説明

充電スタンドの運用管理サーバおよび充電スタンドの運用管理システム

【課題】充電時間をより正確に予測し、待ち時間を正確に伝えたり、予約スケジュールの管理を容易に行ったりする。
【解決手段】電気車両の充電器24と、充電器24を管理するコントローラ21とを有した複数の充電スタンドユ1の各コントローラ21からインターネット17を介して取得した情報に基づいて、複数の充電スタンドユ1の各充電待ち時間を予測する機能を備え、次の充電申込者あるいは充電予約者からの申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて申込みを受け付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電スタンドの運用管理サーバおよび充電スタンドの運用管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動力用のバッテリを搭載し、当該バッテリに充電された電力を使用して走行する電気自動車に充電を行う充電スタンドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された充電スタンドは、車両バッテリよりも大容量の蓄電器を備え、当該蓄電器に商用電源からの電力によって充電を行うとともに、蓄電器から放電して車載バッテリに充電を行わせる。
ところで、電気自動車のバッテリを充電するためには、時間がかかるため、充電スタンドがあっても、他の電気自動車が充電中であれば、充電を行うことができず、電気自動車の運行計画を立てることができないという不具合が生じる。
上記不具合を解決するために、特許文献2記載の技術は、電気自動車の現在位置周辺に存在する充電スタンドを抽出し、抽出された充電スタンドの位置および当該充電スタンドに設置されている充電器の利用可能情報を提供することにより、充電スタンドに到着後、直ちにまたは所定時間以内に充電を開始できる充電スタンドに関する情報を電気自動車のユーザに提供するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−115732号公報
【特許文献2】特開2003−262525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献2記載の技術は、直ちにまたは所定時問以内に充電スタンドを利用する場合については、現在の充電スタンドの利用状況に基づいて待ち時間が少ない充電スタンドを特定することが可能であったが、電気自動車に搭載されるバッテリの性能や容量、使用期間や使用状況による劣化具合、バッテリの残容量などが一定ではないため、個々のバッテリについて個別の事情を考慮した充電時間を予測することは行っていない。
したがって、特許文献2記載の技術を、インターネットなどの通信ネットワークを介して利用申込等を各ユーザが行うシステムに適用しても、充電対象のバッテリの実際の状態(充電状態、劣化状態など)がどのような状態であるのかを考慮した先々の予約などのスケジューリングを行うことはできず、スケジューリングを行う場合には、充電時間に余裕を持って行う必要があり、効率的な充電スタンドの運用が行えないおそれがあった。
また、電気自動車の充電はガソリンの給油に対して時問がかかる上に、充電スタンドの普及の過渡期や、普及率が低い地域や利用過多の地域では充電スタンドの利用待ちが発生する可能性がある。また無人で運用される充電スタンドでは待っている利用者と、予約利用者等の優先的に利用を行える利用者との問でトラブルが発生することも考えられる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、充電時間をより正確に予測し、待ち時間を正確に伝えたり、予約スケジュールの管理を容易に行ったりすることが可能な充電スタンドの運用管理サーバおよび充電スタンドの運用管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1態様は、充電スタンドでの車両バッテリへの充電の申込みを受け付けるサーバであって、充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて充電巾込みを受け付けることを特徴としている。
上記構成によれば、サーバは、充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測し、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて充電申込みを受け付ける。
したがって、充電スタンドにおける充電スケジュールをより効率的なものとすることができ、ひいては充電スタンドにおける各ユーザの実効的な待ち時間を減少させてユーザの利便性を向上できるとともに、充電スタンドの運用効率を向上できる。
【0007】
本発明の第2態様は、第1態様において、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間に基づいて、充電開始可能時刻を提示して充電申込みを受け付けることを特徴としている。
上記構成によれば、充電申込者は、少なくとも提示された充電開始可能時刻に充電スタンドに赴けばよいため、充電待ちのために早めに充電スタンドに行ったりする必要が無く、充電スタンド近辺で渋滞を招いたりすることがない。
【0008】
本発明の第3態様は、第2態様において、前記サーバは、複数の充電スタンドのうち、前記充電申込者が選択したいずれかの充電スタンドにおける車両バッテリへの充電の申込みを受け付けることが可能であり、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて、複数の充電スタンドのそれぞれに予測される充電待ち時間に基づいて、より待ち時間の少ない推奨充電スタンドおよび当該推奨充電スタンドにおける充電可能時刻を提示して前記充電申込者に選択を促す、ことを特徴とする。
上記構成によれば、利用者は、より待ち時間の少ない充電スタンドを容易に把握することができ、より最適な充電スタンドを適宜選択して利用でき、利便性が向上する。
【0009】
本発明の第4態様は、充電スタンドでの車両バッテリへの充電の予約を受け付けるサーバであって、充電予約者からの充電の予約があった場合に、充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間を反映させて充電予約を受け付けることを特徴としている。
上記構成によれば、サーバは、充電予約者からの充電の予約があった場合に、充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時問を予測し、次の充電予約者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて充電予約を受け付ける。
したがって、充電スタンドにおける充電予約スケジュールをより効率的なものとすることができ、ひいては充電スタンドにおける各ユーザの待ち時間をなくしてユーザの利便性を向上できるとともに、充電スタンドの実効的な運用効率を向上できる。
【0010】
本発明の第5態様は、第4態様において、次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間に基づいて、充電開始可能時刻を提示して充電申込みを受け付けることを特徴としている。
上記構成によれば、充電予約者は、少なくとも提示された充電開始可能時刻に充電スタンドに赴けばよいため、充電待ちのために早めに充電スタンドに行ったりする必要が無く、充電スタンド近辺で渋滞を招いたりすることがないとともに、充電スタンドにおける充電スケジュールの組立を効率的に行え、充電スタンドの効率的な運用が行える。
【0011】
本発明の第6態様は、電気車両のバッテリ充電器と、前記バッテリ充電器を管理するコントローラとを有した複数の充電スタンドと、充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、前記コントローラからネットワークを介して取得した充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させていずれかの充電スタンドに対する充電申込みを受け付けるサーバと、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、サーバは、充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、コントローラからネットワークを介して取得した充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測し、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させていずれかの充電スタンドに対する充電申込みを受け付ける。
したがって、各充電スタンドにおける充電スケジュールをより効率的なものとすることができ、ひいては各充電スタンドにおける各ユーザの実効的な待ち時間を減少させつつ、各充電スタンドの運用効率を向上できる。
【0012】
本発明の第7態様は、電気車両のバッテリ充電器と、前記バッテリ充電器を管理するコントローラとを有した複数の充電スタンドと、充電予約者からの充電の予約があった場合に、前記コントローラからネットワークを介して取得した充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間を反映させていずれかの充電スタンドに対する充電予約を受け付けるサーバと、を備えことを特徴としている。
上記構成によれば、サーバは、充電予約者からの充電の予約があった場合に、コントローラからネットワークを介して取得した充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基ついて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測し、次の充電予約者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させていずれかの充電スタンドに対する充電予約を受け付ける。
したがって、各充電スタンドにおける充電スケジュールをより効率的なものとすることができ、ひいては各充電スタンドにおける各ユーザの実効的な待ち時間を減少させつつ、各充電スタンドの運用効率を向上できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、充電時間をより正確に予測し、予約待ち時間を正確に伝えたり、予約スケジュールを管理したりを容易に行え、ユーザの利便性を向上させることができ、充電スタンドの運用効率を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態の充電スタンドの運用管理システムの概要構成ブロック図である。
【図2】ユーザデータベースのデータフォーマットの一例の説明図である。
【図3】課金データベースのデータフォーマットの一例の説明図である。
【図4】利用データベースの構成説明図である。
【図5】ユーザ登録処理の処理フローチャートである。
【図6】予約申込、充電順番待ち申込をユーザが行う場合のシーケンスフローチャートである。
【図7】予約申込画面の一例の説明図である。
【図8】充電順番待ち申込画面の一例の説明図である。
【図9】予約処理におけるスケジュール管理の処理フローチャートである。
【図10】予測充電時間算出処理の処理フローチャートである。
【図11】予約申込画面の一例の説明図である。
【図12】受付結果画面としての充電スタンド予約完了画面の一例の説明図である。
【図13】受付結果画面としての充電順番待ち受付完了画面の一例の説明図である。
【図14】順番待ち処埋の処理フローチャートである。
【図15】順番待ち処理の説明図である。
【図16】充電スタンドの充電器における充電スケジュールの一例を示す。
【図17】充電完了後のフィードバック処理フローチャートである。
【図18】充電スタンド利用状況画面の一例の説明図である。
【図19】予約申込画面の一例の説明図である。
【図20】予約処理の処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、実施形態の充電スタンドの運用管理システムの概要構成ブロック図である。
充電スタンドの運用管理システム10は、大別すると、複数の充電スタンド11と、管理サーバ(運用管理サーバ)12と、複数の基地局13が接続された電話回線網14と、複数の携帯電話端末15と、複数のユーザPC端末16と、を備えている。
さらに充電スタンドの運用管理システム10は、インターネット17を介して、管理サーバ12に対し、複数の充電スタンド11、電話回線網14、電話回線網14を介した複数の携帯電話端末15および複数のユーザPC端末16が通信可能に接続されている。
【0016】
充電スタンド11は、充電時に電気車両(主として動力用バッテリ)に接続されて電力を供給する充電コネクタ20を有するとともに、コントローラ21、操作パネル22およびディスプレイ23を内蔵した充電器24を一または複数(図1の例では3台)備えている。
コントローラ21は、通信インタフェースを有するマイクロコンピュータとして構成されており、インターネット17を介した通信を行う通信機能と、充電開始タイミング、充電終了タイミング、充電電力量あるいは充電器の故障状態を検出する状態検出機能と、充電時のユーザ認証を行うユーザ認証機能と、を備え、状態検出機能により検出した状態およびユーザ認証機能により得られたユーザ認証情報を通信機能により管理サーバ12に通知することとなっている。
ここで、状態検出機能は、充電コネクタ20の接続状態、図示しない電力量計の計測状態あるいは充電器24の各部に設けられた図示しない各種センサ(電圧センサ、電流センサ、短絡センサなど)による検出状態に基づいて実現される。
【0017】
また、ユーザ認証機能は、非接触型ICカードや携帯電話端末の通信機能などを用いて得られたユーザ認証情報(例えば、電話回線網から送られる電話番号情報、ユーザが入力したパスワード情報など)を用いて実現される。
管理サーバ12は、ユーザ情報を格納したユーザデータベース(DB)25、課金情報を格納した課金データベース(DB)26、各ユーザの充電スタンドの利用に関するデータを格納した利用データベース(DB)27、充電スタンド11の管理を行う充電スタンド管理処理部28および充電スタンド情報表示処理を行う充電スタンド情報表示処理部29を備えている。
【0018】
図2は、ユーザデータベースのデータフォーマットの一例の説明図である。
ユーザデータベース25は、ユーザを特定するためのユーザIDデータ31、ユーザ認証を行うための認証情報データ32、ユーザの車種に基づいて充電対象のバッテリ、バッテリの充電方法(充電電圧、充電電流、充電方式など)を特定するための車種データ33、過去の充電履歴を表す充電履歴データ34を備えている。
ここで、充電履歴データ34は、充電開始時のバッテリの残存容量を表す初期残存量データ35、充電に要した時間を表す充電時間データ36、充電を行った日付を表す充電日データ37、充電開始時刻を表す充電開始時刻データ38を備えている。
なお、初期残存量データ35としては、バッテリの初期電圧などが用いられる。また、充電時間データ36に代えて、充電完了時刻データを記憶することにより、充電開始時刻データ38および充電完了時刻データに基づいて充電時間をその都度算出するようにしても良い。
【0019】
本実施形態においては、充電料金の徴収を銀行口座からの引き落とし、クレジットカードによる決済、請求書の発行に伴う銀行振り込みなどにより課金を行っており、課金データを収集する必要があるので、管理サーバ12においては、課金データベース26を構築している。
図3は、課金データベースのデータフォーマットの一例の説明図である。
課金データベース26は、ユーザを特定するためのユーザIDデータ41、充電スタンド11を利用した日時を表す利用日時データ42、利用した充電スタンド11を特定するための利用充電スタンドデータ43、課金データ44と、を備えている。
ここで、課金データ44は、充電に利用した電力量を表す利用電力量データ45と、利用時点における電力単価を表す電力単価データ46と、利用電力量と電力単価との積の値となる利用量データ47と、を備えている。
ここで、電力単価が時期により異なる場合には、利用電力量データ45および電力単価データ46は、時期毎に区別して格納される。
なお、引き落とし口座などの実際の課金に必要な情報については、従前と同様の方法により、別途保持している。
したがって、利用量データ47に基づいて課金額を算出して引き落としなどを行うとともに、各ユーザに対し毎月利用報告書兼請求書を郵送し、あるいは図示しないインターネットのサイトにおいて各ユーザがアクセス可能な状態で公開するようになっている。
【0020】
図4は、利用データベースの構成説明図である。
利用データベース27は、複数のデータベースから構成されており、充電スタンドの所在地、充電器の設置台数、営業時間、営業日などのスタンド情報および充電スタンド毎(さらには、充電器毎)の充電スケジュールが格納されたスタンド情報データベース(DB)51と、車種毎の1回の充電に要した充電平均時間が、一日の時間帯毎、曜日毎、月毎、季節毎等に格納された車種充電情報データベース(DB)52と、各充電スタンドの時間帯毎の充電平均時間等の時間帯利用情報が格納された時間帯利用統計データベース(DB)53と、登録ユーザの利用状況の統計データを格納した利用統計データベース54と、を備えている。
ここで、利用統計データベース54には、各登録ユーザについて、一日の時間帯毎、曜日毎、月毎、季節毎、充電スタンド毎等の充電平均時間のデータ(平均時間および標準偏差)が格納されており、予測充電時間が充電平均時間よりも大幅にずれる場合には、充電平均時間に近づくように補正を行い、更新するようにしている。
【0021】
次に運用管理システム10のユーザ(利用者)となるためのユーザ登録処理について説明する。このユーザ登録処理は、携帯電話端末15あるいは、ユーザPC端末16のいずれを用いても可能であるが、以下の説明においては、一例として、新規ユーザがユーザPC端末16及びインターネット17を介して管理サーバ12にアクセスして登録を行う場合について説明する。
図5は、ユーザ登録処理の処理フローチャートである。
新規ユーザが、自己のユーザPC端末16およびインターネット17を介して、管理サーバ12の新規ユーザ登録ページにアクセスすると、ユーザPC端末16の図示しないディスプレイの表示画面には、新規ユーザ登録画面が表示される(ステップS11)。
この新規ユーザ登録画面には、ユーザ名入力欄、ユーザ住所、携帯電話番号、パスワード等の入力欄、車種情報(車種、製造年度、形式など〉入力欄などが設けられており、ユーザは、ユーザ名を入力し(ステップS12)、ユーザ住所等のユーザ特定情報を入力し(ステップS13)、車種情報を入力する(ステップS14)。
【0022】
これにより管理サーバ12は、ユーザID発行処理を行い、新規ユーザ登録完了画面を表示し、発行されたユーザIDを新規ユーザ登録完了画面の所定のユーザID表示ウィンドウに表示する(ステップS15)。
次に管理サーバ12は、ユーザから取得したユーザ情報をユーザDB25に記憶して処理を終了する(ステップS16)。
【0023】
続いて、予約申込、あるいは、充電順番待ち申込を行う場合の処理について説明する。
図6は、予約申込、充電順番待ち申込をユーザが行う場合のシーケンスフローチャートである。
この予約申込、充電順番待ち申込は、携帯電話端末15あるいは、ユーザPC端末16のいずれを用いても可能であるが、以下の説明においては、一例として、ユーザが携帯電話端末15を介して管理サーバ12に対して予約申込、あるいは、充電順番待ち申込を行う場合の処理について説明する。
まず、ユーザは、携帯電話端末15を操作し、電話回線網14およびインターネット17を介して管埋サーバ12にログイン要求を行う(ステップS21)。
【0024】
この場合において、ログイン要求は、ユーザ登録処理において発行されたユーザIDを用いる。ここで、管理サーバ12側では、ユーザIDの他、電話回線網14から送信される携帯電話番号情報などを用いてユーザ認証のための情報としている。なお、ログイン要求をユーザPC端末16から行う場合には、携帯電話番号情報などの第三者による認証情報が得られないので、ユーザ登録処理において登録したパスワード情報の入力などが必要となる。
ログインが完了すると、管埋サーバ12は、ログイン完了応答を行い(ステップS22)、携帯電話端末15の表示画面には予約等入力画面が表示される(ステップS23)。
これにより、ユーザは、携帯電話端末15の操作部を操作して予約申込操作あるいは順番待ち申込操作を行う(ステップS24)。
【0025】
図7は、予約受付画面の一例の説明図である。
携帯電話端末15の表示画面15Aには、ユーザID入力欄15B、充電スタンド指定欄15C、予約希望日入力欄15D、充電を行いたいと所望する時間である充電希望時間を入力する充電希望時間入力欄15E、キースイッチKS1の操作が予約申込内容確定あるいは現在入力している内容の確定の指示となることを示す第1操作内容表示部15Fと、キースイッチKS2の操作が予約申込内容あるいは現在入力している内容のキャンセルの指示となることを示す第2操作内容表示部15Gと、を備えている。
【0026】
具体的には、図7の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、予約を希望する充電スタンド11は「△△ ○○店」であり、予約希望日は、「2009年10月11日」であり、充電希望時間は「30分」となっており、この場合、2009年10月11日において、30分充電を行える時間帯の予約の申込となる。
ユーザは、予約受付画面の入力が完了すると、その内容を確認した上で、キースイッチKS1を操作する。
これにより予約要求内容が確定し、受付要求が管埋サーバ12側に送信されることとなる(ステップS25)。
【0027】
図8は、充電順番待ち申込画面の一例の説明図である。
携帯電話端末15の表示画面15Aには、ユーザID入力欄15B、充電スタンド指定欄15H、キースイッチKS1の操作が充電順番待ち申込内容の確定あるいは現在入力している内容の確定の指示となることを示す第1操作内容表示部15Fと、キースイッチKS2の操作が充電順番待ち申込内容あるいは現在入力している内容のキャンセルの指示となることを示す第2操作内容表示部15Gと、を備えている。
具体的には、図8の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、充電順番待ちを希望する充電スタンド11は、「△△ ○○店」となっている。
【0028】
ユーザは、充電順番待ち申込画面の入力が完了すると、その内容を確認した上で、キースイッチKS1を操作する。
これにより充電順番待ち申込内容が確定し、充電順番待ち申込に対応する受付要求が管理サーバ12側に送信されることとなる(ステップS25)。
これらにより、管理サーバ12は、予約申込あるいは充電順番待ち申込に対応する受付要求を受信すると、当該受付要求が予約申込みに関するものであるのか否かを判別する(ステップS26)。
【0029】
ステップS26の判別において、当該受付要求が予約申込みに関するものである場合には(ステップS26:Yes)、予約処理(ステップS27)に処理を移行し、当該受付要求が充電順番待ち申込に関するものである場合には、順番待ち処理(ステップS28)に処理を移行する。
【0030】
次に、上述した予約処理(ステップS27)について詳細に説明する。
図9は、予約処理におけるスケジュール管理の処理フローチャートである。
予約要求を受信した管理サーバ12は、当該予約要求に対応する予約対象の充電スタンド11(あるいは、当該充電スタンド11の充電器24毎)の充電スケジュールをスタンド情報データベース51から取得する(ステップS31)。
続いて管理サーバ12は、取得した予約対象の充電スタンド11の充電スケジュールに基づいて、予約希望日入力欄15Dに入力された予約希望日に、予約希望時間入力欄15Eに入力された予約希望時間以前に予約があるか否かを判別する(ステップS32)。
ステップS32の判別において、予約がある場合には(ステップS32;Yes)、当該予約要求に対応する予約についてユーザが所望の充電時間を指定しているか否かを判別する(ステップS33)。
ステップS33の判別において、ユーザが所望の充電時間を指定している場合には(ステップS33;Yes)、処理をステップS35に移行する。
ステップS33の判別において、ユーザが所望の充電時間を指定していない場合には(ステップS33;No)、予測充電時間を算出する予測充電時間算出処理を行う(ステップS34)。
【0031】
ここで、予測充電時間算出処理について説明する。
図10は、予測充電時間算出処理の処理フローチャートである。
まず、管理サーバ12は、ユーザ登録があるユーザの予約であるか否かを判別する(ステップS45)。
ステップS45の判別において、当該ユーザのユーザ登録がなされている場合には(ステップS45;Yes)、ユーザおよび車種による充電時間算出を行う(ステップS46)。
具体的には、管理サーバ12は、ユーザデータベース25を参照して、ユーザが充電しようとしている車両に搭載されている車載バッテリの容量、種別、個数などを把握する。
これらの情報は、通常、車種(グレード、仕様)が定まれば、搭載しているバッテリの容量、種別、個数は定まるため、車種により判断することとなる。
【0032】
ところで、車載バッテリの充電に要する時間は、バッテリの充電状態、劣化度合いによって大きく異なることが知られている。例えば、経年劣化によれば、10年で容量が70%程度となってしまうため、充電に要する時間が大きく変動することとなる。また、バッテリの実容量(残容量)が大きければ、充電時間が比較的短くなり、バッテリの実容量(残容量)が小さければ、充電時間が比較的長くなる。
そこで、本実施形態においては、当該登録ユーザの過去の充電スタンド利用時の充電状況を統計的に処理して得られる利用統計データを格納した利用データベース27を参照して車種による判断を補正することとしている。例えば、上述した経年劣化を考慮する場合には、バッテリ容量の移動平均値を用いて充電に要する時間を補正することとなる。
【0033】
すなわち、ユーザによっては、バッテリ充電を行う状況(バッテリの充電状態、曜日、時間帯、季節、天気)などにある程度傾向がみられ、その時々の実際の充電時間と、予測充電時間との差である予測誤差の傾向が見いだされるので、利用統計データを利用して予測充電時間をより正確に算出することが可能となる。
具体的には、当該登録ユーザの当該時期(時間帯、曜日、季節、天気)における予測バッテリ残量を求め、当該登録ユーザの車種により指定される充電方法(充電電流、充電電圧などの設定に基づく充電パターン〉で充電した場合の充電予測時間を算出する。
【0034】
まず、時間帯について説明すると、各登録ユーザが通常利用する時間帯に要する充電時問と、各登録ユーザが通常利用しない時間帯に要する充電時間とは、異なる傾向がある。
これは、通常利用する時間帯は、登録ユーザが余裕を持って充電を行っていると考えることができ、その電池残量も登録ユーザ毎にほぼ同様の傾向を示すと考えられるからである。これは、例えば、早めに充電を行う傾向がある登録ユーザや、ぎりぎり残量が少なくなるまで待って充電を行う傾向がある登録ユーザなど様々な登録ユーザが存在するが、登録ユーザ毎にみれば、当該登録ユーザにおける充電要否の判断はほぼ変わらないからである。
【0035】
同様に曜日についても、例えば、通常、週に一度しか充電を行わない登録ユーザの場合、同一曜日であれば、同様の充電残量であることが予測されるが、通常充電を行わない曜日である場合には、電池残量が通常より少なくなっている可能性などが考えられるからである。また、土日などの渋滞が発生する可能性が高い曜日においては、消費電力量が増加し、予測充電時間が長くなるとして、例えば、5%増しとする。
また、時間帯については、夜間になればヘッドライトを含むライトを点灯させ、あるいは、渋滞時間帯などでは、消費電力量が増加し、予測充電時間が長くなるとして、例えば、5%増しとする。
また、季節については、電気車両の場合、エアコン(クーラー、ヒーター)等を利用する季節においては、通常よりも電力の消費が大きくなるため、充電頻度は高くなっているにも関わらず、充電時の電池残量もエアコンなどを利用しない場合と比較して電池残量が少なくなっている等の傾向を示す可能性が高く、これらの傾向を反映して充電時間を予測する必要があるからである。より詳細には、冬期はヒーターを使用しているので電池残量が少なくなり、予測充電時間が長くなるとして、例えば、20%増しとし、夏季はクーラーを使用しているので池残量が少なくなり、予測充電時間が長くなるとして、例えば、10%増しとする。
【0036】
また、天気については、雨などの場合にはワイパーを駆動する必要があるので、予測充電時間が長くなるとして、例えば、5%増しとする。
また、利用する充電スタンド側から見れば、充電スタンドの所在地および設置されている充電器の種類で電池残量および充電時間が大きく変動することとなる。
充電スタンドの所在地については、観光地あるいは市街地のいずれにあるかで、より観光地においては、遠距離を移動した後であると考えられ、電池残量がより少なくなっている傾向がみられる。また、充電スタンドが高台に位置しているような場合には、平地に位置する充電スタンドに比較して電池残量が少なくなっている傾向が見られる。
【0037】
また、設置されている充電器の種類が、急速充電器あるいは普通充電器のいずれであるかによって、単純に充電時間自体が変化することとなる。
したがって、時間帯、曜日、季節、充電スタンドの所在地、設置されている充電器の種類などに分類して利用データベース27に利用統計データを格納しておくことで、より正確な充電時間を予測することが可能となるのである。
【0038】
この場合において、ユーザの傾向に起因する状況(バッテリの充電状態、曜日、時間帯、季節)のみに基づいて算出した予測充電時間と、充電スタンドに起因する状況(所在地、設置充電器の種類)のみに基づいて算出した予測充電時間と、を別個に算出し、両者に所定の重み付けを行って予測充電時間を算出するようにすることも可能である。ここで、重み付けは、ユーザの傾向に起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間と、充電スタンドに起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間と、実際の充電に要した充電時間とを比較して、より実際の充電に要した充電時間に近いものの重み付けを大きくするようにすれば、より正確に充電時間を予測することが可能となる。例えば、初期状態においては、ユーザの傾向に起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間と、充電スタンドに起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間と、の重み付けを50:50とし、その後のデータ収集の結果、充電スタンドに起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間の方がより実際の充電に要した時間に近い場合には、充電スタンドに起因する状況のみに基づいて算出した予測充電時間の重みを重くする(例えば、25:75とす)。
【0039】
一方、ステップS45の判別において、ユーザ登録がなされていない場合には(ステップS45:No)、車種充電情報データベース52を参照して車種・仕様、充電スタンドの所在地、設置されている充電器の種類などに基づく充電時間算出(充電時間推定)を行う(ステップS47)。
具体的には、車種・仕様に基づいて対象となる車両に搭載されているバッテリの個数、容量、種類が定まるとともに、使用年数等の推定が可能であるので、当該バッテリの標準的な充電時間を算出する。そして、充電スタンドの所在地および設置されている充電器の種類に基づいて算出した充電時間を補正する。
すなわち、バッテリの個数、容量、種類に基づいて、標準充電時間を車種充電情報データベース52を参照して求め、推定した使用年数に基づいた劣化を考慮し、さらに充電スタンドの所在地および設置されている充電器の種類に基づいて予測される充電時間を算出することとなる。
この場合において、車種・仕様のみしか分からない場合等には、同様に車種充電情報データベース52を参照して得られる標準充電時間を読み出し、充電時間の算出に代える。
続いて管理サーバ12は、ステップS47において算出した充電時間を時間帯別の平均充電時間を考慮して補正して、より正確な充電予測時間を算出し(ステップS48)、処理をステップS35に移行する。
【0040】
管埋サーバ22は、全予約について処埋が終了したか否かを判別する(ステップS35)。
ステップS35の判別において、全予約について処理が終了していない場合には(ステップS35;No)、管理サーバ12は、処理を再びステップS33に移行して以下同様の処理を行い、充電時間が指定されていない全ての予約について予測充電時間の算出処理(ステップS34)を行うこととなる。
【0041】
ステップS32の判別において予約がない場合(ステップS32;No)、あるいはステップS35の判別において全予約について予測充電時間算出処理が終了した場合には(ステップS35;Yes)、管理サーバ12は、取得した予約対象の充電スタンド11の充電スケジュールに基づいて、予約希望日入力欄15Dに入力された.予約希望日に、充電順番待ちを行っている待ちユーザがいるか否かを判別する(ステップS36)。なお、実際には、予約希望日が当日である場合にだけ、充電順番待ちを行っているユーザが存在するはずであるので、予約希望日が当日以外の場合には、充電順番待ちを行っているユーザは存在せず、常にステップS36の判別は、Noとなる。
ステップS35の判別において、充電順番待ちユーザがいる場合には(ステップS36;Yes)、当該充電順番待ちユーザが所望の充電時間を指定しているか否かを判別する(ステップS37)。
ステップS37の判別において、充電順番待ちユーザが所望の充電時間を指定している場合には(ステップS37;Yes)、処理をステップS39に移行する。
ステップS37の判別において、充電順番待ちユーザが所望の充電時間を指定していない場合には(ステップS33;No)、当該充電順番待ちユーザについて予測充電時間を算出する予測充電時間算出処理を行う(ステップS38)。
【0042】
続いて管理サーバ12は、全ての充電順番待ちユーザについて処理が終了したか否かを判別する(ステップS39)。
ステップS39の判別において、全ての充電順番待ちユーザについて処理が終了していない場合には(ステップS39;No)、管理サーバ12は、処埋を再びステップS37に移行して以下同様の処理を行い、充電順番待ちユーザにより所望の充電時間が指定されていない全ての充電順番待ちユーザについて予測充電時間の算出処理(ステップS38)を行うこととなる。
ステップS36の判別において充電順番待ちユーザがいない場合(ステップS36;No)、あるいはステップS39の判別において全充電順番待ちユーザについて予測充電時間算出処理が終了した場合には(ステップS39;Yes),管埋サーバ12は、空き時間帯を抽出する処理を行う(ステップS40)。
続いて、管理サーバ12は、予約申込画面を通知して表示させる(ステップS41)。
【0043】
図11は、予約申込画面の一例の説明図である。
携帯電話端末15の表示画面15Aには、予約希望日(本実施形態では、2009年10月11日)における希望充電スタンドの予約タイムスケジュールが表示されるタイムスケジュール表示選択欄表示部15Iを備えている。このタイムスケジュール表示選択欄表示部15Iにおいて、予約タイムスケジュールは上下方向にスクロール可能となっており、携帯電話端末15の図示しないスクロールキー(例えば、上下に配置された数字キーの「2」と「8」)により所望の方向にスクロールされる。
【0044】
具体的には、図11の例の場合、タイムスケジュール表示選択欄表示部15Iには、申込チェック欄15Jと、時間帯表示欄15Kとが設けられており、複数の時間帯に関する情報が表示される。図11の場合には、時間帯「10:50−11:15」は、予約済状態であり、時間帯「11:15−12:00」は、空き状態であり、時間帯「12:00−12:40」は、予約済状態であり、時間帯「12:40−13:15」は、空き状態である。
この場合に、空き状態に対応する申込チェック欄15J1、15J2には、チェックボックスが表示されており、ユーザは、予約申込を行いたい時間帯に対応する申込チェック欄を選択してチェック状態(図11の場合、申込チェック欄15J1を選択状態[●])として、キースイッチKS1を操作する。
【0045】
これにより予約申込内容が確定し、予約申込要求が管埋サーバ12側に送信され、管理サーバ12では、予約申込受け受け処理がなされることとなる(ステップS42)。
これにより管理サーバ12は、スタンド情報データベース51における予約対象の充電スタンド11の充電スケジュールを更新して、予約処理((ステップS27)を終了する。
また、順番待ち処理の場合も同様の処理を行う。
そして、予約処理(ステップS27)、あるいは、順番待ち処理(ステップS28)による受付結果を通知する受付結果通知を携帯電話端末15に対して行う(ステップS29)。
これにより、携帯電話端末15の表示画面には、受付結果画面としての充電スタンド予約完了画面が表示されることとなる(ステップS30)。
【0046】
図12は、受付結果画面としての充電スタンド予約完了画面の一例の説明図である。
図12に示すように、携帯電話端末15の表示画面15Aには、ユーザID表示欄15L、充電スタンド表示欄15M、予約日表示欄15N、予約時刻表示欄15O、予約整理番号表示欄15P、キースイッチKS1の操作が表示画面15A(予約内容)の保存の指示となることを示す第1操作内容表示部15Fと、キースイッチKS2の操作が表示画面15A(予約内容)の保存を行わずに処理を終了する指示となることを示す第2操作内容表示部15Gと、を備えている。
具体的には、図12の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、予約した充電スタンドは「△△OO店」であり、予約日は、「2009年10月11日」であり、予約時刻(予約時間帯)は「11:15〜12:00」であり、予約整理番号は、「XXXX12A」となっている。
したがって、ユーザは、2009年10月11日の11時15分までに、充電スタンド「△△OO店」に出向き、予約整理番号「XXXX12A」を指定して、利用申込みを行うことにより、ユーザはすぐに充電器を利用できる状態となるので、現地での待ち時間を極力少なくし、かつ、確実に充電を行うことができる。
【0047】
図13は、受付結果画面としての充電順番待ち受付完了画面の一例の説明図である。
図13に示すように、携帯電話端末15の表示画面15Aには、ユーザID表示欄15L、充電スタンド表示欄15M、受付日表示欄15Q、利用可能予定時刻表示欄15R、充電待ち整埋番号表示欄15S、キースイッチKS1の操作が表示画面15A(充電順番待ち内容)の保存指示となることを示す第1操作内容表示部15Fと、キースイッチKS2の操作が表示画面15A(充電順番待ち内容)の保存を行わずに処理を終了する指示となることを示す第2操作内容表示部15Gと、を備えている。
具体的には、図13の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、予約した充電スタンドは「△△ OO店」であり、受付日は、「2009年10月11日」であり、充電スタンドの充電器の利用可能予定時刻(利用可能予定時間帯)は「13:15〜13:35」、充電待ち整理番号は、「XXXX12K」となっている。
したがって、ユーザは、2009年10月11日の13時15分までに、充電スタンド「△△ ○○店」に出向き、予約整理番号「XXXX12K」を指定して、利用開始の申込みを行うことにより、ユーザはすぐに充電器を利用できる状態となるので、現地での待ち時問を極力少なくして、充電を行うことができる。
【0048】
以上の説明は、充電開始前の処理であるが、管理サーバ12は、さらに、コントローラ21からの通知を受けて、充電後速やかに充電スタンド11の充電器24が開放されるように、当該充電.器24で充電中のユーザの携帯電話端末15あるいはユーザPC端末16に対応するメールアドレス宛に充電完了予定時刻の通知メールを送信するとともに、充電完了時には、充電完了通知メールを送信することとなっている。
その後、充電器24のコントローラ21は、充電開始可能となった時点、すなわち、充電を行ったユーザが充電コネクタ20を車両から抜いてから所定時間が経過したか、あるいは、操作パネル22を介してユーザが充電器24の解放指示を行った時点で、管理サーバ12に通知し、管理サーバ12は、当該充電スタンド11の待ち状況、予約状況を照合し、繰り上げ可能な際には、繰り上げ利用が可能なユーザの携帯電話端末15(あるいはPC端末)に対応するメールアドレス宛に繰り上げ利用が可能である旨の通知メールを送信する。なお、メールアドレスが未登録の場合にはこれらの処理は行われない。
【0049】
次に上述した順番待ち処埋(ステップS28)について詳細に説明する。
図14は、順番待ち処埋の処理フローチャートである。
まず管理サーバ12は、順番待ちの申込みがあった場合には、当該申込みを行ったユーザのユーザIDに基づいて利用DB27の利用統計DB54を参照し、当該ユーザの過去の充電利用のデータに基づいて上述した手順に基づいて、充電時間TCを予測する(ステップS51)。
次に管理サーバ12は、検索開始基準時刻を充電申込みがあった時刻(現在時刻)に設定する(ステップS52)。
続いて管理サーバ12は、充電スタンド11(あるいは、当該充電スタンド11の充電器24毎)の充電スケジュールをスタンド情報データベース51から取得し、検索開始基準時刻以降、最も早い時間帯にある空き時問を検索する(ステップS53)。
【0050】
そして管理サーバ12は、空き時間の長さがステップS51で求めた充電時間TCを越えているか否かに基づいて、当該空き時問で充電器の利用が可能であるか否かを判別する(ステップS54)。
ステップS54の判別において、当該空き時間で充電器の利用が可能である場合には(ステップS54;Yes)、管理サーバ12は、直ちに使用可能な場合には利用許可を含む受付結果通知を行い、所定時間後に利用可能な場合には、利用開始可能時刻および順番待整理番号を含む受付結果通知を行う(ステップS58)。
そして、管理サーバ12は、利用DB27を更新して処理を終了する(ステップS59)。
ステップS54の判別において、当該空き時間で充電器の利用が可能ではない場合には(ステップS54;No)、管理サーバ12は、検索開始基準時刻を当該空き時間の終わりの時刻に更新する(ステップS55)。
【0051】
続いて、管理サーバ12は、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間があるか否かを判別する(ステップS56)。
この場合において、所定時間は、ユーザが充電を完了し、当該充電スタンドから立ち去った後に、充電スタンド側で営業終了時に行う後片付けなどの作業が完了するのを考慮して適宜定められる。なお、24時間の営業の場合には、本ステップS56は、設ける必要がない。
ステップS56の判別において、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間がある場合には(ステップS56;Yes)、管理サーバ12は、処理を再びステップS53に移行し以下同様の処理を繰り返すこととなる。
ステップS56の判別において、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時測までに所定時間以上の時間がない場合には(ステップS56;No)、管理サーバ12は、当該日には利用ができない旨の利用不可通知を行って処理を終了する(ステップS57)。
【0052】
図15は、順番待ち処理の説明図である。
次に図15を参照してより具体的な順番待ち処理について説明する。なお、以下の説明においては、図14のフローチャートの処埋ステップ番号を参照している。
まず図15(a)に示すように、第1のユーザが時刻t1に順番待ちの申込RQ1を行った場合について説明する。
時刻t1において、第1のユーザが申込RQ1を行った時点では、充電器は充電中であるので、直ちに利用することはできない状態となっている。
したがって、管理サーバ12は、第1のユーザのユーザIDに基づいて当該ユーザの過去の充電利用のデータを参照し、上述した手順に基づいて、予測充電時間TC1(図15(b)参照)を算出する(ステップS51)。
【0053】
次に検索開始基準時刻を充電申込みがあった時刻t1に設定する(ステップS52)。
続いて管理サーバ12は、時刻t1(=検索開始基準時刻)以降、最も早い時間帯にある空き時間を検索する(ステップS53)。
具体的には、時刻t2から始まる空き時間(時刻t2〜時刻t3)が検索される。
この場合においては、空き時間の長さTV1(=t3−t2)が求めた充電時間TC1を越えているので、管理サーバ12は、当該空き時間で充電器の利用が可能であると判別し(ステップS54:Yes)、順番待ちW2として利用開始可能時刻(=t2)および順番待整理番号を含む受付結果通知を行う(ステップS58)。
そして、管理サーバ12は、利用DB27のスタンド情報データベース51を更新して処理を終了する(ステップS59)。
【0054】
次に図15(c)に示すように、第1のユーザが順番待ちの申込を行った後の時刻t4に第2のユーザが時刻t4に順番待ちの申込RQ2を行った場合について説明する。
時刻t4において、第2のユーザが申込RQ2を行った時点では、予約R1に対応する他のユーザにより充電器は充電中であるので、直ちに利用することはできない状態となっている。
したがって、管理サーバ12は、第2のユーザのユーザIDに基づいて当該ユーザの過去の充電利用のデータを参照し、上述した手順に基づいて、充電時間TC2(図15(d)参照)を予測する(ステップS51)。
【0055】
次に管理サーバ12は、検索開始基準時刻を充電申込みがあった時刻t4に設定する(ステップS52)。
続いて管理サーバ12は、時刻t4(=検索開始基準時刻)以降、最も早い時間帯にある空き時問を検索する(ステップS53)。
具体的には時刻t5から始まる空き時間(時刻t5〜時刻t6)が検索される。
この場合においては、空き時問の長さTV2(時刻t6−t5)が求めた充電時間TC2未満であるので、当該空き時間で充電器の利用が可能ではない(ステップS54;No)。
したがって、管理サーバ12は、検索開始基準時刻を当該空き時間の終わりの時刻t6に更新する(ステップS55)。
【0056】
続いて、管理サーバ12は、更新後の検索開始基準時刻t6から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間があるか否かを判別するが(ステップS56)、この場合には、更新後の検索開始基準時刻t6から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間があるので、処理を再びステップS53に移行する。
続いて管理サーバ12は、時刻t6(=検索開始基準時刻)以降、最も早い時間帯にある空き時間を検索する(ステップS53)。
具体的には時刻t7から始まる空き時間(時刻t7〜時刻t8)が検索される。
この場合においては、空き時間の長さTV3(=t8−t7)が求めた充電時間TC2を越えているので、当該空き時間で充電器の利用が可能であると判別し(ステップS54;Yes)、順番待ちW3として利用開始可能時刻(=t7)および順番待整埋番号を含む受付結果通知を行う(ステップS58)。
そして、利用DB27のスタンド情報データベース51を更新して処理を終了する(ステップS59)
【0057】
図16に充電スタンドの充電器における充電スケジュールの一例を示す。
具体的には、スタンド情報データベース51に格納された充電スケジュールは、図15に示すようになっている。
図16に示すように、ユーザU1、U2、U3の充電順番待ちが連続して入っている場合に、ユーザU1の当初の充電予測時間が20分であり(図16(a)参照)、実際の充電時間が10分であった場合には、管理サーバ12は、ユーザU2の充電開始予定時刻を、図16(b)に示すように、時刻tbから時刻t1に変更する旨の通知メールをユーザU2に対して送信することとなる。同様に管理サーバ12は、ユーザU3の充電開始予定時刻を、図16(b)に示すように、時刻t2から時刻t3に変更する旨の通知メールをユーザU3に対して送信することとなる。なお、充電順番待ちではなく、予約を行っているユーザU4については、ユーザU4からの申込みがない限りは、管理サーバ12が充電開始予定時刻を変更することはない。
【0058】
この場合において、
t0−t1=t2−t3
=10分(=実際の充電時間が短くなった時間)
とするのが最も空き時間E1を長くすることができ、他のユーザの予約を入れやすくなる。
しかしながら、実際の充電時間が短くなった時間があまりにも大きく、次のユーザの充電開始時刻が早まりすぎても対応できない場合もあり得るので、上限値(繰り上げ最大時間)を定めて繰り上げるようにしてもよい。例えば、繰り上げ最大時間を15分と、予め定めておけば、各充電順番待ちのユーザもそのつもりで対応することができ、より効率的な充電スタンド11の運用が行える。
【0059】
また、逆に実際の充電時間が繰り下がるおそれがある場合には、同様に繰り下げのために充電開始予定時刻を変更する通知メールを対応するユーザに通知することとなる。
この場合において、繰り下げについても上限値(繰り下げ最大時間)を定めておき、これを越える可能性がある場合には、現在の充電中のユーザの充電を中断するように構成することも可能である。これにより、バッテリの劣化に起因していつまでも充電が完了せず、延々と充電時間が延長されたりするのを防止することができる。なお、この場合には、当該バッテリを充電しているユーザに対し、劣化などに起因して充電が完了できない旨を通知した上で、充電を中断することとなる。
これにより、必要以上に後続の充電順番待ちのユーザに充電開始予定時刻の大幅な変更に伴う負担がかからないようにできる。
【0060】
次に充電完了後のフィードバック処理について説明する。
図17は、充電完了後のフィードバック処理フローチャートである。
充電完了後のフィードバック処理は、次回の充電完了時間の予測を行うためのデータを更新するための処理であり、これを行うことにより予測精度の向上を図っている。
上述したように、充電器24のコントローラ21は、充電開始可能となった時点、すなわち、充電を行ったユーザが充電コネクタ20を車両から抜いてから所定時間が経過したか、あるいは、操作パネル22を介して充電スタンド11の解放指示を行った時点で、管理サーバ12に通知することとなっており、これに対して、管理サーバ12は、充電完了受付通知を行い、充電時間算出を行う(ステップS61)。
【0061】
次に管理サーバ12は、予約申込あるいは充電順番待ち申込時に予測した予測充電時間との差(予測誤差)を算出する(ステップS62)。
次に管理サーバ12は、当該予測誤差に基づいて車種、仕様に基づく統計データを算出し、車種充電情報データベース52を更新する(ステップS)。
すなわち、車種に基づいて判別される車両、に搭載されたバッテリの種類、個数、容量(仕様)などと、予測誤差の平均値、散布度(標準偏差)を対応づけて車種充電情報データベース52を更新する(ステップS63)。
【0062】
次に当該ユーザが登録ユーザであるか否かを判別する(ステップS64)。
ステップS64の判別において、ユーザが登録ユーザである場合には(ステップS64;Yes)、ステップS62において算出した予測誤差を利用統計データベース54に登録するとともに、当該登録ユーザおよび車両における充電時開の平均値と散布度(標準偏差)の関係、予測誤差の平均値と散布度(標準偏差)との関係等を記憶する。また、充電の時間帯、充電の時期(季節)などによる統計処理を施し、充電の時間帯、充電の時期(季節)毎の統計データにより、利用統計データベース54における当該登録ユーザのデータを更新し、処理を終了する(ステップS65)。
この結果、今回予測した充電時間と実際の充電時間との誤差を含めた統計データが得られることとなり、次回以降、新たな統計データに基づいて、充電時間を予測することとなり、当該登録ユーザにおける予測充電時間の算出方法が更新されたことと等価となって、次回以降、より正確に予測充電時間を算出することが可能となる。
このように、充電を繰り返せば繰り返すほど、充電時間の予測は正確になり、充電スタンド11毎に、より正確な運用管理を行えるようになる。
【0063】
ステップS64の判別において、ユーザが登録ユーザでは無い場合には(ステップS64;No)、一日の時間帯毎に利用平均時間およびその散布度(標準偏差)を、一日、一月あるいは季節などにおいて統計処理を施し、時間帯利用情報データベース55を更新し、処理を終了する(ステップS66)。
以上の説明のように、本実施形態によれば、充電スタンド11の充電器24を利用するユーザ毎に充電予測時間を算出し、あるユーザより先に予約あるいは充電待ちをしているユーザの充電予測時間に基づいてより正確な充電待ち時間あるいは充電スケジュールを立てることとなるので、各充電スタンド11の運用効率の向上を図ることができるとともに、充電を行うユーザの待ち時間をより低減して、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0064】
以上の説明は、充電予約あるいは充電順番待ちを行う場合のものであったが、上記運用管理システム10を利用することにより、充電スタンド11の現在の利用状況をユーザが把握し、ユーザの利用においてより最適な充電スタンド11を利用できるように、充電スタンド利用状況を取得可能な構成とすることも可能である。
具体的には、例えば、上述した充電順番待ち申込みを行う際のオプション設定として、ユーザが指定した充電スタンド11の利用状況とともに、より待ち時間が短く、指定した充電スタンド11あるいはユーザの現在位置から所定距離範囲内にある充電スタンド11をおすすめ(推奨)充電スタンド11として、ユーザに提示するように構成する。
【0065】
図18は、充電スタンド利用状況画面の一例の説明図である。
図18に示すように、携帯電話端末15の表示画面15Aは、ユーザIDを表示するユーザID表示欄15L、ユーザが指定した充電スタンド名を表示する充電スタンド表示欄15M、充電スタンド利用状況問い合わせの日付を表示する日付表示欄15T、充電スタンド表示欄15Mに表示された充電スタンドにおける待ち時間を表示する待ち時間表示欄15Uと、お勧め充電スタンドの充電スタンド名を表示する充電スタンド表示欄15V、充電スタンド利用状況問い合わせの日付を表示する口付表示欄15W、充電スタンド表示欄15Vに表示された充電スタンドにおける待ち時間を表示する待ち時間表示欄15Xと、を備えている。
【0066】
さらに携帯電話端末15の表示画面15Aは、キースイッチKS1の操作が表示画面15Aに表示されている充電スタンドのうち、いずれかを図示しない上下カーソルキー(例えば、上下に配置された数字キーの「2」、「8」)により選択状態として指定した状態で、当該指定した充電スタンドの充電順番待ち申込の指示となることを示す第1操作内容表示部15Yと、キースイッチKS3の操作が表示画面15Aに表示されている充電スタンドのうち、いずれかを図示しない上下カーソルキーにより選択状態として指定した状態で、当該指定した充電スタンド11の地図表示の指示となることを示す第2操作内容表示部15Zと、キースイッチKS4の操作が次項目へのカーソル移動の指示となることを示す第3操作内容表示部15Z1と、キースイッチKS2の操作が前項目へのカーソル移動の指示となることを示す第4操作内容表示部15Z2と、を備えている。
【0067】
具体的には、図17の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、充電順番待ち対象として指定した充電スタンドは、「△△ OO店」であり、充電スタンド利用状況問い合わせの日付が2009年10月11日であり、当該指定した充電スタンドの待ち時間が現在15分であることを示している。
さらに、第1番目のおすすめ充電スタンドは、「△△ □□店」であり、充電スタンド利用状況問い合わせの日付が2009年10月11日であり、当該指定した充電スタンドの待ち時間が現在5分であることを示している。
【0068】
このように、利用状況を問い合わせた充電スタンド11のみならず、より待ち時間が短く、指定した充電スタンドあるいはユーザの現在位置から所定距離範囲内にある充電スタンドをおすすめ充電スタンドがユーザに提示されるので、充電スタンドの利用に際し、ユーザの選択の幅が広がり、よりユーザの利便性を向上させることが可能となる。
さらに、管理サーバ12側から見れば、複数の充電スタンド11全体の利用効率を向上することができ、複数の充電スタンドの効率的な運用が行えることとなる。
さらに、実際に利用されている充電スタンドの利用状況に偏りがあり、例えば、特定の充電スタンドの能力を上回っており、新たに充電スタンドを設置しようとする場合等には、どの辺りに新たな充電スタンドの設置をすれば良いのかの判断も可能となる。
この場合において、ユーザが予め指定しておくことにより、指定した充電スタンド11よりもどれぐらい待ち時間が短い充電スタンド11をおすすめ充電スタンド11の候補とするか、あるいは、指定した充電スタンド11あるいはユーザの現在位置からどれくらいの距離範囲の充電スタンド11をおすすめ充電スタンド11の候補とするかを設定することが可能である。
【0069】
次に他の予約申込手順について説明する。
以上の説明は、予約申込時にタイムスケジュールが通知され、ユーザが所望の時間帯を選択する場合の例であったが、本手順は、管理サーバ12が自動的に予約時間帯を選択してくれる場合の予約申込手順である。
図19は、予約申込画面の一例の説明図である。
携帯電話端末15の表示画面15Aには、ユーザID入力欄15B、充電スタンド指定欄15C、予約希望日入力欄15D、予約希望時間入力欄15Z3、キースイッチKS1の操作が予約申込内容確定あるいは現在入力している内容の確定の指示となることを示す第1操作内容表示部15Fと、キースイッチKS2の操作が予約申込内容あるいは現在入力している内容のキャンセルの指示となることを示す第2操作内容表示部15Gと、を備えている。
【0070】
具体的には、図19の例の場合、ユーザIDは、「abc123」であり、予約を希望する充電スタンドは「△△ ○○店」であり、予約希望日は、「2009年10月11日」であり、予約希望時間は「11:00以降」となっている。
なお、予約希望時間については、「11:00−12:00」のように時間帯を指定したり、「−11:00」(11:00以前)のように予約開始時刻の最終時刻を指定したりするようにすることも可能となっている。さらに充電開始時刻ではなく、予測充電終了時刻を同様に指定するようにすることも可能である。
ユーザは、予約申込画面の入力が完了すると、その内容を確認した上で、キースイッチKS1を操作する。
これにより予約要求内容が確定し、予約申込に対応する受付要求が管理サーバ12側に送信されることとなる。
【0071】
図20は、予約処理の処理フローチャートである。
予約要求を受信した管理サーバ12は、当該要求を行ったユーザのユーザIDに基づいて当該ユーザの過去の充電利用のデータに基づいて上述した手順に基づいて、充電時間TCを予測(算出)する(ステップS71)。
次に管理サーバ12は、検索開始基準時刻を予約希望時刻に設定する(ステップS72)。
続いて管理サーバ12は、充電スタンド11(あるいは、当該充電スタンド11の充電器24毎)の充電スケジュールに基づいて、検索開始基準時刻以降、最も早い時間帯にある空き時問を検索する(ステップS73)。
具体的には、予約要求を受信した管理サーバ12は、当該予約要求に対応する予約対象の充電スタンド11(あるいは、当該充電スタンド11の充電器24毎)の充電スケジュールをスタンド情報データベース51から取得し、図9のステップS32〜ステップS39と同様の手順で空き時間を検索することとなる。
【0072】
そして管理サーバ12は、検索された空き時間の長さがステップS71で求めた充電時間TCを越えているか否かに基づいて、当該空き時問で充電器の利用が可能であるか否かを判別する(ステップS74)。
ステップS74の判別において、当該空き時間で充電器の利用が可能である場合には(ステップS74;Yes)、管理サーバ12は、図12に示したように、予約時刻(予約時間帯)および予約整理番号を含む予約完了通知を行う(ステップS78)。
そして、利用DB27を更新して処理を終了する(ステップS79)。
ステップS74の判別において、当該空き時間で充電器の利用が可能ではない場合には(ステップS74;No)、管理サーバ12は、検索開始基準時刻を当該空き時間の終わりの時刻に更新する(ステップS75)。
【0073】
続いて、管理サーバ12は、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間があるか否かを判別する(ステップS76)。
この場合において、所定時間は、ユーザが充電を完了し、当該充電スタンドから立ち去った後に、充電スタンド側で営業終了時に行う後片付けなどの作業が完了するのを考慮して適宜定められる。なお、24時間の営業の場合には、本ステップ76は、設ける必要がない。
ステップS76の判別において、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時刻までに所定時間以上の時間がある場合には(ステップS76;Yes)、管理サーバ12は、処理を再びステップS73に移行し以下同様の処理を繰り返すこととなる。
ステップS56の判別において、更新後の検索開始基準時刻から当該充電スタンドの営業終了時測までに所定時間以上の時間がない場合には(ステップS76;No)、管理サーバ12は、当該日には利用ができない旨の利用不可通知を行って処理を終了する(ステップS77)。
以上の説明のように、本予約申込手順によれば、管理サーバ12が自動的に予約時間帯を選択してくれ、ユーザの手間を省くことが可能となる。
【符号の説明】
【0074】
10 運用管理システム
11 充電スタンド
12 管理サーバ(運用管理サーバ)
13 基地局(ネットワーク)
14 電話回線網(ネットワーク)
15 携帯電話端末
16 ユーザPC端末
17 インターネット(ネットワーク)
21 コントローラ
24 充電器(バッテリ充電器)
25 ユーザデータベース
26 課金データベース
27 利用データベース
28 充電スタンド管理処理部
29 充電スタンド情報表示処理部
52 車種充電情報データベース
53 車種充電情報データベース
54 利用統計データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電スタンドでの車両バッテリへの充電の申込みを受け付ける充電スタンドの運用管理サーバであって、
充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて充電申込みを受け付けることを特徴とする充電スタンドの運用管理サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の充電スタンドの運用管理サーバにおいて、
次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間に基づいて、充電開始可能時刻を提示して充電申込みを受け付けることを特徴とする充電スタンドの運用管理サーバ。
【請求項3】
請求項2記載の充電スタンドの運用管理サーバおいて、
前記サーバは、複数の充電スタンドのうち、前記充電申込者が選択したいずれかの充電スタンドにおける車両バッテリへの充電の申込みを受け付けることが可能であり、
次の充電申込者からの充電巾込みがあった場合に、予測した時間を反映させて、複数の充電スタンドのそれぞれに予測される充電待ち時間に基づいて、より待ち時開の少ない推奨充電スタンドおよび当該推奨充電スタンドにおける充電可能時刻を提示して前記充電申込者に選択を促す、ことを特徴とする充電スタンドの運用管理サーバ。
【請求項4】
充電スタンドでの車両バッテリへの充電の予約を受け付ける充電スタンドの運用管理サーバであって、
充電予約者からの充電の予約があった場合に、充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間を反映させて充電予約を受け付けることを特徴とする充電スタンドの運用管理サーバ。
【請求項5】
請求項3に記載の充電スタンドの運用管理サーバにおいて、
次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間に基づいて、充電開始可能時刻を提示して充電申込みを受け付けることを特徴とする充電スタンドの運用管理サーバ。
【請求項6】
電気車両のバッテリ充電器と、前記バッテリ充電器を管理するコントローラとを有した複数の充電スタンドと、
充電申込者からの充電の申込みがあった場合に、前記コントローラからネットワークを介して取得した充電申込者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電申込者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電申込者からの充電申込みがあった場合に、予測した時間を反映させて充電申込みを受け付けるサーバと、
を備えことを特徴とする充電スタンドの運用管理システム。
【請求項7】
電気車両のバッテリ充電器と、前記バッテリ充電器を管理するコントローラとを有した複数の充電スタンドと、
充電予約者からの充電の予約があった場合に、前記コントローラからネットワークを介して取得した充電予約者の過去の充電利用に関するデータに基づいて充電予約者の車両バッテリへの充電に必要な時間を予測する機能を備え、次の充電予約者からの充電予約があった場合に、予測した時間を反映させて充電予約を受け付けるサーバと、
を備えことを特徴とする充電スタンドの運用管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−164771(P2011−164771A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24465(P2010−24465)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【出願人】(399126673)株式会社モーション (5)
【出願人】(500428069)兼松コミュニケーションズ株式会社 (4)
【出願人】(000165376)兼松株式会社 (5)