説明

光学式シンボル及びそれを付した物品

【課題】1.5Dカラービットコードについて、断裂状態、孤立状態をなくし、変形等に強い光学式シンボルを提供する。
【解決手段】色彩が付されたエレメント(色彩エリア)が常に連続するようなコーディングをすることによって、断裂や孤立状態を防止する。1個のモジュールの中で、ON状態(色彩が付された)エレメントが常に互いに隣接するようなコーディングを行う。1.5Dカラービットコードは、隣接するモジュール(セル)は、たかだか1個のエレメントの状態のみが異なるので、結局コードシンボル(光学シンボル)全体でON状態(色彩が付された)エレメントが常に連結していることになり、断裂や孤立状態を防止することができる。その結果、変形があっても読み取りエラー等が生じにくい光学シンボルを提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式認識コードに関する。特に、本願発明者らが発明した新しい光学式認識コード(1.5Dカラービットコードと呼ぶ(特願2006−196548))の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
1.5Dカラービットコード
本願発明者らは、新しい2次元の光学式認識コードとして、上記のように、1.5Dカラービットコードを発明し、別途特許出願(特願2006−196548))を行っている。
【0003】
この1.5Dカラービットコードにおいては、例えば3色の色彩を付す帯状の場所を3色毎に設けている。そして、その各色彩を付すための帯状の領域において、各色彩を付す/付さない、ことによって、所定のデータを表している。
【0004】
言い換えれば、1.5Dカラービットコードは3色の色の列において、それぞれの色彩がON/OFFし、そのON/OFF状態とデジタルデータを関連づけたことを特徴とするコード体系である。ここで、ON/OFFとは、上記帯状の領域の長手方向に沿って走査した場合に、色彩が付されている部分をON、色彩が付されていない部分をOFFと呼んだものである。
【0005】
従って、このON/OFFのタイミングが維持されていれば多少のコードシンボルの変形はデコードに影響しないという利点を持つ。
【0006】
ここで、タイミングとは、走査した際のタイミングを意味するので、時間的な「タイミング」ではなく、空間上のタイミングを意味する。また、「コードシンボル」とは、1.5Dカラービットコードのコード体系に基づいて作成された1個1個の具体的なコードその物を言い、しばしば単に「シンボル」「コードシンボル」とも言う。
【0007】
さて、この1.5Dカラービットコード(特願2006−196705)は、換言すれば、3つの異なる色彩の有無が選択されるエレメントが連なって構成されている。そして、互いに隣接したエレメントにおいて必ず一つの色彩の状態(有無、上述したON/OFF))が異なること、及びいずれの色彩も存在しないエレメントはない、という点を特徴としていたものであった。
【0008】
上記特許出願の中で示された実施例においては、エレメントとして以下のようなエレメントを利用する数例を示していた。
【0009】
・3色の内いずれかの2色で構成されるエレメント (A type)
・いずれかの1色で構成される(1色のみがONである) (B1 type)
・3色全てで構成される(構成色の3色が全てONである)(B2 type)
これらのタイプのエレメントを、例えば、
A、(B1 or B2)、A、(B1 or B2)、A、(B1 or B2)、A、(B1 or B2)、A、…と並べることによって、先に述べた特徴
・互いに隣接するエレメントにおいては、必ず一つのみの色彩の状態が異なる。
・いずれの色彩も付されていない(全てOFFの)エレメントは存在しない。
を実現している。
【0010】
しかしながら、上述した例では、ある1色の色彩エリアが、他の色彩エリアに対して離れた箇所に孤立して存在するケースが生じる。この様子が図11に示されており、ここではこの状態を「孤立」と呼んでいる。
【0011】
また、同じく上述した例では、ある1色の色彩エリアが孤立していなくても、色彩エリア群同士が斜めに離間してしまうケースも生じる。この様子が図12に示されており、ここではこの状態を「断裂」と呼んでいる。
【0012】
このような状態においては、色彩エリアが連続していないため、マーキングの形状の歪み等が生じた場合、切り出しやデコードエラーが生じやすいという問題点がある。
【0013】
用語
物品に付され、光学的に読み取ることができるコードを、光学式認識コードと呼ぶ。また、単に光学式コード、光学式シンボルと呼ぶこともある。
【0014】
データを表すために、物品に付される1個1個のマークを、特にコードシンボル、又は単にシンボルと呼ぶこともある。
【0015】
なお、単にコードという場合は、主としてコード体系を意味するが、しばしば1個1個の各コードシンボルを意味する場合もある。コード体系とは、コードシンボルの構造や、データからそのコードシンボルを生成する場合の変換規則等を含む規則・規格の全体を言う。場合によっては使用する色彩に関する規定等も含まれる場合がある。
【0016】
先行特許文献の例
例えば、下記特許文献1には、2次元バーコードの歪みを検出するために、基準画像を照射し、撮影した基準画像から歪み量を計算する技術が開示されている。
【0017】
また、下記特許文献2には、2次元バーコードを撮影し、撮影した画像から射影変換による歪みを補正し、明るさの補正を行い、得られた画像に基づきバーコードのデコードを行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特願平06−274674号公報
【特許文献2】特開2003−168071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
さて、本願発明者らが開発した「1.5Dカラービットコード」は、「マーキングパターン(複数色の帯状領域における各色彩のON/OFF)」における各帯状領域の太さの変動や、ある程度の曲がりを許容しているので、従来の2次元バーコードと異なり、歪みや、印刷のかすれ、等に対する耐性が本来は非常に強い。
【0020】
しかしながら、上述したように、「孤立」や「断裂」の状態が生じた場合は、色彩領域の連続性が途絶えるので、歪みやかすれ等に対する耐性が弱くなり、切り出しやデコードエラーが生じやすいという問題点が生じる可能性がある。
【0021】
そこで、このような問題点を解決し、本願発明者らが開発した「1.5Dカラービットコード」の歪み対する耐性を高く維持することを、本発明は目的とする。具体的には、上述した断裂等が生じないような改良されたコード体系を提供するものである。
【0022】
また、本発明は、本願発明者らが開発した「1.5Dカラービットコード」を、2色の構成色で実現したものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
(1)本発明は、上記目的を達成するために、第1のエレメントから第nのエレメントまでのn個のエレメントを含むセルを、連続して配列した光学式シンボルであって、
第kの前記エレメントは、第kの色彩が付されているON状態と/付されていないOFF状態との2個の状態を取り得、前記第kの色彩は、前記kが奇数の場合は第1の色彩であり、前記kが偶数の場合は前記第1の色彩と異なる第2の色彩であることを特徴とする光学式シンボルである。ここで、前記nは3以上の整数であり、前記kは1からnまでの整数である。
【0024】
すなわち、この発明は、2色で本願発明者らが開発した1.5Dカラービットコードを構成するものである。特に、この2色を使用する場合は、3色以上を用いる場合に比べて、歪みや曲がりに対する耐性の点から、上記説明した孤立や断裂がないコードに用いることが好ましい。
【0025】
もちろん、2色の構成色という発明そのものは、1.5Dカラービットコード全般に用いることが可能である。その結果、構成色の色数を減らすことができ、マーキング手段、色彩塗布手段、等をより簡易な構成とすることができるというメリットがある。
【0026】
(2)また、本発明は、上記(1)記載の光学式シンボルにおいて、 前記セル中のON状態であるエレメントは、常に隣接していることを特徴とする光学式シンボルである。
【0027】
(3)また、本発明は、上記(1)又は(2)記載の光学式シンボルにおいて、隣接する前記セル中に含まれる第kの前記エレメント同士が、隣接していることを特徴とする光学式シンボルである。
【0028】
(4)また、本発明は、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光学式シンボルにおいて、隣接する前記セル中に含まれるn個のエレメント中のいずれか1個のエレメントの状態のみが異なることを特徴とする光学式シンボルである。
【0029】
(5)また、本発明は、上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光学式シンボルにおいて、前記nは3であり、前記第1の色彩はRであり、前記第2の色彩はGであり、第1番目の前記エレメントは、前記第1の色彩であるRが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取り得、第2番目の前記エレメントは、前記第2の色彩であるGが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取り得、第3番目の前記エレメントは、前記第1の色彩であるRが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取りうることを特徴とする光学式シンボルである。
【0030】
(6)また、本発明は、上記(1)記載の光学式シンボルにおいて、第1のモジュールと、前記第1のモジュールに隣接する第2のモジュールと、前記第2のモジュールに隣接する第3のモジュールと、の3個のモジュールからなる大モジュールで、表現対象であるデータを表すことを特徴とする光学式シンボルである。
【0031】
(7)また、本発明は、上記(6)記載の光学式シンボルにおいて、前記大モジュールを連続して配置し、所定の前記大モジュール中の前記第1のモジュールは、前記所定の大モジュールに先行して隣接している他の大モジュール中の前記第3のモジュールと隣接しており、前記第1のモジュールと前記第3のモジュールとは同一の状態であることを特徴とする光学式シンボルである。
【0032】
(8)また、本発明は、上記(7)記載の光学式シンボルにおいて、前記同一の状態である、前記第1のモジュールと前記第3のモジュールとを、一体化し、単一のモジュールで置き換えたことを特徴とする光学式シンボルである。
【0033】
(9)また、本発明は、上記(6)記載の光学式シンボルにおいて、前記3個のモジュールの中で、前記第1のモジュール中の3個のエレメントがすべてON状態であり、
前記第2のモジュール中の2個のエレメントがON状態であり、残りの1個のエレメントがOFF状態であり、前記第3のモジュール中の3個のエレメントがすべてON状態である大モジュールは、データ以外の記号を表すことを特徴とする光学式シンボルである。
【0034】
(10)また、本発明は、上記(9)記載の光学式シンボルにおいて、前記記号は、コンマ、+、−のいずれか1個以上を表すことを特徴とする光学式シンボルである。
【0035】
(11)また、本発明は、上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の光学式シンボルを付した物品である。
【0036】
(12)また、本発明は、上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の光学式シンボルを用いたコード体系である。
【発明の効果】
【0037】
以上述べたように、本発明によれば、上述した「孤立」や「断裂」の状態がなく、各色彩領域が常に連続するコードシンボルを得ることができるので、歪み等があった場合の切り出しエラー、デコードエラーを減少させることが可能である。
【0038】
また、本発明によれば、2色で光学式シンボルを構成した場合も、歪み等に対する耐性を有する光学式シンボルを構成することができる。
【0039】
また、データだけでなく、その他の記号を表すことができる光学式シンボルを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】セル(モジュール)とエレメントの関係を示す説明図である。
【図2】先の出願(特願2006−196795)で提案したコーディング例を示す説明図である。
【図3】本実施の形態で示すコーディング例である。
【図4】図3のコーディング例で、実際の数値を表した例である。
【図5】本実施の形態において、コンマパターン等に利用することができるパターンの例を示す説明図である。
【図6】本実施の形態において、コンマパターンを用いた場合と、コンマパターンを用いていない場合で、実際に数値データを表した様子を示す説明図である。
【図7】先の出願(特願2006−196705)のコーディング手法で、光学式シンボルの構成色を3色(R、G、B)ではなく、2色(R、G)とした場合の例を示す説明図である。
【図8】先の出願(特願2006−196705)のコーディング手法で、2色を構成色として光学式シンボルを構成し、この光学式シンボルに歪みを加えた場合の様子を示す説明図である。
【図9】光学式シンボルのデコードにおいて、色彩エリア間に隙間が生じている場合と、各色彩エリアを「太らせる」処理をすることによって、隙間を埋めることができる例を示す説明図である。
【図10】2色の構成色で1.5Dカラービットコードを構成した場合の他の例を示す説明図である。
【0041】
【図11】孤立の状態を示す説明図である。
【図12】断裂の状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づき説明する。
【0043】
第1 1.5Dカラービットコードの概要
まず、本願発明者らが開発した1.5Dカラービットコードの概要の説明を行う。ここで説明する1.5Dカラービットコードは、マーキング色として3色を用いる例である。例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)、(C、M、Yでも良い)の3色である。また、クワイエットゾーンを構成するクワイエットカラー色としてK(黒)である例を示す。
【0044】
まず、1.5Dカラービットコードは、色彩の異なる3本の線が平行にほぼ等間隔に列を構成する。3列中の各列は途中何カ所か途切れており、途切れた部分はクワイエットゾーンに相当する色彩(つまりK(黒))となっている。両端を含めた各列の途切れた部分をその色の出入りがあったと見て、「ON/OFF」箇所と呼ぶ。なお、途切れるとはマーキング色(R、G、B等)の色彩が欠落し、マーキング色以外の色(K(黒))が表れることを言う。
【0045】
具体的には、色彩が付されている部分はON状態と呼び、途切れていわゆるクワイエットゾーン色(黒)が表れている部分はOFF状態であると呼ぶ。
【0046】
1.5Dカラービットコードは、3色の列のこれらON/OFFの状態変化でデータを表現する。また、両端以外の中間部分では、3色が一度に全て途切れてしまうことはないものとしている。3色の並び方、「ON/OFF」の位置関係の規則はデータやチェック方法でその都度規定される。すなわち、エラー検知、エラー修正等は、別途用途に応じて定める。
【0047】
「マーキングパターン」の周囲は定められた色彩(例えばK(黒))のクワイエットゾーン色で一定範囲以上取り囲まれている。
【0048】
セル(モジュール)とエレメント
なお、色彩がON/OFFする単位をセル(モジュール)と呼ぶ。1個のセルには3色の領域(エレメントと呼ぶ)が含まれている。複数個のセルを、その内部の同じ色のエレメントが隣接するように一列に並べたものが1.5Dカラービットコードである。同じ色のエレメントが隣接して並ぶので、全体としてこの同じ色の帯状の領域を構成する。この帯状の領域が上述した「色彩の異なる3本の線」に相当する。
【0049】
例えば、あるセル(モジュール)では、エレメントRがONし、エレメントBがOFF、エレメントGがONしており、隣接するセルにおいては、エレメントRがONし、エレメントBがOFF、エレメントGがOFFする、・・・のように、各色彩がON/OFFしていく。エレメントRがONすると、赤色が付され、エレメントBがOFFすると、黒色になる。
【0050】
セル(モジュール)とエレメントの関係を示す図が図1に示されている。モジュール中の3個のエレメントが隣接するモジュール間で連続することによって、色彩の帯を形成する。図1に示すように、部分的にこの色彩の帯は途切れており、その部分は、OFF(状態)と呼ぶ。
【0051】
なお、図1において、Rは赤を表し、Bは青を表し、Gは緑を表し、Kは黒を表す。その他の残りの図面でも同様である。
【0052】
なお、隣接するセル間では、たかだか1個のエレメント(すなわちたかだか1色)のみが変化する。これによって、走査(スキャン)によって、各セルの境界を検知することができる。
【0053】
なお、上述したようにセルは、モジュールと呼ぶ場合もあり、同様の意味である。
【0054】
以上が1.5Dカラービットコードの概要であり、1.5Dカラービットコードはこのような条件に基づいて作成されている。
【0055】
第2 先の出願(特願2006−196795)で提案したコーディング例
上で述べた先の出願におけるその実施例が図2に示されている。この図2に示すように、この例では、3モジュールで0から6までの数を表す7進数の体系を示している。
【0056】
但し各3モジュールの右端のモジュールを、次の3モジュールの左端のモジュールと一致させるというコーディング法を採用している。このような考え方に基づいてコードを構成しているので、実際には、各2モジュール単位で7進数の各桁を表すという構成となっている。
【0057】
図2に示すように、7進数の各桁の数0〜6の表し方は3通り(3グループ)用意している。例えば、3を表す表し方が、3通りあることになる。この3通りの内どれでも自由に選べるわけではなく、上述のように、3モジュールの右端と、隣接する3モジュールの左端とが合致するように、表し方が選択されていく。
【0058】
図2に示すように、各3モジュール(セル)のブロックは必ず2色のON状態から始まり(左端を「始まり」としている)、2色ON状態で終了する(右端を「終了」としている)。
【0059】
すなわち、(始まり)2色ON−3色ON−2色ON(終了)か、2色ON−1色ON−2色ONの3モジュールの組み合わせで0から6の数字を表している。なお、以下、このような並びは、全て、左端(始まり)・・・右端(終了)の順で並んでいるものとし、左端・右端等の記述は省略する。
【0060】
さらに、最終的なコードシンボルを形成するには、そのコードシンボルの「始め」と「終了」とを指示する必要がある。そのために、実際には、スタートマークを左端に付し、エンドマークを右端に付すことによって、最終的なコードシンボルが構成される。このような構成のコードシンボル及びその説明が、上述した先の出願特願2006−196795号に記載されている。
【0061】
さて、このような例においては、例えばグループ1の「4」やグループ2の「0」、又はグループ0の「4」のように、3モジュール内ですでに他色彩エリアと離れた色彩エリアが存在するケースがある。すなわち、上述した「孤立」のケースが発生してしまう。
【0062】
ここで、仮に各3モジュールの中で「孤立」がない状態であれば、もともと各3モジュールの右端と左端は同一で重複しているので、全ての部分にわたって「孤立」の存在をなくすことが可能である。
【0063】
また、各モジュール内の色彩エリアであるエレメントが必ずつながっている状態(連続している状態であるので、当然「断裂」も生じることがない。
【0064】
以上のような考えに基づいて、本願発明者は、上記のような3モジュール内でONとなっている色彩領域が常に連結しているようなコーディングの例を作成した。以下、詳細に説明する。
【0065】
第3. 本実施の形態で提案するコーディング例
本実施の形態において、本願発明者は、ON状態のエレメントが常に連結している状態にするために、図2におけるグループ0のように、左端が離間したエレメントから構成されるグループを用いないことにした。つまり、図2の例で言えば、左端のモジュールが「赤・青」のパターン(グループ0)を使用していないのである。
【0066】
その結果、図2におけるグループ1とグループ2に相当する2個のグループを用いることにした。ここで提案するグループ1とグループ2のコーディング例が図3に示されている。
【0067】
図3のグループ1のコーディングは、図2のグループ1と同様に、左端のモジュールが「赤・緑」であるグループである。また、図3のグループ2のコーディングは、図2のグループ2と同様に、左端のモジュールが「緑・青」であるグループである。
【0068】
図3に示すように、グループ1に属するコードシンボル(コーディング例)は、5種類あり、それぞれ0〜4を表す。また、グループ2に属するコードシンボル(コーディング例)も、5種類あり、それぞれ0〜4を表す。これらコードシンボルを用いて0〜4の数を表すことによって、5進数の数を表現している。
【0069】
なお、図2で説明した例と同様に、隣接する3モジュールは、その左端と右端のモジュールが共通となるように選択する。その結果、実質的には2モジュールで5進数の1桁を表す。
【0070】
コーディングの原理
本実施の形態において特徴的なことは、各モジュール(セル)中において、ON状態、すなわち色彩が付されているエレメントの群が常に接している(隣接している)ことである。つまり、「赤、青」のように、上下に分離してしまうパターンは採用していない。
【0071】
ところで、先に述べたように、1.5D色彩配列コードにおいては、隣接するモジュール(セル)は、たかだか1個のエレメントのみ変化することを許容している。この条件と、「赤、青」のように、上下に分離してしまうパターンは採用しないという条件とから、常に、色彩エリア(ON状態のエレメント)は、隣接し合うことになる。
【0072】
なぜならば、1個のモジュール(セル)中で隣接している色彩エリア(ON状態であるエレメント)から、1個のみエレメントが変化しても、変化前のエレメントと変化後のエレメントとは必ず共通の(ON状態の)エレメントが存在するからである。従って、常に、モジュール間も隣接・連結していることになり、コードシンボル全体としても全てのON状態のエレメントが隣接している。
【0073】
なお、この結論は、「全てのエレメントがOFFになることはない」ことを前提としている。
【0074】
この図3のコードシンボル(コーディング例)を用いて具体的な数値を表した例が図4に示されている。図4(1)には、「43210(五進数)」を表す例が示されている。上述したように、それぞれの数を表す3モジュールは互いに隣接する端のモジュールが同一であるので、重ねて1個のモジュールとする。これが矢印の先に示されている。このような処理は、先の出願(特願2006−196705)と同様である。
【0075】
この結果、図4(1)に示すように、孤立や断裂のない連続した色彩セルからなる光学式認識コード(1.5D色彩配列コード)を実現することができた。
【0076】
図4(2)には、「01234(五進数)」を表す例が示されている。これも同様にそれぞれの数を3モジュールの互いに隣接する端のモジュールが同一であるので、重ねて共通化し、最終的に矢印の先に示すようなコードシンボルを得る。
【0077】
この結果、図4(2)に示すように、孤立や断裂のない連続した色彩セルからなる光学式認識コード(1.5D色彩配列コード)を実現することができた。
【0078】
まとめ
図4で示した例が、先の出願(2006−196705)の実施例と異なる点は、
各3モジュールの左端のモジュール毎によって分類されたグループの数が、先の出願の実施例においては3グループであったのに対し、本実施の形態においては2のグループである点である。
【0079】
さらに、各グループの表す数字が0から4の5進数であるということである。一方、先の出願(特願2006−196705)の実施例においては0から6の数字を用いた7進数である。
【0080】
しかしながら、表現する対象の「進数」等が異なるだけで、隣接する各モジュールにおいては、必ず1個のエレメントの状態が異なっているという基本的な構成の部分は同様であり、1.5D色彩配列コードのバリエーションの一例であることは変わりない。
【0081】
このように本実施の形態で説明する例によれば、1.5D色彩配列コードにおいて、「孤立エレメント」や「断裂」が存在しないコードシンボルを形成することが可能となった。
【0082】
第4 効果
このように、上述した本実施の形態によれば、「孤立セル」や「断裂」が生じないので、コードシンボルが変形したときに、読み取り性の向上が実現できるという効果をもたらす。
【0083】
上記図3で示した各モジュールをつなげた場合、図4(1)、図4(2)の下部に示すようなパターン(コードシンボル)が得られる。
【0084】
容易に理解できるように、この図3で示す例では、次の図5で示すようなパターンは生じない。図3で提案するパターンでは、3エレメントON−2エレメントON−3エレメントONというパターンは用いていないからである。なお、図5では、QZは、クワイアットゾーンを意味し、構成色以外の白や黒色等、背景と構成色とを区別するための仕切りとしての色彩を意味する。
【0085】
さて、本発明の目的は先に示したように、「孤立」「分断」を無くすことによって読み精度を向上させることである。この観点から見れば、図5に示すパターンは「孤立」「分断」が無いという特性を有するものの、図3で示したコードシンボルを構成するパターンとして現れてこない。
【0086】
そこで、上述した実施の形態(図3)で示した規則では現れてこないパターンである図5のパターンを、図4(1)、図4(2)例に示した数字とは別の、何らかの記号を表すように意味づけて用いることが考えられる。
【0087】
例えば、本実施の形態では、この図5のパターンに、「,」(コンマ)の意味を待たせることを提案する。このようにしてコンマを表せば、ベクトルなど行列式を容易に表すことができるようになる。
【0088】
コンマパターンとして利用できるパターン
上述したように、本実施の形態では、1個のセル(モジュール)中のON状態のエレメントが常に連続するようなパターンを用いて光学式シンボルを構成することを提案している。図5のコンマパターンは、いわば中空部があるので、1セル中のON状態が連続しているという条件から外れてしまう。したがって、図3にはこのようなパターンは現れない。つまり、
「全エレメントがON状態」
−「中空部分のあるパターン」
−「全エレメントがON状態」
という並びのパターンは、1セル(モジュール)中のON状態のエレメントが連続しているという条件は満たさないが、孤立や断裂は生じていない。
【0089】
そこで、上記「全部ON」−「中空部分」−「全部ON」というセル(モジュール)の連なりを、データ以外の記号、例えばコンマとして利用したのである。
【0090】
このように図5のパターンは、コンマ以外の他の内容(他の記号)を表すように意味づけることも好適である。例えば、「+」、「−」などの記号を表すように定義すれば、数式等を容易に表すことも可能である。
【0091】
以下、この図5のパターンを「,」を表すコンマパターンとして用いた例を図6を用いて説明する。なお、図6において、QZは、クワイアットゾーンを意味し、構成色以外の白や黒色等、背景と構成色とを区別するための仕切りとしての色彩を意味する。
【0092】
まず、図6(1)には、コンマパターンを用いていない例が示されている。特に、図6(1)では、R、G、Bの3色を構成色として用いる例が示されている。この図6(1)では、数値「11130030203」(五進数)が表されている。
【0093】
また、図6(2)には、コンマパターンを用いる例が示されている。図6(1)と同様に、R、G、Bの3色を構成色として用いる例が示されている。この図6(2)では、数値「11130,030203」(五進数)が表されている。
【0094】
また、図6(3)には、コンマパターンを用いていない例が示されている。特に、図6(3)では、R、G、Bの3色を構成色として用いる例ではなく、「RとGのみ」を構成色として用いている例を示している。
【0095】
これまで述べた本実施の形態では、Rの帯、Bの帯、Gの帯の3色を用いる例を中心に説明してきた。この色彩によって、各帯を認識することができる。しかし、互いに隣接する帯さえ明確に認識できれば、原理的にデコードは可能である。そのため、隣接する帯を互いに異なる色彩で表現することが考えられる。そのために必要な色彩が2色であることは容易に理解できよう。典型的に言えば、奇数番目の帯を第1色で、偶数番目の帯を第2色で塗れば、各帯を識別することができるのは明らかである。
【0096】
さて、図6(3)はこのように2色を用いた例を示す。図6(3)から明らかなように、互いに隣接する帯を認識することができるので、各帯の状態、言い換えればモジュールのON/OFF状態を十分に認識することが可能である。
【0097】
特に、図6(3)の例では、RとGを交互に用いて各帯を表しているのである。つまり、奇数番目の帯はR、偶数番目の帯はGでそれぞれ表すことにしているのである。
【0098】
なお、この図6(3)も図6(1)と同様に、数値「11130030203」(五進数)を表している。
【0099】
また、図6(4)には、上述したコンマパターンを用いた例が示されている。特にこの図6(4)では、図6(3)と同様、「RとGのみ」を構成色として用いている例を示している。
【0100】
なお、この図6(4)も図6(2)と同様に、数値「11130,030203」(五進数)が表されている。
【0101】
2色を利用する場合の留意点
このように、上述した図6(3)(4)では、3色(R、G、B)の代わりに、2色(R、G)で1.5D色彩配列コードを実現した例が示されている。
【0102】
この図6では、全ての色彩エリアが連続しているので、2色でも各「帯」を識別することが可能であり、上述した各種特徴を備えさせることが可能である。なお、帯とは、上述したように、各モジュール(セル)中のエレメントの連なりであり、モジュールを単位としてON/OFFされる「帯」である。
【0103】
この2色を用いた手法は、「断裂」がない本実施の形態の例だけでなく、先の出願(特願2006−196705)で提案するコーディング手法において利用することも原理的には可能である。
【0104】
図7は、先の出願(特願2006−196705)のコーディング方法を採用した1.5Dコードにおいて、3色の代わりに、2色を用いた場合を示す説明図である。特に、クワイエットゾーン色が黒の場合を示す。図7(1)は、3色(R、G、B)を用いた例であり、図7(2)は、図7(1)を2色(R、G)で表したものである。
【0105】
この図7(2)の1.5D色彩配列コードシンボルに所定の波状の変形を加えた例が図8に示されている。この図8に示すように、赤の帯の間に緑の帯があるので、上段と下段の帯の色彩が同じ(赤)であっても、多くの場合に、原理的にはコードを識別することが可能であると考えられる。
【0106】
しかし、図7に示す例では、「断裂」や「孤立エレメント」が存在する可能性があり、その結果、上段と下段とのエレメントが孤立し、さらには間に緑の帯が存在しない場合もある。その場合に、変形量が過大であると、上段と下段とがエレメントを区別することが困難な場合もある。つまり、上段の列と下段の列とが画像上つながって見える場合があり、判別不能となる可能性も否定できない。この結果、読み誤り、デコード誤りを生じてしまう可能性も決して小さくはない。
【0107】
一方、上でも述べたように、本実施の形態では、断裂を生じさせず、孤立エレメントが存在しないようにコーディングをしたので、変形を加えても、上段と下段との間に必ず中間の段(緑:G)が存在する。したがって、上段と、下段の色彩が同じ赤:Rでも、読み誤りが生じてしまう可能性をきわめて小さくすることが可能である。
【0108】
このように、2色を用いる手法は、本実施の形態のように、「断裂」や、「孤立エレメント」が生じないコーディング例において特に有効な手法である。
【0109】
各色彩エリアの「隣接」について
これまで説明してきた光学式コードにおいては、変形しても各色彩エリアが接している(十分に近接している)様子が判別でき、断裂や孤立セル(孤立エレメント)などが発生せず、読み取り精度の向上を図ることが可能であることが理解されよう。
【0110】
なお、各色彩エリアは、原理的に「接している」必要があるが、実際には、印刷精度等の点から、画像の上で数画素程度の離間状態は、事実上「接している」として扱うのが通常である。
【0111】
どの程度までが許容範囲かは、各ケース毎に異なることになるが、一般的には数画素・十数画素程度の差(十分に近接している状態)であれば、事実上「接している」として扱うことが好適な結果を生むことが経験的に知られている。
【0112】
一般的に、ノイズ除去等の目的で、画像から高周波成分を除去するフィルタリングが行われることがあるが、このようなフィルタリングをすることによって、微少距離だけ離間している色彩エリアを事実上「接している」として扱うことが可能となろう。また、アルゴリズム上、離間しているとして扱う最小距離を定義しておき、その最小距離未満離れている場合は、事実上「接している」「隣接している」と見なして扱うように構成することが好適である。
【0113】
各モジュールの隣接について
また、本願発明者らの研究・開発によれば、キャプチャした画像中の各色彩エリアを、画像処理上拡張する(いわゆる色彩エリアを「太らせる」処理)ことが好適であることを確認している。
【0114】
図9(a)には、色彩領域(色彩エリア)間に微少な隙間が空いている1.5Dの光学式コードの例が示されている。また、図9(a)には、ノイズとなる色彩領域も示されている。図9(a)において、aは各「帯」間の距離を表し、bは各モジュール間の距離を表し、cは各色彩エリア(色彩領域)とノイズ色彩領域との間の距離を表す。このとき、
a、b<<c
であることを前提としている。
【0115】
図9(a)に示されているように、格式債領域を「太らせる」処理をすることによって、上記a、bの距離を埋めることが可能である。
【0116】
この結果が、図9(b)に示されている。太らせる量をaやbより大きく、ただしcより小さくなるように選ぶことによって、色彩配列型コードを構成する色彩領域のみを「連結」させることが可能となる。
【0117】
すなわち、図9(b)にしめすように、モジュール間が離れていても、画像処理において、隣接している、と認識することができる。
【0118】
このとき、留意すべき重要な点は、光学式コード(1.5D光学式コード)の各帯の周囲の色彩領域(ノイズ色彩領域)との関係で、上述したように太らせて認識した場合でもノイズ色彩領域とは隣接しないようにする点である。すなわち、ノイズ色彩領域との距離が、「隣接」と見なされる(光学式コード)のセル間(色彩領域間)の距離に比べて、明らかに大きいことが重要な点である。
【0119】
また、ノイズ色彩領域と光学式コードとの距離は、クワイアットゾーンの必要な寸法と言うこともできる。
【0120】
2色を用いた1.5Dカラービットコードの他の例
3色ではなく、2色(R、G)を用いて1.5Dカラービットコードを構成した他の例の説明図が図10に示されている。既に説明したように、孤立や断裂がある1.5Dカラービットコードでも2色を用いることは可能であり、色数を減らせるというメリットがある。ただし、図10においては、いずれも孤立や断裂は生じていない例について示している。
【0121】
まず、図10は、1モジュール中に5個のエレメントがある1.5Dカラービットコードであり、視覚的に5個の帯からなることが理解されよう。そして、第1、第3、第5のエレメント(帯)が、R色(赤色)で表されており、第2、第4のエレメント(帯)がG色(緑色)で表されている。図10において、黒で塗りつぶされた部分は、背景色、又はクワイアットゾーン色である。図10では、黒で塗りつぶしているが、白色でもよいし、打ち抜いた形で構成してもよい。
【0122】
図10(a)は、中空部分(中抜け)があるが、孤立も断裂も生じていない例である。この例に示すように、RとGだけで1.5Dカラービットコードが表現されている。
【0123】
図10(b)は、中空部分(中抜け)もないし、また、孤立も断裂も生じていない例である。上述した実施の形態で説明したように、各モジュール中のON状態のエレメントが常に連続するように構成されている。この例に示すように、RとGだけで1.5Dカラービットコードが表現されている。
【0124】
第6 モジュール(セル)中のエレメント数
これまで、1モジュール中のエレメント数は3である例を説明し、1モジュール中のON状態のエレメントが常に隣接しているような1.5D色彩配列コードを提案した。
【0125】
このような条件を付した1.5D色彩配列コードは、上で述べたようにそのON状態のエレメントが常に隣接しており、より変形に強いコードが実現できた。
【0126】
もちろん、これは、1モジュール中のエレメント数が3以外のその他の数の場合も同様である。1モジュール中のON状態のエレメントが常に隣接しているような1.5D色彩配列コードであれば、同様にON状態のエレメントが常に隣接しているコードシンボルを実現でき、より変形に強いコードが実現できる。
【0127】
以上述べたように、各モジュール(セル)中で、ON状態とするエレメントをいわば一塊りにして、常に隣接するようなコード体系を採用すれば、より変形に強いコード体系を実現することができる。
【0128】
また、以上述べたようなコードシンボルを物品に付せば、その物品がある程度変形しても読み取ることが可能となり、利便性の向上が図られる。特に、柔らかい物品や変形しやすい物品に直接印字することができるため、より一層利便性の向上が図られる。
【符号の説明】
【0129】
10 モジュール(セル)
12 エレメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエレメントから第nのエレメントまでのn個のエレメントを含むセルを、連続して配列した光学式シンボルであって、
第kの前記エレメントは、第kの色彩が付されているON状態と/付されていないOFF状態との2個の状態を取り得、
前記第kの色彩は、前記kが奇数の場合は第1の色彩であり、前記kが偶数の場合は前記第1の色彩と異なる第2の色彩であることを特徴とする光学式シンボル。ここで、前記nは3以上の整数であり、前記kは1からnまでの整数である。
【請求項2】
請求項1記載の光学式シンボルにおいて、
前記セル中のON状態であるエレメントは、常に隣接していることを特徴とする光学式シンボル。
【請求項3】
請求項1又は2記載の光学式シンボルにおいて、
隣接する前記セル中に含まれる第kの前記エレメント同士が、隣接していることを特徴とする光学式シンボル。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学式シンボルにおいて、
隣接する前記セル中に含まれるn個のエレメント中のいずれか1個のエレメントの状態のみが異なることを特徴とする光学式シンボル。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学式シンボルにおいて、
前記nは3であり、前記第1の色彩はRであり、前記第2の色彩はGであり、
第1番目の前記エレメントは、前記第1の色彩であるRが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取り得、
第2番目の前記エレメントは、前記第2の色彩であるGが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取り得、
第3番目の前記エレメントは、前記第1の色彩であるRが付されているON状態と、付されていないOFF状態と、の2個の状態を取りうることを特徴とする光学式シンボル。
【請求項6】
請求項1記載の光学式シンボルにおいて、
第1のモジュールと、
前記第1のモジュールに隣接する第2のモジュールと、
前記第2のモジュールに隣接する第3のモジュールと、
の3個のモジュールからなる大モジュールで、表現対象であるデータを表すことを特徴とする光学式シンボル。
【請求項7】
請求項6記載の光学式シンボルにおいて、
前記大モジュールを連続して配置し、
所定の前記大モジュール中の前記第1のモジュールは、前記所定の大モジュールに先行して隣接している他の大モジュール中の前記第3のモジュールと隣接しており、
前記第1のモジュールと前記第3のモジュールとは同一の状態であることを特徴とする光学式シンボル。
【請求項8】
請求項7記載の光学式シンボルにおいて、
前記同一の状態である、前記第1のモジュールと前記第3のモジュールとを、一体化し、単一のモジュールで置き換えたことを特徴とする光学式シンボル。
【請求項9】
前記請求項6記載の光学式シンボルにおいて、
前記3個のモジュールの中で、
前記第1のモジュール中の3個のエレメントがすべてON状態であり、
前記第2のモジュール中の2個のエレメントがON状態であり、残りの1個のエレメントがOFF状態であり、
前記第3のモジュール中の3個のエレメントがすべてON状態である大モジュールは、データ以外の記号を表すことを特徴とする光学式シンボル。
【請求項10】
請求項9記載の光学式シンボルにおいて、
前記記号は、コンマ、+、−のいずれか1個以上を表すことを特徴とする光学式シンボル。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学式シンボルを付した物品。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学式シンボルを用いたコード体系。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−224991(P2010−224991A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72952(P2009−72952)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(506226175)ビーコア株式会社 (39)
【Fターム(参考)】