説明

光出力装置

光出力装置は、基板配置1,2,5の構造へ一体化される少なくとも1つの個別光源装置4と、前記少なくとも1つの個別光源装置4と関連付けられる1つ又は複数の制御可能な領域を含む電気泳動切替可能光制御装置40,42;50;60,62;80,82であって、前記基板配置と積層される、電気泳動切替可能光制御装置40,42;50;60,62;80,82と、を含む。電気泳動切替可能光制御装置は、例えば、焦点合わせ及び/又は再方向付けを提供するなど、光源アレイの光出力を変化させるのに使用され得る。このことは、光源アレイの構造が簡素であるように維持させることを可能にする。光源アレイは、電気泳動切替可能光制御装置に関するバックライトとして本質的に機能し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、透明基板構造と関連付けられる個別光源を用いた、光出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種類の発光装置の一つの知られる例は、いわゆる「ガラス内LED」装置である。一つの例は図1に示される。通常、電極を形成する透明伝導性被膜(例えばITO)を用いたガラス板が使用される。伝導性被膜は、半導体LED装置へ接続される電極を作製するために、パターン処理される。アセンブリは、熱可塑性層(例えば、ポリビニールブチラール、PVB)内部にLEDとガラスを薄膜積層することによって完成される。
【0003】
この種類の発光装置の応用例は、棚、ショーケース、ファサード、オフィスパーティション、外壁、及び装飾用照明である。照明装置は、他の対象物の照明用、画像の表示用、又は単に装飾目的用に使用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種類の発光装置の一つの問題は、例えば、光源出力の焦点合わせ又は方向制御など、照明特性を変化させる構造を提供することが困難であることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従うと、光出力装置であって、
−基板配置の構造へ一体化される少なくとも1つの個別光源装置と、
−前記少なくとも1つの個別光源装置と関連付けられる1つ又は複数の制御可能な領域を含む電気泳動切替可能光制御装置であって、前記基板配置と積層される電気泳動切替可能光制御装置と、
を含む、光出力装置が提供される。
【0006】
この配置において、電気泳動装置は、例えば焦点合わせ及び/又は再方向付けを提供するなど、光源の光出力を変更するために使用され得る。このことは、光源の構造が簡素に維持されることを可能にする。光源アレイは、電気泳動切替可能光制御装置に関するバックライトとして本質的に機能し得る。当該装置は、複数の(例えばアレイ)光源装置を含み得る。
【0007】
前記光源装置は、1つのLED装置又はLED装置のグループを含み得、例えば、無機LED、有機LED、ポリマLED又はレーザダイオードを含み得る。
【0008】
前記光源装置は、好ましくは、光源装置間において少なくとも0.5cm、より好ましくは少なくとも1cm、更により好ましくは少なくとも2cmの空間を有するアレイに配置される。光源アレイは、したがって、単純な低コスト装置である。
【0009】
前記複数の光源装置の前記基板配置は、第1及び第2透明基板並びに前記基板配置に埋め込まれた電極配置を含み得、前記複数の光源装置は前記電極配置へ接続されている。このことは、例えば、窓、ガラス天井又は他の透明装飾用照明製品としての使用に関して、光出力を提供しない場合にほとんど完全に透明であり得る光源アレイ装置を提供し得る。熱可塑性層又は樹脂層が前記基板間に設けられ得る。前記電極配置は、透明伝導性材料、例えば透明金属酸化物、から形成され得る。
【0010】
前記基板配置の上部ガラス板は、前記電気泳動切替可能光制御装置の下部基板を形成し得、これにより、一体型構造が提供される。
【0011】
前記電気泳動切替可能光制御装置は、散乱電気泳動粒子を含み得る。
【0012】
この場合、散乱の量及び/又は方向性は、前記光源装置の上における粒子濃度を変更することによって操作され得る。
【0013】
他の配置において、前記電気泳動切替可能光制御装置は、光を回折する又は前記媒体の屈折特性を変更するように構成される粒子を含み得る。
【0014】
例えば、前記電気泳動切替可能光制御装置は、第1屈折率を有する粒子を異なる屈折率の液体において含み得る。粒子が光出力装置からの光の経路にある場合、有効屈折率は変更され、この場合、このことは、レンズすなわち光再方向付け機能を実施化し得る。
【0015】
具体的には、前記媒体における相対的に低い濃度の懸濁粒子は、相対的に高い濃度の懸濁粒子より高い又は低い屈折率を生じさせ得る。
【0016】
前記電気泳動切替可能光制御装置は、基体内に形成される空洞に封入される粒子及び懸濁媒体を含み得る。基体、液体及び粒子の屈折率は、全て所望な光学効果を得、そして、粒子が光源装置からの光の経路へ動く及び光の経路から外へ動く場合に光学効果において変化するように選択され得る。
【0017】
前記電気泳動切替可能光制御装置は、制御電極に対してほぼ直角方向に(縦スイッチング)、及び/又は、制御電極間においてほぼ横方向に(平面内スイッチング)、制御可能に可動粒子を含み得る。
【0018】
本発明は、光出力を提供する方法であって、
−基板配置の構造へ一体化される少なくとも1つの個別光源装置から光出力を生成するステップと、
−前記基板配置と積層される電気泳動切替可能光制御装置を用いて、前記少なくとも1つの個別光源装置と関連付けられる前記電気泳動切替可能光制御装置の1つ又は複数の領域を制御することによって、前記光出力を制御するステップと、
を含む、方法にも関する。
【0019】
本発明は、請求項に記載の特徴の全ての可能な組合せに関することを特記される。
【0020】
本発明の例は、添付の図面を参照にして以下に詳細に説明される。
【0021】
同一の参照符号は、異なる図面における類似の部分を示すのに使用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、ガラス照明装置における既知のLEDを示す。
【図2】図2は、図1の装置の単一のLEDをより詳細に示す。
【図3】図3は、いかに面内電気泳動切替可能光制御装置が動作するかを示す。
【図4】図4は、本発明の装置において使用され得る電気泳動制御装置の第1の例を示す。
【図5】図5は、本発明の装置において使用され得る電気泳動制御装置の第2の例を示す。
【図6】図6は、本発明の装置において使用され得る電気泳動制御装置の第3の例を示す。
【図7】図7は、本発明の装置において使用され得る電気泳動制御装置の第4の例を示す。
【図8】図8は、本発明の光出力装置の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
ガラス照明装置におけるLEDの構造が図2に示される。照明装置は、ガラス板1及び2を含む。ガラス板の間に、(例えば、ITOを用いて形成される)(半)透明電極3a及び3b、並びに、透明電極3a及び3bへ接続されるLED4がある。熱可塑性材料の層5が、ガラス板1及び2の間に設けられる(例えば、PVB又はUV樹脂など)。
【0024】
ガラス板は、通常、0.1mm〜5mmの厚さを有し得る。LEDへ接続する電極間の空間は、通常、0.01mm〜3mmであり、例えば0.15mm前後である。熱可塑性層は、0.3mm〜0.2mmの通常厚さを有し、電極の電気抵抗値は2〜80オーム、又は10〜30オーム/平方の範囲にある。
【0025】
電極は、好ましくは、装置の通常の使用において観者に対して感知できないようにされるように、実質的に透明である。(例えば、伝導体配置がパターン加工されないので、又はパターンが視認され得ないので)伝導体配置が光透過性における変動を導入しない場合、50%以上の透明度は、システムが透明であるのに十分であり得る。より好ましくは、透明性は、70%、より好ましくは90%、そしてより更に好ましくは99%より高い。伝導体配置が(例えば細い配線が使用されるなどにより)パターン加工される場合、透明性は、80%、より好ましくは90%、そしてより最も好ましくは99%より高い。
【0026】
電極は、ITOなどの透明材料から作製され得る、又は銅などの不透明な材料から作製され得るが、通常の使用において可視でないように十分に薄くされ得る。適切な材料の例は、米国特許第5,218,351号に開示される。
【0027】
本発明は、ガラス構造におけるLEDを、電気泳動粒子系に基づく切替可能な光学要素と組み合わせる発光装置を提供する。
【0028】
電気泳動表示装置は、選択的光散乱又は吸収機能を提供するために電界内の帯電された電気泳動粒子の動きを利用する表示技術のうちの一つの例である。この技術に基づく双安定ディスプレイは知られている。本発明は、この知られている表示技術を、(表示ではなく)照明システムの光出力を制御する制御装置として使用する。
【0029】
電気泳動表示装置の1つの例において、吸収性液体において白色粒子が懸濁され、電界は装置の表面へ粒子を運ぶために使用され得る。この位置において、粒子は、光散乱機能を実行し得、これにより、ディスプレイは、白く見えるようにされる。上部表面から遠ざかる動きは、液体の色、例えば黒、が見られるようにさせる。別の例において、2つの種類の粒子、例えば、黒色の負に帯電された粒子及び白色の正に帯電された粒子が、透明流体に懸濁され得る。多数の異なる可能な構成が存在する。
【0030】
電気泳動表示装置はその双安定性(画像が何の電圧の印加もされずに維持される)の結果として低電力消費を可能にし、そして、(反射型ディスプレイ用の)バックライト又は偏光子に関する必要性がないので、薄く且つ明るい表示装置が形成されるのを可能にし得ることが認識されている。これらはプラスチック材料からも作製され得、且つ、このようなディスプレイの製造において低コストのオープンリール式加工も存在する。
【0031】
コストが可能な限り低く維持されるべき場合、パッシブアドレス処理スキームが用いられる。最も簡単な表示装置の構成は、セグメント化ディスプレイであり、この種類のディスプレイが十分であるような多数の応用例が存在する。セグメント化電気泳動ディスプレイは、低電力消費及び良好な輝度を有し、且つ、動作において双安定でもあり、したがって、ディスプレイがオフである場合でも情報を表示することが可能である。
【0032】
しかし、改善された性能及び多様性が、マトリクスアドレス処理スキームを用いて提供される。パッシブマトリクスアドレス処理を用いる電気泳動ディスプレイは、通常、下部電極層、表示媒体層、及び上部電極層を含む。バイアス電圧は、上部及び/又は下部電極層における電極へ選択的に印加され、これにより、バイアスされている電極と関連付けられる表面媒体の部分の状態を制御する。
【0033】
別の種類の電気泳動表示装置は、いわゆる「面内スイッチング」を用いる。この種類の装置は、表示材料層における選択的に横方向の粒子の動きを用いる。粒子が横方向電極へ向かって動かされる場合、開口が粒子間に現れ、この開口を通じて、下に延在する表面が見られ得る。粒子がランダムに分散される場合、光の吸収及び/又はフィルタリングはない。粒子は色付けされ得、下部に延在する表面は黒色若しくは白色であり、又はそうでなければ、粒子が黒色若しくは白色であり、下部に延在する表面が色付けされ得る。
【0034】
面内スイッチングの有利な点は、装置が透過型作用又は半透過型作用(transflective operation)に関して適合され得ることである。具体的には、粒子の動きは、光の経路を生成し、これにより、反射型及び半透過型作用の両方が材料を通じて実施化され得る。このことは、反射型作用よりもむしろ、バックライトを用いる照明を可能にする。面内電極は、全て1つの基板に設けられ得る、又はそうでなければ両方の基板は、電極を具備され得る。
【0035】
アクティブマトリクスアドレス処理スキームも電気泳動ディスプレイに関して使用され、これらは、一般的に、より高速な画像更新が、高解像度のグレースケール有する高輝度フルカラーディスプレイに関して望まれる場合に必要とされる。このような装置は、標識及び看板ディスプレイ応用例に関して、並びに電子窓及び環境照明応用例における「画素化」光源として、開発されている。色は、カラーフィルタを用いて又は減算的色原則によって実施化され得、この場合、表示画素は、単純にグレースケールとして機能する。
【0036】
本発明は、光源のアレイからの光出力を制御するための制御バルブとして電気泳動ディスプレイを使用することに基づく。光源は、通常、かなり離れて(0.5cm以上)間隔配置され、急速な画像更新は必要とはされない。代わりに、電気泳動制御装置は、照明効果を導入させることを可能にすることを意図される。結果として、セグメント化アドレス処理又はパッシブマトリクスアドレス処理スキームは、十分な更新速度及び解像度を提供し得る。
【0037】
図3は、電気泳動制御セルの面内動作を示す。帯電粒子の屈折率は、懸濁している媒体の屈折率とは異なる。
【0038】
図3における左側の画像は、散乱粒子が電気泳動セルの下からの光ビームの経路から外へ移動された状態を示す。この光ビームは当然、LED装置のうちの1つの出力を含む。この構成は、明るい発光点を提供する。
【0039】
図3における右側の画像は、粒子が光ビームの中にある空洞へ移動され、これにより、散乱光出力を生じさせる状態を示す。
【0040】
使用され得る粒子サイズの様々な階級が存在する。粒子直径が数波長分(例えば1〜50μm)よりも大きい場合、粒子は光を散乱させる。粒子が光ビームの中へ運ばれる場合、散乱光は図3示されるように生じる。散乱の量は、粒子濃度を変更することによって変更され得る。更に、粒子濃度を局所的に変更することによって、様々な方向における散乱の量は異なるようにされ得る。
【0041】
粒子が、散乱の量を制御するのに十分小さい(例えば0.2μmより下、又はより好ましくは0.1μmより下などの直径を有する)場合、空間的及び時間的に可変な屈折率を有する液体が実現され得る。「粒子」は固形粒子のみに制限されないことを明確にされるべきである。液滴又はガス若しくは液体で満たされたカプセルも、それらが周囲の流体の屈折率とは異なる屈折率を有する場合、使用され得る。
【0042】
小さい非散乱粒子の使用は、図4に示されるように光の発散を変更させるために、又は、図5に示されるように平均方向を変更させるために、用いられ得る。
【0043】
図4において、光の集合を生じさせる凸形状レンズが示される。図4の左側部分は、光経路において何の粒子も無く、発散光を生じさせている状態を示す。図4の右側部分は、粒子が光ビームの中にあるレンズ形状空洞へ移動され、発散ビームを生じさせている状態を示す。
【0044】
代わりに凹形状レンズが使用される場合、結果は、より発散しているビームになる。図4に示される例において、流体40の屈折率は、液体が収容されている空洞42の材料の屈折率とほぼ同一である一方で、粒子はより高い屈折率を有する。代替的に、液体より低い屈折率を有する粒子が用いられ得、この場合、図4に示されるレンズ幾何形状は、粒子が導入される場合に発散レンズにもなり得る。
【0045】
更なる例において、液体にわたり分散される粒子を含む流体の屈折率は、空洞42の材料の屈折率とほぼ同一であるように選択され得る一方で、粒子が除去された場合の液体自体はより低い又はより高い屈折率を有し得る。
【0046】
図5は、いかに平均光方向が、電気泳動粒子を用いて制御され得るかを示す。図5の左側部分において、何の粒子も光経路において存在せず、これにより、光方向の変化は存在しない。図5の右側部分は、粒子が光経路においてプリズム形状空洞50へ移動され、これにより、光方向の変化を生じさせる状態を示す。
【0047】
図3ないし5は、いかに面内スイッチング電気泳動制御装置が制御され得る化を示す。このことは、光開口が設けられ、これにより、ガラス構造におけるLEDから出る光の途切れのない経過を可能にするという有利な点を有する。
【0048】
図6は、直角(横方向)スイッチングも使用されることを示す。図6の左側部分は、全ての粒子がセルボリューム60内における下部電極に収集され、何の粒子も凹形状表面にないことを示す。このことは、粒子が非散乱であるように十分小さい場合、且つ、セル60内の流体の屈折率が収容物62の屈折率と一致する場合に、何のレンズ作用も生じさせない。図6の右側部分において、粒子は、光ビームの中におけるレンズ形状空洞へ移動され、これにより、レンズ作用を生じさせている。
【0049】
面内(横方向)粒子移動の使用は、横断方向(直角方向)粒子移動と組み合わせられ得る。例えば、図4の配置は、レンズの凸形状の上に位置される第3電極を使用し得る。粒子は、横方向貯留部から下部中央電極へ運ばれ得る。この場合、より高い中央電極が、貯留部電極と一緒に使用され得る。この場合、応答速度を増加させるブラウン運動を用いて、二次元又は三次元の再分散の制御を提供することも可能になる。
【0050】
電気泳動セルは、図7に示されるように、段階的屈折率レンズを実施化するのにも使用され得る。図7における影付けのレベルは、高い屈折率の粒子の濃度を示す。電極パターン70は、力線を表わす線を用いて概略的に示され、このことは、レンズ作用を生じさせる粒子の分散を生じさせる。
【0051】
本発明は、ガラス構成におけるLEDの、1つ又は複数の上述の効果を提供する電気泳動制御構成との組み合わせを提供する。
【0052】
図8は、本発明の装置の組み合わせられた構造を示す。
【0053】
装置の下部部分は、図2に示されるガラス装置における既知のLEDを含み、同一の参照符号が使用される。
【0054】
ガラス装置におけるLED上部ガラス基板1は、電気泳動制御装置の下部基板として共有されている。図8の装置の他の層は、セル液体80及びセルボリュームを規定する装置の基体82を含む。
【0055】
前記図は、それぞれ、提案される装置の二次元断面図を示す。三次元において、追加的な制御の対策は、(従来知られる)例えば、円筒状レンズ対球面レンズなどの、第3方向におけるビームを形成するために実施化され得る。
【0056】
電気泳動制御装置の1つのみの例が示された。電気泳動制御装置は、単一の種類の粒子、又は多種の粒子を含み得る。異なる色の多種の粒子の使用は、白色LED出力を、例えば光周波数成分を吸収する粒子(いわゆる減算色システム)を用いるなど、所望な色出力へ変換するのに使用され得る。異なる周波数成分を単純に吸収することに加えて、散乱屈折又は回折機能も、しかし波長依存特性を用いて維持され得、これにより、特定の周波数成分は吸収され、他は散乱、屈折又は回折される。このようにして、様々な色の光が異なる手法で操作され得る。
【0057】
したがって、電気泳動制御装置は、このようにして、色制御、方向制御、(光発光点出力と均一出力との間での)色均一性制御、又はこれらの効果の組み合わせに関して使用され得る。
【0058】
装置は、同様に光の方向及び色を操作するために、(上部又は下部表面)における回折格子も使用し得る。
【0059】
電気泳動制御装置は、粒子が誘電泳動、電気流体力学又は電気浸透力の影響の下に移動する電界を発生させる電極構成を使用し得る。
【0060】
電気泳動制御装置は、交流又は直流駆動信号を用いて駆動され得る。
【0061】
上述の例は、光源の小さいアレイを示していた。しかし、本発明は、通常、大型ガラス板に埋め込まれる多くのLED装置として実施化されることを理解され得る。LED間の一般的な距離は1cm乃至10cm、例えば約3cmであり得る。
【0062】
各光源は、単一のLED又は多重LEDをも含み得る。
【0063】
上述の例は、ガラス基板を使用するが、プラスチック基板も使用され得ることは明らかである。
【0064】
様々な修正態様が当業者に対して明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光出力装置であって、
−基板配置の構造へ一体化される少なくとも1つの個別光源装置と、
−前記少なくとも1つの個別光源装置と関連付けられる1つ又は複数の制御可能な領域を含む電気泳動切替可能光制御装置であって、前記基板配置と積層される電気泳動切替可能光制御装置と、
を含む、光出力装置。
【請求項2】
複数の装置を含む請求項1に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が複数の制御可能な領域を含む、装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の装置であって、前記光源装置が1つのLED装置又は一群のLED装置を含む、装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置であって、前記光源装置が、無機LED、有機LED、ポリマLED、及び/又はレーザダイオードを含む、装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置であって、前記光源装置が、光源装置間において少なくとも0.5cm、より好ましくは少なくとも1cm、更により好ましくは少なくとも2cmの空間を有するアレイに配置される、装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置であって、前記複数の光源装置の前記基板配置が、第1及び第2透明基板並びに前記基板配置に埋め込まれた電極配置を含み、前記複数の光源装置が前記電極配置へ接続されている、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、熱可塑性層又は樹脂層が前記基板間に設けられている、装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の装置であって、前記電極配置が透明伝導性材料から形成される、装置。
【請求項9】
請求項18に記載の装置であって、前記電極配置が透明金属酸化物から形成される、装置。
【請求項10】
請求項6乃至9の何れか一項に記載の装置であって、前記基板配置の上部ガラス板が、前記電気泳動切替可能光制御装置の下部基板を形成する、装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、散乱電気泳動粒子を含む、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、散乱の量及び/又は方向性は、前記光源装置の上における粒子濃度を変更することによって操作される、装置。
【請求項13】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、前記電気泳動切替可能光制御装置が光を回折するように構成される粒子を含む、装置。
【請求項14】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、第1屈折率を有する粒子を異なる屈折率の液体において含む、装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、粒子を含む懸濁媒体を含み、前記媒体における相対的に低い濃度の懸濁粒子が、相対的に高い濃度の懸濁粒子より高い又は低い屈折率を生じさせる、装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、空洞に規定される、粒子を含む懸濁媒体を含み、前記空洞が凹形状である、装置。
【請求項17】
請求項1乃至16の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、基体内に形成される空洞に封入される粒子及び懸濁媒体を含む、装置。
【請求項18】
請求項1乃至17の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、制御電極に対してほぼ直角方向に制御可能に可動である粒子を含む、装置。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れか一項に記載の装置であって、前記電気泳動切替可能光制御装置が、制御電極間においてほぼ横方向に制御可能に可動粒子を含む、装置。
【請求項20】
光出力を提供する方法であって、
−基板配置の構造へ一体化される少なくとも1つの個別光源装置から光出力を生成するステップと、
−前記基板配置と積層される電気泳動切替可能光制御装置を用いて、前記少なくとも1つの個別光源装置と関連付けられる前記電気泳動切替可能光制御装置の1つ又は複数の領域を制御することによって、前記光出力を制御するステップと、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−538413(P2010−538413A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522491(P2010−522491)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053380
【国際公開番号】WO2009/027915
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】