説明

光クロージャ

【課題】優れた防滴性が得られ、しかも低コスト化が可能な光クロージャの提供。
【解決手段】クロージャスリーブと、このクロージャスリーブの端部に設けられたシール部材31とを備えた光クロージャ。シール部材31のケーブル導入孔35aの内面には、外側シール壁37Aと、内側リブ38Aとが形成されている。外側シール壁37Aは、光ファイバケーブルが挿通していないときにケーブル導入孔35aを閉止でき、かつ光ファイバケーブルが挿通したときに変形して光ファイバケーブルの外面に当接してケーブル導入孔35aを閉止できる。内側リブ38Aは、光ファイバケーブルの外面に当接してケーブル導入孔35aを閉止できる。内側リブ38Aがケーブル導入孔35aを閉止できる光ファイバケーブルの外径は、外側シール壁37Aがケーブル導入孔35aを閉止できる光ファイバケーブルの外径より大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光クロージャに関し、特に、光ファイバケーブルと、この光ファイバケーブルから分岐する分岐ケーブルとの接続部を収納する光クロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
光クロージャとしては、前記接続部を収納するクロージャスリーブと、このクロージャスリーブの端部に設けられたシール部材とを備えたものがある。前記シール部材には、光ファイバケーブルが挿通するケーブル導入孔が形成されている(例えば特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2004−15912号公報
【特許文献2】特許第3657581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光クロージャの防滴性を高めるには、シール部材のケーブル導入孔からの水の浸入を防ぐことが有効である。
しかしながら、特に、光ファイバケーブルの外径が大きい場合には、シール部材のケーブル導入孔と光ファイバケーブルとの隙間が大きくなり、防滴性が低くなることがあった。
前記導入孔を、光ファイバケーブルの外径に応じて形成すれば前記隙間を小さくすることができるが、使用する光ファイバケーブルに応じてシール部材を設計する場合には、コストの点で不利であった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、優れた防滴性が得られ、しかも低コスト化が可能な光クロージャの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1にかかる光クロージャは、光ファイバケーブルと、この光ファイバケーブルから分岐する分岐ケーブルとの接続部を収納する光クロージャであって、前記接続部を収納するクロージャスリーブと、このクロージャスリーブの端部に設けられたシール部材とを備え、前記シール部材には、前記光ファイバケーブルが挿通するケーブル導入孔が形成され、前記ケーブル導入孔の内面には、外側シール壁と、内側リブとが形成され、前記外側シール壁は、前記光ファイバケーブルが挿通していないときに前記ケーブル導入孔を閉止でき、かつ前記光ファイバケーブルが前記ケーブル導入孔に挿通したときに変形してこの光ファイバケーブルの外面に当接して前記ケーブル導入孔を閉止でき、前記内側リブは、前記ケーブル導入孔に挿通する前記光ファイバケーブルの外面に当接して前記ケーブル導入孔を閉止でき、前記内側リブが前記ケーブル導入孔を閉止できる光ファイバケーブルの外径は、前記外側シール壁が前記ケーブル導入孔を閉止できる光ファイバケーブルの外径より大きいことを特徴とする。
本発明の請求項2にかかる光クロージャは、請求項1において、前記外側シール壁は、弾性的に変形して前記光ファイバケーブルに当接することを特徴とする。
本発明の請求項3にかかる光クロージャは、請求項1において、前記内側リブは、先端面において前記光ファイバケーブルに当接することを特徴とする。
本発明の請求項4にかかる光クロージャは、請求項1において、前記シール部材は、一対のシール部材半体からなり、前記ケーブル導入孔が、これらシール部材半体の合わせ面に形成されたケーブル導入凹部から形成され、前記外側シール壁が、前記ケーブル導入凹部に形成された外側シール壁半体からなり、前記内側リブが、前記ケーブル導入凹部に形成された半環状の内側リブ半体からなることを特徴とする。
本発明の請求項5にかかる光クロージャは、請求項4において、前記一対のシール部材半体の内側リブ半体は、互いに向かい合う位置に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項6にかかる光クロージャは、請求項4において、前記一対のシール部材半体の外側シール壁半体の先端面は、前記光ファイバケーブルの挿通方向に対して傾斜して形成され、前記一対のシール部材半体を組み合わせたときに、互いにほぼ平行となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の光クロージャでは、ケーブル導入孔の内面に、外側シール壁と内側リブが形成されている。細径の光ファイバケーブルを使用する場合には、外側シール壁の変形が小さくなるため、外側シール壁によって十分な防滴性が確保される。
また、太径の光ファイバケーブルを使用する場合には、外側シール壁の変形が大きくなるが、内側リブが光ファイバケーブルの外面に当接するため、防滴性を高めることができる。
したがって、光ファイバケーブルの外径によらず、高い防滴性を確保できる。また、多種の光ファイバケーブルに適用できるため、各光ファイバケーブルに応じた設計が必要なくなり、低コスト化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の一例である光クロージャについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一例である光クロージャ10の内部構造を示す正面図、図2は図1の光クロージャ10の端部を示す側面図、図3は光クロージャ10に用いられるシール部材30を構成するシール部材半体31の斜視図、図4はシール部材半体31の正面図、図5はシール部材半体31の平面図、図6は、シール部材半体31の下面図、図7はシール部材半体31の側面図、図8は光クロージャ10の一部断面図、図9はシール部材30の一部断面図である。
なお、以下の説明において、図2における上方を上といい、下方を下ということがある。
【0007】
図1および図2において、光クロージャ10は、架空用の光クロージャであり、筒状のクロージャスリーブ20と、このクロージャスリーブ20の軸方向の両端に設けられたシール部材30と、外装ケース40内に収容された内部ユニット50とを備えている。
外装ケース40は、クロージャスリーブ20と、シール部材30とによって構成されている。
【0008】
図2に示すように、クロージャスリーブ20は、断面矩形の直筒状に形成されている。
クロージャスリーブ20は、具体的には、合成樹脂製の一体成形品であり、図1、図2に示すように、クロージャスリーブ20の軸方向全長にわたって延在する細長の上板部21と、上板部21の両側(図2における左右)に、ヒンジ部22として機能する薄肉部を介して連続して設けられた開閉自在の開閉部23、24とを備えている。
開閉部23、24は、側板部26、27と、側板部26、27の下端に接続された下板部28、29とを備えている。
開閉部23、24は、ヒンジ部22を中心として上板部21に対して回転自在であり、この回転によって、個別に開閉操作できる。開閉部23、24を閉じ合わせると、クロージャスリーブ20の内面がシール部材30の外面に圧接して、防滴性(好ましくは防水性)が確保される。
【0009】
図2において、符号25は、開閉部23、24を閉じ合わせた状態で互いに固定する締結具である。図示例では、締結具25は、一方の下板部28に設けられたレバー付き爪片25aが、他方の下板部29に設けられた係止爪25bに、係脱可能に係合する構造である。
【0010】
内部ユニット50は、クロージャスリーブ20の軸方向に沿って延在する連結部材51と、光ファイバケーブル1を把持固定するケーブル把持部品52と、連結部材51の長手方向中央部に設けられた余長収納トレー53と、連結部材51両端の縦支持材51aの上端どうしを連結する上部連結部材54とを備えている。
ケーブル把持部品52は、連結部材51の両端に立設された縦支持材51aに設けられている。
連結部材51と、その両端に立設された縦支持材51aと、上部連結部材54とは、矩形状の枠体を構成している。
【0011】
余長収納トレー53は、光ファイバケーブル1から導出された光ファイバ1a(例えば、光ファイバ心線)と、外装ケース40内に導入された光ドロップケーブル2(分岐ケーブル)の端末に露出された光ファイバ2a(例えば、光ファイバ素線)との接続部3(例えば、融着接続部)を、光ファイバ1a、2aの余長とともに収納するものである。
図示例では、複数の余長収納トレー53が連結部材51上に積層して設けられている。
【0012】
図2に示すように、シール部材30は、クロージャスリーブ20内への水の浸入を防ぐためのものであり、一対のシール部材半体31、32が互いに結合した構造となっている。
図2および図3に示すように、シール部材半体31、32は、ブロック状の本体部33と、本体部33の外面33aから延出する2枚の板状の延出板34、34とを備えており、合わせ面31a、32a(本体部33の内面33b)を向かい合わせて結合する。
シール部材半体31、32の合わせ面31a、32a(本体部33の内面33b)には、光ファイバケーブル1が挿通するケーブル導入凹部35aと、支持線5が挿通する支持線挿通凹部36aとが形成されている。
【0013】
図2および図3に示すように、ケーブル導入凹部35aは、光ファイバケーブル1を導入するためのもので、図示例では、断面略半円形とされている。
図2に示すように、シール部材半体31、32のケーブル導入凹部35a、35aは、シール部材半体31、32を組み合わせたときに断面略円形のケーブル導入孔35を構成する。
ケーブル導入凹部35aは、シール部材半体31、32の合わせ面31a、32aに沿った複数箇所(上下方向の複数箇所)に形成することができる。図示例では、本体部33の内面33bに、上下方向に間隔をおいて2箇所に形成されている。
【0014】
図2〜図9に示すように、ケーブル導入凹部35aの内面には、外側シール壁半体37A、37Bおよび内側リブ半体38A、38B(内側シール突起半体)が形成されている。
図2および図3に示すように、外側シール壁半体37A、37Bは、ケーブル導入凹部35aの断面形状に即した形状とされている。図示例では、外側シール壁半体37A、37Bは略半円形の板状に形成され、シール部材半体31、32を組み合わせたときに、全体として略円形の外側シール壁37となる。
【0015】
図2および図3に示すように、外側シール壁半体37A、37Bは、中心に向かって内方に傾斜した外面を有する周辺部分37aと、平坦な略半円形の中心部分37bとからなる。
外側シール壁半体37A、37Bは、光ファイバケーブル1がケーブル導入孔35に挿通していないときにケーブル導入孔35を閉止するように形成されている。すなわち、外側シール壁半体37A、37Bの先端が互いに近接するか、または当接して、防滴性(好ましくは防水性)が確保される。
【0016】
図9に示すように、外側シール壁半体37A、37Bの先端面37cは、光ファイバケーブル1の挿通方向(クロージャスリーブ20の軸方向)に対し傾斜して形成するのが好ましい。外側シール壁半体37A、37Bの先端面37c、37cは、互いにほぼ平行であることが好ましい。
先端面37cを傾斜して形成することによって、先端面37cどうしの隙間から水が浸入しにくくなる。
図3に示すように、外側シール壁半体37A、37Bは、光ファイバケーブル1の挿通方向の一端側および他端側にそれぞれ形成されている。
外側シール壁半体37A、37Bの材料としては、光ファイバケーブル1が挿通できるような可撓性を有する材料であれば特に限定されないが、例えばEPゴムが使用できる。外側シール壁半体37A、37Bは、弾性的に変形可能であることが好ましい。
【0017】
図3および図9に示すように、内側リブ半体38A、38Bは、外側シール壁半体37A、37Bより内側、すなわち2つの外側シール壁半体37A、37Bの間に形成されている。
内側リブ半体38A、38Bは断面矩形状とされ、導入凹部35aの内面から光ファイバケーブル1の挿通方向に対しほぼ垂直な方向に突出して形成されている。
内側リブ半体38A、38Bは、ケーブル導入凹部35aの周方向に沿って形成されている。
内側リブ半体38Aと、内側リブ半体38Bとは、互いに向かい合う位置に形成されていることが好ましい。図示例では、内側リブ半体38A、38Bは半環状とされ、シール部材半体31、32を組み合わせたときに全体として略環状の内側リブ38(内側シール突起)となる。
【0018】
内側リブ半体38A、38Bの先端面38aは、前記挿通方向に沿って形成されていることが好ましい。
図示例では、2つの内側リブ38が前記挿通方向に間隔をおいて形成されているが、内側リブ38の数はこれに限らず、1でもよいし、3以上でもよい。
内側リブ38は、弾性的に圧縮変形可能な材料、例えばEPゴムを使用するのが好ましい。
【0019】
図3に示すように、支持線挿通凹部36aは、支持線5を導入するためのもので、断面矩形に形成されている。
図2に示すように、シール部材半体31、32の支持線挿通凹部36a、36aは、シール部材半体31、32を組み合わせたときに断面矩形の支持線挿通部36を構成する。
図2および図3に示すように、支持線挿通凹部36aの内面には、外側シール壁半体41A、41Bおよび内側リブ半体42A、42Bが形成されている。
外側シール壁半体41A、41Bは、支持線5が支持線挿通部36に挿通していないときに支持線挿通部36を閉止するように形成されている。すなわち、外側シール壁半体41A、41Bの先端が互いに近接するか、または当接して、防滴性(好ましくは防水性)が確保される。
図3に示すように、外側シール壁半体41A、41Bは、支持線5の挿通方向の一端側および他端側にそれぞれ形成されている。
内側リブ半体42A、42Bは、外側シール壁半体41A、41Bの内側に形成されている。
【0020】
延出板34は、本体部33の外面33aから、本体部33の長さ方向にわたって、前記挿通方向に対しほぼ垂直に延出している。図示例では、2枚の延出板34が、それぞれ光ファイバケーブル1の挿通方向の一端側および他端側に形成されている。
延出板34には、複数の薄肉部43が形成されている。薄肉部43は、図2における上下方向に沿って配列されている。薄肉部43は、光ドロップケーブル2を刺し通すことによって容易に破断するようになっている。光ドロップケーブル2を薄肉部42に刺し通すと、薄肉部43が光ドロップケーブル2の外面に隙間なく当接し、防滴性を確保できる。
【0021】
図2および図3に示すように、支持線挿通凹部36aは、シール部材30を厚み方向に貫通する支持線5を挿通させるためのもので、シール部材半体31、32の支持線挿通凹部36a、36aは、シール部材半体31、32を組み合わせたときに支持線挿通部36を構成する。
支持線挿通凹部36aは、シール部材30の上部にて、ケーブル導入凹部35aよりも上に形成されている。
光クロージャ10は、クロージャスリーブ20の軸方向両端のシール部材30の支持線挿通部36に貫通させて引き通した支持線5に吊支して、架空設置される。
シール部材半体31、32の材料としては、例えばEPゴムが使用できる。
【0022】
図10に示すように、比較的細い径の光ファイバケーブル1である光ファイバケーブル1Aを使用する場合には、光ファイバケーブル1Aをケーブル導入孔35に挿通させると、外側シール壁半体37A、37Bは、弾性的にたわみつつ光ファイバケーブル1Aの外面に当接する。
光ファイバケーブル1Aは細径であるため、外側シール壁半体37A、37Bのたわみ(曲げ変形)は小さい。このため、外側シール壁半体37A、37Bは、光ファイバケーブル1Aのほぼ全周に接し、ケーブル導入孔35は閉止される。よって、十分な防滴性が確保される。
なお「閉止する」とは、完全に水密とする場合に限らず、防滴構造にすることも含む。
図10に示す例では、光ファイバケーブル1Aの外径は内側リブ38の内径より小さいため、内側リブ38は光ファイバケーブル1Aに当接しない。
【0023】
次に、図11に示すように、比較的太い径の光ファイバケーブル1である光ファイバケーブル1Bを使用する場合について説明する。光ファイバケーブル1Bは、外径が内側リブ38の内径と同じか、またはそれより大きい。
光ファイバケーブル1Bをケーブル導入孔35に挿通させると、外側シール壁半体37A、37Bは、細径の光ファイバケーブル1Aを用いた場合よりも大きくたわんで光ファイバケーブル1Bの外面に当接する。
外側シール壁半体37A、37Bのたわみが大きくなるため、外側シール壁半体37Aと外側シール壁半体37Bの隙間が大きくなる部分ができ、ケーブル導入孔35の閉止が不十分となる場合があるが、内側リブ38が光ファイバケーブル1Bの外面に当接することによって、十分な防滴性が得られる。
この際、内側リブ38は、先端面38aにおいて光ファイバケーブル1Bの外面に当接するのが好ましい。
図示例では、内側リブ38は、ほとんどたわむことなく、光ファイバケーブル1Bの外面に当接する。
光ファイバケーブル1Bの外径が内側リブ38の内径より大きい場合には、内側リブ38は、ケーブル径方向外方に弾性的に圧縮変形するため、光ファイバケーブル1Bに圧接し、防滴性がさらに高められる。
【0024】
このように、光クロージャ10では、比較的外径が大きい光ファイバケーブル1Bを用いる場合でも、内側リブ38によって十分な防滴性が得られる。
したがって、光ファイバケーブル1の外径によらず、高い防滴性を確保できる。
多種の光ファイバケーブルに適用できるため、各光ファイバケーブルに応じた設計が必要なくなり、低コスト化が可能となる。
また、外側シール壁37は、光ファイバケーブル1が挿通していないときにはケーブル導入孔35ほぼ閉止するように構成されているので、光ファイバケーブル1が挿通していないときでも十分な防滴性が得られる。
【0025】
なお、上述のように、光ファイバケーブル1Bの外径が大きいときには、外側シール壁半体37Aと外側シール壁半体37Bの隙間が大きくなる部分ができる場合があるが、この場合でも、外側シール壁半体37A、37Bは、防滴性の向上に寄与する。
【0026】
図12および図13は、本発明の光クロージャの他の例を示すものである。
この例の光クロージャ70は、シール部材30に代えて、シール部材半体61、62からなるシール部材60が用いられている。
シール部材半体61、62は、延出板34を備えていない点で、図2および図3に示すシール部材半体31、32と異なる。
【0027】
なお、本発明は、上述の例に限定されず、適宜、変更が可能である。
本発明の適用対象の光クロージャとしては、上述の例のように、断面矩形の筒状に組み立てられるクロージャスリーブと、このクロージャスリーブの両端に設けられたシール部材とで構成される外装ケース内に、接続部を収納する構成の光クロージャに限定されず、例えば、有底筒状の半割り構造のクロージャスリーブと、このクロージャスリーブの開口部に設けられるシール部材とで構成される外装ケースを備えた、いわゆるポット形の光クロージャにも適用可能である。
クロージャスリーブとしては、例えば、互いに別体の2つのスリーブ半体からなる、半割り構造のものであっても良い。
外装ケースとしては、断面矩形のものに限定されず、例えば、断面円形のクロージャスリーブと、円板状のシール部材とで構成されるもの等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一例である光クロージャの内部構造を示す正面図である。
【図2】図1に示す光クロージャの端面を示す側面図である。
【図3】図1に示す光クロージャに用いられるシール部材を構成するシール部材半体の斜視図である。
【図4】シール部材半体の正面図である。
【図5】シール部材半体の平面図である。
【図6】シール部材半体の下面図である。
【図7】シール部材半体の側面図である。
【図8】図1に示す光クロージャの一部断面図である。
【図9】シール部材の一部断面図である。
【図10】シール部材に光ファイバケーブルを挿通した状態を示す断面図である。
【図11】シール部材に光ファイバケーブルを挿通した状態を示す断面図である。
【図12】本発明の光クロージャの他の例を示す側面図である。
【図13】図12に示す光クロージャに用いられるシール部材を構成するシール部材半体の斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1…光ファイバケーブル、2…光ドロップケーブル(分岐ケーブル)、3…接続部、10、70…光クロージャ、30、60…シール部材、31、32、61、62…シール部材半体、31a、32a…合わせ面、35…ケーブル導入孔、35a…ケーブル導入凹部、37…外側シール壁、37A、37B…外側シール壁半体、37c…先端面、38…内側リブ、38A、38B…内側リブ半体、38a…先端面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバケーブル(1)と、この光ファイバケーブルから分岐する分岐ケーブル(2)との接続部(3)を収納する光クロージャであって、
前記接続部を収納するクロージャスリーブ(20)と、このクロージャスリーブの端部に設けられたシール部材(30)とを備え、
前記シール部材には、前記光ファイバケーブルが挿通するケーブル導入孔(35)が形成され、
前記ケーブル導入孔の内面には、外側シール壁(37)と、内側リブ(38)とが形成され、
前記外側シール壁は、前記光ファイバケーブルが挿通していないときに前記ケーブル導入孔を閉止でき、かつ前記光ファイバケーブル(1A)が前記ケーブル導入孔に挿通したときに変形してこの光ファイバケーブルの外面に当接して前記ケーブル導入孔を閉止でき、
前記内側リブは、前記ケーブル導入孔に挿通する前記光ファイバケーブル(1B)の外面に当接して前記ケーブル導入孔を閉止でき、
前記内側リブが前記ケーブル導入孔を閉止できる光ファイバケーブルの外径は、前記外側シール壁が前記ケーブル導入孔を閉止できる光ファイバケーブルの外径より大きいことを特徴とする光クロージャ(10)。
【請求項2】
前記外側シール壁は、弾性的に変形して前記光ファイバケーブルに当接することを特徴とする請求項1に記載の光クロージャ。
【請求項3】
前記内側リブは、先端面(38a)において前記光ファイバケーブルに当接することを特徴とする請求項1に記載の光クロージャ。
【請求項4】
前記シール部材は、一対のシール部材半体(31、32)からなり、
前記ケーブル導入孔が、これらシール部材半体の合わせ面(31a、32a)に形成されたケーブル導入凹部(35a)から形成され、
前記外側シール壁が、前記ケーブル導入凹部に形成された外側シール壁半体(37A、37B)からなり、
前記内側リブが、前記ケーブル導入凹部に形成された半環状の内側リブ半体(38A、38B)からなることを特徴とする請求項1記載の光クロージャ。
【請求項5】
前記一対のシール部材半体の内側リブ半体は、互いに向かい合う位置に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光クロージャ。
【請求項6】
前記一対のシール部材半体の外側シール壁半体の先端面(37c)は、前記光ファイバケーブルの挿通方向に対して傾斜して形成され、前記一対のシール部材半体を組み合わせたときに、互いにほぼ平行となることを特徴とする請求項4に記載の光クロージャ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−98164(P2009−98164A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266490(P2007−266490)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】