説明

光ファイバの接続及び配線のための筐体

【解決手段】光ファイバ配線ケーブル(72)と顧客用光ファイバ引込みケーブル(70)との光ファイバの接続部分を収容する筐体(1) が、第1蓋(11)を含んでおり、第1蓋は、顧客用引込みケーブルの端子と接続するための結合器を収容する筐体の第1領域へのアクセスを可能にする。筐体は、更に第2蓋(13)を含んでおり、第2蓋は、1又は複数本の配線ケーブルの接続部分を収容するための筐体の第2領域へのアクセスを可能にする。第2領域は、第1領域を介してアクセスが不可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバケーブルのための筐体に関する。特に本発明は、光ファイバ配線ケーブルが1又は複数本の顧客用光ファイバ引込みケーブルに接続される場所に基づく筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信事業では、光ファイバ通信が非常に普及している。光ファイバケーブルは、従来のツイストペアケーブル及び同軸ケーブルと比較して、帯域幅がより高く、信号損失がより低い。通信サービスを顧客に提供するための一般的な光ファイバケーブルシステムでは、4本、8本又は更に多くの光ファイバを含んでもよい光ファイバ配線ケーブルが、通りに沿って地下に埋設されているか、又は電柱に沿って地上に張り渡されている。地理的に間隔を置いて、技術者が、顧客用光ファイバ引込みケーブルを配線ケーブルのファイバに接続する。例えば、第1のオフィスビルと第2のオフィスビルとの間の敷地区画線で、技術者が、配線ケーブルを引出し、第1のオフィスビルのための数本の顧客用引込みケーブルと第2のオフィスビルのための数本の顧客用引込みケーブルとを、配線ケーブル内の光ファイバの内の1本に接続してもよい。
【0003】
接続部分は、要素から保護されなければならない。一般的に接続部分は、地下の筐体の内部、又は、参照してここに組み込まれる米国特許第5652820号明細書に記載されているような地下室の内部に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5652820号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
出願人は、先行技術の設計に関した1又は複数の欠点を認識した。一般的な地下室は、該地下室を開けるための1つのアクセス機構を有する。地下室を開けると、配線ケーブルとケーブルとの接続部分、顧客用引込みケーブルのためのスプリッタ、及び顧客用引込みケーブルとの接続部分が露出される。設置者及びサービス技術者が、筐体内で別個の領域にアクセスするために別個の蓋を所望しているということを出願人は認識した。出願人は、より便利な設置、点検及び保守手順のために筐体内に領域を構成するように、筐体の引込み側から筐体の引出し側を分離することが有利であることを認識した。更に、一又は複数本の配線ケーブル及び/又は一又は複数個のスプリッタに顧客引込み側の設置者がアクセス不可能であるように、引出し側蓋がこれらの部分へのアクセスを禁止するためにロック可能であり、そのため、一又は複数本の配線ケーブル及び/又は一又は複数個のスプリッタが、勝手に手を加えられず、或いは、顧客用引込みケーブルを設置又は点検するとき破損されない。
【0006】
簡素な設計であり、頑丈であり、耐湿性を有し、製造し易く、及び/又は製造コストのかからない筐体に関する技術的必要性を出願人は認識した。
【0007】
本発明は、先行技術の地下室の一又は複数の欠点、及び/又は出願人が認識した一又は複数の技術的必要性に取り組むことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、光ファイバ配線ケーブルと顧客用光ファイバ引込みケーブルとの光ファイバの接続部分を収容するための筐体を提供し、該筐体は、顧客用引込みケーブルの端子と接続するための結合器を収容する筐体の第1領域へのアクセスが可能な第1蓋を含む。前記筐体は、1又は複数本の配線ケーブルの接続部分を収容するための筐体の第2領域へのアクセスが可能な第2蓋を更に含む。第2領域は、第1領域を介してアクセスが不可能である。
【0009】
これら及び他の目的は、光ファイバケーブルの接続のための筐体において、該筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋と、顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に設けられた複数の光ファイバ結合器と、前記筐体の一部内に設けられ、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを備えており、前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されていることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体により達成される。
【0010】
更に、これら及び他の目的は、光ファイバケーブルの接続のための筐体において、前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋と、顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に設けられた複数の光ファイバ結合器と、前記第1領域及び前記第2領域間に設けられ、前記第1領域及び前記第3領域間の第1隔壁と、前記第2領域及び前記第3領域間の第2隔壁とで画定されている第3領域と、該第3領域内に設けられ、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを備えており、前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されており、前記第1隔壁に形成されるか、又は前記第1隔壁に取り付けられ、前記第1領域に面し、1又は複数本の顧客用引込みケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の第1保持溝と、前記第2隔壁に形成されるか、又は前記第2隔壁に取り付けられ、前記第2領域に面し、1又は複数本の配線ケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の第2保持溝とを更に備えることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体により達成される。
【0011】
更に、これら及び他の目的は、光学ファイバケーブルの接続のための筐体において、該筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋とを備えており、前記第1蓋は前記筐体の第1面を形成し、前記第2蓋は前記筐体の反対側の第2面を形成しており、顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に配置された複数の光ファイバ結合器と、前記筐体の一部内に設けられ、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを更に備えており、前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されており、前記スプリッタは、前記筐体の前記第1領域の外側に配置されており、1又は複数本の顧客用引込みケーブル及び1又は複数本の配線ケーブルが通過するためのケーブル入口及び出口面を形成する前記筐体の第3面を更に備えていることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体により達成される。
【0012】
本発明の適用可能性の更なる範囲が、以下に与えられる詳述から明らかになる。しかしながら、本発明の趣旨及び範囲内における様々な変更及び調整が、本発明の好ましい実施形態を示しながらの詳述から当業者に明らかになるので、この詳述及び具体的な実施例が単なる一例として与えられていると理解すべきである。
【0013】
本発明は、以下に与えられる詳述、及び単なる一例として与えられ、従って本発明の限定ではない添付図面から十分理解される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る光ファイバケーブルの接続のための筐体を示す正面斜視図である。
【図2】筐体のケーブル入口及び出口面を示す図1の光ファイバケーブルの接続のための筐体の底面図である。
【図3】着脱可能な蓋の実施形態を示す光ファイバケーブルの筐体の正面斜視図である。
【図4】筐体を取り付けるための一方法を示す正面図である。
【図5】終端となる顧客用引込み被覆ケーブルの接続部分を示し、第1蓋が外された状態の光ファイバケーブルの接続のための筐体の正面斜視図である。
【図6】図5と同様であるが、接続された顧客用引込み無被覆ケーブルの接続部分を示す正面斜視図である。
【図7】配線ケーブルの取扱を示し、第2蓋が外された状態の光ファイバケーブルの接続のための筐体の背面斜視図である。
【図8】スプリッタを示す斜視図である。
【図9】スプリッタの接続部分を示し、第1蓋及び第1隔壁が外された状態の筐体の正面斜視図である。
【図10】図7と同様であるが、1本の引込み配線ケーブルと2本の引出し配線ケーブルとの接続を示す背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態が示された添付図面を参照して、以下に本発明を更に十分に説明する。しかしながら、本発明は、多くの様々な形態で具体化され、ここに述べられる実施形態に限定されるように解釈されるべきではなく、むしろ、この開示が、詳細且つ完全であり、本発明の範囲を当業者へ十分に伝えるようにこれらの実施形態は提供される。
【0016】
同一の参照番号が、全体に亘って同一の要素に付与されている。図面では、一定の線、層、構成要素、要素又は機構の厚さが、明瞭さのために誇張されてもよい。特に指定されていない場合、破線は選択機構又は操作を示す。
【0017】
ここに用いられる用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本発明の限定を意図していない。特に定義されていない場合、ここに用いられる(技術用語及び科学用語を含む)全ての用語は、本発明が属する技術において当業者によって一般に理解される同一の意味を有する。一般に用いられる辞書に定義されているような用語が、明細書及び関連技術の内容における意味と一致する意味を有するように解釈されるべきであり、ここに明確に定義されていない場合、理想化された意味又は過度に形式的な意味に解釈されるべきではない。公知の機能又は構造は、簡潔さ及び/又は明瞭さのために詳細に記述されていない。
【0018】
ここに用いられているように、特に明瞭に示されていない場合、単数形「a 」、「an」及び「the 」が、複数形を同様に含むように意図されている。用語「備える」(comprises )及び/又は「備えている」(comprising)が本明細書に用いられているとき、述べられた機構、完全体、ステップ、操作、要素及び/又は構成要素の存在を明示するが、一又は複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素及び/又はそのグループの存在又は追加を除外しない。ここに用いられているように、用語「及び/又は」は、関連して挙げられた一又は複数のアイテムの任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。ここに用いられているように、「X とY との間」及び「略X とY との間」のような表現は、X とY とを含めて解釈されるべきである。ここに用いられているように、「略X とY との間」のような表現は、「略X と略Y との間」を意味する。ここに用いられているように、「略X からY まで」のような表現は、「略X から略Y まで」を意味する。
【0019】
要素が、別の要素の「上にある」(on)、別の要素に「取り付けられている」(attached)、別の要素と「接続されている」(connected )、別の要素と「結合されている」(coupled )、別の要素と「接触している」(contacting)として参照されているとき、要素が直接、別の要素上にある、別の要素に取り付けられている、別の要素と接続されている、別の要素と結合されている、又は、別の要素と接触していることが可能であり、或いは介在する要素が存在してもよいと理解される。対照的に、要素が、例えば、別の要素「の直接上にある」、別の要素に「直接取り付けられている」、別の要素と「直接接続されている」、別の要素と「直接結合されている」、又は、別の要素と「直接接触している」として参照されているとき、介在する要素は存在しない。更に、別の機構に「隣接して」配置された構造又は機構への参照は、隣接した機構に重なる部分又は隣接した機構の下方に設けられた部分を有してもよいということが、当業者によって認識される。
【0020】
図1乃至3は、本発明に係る光ファイバケーブルの接続のための筐体1 を示す。筐体1 は、上面3 、右面 5、左面7 及び底面9 を含む。第1蓋11が、筐体1 に接続されて、筐体1 の正面、すなわち第1面を形成する。第2蓋13が、筐体1 に接続されて、筐体1 の第1面に対向する筐体1 の裏面、すなわち第2面を形成する。
【0021】
図2は筐体1 の底面図である。図2に最も分かり易く表現されているように、第1蓋11は、少なくとも1つのヒンジ17によって筐体1 の左面7 に接続された一側縁15を有するパネルとして通常通り形成されている。第1蓋11の対向する側縁19が、第1貫通孔乃至第3貫通孔21',21",21''' を含む。
【0022】
第1蓋11は、閉じた状態と開いた状態とを有する。第1蓋11が閉じた状態にあるとき、第1貫通孔乃至第3貫通孔21',21",21''' は、筐体1 の右面5 に取り付けられているか、又は筐体の右面と一体に形成された第1ネジ付ボス乃至第3ネジ付ボス23',23",23''' と並べられており、それにより、夫々のネジ又はボルト(又は、タンパ耐性トルクス(torx)ネジ頭のような特殊な留め具)が、並べられた第1貫通孔乃至第3貫通孔21',21",21''' を通り抜けて、ネジ付ボス23',23",23''' 内で係合し、第1蓋11を閉じた状態で固定する。第1蓋は、第1蓋11が閉じた状態にあるとき第1蓋11を密閉するガスケットを含むことが好ましい。第1蓋11が開いた状態にあるとき、以下に説明されるように、筐体1 内の第1領域へのアクセスが可能である。
【0023】
第2蓋13が、少なくとも1つのヒンジ27によって筐体1 の左面7 に接続された一側縁25を有するパネルとして通常通り形成されている。第2蓋13の対向する側縁29が、第4貫通孔乃至第6貫通孔31',31",31''' を含む。
【0024】
第2蓋13は、閉じた状態と開いた状態とを有する。第2蓋13が閉じた状態にあるとき、第4貫通孔乃至第6貫通孔31',31",31''' は、筐体1 の右面5 に取り付けられているか、又は筐体の右面と一体に形成された第1ネジ付ボス乃至第3ネジ付ボス23',23",23''' と並べられており、それにより、夫々のネジ又はボルトが、並べられた第4貫通孔乃至第6貫通孔31',31",31''' を通り抜けて、ネジ付ボス23',23",23''' 内で係合し、第2蓋13を閉じた状態で固定する。第2蓋13が開いた状態にあるとき、以下に説明されるように、筐体1 内の第2領域へのアクセスが可能である。
【0025】
第1及び第2蓋11,13 が、ヒンジ17,27 によって筐体1 に取り付けられて示されているが、第1蓋11及び第2蓋13の一方又は両方が、他のタイプの機構によって筐体1 に取り付けられ得ることが考えられる。例えば、ヒンジ17,27 は、第1蓋11に取り付けられるか又は第1蓋11と一体に形成されたタブによって置き換えられてもよい。タブは、筐体1 の左面7 に形成された溝の縁を通って、部分的に溝の縁に重なる。第1蓋11が、図示されたヒンジ17,27 又はタブ及び溝によって筐体1 に取り付けられているとき、任意に、ねじが第1貫通孔乃至第3貫通孔21',21",21''' から外されて、蓋が完全に開いた位置に回転されると、第1蓋11は完全に筐体1 から外されてもよい。言うまでもなく、第2蓋13は、筐体1 に同様に取り付けられてもよい。
【0026】
筐体1 の上面3 は、該上面に取り付けられるか又は該上面と一体に形成された第1環状部39及び第2環状部41を含む。左面7 は、第3環状部39A 及び第4環状部41A を含む。右面5 は、第5環状部39B 及び第6環状部41B を含む。第1乃至第6環状部39,41,39A,41A,39B,41B は、使用中にその場所の設備に筐体1 を固定するために用いられてもよい。
【0027】
図4は、第1及び第2環状部39,41 が使用される一状況を示す。第1プラスチックジッパー又は結束バンド43が、第1環状部39に通され、更に第1有孔山形鉄47の打ち抜き穴に通される。第2結束バンド45が、第2環状部41と、第1有孔山形鉄47の別の打ち抜き穴とに通される。このようにして、筐体1 は、第1有孔山形鉄47に確実に固定される。
【0028】
第1有孔山形鉄47は、1又は複数の留め具51によって第2有孔山形鉄49に固定されてもよい。第2有孔山形鉄49は、筐体1 を空中で取り付ける場合、空中の柱側に取り付けられてもよい。代わりに、筐体1 が、道路及び区画線の近くに設けられて耐天候性を有する地上の筐体内に取り付けられるとき、第2有孔山形鉄49の端部53がコンクリート又は土壌に埋め込まれてもよい。言い換えれば、金属又はプラスチックの第2の筐体が、より見苦しくなく整然とした外観と、更なる保護とを提供するように筐体1 及び山形鉄47,49 を覆う。言うまでもなく、第3及び第4環状部39A,41A 又は第5及び第6環状部39B,41B は、図示された垂直方向と対照的に、筐体1 を水平方向に取り付けるために用いられ得る。更に、第2有孔山形鉄49は省かれることが可能であり、第1有孔山形鉄47は取付構造に直接取り付けられ得る。言うまでもなく、用いられ得る有孔山形鉄に加えて、他のタイプの取付具がある。筐体1 を水平方向に取り付けるために第5及び第6環状部39B,41B を用いる特別の利点は、第1及び/又は第2蓋11,13 が、開けられると、重力によって開いたままになるということである。この配置によって、技術者は、第1及び/又は第2蓋11,13 を開いたままにする努力を必要としない。
【0029】
図2を再度参照して、筐体1 の底面9 をより詳細に説明する。底面9 は、光ファイバケーブルの入口及び出口のためのポートを含む。底面9 の第1部分が、複数本の配線ケーブルと接続するための複数の大ポート57を含む。ポート57は、ガスケット材(例えば、ゴム又は発泡体)から構成されてもよい。ガスケット材は、配線ケーブルをポート57内に通す際、僅かな抵抗を示し、そのため、耐湿性及び耐汚染性を有する筐体1 となる。
【0030】
各ポート57は、複数の切り込みされたリングを任意に含んでもよい。一又は複数の切り込みされたリング内のガスケット材は、出入りする配線ケーブルの直径にポート57のサイズを合わせるために取り除かれてもよい。このようにして、任意のサイズの配線ケーブル、又はより小さなサイズの引込みケーブルと接続するために、1つのポート57のサイズを調整することも可能である。図2の図示では、最も左側及び最も右側の下側のポートが、配線ケーブルと接続するためのサイズを有し、最も右側の下側のポート57に隣合うポートが、引込みケーブルと接続するためのサイズを有する。
【0031】
底面9 は、複数本の顧客用引込みケーブルと接続するための複数の小ポート61を有する第2部分を更に含む。ポート61は、ガスケット材(例えば、ゴム又は発泡体)から構成されてもよい。ガスケット材は、直径がより小さい顧客用引込みケーブルをポート61内に通す際、僅かな抵抗を示し、そのため、耐湿性及び耐汚染性を有する筐体1 となる。図2の図示では、最も右側の上側の2個のポート61が、設置者に柔軟性を提供すべく直径がより大きなケーブルと接続するためのサイズを有する。ガスケット材内の切り込みされたリングが、ポート61内に設けられ得る。
【0032】
図5は、筐体1 内の第1領域へのアクセスを可能にするために、第1蓋11が外された状態の筐体1 を示す斜視図である。図5は、引出した顧客用引込みケーブル70、引込んだ配線ケーブル72及び引出した配線ケーブル72' を更に示す。
【0033】
顧客用引込みケーブル70は、ポート61を介して筐体の底面9 に入る。図5に示された実施形態では、各顧客用引込みケーブル70が、(金属性ワイヤ又はガラス繊維ワイヤのような)強化部材74と光ファイバ被覆ケーブル76とを含む被覆ケーブルであり、光ファイバ被覆ケーブルは、コネクタ又は端子78を光ファイバ被覆ケーブル76の端部に有する。
【0034】
各顧客用引込みケーブル70は、筐体1 内に通された後、結束バンド68によって固定される。結束バンド68は、筐体1 に顧客用引込みケーブル70を固定するように、顧客用引込みケーブル70と筐体1 内に形成された貫通ループ穴とに巻き付けられる。強化部材74は、顧客用引込みケーブル70の入口の近くに設けられた接地バー71に直接接続されている。誘電体ケーブルに関する全ての設計のように幾つかのケーブルは、ガラス繊維から形成された強化部材74を含んでおり、このようなガラス繊維の強化部材74も接地バー71に接続される。幾つかのケーブルは外装されている。外装されたケーブルでは、外装が、剥がされ、平らにされ、植込みボルト上で穴を開けられて、植込みボルトが、ネジによって接地バー71又は接地板71P 内に結合される(図10参照)。このような配置によって、ケーブルの外装が、接地バー71又は接地板71P に機械的及び/又は電気的に接続され得る。
【0035】
光ファイバ被覆ケーブル76は、入口ガイド73によってループガイド75内に通される。入口ガイド73及びループガイド75は、第1隔壁79に取り付けられており、第1隔壁79は、筐体1 内の第1領域の後部を画定する。ループガイド75は、光ファイバ被覆ケーブル76の曲がりを、光ファイバ被覆ケーブル76のための推奨された最小曲げ半径より確実に大きく維持し、光ファイバ被覆ケーブル76のあらゆる余長の格納部を収容する。タブ75A は、ループガイド75内に光ファイバ被覆ケーブル76を維持するために、ループガイド75の上端部に設けられている。光ファイバ被覆ケーブル76の端部の端子78が、ループガイド75を離れた後結合器77に夫々差し込まれる。用語「結合器」は、隔壁アダプタを含み、光ファイバケーブルの終端と接続すべく適した任意の装置を包含する広義語であると意図される。
【0036】
結合器77は、第1隔壁79に取り付けられている。第1隔壁79に結合器77を取り付けることにより、以下に説明されるように、技術者が、第1隔壁79の後方に設備を露出することなく、任意の端子78又は全ての端子78を容易に取り外し、端子78及び/又は結合器77を手入れすることが可能になる。結合器77が、約30乃至45度の角度のような第1隔壁79の面に対して鋭角に取り付けられることが好ましい。従って、光ファイバ被覆ケーブル76の最小曲げ半径の制約を守るために、結合器77は、前記第1隔壁79の面に対して鋭角に端子78と接続される。図5は、8個の結合器77を示しているが、4個の結合器77又は16個の結合器77のようなより多くの結合器又はより少ない結合器が、第1隔壁79に設けられてもよい。
【0037】
図6は、図5と同様の斜視図であるが、代替の顧客用引込みケーブル70' の使用を示す。代替の顧客用引込みケーブル70' は、工場で製造された終端となるコネクタを端部に含む顧客用引込みケーブル70に非常に似ている。しかしながら、代替の顧客用引込みケーブル70' は、工場で製造された終端となるコネクタを含まず、逆に、コネクタが、設置処理中にその場所で接続される。他の点では、2本の顧客用引込みケーブルの設計70,70'の実際のケーブル部分は、同一であってもよい。代替の顧客用引込みケーブル70' は、ポート61を介して筐体の底面9 内に入る。図6に示された実施形態では、代替の顧客用引込みケーブル70' は、夫々、強化部材74とバッファ付光ファイバ80とを含む被覆ケーブルである。バッファ付光ファイバ80は、端部に端子78を備えていない。設置技術者は、その端部に端子84を有する追加のバッファ付光ファイバ82に、バッファ付光ファイバ80を夫々接続する必要がある。
【0038】
接続部分は、夫々接続スリーブ86によって保護されている。第1隔壁79は、第1隔壁79に取り付けられるか、又は第1隔壁79と一体に形成された複数の保持溝81を含む。保持溝81は、接続スリーブ86を密に収容する寸法を有し、2以上の接続スリーブ86が、保持溝81内に夫々積み重ねられてもよい。
【0039】
上記の配置によって、筐体1 は、予め終端となっている顧客用引込みケーブル70' 、又は接続を必要とし終端となっていない顧客用引込みケーブル70' のいずれかを収容することが可能であり、或いは2タイプの顧客用引込みケーブル70,70'の組み合わせを収容することが可能である。ある顧客は予め終端となっているタイプのケーブル70を必要とする一方、他の顧客は終端となっていないタイプのケーブル70' を必要とするので、これは特に有利である。
【0040】
図7は、筐体内の第2領域を露出するために第2蓋13が外されている状態の筐体1 を示す背面図である。第2領域は、第1領域からの手動によるアクセスが不可能である。図7に図示された実施形態における引込み配線ケーブル72は、8本の光ファイバケーブル94を含む。第2隔壁89に形成されて引込み配線ケーブル72のための入口ポート57の近くに設けられた穴93を通した結束バンド91によって、引込み配線ケーブル72は筐体1 に固定されてもよい。引込み配線ケーブル72が強化部材を含んでいる場合、強化部材は、図5に示された接地バー71と同様に、第2領域に設けられた接地バー71A に取り付けられてもよい。言うまでもなく、他のタイプの公知のケーブルに加えて、外装されたケーブル、全ての誘電体ケーブルのような他のタイプのケーブルが、接地バー71で終端となることも可能である。
【0041】
図示された実施形態における引出し配線ケーブル72' は、同一の8本の光ファイバケーブル94を含む。引出し配線ケーブル72' も、引出し配線ケーブル72' のための出口ポート57の近くに設けられた穴93を通した結束バンド(図示せず)によって筐体1 に固定されてもよい。引出し配線ケーブル72' が強化部材を含んでいる場合、強化部材も、第2領域の接地バー71A に取り付けられてもよい。
【0042】
次に、配線ケーブルの設置者が図7に示された構成を形成する方法を説明する。内部の8本の光ファイバケーブル94を第1被覆縁90から第2被覆縁92まで露出するために、数フィートの被覆を配線ケーブル72から注意深く取り除く。第1被覆縁90が、筐体1 内に配置され、ポート57から数インチになるように、配線ケーブルの設置者は、ポート57に連通した開放溝95を介して引込み配線ケーブル72をポート57内に挿入する。引込み配線ケーブル72は、ポート57内に保持され、結束バンド91によって開放溝95からの脱離が防止される。
【0043】
8本の露出した光ファイバケーブル94は、上部のタブ97A の背後に送られ、ループガイド97に通されており、タブ及びループガイドは、第2隔壁89に取り付けられるか、又は第2隔壁89と一体に形成されており、ケーブルの余長を適切に整理し、最小曲げ半径を確実に超過しないようにする。入口ガイドが、図5に示されたように、ループガイド97に光ファイバケーブル94をガイドするために第2領域に含まれてもよい。8本の光ファイバケーブル94が図示されているが、配線ケーブル72は、12本の光ファイバケーブルのように、8本の光ファイバケーブルより多くても少なくてもよい。次に、第2被覆縁92が、筐体1 内に配置され、ポート57から数インチになるように、配線ケーブルの設置者は、開放溝99を介して引出し配線ケーブル72' を別のポート57内に挿入する。設置処理中のこの時点で、配線ケーブル70の機能性は変更されておらず、例えば、8本の光ファイバケーブル94のいずれも切断又は接続されていない。
【0044】
次に、配線ケーブルの設置者は、8本の光ファイバケーブル94の内の1本をガイド97から外し、外された光ファイバケーブルを切断する。引込み配線ケーブル72から延びる外された光ファイバケーブルの引込部分100 が、ガイド97を介して第2隔壁89に形成された第1開口部105 内に通された第1先在光ファイバケーブル103 に接続される。引出し配線ケーブル72' 内に延びる外された光ファイバケーブルの引出部分102 が、ガイド97を介して第2隔壁89に形成された第2開口部109 内に通された第2先在光ファイバケーブル107 に接続される。
【0045】
引込部分100 と第1先在光ファイバケーブル103 との接続部分が、第1接続スリーブ104 によって覆われる。引出部分102 と第2先在光ファイバケーブル107 との接続部分が、第2接続スリーブ106 によって覆われる。第1及び第2接続スリーブ104,106 は、第2隔壁89に取り付けられているか又は第2隔壁89と一体に形成された第1組の保持溝101 内に保持される。第2隔壁89は、更に、図7に示された実施形態では使用されていない第2組の保持溝111 を含んでいる。
【0046】
第1隔壁79(図5)と第2隔壁89(図7)との間に、第3領域が設けられている。第3領域は、第1隔壁79によって第1領域から分離されており、第2隔壁89によって第2領域から分離されている。図8に示されているように、第3領域は、スプリッタ113 を収容している。
【0047】
スプリッタ113 は、(第1先在光ファイバケーブル103 と同一の要素である)1つの入力103 、及び1つの入力103 と接続された9つの出力を含む。9つの出力の内の1つの出力は、第2先在光ファイバケーブル107 である。9つの出力の内の残りの8つの出力は、第1隔壁79に取り付けられた8個の結合器77に夫々接続されている。この配置によって、外された光ファイバケーブルの引込部分100 は、外された光ファイバケーブルの引出部分102 と、更に筐体1 の第1領域の8個の結合器77とに夫々接続されている。(ねじ、タブ又はクリップのような)第1固定機構115 及び第2固定機構117 が、スプリッタ113 に取り付けられている。
【0048】
スプリッタ113 は、市販の部品である。従って、スプリッタ113 の構造の細部を、詳細に説明しない。ここに用いられる用語「スプリッタ」は、広義語であり、光入力信号を受付け、受付けた入力信号に基づき複数の光出力信号(例えば、2、3、4、8、16出力信号)を与えるあらゆる装置を包含することを意味する。スプリッタは、対称的装置又は非対称的装置であってもよく、スプリッタでは、出力信号の内の1つが、スプリッタの別の出力信号の信号強度より更に強い信号強度を有する。スプリッタは、受動素子又は能動素子であってもよく、例えば、電力が供給されているか又は電力が供給されていない。再度このようなスプリッタは、当技術において公知であり、このような「スプリッタ」装置の内部構成のために先行特許が参照されてもよい。
【0049】
図9は、スプリッタ113 と結合器77 との接続を示すために、第1蓋11及び第1隔壁79が外された状態の筐体1 の正面を示す部分断面図である。図9は、スプリッタ113 を第2隔壁89に取り付けるために、第1固定機構115 と協働する第1留め具119 と、第2固定機構117 と協働する第2留め具121 とを更に示す。ネジの代わりに、クリップが、スプリッタ113 を第2隔壁に固定するために用いられ得る。より少ない結合器77が、第1隔壁79に設けられることを認識すべきである。例えば、4個の結合器77が第1隔壁79に設けられることが可能であり、それによってスプリッタ113 は1つの入力及び5つの出力を含む。更に、より多くの結合器77が第1隔壁79に設けられ得る。例えば、16個の結合器77が第1隔壁79に設けられることが可能であり、それによってスプリッタ113 は1つの入力及び17の出力を含む。
【0050】
図10は、本発明の別の実施形態に係る筐体1 内の第2領域を露出するために、第2蓋13が外された状態の筐体1 を示す背面図である。同一要素には、図7と同一の参照番号が付与されている。図10の別の実施形態における引込み配線ケーブル72は、8本の光ファイバケーブル94を含んでいるが、8本の光ファイバケーブルを有する引出し配線ケーブル72' (図7)は、4本の光ファイバケーブルを夫々有する2本の引出し配線ケーブル130,131 と置き換えられている。
【0051】
基本的に、1本の引出し配線ケーブル72' 内に通された8本の光ファイバケーブル94は、より小さな2本の引出し配線ケーブル130,131 の8本の光ファイバケーブル122 に接続されている。接続部分が、8個の接続スリーブ124 によって保護されている。2個以上の接続スリーブ124 が各保持溝内に積み重ねられるように、保持溝111 は十分な深さを有する。従って、図10では、図示された6個の保持溝111 の内の2個の保持溝が、積み重ねられた2個の接続スリーブ124 を保持している。従って、配線設置者は、筐体1 内に配線ケーブルを接続することが可能であり、それにより、システムの柔軟性と設置者に利用可能なオプションとが改善されている。合計8個の保持溝101,111 が第2隔壁89に設けられたが、より多くの光ファイバケーブルを有する配線ケーブルが筐体1 内で接続されるように、より多くの保持溝が含まれてもよい。
【0052】
第2隔壁89は、クリップ又はネジのような留め具125 によって筐体1 に着脱可能に取り付けられてもよい。従って、第2隔壁89は、スプリッタ113 へのアクセスを可能にするために前記筐体1 に対して移動されてもよい。代わりに又は加えて、第1隔壁79 が、同様の留め具によって同様に筐体1 に着脱可能に取り付けられてもよい。いずれにしても、技術者は、スプリッタ113 をテスト、点検及び/又は交換するために、隔壁79又は隔壁89を筐体から取り外すか又は隔壁を筐体から離して傾けることにより、スプリッタ113 へのアクセスが可能になる。
【0053】
図10は、接地バー71A のための好ましい別の設計を更に示す。図7に示された設置バー71A は、板金から形成されてもよい接地板71P と取り替えられている。接地板71P はネジ穴71H を含んでおり、ネジ穴は、特大のヘッドを有するネジのようなネジ付キャプスタンボス71C を受付ける寸法を有する。キャプスタンボス71C は金属から形成され得るが、プラスチックから形成されていることが更に好ましい。図10に示されているように、引込み及び引出しケーブル72,130,131の強化部材74が、キャプスタンボスと接地板71P との間の摩擦によって固定されている。強化部材74が金属である場合、強化部材74は、接地板71P に有効に接地され得る。更に、ケーブル131 のようなケーブルが外装層132 を含んでいる場合、外装層132 は剥がされ、平らにされ、ネジ133 で接地板71P にネジ留めされてもよい。好ましい実施形態では、図10に示されているように、図5及び6に示された接地バー71が、板金の接地板及びキャプスタンボスと取り替えられ得る。
【0054】
「下に」(under )、「下方に」(below )、「下部の」(lower )、「上方に」(over)、「上部の」(upper )、「側方の」(lateral )、「左方の」(left)、「右方の」(right )、「水平の」(horizontal)及び「垂直の」(vertical)のような空間に関する文言は、図面に示されているような一要素又は機構と別の要素又は機構との関係を説明すべく、説明の容易さのためにここに用いられている。空間に関する文言が、図面に示された方向に加えて、装置の使用又は操作の様々な方向を包含するように意図されていると理解すべきである。例えば、図面における装置が逆さまである場合、他の要素又は機構の「下に」(under )又は「下方に」(beneath )として述べられた要素は、他の要素又は機構の「上方に」(over)配置される。別の状況では、装置が(90度又は他の方向に回転されて)配置されてもよく、ここに用いられた空間に関する相対的関係の説明が適宜解釈される。
【0055】
このようにして説明された本発明に関して、同じ手段が多くの方法で変更されてもよいことは明らかである。このような変更は、本発明の趣旨及び範囲からの逸脱とみなされず、このような全ての変更が、添付の特許請求の範囲内に含まれることは当業者にとって明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバケーブルの接続のための筐体において、
該筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、
前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋と、
顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に設けられた複数の光ファイバ結合器と、
前記筐体の一部内に設けられ、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを備えており、
前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されていることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項2】
前記スプリッタは、前記筐体の前記第1領域の外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項3】
前記第1領域及び前記第2領域間に第3領域を更に備えており、
前記第3領域は、前記第1領域及び前記第3領域間の第1隔壁と、前記第2領域及び前記第3領域間の第2隔壁とで画定されており、
前記スプリッタは、前記第3領域内に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項4】
前記複数の光ファイバ結合器は、前記第1隔壁に取り付けられており、
前記顧客用引込みケーブルの最小曲げ半径より大きな曲げで前記第1領域内に顧客用引込みケーブルをガイドし、前記顧客用引込みケーブルの余長を格納するためのガイドトラックを更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項5】
前記複数の光ファイバ結合器は、前記第1隔壁の面に対して鋭角で端子と接続されることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項6】
前記第1隔壁に形成されるか、又は前記第1隔壁に取り付けられて、前記第1領域に面し、1又は複数本の顧客用引込みケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の保持溝を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項7】
前記第2隔壁に形成されるか、又は前記第2隔壁に取り付けられて、前記第2領域に面し、1又は複数本の配線ケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の保持溝を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項8】
前記スプリッタは、前記第2隔壁に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項9】
前記第1隔壁及び第2隔壁の内の少なくとも1つが、留め具によって前記筐体に着脱可能に取り付けられて、前記スプリッタへのアクセスのために前記筐体に対して移動可能であることを特徴とする請求項8に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項10】
前記第1蓋は前記筐体の第1面を形成し、前記第2蓋は前記筐体の反対側の第2面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項11】
前記第1蓋は、少なくとも1つのヒンジによって前記筐体に接続された一側縁を有するパネルとして通常通り形成されていることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項12】
前記第1蓋は、前記筐体に着脱可能に取り付けられたパネルとして通常通り形成されていることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項13】
前記第2蓋は、複数の貫通孔を含んでおり、前記筐体は、複数のネジ付ボスを含んでおり、
前記第2蓋が閉じた状態にあるとき、前記複数の貫通孔は、前記複数のネジ付ボスと並んでいることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項14】
導電性強化部材及び外装ケーブルの外装の接地と、誘電性強化部材の結合とのために、前記第1領域内に配置された接地バー又は接地板を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項15】
前記筐体は、1又は複数本の顧客用引込みケーブル及び1又は複数本の配線ケーブルが通過するためのケーブル入口及び出口面を含んでおり、
該ケーブル入口及び出口面は、前記筐体内への湿気の浸入を防ぐためのガスケットを含んでいることを特徴とする請求項1に記載も光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項16】
光ファイバケーブルの接続のための筐体において、
前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、
前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋と、
顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に設けられた複数の光ファイバ結合器と、
前記第1領域及び前記第2領域間に設けられ、前記第1領域及び前記第3領域間の第1隔壁と、前記第2領域及び前記第3領域間の第2隔壁とで画定されている第3領域と、
該第3領域内に設けられて、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを備えており、前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されており、
前記第1隔壁に形成されるか、又は前記第1隔壁に取り付けられ、前記第1領域に面し、1又は複数本の顧客用引込みケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の第1保持溝と、
前記第2隔壁に形成されるか、又は前記第2隔壁に取り付けられ、前記第2領域に面し、1又は複数本の配線ケーブルを覆う1又は複数の接続スリーブを保持するための複数の第2保持溝とを更に備えることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項17】
前記複数の光ファイバ結合器は、前記第1隔壁に取り付けられており、
前記顧客用引込みケーブルの最小曲げ半径より大きな曲げで前記第1領域内に顧客用引込みケーブルをガイドし、前記顧客用引込みケーブルの余長を格納するためのガイドトラックを更に備えていることを特徴とする請求項16に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項18】
前記第1蓋は前記筐体の第1面を形成して、前記第2蓋は前記筐体の反対側の第2面を形成していることを特徴とする請求項16に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項19】
光学ファイバケーブルの接続のための筐体において、
該筐体に取り付けられ、少なくとも1本の顧客用光ファイバ引込みケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記筐体内の第1領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第1蓋と、
前記筐体に取り付けられ、少なくとも1本の光ファイバ配線ケーブルを収容するために、閉じた状態と、前記第1領域からの手動によるアクセスが不可能な前記筐体内の第2領域へのアクセスが可能な開いた状態とを有する第2蓋とを備えており、
前記第1蓋は前記筐体の第1面を形成し、前記第2蓋は前記筐体の反対側の第2面を形成しており、
顧客用引込みケーブルの端子と接続するために、前記第1領域内に配置された複数の光ファイバ結合器と、
前記筐体の一部内に設けられ、光ファイバ入力及び複数の光ファイバ出力を含むスプリッタとを更に備えており、
前記複数の光ファイバ出力の内の2以上の光ファイバ出力は、夫々前記複数の光ファイバ結合器の夫々の結合器に結合されており、
前記スプリッタは、前記筐体の前記第1領域の外側に配置されており、
1又は複数本の顧客用引込みケーブル及び1又は複数本の配線ケーブルが通過するためのケーブル入口及び出口面を形成する前記筐体の第3面を更に備えていることを特徴とする光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項20】
前記第1領域及び前記第2領域間に第3領域を更に備えており、
前記第3領域は、前記第1領域及び前記第3領域間の第1隔壁と、前記第2領域及び前記第3領域間の第2隔壁とで画定されており、
前記スプリッタは、前記第3領域内に設けられていることを特徴とする請求項19に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。
【請求項21】
前記複数の光ファイバ結合器は、前記第1隔壁に取り付けられており、
前記顧客用引込みケーブルの最小曲げ半径より大きな曲げで前記第1領域内に顧客用引込みケーブルをガイドし、前記顧客用引込みケーブルの余長を格納するためのガイドトラックを更に備えていることを特徴とする請求項20に記載の光ファイバケーブルの接続のための筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−527463(P2010−527463A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508492(P2010−508492)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/062517
【国際公開番号】WO2008/144203
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(509023252)コムスコープ インコーポレイテッド オブ ノースキャロライナ (4)
【Fターム(参考)】