説明

光デイスク装置

【目的】 光ディスク面の静電気を除去し、なおかつ光ディスク装置内の空気を循環させて集塵し、光ディスクに付着するごみやほこりを最小限にする。
【構成】 イオンブローを回転する光ディスク1の表面に吹き付けるイオンブロー装置10を備え、該イオンブロー装置10の空気吸入口に集塵器13を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的情報記録再生装置である光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、光ディスク媒体を回転させながら、この光ディスク媒体にレーザビームを照射して、情報を記録したり、再生したりするものである。
【0003】図2は、光ディスク媒体としての光ディスクの斜視図である。光ディスク1はカートリッジ2に格納され、そのカートリッジ2には開口窓3及び開口用窓3を開閉するシャッタ4が備えられている。5は光ディスク1中心のセンターハブである。
【0004】図3は、光ディスク装置で光ディスクに記録又は再生を行っている状態を示す概念図である。光ディスク1はセンターハブ5部で、スピンドルモータ6の回転軸7に取付けられて回転する。そして、光ピックアップ8で、カートリッジ2の開口窓3から光ディスク1にレーザビームを照射して、光ディスク1に情報を記録し、又は光ディスク1の情報を再生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上のように構成されている光ディスク装置では、空気と光ディスクの回転により発生する静電気で、光ディスク装置内のごみやほこりが光ディスクに付着しやすく、光ディスクに情報を正しく記録したり、光ディスクの情報を正しく再生できない場合が発生する恐れがあった。
【0006】本発明は、この課題を解決するために成されたもので、光ディスク面の静電気を除去し、なおかつ光ディスク装置内の空気を循環させて集塵し、光ディスクに付着するごみやほこりを、最小限にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク装置は、イオンブローを回転する光ディスクの表面に吹き付けるイオンブロー装置を備え、該イオンブロー装置の空気吸入口に集塵器を設けたものである。
【0008】
【作用】本発明においては、イオンブロー装置から光ディスクに吹付けられるイオンブローにより、回転する光ディスク表面の静電気が除かれ、ごみやほこりが付着しにくくなる。加えて、光ディスク装置内のごみやほこりは、イオンブロー装置の空気吸入口に設けられた集塵器に取り込まれる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す要部斜視図であり、本発明の特徴部分のみを図示してある。カートリッジ2に格納された光ディスク1は、光ディスク装置14に装着されて使用されるが、光ディスク装置14には光ディスク1が装着された状態の光ディスク1の両面の開口窓3際に沿うように、イオンブロー装置10から伸びる吹出しノズル11、12が取付けられている。この吹出しノズル11、12は、開口窓3側に向いた複数の吹出口11a(下側のノズル12には図示せず)を有している。なお、イオンブロー装置10は光ディスク装置14内の任意の場所に置くことができ、イオンブロー装置10の空気吸収口には集塵器13を取付けている。
【0010】次に本発明の動作を説明する。カートリッジ2は光ディスク装置14に装着されると、シャッタ4が開き開口窓3から光ディスク1が露出する。光ディスク1の記録又は再生は、光ディスク1を回転させながら、この開口窓3から図示していない光ピックアップにより、光ディスク1にレーザビームを照射させて行う。
【0011】光ディスク1の回転と光ディスク装置14内の空気とにより、光ディスク1の表面には静電気が発生するが、イオンブロー装置10からのイオンブローが、光ディスク1表面に当たり、その静電気を除去するように作用する。さらに、このイオンブローは光ディスク装置14内の空気を循環させ、ごみやほこりを集塵器13に集める。これにより、光ディスク装置14に装着した光ディスク1に、ごみやほこりが付着するのを最小限に抑えることができる。
【0012】なお、集塵器13は光ディスク装置14から取り外しできるようにしておくのがよい。また、光ディスク装置には光磁気ディスク装置をも含むものとする。
【0013】また、本実施例では、カートリッジに収納された光ディスクを用いたが、本発明は、カートリッジに収納されていない光ディスクにも適用できる。カートリッジに収納された光ディスクを用いた場合、本実施例のように、イオンブロー装置10の吹出口11aをカートリッジ2の開口窓3の近傍に配置することにより、レーザビームを光ディスク1に照射するために設けられた開口窓3を、イオンブローを吹き付けるために利用できるという効果がある。
【0014】また、本実施例では、光ディスクの両面にイオンブローを吹き付ける構成としたが、片面(例えば、レーザビームを照射する側の面)のみに、イオンブローを吹き付けても十分な効果が得られる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ディスク装置によれば、イオンブロー装置から光ディスクに吹付けられるイオンブローによって、回転する光ディスク表面の静電気が除かれ、ごみやほこりが付着しにくくなる。加えて、光ディスク装置内のごみやほこりは、イオンブロー装置の空気吸入口に設けられた集塵器に取り込まれるため、光ディスクに付着するごみやほこりを最小限に抑えることができ、ごみやほこりを原因とする、情報の記録又は再生のエラーが防止できることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部斜視図である。
【図2】光ディスクの斜視図である。
【図3】光ディスクに記録又は再生を行っている状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
2 カートリッジ
3 開口窓
4 シャッタ
5 センターハブ
10 イオンブロー装置
11、12 吹出しノズル
13 集塵器

【特許請求の範囲】
【請求項1】 イオンブローを回転する光ディスクの表面に吹き付けるイオンブロー装置を備え、該イオンブロー装置の空気吸入口に集塵器を設けたことを特徴とする光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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