説明

光信号送受信器

【課題】誤動作せずに、物体の検出や接近の判断などを行うことを可能とする。
【解決手段】入力回路3の入出力ライン間にスイッチSW1を設け、入力回路3の出力ラインと低周波成分検出回路4の入力ラインとの間にスイッチSW2を設ける。スイッチ制御回路8Aによって、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする。また、少なくとも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW2をオフとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光の有無や強弱によって物体を検出したり接近を判断するために用いて好適な光信号送受信器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、光の有無や強弱によって物体の検出や接近などの判断を行う装置として、図25にその要部を示すような光信号送受信器が用いられている(例えば、特許文献1参照)。同図において、1は発光素子(送信器)、2は受光素子(受信器)、3は入力回路(電流電圧変換器)、4は低周波成分検出回路、5は可変電流源である。
【0003】
この光信号送受信器において、発光素子1は、パルス光を周期的に発射する。受光素子2は、発光素子1からのパルス光を受光し、この受光したパルス光を電流に変換し光電流とする。入力回路3は、受光素子2によって変換された光電流を電圧に変換し、出力する。低周波成分検出回路4は、入力回路3の出力を入力とし、光電流に含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流の値を変化させる。
【0004】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からのパルス光(送信信号A)に加わる。これにより、受光素子2は、図26(a)に示すように、DC外乱光と送信信号Aとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを電圧に変換し、図26(b)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0005】
低周波成分検出回路4は、入力回路3から出力される電圧Voを入力とし、この電圧Voを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。
【0006】
これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれ、受光素子2に作用するDC外乱光の影響を除去することが可能となる。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6469489B1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来の光信号送受信器では、低周波成分検出回路4において、入力回路3から出力される電圧Voに含まれる送信信号Aの成分まで平均化されてしまうため、受光素子2への相殺電流IDCに送信信号Aによる誤差成分が含まれてしまい(図26(c)参照)、誤動作が生じてしまう虞がある。
【0009】
また、上述した従来の光信号送受信器では、他の光信号送受信器が近くに連装されたような場合、この他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受けて、誤動作が生じる虞が高くなる。
【0010】
図27に受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子(図示せず)からのパルス光(送信信号B)がAC外乱光として作用している状態を示す。この場合、受光素子2は、図28(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを電圧に変換し、図28(b)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0011】
低周波成分検出回路4は、入力回路3から出力される電圧Voを入力とし、この電圧Voを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。ここで、入力回路3から出力される電圧Voには、送信信号Aの成分(電圧成分VOA)とAC外乱光Bの成分(電圧成分VOB)とが含まれている。このため、受光素子2への相殺電流IDCに送信信号Aの成分だけではなく、AC外乱光Bによる誤差成分も含まれてしまい(図28(c)参照)、誤動作が生じる虞が高くなる。
【0012】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、誤動作せずに、物体の検出や接近の判断などを行うことが可能な光信号送受信器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を達成するために本発明(請求項1に係る発明)は、パルス光を周期的に発射する発光素子と、この発光素子からのパルス光を電流に変換し光電流とする受光素子と、この受光素子によって変換された光電流を電圧に変換する入力回路と、この入力回路の出力を入力とし光電流に含まれる低周波成分を検出する低周波成分検出回路と、この低周波成分検出回路によって検出された低周波成分に応じた電流を相殺電流として受光素子に流す可変電流源とを備えた光信号送受信器において、所定の期間に、低周波成分検出回路への入力を遮断することで、この低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分を減少させる誤差成分減少手段を設けたものである。
この発明によれば、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【0014】
例えば、本発明では、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断するようにする(請求項2)。
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間の送信信号成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【0015】
また、本発明では、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、入力回路の出力をリセットするようにする(請求項3)。
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の送信信号成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【0016】
また、本発明では、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断し、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、入力回路の出力をリセットするようにする(請求項4)。
【0017】
例えば、その第1例として、入力回路の入力ラインと出力ラインとの間に第1のスイッチを設け、入力回路の出力ラインと低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチを設け、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、第2のスイッチをオフとし、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、第1のスイッチをオンとする(請求項5)。
【0018】
例えば、その第2例として、入力回路の出力ラインと接地ラインとの間に第1のスイッチを設け、入力回路の出力ラインと低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチを設け、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、第2のスイッチをオフとし、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、第1のスイッチをオンとする(請求項6)。
【0019】
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間の送信信号成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の送信信号成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【0020】
また、本発明では、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断するようにする(請求項7)。
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間の送信信号成分および異なる発光源からのパルス光を受光している間のAC外乱光成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【0021】
また、本発明では、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、入力回路の出力をリセットするようにする(請求項8)。
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の送信信号成分および異なる発光源からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
この場合、受光素子が異なる発光源からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分が入力回路の出力に生じなくなるので、このAC外乱光の成分が送信信号の成分に重なることがなく、入力回路の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去される。
【0022】
また、本発明では、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断し、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、入力回路の出力をリセットするようにする(請求項9)。
【0023】
例えば、その第1例として、入力回路の入力ラインと出力ラインとの間に第1のスイッチを設け、入力回路の出力ラインと低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチを設け、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、第2のスイッチをオフとし、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、第1のスイッチをオンとする。
【0024】
例えば、その第2例として、入力回路の出力ラインと接地ラインとの間に第1のスイッチを設け、入力回路の出力ラインと低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチを設け、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、第2のスイッチをオフとし、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および異なる発光源からのパルス光を受光している間、第1のスイッチをオンとする。
【0025】
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した時の送信信号の全成分および受光素子が異なる発光源からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
この場合、入力回路の出力には異なる発光源からのパルス光によるAC外乱光成分が生じなくなるため、このAC外乱光成分が送信信号成分に重なることがなく、入力回路の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去される。
【0026】
また、本発明では、パルス光を周期的に発射する発光素子と、この発光素子からのパルス光を電流に変換し光電流とする受光素子と、この受光素子によって変換された光電流を電圧に変換する入力回路と、受光素子に流れる電流の流路から取り出される信号を入力とし、光電流に含まれる低周波成分を検出する低周波成分検出回路と、この低周波成分検出回路によって検出された低周波成分に応じた電流を相殺電流として受光素子に流す可変電流源とを備えた光信号送受信器において、少なくとも受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断することで、この低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分を減少させるようにする(請求項10)。
このようにすると、受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間の送信信号成分が低周波成分検出回路への入力から除去され、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子への相殺電流に含まれる電流誤差が小さくなる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、受光素子が発光素子からのパルス光を受光している間、低周波成分検出回路への入力を遮断するようにしたり、受光素子が発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、入力回路の出力をリセットするなどして、低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分を減少させることにより、誤動作せずに、物体の検出や接近の判断などを行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1A〕
図1はこの発明に係る光信号送受信器の一実施の形態(実施の形態1A)の要部を示すブロック図である。同図において、図25と同一符号は図25を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
【0029】
この実施の形態1Aでは、入力回路3の出力ラインと低周波成分検出回路4の入力ラインとの間にスイッチSWを設け、このスイッチSWのオン/オフをスイッチ制御回路6Aによって制御するようにしている。
【0030】
この例において、スイッチ制御回路6Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオフとする機能を備えている。このスイッチ制御回路6Aが本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0031】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図2(a)に示すように、DC外乱光と送信信号Aとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを電圧に変換し、図2(c)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0032】
スイッチ制御回路6Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオフとする(図2(b))。これにより、入力回路3から出力される電圧Voは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を除いて、低周波成分検出回路4へ入力される。
【0033】
図2(d)にスイッチSWを介して低周波成分検出回路4へ入力される電圧Voの波形を電圧VFとして示す。低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。
【0034】
可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0035】
この実施の形態1Aにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間の送信信号Aの成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図2(e))。
【0036】
この実施の形態1Aにおいて、スイッチSWをオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。なお、この実施の形態1Aにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0037】
〔実施の形態1B〕
図3に、実施の形態1Bとして、連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子2にAC外乱光として作用する場合の実施の形態1Aの変形例を示す。
【0038】
この実施の形態1Bにおいて、スイッチ制御回路6Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオフとする機能を備えている。
【0039】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。また、受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが入力されると、これがAC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。
【0040】
これにより、受光素子2は、図4(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを電圧に変換し、図4(c)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0041】
スイッチ制御回路6Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオフとする(図4(b))。これにより、入力回路3から出力される電圧Voは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を除いて、低周波成分検出回路4へ入力される。
【0042】
図4(d)にスイッチSWを介して低周波成分検出回路4へ入力される電圧Voの波形を電圧VFとして示す。低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。
【0043】
可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0044】
この実施の形態1Bにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間の送信信号AおよびAC外乱光Bの成分および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間のAC外乱光Bおよび送信信号Aの成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図4(e))。
【0045】
この実施の形態1Bにおいて、スイッチSWをオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間および受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。なお、この実施の形態1Bにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0046】
〔実施の形態2A〕
図5はこの発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態2A)の要部を示すブロック図である。この実施の形態2Aでは、入力回路3の入力ラインと出力ラインとの間にスイッチSWを設け、このスイッチSWのオン/オフをスイッチ制御回路7Aによって制御するようにしている。
【0047】
この例において、スイッチ制御回路7Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSWをオンとする機能を備えている。このスイッチ制御回路7Aが本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0048】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図6(a)に示すように、DC外乱光と送信信号Aとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0049】
スイッチ制御回路7Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSWをオンとする(図6(b))。スイッチSWがオンとされると入力回路3の出力はリセットされる。図6(c)に入力回路3から出力される電圧Voの波形を示す。
【0050】
入力回路3は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、そのパルス光によって生成される光電流IPDを電圧Voに変換する。この場合、入力回路3の出力は受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にリセットされるので、発光素子1からのパルス光に応ずる電圧Voの波形に時間的な広がりが生じることがない。この入力回路3から出力される電圧Voは電圧VFとして低周波成分検出回路4へ入力される。
【0051】
低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0052】
この実施の形態2Aにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した後の送信信号Aの成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図6(d))。
【0053】
なお、この実施の形態2Aでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、図7にそのタイムチャートを示すように、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後だけ入力回路3の出力をリセットするようにしてもよい。
【0054】
また、この実施の形態2Aでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、必ずしも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後でなくてもよく、多少の時間的な遅れがあってもよい。
【0055】
〔実施の形態2B〕
図8に、実施の形態2Bとして、連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子2にAC外乱光として作用する場合の実施の形態2Aの変形例を示す。
【0056】
この実施の形態2Bにおいて、スイッチ制御回路7Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSWをオンとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオンとする機能を備えている。
【0057】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。また、受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが入力されると、これがAC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図9(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0058】
スイッチ制御回路7Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSWをオンとする。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSWをオンとする(図9(b))。スイッチSWがオンとされると入力回路3の出力はリセットされる。図9(c)に入力回路3から出力される電圧Voの波形を示す。
【0059】
入力回路3は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、そのパルス光によって生成される光電流IPDを電圧Voに変換する。この場合、入力回路3の出力は受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にリセットされるので、発光素子1からのパルス光に応ずる電圧Voの波形に時間的な広がりが生じることがない。また、入力回路3の出力は受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間リセットされるので、他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光に応ずる波形が電圧Voに生じることがない。この入力回路3から出力される電圧Voは電圧VFとして低周波成分検出回路4へ入力される。
【0060】
低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0061】
この実施の形態2Bにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後の送信信号Aの成分および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光Bの全成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分が減少し、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図9(d))。
【0062】
また、この実施の形態2Bでは、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分が入力回路3の出力に生じなくなるので、このAC外乱光の成分が送信信号Aの成分に重なることがなく、入力回路3の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去されるものとなる。
【0063】
すなわち、例えば、実施の形態1Bでは、図4(c)に示されるように、入力回路3から出力される電圧Voの波形は送信信号Aの電圧成分VOAとAC外乱光Bの電圧成分VOBとを合わせた波形となり、送信信号Aの受光時の電圧Voの波形にAC外乱光Bによる誤差成分が生じる。これに対し、実施の形態2Bでは、AC外乱光Bの電圧成分VOBが生じなくなるため、送信信号Aの受光時の電圧Voの波形にAC外乱光Bによる誤差成分が生じないものとなる。
【0064】
なお、この実施の形態2Bでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、図10にそのタイムチャートを示すように、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後だけ入力回路3の出力をリセットするようにしてもよい。
【0065】
また、この実施の形態2Bでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、必ずしも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後でなくてもよく、多少の時間的な遅れがあってもよい。
【0066】
また、この実施の形態2Bにおいて、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している時にスイッチSWをオンとする期間は、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。
【0067】
〔実施の形態3A〕
図11はこの発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態3A)の要部を示すブロック図である。この実施の形態3Aでは、入力回路3の入力ラインと出力ラインとの間にスイッチSW1を設け、入力回路3の出力ラインと低周波成分検出回路4の入力ラインとの間にスイッチSW2を設け、このスイッチSW1,SW2のオン/オフをスイッチ制御回路8Aによって制御するようにしている。
【0068】
この例において、スイッチ制御回路8Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間(この例では、スイッチSW1の前後のオン期間を含む広い期間)、スイッチSW2をオフとする機能とを備えている。このスイッチ制御回路8Aが本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0069】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図12(a)に示すように、DC外乱光と送信信号Aとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0070】
スイッチ制御回路8Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする(図12(b))。スイッチSW1がオンとされると入力回路3の出力はリセットされる。図12(c)に入力回路3から出力される電圧Voの波形を示す。
【0071】
入力回路3は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、そのパルス光によって生成される光電流IPDを電圧Voに変換する。この場合、入力回路3の出力は受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にリセットされるので、発光素子1からのパルス光に応ずる電圧Voの波形に時間的な広がりが生じることがない。
【0072】
スイッチ制御回路8Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチSW2をオフとする(図12(c))。これにより、入力回路3から出力される電圧Voは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間を除いて、低周波成分検出回路4へ入力される。図12(e)に低周波成分検出回路4へスイッチSW2を介して入力される電圧VFの波形を示す。
【0073】
低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0074】
この実施の形態3Aにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した時の送信信号Aの全成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分がほぼ零となり、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図12(f))。
【0075】
なお、この実施の形態3Aでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、図13にそのタイムチャートを示すように、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後だけ入力回路3の出力をリセットするようにしてもよい。
【0076】
また、この実施の形態3Aでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、必ずしも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後でなくてもよく、多少の時間的な遅れがあってもよい。
【0077】
また、この実施の形態3Aにおいて、スイッチSW2をオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含めばよく、その幅をさらに狭めてもよい。なお、この実施の形態3Aにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0078】
〔実施の形態3B〕
図14に、実施の形態3Bとして、連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子2にAC外乱光として作用する場合の実施の形態3Aの変形例を示す。
【0079】
この実施の形態3Bにおいて、スイッチ制御回路8Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間(この例では、スイッチSW1の前後のオン期間を含む広い期間)、スイッチSW2をオフとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチSW2をオフとする機能を備えている。
【0080】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。また、受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが入力されると、これがAC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図15(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0081】
スイッチ制御回路8Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとする(図15(b))。スイッチSW1がオンとされると入力回路3の出力はリセットされる。図15(d)に入力回路3から出力される電圧Voの波形を示す。
【0082】
入力回路3は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、そのパルス光によって生成される光電流IPDを電圧Voに変換する。この場合、入力回路3の出力は受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にリセットされるので、発光素子1からのパルス光に応ずる電圧Voの波形に時間的な広がりが生じることがない。また、入力回路3の出力は受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間リセットされるので、他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光に応ずる波形が電圧Voに生じることがない。
【0083】
スイッチ制御回路8Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチSW2をオフとする。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチSW2をオフとする(図15(c))。これにより、入力回路3から出力される電圧Voは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間および受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間を除いて、低周波成分検出回路4へ入力される。図15(e)に低周波成分検出回路4へスイッチSW2を介して入力される電圧VFの波形を示す。
【0084】
低周波成分検出回路4は、入力される電圧VFを平均化することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。可変電流源5は、低周波成分検出回路4によって検出された低周波成分のレベルに応じて、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0085】
この実施の形態3Bにおいて、低周波成分検出回路4に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した時の送信信号Aの全成分が除去されている。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光Bの全成分が除去されている。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分がほぼ零となり、可変電流源5からの受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図15(f))。
【0086】
また、この実施の形態3Bでは、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分が入力回路3の出力に生じなくなるので、このAC外乱光の成分が送信信号Aの成分に重なることがなく、入力回路3の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去されるものとなる。
【0087】
なお、この実施の形態3Bでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、図16にそのタイムチャートを示すように、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後だけ入力回路3の出力をリセットするようにしてもよい。
【0088】
また、この実施の形態3Bでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後に入力回路3の出力をリセットするようにしたが、必ずしも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後でなくてもよく、多少の時間的な遅れがあってもよい。
【0089】
また、この実施の形態3Bにおいて、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している時にスイッチSW1をオンとする期間は、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。
【0090】
また、この実施の形態3Bにおいて、スイッチSW2をオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含めばよく、その幅をさらに狭めてもよい。なお、この実施の形態3Bにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0091】
〔実施の形態4A〕
図17は本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態4A)の要部を示すブロック図である。この実施の形態4Aでは、入力回路3の出力ラインと接地ラインとの間にスイッチSW1を設け、入力回路3の出力ラインと低周波成分検出回路4の入力ラインとの間にスイッチSW2を設け、このスイッチSW1,SW2のオン/オフをスイッチ制御回路9Aによって制御するようにしている。
【0092】
この実施の形態4Aにおいて、スイッチ制御回路9Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間(この例では、スイッチSW1の前後のオン期間を含む広い期間)、スイッチSW2をオフとする機能とを備えている。このスイッチ制御回路9Aが本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0093】
この実施の形態4Aにおいても、スイッチSW1がオンとされることによって入力回路3の出力がリセットされ、図12のタイムチャートを用いて説明した実施の形態3Aと同様の動作が行われる。
【0094】
〔実施の形態4B〕
図18に、実施の形態4Bとして、連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子2にAC外乱光として作用する場合の実施の形態4Aの変形例を示す。
【0095】
この実施の形態4Bにおいて、スイッチ制御回路9Bは、実施の形態3Bと同様、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間(この例では、スイッチSW1の前後のオン期間を含む広い期間)、スイッチSW2をオフとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチSW2をオフとする機能を備えている。
【0096】
この実施の形態4Bにおいても、スイッチSW1がオンとされることによって入力回路3の出力がリセットされ、図15のタイムチャートを用いて説明した実施の形態3Bと同様の動作が行われる。
【0097】
〔実施の形態5A〕
図19は本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態5A)の要部を示すブロック図である。
【0098】
この実施の形態5Aでは、受光素子2と可変電流源5との接続点P1に生じる信号を入力回路3への入力とし、この接続点P1からの入力回路3への入力ラインにスイッチSW1を設け、また、受光素子2と可変電流源5との接続点P2に生じる信号を低周波成分検出回路4への入力とし、この接続点P2からの低周波成分検出回路4への入力ラインにスイッチSW2を設け、このスイッチSW1,SW2のオン/オフをスイッチ制御回路10Aによって制御するようにしている。
【0099】
この例において、スイッチ制御回路10Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW2をオフとする機能を備えている。このスイッチ制御回路10Aが本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0100】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図20(a)に示すように、DC外乱光と送信信号Aとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0101】
スイッチ制御回路10Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとし(図20(b))、受光素子2と可変電流源5との接続点P1に生じる信号を入力回路3へ送る。これにより、入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを入力して、図20(d)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0102】
また、スイッチ制御回路10Aは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW2をオフとし(図20(c))、受光素子2と可変電流源5との接続点P2を低周波成分検出回路4から切り離す。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分から送信信号Aの成分が除去され、誤差成分がほぼ零となり、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図20(e))。
【0103】
また、この実施の形態5Aでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間だけ、スイッチSW1をオンとしているので、この期間以外の光の成分が入力回路3へ送られることながく、入力回路3の出力からも誤差成分が除去される。
【0104】
この実施の形態5Aにおいて、スイッチSW2をオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。また、スイッチSW1をオンとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。また、スイッチSW1は、必ずしも設けなくてもよい。なお、この実施の形態5Aにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0105】
〔実施の形態5B〕
図21に、実施の形態5Bとして、連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子2にAC外乱光として作用する場合の実施の形態5Aの変形例を示す。
【0106】
この実施の形態5Bにおいて、スイッチ制御回路10Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSW2をオフとする機能を備えている。
【0107】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。また、受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが入力されると、これがAC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図22(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0108】
スイッチ制御回路10Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、スイッチSW1をオンとし(図22(b))、受光素子2と可変電流源5との接続点P1に生じる信号を入力回路3へ送る。これにより、入力回路3は、受光素子2によって生成された光電流IPDを入力して、図22(d)に示すような波形の電圧Voを出力する。
【0109】
また、スイッチ制御回路10Bは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSW2をオフとし(図22(c))、受光素子2と可変電流源5との接続点P2を低周波成分検出回路4から切り離す。これにより、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分から送信信号Aおよび他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bの成分が除去され、誤差成分がほぼ零となり、受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図22(e))。
【0110】
また、この実施の形態5Bでは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間だけ、スイッチSW1をオンとしているので、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光の成分が入力回路3へ送られることながく、入力回路3の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去される。
【0111】
この実施の形態5Bにおいて、スイッチSW2をオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する期間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。また、スイッチSW1をオンとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。なお、この実施の形態5Bにおいて、入力信号が入らない期間、低周波成分検出回路4の出力はホールドされる。
【0112】
〔実施の形態6〕
図23は本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態6)の要部を示すブロック図である。
【0113】
同図において、100は第1の積分回路、200は第2の積分回路であり、第1の積分回路100は入力回路3を含み、第2の積分回路200は低周波成分検出回路4を含む。
【0114】
第1の積分回路100は、オペアンプA1と、キャパシタCINTと、スイッチSINTとから構成されている。キャパシタCINTはオペアンプA1の反転入力端と出力端との間に接続されており、オペアンプA1の非反転入力端には基準電圧VRが加えられている。また、オペアンプA1の反転入力端と出力端との間に、キャパシタCINTに対して並列にスイッチSINTが接続されている。
【0115】
第2の積分回路200は、オペアンプA2と、キャパシタC1,C2と、スイッチS1(S11,S12)と、スイッチS2(S21,S22)とから構成されている。キャパシタC2はオペアンプA2の反転入力端と出力端との間に接続されており、オペアンプA2の非反転入力端には基準電圧VRが加えられている。オペアンプA2の反転入力端には、第1の積分回路100におけるオペアンプA1の出力端との間に、キャパシタC1が接続されている。
【0116】
第2の積分回路200において、オペアンプA1の出力端とキャパシタC1との接続ラインにはスイッチS11が設けられており、オペアンプA2の反転入力端とキャパシタC1との接続ラインにはスイッチS12が設けられている。また、キャパシタC1とスイッチS11との接続点にはスイッチS21を介して基準電圧VRが加えられ、キャパシタC1とスイッチS12との接続点にはスイッチS22を介して基準電圧VRが加えられるものとされている。
【0117】
この光信号送受信器において、可変電流源5はMOSトランジスタMP1によって構成されており、MOSトランジスタMP1のドレインと受光素子2との接続点が第1の積分回路100におけるオペアンプA1の反転入力端に接続されている。MOSトランジスタMP1のゲートは第2の積分回路200におけるオペアンプA2の出力端に接続されている。
【0118】
また、この光信号送受信器において、スイッチSINT、スイッチS1(S11,S12)、スイッチS2(S21,S22)は、そのオン/オフがスイッチ制御回路11によって制御される。この例において、スイッチ制御回路11は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSINTをオンとする機能と、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSINTをオンとする機能と、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間(この例では、スイッチSINTの前後のオン期間を含む広い期間)、スイッチS1をオフとする機能と、スイッチS1のオフ期間にスイッチS2を所定期間オンとする機能を備えている。このスイッチ制御回路11が本発明でいう誤差成分減少手段に相当する。
【0119】
この光信号送受信器において、太陽光や白熱ランプなどからの光が受光素子2に入力されると、この光がDC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。また、受光素子2に他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが入力されると、これがAC外乱光として発光素子1からの送信信号Aに加わる。これにより、受光素子2は、図24(a)に示すように、DC外乱光と送信信号AとAC外乱光Bとを合わせた入光レベルに応じた光電流IPDを発生する。
【0120】
スイッチ制御回路11は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前の所定期間および受光した直後の所定期間、スイッチSINTをオンとする。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間、スイッチSINTをオンとする(図24(b))。スイッチSINTがオンとされるとオペアンプA1の出力(入力回路3の出力)はリセットされる。図24(e)にオペアンプA1から出力される電圧VINTの波形を示す。
【0121】
オペアンプA1は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している間、その光によって生成される光電流IPDを電圧VINTに変換する。この場合、オペアンプA1の出力は受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にリセットされるので、発光素子1からのパルス光に応ずる電圧VINTの波形に時間的な広がりが生じることがない。また、オペアンプA1の出力は受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している間リセットされるので、他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光に応ずる波形が電圧VINTに生じることがない。
【0122】
スイッチ制御回路11は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチS1(S11,S12)をオフとする。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間、スイッチS1(S11,S12)をオフとする(図24(c))。また、スイッチS1(S11,S12)のオフ期間にスイッチS2(S21,S22)を所定期間オンとする(図24(d))。
【0123】
これにより、オペアンプA1から出力される電圧VINTは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間を含む所定期間および受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含む所定期間を除いて、オペアンプA2へ入力される。図24(f)にオペアンプA2へスイッチS1(S11,S12)を介して入力される電圧VFの波形を示す。
【0124】
オペアンプA2は、入力される電圧VFを積分することによって、光電流IPDに含まれる低周波成分を検出する。オペアンプA2の出力はMOSトランジスタMP1のゲートに与えられる。MOSトランジスタMP1は、オペアンプA2の出力レベルに応じて、ドレイン−ソース間に流れる電流の大きさを調整し、受光素子2への相殺電流IDCの値を変化させる。これにより、受光素子2が生成する光電流IPDから低周波成分検出回路4で検出された低周波成分のレベルに応じた電流IDCが差し引かれる。
【0125】
この実施の形態6において、オペアンプA2に入力される電圧VFからは、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した時の送信信号Aの全成分が除去されている。また、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光Bの全成分が除去されている。これにより、オペアンプA2で検出される低周波成分に含まれる誤差成分がほぼ零となり、MOSトランジスタMP1からの受光素子2への相殺電流IDCに含まれる電流誤差が小さくなる(図24(g))。
【0126】
また、この実施の形態6では、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光した時のAC外乱光の全成分がオペアンプA1の出力に生じなくなるので、このAC外乱光の成分が送信信号Aの成分に重なることがなく、オペアンプA1の出力からもAC外乱光による誤差成分が除去されるものとなる。
【0127】
なお、この実施の形態6では、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光する直前にオペアンプA1の出力をリセットするようにしたが、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後だけオペアンプA1の出力をリセットするようにしてもよい。
【0128】
また、この実施の形態6では、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後にオペアンプA1の出力をリセットするようにしたが、必ずしも受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光した直後でなくてもよく、多少の時間的な遅れがあってもよい。
【0129】
また、この実施の形態6において、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している時にスイッチSINTをオンとする期間は、受光素子2が他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光する期間を含めばよく、この期間よりもその幅を広くしてもよい。
【0130】
また、この実施の形態6において、スイッチS1(S11,S12)をオフとする期間は、受光素子2が発光素子1からのパルス光を受光している期間および他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光を受光している期間を含めばよく、その幅をさらに狭めてもよい。
【0131】
また、上述した実施の形態1B、2B、3B、4B、5Bおよび実施の形態6では、連装された他の光信号送受信器の数を1つとしたが、他の光信号送受信器が複数連装されている場合にも同様にして、低周波成分検出回路4で検出される低周波成分に含まれる誤差成分を小さくしたり、入力回路3からの出力に含まれるAC外乱光による誤差成分を除去したりすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】本発明に係る光信号送受信器の一実施の形態(実施の形態1A)の要部を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1Aの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子にAC外乱光として作用する場合の実施の形態1Aの変形例(実施の形態1B)を示す図である。
【図4】実施の形態1Bの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図5】本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態2A)の要部を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2Aの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】実施の形態2Aの光信号送受信器において受光素子が発光素子からのパルス光を受光した直後だけ入力回路の出力をリセットするようにした場合のタイムチャートである。
【図8】連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子にAC外乱光として作用する場合の実施の形態2Aの変形例(実施の形態2B)を示す図である。
【図9】実施の形態2Bの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図10】実施の形態2Bの光信号送受信器において受光素子が発光素子からのパルス光を受光した直後だけ入力回路の出力をリセットするようにした場合のタイムチャートである。
【図11】本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態3A)の要部を示すブロック図である。
【図12】実施の形態3Aの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図13】実施の形態3Aの光信号送受信器において受光素子が発光素子からのパルス光を受光した直後だけ入力回路の出力をリセットするようにした場合のタイムチャートである。
【図14】連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子にAC外乱光として作用する場合の実施の形態3Aの変形例(実施の形態3B)を示す図である。
【図15】実施の形態3Bの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図16】実施の形態3Bの光信号送受信器において受光素子が発光素子からのパルス光を受光した直後だけ入力回路の出力をリセットするようにした場合のタイムチャートである。
【図17】本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態4A)の要部を示すブロック図である。
【図18】連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子にAC外乱光として作用する場合の実施の形態4Aの変形例(実施の形態4B)を示す図である。
【図19】本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態5A)の要部を示すブロック図である。
【図20】実施の形態5Aの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図21】連装された他の光信号送受信器における発光素子からの送信信号Bが受光素子にAC外乱光として作用する場合の実施の形態5Aの変形例(実施の形態5B)を示す図である。
【図22】実施の形態5Bの光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図23】本発明に係る光信号送受信器の他の実施の形態(実施の形態6)の要部を示すブロック図である。
【図24】実施の形態6の光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図25】従来の光信号送受信器の要部を示すブロック図である。
【図26】従来の光信号送受信器の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図27】従来の光信号送受信器においてその受光素子に他の光信号送受信器における発光素子からのパルス光がAC外乱光として作用している状態を示す図である。
【図28】従来の光信号送受信器においてその受光素子にAC外乱光が作用している場合に生じる誤差成分を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
【0133】
1…発光素子、2…受光素子、3…入力回路、4…低周波成分検出回路、5…可変電流源、6A,6B,7A,7B,8A,8B,9A,9B,10A,10B…スイッチ制御回路、SW,SW1,SW2…スイッチ、100…第1の積分回路、200…第2の積分回路、A1,A2…オペアンプ、CINT,C1,C2…キャパシタ、SINT ,S1(S11,S12)、S2(S21,S22)…スイッチ、MP1…MOSトランジスタ、11…スイッチ制御回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス光を周期的に発射する発光素子と、この発光素子からのパルス光を電流に変換し光電流とする受光素子と、この受光素子によって変換された光電流を電圧に変換する入力回路と、この入力回路の出力を入力とし前記光電流に含まれる低周波成分を検出する低周波成分検出回路と、この低周波成分検出回路によって検出された低周波成分に応じた電流を相殺電流として前記受光素子に流す可変電流源とを備えた光信号送受信器において、
所定の期間に、前記低周波成分検出回路への入力を遮断することで、この低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分を減少させる誤差成分減少手段
を備えることを特徴とする光信号送受信器。
【請求項2】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間、前記低周波成分検出回路への入力を遮断する
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項3】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、前記入力回路の出力をリセットする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項4】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間、前記低周波成分検出回路への入力を遮断し、前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、前記入力回路の出力をリセットする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項5】
請求項4に記載された光信号送受信器において、
前記入力回路の入力ラインと出力ラインとの間に第1のスイッチが設けられ、
前記入力回路の出力ラインと前記低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチが設けられ、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間、前記第2のスイッチをオフとし、前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、前記第1のスイッチをオンとする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項6】
請求項4に記載された光信号送受信器において、
前記入力回路の出力ラインと接地ラインとの間に第1のスイッチが設けられ、
前記入力回路の出力ラインと前記低周波成分検出回路の入力ラインとの間に第2のスイッチが設けられ、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間、前記第2のスイッチをオフとし、前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間、前記第1のスイッチをオンとする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項7】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間および前記発光素子とは異なる発光源からのパルス光を受光している間、前記低周波成分検出回路への入力を遮断する
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項8】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および前記発光素子とは異なる発光源からのパルス光を受光している間、前記入力回路の出力をリセットする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項9】
請求項1に記載された光信号送受信器において、
前記誤差成分減少手段は、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間および前記発光素子とは異なる発光源からのパルス光を受光している間、前記低周波成分検出回路への入力を遮断し、少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光した後の所定期間および前記発光素子とは異なる発光源からのパルス光を受光している間、前記入力回路の出力をリセットする
ことを特徴とする光信号送受信器。
【請求項10】
パルス光を周期的に発射する発光素子と、この発光素子からのパルス光を電流に変換し光電流とする受光素子と、この受光素子によって変換された光電流を電圧に変換する入力回路と、前記受光素子に流れる電流の流路から取り出される信号を入力とし、前記光電流に含まれる低周波成分を検出する低周波成分検出回路と、この低周波成分検出回路によって検出された低周波成分に応じた電流を相殺電流として前記受光素子に流す可変電流源とを備えた光信号送受信器において、
少なくとも前記受光素子が前記発光素子からのパルス光を受光している間、前記低周波成分検出回路への入力を遮断することで、この低周波成分検出回路において検出される低周波成分に含まれる誤差成分を減少させる誤差成分減少手段
を備えることを特徴とする光信号送受信器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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