説明

傾斜可能な棚板を備えた棚装置

【課題】 棚板の傾斜角度を容易に変更でき、変更後の傾斜角度位置を確実に保持できるようにした傾斜可能な棚板を備えた棚装置を提供すること。
【解決手段】 後面板8における棚板との取付部から所定間隔離間した位置に、前方の棚受け具と嵌合する嵌合部8bが設けられている。水平状態に保持されている棚板7の前後方向の向きを変えて、前方の凹溝部7aを後方の棚受け具10’と嵌合させ、後面板8に設けられた嵌合部8bを前方の棚受け具10に嵌合させるだけで、棚板7の傾斜角度を容易に変更でき、変更後の傾斜角度位置を確実に保持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
棚本体の側板内側面の前方及び後方に上下位置変更可能な棚受け具を係着させ、棚板の左右下面の前後に形成した凹溝部を嵌合させることにより、左右の側板間に棚板が架設される棚装置において、棚板が傾斜可能に支持される棚装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、棚板を傾斜支持する場合には、前後の棚受け具の係着位置を変更し、棚受け具に設けた左右方向に延びる横杆に棚板の前後に形成した凹溝部を嵌合させているが、棚板をいろいろな傾斜角度で支持させるため、凹溝部は横杆に対して大きめに形設することで対処していた(例えば、特許文献1参照)。また、棚板を傾斜支持する他の手段として、側板の前後に着脱自在の支持ピンを設け、棚板と直交する背板部を後方の支持ピンに吊時し、棚板の前方部は前方に支持ピンに載置するようにして、棚板に傾斜をつけていた(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平2000−201785号公報(図1,5参照)
【0004】
【特許文献2】特開平2003−290001号公報(段落0027から0032及び図5、6参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の棚板傾斜手段にあっては、凹溝部が横杆に対して大きめに形設されていることから、傾斜支持された棚板が前後にがたつき、物を載せる棚板としては若干の不安定さが残り、解消できなかった。一方、特許文献2に記載の棚板傾斜手段にあっては、棚板の前方部は前方に支持ピンに単に載置されているだけなので、棚板に重量がかかれば、棚板の傾斜角度が変わる不具合があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、棚板の傾斜角度を容易に変更でき、変更後の傾斜角度位置を確実に保持できるようにした傾斜可能な棚板を備えた棚装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置は、棚本体の側板内側面の前方及び後方に上下位置変更可能な棚受け具を係着させ、棚板の左右下面の前後に形成した凹溝部を嵌合させることにより、左右の側板間に棚板が架設される棚装置において、前記棚板の後端部から後面板を上方に向けて立設するとともに、前記後面板における前記棚板との取付部から所定間隔離間した位置に、前記前方の棚受け具と嵌合する嵌合部を設け、前記棚板の前後方向の向きを入れ替えて、前記前方の凹溝部を前記後方の棚受け具と嵌合させた状態で前記棚板全体を傾斜させた際に、前記嵌合部を前記前方の棚受け具に嵌合させることで棚板を傾斜させることを特徴としている。
この特徴によれば、棚板の前後方向の向きを変えて、前方の凹溝部を後方の棚受け具と嵌合させ、後面板に設けられた嵌合部を前方の棚受け具に嵌合させることで、棚板が傾斜した状態で確実に支持され、後面板が底板の役割を果たすことができる。これによって、棚板の傾斜角度が十分に確保されるので、書籍を、背表紙を前方に向けた状態でも、表紙を前方に向けた状態でも、棚板に安定して載置することが可能である。
【0008】
本発明の請求項2に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置は、請求項1に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置であって、前記嵌合部を、前記後面板の上端縁に設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、後面板の上端縁を折り曲げ加工するだけで、嵌合部を容易に成形できる。
【0009】
本発明の請求項3に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置は、請求項1または2に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置であって、前記嵌合部を側面視コ字状とするとともに、その各内側面を前記棚受け具に当接するようにしたことを特徴としている。
この特徴によれば、嵌合部は側面視コの字状に形成されていて、その内側面は棚受け具に当接されるので、嵌合部に棚受け具が確実に嵌合され棚板のぶれが抑えられ、後面板に載置される物品を常に安定した状態で支持することができる。
【0010】
本発明の請求項4に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置であって、前記後面板の下端部を屈曲させ前記取付部を形成し、前記後面板の前面と前記棚板の後端面とを当接させて、前記取付部と前記棚板の後端部下面とをネジによって螺合したことを特徴としている。
この特徴によれば、棚板を傾斜させるとネジが略前方を向くので、底板の役割を果たす後面板上に書籍等の物品を載置して後面板に重量が掛かっても、ネジの剪断応力を利用でき、物品等の自重によって後面板が下方に外れることが防止される。
【0011】
本発明の請求項5に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置であって、前記後面板には前記嵌合部が複数設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、嵌合部が複数あるので、棚受け具と嵌合する嵌合部を選定することにより、底板の役割を果たす後面板の傾斜角度を選択的に可変にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例1における棚装置の全体像を示す斜視図であり、図2は、後面板が設けられた棚板の下面側より棚装置を見上げた一部破断斜視図であり、取付金具への棚受け具の取り付け、及び棚受け具に棚板が載置された状態を示し、図3(a)は、前方および後方の棚受け具に棚板を水平に載置させた側面図であり、図3(b)は、前方の棚受け具よりも後方の棚受け具を下方位置に下げて棚板を後方に傾斜させた側面図であり、図3(c)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の嵌合部を嵌合させた側面図である。
【0014】
この棚板は書籍等の物品の載置棚として用いられている。そこで、本発明の実施例1を図面に基づいて説明すると、まず図1に示されるように、棚装置1は主に、左右に立設された側板4,4と、これら側板4,4の上端部に設けられた天板2と、側板4,4の下端部に設けられた載置台3と、から構成される枠体である棚本体1aと、棚本体1a内の上下方向に向けて複数段(本実施例では4段)架設された棚板7とで構成されている。以下、本実施例では棚装置1の正面側を前方とし、背面側を後方とし、側板4,4側を左右方向として説明する。
【0015】
棚板7の後端側には、後述において説明する金属板の後面板8が上方に向けて延設され、棚板7に物品20を載置した際に、物品20の支え板となっている。また、棚板7と後面板8の前後位置を置き換え傾斜配置することで、後面板8に物品20を載置させ棚板7を物品20の支えとして利用する。
【0016】
側板4,4の内側面の前方および後方位置には、上下の長さ方向に向けて取付金具6が設けられており、図2に示されるように、取付金具6,6’には、棚受け具10,10’を固定支持するための係着孔6a,6aが前後方向に幅広の横長矩形で上下方向に向けて複数穿設されており、これら係着孔6a,6aの所定の高さ位置には、棚受け具10,10’が係着されている。
【0017】
この棚受け具10,10’は、係着孔6a内に係着される鈎状のフックが形成された係着体11と、棚板7を支持する円柱型の棚支持用ナット(以下、ナット)14とから成り、係着体11が取付金具6,6’の係着孔6a,6a’に係合され、さらにナット14をねじ込むことで、棚受け具10,10’が係着孔6a,6a’に係着され安易に取り外れないように固定されている。
【0018】
次に、棚板7について具体的に説明すると、棚板7下面には左右の長さ方向に向けて、前後位置にそれぞれ凹溝部7a,7a’が形成されており、棚受け具10,10’のナット14、14をそれぞれ嵌合させることで、棚本体1aの左右の側板4間に棚板7が安定して架設される。
【0019】
棚板7の後端部7cに設けられた後面板8は、下端部が前方に向けて屈曲されて取付部8aが形成され、この取付部8aの所定位置に貫通孔8a’が形成されている。後面板8の上端縁8cからは、後方に向けて側面視コ字状で下向きに開口が形成されるように嵌合部8bが形成されている。このように、後面板8の上端縁8cを側面視コ字状に折り曲げ加工するだけで、容易に嵌合部8bが成形可能になっている。
【0020】
次いで、後面板8の取り付けについて説明すると、後面板8の取付部8aを棚板7の下面7dに当接させるとともに、後端部7cの後端面7c’に後面板8の前面を当接させ、ネジ17を下面7dから取付部8aの貫通孔8a’を介して、上方に向けてねじ込みながら螺合させることで、棚板7に対して後面板8が上方に立設された状態で確実に固定される。
【0021】
後面板8が取り付けられた棚板7の凹溝部7a,7a’を、水平状態で係着されている棚受け具10,10’に嵌合することで、図3(a)に示されており、棚板7は水平状態に保持され、物品20が水平状態の棚板7に載置できる。
【0022】
棚板7を若干後方に傾斜させる場合には、図3(b)に示すように、前方あるいは後方の棚受け具10、10’のいずれかの係着位置を移動して再嵌合させることで、棚板7が後傾され、棚板7に載置される物品20の背面が後面板8に支持されるので、物品20が側板4の後方より下方に落下しないように防止されている。この傾斜角度は棚受け具10、10’と嵌合する凹溝部7a,7a’の許容隙間によるため、棚板7を大きく傾斜させることはできない。
【0023】
物品20をさらに後傾させて載置させたい場合には、図3(c)に示すように、棚板7の前後方向の向きを入れ替えて、後方の棚受け具10’を上方に移動させ係着させるとともに、前方の凹溝部7aを後方の棚受け具10’と嵌合させた状態で、棚板7全体を前方下方に向けて傾斜させ、後面板8の嵌合部8bを前方の棚受け具10に嵌合させ、後面板8を底板とすることで棚板7が傾斜載置される。そこで、物品20の下面が後面板8に支持され、物品20の背面が棚板7に支持されるので、物品20の丈が長い場合でも安定して載置できる。
【0024】
この前方の棚受け具10に嵌合させた嵌合部8bは、側面視コの字状に形成されていて、その内側面は棚受け具10に当接されるので、嵌合部8bに棚受け具10が確実に嵌合されて、棚板7のぶれが抑えられており、後面板8に載置される物品20も常に安定した状態で支持される。
【0025】
このように、棚板7が傾斜されるとネジ17が略前方(斜め前方)を向くので、底板の役割を果たす後面板8上に書籍等の物品20を載置して後面板8に重量が掛かった場合であっても、ネジ17の剪断応力を利用でき、物品20等の自重によって後面板8が下方に外れることが防止される。
【0026】
以上の説明により実施例1では、棚板7の前後方向の向きを変えて、前方の凹溝部7aを後方の棚受け具10’と嵌合させ、後面板8に設けられた嵌合部8bを前方の棚受け具10に嵌合させるだけで、棚板7の傾斜角度を容易に変更でき、変更後の傾斜角度位置を確実に保持できるようなる。したがって、棚板7が傾斜した状態で確実に支持され、後面板8が底板の役割を果たすことができる。これによって、例えば下方位置にある棚板7の傾斜角度を後方に傾斜させることにより、書籍等の物品20の背表紙を前方に向けた状態でも、表紙を前方に向けた状態でも、後面板8に安定して載置させることが可能で、人が立った状態でも書籍の確認が容易にできる。
【実施例2】
【0027】
次に、本発明の実施例2を図4に基づいて説明する。図4(a)は、前方および後方の棚受け具に棚板を水平に載置させた側面図であり、図4(b)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の上方の嵌合部を嵌合させた側面図であり、図4(c)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の下方の嵌合部を嵌合させた側面図である。なお、以下の実施例2において前述の実施例1と同様の構造部分に関しては、同一の符号を付すことにより詳細な説明は省略することにする。
【0028】
まず、図4(a)に示されるように、棚板7は棚受け具10、10’が水平状態に設けられているので、通常の水平状態で載置されており、棚板7の後端部7cには、前方に向けて屈曲された後面板18の取付部18aがネジ17により固定されており、後面板18の上端縁18cに側面視コ字状の嵌合部18bが開口を下に向した状態で形成されていると共に、この嵌合部18bから下方の所定間隔位置に同型の嵌合部18b’が形成されている。
【0029】
図4(b)に示されるように、棚板7の前後方向の向きを入れ替えて、上方の係着孔6a’に移動された後方の棚受け具10’に、前方の凹溝部7aを嵌合させ、後面板18の嵌合部18bを前方の棚受け具10に嵌合させれば、実施例1と同じように、後面板18を底板とする棚板7が傾斜載置されている。
【0030】
この棚板7の傾斜角度をさらに変更させたい場合には、図4(c)に示されるように、前方の棚受け具10に後面板18の嵌合部18b’を嵌合させることで、後面板18および棚板7の傾斜角度を変えることができる。
【0031】
以上、実施例2の説明により、後面板18に嵌合部18bおよび嵌合部18b’を設けることで、棚受け具10と嵌合する嵌合部を、2つの嵌合部18bおよび嵌合部18b’より選定することにより、底板の役割を果たす後面板8の傾斜角度を選択的に可変にすることができる。
【0032】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例1,2では、後面板8,18の上端縁8c,18cを折り曲げ加工するだけで、容易に側面視コ字状の嵌合部8b、18bが形成されることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、後面板8,18に別体で成形された嵌合部を設けても良い。
【0033】
また、上記実施例2では、後面板18に嵌合部18b,18b’を2箇所設けることで、棚板7および後面板18の傾斜角度を適宜選択可能になっているが、より多くの嵌合部を後面板18に形成して、さらに細かな傾斜角度の調整を行えるようにしても良い。更に、嵌合部は後面板の上端縁に必ず形成する必要はなく、取付部8aから上方に向かって所定間隔離間された適宜の位置に設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例1における棚装置の全体像を示す斜視図である。
【図2】後面板が設けられた棚板の下面側より棚装置を見上げた一部破断斜視図であり、取付金具への棚受け具の取り付け、及び棚受け具に棚板が載置された状態を示す。
【図3】(a)は、前方および後方の棚受け具に棚板を水平に載置させた側面図であり、(b)は、前方の棚受け具よりも後方の棚受け具を下方位置に下げて棚板を後方に傾斜させた側面図であり、(c)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の嵌合部を嵌合させた側面図である。
【図4】(a)は、前方および後方の棚受け具に実施例2における棚板を載置させた側面図であり、(b)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の上方の嵌合部を嵌合させた側面図であり、(c)は、後方の棚受け具に棚板を載置させ、前方の棚受け具に後面板の下方の嵌合部を嵌合させた側面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 棚装置
1a 棚本体
2 天板
3 載置台
4 側板
6、6’ 取付金具
6a、6a’ 係着孔
7 棚板
7a、7a’ 凹溝部
7c 後端部
7c’ 後端面
7d 下面
8 後面板
8a 取付部
8a’ 貫通孔
8b 嵌合部
8c 上端縁
10 前方の棚受け具
10’ 後方の棚受け具
11 係着体
14 ナット(棚支持用ナット)
17 ネジ
18 後面板
18a 取付部
18a’ 貫通孔
18b、18b’ 嵌合部
18c 上端縁
18d 内側面
20 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚本体の側板内側面の前方及び後方に上下位置変更可能な棚受け具を係着させ、棚板の左右下面の前後に形成した凹溝部を嵌合させることにより、左右の側板間に棚板が架設される棚装置において、前記棚板の後端部から後面板を上方に向けて立設するとともに、前記後面板における前記棚板との取付部から所定間隔離間した位置に、前記前方の棚受け具と嵌合する嵌合部を設け、前記棚板の前後方向の向きを入れ替えて、前記前方の凹溝部を前記後方の棚受け具と嵌合させた状態で前記棚板全体を傾斜させた際に、前記嵌合部を前記前方の棚受け具に嵌合させることで棚板を傾斜させることを特徴とする傾斜可能な棚板を備えた棚装置。
【請求項2】
前記嵌合部を、前記後面板の上端縁に設けた請求項1に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置。
【請求項3】
前記嵌合部を側面視コ字状とするとともに、その各内側面を前記棚受け具に当接するようにした請求項1または2に記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置。
【請求項4】
前記後面板の下端部を屈曲させ前記取付部を形成し、前記後面板の前面と前記棚板の後端面とを当接させて、前記取付部と前記棚板の後端部下面とをネジによって螺合した請求項1乃至3のいずれかに記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置。
【請求項5】
前記後面板には前記嵌合部が複数設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の傾斜可能な棚板を備えた棚装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−130178(P2006−130178A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−324606(P2004−324606)
【出願日】平成16年11月9日(2004.11.9)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】