説明

健康管理方法及び健康管理支援システム

【課題】宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊あるいは、就寝宿泊し、食事、運動等の管理をすることにより良健康状態を形成し保持する方法及びその支援システムを提供する。
【解決手段】被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で食事管理、健康管理、運動管理及び精神管理を実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持することを特徴とする健康管理方法であり、食事管理が、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、及びd)たんぱく質を摂取することにより行われ、健康管理がa)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)血圧の測定、及びe)コレステロール値の測定により行われ、運動管理が、a)有酸素運動、及びb)筋力トレーニングにより行われ、精神管理が、a)カウンセリングにより行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康を形成・保持するための健康管理方法であり、特に、宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊あるいは、就寝宿泊し、食事、運動等の管理をすることにより良健康状態を形成し保持する方法及びその支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食生活が豊かになり、人は嗜好に合わせて好きなものを自由に食べることができるようになった。加えて仕事や家事に追われて運動不足が続き、自由な食事によるカロリー過多が消費できず、体重の増加を招き肥満に至り、成人病、糖尿病、高脂血しょうなどの重大な疾病の要因を抱える人が急増している。
このような問題を解決するための手段として、食事の度ごとにカロリーを計算して食事制限をしたり、ダイエット効果のあるサプリメントを服用するなどの手段が広く採用されている。
また、運動不足を解消するための手段として、万歩計を所持し意識的に歩くようにしたり、スポーツジムに通って運動をするなどの手段も多くの人が採用している。
【0003】
例えば、特開2003−24467号公報では、健康を損なってからの対処療法よりも、常日頃の健康維持の方が有効であり、継続した運動が必要であるにもかかわらず、運動の苦痛さや目的意識の希薄さから、継続した運動が難しく、三日坊主になりがちなことの対処手段として、健康体の育成増進のための体操等を楽しみながら継続できるようにした運動器具活用システムからなる健康体の育成システム及び健康体の育成方法、すなわち、「快感原則に基づいて目的達成させる達成意欲増進手段を備えた健康体の育成システムであり、前記達成意欲増進手段として、軽重各種体操計画の何れかを有するメニューに対する利用者の実行状況に略比例する度合いで前記利用者に快感を与えるように制御された仮想体験ゲームを備えたことを特徴とする健康体の育成システム。」が開示されている。
【特許文献1】特開2003−24467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、運動不足を解消するため、スポーツジムや、前記健康体の育成システム及び健康体の育成方法に開示されるような方法で運動を継続しても、自由気ままに嗜好にまかせた食事を摂取していれば、栄養バランスが崩れ、良健康状態を継続することは難しい。仮に体重は減らせたとしても、過剰な偏った栄養の摂取は重大な疾病を誘発する。
また、食事の度ごとにカロリーを計算して、食事制限をしても、基本的な嗜好には変化はなく、好きなものを食べることができない、すなわち、「我慢」を強いられることとなり、ストレスを蓄積することになり、継続しての食事制限は困難であり、それを無理すれば、精神的な不健康となる。
さらには、食事制限をやめたときには、反動で栄養過多となり、体重増加(いわゆるリバウンド)を招くことになる。
【0005】
また、サプリメントの摂取によるダイエットや健康体作りは、手軽で継続しやすいとされているが、本来サプリメントは、栄養補助のためのものであり、主食となるようには作られておらず、人間の体に必要な栄養素が全て含まれているわけではなく、基本的な栄養素の理解なくして、むやみにサプリメントを摂取することは、かえって不健康体を形成することになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための手段であり、下記の健康管理方法である。
〔1〕被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持することを特徴とする健康管理方法。
〔2〕被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、就寝宿泊させ、就寝以外の時間は外部で生活させ、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を、宿泊設備又は宿泊設備外で実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持することを特徴とする健康管理方法。
〔3〕被験者を宿泊設備内に一定時間、就寝宿泊させることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の健康管理方法。
【0007】
〔4〕(1)食事管理が、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、及びd)たんぱく質を摂取することにより行われ、(2)健康管理がa)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)血圧の測定、及びe)コレステロール値の測定により行われ、(3)運動管理が、a)有酸素運動、及びb)筋力トレーニングにより行われ、(4)精神管理が、a)カウンセリングにより行われることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の健康管理方法。
〔5〕食事管理が、サプリメントの補助的摂取により行われることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の健康管理方法。
【0008】
〔6〕被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持する健康管理に係るシステムであって、
被験者の健康管理に関する情報、すなわち(1)’食事管理時において摂取した食事の内容、(2)’健康管理時における身長・体重、体脂肪率、血糖値、血圧、コレステロール値等の健康のバロメータとなる各種測定値のデータ、(3)’運動管理時における運動内容、(4)’精神管理時におけるカウンセリングの内容、を記録・管理する被験者管理部を備えた情報管理装置と、これに通信回線を介して接続された被験者用端末とからなることを特徴とする健康管理支援システム。
〔7〕前記情報管理装置が、前記被験者に健康管理に関する情報を記録・管理する被験者管理部と、食事メニュー等の食事管理に関する支援情報を記録・管理する食事支援管理部、年齢別の標準身長・体重、体脂肪率・血糖値・血圧・コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データを記録・管理する健康支援管理部、体力の維持・増進にかかわる支援情報を記録・管理する運動支援管理部、被験者を精神面から支えるカウンセリングやアドバイスを記録・管理する精神支援管理部を備えてなることを特徴とする前記〔6〕に記載の健康管理支援システム。
〔8〕前記情報管理装置が、前記食事支援管理部に食事メニューなどの食事管理に関する支援情報を提供する者が利用する食事管理支援情報提供者用端末と、前記健康支援管理部に年齢別の標準身長・体重、体脂肪率、血糖値、血圧、コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データ情報を提供する者が利用する健康管理支援情報提供者用端末と、前記運動支援管理部に体力の維持・増進にかかわる支援情報を提供する者が利用する運動管理支援情報提供者用端末と、前記精神支援管理部にカウンセリングやアドバイスの情報を提供する者が利用する精神管理支援情報提供者用端末、及び被験者用端末と、通信回線を介して接続され、相互に情報の交換ができることを特徴とする前記〔6〕又は〔7〕のいずれかに記載の健康管理支援システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施するので、総合的にかつ確実に良健康状態を形成・保持することができる。
また、被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、宿泊させ、それ以外は外部で生活させ、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を、宿泊設備又は宿泊設備外で実施すれば、通勤や通学などの日常生活を送りながら、提携した施設等を利用して前記管理を行うことができる。
【0010】
また、本発明における(1)食事管理が、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、及びd)たんぱく質を摂取することにより行われるので、摂取する料理の中に過剰なカロリーが含まれず、食事による摂取カロリーを減少させることができ、適正体重を維持し、良健康状態を形成・保持することができる。
さらに、砂糖、油、食塩を使用せず、自然の食材の中に含まれる糖質や油分、塩分を利用して調理されるので、自然の食品を多く摂取することになり、その中に含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質や、その他の微量栄養素を摂取することができ、自ずと良健康状態を形成・保持することができるとともに、血糖値、コレステロール値、塩分摂取量、血圧などを適値にすることができ、肥満や生活習慣病の予防や改善を図ることもできる。
【0011】
そして、(2)健康管理がa)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定により行われ、(3)運動管理が、a)有酸素運動、b)筋力トレーニングにより行われ、(4)精神管理が、a)カウンセリングにより行われるので、食事だけでなく、総合的に良健康状態を形成・保持することができる。
また、食事管理が、サプリメントの補助的摂取により行うこともできるので、被験者は無理をすることなく、身体に必要な栄養素を摂取することができる。
【0012】
また、本発明の健康管理支援システムにおいては、情報管理装置で、被験者の(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理における、(1)’食事管理時において摂取した食事の内容、(2)’健康管理時における各種の測定値のデータ、(3)’運動管理における各種の運動内容、(4)’精神管理時におけるカウンセリングの内容を、記録・管理することができるので、被験者はいつでも自己の記録や情報を確認したり、チェックすることができる。
そして、前記情報管理装置が、被験者に健康管理に関する情報を記録・管理する被験者管理部と、食事メニュー等の食事管理に関する支援情報を記録・管理する食事支援管理部、年齢別の標準身長・体重、体脂肪率・血糖値・血圧・コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データを記録・管理する健康支援管理部、体力の維持・増進にかかわる支援情報を記録・管理する運動支援管理部、被験者を精神面から支えるカウンセリングやアドバイスを記録・管理する精神支援管理部を備えているので、被験者は、被験者用端末を介して、各種の情報を情報管理装置から入手でき、かつ通信回線を介して接続された食事管理支援情報提供者、健康管理支店支援情報提供者、運動管理支援情報提供者あるいは精神管理支援情報提供者等に様々な相談をすることができ、健康管理を継続して実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、被験者の良健康状態を形成・保持するための健康管理方法であり、被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより構成される。
また、被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、宿泊させ、それ以外は外部で生活させ、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を、宿泊設備又は宿泊設備外で実施することにより、被験者の良健康状態を形成し保持することもできるものである。
すなわち、本発明の健康管理方法は、一定の期間、被験者に宿泊設備を提供し、そこで良健康状態を保持するために必要な(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理、(4)精神管理に係る知識を実践により習得させることにより、一定期間経過後、通常の生活に戻った後も、前記一定の期間に習得した良健康状態を保持させるための知識を日常生活の中に組み込んで、生活を送ることができるようになり、被験者が、常に良健康状態を保持することができるようになる健康管理方法である。
本発明において、宿泊設備とは、被験者を一定期間、宿泊させることができる宿泊施設を有するものであり、例えば、ホテル、民宿、合宿施設、医療施設等が挙げられる。
【0014】
しかし、本発明は、前記宿泊設備内に、一定期間、被験者を滞在あるいは宿泊させることにより、その滞在期間あるいは、宿泊期間内に、良健康状態を形成・保持するために必要な知識を総合的に実践して習得させることを目的としており、宿泊設備は、被験者の食事の摂取が管理でき、また、健康管理として様々な測定、運動管理として運動、精神管理としてカウンセリングを受けること、ができれば、宿泊設備の形態は問わない。
なお、上記、ホテルや民宿、合宿施設等の宿泊設備に滞在、宿泊できない場合には、宿泊設備は、被験者の自宅であってもよい。すなわち、本発明における宿泊設備は、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を行い、前記各管理の方法を実践して習得して良健康状態を形成するため、被験者が集中して総合的にその管理を行うために提供されるものであり、前記集中して総合的にその管理(食事管理、健康管理、運動管理、精神管理)を行うことができれば、宿泊設備は自宅であってもよい。
【0015】
また、本発明の健康管理方法において、(1)食事管理とは、宿泊設備内で提供される、あるいは、宿泊設備外の提携したレストランや食堂等で提供される食事により、被験者が摂取する食事が管理されることであり、その食事管理は、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないことを基本とし、さらに、d)たんぱく質を摂取することにより行われる。
【0016】
近年における栄養過多を理由に不健康体が形成される要因として、砂糖、油脂類、塩分が大量に含まれた食べ物が挙げられる。ケーキや菓子なども安価にどこでも手に入るため、過剰に摂取される。前記、砂糖や油脂類、塩分を含んだ食べ物を摂取するにあたっては、以下のような問題点があるとされている。

1.砂糖
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・精製された砂糖は、血糖値を急激に上昇させる。
・体内で消費できなかった糖分は、脂肪となって蓄積される。
・甘味は、脳でおいしいと感じ、依存性があるためさらに甘味を欲求するようになる。
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2.油
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・精製された油は、カロリーのみで、その他の栄養素(ビタミン、ミネラル、食物繊維など)をほとんど含んでいない。
・体内で消費できなかった油分は、脂肪となって蓄積される。
・油分は、脳でおいしいと感じ、依存性があるため、さらに油分を欲求するようになる。
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3.食塩
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・精製された食塩は、過剰摂取すると血圧を上昇させる。
・しょっぱいものは、脳がおいしいと感じ、依存性があるためさらに塩分を欲求するようになる。
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【0017】
本発明の健康管理方法における食事管理は、上記の、砂糖、油、塩が与える健康への弊害を排除すべく、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないことを基本とした食事を提供することによって行われる。
ここで、砂糖とは、一般にさとうきびやさとうだいこんから精製される甘味料であり、精製方法によって、上白糖、グラニュー糖、白双糖、三温糖、中双糖、角砂糖、氷砂糖、液糖、和三盆、黒砂糖などが挙げられる。
また、油とは、動物の組織や植物の種子中に含まれ精製された精油のことであり、大豆油、なたね油、綿実油、ひまわり油、とうもろこし油、サフラワー油、ごま油、やし油、オリーブ油、牛脂、バター、ラード、マーガリンなどが挙げられる。
そして、食塩とは、海塩から精製される自然海塩、再生加工塩、食塩のうちの食塩のことで、食塩、並塩、精製塩などが挙げられる。
これら、精製された砂糖、油及び食塩は、本来自然界にはそのままでは存在せず、人間が粉砕、抽出、濃縮等の行程を経て作り上げたいわば人工的なものであり、それらを摂取しないことによる弊害はなく、糖質、油分、塩分は、他の食材の中に含まれており、人間が1日に必要とする量は、精製された砂糖、油及び食塩を摂取しなくても、十分に摂取できるものである。
すなわち、本発明の健康管理方法において、食事管理は、カロリーだけで身体に大事な栄養が含まれない砂糖や油(例えば、上白糖は、100g当たり炭水化物が99.2g、水分0.8gでカロリーは384kcal、大豆油は、100g当たり脂質が100gでカロリーは921kca)、そして、ナトリウム以外の栄養素が含まれない食塩(例えば、精製塩100g当たり、灰分が100gで、栄養素は、ナトリウムが39000mg、カリウムが2mg、マグネシウムが87mg)を使わず、自然の食品に含まれる糖分や脂肪分及び塩分を利用した食事を摂取することにより、必要のない過剰なカロリーを摂取しない方法によって行われるものであり、そのことから、自然の食品に含まれるビタミンや、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質などの微量栄養素を摂取することができ、良健康状態を形成・保持しやすい身体を作ることができるものである。
【0018】
なお、前記カロリーとは熱量のことで、1kcalは、1キログラムの水を1度あげるのに必要な熱量であり、食品に係るカロリーは、食品の中に含まれる「糖質(炭水化物)」、「脂肪」、「たんぱく質」の量で計算される。前記栄養素1グラムが発生させる熱量は、糖質は1gにつき4kcal、脂肪は1gにつき9kcal、たんぱく質は1gにつき4kcalとされ、食品におけるカロリーとは、その食品の中に含まれる前記各栄養素の熱量の合計で算出されるものである。
したがって、「カロリーのみ」の食品とは、「糖質、脂肪、たんぱく質」のみから構成される食品であり、その他の食物繊維や、ビタミン、ミネラル等が含まれない食品である。
【0019】
本発明の健康管理方法における食事管理は、前述したようにa)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないことを基本とするものであるが、前記砂糖、油、食塩は、詳しくは精製された砂糖、油、食塩である。そして、これらを摂取しない、すなわち、これらを料理に使用しないことは、料理の味がそれらを使用した料理とは大きく変わることとなる。
しかし、味気のない料理は、その摂取を継続することが難しい。本発明では、食事管理において、精製された砂糖、油、食塩を使用せず、それぞれ自然の食品による代用品を使用して料理することにより、自然の素材の旨味がひきだされた食材本来の味の料理を摂取することにより、その旨味の摂取の欲求が高まり、当該料理を継続的に摂取することができるように構成されている。
【0020】
前記、砂糖、油及び食塩の代用品としては、次のようなものがあげられる。
1.砂糖の代用品
・リンゴ、ぶどう、オレンジ、バナナ、パイナップル、マンゴーなどの果物
・トマト、カラーピーマン、かぼちゃ、ニンジン、サツマイモ、ジャガイモ等の野菜
・大豆、小豆、金時豆、ヒヨコ豆、白花豆などの豆類
・納豆、みそ、醤油、テンペなどの大豆発酵食品
・栗、クコの実などの種実類
・玄米、黒豆、赤米、緑米、小麦、大麦、はと麦、粟、ひえなどの穀類
・リンゴジュース、オレンジジュース、ぶどうジュース、桃ジュース、ココナッツミルクなどの果汁100%ジュース
・ レーズン、干し柿、あるいはプルーン、なつめ(デーツ)、黒イチジク、白イチジク、パイナップル、杏(アプリコット)、イチゴ、ブルーベリー、ラズベリー、カランツ、チェリー、キウイ、バナナ、マンゴー、パパイヤ、リンゴ、梨などのドライフルーツ
・ 甘酒、みりんなどの発酵食品
・ メイプルシロップ、米飴、玄米飴などの天然素材の甘味料も使用可能であるが、カロリーが高く、砂糖に近い甘味があるため、できる限り使用を控える。
※ 特に、リンゴジュース、レーズン、プルーン、バナナ、甘酒、カボチャ、さつま芋などの甘味が最適である。

2.油の代用品
・アボカドなどの脂肪を多く含む果物・野菜類
・くるみ、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ピーカンナッツ、へーゼルナッツ、ブラジルナッツ、ピスタチオ、亜麻の種、ひまわりの種、かぼちゃの種、ココナッツ、松の実、ゴマなどの種実類
・すりゴマ、練りゴマ
・大豆、小豆、黒豆、金時豆、ヒヨコ豆、白花豆などの豆類
・納豆、味噌、醤油、テンペなどの大豆発酵食品
・ヨーグルト、チーズなどの発酵乳製品
・青魚を中心に、魚介類そのものに含まれる油
・豚、鶏、牛などの肉類そのものに含まれる油
※ 特に、アボカド、くるみ、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、松の実、ゴマ、すりゴマ、練りゴマなどの油分が最適である。

3.塩の代用品
・味噌、醤油、梅干などの塩分を含む食品・調味料
・野菜、果物、穀類、豆類、種実類などの自然の食品に含まれる塩分
・ヨーグルト、チーズなどの発酵乳製品
・海藻類を中心に、魚介類そのものに含まれる塩分
・豚、鶏、牛などの肉類そのものに含まれる塩分
※特に、味噌、醤油、梅干、海藻類、チーズの塩分が最適である。

なお、本発明の健康維持用調理食品は、砂糖、油脂類及び食塩を添加・使用することなく調理されるものであり、上記に、砂糖、油脂類、塩の代用品としてあげた代用食材は例示であり、調理の際に添加・使用されて、調理食品の食材の味を壊すことなく、砂糖、油脂類及び塩の代用として糖分、塩分、油分を調理食品に加味できる食材であれば、例示した代用食材の他の食材を代用することができる。
【0021】
本発明の健康管理方法における食事管理は、上述のa)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないことにより行われるものであるが、それに加えて、d)たんぱく質を摂取することが必要となる。
良健康状態を形成・保持するためには、たんぱく質の摂取が重要となる。たんぱく質は、人間の体に不可欠な栄養素とされており、皮膚、骨、筋肉、毛髪、血液などの構成成分となるほか、ペプチドホルモン、酵素、神経伝達物質、その他、病気に対する免疫体の材料にもなるとされている。
しかし、たんぱく質は消化が悪く、体内においては、たんぱく質→ペプチド→アミノ酸と順に分解された後に吸収され、その消化には、体内の消化酵素を必要とするため、内臓に負担がかかるとされている。
また、たんぱく質は、体内に入ってから窒素を発生し、その窒素を分解するために肝臓に負担をかけるとされている。
そこで、本発明における食事管理で行われるたんぱく質の摂取は、身体に負担をかけることなく効率よくできる方法が採られる。
【0022】
効率のよいたんぱく質の摂取方法は、「量」ではなく「質」を基本とする。つまり、たんぱく質そのままではなく、酵素の力で分解されたタンパク質(天然アミノ酸)を摂ることである。分解されたたんぱく質は、体内の消化酵素の分泌を減らし、肝臓、腎臓、すい臓など内臓への負担を軽減することができ、また窒素の発生も最小限に抑えてくれるからである。
効率のよいたんぱく質の摂り方としては、(1)発酵食品で摂る方法と、(2)たんぱく質を含む食材とたんぱく質分解酵素をもつ食材とを一緒に摂取する方法とがあげられる。すなわち、発酵食品を直接摂取する方法と、たんぱく質を含む食材をたんぱく質分解酵素を多く含む食材に漬け込む、一緒に調理する、又は和えて一緒に食べて、タンパク質の分解を促進させる方法とである。
効率のよいたんぱく質が得られる発酵食品と、たんぱく質分解酵素を含む食材には以下のようなものがあげられる。

(1)効率よくたんぱく質が得られる発酵食品(酵素の力で既に分解されたタンパク質を含む発酵食品)
・大豆でなく、大豆を発酵させたもの(消化分解が進んでいるもの)
大豆 → 納豆、テンぺ、味噌、醤油
・牛乳ではなく、牛乳を発酵させたもの(消化分解が進んでいるもの)
牛乳 → ヨーグルト、チーズ
・その他発酵食品
酢、天然酵母のパン、ヌカ漬け、酒粕、甘酒、みりん、ビール酵母、緑茶、ウーロン茶、紅茶などのお茶類、豆板醤、キムチ、ナンプラー、酒、ワイン、ビールなど

(2)たんぱく質分解酵素を含む食材
・キウイ、パイナップル、パパイヤ、青パパイヤ、マンゴー、バナナ、イチジク、大根、山芋、カブ、キャベツ、マッシュルーム、生姜、にがり、味噌、醤油、酢、納豆、キムチ、豆板醤、ヨーグルト、チーズなど。
【0023】
本発明の食事管理において、d)たんぱく質の摂取を行うのは、上記の手段によって効率よくたんぱく質を摂取するだけでなく、上記たんぱく質分解酵素を含む食品を生で食べることで、たんぱく質だけでなく、糖質、脂質を分解する酵素をも活性化させて摂取した食事の消化を助け、食品のエネルギー利用効率を高めることが期待でき、良健康状態の形成・保持、特に太りにくい体質を作ることができるためでもある。
なお、本発明においては、特に、キウイ、青パパイヤ、パイナップル、大根、酢の消化酵素が最適である。
【0024】
本発明の健康管理方法における、食事管理は、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、d)たんぱく質を摂取することによって行われるのに加えて、サプリメント(栄養補助食品)の補助的摂取によって行うこともできる。
本発明においては、必要な栄養素を食事から摂取するのが基本だが、個人によっては、好き嫌いや、少食、消化能力の低下、先天的疾患などの理由から一部の栄養素が不足する場合が出てくる。これらの場合にまで、食事からすべての栄養素を摂取するよう強制すると、ストレスや、体調不良、アレルギーなどの症状が起こり、良健康状態を保持することができなくなる。
そこで、本発明においては、さまざまな理由で、必要な栄養素が食事から摂取できない場合には、サプリメント(栄養補助食品)を補助的に摂取することによって、不足する栄養素を補う。
その際には、後述の精神管理におけるアドバイザーや栄養士等が、個人の状態に適したサプリメントの摂取方法を指導する。これは、摂取するサプリメントの質や量、飲み方や、被験者の体質等によって、その効果が異なるためであり、最適なサプリメントの種類や摂取方法が、食事の内容と併せてアドバイスされる。
このようにして、本発明においては、不足した栄養素をサプリメントで補うことにより、栄養バランスのとれた良健康状態を形成・保持することができる。
【0025】
サプリメントによる栄養素の補助的摂取におけるサプリメントの種類と使用例を示す。

1.サプリメントの種類
(a)マルチビタミンとミネラル
(b)ビタミンC
(c)カルシウムとマグネシウム
(d)カルシウム
(e)OPC(Oligomeric proanthocyanidin) ポリフェノール
(f)乳酸菌
(g)消化酵素
(h)その他(栄養療法の)医師の処方によるもの(ミルクシスル、ケルセチ ン等)

2.サプリメントの使用例
・好き嫌いが多く、少食で全体的に栄養素が不足する人:(a)〜(e)のサプリメント
・スポーツをする人:(a)〜(e)のサプリメント
・貧血、低血圧の人:(a)(c)(e)のサプリメント
・ストレスの多い人:(d)(e)のサプリメント
・骨密度の低い人:(d)のサプリメント
・胃腸機能の弱い人:(f)(g)のサプリメント
・便秘気味の人:(f)のサプリメント
・生理痛の人:(a)〜(e)のサプリメント
・アレルギー、アトピーの人:(h)のサプリメント
・生活習慣病の人:(a)(h)のサプリメント
【0026】
本発明の健康管理方法は、前記食事管理において、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、d)たんぱく質を摂取すること、を行うことにより、下記の目的の達成を図るものとなっている。
〔1〕食事による摂取カロリー量を落とし、ダイエット効果を得る。
〔2〕代用糖分、油分、塩分によりビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質、その他微量栄養素の摂取を図る。
〔3〕摂取カロリーを減少させるとともに、栄養価の高い食品を摂取し、適正体重を維持し、良健康体を保持する。
〔4〕血糖値、コレステロール値、塩分摂取量などを減少させ、肥満、生活習慣病の予防、改善を図る。
〔5〕ビタミン、ミネラルの摂取により美肌効果が期待できる。
〔6〕便秘を改善する。
〔7〕味覚の改善を図る。
【0027】
次に、本発明の健康管理方法における健康管理は、a)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)血圧の測定、e)コレステロール値の測定、など、健康のバロメーターとなるもの、疾患の原因となるとされているものの数値の変化を測定・確認し、良健康状態の保持のための検討資料として管理するものである。
また、その数値の変動によっては、医師の診断を必要とする場合もあるので、健康管理における各種の測定は、病院や診療所など、医学的診断ができるところで行われるのが好ましい。なお、前記病院や診療所などは、宿泊設備内に設けることもでき、また宿泊設備外の施設と提携して利用することもできる。
【0028】
そして、本発明の健康管理方法における運動管理とは、身体を動かすことによる体力の維持・増進に関するものであり、a)有酸素運動、b)筋力トレーニングによって行われる。
ここで、有酸素運動とは、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水中運動等であり、運動の強さは、自分の能力の5割程度、すなわち、軽く汗ばむ程度の運動である。
有酸素運動を行うことにより、心肺の機能が強化され、末梢の血液循環が改善し、また、代謝もよくなり、中性脂肪値が下がり、善玉コレステロール値(HDL−C)が上がるといわれており、そのため、高脂血症、高血圧、糖尿病などの予防や治療に効果をもつほか、持久力がつき、ストレス解消の効果も期待できるとされている。
そこで、本発明における運動管理では、脂肪の燃焼が始まるとされる20分以上の時間、脈拍が1分間に110〜120回程度になる軽い運動による有酸素運動を行う。
【0029】
一方、運動管理における筋力トレーニングとは、腹筋運動、背筋運動、スクワット、腕立て伏せ等、身体の筋肉を鍛える運動であり、ここでは、身体に負荷がかかりすぎない程度に行われる。運動管理において、筋力トレーニングを行うのは、筋肉量を増やし基礎代謝を高めるためである。筋肉量が少ないと基礎代謝が低く、カロリーの消費量が少なくなってしまい、太りやすい身体となる。これを筋力トレーニングにより、筋肉量を増やして、基礎代謝を高め、カロリーの消費のしやすい身体、すなわち、太りにくい身体とするためであり、前記有酸素運動と合わせることで、双方の効果を高めることができる。
なお、前記運動管理は、上述のように、運動を行うことによりなされるので、宿泊設備内に設けられたトレーニング場、あるいは宿泊設備外のトレーニングジムや、運動ができる学校等の施設を利用して行われる。
【0030】
そして、本発明の健康管理方法における精神管理とは、良健康状態を形成・保持していく過程で、その形成・保持の方法がわからなくなったときや、健康保持が不安になったり、そのために悩んだりした場合に、それに対応することにより、被験者が継続して良健康状態を保持できるよう被験者の精神面を管理することであり、カウンセリングによって行われる。また、良健康状態の保持が、最適な方法で行われているかどうかの確認のため、本発明の健康管理方法によって得られた健康管理データ等に基づくアドバイスによって行われる。
前記カウンセリングやアドバイスは、専門の知識を有する者によって行われ、例えば、食事に関しては栄養士、運動に関してはスポーツインストラクター、身体に関しては医師、その他の事項にそれぞれの専門知識を有するアドバイザーなどによって行われる。
【0031】
本発明の健康管理方法において行われる各種管理は、その各種管理によって得られた情報やデータを健康管理支援システムを活用することによって、記録・管理することができる。
被験者が特定の宿泊設備内に一定期間あるいは一定時間、滞在、宿泊、就寝し、そこで行われた(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理、及び(4)精神管理による、(1)’食事管理時において摂取した食事の内容の記録、(2)’健康管理時に得られた各種健康パラメーターの測定データ、(3)’運動管理における各種の運動内容、(4)’精神管理におけるカウンセリングの内容、を記録・管理する情報管理装置の被験者管理部に記録し、前記情報管理装置と、被験者が使用するための被験者用端末とが通信回線を介して接続されて健康管理支援システムが構築される。
本発明にかかる健康管理支援システムは、被験者用端末と、情報管理装置が相互に情報を交換することができるものであり、被験者は、被験者用端末を利用することにより、いつでも、自己の情報を入手・チェックできるものである。
【0032】
また、前記情報管理装置は、前記被験者に健康管理に関する情報を記録・管理する被験者管理部と、食事メニュー等の食事管理に関する支援情報を記録・管理する食事支援管理部、年齢別の標準身長・体重、体脂肪率・血糖値・血圧・コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データを記録・管理する健康支援管理部、体力の維持・増進にかかわる支援情報を記録・管理する運動支援管理部、被験者を精神面から支えるカウンセリングやアドバイスを記録・管理する精神支援管理部を備えて構成することもできる。
【0033】
そして、前記情報管理装置の被験者管理部で記録・管理される情報は、被験者が自己の健康状態の管理、又はアドバイス等を受ける際の資料となる。
なお、前記情報管理装置は、前記食事支援管理部に食事メニューなどの食事管理に関する支援情報を提供する者が利用する食事管理支援情報提供者用端末と、前記健康支援管理部に年齢別の標準身長・体重、体脂肪率、血糖値、血圧、コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データ情報を提供する者が利用する健康管理支援情報提供者用端末と、前記運動支援管理部に体力の維持・増進にかかわる支援情報を提供する者が利用する運動管理支援情報提供者用端末と、前記精神支援管理部にカウンセリングやアドバイスの情報を提供する者が利用する精神管理支援情報提供者用端末、及び被験者用端末と、通信回線を介して接続され、相互に情報の交換ができる構成となっている。
【実施例1】
【0034】
本発明の健康管理方法及び健康管理支援システムについて、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の健康管理方法の一実施例の全体構成図、図2は、本発明の健康管理方法の他の実施例の全体構成図、図3は、本発明の健康管理方法の全体の流れを示すフロー図、図4は、本発明の健康管理支援システムの全体構成図、図5は本発明の健康管理支援システムにおける情報管理装置の情報内容の説明図である。
また、図6〜図8は本発明の健康管理方法に基づくプログラムの説明図であり、図6は本発明の健康管理方法に基づくプログラム1の説明図、図7は本発明の健康管理方法に基づくプログラム2の説明図、図8は本発明の健康管理方法に基づくプログラム3の説明図である。
そして、図9は、食事管理における食事の献立表例、図10は、本発明の健康管理支援システムを用いて被験者が食事献立及び調理方法を相談する場合のフロー図、図11は、本発明の食事管理で摂取される食事の献立及びその調理方法の一例を示す図である。
また、図12は、健康管理支援システムを用いて被験者が菓子類を食べたい旨の相談をする場合のフロー図、図13は、菓子類の調理方法の一例を示す図である。
図中、1は被験者、2は宿泊設備、3は食事管理、4は健康管理、5は運動管理、6は精神管理、7は情報管理装置、7aは食事支援管理部、7bは健康支援管理部、7cは運動支援管理部、7dは精神支援管理部、7eは被験者管理部である。そして、8は通信回線、10は被験者用端末、30は食事管理支援情報提供者用端末、40は健康管理支援情報提供者用端末、50は運動管理支援情報提供者用端末、60は精神管理支援情報提供者用端末であり、S1〜S15はステップ1〜ステップ15である。
【0035】
本発明は、図1の本発明の健康管理方法の一実施例の全体構成図に示すように、被験者1を特定の宿泊設備2内に一定期間あるいは一定時間、滞在生活させ、その中で(1)食事管理3、(2)健康管理4、(3)運動管理5及び(4)精神管理6を実施するものである。また、図2の本発明の健康管理方法の他の実施例の全体構成図に示すように、被験者1を特定の宿泊設備2内に一定期間、就寝宿泊させ、就寝以外の時間は外部で生活させ、(1)食事管理3、(2)健康管理4、(3)運動管理5及び(4)精神管理6を、宿泊設備又は宿泊設備外で実施するものであり、いずれも、被験者の良健康状態を保持することを目的とする。
【0036】
図1に示す実施例においては、被験者1は、一定期間宿泊設備2内に滞在生活する。そして、前記宿泊設備2内で、レストランや食堂でa)砂糖を使用した料理を摂取しない、b)油を使用した料理を摂取しない、c)食塩を使用した料理を摂取しない、d)たんぱく質を摂取する、という食事管理3を行い、前記宿泊設備2内の病院や診療所などで、a)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)コレステロール値の測定等の健康管理4を行う。
そして、被験者1は、宿泊設備2内のトレーニング場で、a)有酸素運動と、b)筋力トレーニングにより、運動管理5を行う。また、被験者1は、食事管理3や、健康管理4、運動管理5において、その方法に対する疑問や、不安、悩みなどを、宿泊設備2内にいるアドバイザーや栄養士に相談し、精神管理6を行う。
図1に示す実施例は、集中して良健康状態を形成し、保持したい被験者1、例えば確実にダイエットしたい人や、成人病などの疾患を抱える人、長期に休暇が取れる人などに適した方法である。
【0037】
図2に示す実施例においては、被験者1は、一定期間宿泊設備2内に就寝宿泊し、仕事や学校になどは、前記宿泊設備2から通う方法を採用している。そして、朝食、夕食は、前記宿泊設備2内あるいは、提携したレストランや食堂でa)砂糖を使用した料理を摂取しない、b)油を使用した料理を摂取しない、c)食塩を使用した料理を摂取しない、d)たんぱく質を摂取する、という食事管理3を行う。昼食は、提供された弁当や、あるいは指導を受けた内容に近似した料理を食べる。
そして、前記宿泊設備2内あるいは、宿泊設備2外の提携した病院や診療所などで、a)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)コレステロール値の測定等の健康管理4を行い、宿泊設備2内あるいは、宿泊設備外の提携したトレーニング場で、a)有酸素運動と、b)筋力トレーニングにより、運動管理5を行う。
また、被験者1は、食事管理3や、健康管理4、運動管理5において、その方法に対する疑問や、不安、悩みなどを、宿泊設備2内あるいは、宿泊設備2外にいるアドバイザーや栄養士に相談し、精神管理6を行う。
図2に示す実施例は、通常の社会生活を行いながら、良健康状態を形成し、保持したい被験者1、例えば会社員、学生、長期に休暇が取れない人などに適した方法である。
また、宿泊設備2としては、ホテルや民宿などが挙げられるが、通勤や通学の関係、家の事情等で、ホテル等に宿泊できない被験者1は、宿泊設備2を自宅として行うこともできる。すなわち、一定期間あるいは、一定時間、通常の生活の中で、提携した施設を利用して、食事管理3、健康管理4、運動管理5、精神管理6を行うことにより良健康状態を保持するための知識を実践によって習得する方法である。
この場合、後述の健康管理支援システムにおける情報管理装置から、さまざまな情報を入手し、適切なアドバイス(精神管理6)の下、正確な知識を習得し、各管理を行うことになる。
【0038】
図3は、本発明の健康管理方法の全体の流れを示すフロー図である。
図3に示すように、本発明の健康管理方法において、被験者1は、一定の期間、宿泊設備2内で、滞在生活又は宿泊し、良健康状態を形成・保持するための知識を実践の下に習得する。すなわち、良健康状態を形成・保持するために必要な(1)食事管理3、(2)健康管理4、(3)運動管理5、(4)精神管理6の方法の習得である。
そして、一定の期間が終了した段階で、被験者1は、良健康状態の保持のための知識を習得し、良健康状態を形成する。
被験者1は、一定期間経過し通常の生活に戻った後、前記一定の期間に、形成された良健康状態を保持させるため、良健康状態の保持の方法を日常生活の中に組み込む。
そうすることで、被験者1は、常に良健康状態を保持することができるようになる。
【0039】
本発明の健康管理方法は、食事管理において、a)砂糖を使用した料理を摂取しない、b)油を使用した料理を摂取しない、c)食塩を使用した料理を摂取しない、d)たんぱく質を摂取する、ことを行う。
これにより、前述したような効果、例えば、〔1〕食事による摂取カロリー量を落とし、ダイエット効果を得る、〔2〕代用糖分、油分、塩分によりビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質、その他微量栄養素の摂取が可能となる、〔3〕摂取カロリーを減少させるとともに、栄養価の高い食品を摂取し、適正体重を維持し、良健康体を保持することができる、〔4〕血糖値、コレステロール値、血圧、塩分摂取量等を適正化し、肥満、生活習慣病の予防、改善を図ることができる、を得ることができる。
【0040】
そして、上記効果と同時に、上記食事管理を行うことにより、下記のような効果も期待できる。
・精製された砂糖や油、塩により麻痺した味覚の改善が図れる。
・野菜、果物、穀類などが持つ本来の甘味や旨味の感知ができるようになる。
・野菜、果物、穀類などの素材の良さ、匂い、鮮度、旬や産地などの判別ができるようになる。
・食材に化学調味料、添加物などが入っているのがわかるようになる。
・料理や調味料の中に砂糖や油が入っているのがわかるようになる。
・使っている甘みの種類、砂糖の種類などがわかるようになる。

このような効果により、被験者1は、砂糖や油の入ったものより自然の甘味、油分の方がおいしいと感じられるようになり、徐々に砂糖や油の消費量を減らすことができ、濃い味付けや脂っこいもの、甘いものを次第に欲求しなくなり、野菜、果物、穀類などをドレッシングやソース、塩などにより味付けしない方が、素材そのものの味の方がおいしいと感じるようになる。
すなわち、砂糖や油、塩を摂取しないことにより、味覚に変化が生じ、過剰な砂糖や油、塩に対し、不快感を感じるようになり、自ずとそれらを避けるようになるため、食事管理が苦痛なく実行できるようになり、その後、砂糖や油、塩の無用な摂取がなくなるので、リバウンドすることがなく、楽に良健康状態の保持ができる。
【0041】
本発明における健康管理方法は、4つの管理(食事管理、健康管理、運動管理、精神管理)によって行われるものであるが、例えば、生活環境や、身体的理由により、運動管理が行えない場合には、3つの管理(食事管理、健康管理、精神管理)で行うこともできる。
また、時間的に制約されている場合などで、健康管理、精神管理が常時行えない場合には、健康管理と精神管理を1か月に1回、半年に1回というように、任意な期間を置いて行うこともできる。
【0042】
図4は、本発明の健康管理支援システムの全体構成図、図5は本発明の健康管理支援システムにおける情報管理装置の情報内容の説明図である。
本発明の健康管理支援システムは、情報管理装置7が被験者用端末10及び食事管理支援情報提供者用端末30、健康管理支援情報提供者用端末40、精神管理支援情報提供者用端末60、運動管理支援情報提供者用端末50と、通信回線8を介して相互に、情報交換ができる構成となっている。
【0043】
そして、情報管理装置7は、食事支援管理部7a、健康支援管理部7b、運動支援管理部7c、精神支援管理部7d及び被験者管理部7eからなり、食事支援管理部7aは、食事管理3に必要な食事メニューに係る情報を管理し、健康支援管理部7bは、健康管理4に必要な各種測定データに関する情報を管理し、運動支援管理部7cは、運動管理に必要な各種運動に関する情報を管理する。また、精神支援管理部7dは、精神管理6におけるカウンセリング情報を管理し、被験者管理部7eは、被験者に関する情報を管理する。
【0044】
なお、被験者管理部7eにおいては、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより生じた情報、(1)’食事管理時において摂取した食事の内容、(2)’健康管理時に得た健康のバロメータとなる各種測定のデータ、(3)’運動管理時に行った各種の運動内容、(4)’精神管理時に受けたカウンセリングの内容、が記録・管理され、被験者1が、自己の記録を確認したり、検討したりしたいときには、被験者用端末10から、いつでも入手できる構成となっている。
【0045】
このように、本発明の健康管理支援システムは、被験者1が、被験者用端末10から、自己の健康管理にかかわる情報を情報管理装置7の被験者管理部7eを呼び出すことで、常にチェックできるとともに、情報管理装置7の食事支援管理部7aや、健康支援管理部7b、運動支援管理部7c及び精神支援管理部7dから、自己の健康に関し、食事管理3に必要な食事メニューに係る情報や、健康管理4に必要な各種測定データに係る情報、さらには、運動管理5における必要な各種運動に関する情報、精神管理6におけるカウンセリング情報を、通信回線8を介して入手し、検討することができる構成となっている。
【実施例2】
【0046】
図6〜図8は、本発明の健康管理方法に基づくプログラム例1〜3の説明図である。
図6に示す本発明の健康管理方法に基づくプログラム例1の説明図におけるプログラム1は、宿泊設備2に3週間滞在して行われるプログラムである。
プログラム1は、宿泊設備2内に滞在して行われるので、食事管理3は、宿泊設備2内の食堂で行われる。食堂で提供される朝食、昼食、夕食は、砂糖、油、塩を使用しない料理であり、たんぱく質が効率よく摂取できるメニューで構成される。
また、健康管理4は、宿泊設備2内の診療室で行われ、運動管理5は、宿泊設備2内のトレーニングルームで行われる。また、精神管理6は、宿泊設備2内に設けられた施設(ここでは、ミーティングルーム)で、そこにいるアドバイザーや栄養士との相談や検討によって行われる。
このプログラム1においては、被験者1は、宿泊設備2内に滞在しているので、外食することなく、確実に食事管理3ができ、また、必要な程度のトレーニングを、指導者の下で行うことができ、かつ生活が規則正しいので、総合的に確実に、そして集中して良健康状態を形成したい被験者1に好適なプログラムである。
【0047】
図7に示す本発明の健康管理方法に基づくプログラム例2の説明図におけるプログラム2は、宿泊設備2に4週間宿泊して行われるプログラムである。
プログラム2は、宿泊設備2内に宿泊し、通常の社会生活(ここでは、会社への出勤)が行われ。食事管理3は、提携したレストラン(レストラン甲)で、朝食と夕食を摂取し、同じく提携したレストラン(レストラン乙)で、昼食を摂取することで行われる。これは、提携したレストランで、本健康管理方法に適した料理を摂取することで、確実な食事管理3をすることを目的とし、宿泊設備2の近くのレストラン甲、会社の近くのレストラン乙というように、生活の中で無理がないような食事の摂取を可能としている。
そして、被験者1は、仕事を終えると、宿泊設備2に帰宅し、宿泊設備2の近隣のスポーツジム(ここでは△スポーツジム)に行き、運動管理5を行う。前記△スポーツジムも提携しており、本健康管理方法に適した有酸素運動と、筋力トレーニングを、組み合わせて被験者1に適した運動管理5を指導する。
また、被験者1は、宿泊設備2の近隣の病院(ここではA病院)に出向き、体重・体脂肪率、血糖値、コレステロール値の測定などの健康管理4を行う。病院も提携している施設であり、被験者1の状況に合わせて、健康管理4を行う。
【0048】
さらに、精神管理6に関しては、宿泊設備2にアドバイザーが滞在している場合には、そのアドバイザーのところへ行って行われ、不在の場合には、被験者用端末10からインターネットを介して、相談したり、プログラム2の進行状態の検討の申請を行う。本発明の健康管理支援システムにおいては、被験者1から、相談などの問い合わせが情報管理装置7に送信されると、情報管理装置7は、精神支援管理部7d、あるいは、食事支援管理部7a、健康支援管理部7b、運動支援管理部7c内に登録されているデータから、回答を検出して被験者用端末10に送信する。適合した回答が検出されない場合は、情報管理装置7から精神管理支援情報提供者端末60や健康管理支援情報提供者用端末40へ、相談や、検討申請の内容を送信する。そして、精神管理支援情報提供者端末60や健康管理支援情報提供者用端末40から、回答情報が返送された場合に、情報管理装置7は被験者用端末10へその回答情報を送信する。
すなわち、本システムにおいては、被験者1が所望した時に、時間や場所に制約されることなく、情報管理装置に相談や検討の申請をすることができ、不安や悩みを適宜解消しながら、プログラムを進めることができるシステムとなっている。
【0049】
上記のプログラム2は、通常の生活(通勤や通学)に支障なく、本プログラムを実行することができ、長期の休暇が取れない人や、生活の中に自然と健康管理方法を採用できるようにしたい人などに好適なプログラムである。
【0050】
図8に示す本発明の健康管理方法に基づくプログラム例3の説明図におけるプログラム3は、宿泊設備2は自宅であり、各管理には、提携した施設へ通う形で行われるプログラムである。
プログラム3は、宿泊設備2として自宅を利用するので、食事は自宅で摂取しなけらばならない。そのために、被験者1は、食事管理3に関し、a)砂糖を使用した料理を摂取しない、b)油を使用した料理を摂取しない、c)食塩を使用した料理を摂取しない、d)たんぱく質を摂取する、ことを、自宅の料理の中で実行する。
【0051】
本発明の健康管理方法において、一定の期間、宿泊設備2に滞在し、宿泊、就寝等する大きな目的は、食事管理3における料理に関し、その味や摂取の仕方、料理の仕方を習得することにある。一定期間あるいは一定時間、食事管理3を行うことで、被験者1は、食事の摂取の仕方を学び、体得し、一定期間・一定時間経過後に、通常の生活の中でその食事の摂取の仕方を継続させる。
すなわち、本発明の食事管理3において行われるa)砂糖を使用した料理を摂取しない、(b)油を使用した料理を摂取しない、c)食塩を使用した料理を摂取しない、d)たんぱく質を摂取することは、提携したレストランや、食堂だけでなく、自宅でも行われるものである。
前記した、砂糖の代用品や、油の代用品、食塩の代用品等を用いることにより、料理の味の幅を広げることができ、一般の家庭でも十分に採用できるものである。
また、日常の生活の中で、前記食事管理3を行うことで、摂取カロリーを低くすることができ、良健康状態の保持のための効果が十分に期待できる。
【0052】
プログラム3において、被験者1の行う運動管理5や健康管理4、精神管理6は、プログラム2の場合と同様であり、提携した施設を利用することによって実行される。
【0053】
図9は、本発明における食事管理を実行する際の食事の献立表例である。
これらは、すべて、砂糖、油、食塩を使用せずに調理されたものである。また、食事の中に、発酵食品(例えば、納豆、テンペ、ぬか漬け)あるいはたんぱく質分解酵素を持つ食材(キュウイ、バナナ、イチジク、カブ、パイナップル)が利用されているので、効率よくたんぱく質を摂取することができる。
例えば、プログラム1、2においては、宿泊設備2内外のレストランや食堂で、図9に示すような献立で食事が提供され、それを被験者1が摂取することによって、食事管理3が実行される。
また、プログラム3のタイプにおける自宅での食事、及び、ブログラム1、2のタイプにおける一定期間の宿泊設備2の滞在生活や、宿泊生活が終了した後、通常の日常生活での食事は、前記図9に示すような献立に基づいて摂取されることにより、食事管理3が行われる。
【0054】
本発明の健康管理支援システムは、被験者1の良健康状態の形成・保持のために、被験者1に情報を提供することをも1つの目的としている。例えば、被験者1が、料理の献立に悩んだ場合や、調理方法がわからない場合には、被験者1が被験者用端末10を操作して、通信回線8を介して、情報管理装置7から献立や調理方法に関する情報を入手することができる。
図10は、本発明の健康管理支援システムを用いて被験者が食事献立及び調理方法を相談する場合のフロー図である。
図10に示すように、被験者1は、まずはじめに、被験者用端末10から「献立、調理方法を教えて欲しい旨の相談シートを送信」する(ステップ1)。
すると、情報管理装置7は、被験者1からの「相談シートを受信」する(ステップ2)。
次に情報管理装置7は、相談シートの内容を分析し、「相談シートに基づいて、食事支援管理部7aの登録情報から被験者1に適した献立を抽出」する(ステップ3)。
ここで、図示しないが、食事支援管理部7aの登録情報から、適した情報が抽出できない場合には、食事管理支援情報提供者用端末30にその旨送信し、情報提供を指示する。
次に、「前記抽出した献立の調理方法を食事支援管理部7aの登録情報から抽出」する(ステップ4)。
そして、前記ステップ3とステップ4で抽出された「献立表と調理方法を送信ファイルに変換」し(ステップ5)、「被験者用端末10に送信」する(ステップ6)。
その後、被験者用端末10で、「献立表と調理方法を受信」して(ステップ7)終了する。
【0055】
図11は、図10で示した健康管理支援システムを用いて、被験者1が食事献立及び調理方法を相談した場合のフローで、情報管理装置7から送信された献立及び調理方法を示したもので、本発明の食事管理3で摂取される食事の献立及びその調理方法の一例を示す図である。
【0056】
図11に示す献立表及び調理方法は、もっとも標準的な食事管理3を行う場合のものである。
例えば、図11−1は1日目の献立表及び調理方法、図11−2は2日目の献立表及び調理方法である。これら献立表に抽出された食事は、すべて、砂糖、油及び塩を使用せずに、かつ良たんぱく質が効率よく摂取できるように構成されており、良健康体の維持・形成に効果的な献立となっている。
しかし、被験者1によっては、献立表には抽出されないもの、例えば、お菓子類が食べたいという欲求が生じる場合もある。
その場合、我慢をすればするほど、その欲求が大きくなり、精神的な不健康状態に至り、食事管理3が困難となる。
そこで、このような場合には、被験者1は、精神管理6を行う。
図12は、健康管理支援システムを用いて被験者が菓子類を食べたい旨の相談をする場合のフロー図である。
被験者1は、被験者用端末10を介して、情報管理装置7に、菓子類を食べたい旨の相談シートを送信する。(ステップ8)
すると、情報管理装置7は、相談シートを受信する(ステップ9)。
そして、情報管理装置7は、相談シートの内容を分析し、精神支援管理部7dの登録情報の中から、対処方法を検索する(ステップ10)。
前記検索により、この場合(菓子類を食べたい)には、「菓子類を摂取する方法により対処する」旨の回答を抽出する(ステップ11)。
そして、前記回答に基づき、情報管理装置7は、食事支援管理部7aの登録情報の中から菓子類の調理方法を検出する(ステップ12)。
検出が完了したら、ステップ11で抽出された回答と、ステップ12で検出された調理方法を送信ファイルに変換する(ステップ13)。
そして、情報管理装置7は、前記回答書と調理方法を被験者用端末10へ送信し(ステップ14)、被験者用端末10は、前記回答書と調理方法を受信する(ステップ15)。
【0057】
このようにして、被験者1は、健康管理方法において生じた問題を、健康管理支援システムを利用することにより、解決する。
図13は、図12に示すフローで、情報管理装置7から送信された菓子類の調理方法を示したものである。
このように、食事管理3の下、砂糖、油、塩を使用しない菓子類を作ることで、被験者1の欲求を満たすこともできる。
すなわち、図11や図13に示すような調理方法によって調理された食事を摂取することによる食事管理3を行い、それと同時に、健康管理4、運動管理5,精神管理6を行うことにより、被験者1の良健康状態が形成され、保持される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の健康管理方法の一実施例の全体構成図
【図2】本発明の健康管理方法の他の実施例の全体構成図
【図3】本発明の健康管理方法の全体の流れを示すフロー図
【図4】本発明の健康管理支援システムの全体構成図
【図5】本発明の健康管理支援システムにおける情報管理装置の情報内容の説明図
【図6】本発明の健康管理方法に基づくプログラム1の説明図
【図7】本発明の健康管理方法に基づくプログラム2の説明図
【図8】本発明の健康管理方法に基づくプログラム3の説明図
【図9】食事管理における食事の献立表例
【図10】本発明の健康管理支援システムを用いて被験者が食事献立及び調理方法を相談する場合のフロー図
【図11−1】本発明の食事管理で摂取される食事の献立及びその調理方法の一例を示す図
【図11−2】本発明の食事管理で摂取される食事の献立及びその調理方法の一例を示す図
【図12】本発明の健康管理支援システムを用いて被験者が菓子類を食べたい旨の相談をする場合のフロー図
【図13】菓子類の調理方法の一例を示す図
【符号の説明】
【0059】
1 被験者
2 宿泊設備
3 食事管理
4 健康管理
5 運動管理
6 精神管理
7 情報管理装置
7a 食事支援管理部
7b 健康支援管理部
7c 運動支援管理部
7d 精神支援管理部
7e 被験者管理部
8 通信回線
10 被験者用端末
30 食事管理支援情報提供者用端末
40 健康管理支援情報提供者用端末
50 運動管理支援情報提供者用端末
60 精神管理支援情報提供者用端末
S1〜S15 ステップ1〜ステップ15


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持することを特徴とする健康管理方法。
【請求項2】
被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、就寝宿泊させ、就寝以外の時間は外部で生活させ、(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を、宿泊設備又は宿泊設備外で実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持することを特徴とする健康管理方法。
【請求項3】
被験者を宿泊設備内に一定時間、就寝宿泊させることを特徴とする請求項1又は2に記載の健康管理方法。
【請求項4】
(1)食事管理が、a)砂糖を使用した料理を摂取しないこと、b)油を使用した料理を摂取しないこと、c)食塩を使用した料理を摂取しないこと、及びd)たんぱく質を摂取することにより行われ、(2)健康管理がa)体重・身長の測定、b)体脂肪率の測定、c)血糖値の測定、d)血圧の測定、及びe)コレステロール値の測定により行われ、(3)運動管理が、a)有酸素運動、及びb)筋力トレーニングにより行われ、(4)精神管理が、a)カウンセリングにより行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の健康管理方法。
【請求項5】
食事管理が、サプリメントの補助的摂取により行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の健康管理方法。
【請求項6】
被験者を特定の宿泊設備内に一定期間、滞在宿泊生活させ、その中で(1)食事管理、(2)健康管理、(3)運動管理及び(4)精神管理を実施することにより、被験者の良健康状態を形成・保持する健康管理に係るシステムであって、
被験者の健康管理に関する情報、すなわち(1)’食事管理時において摂取した食事の内容、(2)’健康管理時における身長・体重、体脂肪率、血糖値、血圧、コレステロール値等の健康のバロメータとなる各種測定値のデータ、(3)’運動管理時における運動内容、(4)’精神管理時におけるカウンセリングの内容、を記録・管理する被験者管理部を備えた情報管理装置と、これに通信回線を介して接続された被験者用端末とからなることを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項7】
前記情報管理装置が、前記被験者に健康管理に関する情報を記録・管理する被験者管理部と、食事メニュー等の食事管理に関する支援情報を記録・管理する食事支援管理部、年齢別の標準身長・体重、体脂肪率・血糖値・血圧・コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データを記録・管理する健康支援管理部、体力の維持・増進にかかわる支援情報を記録・管理する運動支援管理部、被験者を精神面から支えるカウンセリングやアドバイスを記録・管理する精神支援管理部を備えてなることを特徴とする請求項6に記載の健康管理支援システム。
【請求項8】
前記情報管理装置が、前記食事支援管理部に食事メニューなどの食事管理に関する支援情報を提供する者が利用する食事管理支援情報提供者用端末と、前記健康支援管理部に年齢別の標準身長・体重、体脂肪率、血糖値、血圧、コレステロール値等被験者が自己の健康状態を判断するため必要となる各種測定データ情報を提供する者が利用する健康管理支援情報提供者用端末と、前記運動支援管理部に体力の維持・増進にかかわる支援情報を提供する者が利用する運動管理支援情報提供者用端末と、前記精神支援管理部にカウンセリングやアドバイスの情報を提供する者が利用する精神管理支援情報提供者用端末、及び被験者用端末と、通信回線を介して接続され、相互に情報の交換ができることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の健康管理支援システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−113950(P2006−113950A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−302742(P2004−302742)
【出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.万歩計
【出願人】(503101105)
【出願人】(504353213)
【Fターム(参考)】