説明

優れた快適性を有する履物構造

【課題】長期間に亘りかつ履物の使用方法とは無関係に、履物内部の水分を低減できかつ使用者の快適性を改善できる履物を提供することにある。
【解決手段】本発明は、ソール(2)が連結されるアッパーを有する、優れた快適性をもつ履物構造に関し、少なくとも1つの入口(19、22′)が設けられた、少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)からなる容器と、歩行フェーズでは、前記少なくとも1つの入口(19、22′)がアクセス可能でかつアッパーの内側に連通できる能動位置に維持される前記少なくとも1つの入口(19、22′)を開閉する手段(4、7、4′、27′)とを有している。本発明は更に、対応する容器に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた快適性を有する履物構造に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、既知の形式の幾つかの履物には、履物のアッパー(甲革)の内側部分のエアレーションを達成する多くのデバイスが使用されている。
今日、足の発汗による問題は、履物の快適性の大きな原因となる水分および汗の履物内の淀みを生じさせることであると考えられている。
本件出願人に係る下記特許文献1には、このような技術的問題に対する部分的解決法が開示されている。この特許文献1には、ボックス形ソールを備えた履物が開示されており、ソール内のヒールゾーンにはシート(seat)が形成されている。シートは上方に開放しており、平面図で見て矩形であるのが好ましい。シート内には、水分を吸収できる第一手段が配置され、第一手段は、側壁、底および複数のホールを備えた例えば円筒形状をもつ少なくとも1つの容器で構成され、この容器内には、例えば吸湿塩(hygroscopic salt)のような水分を吸収できる適当な物質を着脱可能に配置できる。
【0003】
履物内には、水分を収集して、アッパーの内側から前記シートに搬送する第二手段が設けられている。この第二手段は、歩行中に、アッパー内に存在する湿気をソール内に形成されたシートに搬送する。次に湿気は、シートの内部から、シートに形成されたホールを通って容器内に流入し、水分を吸収できる物質と接触する。空気中に存在する水分と反応するこのような物質は、収集タンクとして機能するシート内に収集された、主として水からなる液体の形成を生じさせる。
シート内に収集された液体を連続的にかつ一方向に排出させる第三手段も設けられている。この第三手段は、ソール内に形成されかつシートの底に連通している傾斜ダクトで構成され、該ダクトは、シートと外部環境とを連通させている。このようなダクトは、一般に、ヒールの前方ゾーン内のソールの下面に一致する位置でソールの外部に到達している。従って地面からは間隔を隔てておりかつ外部からは殆ど見えない。
このようなダクトには、液体をシートからソールの外部に向かってのみ通すことができる一方向弁が設けられている。
【0004】
このような解決法は満足できるものであるが、水分を吸収できる物質が、履物が使用されていないときでも空気と接触した状態に維持され、従ってその水分吸収作用を停止することがなく、このような物質の寿命を短縮させかつその交換を強いることが注目されている。
また、収集した液体を流出させることができるダクトが、例えば泥によって不意に塞がれてしまうことが確認されている。
【0005】
【特許文献1】イタリア国特許出願TV2004A000036号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の要旨の主目標は、引用した従来技術の欠点を回避することにより、長期間に亘りかつ履物の使用方法とは無関係に、履物内部の水分を低減できかつ使用者の快適性を改善しかつ悪臭、かび類および菌類を消滅できる解決法を考えることにより、例示の技術的問題を解決することにある。
上記目標の範囲内で、他の重要な目的は、履物内の水分の低減を、同じ履物の1つ以上のパーツを頻繁に交換する必要がなく長期間に亘って維持できる解決を行うことにある。
更に重要な目的は、履物を泥の中で使用しなければならないような場合でも、前述の特徴を維持できる解決を行うことにある。
特別な目的は、構造的に簡単で、製造コストを安くできる解決を行うことにある。
本発明の他の一目的は、足の健康維持を効率的に補助できる履物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目標および目的並びに以下の説明から明らかになるであろう他の目標および目的は、ソールが連結されるアッパーを有する、優れた快適性をもつ本発明の履物構造により達成され、この履物構造は、少なくとも1つの入口が設けられた、少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディからなる容器と、歩行フェーズでは、前記少なくとも1つの入口がアクセス可能でかつアッパーの内側に連通できる能動位置に維持される前記少なくとも1つの入口を開閉する手段とを有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の他の特徴および長所は、添付図面に非制限的態様で例示された好ましい実施形態の詳細な説明により良く示されるであろう。
以下の例示実施形態において、特定例に関連して示す単一の特徴は、他の例示実施形態に存在する他の異なる特徴と実際に互換できるものである。
また、特許認可手続き中に既知であると認定されたものは特許請求せず、権利放棄した主題であると考えるべきであることに留意されたい。
図1から図4において、参照番号1は、本発明による履物構造の第一実施形態を示し、この履物構造はアッパー(図示せず)を有し、このアッパーにはソール2が取付けられる。ソール2の上面から出発して、ヒールゾーン内にはシート3が形成されている。シート3は上方に開放しており、かつ平面図で見て実質的に矩形であるのが有利であるが、矩形であることは必須ではない。
【0009】
シート3内には、中空でかつ上方に開放した第一ボックス形ボディ4が着脱可能に収納される。ボックス形ボディ4は実質的に平行六面体の形状を有するのが有利であるが必須ではなく、例えば角柱状または円筒状の形状にすることもできる。
第一ボックス形ボディ4は上方周縁部5を有し、該上方周縁部5からは、実質的に板状の形状を有する周辺突出部6が外方に向かって突出している。
第一ボックス形ボディ4は、1つ以上の第一貫通ホール8が形成された側面7を有し、図示の例示実施形態では、第一貫通ホール8は、上方周縁部5に近接して、側面7を構成する2つの相互に平行な壁に形成されている。
第一ボックス形ボディ4の底9の外面には、第一ボックス形ボディ4の周縁部に一致するように、実質的に垂直な第一周辺棚10を形成する第一周辺ノッチすなわちスケアスメント(scarcement)が形成されている。
第一ボックス形ボディ4の底9(底9の実質的に中央が有利である)には、第一貫通アパーチュア11が形成されている。第一貫通アパーチュア11は、第一ボックス形ボディ4の下に着脱可能に配置される水分収集タンク12に連通する。
【0010】
タンク12は、平面図で見て、ボックス形ボディ4の底9に対して実質的にカウンタ形状を有するのが有利であり、従って図示の例示実施形態では、タンク12は実質的に平行六面体である。
第一ボックス形ボディ4の底9とタンク12との相互連結は、タンク12が、側壁の自由端の内周縁部に一致するように、実質的に垂直な第二棚14を形成する第二スケアスメントを有するという事実により可能である。第二棚14は、使用時に、第一ボックス形ボディ4の底9のカウンタ形状をもつ第一棚10と係合する。
水平平面上への第二棚14の突出部は、同じ平面上への第一棚10の突出部内に有利に落下する。従って、このような第一棚および第二棚は、タンク12の外面に向かってタンク12の側壁13が予め弾性的に曲げ変形されていることによってのみ相互に組合される。従って、側壁13は、使用時に、これらの変化されていない形状に弾性的に戻ろうとする傾向を有し、これによりタンク12は、第一ボックス形ボディ4に対し、摩擦により一時的に着脱可能に拘束される。
【0011】
中空で上方に開放した第二ボックス形ボディ15が、弾性変形可能要素に抗して、第一ボックス形ボディ4内にスライド態様で組合わされる。この第二ボックス形ボディ内には、例えばシリカゲルからなる、水分を吸収できる物質(図示せず)を配置できる。
第二ボックス形ボディ15は、平面図で見て、第一ボックス形ボディ4の底9に対するカウンタ形状を有し、従って、図示の例示実施形態では実質的に平行六面体である。第二ボックス形ボディ15の側面16の内側には、第二ボックス形ボディの上方周縁部17から出発して、第三周縁部18を形成する第三スケアスメントが形成されている。
第二ボックス形ボディ15の側面16には、1つ以上の第二貫通ホール19が形成されている。第二貫通ホール19は、歩行フェーズにおいて第一ボックス形ボディ4の第一ホール8に対面し、能動的とも呼ばれる位置でアッパーの内部に連通する。
有利なことは(但し、必須ではない)、上記能動位置に一致するように、第二ボックス形ボディ15の上方周縁部17は、第一ボックス形ボディ4の周辺突出部6と実質的に同じ平面内に配置される。
【0012】
第二ボックス形ボディ15の底20には、第三貫通ホール21が形成されており、この第三貫通ホールの側方には、1つ以上の第二貫通アパーチュア22が形成されている。この第二貫通アパーチュア22は、図示の例示実施形態では、平面図で見て実質的に矩形の形状を有している。
第二ボックス形ボディ15は、蓋23により上方が閉じられる。蓋23は、板の形状を有し、かつ第二ボックス形ボディ15の側面16を半径方向に押すことにより、蓋23の周縁部を側面16に形成された第三棚18に係合させて第二ボックス形ボディに配置され、摩擦により蓋23を一時的に拘束できるサイズを有する。
第一ボックス形ボディ4の第一アパーチュア11を閉じる弁24が、第二ボックス形ボディ15の底20に設けられており、弁24は、第二ボックス形ボディ15が前記能動位置に到達すると付勢される。
【0013】
閉鎖弁24は、第三ホール21の直径より大きくかつ第一アパーチュア11の直径より小さい直径をもつ円筒状ステム25で構成されるのが好ましい。蓋23に面するステム25の上端部の近傍で、環状溝26が形成された側面は、第三ホール21内に配置できるように第三ホール21の直径より小さい直径を有し、第二ボックス形ボディ15に対する弁24の位置を拘束する。
ステム25の上端部は、第三ホール21を一方向に貫通できるように、実質的に半球形であるのが有利である。
ステム25は、使用時には、第一アパーチュア11からステム25の下端部がタンク12内に突出するようにして、第一アパーチュア11内に取付けられる。ステム25の下端部には、第一アパーチュア11より大きい直径を有するワッシャまたは小ディスク27が取付けられる。
【0014】
ワッシャ27が第一アパーチュア11の周縁部と係合することにより、ステム25が、第一アパーチュア11から、第一ボックス形ボディ4の上方周縁部5に向かって抜け出ることが防止され、かくして、第二ボックス形ボディ15が第一ボックス形ボディ4の外部に突出することが制限される。
前記弾性変形可能要素(弁24と同心状に取付けられるスプリング28で構成するのが有利である)が、それぞれ第二ボックス形ボディ15および第一ボックス形ボディ4の底20と底9との間に介在される。
【0015】
アッパーの内部から水分を収集してシート3に搬送する既知の形式の手段はソール2内に存在する。この手段は、ソール2内に形成されかつシート3の前方で、実質的に足の土踏まずおよびつま先(front foot)のゾーン内に配置される複数の仕切りバッフル29で構成するのが有利である。これらのバッフルは、同じソール2に対して実質的に横方向に配置され、最初の1つの仕切りバッフル29はシート3の壁30を画定する。
仕切りバッフル29は、ソール2を一連のチャンバ31に細区分する。チャンバ31は、上方に開放しており、同じ仕切りバッフル29の上縁部から出発して形成された適当なスリット32を介して互いに連通している。
有利なことは、小チューブ33が、壁30と、これに連続する1つ以上の仕切りバッフル29を形成する仕切りバッフル29のスリット32内に配置され、空気をシート3にガイドできることである。小チューブ33は、その側面に第三アパーチュア34を有している。
【0016】
履物構造1は更に、ソール2上に重ねることができるインナーソール35を有している。インナーソール35は、仕切りバッフル29の上方周縁部および同じソール2の内周縁部の後方ゾーンに一致するようにしてソール2上に置かれる。
インナーソール35は、ヒールゾーンに第四ホール36を有し、該第四ホール36は、使用時に、シート3に対して上方に配置され、第一ボックス形ボディ4が、関連する第二ボックス形ボディ15およびタンク12と一緒にシート3内にアクセスしかつ配置できるようにする。
従って、第一ボックス形ボディ4は、使用時に、周辺突出部6のみがシート3から突出部するようにしてほぼ全体がシート3内に配置される。すなわち、第四ホール36の周縁部に一致するようにして、インナーソール35の上面により支持される。
【0017】
インナーソール35には更に、それぞれ参照番号37a、37bで示す2つのスロットが形成されており、各スロット37a、37bからは、足の土踏まずゾーンおよびつま先ゾーンをカバーするようにして、実質的に真直なスリット38a、38bが前方に延びている。スロット37a、37bは、インナーソール35がソール2上に重ねられたときに、スロット37a、37bが、それぞれ、2つの小チューブ33の第三アパーチュア34に一致するように配置される。
インナーソール35には、スリット38a、38bに近接して、複数の第五ホール39が更に形成されている。
インナーソール35上には、着脱可能なインソール40が配置される。インソール40の例えばヒールゾーンおよびつま先ゾーンには、インソール第六ホール41が形成されている。これらの第六ホール41は、使用時にインナーソール35に対面するインソール40の下面に形成された適当な溝(図示せず)により相互連結されるのが好ましい。
【0018】
小チューブ33は、スリット29、スロット37a、37b、スリット38a、38b、第五ホール39および第六ホール41と一緒に、アッパーの内側から水分を収集してシート3に搬送するための既知の形式の前記手段を構成するのに寄与する。
かくして、作動は次のように行われる。図2に示すように、使用者の足が履物内に入れられていない場合には、スプリング28は、第二ボックス形ボディ15を第一ボックス形ボディ4の外側に向けて押しやっている。第二ボックス形ボディ15の周縁部17および蓋23はこれに連続しており、従って、第一ボックス形ボディ4の周辺突出部6が横たわる平面の外側に突出している。
【0019】
第二ボックス形ボディ15の第二ホール19は第一ボックス形ボディ4の第一ホール8に対面しておらず、対面する第一ボックス形ボディ4の側壁7により塞がれている。
弁24に取付けられたワッシャ27も、常にスプリング20の作用を受けていて、第一ボックス形ボディの底9に対して押付けられた状態を維持しており、かくして、第一ボックス形ボディ4に形成された第一アパーチュア11を塞いでいる。
このような状態では、シート3内に存在する湿り空気は第二ボックス形ボディ15内に入ることはできず、第二ボックス形ボディ15内に収容された物質が新鮮な湿り空気と接触することはない。
【0020】
図3に示すように、ひとたび足が履物内に入れられると、足のヒールが、インソール40を介して蓋23を押し、第二ボックス形ボディ15の連続する上方周縁部17が、蓋23および上方周縁部17が周辺突出部6の実質的に同じ平面上に位置し、能動位置として定められた位置に到達するまで、スプリング28の作用に抗して、第二ボックス形ボディ15を第一ボックス形ボディ4の底9に向けて押しやる。
このような能動位置では、第二ホール19が第一ホール8と整合し、空気が、シート3から第二ボックス形ボディ15の内部に流入できる。
また、このような能動位置では、ワッシャ27はタンク12に向かって押された状態に維持され、底9に形成された第一アパーチュア11を塞ぐことがないように、底9に接触することはない。
【0021】
かくして、アッパー内に収容された湿り空気は、アッパーの内側から水分を収集してシート3に搬送する前記既知の形式の手段を介して、シート3内に搬送される。これにより、湿り空気は、第一ホール8およびこれに対面する第二ホール19を通り、水分を吸収できる物質を収容している第二ボックス形ボディ15の内部に流入する。
このような物質は、水分と反応することにより、主として水からなる液体(図示せず)の形成を引起こす。液体は、第二アパーチュア22を通って第一ボックス形ボディ4内に流入し、次に、第一アパーチュア11を通ってタンク12内に流入する。
タンク12内に蓄積された液体は、第一ボックス形ボディ4をシート3から引出し、次にこのボックス形ボディ4からタンク12を分離することにより、周期的に除去される。
或る時間の経過後に、水分を吸収できる物質がその吸収能力を喪失する。このような物質を収容する第二ボックス形ボディ15が、第一ボックス形ボディ4およびこれに連結されたタンク12と一緒に取出され、新しい同様なコンポーネンツに取換えられる。
【0022】
図5および図6を参照すると、図1から図4に示した実施形態とは異なる本発明による容器の第二実施形態は、タンク12を備えていないことが理解されよう。
より詳しくは、このような容器は、履物構造(図5および図6には示されていない)のソールの対応シート内に収容される、中空で上方に開放した第一ボックス形ボディ4′を有している。
第一ボックス形ボディ4′は上方周縁部5′を有し、該周縁部5′から、実質的に板状の形状を有する周辺突出部6′が、周縁部5′の外方に向かって半径方向に突出している。より詳しくは、周辺突出部6′は、その内側ゾーンすなわち上方周縁部5′に隣接するゾーン内に、実質的に板状の形状を有する要素を収容できる第一シート50を形成するノッチすなわちスケアスメントを有している。
【0023】
好ましくは(但し、必須ではない)、上方周縁部5′は、平面図で見て、閉じた矩形の3辺と、弧状の第四辺とからなる形状を有している。或いは、上方周縁部5′は、平面図で見て、例えば実質的に矩形または円形にすることができ、かつ第一ボックス形ボディ4′は角柱状または円筒状にすることができる。
図1から図4の実施形態とは異なり、第一ボックス形ボディ4′は、側面7にいかなるホールも設けられていない。
第一ボックス形ボディ4′の底9′(底の実質的に中央が有利である)には、貫通アパーチュア11′が形成されている。
中空で上方に開放した第二ボックス形ボディ15′が、弾性変形可能要素に抗して、第一ボックス形ボディ4内にスライド態様で組合わされる。この第二ボックス形ボディ内には、水分を吸収できる物質(図示せず)を配置できる。より詳しくは、図6および図7の実施形態に使用される物質は、その化学的−物理的特性により、吸着された水を解放することなく、物質が置かれた環境内に存在するスチームを吸着できる。このような特性により、水収集タンクを必要としない。
【0024】
第二ボックス形ボディ15′の底20′は、平面図で見て、第一ボックス形ボディ4′の底9′に対して実質的なカウンタ形状を有する。第二ボックス形ボディ15′は上方周縁部17′を有し、該上方周縁部17′から、実質的に板状の形状を有する周辺突出部51が、周縁部17′の外側に向かって半径方向に突出している。この周辺突出部51は、第一ボックス形ボディ4′の第一シート50内に収容され、該第一シート50と弾性的に相互作用する。より詳しくは、周辺突出部51は、内側ゾーンすなわち上方周縁部17′に隣接して、実質的に板状の形状を有する要素を収容できる第二シートを形成するノッチすなわちスケアスメントを有している。
第一ボックス形ボディ4′の形状に従って、第二ボックス形ボディ15′の上方周縁部17′は、平面図で見て、閉じた矩形の3辺と、弧状の第四辺とからなる形状を有している。或いは、上方周縁部17′は、平面図で見て、例えば実質的に矩形または円形にすることができ、かつ第一ボックス形ボディ4′は角柱状または円筒状にすることができる。
図1から図4の実施形態とは異なり、第二ボックス形ボディ15′は、側面16′にいかなるホールも設けられていない。
【0025】
第二ボックス形ボディ15′の底20′の下面(底の実質的に中央が有利である)には、円筒状のピン53が設けられている。このピン53は、第一ボックス形ボディ4′の底9′のアパーチュア11′内に挿入され、これにより、第二ボックス形ボディ15′は第一ボックス形ボディ4′内でスライドできる。より詳しくは、円筒状ピン53の直径は、アパーチュア11′の直径よりも小さい。第二ボックス形ボディ15′の底20′には更に、好ましくは円形の1つ以上の貫通アパーチュア22′が設けられている。
第二ボックス形ボディ15′は、板状の形状を有する蓋23′により上部が閉じられる。蓋23′は、周辺突出部51およびその側壁16′を半径方向に押して、蓋の周縁部を第二ボックス形ボディ15′のシート52と弾性的に係合させることにより、シート52との摩擦により一時的に拘束される。
【0026】
ピン53は、使用時に、第一ボックス形ボディ4′の底9′のアパーチュア11′内に配置されるのが有利である。底9′からはピン53の下端部が下方に突出し、この下端部と、ワッシャまたは小ディスク27′(この直径はアパーチュア11′の直径よりも大きい)とが連結される。ワッシャ27′は、例えば、ピン53の端部およびワッシャ27′の中央ホールの適当な突出部およびこれに対応するノッチを介して、好ましくは着脱可能に連結され、これによりワッシャ27′を、ピン53により塞ぐことおよび塞ぎ解除することができる。ワッシャ27′と、第一ボックス形ボディ4′のアパーチュア11′の周縁部との係合により、第二ボックス形ボディ15′がこの外方に向かって突出することが制限され、アパーチュア11′が閉じられ、従って、外部から第二ボックス形ボディ15′の内部にアクセスすることはできなくなる。
前記弾性変形可能要素(図5および図6には示されていない。ピン53と同軸状に配置されるスプリングで構成するのが有利である)が、第二ボックス形ボディ15′の底20′と第一ボックス形ボディ4′の底9′との間に介在される。
【0027】
また、図5および図6の容器は、使用者の足が、この容器(歩行フェーズにあるのが好ましい)が設けられた履物構造内に入れられると、能動位置を占めることができる。この能動位置では、第一ボックス形ボディ4′が第二ボックス形ボディ15′内に挿入されておりかつワッシャ27′は第一ボックス形ボディ4′のアパーチュア11′の周縁部から間隔を隔てている。これにより、第二ボックス形ボディ15′の内部には、外部から、ピン53(ピンは、アパーチュア11′の直径より小さい直径を有する)とアパーチュア11′の周縁部との間のスペース、両ボックス形ボディ4′、15′の底部9′20′の間の間隙(この間隙に反作用スプリングが介在される)、および第二ボックス形ボディ15′の底20′のアパーチュア22′を介して、アクセスできる。
有利なことは(但し、必須ではない)、前記能動位置に一致するように、蓋23′および第二ボックス形ボディ15′の周辺突出部51は、第一ボックス形ボディ4′の周辺突出部6′の平面と実質的に同じ平面内に配置されることである。
【0028】
図1から図4に示した実施形態と同様に、アッパーの内側から水分を収集して、容器を収容するシート3に搬送する既知の形式の手段は、図5および図6の容器を備えた履物構造のソール内に配置される。この手段は、図1に示したものと非常に良く似た態様で、互いに連通する一連のチャンバを形成するソール内の複数の仕切りバッフルと、空気を容器のシートにガイドできる小チューブで形成するのが有利である。水分を収集して容器を収容するシートに搬送するこのような手段には更に、図1に示したのと同様に、ソール上に重ねることができるインナーソールを設けることができ、このインナーソール上には、着脱可能なインソールを配置できる。
【0029】
図5および図6の容器の作動は、図1から図4の容器と同じである。
使用者の足が履物内に入れられていない場合には、ピン53と同心状の反作用スプリングが、第二ボックス形ボディ15′を第一ボックス形ボディ4′の外側に押している。かくして、第二ボックス形ボディ15′の周辺突出部51およびこれに連続する蓋23′が、第一ボックス形ボディ4′の周辺突出部6′が横たわる平面の外側に突出し、ピン53に連結されるワッシャ27′は第一ボックス形ボディ4′の底9′に対して押付けられた状態に維持され、かくして第一ボックス形ボディ4′に形成されたアパーチュア11′を閉じている。このような状態では、ソールのシート内に存在する湿り空気は、第二ボックス形ボディ15′内に入ることはできず、かつ該第二ボックス形ボディ15′内に収容された物質が新鮮な湿り空気に接触してゲル化することはない。
ひとたび足が履物内に入れられると、足のヒールが、インソールを介して、蓋23′および第二ボックス形ボディ15′の連続する周辺突出部を押し、これにより、第二ボックス形ボディ15′の周辺突出部51が第一ボックス形ボディ4′の周辺突出部6′の実質的に同じ平面上に位置するまで、第二ボックス形ボディ15′を、ピン53と同心状の反作用スプリングの作用に抗して、第一ボックス形ボディ4′の底9′の方向に押しやる。
【0030】
このような能動位置では、アパーチュア11′がワッシャ27′により塞がれることはなく、空気は、第二ボックス形ボディ15′の底20′のアパーチュア22′を介して、第二ボックス形ボディ15′内のソールシートから流入する。かくして、アッパー内に収容された湿り空気は、湿り空気をアッパーの内側から収集してシートに搬送する既知の形式の前記手段を通って、容器を収容するシート内に搬送され、従って湿り空気は、第一ボックス形ボディ4′の底9′のアパーチュア11′および第二ボックス形ボディ15′の底20′のアパーチュア22′を通って、吸着した水を解放することなく水分を吸着できる物質を収容している第二ボックス形ボディ15′内に流入する。
好ましくは(但し、必須ではない)、容器は外部からアクセスでき、従って、水分を吸着できる物質がその吸着能力を喪失した場合には、このような物質を収容している第二ボックス形ボディ15′が、第一ボックス形ボディ4′と一緒に取出されて、新しい同じコンポーネンツに取替えられるか、蓋23′を取外すことにより物質が第二ボックス形ボディ15′内に再び入れられる。
【0031】
本発明による容器の他の実施形態は、ボックス形ボディの内部を外部(より詳しくは同じ容器を収容するシート)に連通させる少なくとも1つの空気入口を備えたユニークなボックス形ボディで構成される。このユニークなボックス形ボディには、好ましくは使用者の足により作動される入口開閉手段を設けるのが有利である。これにより、歩行フェーズ(足が履物内に入れられているとき)では、前記容器が能動位置を占め、この能動位置では、前記開閉手段が少なくとも1つの入口を開き、空気が、容器(容器内には、水分吸着物質が水を解放しないように有利に収容されている)を収容するシートからボックス形ボディの内部に流入できるようにする。一例として、このような開閉手段はダイアフラムで構成でき、このダイアフラムは、スプリングによりボックス形ボディの貫通ホールの閉位置に維持されかつ使用者の足の圧力により移動され、従ってホールを開き、ボックス形ボディの内部をアッパーの内部と連通させるように構成される。
容器には、除湿剤と組合せる代わりにまたは除湿剤と組合せて、空気中に放出されかつ能動位置においてアッパー内部に到達する足治療のための少なくとも1つの薬剤を収容することができる。
【0032】
かくして、本発明によりアッパー内側の水分を低減でき、従って使用者の快適性を改善し、悪臭、かび類および菌類の発生を防止できる履物構造が考えられたことから、本発明は予期した目標および目的に到達したことは明白である。本発明は、特に、足の発汗が非常に多く、このため冬期に汗が足を冷やすことが証明されているので、作業シューズの場合に有利である。
また、水分を吸収できる物質は、使用者の足が履物内に入れられているときのみに、シート内に存在する湿り空気の作用を受けるため、このような物質の寿命は従来技術と比較して非常に長く、従って、物質の交換を頻繁に行う必要がなく、費用を節約できる。
また、水分はタンク内に蓄積され、水分はタンクから使用者の手作業によってのみ排出されるため、水分が履物のソールまたは他のパーツと接触することはなく、これによりパーツの劣化の危険がなくなる。
また、本発明による履物構造はシートとソール底とを連結するダクトが全く存在しないため、詰まりが生じる可能性の問題は存在しない。
【0033】
本発明には幾つかの変更を考え得ることは明白であるが、全ての変更は本発明の概念の範囲内のものである。
使用される物質並びに実施形態の単一コンポーネンツのサイズは、特定の所要条件に基いて定められることは明白である。
或る異なる機能を遂行する種々の手段は、図示の実施形態のみに共存するものではなく、図示しない多くの実施形態に存在するものでもよい。
長所としてまたは適したものとして示した特徴は、省略することもできるし、均等物と置換することもできる。
以上、本発明をその好ましい実施形態により非制限的態様で例示しかつ説明したが、当業者ならば、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更をなし得ることは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による履物の構造を示す分解図である。
【図2】図1の履物構造のソール内に作られたシートの中心を通る横断面図であり、第二ボックス形ボディが外部位置に保持されているところを示すものである。
【図3】図1の履物構造の図2と同様な横断面図であり、第二ボックス形ボディが能動位置にあるところを示すものである。
【図4】第一および第二ボックス形ボディ、水分収集タンクを示す分解斜視図である。
【図5】本発明による容器の第二実施形態を上方から見た分解斜視図である。
【図6】図5の容器を下方から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1 履物構造
2 ソール
3 シート
4 第一ボックス形ボディ
5 上方周縁部
6 周辺突出部
15 第二ボックス形ボディ
29 仕切りバッフル
32 スリット
33 小チューブ
35 インナーソール
40 インソール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソール(2)が連結されるアッパーと、少なくとも1つの入口(19、22′)が設けられた、少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)からなる容器と、歩行フェーズでは、前記少なくとも1つの入口(19、22′)がアクセス可能でかつアッパーの内側に連通できる能動位置に維持される前記少なくとも1つの入口(19、22′)を開閉する手段(4、7、4′、27′)とを有する優れた快適性をもつ履物構造において、前記開閉手段(4、7、4′、27′)は他のボックス形ボディ(4、4′)を有し、該ボックス形ボディ(4、4′)内には、少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)が、弾性変形可能要素(28)に抗してスライドできる態様で連結されていることを特徴とする履物構造。
【請求項2】
前記弾性変形可能要素(28)は、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)と他のボックス形ボディ(4、4′)との間に介在されていることを特徴とする請求項1記載の履物構造。
【請求項3】
前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)の底(20、20′)は、他のボックス形ボディ(4、4′)の底(9、9′)に対し、平面図で見て実質的なカウンタ形状を有することを特徴とする請求項1または2記載の履物構造。
【請求項4】
前記容器を収容するシート(3)および前記シート(3)の内側から水分を収集しかつ前記シート(3)に搬送する手段(29、30、31、32、33、34、37a、37b、38a、38b、39、41)は、ソール(2)内で、好ましくは着脱可能な態様で、より好ましくはヒールゾーン内に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項5】
前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)は、中空で上方に開放しておりかつ蓋(23、23′)により閉じることができることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項6】
前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)は、実質的に平行六面体または角柱状または円筒状の形状を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項7】
前記他のボックス形ボディ(4、4′)は上方周縁部(5、5′)を有し、該上方周縁部(5、5′)から、周辺突出部(6、6′)が前記上方周縁部の外側に向かって半径方向に突出しており、周辺突出部は実質的に平らな形状を有していることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項8】
前記開閉手段(4′、27′)は更に、成形円筒状ピン(53)を有し、該円筒状ピンは、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15′)の底(20′)に設けられていて、他のボックス形ボディ(4′)の底(9′)のアパーチュア(11′)内に挿入でき、ピンの下端部は前記底(9′)から下方に突出し、前記他のボックス形ボディ(4′)の底(9′)のアパーチュア(11′)より大きい直径をもつワッシャまたは小ディスク(27′)が前記ピンの下端部に連結され、前記少なくとも1つの入口が前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15′)の底(20′)の1つ以上のアパーチュア(22′)からなり、ワッシャ(27′)は、能動位置において、前記他のボックス形ボディ(4′)の底(9′)のアパーチュア(11′)から間隔を隔てられることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項9】
前記除湿剤および/または医薬物質は、吸着した水を解放することなく流れを吸着できることを特徴とする請求項8記載の履物構造。
【請求項10】
前記他のボックス形ボディ(4′)の周辺突出部(6′)は、上方周縁部(5′)に隣接する内側ゾーンに、第一シート(50)を形成するノッチを有し、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15′)は上方周縁部(17′)を備え、該上方周縁部(17′)からは、該周縁部の外側に向かって周辺突出部(51)が半径方向に突出しており、該周辺突出部(51)は、前記他のボックス形ボディ(4′)の第一シート(50)内に収容されることを特徴とする、請求項7に従属するときは請求項8または9記載の履物構造。
【請求項11】
前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15′)の周辺突出部(51)は、上方周縁部(17′)に隣接する内側ゾーンに、蓋(23′)を収容できる第二シート(52)を形成するノッチを有し、第二シート(52)は、好ましくは実質的に板状の形状を有し、より好ましくは、第二シートの周縁部が、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15′)のシート(52)と弾性的に係合できるサイズを有することを特徴とする請求項3に従属するときは請求項10記載の履物構造。
【請求項12】
前記弾性変形可能要素は、ピン(53)に同心状に配置されるスプリングであることを特徴とする請求項2に従属するときは請求項8から11のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項13】
前記容器は更に、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)に連通する水分収集タンク(12)を有し、前記開閉手段(4′、27′)は更に、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)と前記他のボックス形ボディ(4)との間に介在された弁(24)を有し、前記少なくとも1つの入口は、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)および前記他のボックス形ボディ(4)にそれぞれ設けられた第一および第二ホール(8、19)からなり、該第一および第二ホール(8、19)は、能動位置において相互に対面するように維持されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項14】
前記タンク(12)は、平面図で見て、前記他のボックス形ボディ(4)の底(9)に対して実質的にカウンタ形状を有することを特徴とする請求項13記載の履物構造。
【請求項15】
中空で上方に開放している前記他のボックス形ボディ(4)は、第一貫通アパーチュア(11)が形成された底(9)を有し、第一貫通アパーチュア(11)は、前記他のボックス形ボディ(4)に対して着脱可能に下方に連結されるタンク(12)に連通し、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)は底(20)を備え、該底(20)には1つ以上の貫通アパーチュア(22)が形成されており、該貫通アパーチュアには、能動位置に到達したときに作動できる弁(24)が関連していることを特徴とする請求項13または14記載の履物構造。
【請求項16】
前記第一ホール(8)は、前記他のボックス形ボディ(4)の側面(7)を形成する互いに平行な2つの壁に形成されていることを特徴とする請求項6に従属するときは請求項13から15のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項17】
前記他のボックス形ボディ(4)の底(9)の周縁部の近傍の外面には、第一周縁部の実質的に垂直な棚(10)を形成する第一ノッチすなわちスケアスメント周縁部が形成されていることを特徴とする請求項13から16のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項18】
前記タンク(12)は、側壁(13)の自由端に対応して、実質的に垂直な第二棚(14)を形成する第二ノッチすなわちスケアスメントを有し、第二棚(14)は、使用時に、前記他のボックス形ボディ(4)の底(9)の第一棚(10)と係合できることを特徴とする請求項17記載の履物構造。
【請求項19】
前記第二棚(4)の水平平面上での突出部が、第一棚(10)の同じ水平平面上の突出部内に位置し、第一および第二棚(10、14)は、タンク(12)の側壁(13)の、タンクの外方に向かう所定弾性撓みにより相互に連結されることを特徴とする請求項18記載の履物構造。
【請求項20】
第三周辺棚(18)を形成する第三スケアスメントすなわちノッチは、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)の側面(16)の内方で、該側面の上方周縁部(17)から出発するように形成されていることを特徴とする請求項13から19のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項21】
前記蓋(23)は板状の形状を有し、かつその周縁部が、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)の側面(17)上に形成された第三棚(18)と係合するように配置されるサイズを有することを特徴とする請求項5に従属するときに請求項20記載の履物構造。
【請求項22】
前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)の底(20)には第三貫通ホール(21)が形成されており、該第三貫通ホール(21)に対して側方には1つ以上の第二貫通アパーチュア(22)が形成されていることを特徴とする請求項13から21のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項23】
前記弁(24)は、好ましくは円筒状のステム(25)で構成され、該ステムの直径は、第三ホール(21)の直径より大きくかつ第一アパーチュア(11)の直径より小さく、ステム(25)の側面で、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)の内部に面する上端部の近傍には環状溝(26)が形成されており、該環状溝(26)は第三ホール(21)の直径より小さい直径を有し、これにより、第三ホール内に配置されて、前記少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15)に対する弁(24)の位置を拘束することを特徴とする請求項22記載の履物構造。
【請求項24】
前記ステム(25)の上端部は、第三ホール(21)の一方向挿通を容易にするため、実質的に半球形であることを特徴とする請求項23記載の履物構造。
【請求項25】
前記ステム(25)は、使用時に、第一アパーチュア(11)の内部に取付けられ、第一アパーチュア(11)からステム(25)の下端部がタンク(12)の方向に突出し、該下端部と、前記第一アパーチュア(11)の直径より大きい直径をもつワッシャすなわち小ディスク(27)とが連結されることを特徴とする請求項23または24記載の履物構造。
【請求項26】
前記弾性変形可能要素は、弁(24)と同心状に配置されるスプリングであることを特徴とする請求項13から25のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項27】
インナーソール(35)を有し、該インナーソール(35)はソール(2)上に重ねることができかつヒールゾーンに形成された第四ホール(36)を備え、該第四ホール(36)は使用時にソール(2)のシート(3)に対して上方に配置され、前記他のボックス形ボディ(4)は、使用時に、第四ホール(36)内に配置されかつほぼ全体がシート(3)内に配置され、かつ第四ホール(36)の周縁部に一致するインナーソール(35)の上面により周辺突出部(6、6′)が支持されて、シート(3)から突出することを特徴とする請求項7または請求項7に従属するときは請求項8から26のいずれか1項記載の履物構造。
【請求項28】
前記能動位置において、前記少なくとも1つの入口(19、22′)はシート(3)の内部に連通し、シート(3)は、水分を収集して搬送する手段を介してアッパーの内側に連通し、前記水分を収集して搬送する手段は、ソール(2)内に形成された一連のチャンバ(31)を備え、該チャンバ(31)はスリット(32)を介して互いに連通しており、小チューブ(33)が、空気をチャンバ(31)からシート(3)にガイドでき、スリット(38a、38b)に連続するスロット(37a、37b)および第五ホール(39)がインナーソール(35)に形成され、溝を介して相互連結された第六ホール(41)が、インナーソール(35)上に着脱可能に配置されるインソール(40)に形成されていることを特徴とする請求項27記載の履物構造。
【請求項29】
少なくとも1つの入口(19、22′)が設けられた、少なくとも1つの除湿剤および/または医薬物質を収容するボックス形ボディ(15、15′)を有する容器において、請求項1から28のいずれか1項記載の履物構造内で使用できることを特徴とする容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−501604(P2009−501604A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−522186(P2008−522186)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際出願番号】PCT/IT2006/000553
【国際公開番号】WO2007/010583
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(508020454)ジェネラツィオーネ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (1)
【出願人】(508020465)マンリオ パラディシ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ (1)
【Fターム(参考)】