光ファイバ心線融着システム及び光ファイバ心線融着方法
【課題】 対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続する。
【解決手段】 融着接続機6は、光ファイバがセットされ、光心線確認モードとされると、心線番号を読み取り、表示部33に表示させ、両心線番号が一致するか否か判定し、一致して正確な番号順となっている場合は、処理モードを融着作業モードに変更して、光ファイバを融着接続して、推定損失を表示させる。
【解決手段】 融着接続機6は、光ファイバがセットされ、光心線確認モードとされると、心線番号を読み取り、表示部33に表示させ、両心線番号が一致するか否か判定し、一致して正確な番号順となっている場合は、処理モードを融着作業モードに変更して、光ファイバを融着接続して、推定損失を表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ファイバの心線を融着接続するための光ファイバ心線融着システム及び光ファイバ心線融着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光ファイバの心線を接続するために、融着接続機が用いられている。光ファイバの心線を融着接続機にセットすると、融着接続機は、心線同士のX軸を合わせ、Y軸を合わせ、アーク放電で融着し推定接続損失を表示する。ところで、融着接続する光ファイバの心線数は、例えば、多心で1000心(例えば、8心のテープ心線使用)の場合で、125回融着接続する必要がある。作業者は、目視により、光ケーブルのスロットルから心線の順番を割り出す。したがって、接続途中で見誤ると、誤った箇所からやり直しとなって、多大な作業時間を要してしまう。
【0003】
このため、端部が対向配置された両テープ心線に光を投射して、反射光をカラーフィルタを介して、白黒TVカメラで観測して、心線同士の位置合せを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−4866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術において、心線同士の位置合わせは可能でも、正しい番号同士で接続できるとは限らない。例えば、8心のテープ心線同士を接続する場合の1番と8番との誤接続は、回避できない。
【0006】
この発明は、前記の課題を解決し、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる光ファイバ心線融着システム及び光ファイバ心線融着方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を備えた光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第1の光信号装置と、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第2の光信号装置とを備え、前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する判定手段を有することを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明では、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、少なくとも一方は、損失を測定するための光パワーメータを有することを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、前記光パワーメータを有する光信号装置にネットワークを介して接続されて、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末を備え、前記光パワーメータを有する光信号装置は、損失測定結果を前記ネットワークを介して前記作業員端末へ送信することを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明は、第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を用いた光ファイバ心線融着方法であって、第1の光信号装置によって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、光パワーメータによって、接続箇所を含む光ファイバの損失を実測することができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、作業者端末によって、損失の測定結果を集約することができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態による光ファイバ心線融着システムの構成を説明するための説明図である。
【図2】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図である。
【図3】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図である。
【図5】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図である。
【図6】同光信号装置の光伝送部の構成を説明するための説明図である。
【図7】同光ファイバ心線融着システムの融着接続機の構成を示すブロック図である。
【図8】同融着接続機の光受信部の構成を説明するための説明図である。
【図9】同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図10】同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図11】同融着接続機の動作を説明するための処理手順図である。
【図12】同光信号装置の動作を説明するための処理手順図である。
【図13】同光ファイバ心線融着システムの作業者用端末の動作を説明するための処理手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0018】
図1は、この発明の一実施の形態による光ファイバ心線融着システムの構成を説明するための説明図、図2は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図、図3は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図、図4は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図、図5は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図、図6は、同光信号装置の光伝送部の構成を説明するための説明図、図7は、同光ファイバ心線融着システムの融着接続機の構成を示すブロック図、図8は、同融着接続機の光受信部の構成を説明するための説明図、図9及び図10は、同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図、図11は、同融着接続機の動作を説明するための処理手順図、図12は、同光信号装置の動作を説明するための処理手順図、図13は、同光ファイバ心線融着システムの作業者用端末の動作を説明するための処理手順図である。
【0019】
図1(a)及び図1(b)に示すように、この実施の形態の光ファイバ心線融着システム1は、通信局2aからの光ケーブル4aの光ファイバの心線と通信局2bからの光ケーブル4bの光ファイバの心線とを融着接続するための融着接続機6と、通信局2aにおいて光ケーブル4aの光ファイバに対応する心線番号情報(心線識別情報)を入力するための光信号装置9aと、通信局2bにおいて光ケーブル4bの光ファイバに対応する心線番号情報を入力するための光信号装置9bと、光信号装置9a,9bにネットワーク12を介して接続され、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末11とを備えて概略構成されている。
【0020】
この実施の形態では、光ケーブル4a(4b)は、例えば、複数の8心のテープ心線5a(5b)が複数のスロットルに収容された構造を有し、融着接続機6は、8心のテープ心線5a(5b)単位で接続し、光信号装置9a,9bも8心用に対応している。なお、図1(a)のAa(Ab)部と、対応する図1(b)のBa(Bb)部とは、光トレイ7a(7b)を示している。また、図1(b)のCa(Cb)部は、光トレイ7a(7b)の接続端子の配置領域を示している。
【0021】
光信号装置9aは、通信局2aにおいて光中間配線盤(以下、光IDF(Intermediate Distribution Frame)という。)3aを構成する光トレイ7aにコネクタ8a1,8a2,…,8a8を介して接続される。光信号装置9bも、通信局2bにおいて光IDF3bを構成する光トレイ7bにコネクタ8b1,8b2,…,8b8を介して接続される。
【0022】
また、光信号装置9aは、図2及び図3に示すように、接続部141,142,…148を有するとともに、制御部16aと、光伝送部18aと、通信部19aと、操作部21aとを有している。光信号装置9bは、光信号装置9aと同様に、図4及び図5に示すように、接続部151,152,…158を有するとともに、制御部16bと、光パワーメータ17と、光伝送部18bと、通信部19bと、操作部21bとを有している。この実施の形態では、一方の通信局2bで用いられる光信号装置9bのみ、光パワーメータ17を備えたが、両方の光信号装置9a,9bに備えるようにしても良い。
【0023】
光信号装置9a,9bの制御部16a,16bは、CPU(Central Processing Unit)等を含み、所定のプログラムに従って構成各部を制御する主制御部と、ROMやRAM等の半導体メモリを含み、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部とを有している。
【0024】
光伝送部18a,18bは、図6に示すように、入力部221,222,…,228と、変調回路231,232,…,238と、レーザダイオード241,242,…,248と、電源回路25と、ダイオード261,262,…,268と、出力部271,272,…,278とを有している。入力部221,222,…,228には、心線番号に対応するアナログ信号(電気信号)が入力され、発光素子としてのレーザダイオード241,242,…,248に供給される。アナログ信号の周波数は、例えば、(1番:10kHz、2番:20kHz、3番:30kHz、4番:40kHz、5番:50kHz、6番:60kHz、7番:70kHz、8番:80kHz)のように対応付けられる。変調回路231,232,…,238においては、直接強度を変調する直接IM(Intensity Modulation)方式が用いられる。光信号装置9a,9bの通信部19a,19bは、ネットワーク12に接続され、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行う。光信号装置9a,9bの操作部21a,21bは、電源スイッチ等を含んでいる。
【0025】
融着接続機6は、図7に示すように、制御部29と、光受信部31と、操作部32と、表示部33と、撮像部34と、画像処理部35と、アクチュエータ36と、熱源制御部37と、放電電極38とを有している。
【0026】
制御部29は、CPU等を含み、所定のプログラムに従って構成各部を制御する主制御部と、ROMやRAM等の半導体メモリを含み、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部とを有している。この実施の形態の融着接続機6においては、本来の融着接続に係る処理のほか、モード設定処理や、心線情報認識処理、心線情報表示制御処理、心線一致判定処理等が実行される。
【0027】
融着接続機6は、モード設定処理で、例えば、操作部32からの入力に従って、光心線確認モードや、融着作業モード等に処理モードを設定する。融着接続機6は、心線情報認識処理で、光受信部31からの受信情報に基づいて、セットされた光ファイバの各心線の心線番号を認識する。こうして、融着前に心線番号が読み取られる。融着接続機6は、心線情報表示制御処理で、認識した心線番号(1番:01、2番:02、…、8番:08)や、メッセージ情報等を表示部33に表示させる。融着接続機6は、心線一致判定処理で、認識した心線番号に基づいて、接続対象の光ケーブル4a,4bの対応する心線同士が番号が一致しているか否か判定する。
【0028】
光受信部31は、図8に示すように、入力部411,412,…,418と、フォトダイオード421,422,…,428と、前置増幅器431,432,…,438と、ローパスフィルタ441,442,…,448と、増幅器451,452,…,458と、出力部461,462,…,468とを有している。フォトダイオード421,422,…,428は、図9及び図10に示すように、45度偏角プリズム48を介して、対応する光ファイバのテープ心線5a(5b)の心線47から光信号を受信し、出力部461,462,…,468からは、心線番号に対応する周波数のアナログ信号が出力される。
【0029】
作業員端末11は、例えば、無線通信機能を有する移動可能なパーソナルコンピュータから構成され、所定のプログラムに従って構成各部を制御する制御部と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部と、キーボードを含む操作部と、液晶ディスプレイ等からなる表示部とを有している。上記制御部は、CPU等からなり、上記記憶部に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する。
【0030】
作業員端末11においては、光パワーメータ切換指令送信処理や、損失測定結果取得処理等が実行される。作業員端末11は、光パワーメータ切換指令送信処理で、操作部を介した切換要求操作があると、光信号装置9bで光パワーメータ17へ切り換えるための切換指令を光信号装置9bへ送信する。作業員端末11は、損失測定結果取得処理で、光信号装置9bから損失測定結果を受信すると、記憶部に記憶させる。作業員端末11の記憶部は、ROM、RAMや、HD(ハードディスク)、CD−ROM等が装着されるHDD、CD−ROMドライブ等から構成されている。
【0031】
また、ネットワーク12は、移動通信網を含んでいても良い。また、ネットワーク12は、専用の通信路を用いたネットワークのほか、FTTH(Fiber To The Home)回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等を用いたネットワークを含んでいても良い。
【0032】
次に、図11乃至図13を参照して、光ファイバ心線融着システム1の動作について説明する。接続作業箇所においては、まず、作業対象の光ケーブルの外皮を剥き、光ファイバをアルコール等を使用して清掃し、指定の長さに切断する。次に、光ファイバを融着接続機6にセットし、光心線確認モードに切り換えておく。また、通信局2a,2bにおいては、光信号装置9aと光トレイ7aとを、コネクタ8a1,8a2,…,8a8を介して接続し、光信号装置9bと光トレイ7bとをコネクタ8b1,8b2,…,8b8を介して接続する。光信号装置9aの光伝送部18a及び光信号装置9bの光伝送部18bからは、テープ心線5a,5bの全心線において、心線番号に対応するアナログ信号が出力されることとなる。
【0033】
次に、融着接続機6の動作について述べる。融着接続機6は、光ファイバがセットされ(ステップSA11(図11))、光心線確認モードとされると(ステップSA12)、心線番号を読み取り(ステップSA13)、表示部33に表示させる(ステップSA14)。ステップSA15で、融着接続機6は、両心線番号が一致するか否か判定し、一致して正確な番号順となっている場合は、ステップSA16へ進み、不一致の場合は、ステップSA17で、心線番号不一致の旨の表示をさせて、ステップSA11へ戻る。ステップSA16で、融着接続機6は、処理モードを融着作業モードに変更して、光ファイバを融着接続して、ステップSA18で、推定損失を表示させる。次に、ステップSA19で、融着接続機6は、次の接続がある場合は、ステップSA11へ戻り、次の接続がない場合は処理を終了する。
【0034】
光信号装置9a(9b)は、光コネクタが接続されると(ステップSB11(図12))、対応する心線番号情報を送信する(ステップSB12)。ステップSB13で、光信号装置9bは、作業員端末11から通信部19bを介して切換指令を受信すると、制御部16bの制御によって光パワーメータ17に切り換え(ステップSB14)、光パワーメータ17が損失を測定し(ステップSB15)、測定結果を通信部19bを介して作業員端末11へ送信する(ステップSB16)。次に、ステップSB17で、光信号装置9a(9b)は、次の接続がある場合は、ステップSB11へ戻り、次の接続がない場合は処理を終了する。
【0035】
作業員端末11は、切換要求操作があった場合は(ステップSC11(図13))、切換指令を光信号装置9bヘ送信する(ステップSC12)。作業員端末11は、測定結果を受信すると(ステップSC13)、記憶部に記憶させる(ステップSC14)。
【0036】
こうして、この実施の形態の構成によれば、融着接続機6が、光信号装置9a,9bから送られてきた心線情報に基づいて、両心線番号が一致するか否か判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確にかつ迅速に接続することができる。
【0037】
以上、この発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、融着接続機6において、モード設定処理や、心線情報認識処理、心線情報表示制御処理、心線一致判定処理等は、制御部が、対応する制御プログラムを実行することによって行うほかに、一部又は全部を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。また、それぞれ別々のCPUが実行しても良いし、例えば、単一のCPUが実行しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0038】
専用線のほか、OPGW等の特に重要回線の光ケーブルに適用できる。
【符号の説明】
【0039】
1 光ファイバ心線融着システム
4a 光ケーブル(第1の光ケーブル)
4b 光ケーブル(第2の光ケーブル)
6 融着接続機
9a 光信号装置(第1の光信号装置)
9b 光信号装置(第2の光信号装置)
11 作業者端末
12 ネットワーク
17 光パワーメータ
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ファイバの心線を融着接続するための光ファイバ心線融着システム及び光ファイバ心線融着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、光ファイバの心線を接続するために、融着接続機が用いられている。光ファイバの心線を融着接続機にセットすると、融着接続機は、心線同士のX軸を合わせ、Y軸を合わせ、アーク放電で融着し推定接続損失を表示する。ところで、融着接続する光ファイバの心線数は、例えば、多心で1000心(例えば、8心のテープ心線使用)の場合で、125回融着接続する必要がある。作業者は、目視により、光ケーブルのスロットルから心線の順番を割り出す。したがって、接続途中で見誤ると、誤った箇所からやり直しとなって、多大な作業時間を要してしまう。
【0003】
このため、端部が対向配置された両テープ心線に光を投射して、反射光をカラーフィルタを介して、白黒TVカメラで観測して、心線同士の位置合せを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−4866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術において、心線同士の位置合わせは可能でも、正しい番号同士で接続できるとは限らない。例えば、8心のテープ心線同士を接続する場合の1番と8番との誤接続は、回避できない。
【0006】
この発明は、前記の課題を解決し、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる光ファイバ心線融着システム及び光ファイバ心線融着方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を備えた光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第1の光信号装置と、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第2の光信号装置とを備え、前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する判定手段を有することを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明では、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、少なくとも一方は、損失を測定するための光パワーメータを有することを特徴としている。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の光ファイバ心線融着システムであって、前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、前記光パワーメータを有する光信号装置にネットワークを介して接続されて、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末を備え、前記光パワーメータを有する光信号装置は、損失測定結果を前記ネットワークを介して前記作業員端末へ送信することを特徴としている。
【0011】
請求項4の発明は、第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を用いた光ファイバ心線融着方法であって、第1の光信号装置によって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、光パワーメータによって、接続箇所を含む光ファイバの損失を実測することができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、作業者端末によって、損失の測定結果を集約することができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、第1の光信号装置によって、第1の光ケーブルの他方の端部から、第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、第2の光ケーブルの他方の端部から、第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、融着接続機は、接続対象の第1の光ケーブルの心線及び第2の光ケーブルの心線を伝送され、一方の端部で受信された両心線識別情報が、一致するか否かを判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確かつ迅速に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態による光ファイバ心線融着システムの構成を説明するための説明図である。
【図2】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図である。
【図3】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図である。
【図5】同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図である。
【図6】同光信号装置の光伝送部の構成を説明するための説明図である。
【図7】同光ファイバ心線融着システムの融着接続機の構成を示すブロック図である。
【図8】同融着接続機の光受信部の構成を説明するための説明図である。
【図9】同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図10】同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図である。
【図11】同融着接続機の動作を説明するための処理手順図である。
【図12】同光信号装置の動作を説明するための処理手順図である。
【図13】同光ファイバ心線融着システムの作業者用端末の動作を説明するための処理手順図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
【0018】
図1は、この発明の一実施の形態による光ファイバ心線融着システムの構成を説明するための説明図、図2は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図、図3は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図、図4は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示す斜視図、図5は、同光ファイバ心線融着システムの光信号装置の構成を示すブロック図、図6は、同光信号装置の光伝送部の構成を説明するための説明図、図7は、同光ファイバ心線融着システムの融着接続機の構成を示すブロック図、図8は、同融着接続機の光受信部の構成を説明するための説明図、図9及び図10は、同光受信部の構成及び機能を説明するための説明図、図11は、同融着接続機の動作を説明するための処理手順図、図12は、同光信号装置の動作を説明するための処理手順図、図13は、同光ファイバ心線融着システムの作業者用端末の動作を説明するための処理手順図である。
【0019】
図1(a)及び図1(b)に示すように、この実施の形態の光ファイバ心線融着システム1は、通信局2aからの光ケーブル4aの光ファイバの心線と通信局2bからの光ケーブル4bの光ファイバの心線とを融着接続するための融着接続機6と、通信局2aにおいて光ケーブル4aの光ファイバに対応する心線番号情報(心線識別情報)を入力するための光信号装置9aと、通信局2bにおいて光ケーブル4bの光ファイバに対応する心線番号情報を入力するための光信号装置9bと、光信号装置9a,9bにネットワーク12を介して接続され、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末11とを備えて概略構成されている。
【0020】
この実施の形態では、光ケーブル4a(4b)は、例えば、複数の8心のテープ心線5a(5b)が複数のスロットルに収容された構造を有し、融着接続機6は、8心のテープ心線5a(5b)単位で接続し、光信号装置9a,9bも8心用に対応している。なお、図1(a)のAa(Ab)部と、対応する図1(b)のBa(Bb)部とは、光トレイ7a(7b)を示している。また、図1(b)のCa(Cb)部は、光トレイ7a(7b)の接続端子の配置領域を示している。
【0021】
光信号装置9aは、通信局2aにおいて光中間配線盤(以下、光IDF(Intermediate Distribution Frame)という。)3aを構成する光トレイ7aにコネクタ8a1,8a2,…,8a8を介して接続される。光信号装置9bも、通信局2bにおいて光IDF3bを構成する光トレイ7bにコネクタ8b1,8b2,…,8b8を介して接続される。
【0022】
また、光信号装置9aは、図2及び図3に示すように、接続部141,142,…148を有するとともに、制御部16aと、光伝送部18aと、通信部19aと、操作部21aとを有している。光信号装置9bは、光信号装置9aと同様に、図4及び図5に示すように、接続部151,152,…158を有するとともに、制御部16bと、光パワーメータ17と、光伝送部18bと、通信部19bと、操作部21bとを有している。この実施の形態では、一方の通信局2bで用いられる光信号装置9bのみ、光パワーメータ17を備えたが、両方の光信号装置9a,9bに備えるようにしても良い。
【0023】
光信号装置9a,9bの制御部16a,16bは、CPU(Central Processing Unit)等を含み、所定のプログラムに従って構成各部を制御する主制御部と、ROMやRAM等の半導体メモリを含み、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部とを有している。
【0024】
光伝送部18a,18bは、図6に示すように、入力部221,222,…,228と、変調回路231,232,…,238と、レーザダイオード241,242,…,248と、電源回路25と、ダイオード261,262,…,268と、出力部271,272,…,278とを有している。入力部221,222,…,228には、心線番号に対応するアナログ信号(電気信号)が入力され、発光素子としてのレーザダイオード241,242,…,248に供給される。アナログ信号の周波数は、例えば、(1番:10kHz、2番:20kHz、3番:30kHz、4番:40kHz、5番:50kHz、6番:60kHz、7番:70kHz、8番:80kHz)のように対応付けられる。変調回路231,232,…,238においては、直接強度を変調する直接IM(Intensity Modulation)方式が用いられる。光信号装置9a,9bの通信部19a,19bは、ネットワーク12に接続され、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行う。光信号装置9a,9bの操作部21a,21bは、電源スイッチ等を含んでいる。
【0025】
融着接続機6は、図7に示すように、制御部29と、光受信部31と、操作部32と、表示部33と、撮像部34と、画像処理部35と、アクチュエータ36と、熱源制御部37と、放電電極38とを有している。
【0026】
制御部29は、CPU等を含み、所定のプログラムに従って構成各部を制御する主制御部と、ROMやRAM等の半導体メモリを含み、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部とを有している。この実施の形態の融着接続機6においては、本来の融着接続に係る処理のほか、モード設定処理や、心線情報認識処理、心線情報表示制御処理、心線一致判定処理等が実行される。
【0027】
融着接続機6は、モード設定処理で、例えば、操作部32からの入力に従って、光心線確認モードや、融着作業モード等に処理モードを設定する。融着接続機6は、心線情報認識処理で、光受信部31からの受信情報に基づいて、セットされた光ファイバの各心線の心線番号を認識する。こうして、融着前に心線番号が読み取られる。融着接続機6は、心線情報表示制御処理で、認識した心線番号(1番:01、2番:02、…、8番:08)や、メッセージ情報等を表示部33に表示させる。融着接続機6は、心線一致判定処理で、認識した心線番号に基づいて、接続対象の光ケーブル4a,4bの対応する心線同士が番号が一致しているか否か判定する。
【0028】
光受信部31は、図8に示すように、入力部411,412,…,418と、フォトダイオード421,422,…,428と、前置増幅器431,432,…,438と、ローパスフィルタ441,442,…,448と、増幅器451,452,…,458と、出力部461,462,…,468とを有している。フォトダイオード421,422,…,428は、図9及び図10に示すように、45度偏角プリズム48を介して、対応する光ファイバのテープ心線5a(5b)の心線47から光信号を受信し、出力部461,462,…,468からは、心線番号に対応する周波数のアナログ信号が出力される。
【0029】
作業員端末11は、例えば、無線通信機能を有する移動可能なパーソナルコンピュータから構成され、所定のプログラムに従って構成各部を制御する制御部と、各種制御プログラムやデータが記憶される記憶部と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部と、キーボードを含む操作部と、液晶ディスプレイ等からなる表示部とを有している。上記制御部は、CPU等からなり、上記記憶部に記憶された所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する。
【0030】
作業員端末11においては、光パワーメータ切換指令送信処理や、損失測定結果取得処理等が実行される。作業員端末11は、光パワーメータ切換指令送信処理で、操作部を介した切換要求操作があると、光信号装置9bで光パワーメータ17へ切り換えるための切換指令を光信号装置9bへ送信する。作業員端末11は、損失測定結果取得処理で、光信号装置9bから損失測定結果を受信すると、記憶部に記憶させる。作業員端末11の記憶部は、ROM、RAMや、HD(ハードディスク)、CD−ROM等が装着されるHDD、CD−ROMドライブ等から構成されている。
【0031】
また、ネットワーク12は、移動通信網を含んでいても良い。また、ネットワーク12は、専用の通信路を用いたネットワークのほか、FTTH(Fiber To The Home)回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等を用いたネットワークを含んでいても良い。
【0032】
次に、図11乃至図13を参照して、光ファイバ心線融着システム1の動作について説明する。接続作業箇所においては、まず、作業対象の光ケーブルの外皮を剥き、光ファイバをアルコール等を使用して清掃し、指定の長さに切断する。次に、光ファイバを融着接続機6にセットし、光心線確認モードに切り換えておく。また、通信局2a,2bにおいては、光信号装置9aと光トレイ7aとを、コネクタ8a1,8a2,…,8a8を介して接続し、光信号装置9bと光トレイ7bとをコネクタ8b1,8b2,…,8b8を介して接続する。光信号装置9aの光伝送部18a及び光信号装置9bの光伝送部18bからは、テープ心線5a,5bの全心線において、心線番号に対応するアナログ信号が出力されることとなる。
【0033】
次に、融着接続機6の動作について述べる。融着接続機6は、光ファイバがセットされ(ステップSA11(図11))、光心線確認モードとされると(ステップSA12)、心線番号を読み取り(ステップSA13)、表示部33に表示させる(ステップSA14)。ステップSA15で、融着接続機6は、両心線番号が一致するか否か判定し、一致して正確な番号順となっている場合は、ステップSA16へ進み、不一致の場合は、ステップSA17で、心線番号不一致の旨の表示をさせて、ステップSA11へ戻る。ステップSA16で、融着接続機6は、処理モードを融着作業モードに変更して、光ファイバを融着接続して、ステップSA18で、推定損失を表示させる。次に、ステップSA19で、融着接続機6は、次の接続がある場合は、ステップSA11へ戻り、次の接続がない場合は処理を終了する。
【0034】
光信号装置9a(9b)は、光コネクタが接続されると(ステップSB11(図12))、対応する心線番号情報を送信する(ステップSB12)。ステップSB13で、光信号装置9bは、作業員端末11から通信部19bを介して切換指令を受信すると、制御部16bの制御によって光パワーメータ17に切り換え(ステップSB14)、光パワーメータ17が損失を測定し(ステップSB15)、測定結果を通信部19bを介して作業員端末11へ送信する(ステップSB16)。次に、ステップSB17で、光信号装置9a(9b)は、次の接続がある場合は、ステップSB11へ戻り、次の接続がない場合は処理を終了する。
【0035】
作業員端末11は、切換要求操作があった場合は(ステップSC11(図13))、切換指令を光信号装置9bヘ送信する(ステップSC12)。作業員端末11は、測定結果を受信すると(ステップSC13)、記憶部に記憶させる(ステップSC14)。
【0036】
こうして、この実施の形態の構成によれば、融着接続機6が、光信号装置9a,9bから送られてきた心線情報に基づいて、両心線番号が一致するか否か判定するので、対応する光ファイバの心線同士を正確にかつ迅速に接続することができる。
【0037】
以上、この発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、融着接続機6において、モード設定処理や、心線情報認識処理、心線情報表示制御処理、心線一致判定処理等は、制御部が、対応する制御プログラムを実行することによって行うほかに、一部又は全部を専用のハードウェアを用いて行い、他の一部を対応するプログラムを実行して処理するようにしても良い。また、それぞれ別々のCPUが実行しても良いし、例えば、単一のCPUが実行しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0038】
専用線のほか、OPGW等の特に重要回線の光ケーブルに適用できる。
【符号の説明】
【0039】
1 光ファイバ心線融着システム
4a 光ケーブル(第1の光ケーブル)
4b 光ケーブル(第2の光ケーブル)
6 融着接続機
9a 光信号装置(第1の光信号装置)
9b 光信号装置(第2の光信号装置)
11 作業者端末
12 ネットワーク
17 光パワーメータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を備えた光ファイバ心線融着システムであって、
前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第1の光信号装置と、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第2の光信号装置とを備え、
前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する判定手段を有する
ことを特徴とする光ファイバ心線融着システム。
【請求項2】
前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、少なくとも一方は、損失を測定するための光パワーメータを有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線融着システム。
【請求項3】
前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、前記光パワーメータを有する光信号装置にネットワークを介して接続されて、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末を備え、前記光パワーメータを有する光信号装置は、損失測定結果を前記ネットワークを介して前記作業員端末へ送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ心線融着システム。
【請求項4】
第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を用いた光ファイバ心線融着方法であって、
第1の光信号装置によって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、
前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する
ことを特徴とする光ファイバ心線融着方法。
【請求項1】
第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を備えた光ファイバ心線融着システムであって、
前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第1の光信号装置と、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させるための第2の光信号装置とを備え、
前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する判定手段を有する
ことを特徴とする光ファイバ心線融着システム。
【請求項2】
前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、少なくとも一方は、損失を測定するための光パワーメータを有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線融着システム。
【請求項3】
前記第1の光信号装置と前記第2の光信号装置とのうち、前記光パワーメータを有する光信号装置にネットワークを介して接続されて、作業員が接続作業箇所で用いる作業員端末を備え、前記光パワーメータを有する光信号装置は、損失測定結果を前記ネットワークを介して前記作業員端末へ送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ心線融着システム。
【請求項4】
第1の光ケーブルの光ファイバの心線と、第2の光ケーブルの光ファイバの心線とを、ともに一方の端部で融着接続するための融着接続機を用いた光ファイバ心線融着方法であって、
第1の光信号装置によって、前記第1の光ケーブルの他方の端部から、前記第1の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、第2の光信号装置によって、前記第2の光ケーブルの他方の端部から、前記第2の光ケーブルの心線に対応する心線識別情報を入力して伝送させ、
前記融着接続機は、接続対象の前記第1の光ケーブルの心線及び前記第2の光ケーブルの心線を伝送され、前記一方の端部で受信された両前記心線識別情報が、一致するか否かを判定する
ことを特徴とする光ファイバ心線融着方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−159536(P2012−159536A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17175(P2011−17175)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(503320061)株式会社エネルギア・コミュニケーションズ (92)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(503320061)株式会社エネルギア・コミュニケーションズ (92)
【Fターム(参考)】
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