入力端末40に入力する。入力端末40の制御部48は、入力されたユーザーの個人情報を、サーバ装置50に送信するように制御する。また、入力端末40の制御部48は、入力されたユーザーの個人情報と、現在の時刻を示す時間情報とを、第2コネクタ42を介して中間通信媒体30へ送信するように制御する。
【0025】
サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信したユーザーの個人情報をデータベース部52に登録する。これにより、当該ユーザーは、新規利用者としてデータベース部52に登録される。そして、サーバ装置50の制御部56は、当該ユーザーのデータを記録するための記録領域をデータベース部52内に構築するように制御する。一方、中間通信媒体30の制御部37は、入力端末40から受信したユーザーの個人情報をメモリ35に書き込むように制御する。また、中間通信媒体30の制御部37は、入力端末40から受信した時間情報に基づいて、現在の時刻をタイマ34にセットする。以上の動作が完了すると、初期設定が完了となる。なお、入力端末40にメモリを設け、入力部44の操作によって入力された個人情報を当該メモリに記憶してもよい。
【0026】
<A−3:体組成計の使用方法>
次に、体組成計10の使用方法について説明する。図2は、体組成計10の使用方法を具体的に説明するためのチャート図である。図2に示すように、まずユーザーは、中間通信媒体30を体組成計10に近づけて中間通信媒体30の第1通信スイッチ32を押す。中間通信媒体30の制御部37は、ユーザーによって第1通信スイッチ32が押されたことを検知すると、起動信号とメモリ35に記憶されたユーザーの個人情報とを体組成計10へ送信するように制御する(図2のa1)。体組成計10の制御部15は、起動信号の受信を検知すると、体組成計10の電源(図示省略)から体組成計10の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。そして、制御部15は、中間通信媒体30から受信したユーザーの個人情報をメモリ13に書き込むように制御する。以上の動作が完了すると、体組成計10は使用可能な状態となる。
【0027】
体組成計10が使用可能な状態になった後、体組成計10の載台(図示省略)にユーザーが載ると、体重測定部11によってユーザーの体重が測定されるとともに、生体インピーダンス測定部12によってユーザーの生体インピーダンスが測定される。これらの測定データはメモリ13に記憶される。制御部15は、メモリ13に記憶されたユーザーの身長などの個人情報、ユーザーの体重およびユーザーの生体インピーダンスに基づいて、ユーザーの体脂肪率、体脂肪量および筋肉量などのデータを算出する。そして、制御部15は、当該算出したデータとユーザーの体重とを含む体組成データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図2のa2)。中間通信媒体30の制御部37は、体組成計10からユーザーの体組成データを受信すると、当該受信した体組成データと、受信した時刻とを対応付けてメモリ35に書き込むように制御する。以上のようにして、ユーザーが体組成計10を使用するたびに、中間通信媒体30のメモリ35には、ユーザーの体組成データと、当該体組成データを受信した時刻とが対応付けられた測定データ(以下、「体組成計測定データ」と呼ぶ)が書き込まれて蓄積されていく。
【0028】
<A−4:活動量計の使用方法>
次に、活動量計20の使用方法について説明する。最初に、活動量計20の初期設定について説明する。本実施形態では、活動量計20の初期設定を行うとき、中間通信媒体30のメモリ35には体組成計測定データが記憶されていることが前提となる。図3は、活動量計20の初期設定の方法を説明するためのチャート図である。図3に示すように、まずユーザーは、活動量計20の起動スイッチ24を押す。活動量計20の制御部26は、ユーザーによって起動スイッチ24が押されたことを検知すると、活動量計20の電源(図示省略)から活動量計20の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。これにより、送受信部25は動作可能な状態(アクティブ状態)となる。
【0029】
続いて、ユーザーは、中間通信媒体30を活動量計20に近づけて中間通信媒体30の第2通信スイッチ33を押す。中間通信媒体30の制御部37は、ユーザーによって第2通信スイッチ33が押されたことを検知すると、メモリ35に記憶された最新の体組成データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図3のb1)。
【0030】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成データと時間情報とを受信すると、受信した最新の体組成計データをメモリ23に書き込むように制御するとともに、受信した時間情報に基づいて現在の時刻をタイマ22にセットする。これにより、活動量計20の初期設定が完了する。以降、活動量計20は、ユーザーの身に付けられて使用される。活動量計20の制御部26は、加速度センサ21で測定された加速度と、メモリ23に記憶されたユーザーの最新の体重データとに基づいて、ユーザーの消費カロリー量を算出する。そして、活動量計20の制御部26は、算出した消費カロリー量と、当該消費カロリー量を算出した時刻とを対応付けた測定データ(以下、「活動量計測定データ」と呼ぶ)をメモリ23に書き込むように制御する。このようにして、活動量計20のメモリ23には、活動量計測定データが順次に書き込まれて蓄積されていく。
【0031】
次に、活動量計20のメモリ23に記憶された活動量計測定データを中間通信媒体30へ送信する方法、および、活動量計20のメモリ23に記憶された体組成データを更新する方法について説明する。図4は、これらの方法を説明するためのチャート図である。図4に示すように、活動量計20がアクティブ状態の下で、まずユーザーは、中間通信媒体30を活動量計20に近づけて第2通信スイッチ33を押す。中間通信媒体30の制御部36は、ユーザーによって第2通信スイッチ33が押されたことを検知すると、初期設定のときと同様に、メモリ35に記憶された最新の体組成計データと時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図4のb2)。
【0032】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成計データと時間情報とを受信すると、メモリ23に記憶された体組成データを、当該受信した最新の体組成データに更新するように制御する。そして、活動量計20の制御部26は、前回の中間通信媒体30からのデータ受信から今回の中間通信媒体30からのデータ受信までの間にメモリ23に記憶された活動量計測定データをメモリ23から読み出して、当該読み出した活動量測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図4のb3)。
【0033】
中間通信媒体30の制御部36は、受信した活動量計測定データをメモリ34に書き込むように制御する。このようにして、中間通信媒体30のメモリ35には、活動量計測定データが書き込まれて蓄積されていく。
【0034】
<A−5:各種データをデータベース部に記録する方法>
次に、各種データをデータベース部52に記録する方法について説明する。まず、中間通信媒体30のメモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを、サーバ装置50へ送信する方法を説明する。図5は、中間通信媒体30のメモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを、サーバ装置50へ送信する方法を説明するためのチャート図である。図5に示すように、まずユーザーは、中間通信媒体30の第1コネクタ35を入力端末40の第2コネクタ42に接続する。中間通信媒体30の制御部36は、体組成計測定データおよび活動量計測定データがメモリ35に記憶された状態で、第1コネクタ35が第2コネクタ42に接続されたことを検知すると、メモリ35に記憶された体組成計測定データおよび活動量計測定データを入力端末40へ送信するように制御する(図5のc1)。そして、入力端末40の制御部48は、中間通信媒体30から受信した体組成計測定データおよび活動量計測定データをサーバ装置50へ送信するように制御する(図5のc2)。
【0035】
一方、後述するように、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得する。本実施形態において、目標設定用データは、ダイエット開始後の1日当たりの消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量(つまり、ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量よりも増やすべき消費カロリー量)と、ダイエットを実行するダイエット期間と、ダイエット開始時点よりも1年だけ前の過去体重と、ダイエット開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とで構成される。入力端末40の制御部48は、取得した目標設定用データをサーバ装置50に送信するように制御する。そして、サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した目標設定用データを、データベース部52に記録するように制御する。
【0036】
そして、ダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーは、入力部44を操作して、その日における摂取カロリー量を入力端末40に入力する。入力端末40の制御部48は、入力された摂取カロリー量をサーバ装置50へ送信するように制御する。サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した摂取カロリー量と、データベース部52に記憶された目標設定用データとに基づいて、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、その日における摂取カロリー量との差分を示す摂取差分を算出する。そして、当該摂取差分をデータベース部52に記録するように制御する。
【0037】
また、ダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーが使用する入力端末40は、上述したように、中間通信媒体30を介して、その日における当該ユーザーの体組成データおよび消費カロリー量を取得する。そして、入力端末40の制御部48は、取得した体組成データおよび消費カロリー量をサーバ装置50へ送信するように制御する。サーバ装置50の制御部56は、入力端末40から受信した体組成データを、データベース部52に記録するように制御する。さらに、サーバ装置50の制御部50は、入力端末40から受信した消費カロリー量と、データベース部52に記憶された目標設定用データとに基づいて、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量と、その日における消費カロリー量との差分を示す消費差分を算出する。そして、当該消費差分をデータベース部52に記録するように制御する。
以上のようにして、サーバ装置50のデータベース部52には、ユーザーの目標設定用データが記憶されるとともに、ダイエット開始後の日々における当該ユーザーの体組成データ、摂取差分および消費差分が順次に記録されて蓄積されていく。
【0038】
<A−6:目標設定処理>
本実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得してサーバ装置50へ送信する。サーバ装置50は、入力端末40から受信した目標設定用データを用いて、当該ユーザーのダイエット開始後の目標カロリー量を算出する(これを「目標設定処理」と呼ぶ)。より具体的には以下のとおりである。
【0039】
ユーザーがダイエットを開始するとき、まず、当該ユーザーは、入力端末40を介してサーバ装置50にアクセスする。そうすると、サーバ装置50から提供されるサービスアプリケーションにより、入力端末40の表示部(図示省略)には、目標設定用データの入力を促す画面が表示される。これを見て、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量と、ダイエット期間と、過去体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とを入力端末40に入力する。また、当該ユーザーは、体組成計10を使用して現在の体重(つまり当初体重)を測定する。上述の<A−3:体組成計の使用方法>で説明したように、当該測定された当初体重は中間通信媒体30のメモリ34に記憶される。そして、上述の<A−5:各種データをデータベース部に記録する方法>で説明したように、中間通信媒体30が入力端末40に接続されることで、中間通信媒体30のメモリ34に記憶された当初体重は入力端末40に入力される。このようにして、入力端末40は、ユーザーの目標設定用データを取得する。
【0040】
図6は、サーバ装置50の制御部56が実行する目標設定処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず制御部56は、入力端末40からダイエット期間を受信したか否かを判定する(ステップS1)。制御部56は、ダイエット期間を受信したと判定した場合は、当該受信したダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出するように抽出部52を制御する(ステップS2)。そして、制御部56は、データベース部52から抽出したデータに基づいて、過去1年間の間に体重が変動した割合を示す増減割合、ダイエット期間において1kgの体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、ダイエット期間において1kgの体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、ダイエット期間で体重が変動した割合を示す体重変動割合との関係を示す推定式を、統計的手法により作成するように推定式作成部54を制御する(ステップS3)。一方、ステップS1において、制御部56は、ダイエット期間を受信していないと判定した場合は、処理を終了する。
【0041】
続いて、制御部56は、入力端末40から、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したか否かを判定する(ステップS4)。制御部56は、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したと判定した場合は、ステップS3で作成した推定式を用いて、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量(つまり、ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量よりも減らすべき摂取カロリー量)を算出するように算出部55を制御する(ステップS5)。そして、制御部56は、ステップS5で算出した目標摂取カロリー減量を入力端末40へ送信するように制御する(ステップS6)。これにより、サーバ装置50で算出された目標摂取カロリー減量(目標カロリー量)がユーザーに対して提示されるという具合である。以上の動作が完了すると、目標設定処理は終了となる。制御部56は、上述の目標設定処理を所定の周期で実行する。一方、ステップS4において、制御部56は、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信していないと判定した場合は、これらのデータを受信するまで待機状態となる。
【0042】
次に、上述した目標設定処理の具体例を説明する。いま、ダイエット期間が「180日」、目標消費カロリー増量が「146.8kcal」、過去体重が「67.5kg」、当初体重が「68.5kg」、目標体重が「62.0kg」である態様を想定する。この態様では、上記ステップS2において、制御部56は、「180日」のダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出する。具体的には、制御部56は、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出する。図7は、そのようにして抽出されたデータを示す図である。図7に示すように、抽出データは、当初体重、過去体重、増減割合、ダイエット開始から180日後の体重、180日間で体重が変動した割合を示す体重変動割合、ダイエット期間である「180日間」において体重を1kg減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、当該「180日間」において体重を1kg減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量である。
上述の「増減割合」は、(当初体重−過去体重)/(当初体重)で表される。上述の「体重変動割合」は、(目標体重−当初体重)/(当初体重)で表される。また、上述の「単位摂取カロリー減量」は、ダイエット期間(180日間)における摂取差分(ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始後のある日における摂取カロリー量との差分)の平均値を、「ダイエット開始から180日後の体重−当初体重」で除した形で表される。さらに、上述の「単位消費カロリー増量」は、ダイエット期間(180日間)における消費差分(ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量と、ダイエット開始後のある日における消費カロリー量との差分)の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表される。
【0043】
続いて、上記ステップS3において、制御部56は、図7の抽出データに基づき、増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、体重変動割合を目的変数として重回帰分析を行って回帰式を作成する。図7の抽出データに基づいて作成された回帰式は、以下の式(1)で表される。
(体重変動割合)=−0.54826−1.99057×(増減割合)−0.01028×(単位摂取カロリー減量)−0.01132×(単位消費カロリー増量) ・・・(1)
なお、他のユーザーの各々が本実施形態に係る健康管理システム100を利用する期間が長くなるほど、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーの数は増加する。同様に、本実施形態に係る健康管理システム100の新規ユーザーが増加し、当該新規ユーザーの利用期間が長くなるほど、180日分のデータを有する他のユーザーの数は増加する。上記回帰式(1)の係数は、データベース部52のデータに応じて変化し、180日分のデータを有する他のユーザーの数が増えるほど、上記回帰式(1)の精度は向上する。したがって、当該回帰式(1)を用いて算出される目標カロリー量の信頼性も向上するという具合である。
【0044】
そして、制御部56は、上記ステップS4において、目標消費カロリー増量、過去体重、当初体重および目標体重を受信したと判定すると、上記ステップS5において、上記式(1)を用いて、目標摂取カロリー減量を算出する。この態様では、ダイエット期間が「180日」、過去体重が「67.5kg」、現在の体重が「68.5kg」であるから、式(1)における「増減割合」=(68.5−67.5)/68.5=0.0146と求めることができる。
また、この態様では、目標体重が「62.0kg」であるから、式(1)における「体重変動割合」=(62.0−68.5)/68.5=−0.0949と求めることができる。
さらに、この態様では、目標消費カロリー増量は「146.8kcal」であり、ダイエット期間における消費差分の平均値は「146.8kcal」とみなされる。前述したように、単位消費カロリー増量は、ダイエット期間における消費差分の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表されるから、式(1)における「単位消費カロリー増量」=146.8/(62.0−68.5)=−22.582と求めることができる。
【0045】
以上のようにして求めた「増減割合」、「体重変動割合」および「単位消費カロリー増量」の各々の値を上記式(1)に代入することによって、「単位摂取カロリー減量」が求められ、その値は−22.0617となる。前述したように、単位摂取カロリー減量は、ダイエット期間における摂取差分の平均値を、「180日後の体重−当初体重」で除した形で表されるから、ダイエット期間における摂取差分の平均値は、−22.0617×(62.0−68.5)=143.40となる。つまり、目標摂取カロリー減量(ダイエット開始後の日々において、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量から減らすべき摂取カロリー量)は、143.4kcalと算出されるという具合である。
【0046】
本実施形態では、以上のように算出された目標摂取カロリー減量がそのままユーザーに提示されるが、これに限らず、例えば当該算出された目標摂取カロリー減量を達成するための食生活をユーザーに提案することもできる。例えば、ご飯1杯(150g)は、252kcalに相当するから、目標摂取カロリー減量が143.4kcalと算出された場合は、1日につき、143.4/252=0.57杯分のご飯を減らすことをユーザーに提案する態様であってもよい。
また、上述したように、本実施形態では、サーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、増減割合、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、体重変動割合との関係を示す推定式を作成しているが、これに限らず、例えばサーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、体重変動割合との関係を示す推定式を作成することもできる。この態様では、サーバ装置50は、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量を説明変数、体重変動割合を目的変数として重回帰分析を行って回帰式を作成するという具合である。
【0047】
<A−7:目標設定処理後のサーバ装置の動作>
次に、目標設定処理後のサーバ装置50の動作について説明する。ユーザーがダイエットを開始した後の日々において、当該ユーザーが使用する入力端末40は、ユーザーの体組成データ、消費カロリー量および摂取カロリー量などの健康管理用データを取得すると、当該取得した健康管理用データをサーバ装置50に送信する。サーバ装置50は、入力端末40から健康管理用データを受信すると、ユーザーのダイエットを支援するためのガイド処理を実行する。より具体的には以下のとおりである。
【0048】
図8は、サーバ装置50の制御部56が実行するガイド処理の具体的な内容を示すフローチャートである。まず制御部56は、入力端末40から健康管理用データを取得したか否かを判定する(ステップS1)。制御部56は、入力端末40から健康管理用データを取得したと判定すると、データベース部52に記憶された他のユーザーのデータに基づいて、ダイエット開始からの経過日数と、体重の変化を示す指標との関係を示す第2推定式を、統計的手法により作成するように推定式作成部を制御する(ステップS2)。そして、制御部56は、ステップS2で作成した第2推定式を用いて、現時点での理想体重を算出する(ステップS3)。
【0049】
続いて、制御部56は、ステップS3で算出した理想体重と、現在の体重との差分を求め、当該差分値が差分閾値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。制御部56は、当該差分値が差分閾値を超えていないと判定した場合は、ダイエットが適切に行われていると判断し、ダイエット開始から現在に至るまでの体重の推移を示すグラフを入力端末40に表示させるように制御する(ステップS5)。
【0050】
一方、ステップS4において、当該差分値が差分閾値を超えていると判定した場合は、制御部56は、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えているか否かを判定する(ステップS6)。制御部56は、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えていると判定した場合は、ダイエットが適切に行われていると判断し、「この調子でがんばりましょう」という表示を入力端末40に表示させるように制御する(ステップS7)。理想体重と現在の体重との差分値が差分閾値を超えていても、ダイエット開始時点に比べて筋肉量が増えている場合は、基礎代謝量が上昇することで将来の体重減少が見込めるためである。他方、ステップS6において、現在の筋肉量がダイエット開始時点の筋肉量を超えていないと判定した場合は、制御部56はダイエットが適切に行われていないと判断し、「主食をさらに減らし、タンパク質を取り、運動を増やしましょう」という表示を入力端末40に表示させるように制御する(ステップS8)。
【0051】
次に、上述したガイド処理の具体例について説明する。いま、ダイエット期間を「180日」、当初体重を「68.5kg」、目標体重を「62.0kg」としてダイエットを実行しているユーザーの入力端末40が、ダイエット開始から28日目における健康管理用データを取得してサーバ装置50へ送信した場合を想定する。この態様では、28日目におけるユーザーの体重は「67.9kg」であるとする。サーバ装置50の制御部56は、ユーザーの28日目における健康管理用データを受信すると、データベース部52に登録されている他のユーザーのうち、180日分のデータを有する他のユーザーのデータを読み出し、当該他のユーザーの各々について、ダイエット開始から180日が経過するまでの体重の推移を求める。具体的には、当該他のユーザーごとに、当初体重を100%、ダイエット開始から180日後の体重を0%として、ダイエット開始から180日を経過するまでの日々における体重の割合を示す体重割合を求める。当該体重割合は、{(その日の体重)−(ダイエット開始から180日後の体重)}/(当初体重−ダイエット開始から180日後の体重)で求められ、その結果、図9に示すようなデータが得られる。制御部56は、図9のデータに基づき、ダイエット開始からの経過日数を説明変数、体重割合を目的変数として回帰分析を行って回帰式を作成する(ステップS2)。図9のデータに基づいて作成された回帰式は、以下の式(2)の形で表され、標準偏差は5.311%となる。
(体重割合)=0.9727-0.007911×(経過日数)+0.000014×(経過日数)2 ・・・(2)
【0052】
続いて、制御部56は、上記式(2)を用いて、ダイエット開始から28日目における当該ユーザーの理想体重を算出する(ステップS3)。ここで、28日目の理想体重は、{(28日目の体重割合)×(当初体重−目標体重)+目標体重}で求められる。制御部56は、上記式(2)における「経過日数」に「28」を代入することによって、28日目の体重割合を求める。この態様では、28日目の体重割合は76.21%となる。また、この態様では、「当初体重」が「68.5kg」、「目標体重」が「62.0kg」であるから、28日目における当該ユーザーの理想体重は、{76.21%×(68.5−62.0)+62.0}=66.95kgとなる。
【0053】
次に、制御部56は、28日目における当該ユーザーの理想体重と、28日目における当該ユーザーの実際の体重との差分が差分閾値を超えているか否かを判定する(ステップS4)。前述したように、28日目における当該ユーザーの理想体重は「66.95kg」、28日目における当該ユーザーの実際の体重は「67.9kg」であるから、28日目における当該ユーザーの理想体重と28日目における実際の体重との差分は、67.9-66.95=0.95kgとなる。一方、本実施形態では、差分閾値は標準偏差の3倍に設定される。つまり、差分閾値は、標準偏差×(当初体重−目標体重)×3の形で表される。前述したように、標準偏差は「5.311%」、当初体重は「68.5kg」、目標体重は「62.0kg」であるから、差分閾値は1.036kgとなる。したがって、制御部56は、28日目における当該ユーザーの理想体重と28日目における当該ユーザーの実際の体重との差分(0.95kg)は差分閾値(1.036kg)を超えていないと判定する。
【0054】
そうすると、制御部56は、図10に示すように、ダイエット開始から現在(28日目)までの体重の推移を示すグラフを入力端末40の表示部に表示するように制御する(ステップS5)。また、このとき、制御部56は、図11に示すように、目標摂取カロリー量と実際の摂取カロリー量との差分である摂取差分と、目標消費カロリー量と実際の消費カロリー量との差分である消費差分とを示すグラフを表示するように制御することもできる。図11において、摂取差分はマイナスになるほど摂取カロリー量が目標より超過していることを示す。他方、消費差分はマイナスになるほど消費カロリー量が目標より少ないことを示す。ユーザーは、図11のグラフを見て反省して、摂取カロリー量の減少や消費カロリー量の増加を心がけるという具合である。
【0055】
<A−8:作用・効果>
以上に説明したように、本実施形態においては、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、他のユーザーのデータに基づいて、単位摂取カロリー減量および単位消費カロリー増量と、健康管理期間における体重変化を示す指標との関係を示す推定式を統計的手法により作成し、その作成した推定式と当該ユーザーの目標設定用データとを用いて当該ユーザーの目標摂取カロリー減量を算出する。当該ユーザーの目標消費カロリー増量などの目標設定用データは、他のユーザーと異なることが想定されるが、当該ユーザーの目標設定用データを上述の推定式に代入することで、当該ユーザーの目標設定用データに応じた目標摂取カロリー減量を算出することができる。これにより、ユーザーごとに算出される目標摂取カロリー減量の信頼性を十分に確保できるという利点がある。
【0056】
また、前述したように、本実施形態においては、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて上記推定式を作成する。すなわち、サーバ装置50が作成する推定式は、当該ユーザーのダイエット期間に応じたものとなる。具体的には、上述の回帰式(1)の各係数は、当該ユーザーのダイエット期間に応じて可変に設定されるという具合である。本実施形態によれば、ユーザーのダイエット期間に応じた推定式を用いて目標カロリー量を算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0057】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0058】
<B−1:構成>
図12は、第2実施形態に係る健康管理システム200の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る健康管理システム200では、各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は据え置き型の通信装置(レシーバ装置)として機能し、中間通信媒体30は、体組成計10および活動量計20から受信したデータを、入力端末40を介さずに、ネットワーク(無線基地局とインターネット回線)を介してサーバ装置50へ送信する点で第1実施形態と相違する。図12に示すように、各ユーザー装置Aにおける体組成計10は、起動スイッチ16と、ユーザーの操作に応じて当該ユーザーの個人情報を体組成計10に入力可能な入力部17とを有する点で第1実施形態と相違する。各ユーザー装置Aにおける活動量計20は、中間通信媒体30との通信に用いられる第3通信スイッチ27を有する点で第1実施形態と相違する。各ユーザー装置Aにおける中間通信媒体30は、第1コネクタ36、第1通信スイッチ32および第2通信スイッチ33を有さずに、無線基地局との間でデータの送受信を行うための送受信部38を備え、タイマ34は予め時刻設定がされている点で第1実施形態と相違する。さらに、各ユーザー装置Aにおける入力端末40は、第1コネクタ36を有さない点で第1実施形態と相違する。その他の構成は、第1実施形態と同じであるから、重複する部分については説明を省略する。
【0059】
<B−2:体組成計の使用方法>
次に、体組成計10の使用方法について説明する。図13は、体組成計10の使用方法を具体的に説明するためのチャート図である。ここでは、体組成計10を最初に使用する場合の動作を中心に説明する。図13に示すように、まずユーザーは、体組成計10の起動スイッチ16を押す。体組成計10の制御部15は、ユーザーによって起動スイッチ16が押されたことを検知すると、体組成計10の電源(図示省略)から体組成計10の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。続いて、ユーザーは、入力部17を操作して当該ユーザーの個人情報を体組成計10へ入力する。体組成計10の制御部15は、入力された個人情報をメモリ13に記録するように制御する。これにより、体組成計10の初期設定が完了する。その後、体組成計10の載台(図示省略)にユーザーが載ると、体重測定部11によってユーザーの体重が測定されるとともに、生体インピーダンス測定部12によってユーザーの生体インピーダンスが測定される。そして、制御部15は、メモリ13に記憶されたユーザーの身長などの個人情報と、測定したユーザーの体重およびユーザーの生体インピーダンスとに基づいて、ユーザーの体脂肪率、体脂肪量および筋肉量などのデータを算出し、当該算出したデータとユーザーの体重とを含む体組成データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図13のd1)。
【0060】
中間通信媒体30の制御部37は、体組成計10から受信したユーザーの体組成データと、受信した時刻とを対応付けた体組成計測定データを、無線通信局およびインターネットを介してサーバ装置50へ送信するように制御する(図13のd2)。以後、体組成計10のメモリ13にはユーザーの個人情報が保持され続けるので、ユーザーは起動スイッチ16を押すだけで体組成データの測定を行うことができる。そのようにして測定されたデータは、中間通信媒体30を介して、自動的にサーバ装置50へ転送されるという具合である。
【0061】
<B−3:活動量計の使用方法>
次に、活動量計20の使用方法について説明する。最初に、活動量計20の初期設定について説明する。図14は、活動量計20の初期設定の方法を説明するためのチャート図である。図14に示すように、まずユーザーは、活動量計20の起動スイッチ24を押す。活動量計20の制御部26は、ユーザーによって起動スイッチ24が押されたことを検知すると、活動量計20の電源(図示省略)から活動量計20の電気系統各部へ電力を供給するように制御する。これにより、送受信部25は動作可能な状態(アクティブ状態)となる。その後、ユーザーは、活動量計20を中間通信媒体30へ近付けて第3通信スイッチ27を押す。活動量計20の制御部26は、第3通信スイッチ27が押されたことを検知すると、最新の体組成計測定データを要求する要求信号を中間通信媒体30へ送信するように制御する(図14のe1)。
【0062】
中間通信媒体30の制御部37は、活動量計20から受信した要求信号をサーバ装置50へ送信するように制御する(図14のe2)。サーバ装置50の制御部56は、中間通信媒体30から要求信号を受信すると、当該ユーザーの最新の体組成計測定データをデータベース部52から読み出し、当該最新の体組成計測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図14のe3)。中間通信媒体30の制御部37は、サーバ装置50から受信した最新の体組成計測定データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図14のe4)。
【0063】
活動量計20の制御部26は、中間通信媒体30から最新の体組成計測定データと時間情報とを受信すると、受信した最新の体組成計測定データをメモリ23に書き込むように制御するとともに、受信した時間情報に基づいて現在の時刻をタイマ22にセットする。以上より、活動量計20の初期設定が完了する。以降、活動量計20は、ユーザーの身に付けられて使用される。活動量計20の制御部26は、加速度センサ21で測定された加速度と、メモリ23に記憶されたユーザーの最新の体重データとに基づいて、ユーザーの消費カロリー量を算出する。そして、活動量計20の制御部26は、算出した消費カロリー量と、当該消費カロリー量を算出した時刻とを対応付けた活動量計測定データをメモリ23に書き込むように制御する。このようにして、活動量計20のメモリ23には、活動量計測定データが順次に書き込まれて蓄積されていく。
【0064】
次に、活動量計20のメモリ23に記憶された活動量計測定データをサーバ装置50のデータベース部52に送信する方法、および、活動量計20のメモリ23に記憶された体組成計測定データを更新する方法について説明する。図15は、これらの方法を説明するためのチャート図である。図15に示すように、活動量計20がアクティブ状態の下で、まずユーザーは、活動量計20を中間通信媒体30へ近付けて第3通信スイッチ27を押す。活動量計20の制御部26は、第3通信スイッチ27が押されたことを検知すると、要求信号を中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf1)。
【0065】
中間通信媒体30の制御部37は、活動量計20から受信した要求信号をサーバ装置50へ送信するように制御する(図15のf2)。サーバ装置50の制御部56は、中間通信媒体30から要求信号を受信すると、当該ユーザーの最新の体組成計測定データをデータベース部52から読み出し、当該最新の体組成計測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf3)。中間通信媒体30の制御部37は、サーバ装置50から受信した最新の体組成計測定データと、タイマ34の現在時刻を示す時間情報とを活動量計20へ送信するように制御する(図15のf4)。ここまでは、上述の初期設定と同様である。
【0066】
活動量計20の制御部26は、最新の体組成計測定データと時間情報とを受信すると、メモリ23に記憶された体組成計測定データを、当該受信した最新の体組成計測定データに変更(更新)するように制御する。そして、活動量計20の制御部26は、前回の中間通信媒体30からのデータ受信から今回の中間通信媒体30からのデータ受信までの間にメモリ23に記憶された活動量計測定データを読み出して、当該読み出した活動量測定データを中間通信媒体30へ送信するように制御する(図15のf5)。そして、中間通信媒体30の制御部36は、受信した活動量計測定データをサーバ装置50へ送信するように制御する(図15のf6)。
【0067】
<B−4:目標設定処理>
第2実施形態においても、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーが使用する入力端末40は、当該ユーザーの目標設定用データを取得する。本実施形態において、目標設定用データは、目標消費カロリー増量と、ダイエット期間と、過去体重と、目標体重と、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量と、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量とで構成される。本実施形態では、ダイエット開始時点での体重を示す当初体重が目標設定用データに含まれない点で第1実施形態と相違する。入力端末40の制御部48は、取得した目標設定用データをサーバ装置50に送信するように制御する。また、本実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、体組成計10を使用して現在の体重(つまり当初体重)を測定する。そして、上述の<B−2:体組成計の使用方法>で説明したように、体組成計10で測定された当初体重は、中間通信媒体30を介してサーバ装置50に送信される。以上のようにして、サーバ装置50は、入力端末40から目標設定用データを受信する一方、中間通信媒体30から当初体重を受信する。その後、サーバ装置50で実行される目標設定処理の内容は第1実施形態と同様であるから、詳細な説明は省略する。以上の形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
【0068】
<C:変形例>
以上の各形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は併合され得る。
【0069】
(1)変形例1
上述の各実施形態では、推定式が自動的に作成される態様を例示したが、これに限らず、推定式が手動で作成される態様とすることもできる。この態様では、図16に示すように、サーバ装置50は、抽出部53および推定式作成部54の代わりに、推定式保持部57と読出部58とを備える。この態様では、サーバ装置50の管理者が、複数種類のダイエット期間ごとに、データベース部52のデータに基づいて予め推定式を作成する。そして、当該管理者は、予め作成した複数種類の推定式を推定式保持部57に書き込んでおく。つまり、推定式保持部57には、複数種類のダイエット期間ごとに、データベース部52のデータに基づいて予め手動で作成された複数種類の推定式が保持されるという具合である。
【0070】
また、読出部58は、推定式保持部57に記憶された複数種類の推定式のうちの何れかを読み出すための手段である。より具体的には、サーバ装置50の制御部56は、ユーザーのダイエット期間を受信したことを検知すると、受信したダイエット期間に対応する推定式を推定式保持部57から読み出すように読出部58を制御する。そして、制御部56は、読出部58で読み出された推定式を用いて目標カロリー量を算出するように算出部55を制御する。この態様によれば、複数種類のダイエット期間と1対1に対応する複数種類の推定式が予め手動で作成されて推定式保持部57に保持されるから、上述の各実施形態のように、サーバ装置50が、ユーザーのダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応するデータを抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置50の処理負荷を軽減できるという利点がある。
【0071】
さらに、推定式保持部57に記憶された複数種類の推定式を、所定のタイミング(例えば1月ごと)で更新することもできる。これにより、推定式保持部57に保持される複数種類の推定式を、データベース部52の最新のデータに基づいたものに更新できる。かかる推定式の更新は、サーバ装置50によって自動的に行われる態様であってもよいし、サーバ装置50の管理者などによって手動で行われる態様であってもよい。
【0072】
(2)変形例2
上述の各実施形態では、サーバ装置50は、各入力端末40からダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成しているが、例えば、サーバ装置50は、作成した推定式をダイエット期間に対応付けて記憶するメモリを備えていてもよい。この態様では、サーバ装置50の制御部56は、受信したダイエット期間に対応する推定式がメモリに存在するか否かを判定し、当該推定式がメモリに存在する場合は、抽出部52によるデータの抽出を行わないように制御するとともに、当該受信したダイエット期間に対応する推定式をメモリから読み出して算出部55に渡すように制御する。そして、制御部56は、当該推定式を用いて目標カロリー量を算出するように算出部55を制御するという具合である。この態様によれば、サーバ装置50は、受信したダイエット期間に対応する推定式がメモリに存在する場合は、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成する必要が無いから、各入力端末40からダイエット期間を受信するたびに、当該受信したダイエット期間に対応する他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出して推定式を作成する態様に比べて、サーバ装置50の処理負荷を軽減できるという利点がある。また、上記メモリに記憶された複数種類の推定式を所定のタイミングで消去する消去部をさらに備えることもできる。例えば、1年ごとに、メモリに記憶された複数種類の推定式を一斉に消去し、その後、サーバ装置50は、作成した推定式をダイエット期間に対応付けてメモリに書き込んでいくという態様であってもよい。これにより、メモリ内の推定式を、データベース部52の最新のデータに基づいたものに更新できる。
【0073】
(3)変形例3
上述の第1実施形態では、中間通信媒体30が入力端末40と電気的に接続されることで、中間通信媒体30と入力端末40とが通信可能になる態様が例示されているが、これに限らず、中間通信媒体30と入力端末40との間のデータの送受信が無線通信によって行われる態様とすることもできる。この態様では、図17に示すように、中間通信媒体30は、第1コネクタ36の代わりに、入力端末40との間でデータの送受信を行うための送受信部39を有する一方、入力端末40は、第2コネクタ42の代わりに、中間通信媒体30との間でデータの送受信を行うための送受信部47を備えるという具合である。
【0074】
(4)変形例4
上述の第1実施形態では、入力端末40は、ユーザーの体重などの体組成データやユーザーの消費カロリー量を、中間通信媒体30を介して取得しているが、これに限らず、例えば、ユーザーの入力部44の操作に応じて、当該ユーザーの体組成データや消費カロリー量が入力端末40に入力される態様とすることもできる。
【0075】
(5)変形例5
上述の各実施形態では、サーバ装置50は、目標設定処理を実行して目標摂取カロリー減量を算出しているが、これに限らず、例えば目標摂取カロリー減量の代わりに目標消費カロリー増量を算出することもできる。この態様では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量の代わりに、1日当たりの目標摂取カロリー増量を入力端末40に入力する。そうすると、上述の目標設定処理によって、目標摂取カロリー減量の代わりに目標消費カロリー増量が算出されるという具合である。
また、サーバ装置50は、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方を目標カロリー量として算出することもできる。この態様では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは、入力部44を操作して、1日当たりの目標消費カロリー増量と1日当たりの目標摂取カロリー減量との比を示す比情報を入力端末40に入力する。そうすると、上述の目標設定処理によって、目標摂取カロリー減量および目標消費カロリー増量の両方が算出されるという具合である。
【0076】
(6)変形例6
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に対応した他のユーザーのデータをデータベース部52から抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成しているが、例えば、サーバ装置50は、当該ユーザーのダイエット期間に相当する日数分のデータを有する他のユーザーのうち、当該ユーザーの個人情報と一致するユーザーを抽出し、その抽出したデータに基づいて推定式を作成することもできる。かかる抽出に用いられる個人情報の種類は任意であり、例えば、当該ユーザーと性別が一致するユーザーを抽出する態様とすることもできるし、当該ユーザーと同年代のユーザーを抽出する態様とすることもできる。そのようにして作成した推定式を用いて目標カロリー量を算出することで、当該目標カロリー量の信頼性をさらに向上させることができる。
【0077】
(7)変形例7
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは入力部44を操作して、ダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー減量を目標設定用データとして入力端末40に入力する。そして、ダイエット開始後、当該ユーザーは入力部44を操作して、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー減量を入力端末40に入力するという態様が例示されているが、例えば、これらの入力操作を省略することもできる。この態様では、ダイエット開始後の1日当たりの摂取カロリー減量は、目標設定処理で求められた目標摂取カロリー減量に等しいとみなされる。このようにして煩雑な入力操作を省くことにより、ユーザーの負担を軽減できるという利点がある。
【0078】
(8)変形例8
上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーはダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を入力端末40に入力しているが、これに限らず、例えばダイエット開始前の所定期間(例えば1週間)にわたって、当該ユーザーが摂取した食品を毎食ごとに入力端末40に入力させ、入力端末40は、当該入力データに基づいて当該ユーザーのダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を算出する態様であってもよい。または、「1日にご飯は何杯食べますか」「ご飯以外で摂取する炭水化物は、何で、何グラム食べますか」「脂っこいものは好きですか」「酒は、何を、何杯飲みますか」「間食は、何を、何グラム食べますか」などといった問答形式にして、その回答を入力端末40に入力させ、入力端末40は、その回答に基づいて当該ユーザーのダイエット開始時点での1日当たりの摂取カロリー量を算出する態様であってもよい。同様に、ダイエット開始時点での1日当たりの消費カロリー量についても問答形式とすることができる。さらに、上述の各実施形態では、ユーザーがダイエットを開始するとき、当該ユーザーは目標消費カロリー増量を入力端末40に入力しているが、これに限らず、例えば当該ユーザーは、「1日に○○分多く歩く」といったように、具体的な歩行という運動に特化した情報を入力端末40に入力し、入力端末40は当該入力データに基づいて当該ユーザーの目標消費カロリー増量を算出するという態様とすることもできる。
【符号の説明】
【0079】
10……体組成計、11……体重測定部、12……生体インピーダンス測定部、15……制御部、20……活動量計、21……加速度センサ、26……制御部、30……中間通信媒体、36……第1コネクタ、37……制御部、40……入力端末、42……第2コネクタ、44……入力部、48……制御部、50……サーバ装置、52……データベース部、53……抽出部、54……推定式作成部、55……算出部、56……制御部、100,200……健康管理システム、A……ユーザー装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力端末と、前記複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、
前記複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、前記健康管理開始後の前記ユーザーの消費カロリー量、前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、前記データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した前記健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項2】
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの前記体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、
前記各中間通信媒体は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、
前記受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、
前記入力端末と接続可能な第1コネクタと、
前記第1コネクタが前記入力端末に接続されると、前記第1記憶部に記憶されたデータを、前記第1コネクタを介して前記入力端末へ送信するように制御する送信制御部と、を有し、
前記各入力端末における前記取得部は、
前記第1コネクタと接続可能な第2コネクタと、
前記第2コネクタが前記第1コネクタと接続されると、前記中間通信媒体から送信されるデータを、前記第2コネクタを介して受信するように制御する受信制御部と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項3】
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの前記体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、
前記各中間通信媒体は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、
前記受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶されたデータを前記入力端末へ送信する第3送信部と、を有し、
前記各入力端末における前記取得部は、
前記中間通信媒体から送信されるデータを受信する第2受信部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項4】
前記各入力端末における前記取得部は、前記ユーザーの操作に応じて、前記ユーザーの前記体組成に関する情報、前記ユーザーの消費カロリー量、前記目標設定用データおよび前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を前記入力端末に入力可能な入力部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項5】
活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、前記各通信装置および前記各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、
前記各通信装置は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを前記サーバ装置へ転送する第1転送部を有し、
前記各入力端末は、
目標設定用データおよび健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、
前記第2取得部で取得されたデータを前記サーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記各通信装置および前記各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、前記データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した前記健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項6】
前記サーバ装置は、
前記推定式作成部で作成された前記推定式を、前記健康管理期間に対応付けて記憶する第2記憶部と、
受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式が前記第2記憶部に存在する場合は、前記抽出部によるデータの抽出を行なわないように制御するとともに、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記第2記憶部から読み出して前記算出部に渡すように制御する制御部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の健康管理システム。
【請求項7】
前記サーバ装置は、
前記第2記憶部に記憶された前記推定式を、所定のタイミングで消去する消去部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の健康管理システム。
【請求項8】
複数の入力端末と、前記複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、
前記複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、前記健康管理開始後の前記ユーザーの消費カロリー量、前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の前記健康管理期間ごとに、前記データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記推定式保持部から読み出す読出部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記読出部で読み出された前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項9】
活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、前記各通信装置および前記各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、
前記各体組成計は、
ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、
前記各通信装置は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを前記サーバ装置へ転送する第2転送部を有し、
前記各入力端末は、
目標設定用データおよび健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、
前記第2取得部で取得されたデータを前記サーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記各通信装置および前記各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の前記健康管理期間ごとに、前記データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記推定式保持部から読み出す読出部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記読出部で読み出された前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項10】
前記推定式保持部で保持される前記複数種類の前記推定式を、所定のタイミングで更新する更新部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の健康管理システム。
【請求項11】
前記推定式は、
前記単位摂取カロリー減量および前記単位消費カロリー増量を説明変数、前記健康管理期間における体重変化を示す指標を目的変数とする回帰式である、
ことを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載の健康管理システム。
【請求項1】
複数の入力端末と、前記複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、
前記複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、前記健康管理開始後の前記ユーザーの消費カロリー量、前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、前記データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した前記健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項2】
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの前記体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、
前記各中間通信媒体は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、
前記受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、
前記入力端末と接続可能な第1コネクタと、
前記第1コネクタが前記入力端末に接続されると、前記第1記憶部に記憶されたデータを、前記第1コネクタを介して前記入力端末へ送信するように制御する送信制御部と、を有し、
前記各入力端末における前記取得部は、
前記第1コネクタと接続可能な第2コネクタと、
前記第2コネクタが前記第1コネクタと接続されると、前記中間通信媒体から送信されるデータを、前記第2コネクタを介して受信するように制御する受信制御部と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項3】
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の体組成計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の活動量計と、
前記複数の入力端末と1対1に対応する複数の可搬の中間通信媒体と、をさらに備え、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの前記体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記中間通信媒体に送信する第2送信部と、を有し、
前記各中間通信媒体は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを受信する受信部と、
前記受信部で受信したデータを記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部に記憶されたデータを前記入力端末へ送信する第3送信部と、を有し、
前記各入力端末における前記取得部は、
前記中間通信媒体から送信されるデータを受信する第2受信部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項4】
前記各入力端末における前記取得部は、前記ユーザーの操作に応じて、前記ユーザーの前記体組成に関する情報、前記ユーザーの消費カロリー量、前記目標設定用データおよび前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を前記入力端末に入力可能な入力部を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の健康管理システム。
【請求項5】
活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、前記各通信装置および前記各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、
前記各体組成計は、
前記ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第2測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、
前記各通信装置は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを前記サーバ装置へ転送する第1転送部を有し、
前記各入力端末は、
目標設定用データおよび健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、
前記第2取得部で取得されたデータを前記サーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記各通信装置および前記各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、前記データベース部に蓄積されたデータから、当該受信した前記健康管理期間に対応する他のユーザーのデータを抽出する抽出部と、
前記抽出部にて抽出された前記他のユーザーのデータに基づいて、所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式を、統計的手法により作成する推定式作成部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項6】
前記サーバ装置は、
前記推定式作成部で作成された前記推定式を、前記健康管理期間に対応付けて記憶する第2記憶部と、
受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式が前記第2記憶部に存在する場合は、前記抽出部によるデータの抽出を行なわないように制御するとともに、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記第2記憶部から読み出して前記算出部に渡すように制御する制御部と、を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の健康管理システム。
【請求項7】
前記サーバ装置は、
前記第2記憶部に記憶された前記推定式を、所定のタイミングで消去する消去部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項5に記載の健康管理システム。
【請求項8】
複数の入力端末と、前記複数の入力端末の各々と通信可能なサーバ装置と、を備えた健康管理システムであって、
前記複数の入力端末の各々は、目標設定用データ、健康管理開始後のユーザーの体重を含む体組成に関する情報、前記健康管理開始後の前記ユーザーの消費カロリー量、前記健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量、を取得して送信する取得部を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記複数の入力端末の各々から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の前記健康管理期間ごとに、前記データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記推定式保持部から読み出す読出部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記読出部で読み出された前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項9】
活動量計がユーザーごとに設けられ、体組成計、前記体組成計および前記活動量計と通信可能な通信装置、ならびに入力端末が一又は複数のユーザーごとに設けられ、前記各通信装置および前記各入力端末とネットワークを介して通信可能なサーバ装置を備えた健康管理システムであって、
前記各体組成計は、
ユーザーの体重を含む体組成に関する情報を測定する第1測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第1送信部と、を有し、
前記各活動量計は、
前記ユーザーの消費カロリー量を測定する第2測定部と、
前記第1測定部で測定されたデータを前記通信装置へ送信する第2送信部と、を有し、
前記各通信装置は、
前記体組成計および前記活動量計から送信されるデータを前記サーバ装置へ転送する第2転送部を有し、
前記各入力端末は、
目標設定用データおよび健康管理開始後の前記ユーザーの摂取カロリー量を取得する第2取得部と、
前記第2取得部で取得されたデータを前記サーバ装置へ送信する第4送信部と、を有し、
前記目標設定用データは、摂取カロリー量の目標減量を示す目標摂取カロリー減量および消費カロリー量の目標増量を示す目標消費カロリー増量の何れか一方、または、前記目標摂取カロリー減量と前記目標消費カロリー増量との比を示す比情報と、前記健康管理を実行する期間を示す健康管理期間と、目標体重と、前記健康管理開始時点での摂取カロリー量および消費カロリー量とを含み、
前記サーバ装置は、
前記各通信装置および前記各入力端末から順次に送信されてくるデータを蓄積して記憶するデータベース部と、
所定の体重を減らすのに減らした摂取カロリー量を示す単位摂取カロリー減量、および、所定の体重を減らすのに増やした消費カロリー量を示す単位消費カロリー増量と、前記健康管理期間における体重変化を示す指標と、の関係を示す推定式が、複数種類の前記健康管理期間ごとに、前記データベース部のデータに基づいて統計的手法により予め作成されて保持される推定式保持部と、
あるユーザーの前記健康管理期間を受信すると、当該受信した前記健康管理期間に対応する前記推定式を前記推定式保持部から読み出す読出部と、
前記あるユーザーの前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の何れか一方または前記比情報と、前記健康管理開始時点での体重を示す当初体重と、前記目標体重とを受信すると、前記読出部で読み出された前記推定式を用いて、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量のうちの何れか他方、または、前記目標摂取カロリー減量および前記目標消費カロリー増量の両方を算出する算出部と、を有する、
ことを特徴とする健康管理システム。
【請求項10】
前記推定式保持部で保持される前記複数種類の前記推定式を、所定のタイミングで更新する更新部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の健康管理システム。
【請求項11】
前記推定式は、
前記単位摂取カロリー減量および前記単位消費カロリー増量を説明変数、前記健康管理期間における体重変化を示す指標を目的変数とする回帰式である、
ことを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載の健康管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
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【図11】
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【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−123582(P2011−123582A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279184(P2009−279184)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
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