光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置
【課題】高い精度で撮影光源の判別を行うことができる光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置を提供する。
【解決手段】画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える光源推定装置である。
【解決手段】画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える光源推定装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、静止画像や動画像を撮影するデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラの多くは、ホワイトバランス調整処理を自動的に実行するオートホワイトバランス調整機能を備えている。
【0003】
ホワイトバランス調整とは、白色を正確に白く映しだすように補正することにより撮影光源に対して適当な色の再現を行う処理である。オートホワイトバランスは、一般的に、画像信号中のR,G,Bの各信号に対して、画像中の基準とする白色点においてR信号、G信号、B信号の出力レベルを等しくなるようにゲインをかけることにより行われる。多くのデジタルスチルカメラはホワイトバランス調整を自動で行ういわゆるオートホワイトバランス機能を備えている。
【0004】
オートホワイトバランス調整処理は、撮影光源の色温度に応じて白色が正しく表示されるように行われる処理であるため、オートホワイトバランス調整処理の前段階として撮影光源の推定が行われる(特許文献1)。撮影光源としては、例えば、光源としては例えば、太陽光、白熱灯、蛍光灯などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−300253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オートホワイトバランスを行うにはまず、例えば、上述したような複数の光源に対して、予めそれぞれに適したホワイトバランス制御値をプリセットとして定めておく。そして、撮影光源推定を行い、推定された撮影光源に対応するプリセット値を選択することにより行われる。したがって、撮影光源の推定結果にずれが生じてしまうと、それに基づくオートホワイトバランス処理が適切に行われないこととなる。
【0007】
本技術は、このような点に鑑みてなされたものであり、高い精度で撮影光源の判別を行うことができる光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、第1の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える光源推定装置である。
【0009】
また、第2の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定方法である。
【0010】
また、第3の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラムである。
【0011】
さらに、第4の発明は、撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える撮像装置である。
【発明の効果】
【0012】
本技術によれば、撮影光源の推定の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本技術の係る光源推定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図3は、第1の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、第2の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図6】図6は、第3の実施の形態に係る光源推定装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図9】図9は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図10】図10は、光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本技術の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本技術は以下の実施の形態のみに限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光源推定装置の構成]
[1−2.光源推定処理]
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光源推定処理]
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光源推定装置の構成]
[3−2.光源推定処理]
<4.光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成>
<5.光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成>
<6.変形例>
【0015】
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光源推定装置の構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る光源推定装置10の構成を示すブロック図である。光源推定装置10は、光源推定用領域設定部11と、光源推定部12とから構成されている。また、光源推定用領域設定部11は注目被写体検出部13と領域設定処理部14とからなる。
【0016】
光源推定装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などから構成され、所定のプログラムが実行されることなどにより実現される。ROMには、CPUにより読み込まれて動作されるプログラムなどが記憶されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに従い様々な処理を実行することによって、光源推定用領域設定部11、注目被写体検出部13、領域設定処理部14、光源推定部12として機能する。
【0017】
ただし、光源推定装置10は、ソフトウェアによって実現されるのみでなく、光源推定用領域設定部11および光源推定部12それぞれの機能を有するハードウェアを組み合わせることにより実現されてもよい。
【0018】
光源推定用領域設定部11は、入力された画像に対して光源推定処理に用いる領域(以下、光源推定用領域、と称する。)を設定するものである。光源推定用領域設定部11は注目被写体検出部13と領域設定処理部14とからなる。
【0019】
注目被写体検出部13は、画像中の被写体から注目被写体を検出するものである。「注目被写体」とは、ユーザがその被写体を重視して好適な構図を得たいと思う被写体であり、例えば、人物、動物、建築物などである。なお、注目被写体は1つとは限らず、複数であってもよい。注目被写体を検出する方法としては、テンプレートマッチングなどによる公知の顔検出技術、人物検出技術、物体検出技術などを用いることができる。
【0020】
また、動きベクトルを用いて、動きベクトルが所定量以上のものを注目被写体とするという手法も採用することができる。注目被写体以外の背景部分は動きが少ないのが通常であると考えられるからである。また、画像の輝度値を用いて注目被写体を検出することも可能である。例えば、輝度が所定の閾値以上である領域を注目被写体とし、輝度が所定の閾値以下である領域は注目被写体以外の背景であるとすることが考えられる。注目被写体はユーザが重要視しているため、他の被写体に比べて明るく写っている場合が多いと考えられるからである。なお、上述の各種方法のいずれか一つを用いるのではなく、複数の手法を組み合わせて、注目被写体検出の精度を高めるようにしてもよい。
【0021】
領域設定処理部14は、注目被写体検出部13の検出結果を用いて、画像中から注目被写体に応じた領域を除いた領域をその画像中における背景とする。そして、その背景を画像中における光源推定用領域として設定する。「背景」とは、画像から注目被写体に応じた領域を除いた領域、のことをいうものである。
【0022】
なお、光源推定用領域設定部11は直接背景を検出を行い、検出された背景を光源推定用領域として取得するようにしてもよい。例えば、フォーカス位置、ズーム倍率などに基づいて、フォーカスが合っている領域が注目被写体であり、それ以外のフォーカスが合っていない領域が背景であるとして、背景検出を行うことができる。注目被写体を検出する手法と背景を検出する手法とでは設定される光源推定用領域は同じとなる。
【0023】
また、必ずしも背景を検出する必要は無く、注目領域を抽出した後にその箇所を反転判別(除去)したり、画像全体の注目度を算出し、注目度に反比例した信号値の加工を行っても、目的とする事が実現されれば、その手段は何ら限定されるものではない。注目度算出の方法に関しても、Visual Attention技術のsaliency mapを用いたり、被写体までの距離を用いたり、画素閾値を用いたり、その手法は何でも構わない。Visual Attentionを用いて画像上の被写体の領域を正確に特定する技術としては例えば、特開2010−266982号公報、特開2011−146826号公報、特開2010−262506号公報などに記載されている技術を用いることができる。被写体までの距離を算出する技術としては特開2010−169709号公報に記載されている技術などを用いることができる。
【0024】
光源推定部12は、光源推定用領域設定部11により設定された画像中の光源推定用領域に基づいて入力画像の撮像の際の光源の種類を推定するものである。画像中から除外され、光源推定用領域に含まれなかった領域は光源推定には用いられない。したがって、第1の実施の形態においては、注目被写体は光源推定には用いられない。
【0025】
光源推定方法としては既存の種々の技術を用いることができる。例えば、信号成分検出を行い、その検波結果に基づいて現在の撮影光源を推定する。また、色信号の分布から光源を推定することも可能である。)また、RGBの画素信号により得られる光源の光の強さを示す値が評価空間を射影し、黒体輻射軌跡や、既知の光源の光の強さの評価空間上における特徴などを加味して、撮像環境における光源を推定する。推定される光源としては例えば、日中太陽光、日陰太陽光、白熱灯、白色蛍光灯、白熱灯、LEDなどがある。
【0026】
以上のようにして、第1の実施の形態に係る光源推定装置10が構成されている。
【0027】
[1−2.光源推定処理]
次に、図2のフローチャートに基づいて、光源推定装置10により行われる光源推定処理について説明する。まずステップS11で、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13が画像中から注目被写体を検出する。検出された注目被写体を示す情報は領域設定処理部14に供給される。次に、ステップS12で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は、画像中から注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景を光源推定用領域として設定する。光源推定用領域を示す情報は光源推定部12に供給される。そして、ステップS13で、光源推定部12が、設定された光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0028】
図3に基づいて、第1の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図3Aに示されるように、画像100には注目被写体として人物が写っている。そして、図3Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体101として検出される。そうすると、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14により、図3Cに示されるように、画像100中から注目被写体101に応じた領域を除いた領域である背景が光源推定用領域102として設定される。図3Cにおいては斜線で示された領域が除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域102として設定されている。この光源推定用領域102に基づいて光源推定処理が行われる。
【0029】
一般的に、画像においては注目被写体は様々な色を有しており場合が多く、注目被写体以外の背景は無彩色、または淡い色であることが多い。よって、注目被写体を除外した領域のみを光源推定に用いることにより、ニュートラルカラーを精度よく得ることができ、光源推定の精度を高めることが可能となる。
【0030】
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光源推定処理]
次に、本技術に係る光源推定装置の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における光源推定装置の構成は第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。図4は第2の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【0031】
第2の実施の形態は、ステップS21、ステップS22、ステップS23を行う点で第1の実施の形態と異なる。なお、ステップS11およびステップS13は第1の実施の形態と同様である。第2の実施の形態は、注目被写体が所定のサイズよりも大きい場合には注目被写体を除外した領域ではなく、画像全体に基づいて光源推定を行うものである。
【0032】
まずステップS11で、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13が画像から注目被写体を検出する。次にステップS21で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は注目被写体が所定のサイズ以上であるか否かを判定する。この判定は例えば、注目被写体を構成する全ピクセルの数と、予め定めた閾値としての比較用ピクセル数とを比較し、注目被写体を構成するピクセル数が比較用ピクセル数以上である場合には注目被写体は所定のサイズ以上であると判定することにより行うことができる。また、具体的なピクセル数と比較するのではなく、注目被写体のピクセル数が画像全体のピクセル数の所定の割合を占めている場合に注目被写体は所定のサイズ以上であると判定するようにしてもよい。
【0033】
注目被写体が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS22に進む(ステップS21のNo)。そして、第1の実施の形態と同様に、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は、画像から注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12は光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0034】
一方、ステップS21で注目被写体が所定のサイズ以上であると判定された場合、処理はステップS23に進む(ステップS21のYes)。そして、ステップS23で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は画像全体を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12は光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0035】
次に図5に基づいて、第2の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図5Aに示されるように、画像200には人物が写っている。そして、図5Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体201として検出される。しかし、注目被写体201は所定のサイズよりも大きいため、図5Cに示されるように、太線で囲まれた画像全体が光源推定用領域202として設定される。一方、注目被写体201が所定のサイズ以下である場合には、第1の実施の形態において図3で示した例と同様に注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景が光源推定用領域として設定される。
【0036】
このように、第2の実施の形態によれば、画像中において注目被写体が大きい場合にはその注目被写体を除いた領域ではなく画像全体に基づいて光源推定を行う。これは、注目被写体が大きいとその注目被写体を除いた領域は狭くなってしまい、光源推定の精度が低下してしまうからである。よって、注目被写体が大きい場合には画像全体を光源推定用領域として光源推定を行うことにより、光源推定の精度が下がることを防止する。
【0037】
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光源推定装置の構成]
次に、本技術に係る光源推定装置30の第3の実施の形態について説明する。図6は第3の実施の形態に係る光源推定装置30の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態は、光源推定用領域設定部11が彩度検出部31を備える点で第1および第2の実施の形態と相違する。注目被写体検出部13および光源推定部12は第1および第2の実施の形態と同様である。
【0038】
彩度検出部31は、画像においてたとえば色差信号U、Vより彩度を検出する。そして、彩度が所定の閾値以上である範囲、すなわち彩度が高い領域(以下、高彩度領域、と称する。)を検出する。彩度と比較する閾値はユーザが設定できるようにしてもよいし、予めデフォルトで設定されていてもよい。また、画像に対応して動的に変化するようにしてもよい。彩度検出部31による検出結果は領域設定処理部14に供給される。領域設定処理部14は、注目被写体検出部13および彩度検出部31からの検出結果に基づいて画像に対して光源推定用領域を設定する。設定された光源推定用領域を示す情報は光源推定部12に供給される。光源推定部12はその光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0039】
[3−2.光源推定処理]
次に、第3の実施の形態に係る光源推定処理について説明する。図7は第3の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、ステップS11、ステップS13は第1の実施の形態と同様であり。また、ステップS21、ステップS23は第2の実施の形態と同様であるためその説明を省略する。
【0040】
ステップS11で注目被写体が検出され、ステップS22で、注目被写体が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS31に進む(ステップS21のNo)。次にステップS31で、彩度検出部31は画像全体について彩度を検出し、彩度が所定の閾値以上の領域である高彩度領域を検出する。
【0041】
次にステップS32で、領域設定処理部14は、画像全体から注目被写体および高彩度領域を除外した領域(以下、残存領域と称する。)が所定のサイズ以上であるか否かを判定する。この判定は、例えば、残存領域のピクセル数と予め定めた比較用ピクセル数とを比較し、残存領域のピクセル数が比較用ピクセル数以上である場合には残存領域は所定のサイズ以上であると判定することにより行うことができる。また、具体的なピクセル数と比較するのではなく、残存領域のピクセル数が画像全体のピクセル数の所定の割合を占めている場合に残存領域は所定のサイズ以上であると判定するようにしてもよい。なお、この「所定のサイズ」はステップS21における「所定のサイズ」とは別個のものである。
【0042】
残存領域と比較する所定のサイズは例えば、画像全体の半分のサイズなどである。所定のサイズはユーザが任意に設定できるようにしてもよいし、予めデフォルトとして設定しておいてもよい。また、画像に対応して動的に変化するようにしてもよい。
【0043】
そしてステップS32で、残存領域が所定のサイズ以上であると判定された場合、処理はステップS33に進む(ステップS32のYes)。ステップS33で、光源推定用領域設定部11は、残存領域を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12が光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0044】
一方、ステップS32で、残存領域が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS34に進む(ステップS32のNo)。ステップS34では、光源推定用領域設定処理部14は、残存領域と注目被写体とからなる領域を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12が光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0045】
図8および図9に基づいて、第3の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図8Aに示されるように、画像300には注目被写体として人物が写っている。そして、図8Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体301として検出される。また、図8Cに示されるように、光源推定用領域設定部11の彩度検出部31により高彩度領域302が検出される。そして、注目被写体301と高彩度領域302とが除外された残存領域が所定のサイズ以上である場合には、図8Dに示されるように、残存領域が光源推定用領域303として設定される。図8Dにおいては斜線で示された領域が除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域303として設定された残存領域である。
【0046】
図9Aにも同様に画像310には人物が写っている。そして、図9Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体311として検出される。また、図9Cに示されるように、光源推定用領域設定部11の彩度検出部31により高彩度領域312が検出される。そして、注目被写体311と高彩度領域312とが除外された残存領域が所定のサイズ以上ではない場合(残存領域が狭い場合)には、図9Dに示されるように、残存領域と注目被写体により構成される領域が光源推定用領域313として設定される。図9Dにおいては、斜線で示された領域が高彩度であるために除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域313として設定された領域である。
【0047】
このように、第3の実施の形態によれば、画像中において彩度が高い領域が存在する場合には、その高彩度領域と注目被写体とを光源推定用領域から除外する。これにより、光源のニュートラルカラーを精度よく得られ、光源判別の精度を高めることができる。ただし、高彩度領域と注目被写体とを除いた残存領域が狭い場合にその残存領域を光源推定用領域とすると光源推定の精度が低下してしまう。よって、残存領域が狭い場合には高彩度領域を除外した領域を光源推定用領域として光源推定を行うことにより、光源推定の精度が下がることを防止する。
【0048】
<4.光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成>
上述のように構成されている光源推定装置による光源推定結果は例えば、ホワイトバランス調整処理に用いられる。そこで、光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置40について説明する。図10はホワイトバランス調整装置40の構成を示すブロック図である。
【0049】
ホワイトバランス調整装置40は、制御部41とホワイトバランスアンプ42とから構成されている。制御部41は、CPU、RAMおよびROMなどから構成され、所定のプログラムを実行することにより、光源推定用領域設定部11、光源推定部12およびアンプゲイン設定部43として機能する。光源推定用領域設定部11、光源推定部12は光源推定装置を構成するものであり、上述した第1乃至第3の実施の形態のものと同様のものであるため、その説明を省略する。
【0050】
光源推定用領域設定部11には例えば、撮像装置が備える前処理回路54からRGBの画像信号が供給される。前処理回路54は例えば、撮像素子から出力された撮像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行い、さらにAGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D(Analog/Digital)変換を行ってデジタル画像信号を出力する。前処理回路54からの画像信号はホワイトバランスアンプ42にも供給される。
【0051】
アンプゲイン設定部43は、光源推定部12による推定結果に基づき、推定された光源に応じたホワイトバランスゲインの制御値を設定する。設定されたアンプゲイン値はホワイトバランスアンプ42に供給される。
【0052】
アンプゲイン設定部43は例えば、予め用意しておいたルックアップテーブルに複数の光源のそれぞれについて、1組ずつRGBのホワイトバランスゲインgr、gg、gbを保持しておく。そして、光源推定部12によって推定された光源の種別に従って、光源に対応するホワイトバランスゲインの組を読み出して、それをホワイトバランスアンプ42に供給する。
【0053】
ホワイトバランスアンプ42は、アンプゲイン設定部43から供給されたホワイトバランスゲインに従ってRGB各信号成分の利得を制御し、画像信号に対してホワイトバランス調整処理を施す。ホワイトバランスアンプ42は、R信号、G信号、B信号にそれぞれ対応して3つの可変ゲインアンプ42R、42G、42Bを備える。3つの可変ゲインアンプ42R、42G、42BにはそれぞれRGB信号が入力される。可変ゲインアンプ42R、42G、42Bは、それぞれアンプゲイン設定部43によって設定されるゲインに従って、それぞれR信号、G信号、B信号の増幅(又は減衰)を行い、出力する。なお、アンプゲイン設定部43とホワイトバランスアンプ42とが特許請求の範囲におけるホワイトバランス調整部に相当する。
【0054】
<5.光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成>
上述した光源推定装置およびホワイトバランス調整装置は例えば撮像装置に適用可能である。そこで、次に、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置の機能を備える撮像装置50の構成について説明する。図11は、撮像装置50の全体構成を示すブロック図である。
【0055】
撮像装置50は、光学撮像系51、撮像素子52、タイミングジェネレータ53、前処理回路54、ホワイトバランスアンプ42、カメラ処理回路55、エンコーダ/デコーダ56、制御部57、光源推定用領域設定部11、光源推定部12、アンプゲイン設定部43、入力部58、グラフィックI/F(Interface)59、表示部60、R/W(リーダ/ライタ)61、および記憶媒体62から構成されている。
【0056】
光学撮像系51は、被写体からの光を撮像素子52に集光するためのレンズ、レンズを移動させてフォーカス合わせやズーミングを行うための駆動機構、シャッタ機構、アイリス機構などから構成されている。これらは制御部57からの制御信号に基づいて駆動される。光学撮像系51を介して得られた被写体の光画像は、撮像デバイスとしての撮像素子52上に結像される。
【0057】
撮像素子52は、タイミングジェネレータ53から出力されるタイミング信号に基づいて駆動され、被写体からの入射光を光電変換して電荷量に変換し、アナログ撮像信号として出力する。撮像素子523から出力されるアナログ撮像信号は、前処理回路54に出力される。撮像素子52としては、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などが用いられる。タイミングジェネレータ53は、制御部57の制御に従い撮像素子52に対してタイミング信号を出力する。
【0058】
前処理回路54は、撮像素子52から出力されたアナログ撮像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行い、さらにAGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D(Analog/Digital)変換を行ってデジタル画像信号を出力する。前処理回路54からホワイトバランスアンプ42に画像信号が供給される。また、光源推定のために、前処理回路54から光源推定装置として機能する制御部57にも画像信号が供給される。
【0059】
ホワイトバランスアンプ42は、上述したホワイトバランス調整装置を構成するものであり、前処理回路54から供給された画像信号に対してホワイトバランス調整処理を施す。
【0060】
カメラ処理回路55は、前処理回路54からの画像信号に対して、例えば色補正処理、ガンマ補正処理、Y/C変換処理、AF(Auto Focus)処理、AE(Auto Exposure)処理などの信号処理を施す。
【0061】
エンコーダ/デコーダ56は、カメラ処理回路55からの画像信号に対して、JPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式などの所定の静止画像データフォーマットで圧縮符号化処理を行う。
【0062】
制御部57は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれ動作されるプログラムなどが記憶されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに従い様々な処理を実行してコマンドの発行を行うことによって撮像装置50全体の制御を行う。また、制御部57は所定のプログラムを実行することにより、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を構成する光源推定用領域設定部11、光源推定部12およびアンプゲイン設定部43として機能する。
【0063】
入力部58は、例えば、電源オン/オフ切り替えのための電源ボタン、撮像画像の記録の開始を指示するためのレリーズボタン、ズーム調整用の操作子、その他各種入力を受け付けるタッチパネルなどからなる入力手段である。入力部58に対して入力がなされると、その入力に応じた制御信号が生成されて制御部57に出力される。そして、制御部57はその制御信号に対応した演算処理や制御を行う。
【0064】
グラフィックI/F59は、制御部57から供給された画像信号から、表示部60に表示させるための画像信号を生成して、この信号を表示部60に供給することにより画像を表示させる。表示部60は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより構成された表示手段である。表示部60には、撮像中のカメラスルー画、記憶媒体62に記録された画像などを表示が表示される。
【0065】
R/W61には、撮像により生成された画像データなどを記録する記憶媒体62が接続されるインターフェースである。R/W61は、制御部57から供給されたデータを記憶媒体62に書き込み、また、記憶媒体62から読み出したデータを制御部57に出力する。記憶媒体62は、撮像により生成された画像データなどを記録するものである。記憶媒体62は、例えば、ハードディスク、メモリースティック(ソニー株式会社の登録商標)、SDメモリーカードなどの大容量記憶媒体である。画像は例えばJPEGなどの規格に基づいて圧縮された状態で保存される。また、保存された画像に関する情報、撮像日時などの付加情報を含むEXIF(Exchangeable Image File Format)データもその画像に対応付けられて保存される。
【0066】
ここで、上述した撮像装置50における基本的な動作について説明する。画像の撮像前には、撮像素子52によって受光されて光電変換された信号が、順次前処理回路54に供給される。前処理回路54では、入力信号に対してCDS処理、AGC処理などが施され、さらに画像信号に変換される。そして、画像信号は制御部57に供給され、光源推定用領域設定、光源推定、アンプゲイン設定がなされ、画像信号に対してホワイトバランスアンプ42によりホワイトバランス調整処理が施される。
【0067】
カメラ処理回路55は、ホワイトバランスアンプ42から供給された画像信号を画質補正処理し、カメラスルー画像の信号として、制御部57を介してグラフィックI/F59に供給する。これにより、カメラスルー画像が表示部60に表示される。ユーザは表示部60に表示されるスルー画を見て画角合わせを行うことができる。
【0068】
この状態で、入力部58のレリーズボタンが押下されると、制御部57は、光学撮像系51およびタイミングジェネレータ53に制御信号を出力して、光学撮像系51を構成するシャッタを動作させる。これにより撮像素子52からは、1フレーム分の画像信号が出力される。
【0069】
カメラ処理回路55は、撮像素子52から前処理回路54を介して供給された1フレーム分の画像信号に画質補正処理を施し、処理後の画像信号をエンコーダ/デコーダ56に供給する。エンコーダ/デコーダ56は、入力された画像信号を圧縮符号化し、生成した符号化データを、制御部41を介してR/W61に供給する。これにより、撮像された静止画像のデータファイルが記憶媒体62に記憶される。
【0070】
一方、記憶媒体62に記憶された画像ファイルを再生する場合には、制御部57は、入力部58からの操作入力に応じて、選択された静止画像ファイルを記憶媒体62からR/W61を介して読み込む。読み込まれた画像ファイルは、エンコーダ/デコーダ56に供給されて伸張復号化処理が施される。そして、復号化された画像信号は制御部57を介してグラフィックI/F59に供給される。これにより、記憶媒体62に記憶された静止画像が表示部60に表示される。
【0071】
なお、上述の撮像装置50の画像処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、この撮像装置50が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上述の処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、光ディスク、半導体メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体62に記録しておくことができる。
【0072】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクや半導体メモリなどの可搬型記憶媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、そのプログラムを転送することもできる。
【0073】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記憶媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記憶媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0074】
<6.変形例>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。本技術に係る光源推定装置、ホワイトバランス調整装置はデジタルスチルカメラの他にもデジタルビデオカメラにも適用可能である。さらに、カメラ機能を有する携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などにも適用可能である。また、カメラ機能を有する電子機器に以外でも、カメラ機能を有さないパーソナルコンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などにおける画像処理に本技術は適用可能である。
【0075】
また、本技術はイメージャなどの光学撮像系、画像エンジンなどを左目用と右目用とで2つ備え、3次元画像(3D画像)の撮影機能を持つ2眼の撮像装置にも適用可能である。この場合、左目用画像と右目用画像とでそれぞれ独立して光源推定およびホワイトバランス調整を行なってもよいし、左目用画像と右目用画像とで共通の光源推定およびホワイトバランス調整を行なってもよい。
【0076】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0077】
(1)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える光源推定装置。
【0078】
(2)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、前記画像から前記注目被写体に応じた領域を除いた領域を背景として検出する
前記(1)に記載の光源推定装置。
【0079】
(3)前記光源推定用領域設定部は、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
前記(2)に記載の光源推定装置。
【0080】
(4) 前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以下である場合には、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
前記(2)に記載の光源推定装置。
【0081】
(5)前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以上である場合には、前記画像の全域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0082】
(6)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中から彩度が高い高彩度領域を検出し、前記画像中から該高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(5)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0083】
(7)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、さらに、前記画像中における彩度が高い高彩度領域を検出し、前記注目被写体に応じた領域および前記高彩度領域を除いた領域が所定のサイズ以下である場合には、前記高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0084】
(8)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法。
【0085】
(9)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラム。
【0086】
(10)撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、
該撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える撮像装置。
【符号の説明】
【0087】
10、30・・・光源推定装置
11・・・・・・光源推定用領域設定部
12・・・・・・光源推定部
40・・・・・・ホワイトバランス調整装置
42・・・・・・ホワイトバランスアンプ
43・・・・・・アンプゲイン設定部
50・・・・・・撮像装置
52・・・・・・撮像素子
【技術分野】
【0001】
本技術は、光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、静止画像や動画像を撮影するデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラの多くは、ホワイトバランス調整処理を自動的に実行するオートホワイトバランス調整機能を備えている。
【0003】
ホワイトバランス調整とは、白色を正確に白く映しだすように補正することにより撮影光源に対して適当な色の再現を行う処理である。オートホワイトバランスは、一般的に、画像信号中のR,G,Bの各信号に対して、画像中の基準とする白色点においてR信号、G信号、B信号の出力レベルを等しくなるようにゲインをかけることにより行われる。多くのデジタルスチルカメラはホワイトバランス調整を自動で行ういわゆるオートホワイトバランス機能を備えている。
【0004】
オートホワイトバランス調整処理は、撮影光源の色温度に応じて白色が正しく表示されるように行われる処理であるため、オートホワイトバランス調整処理の前段階として撮影光源の推定が行われる(特許文献1)。撮影光源としては、例えば、光源としては例えば、太陽光、白熱灯、蛍光灯などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−300253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オートホワイトバランスを行うにはまず、例えば、上述したような複数の光源に対して、予めそれぞれに適したホワイトバランス制御値をプリセットとして定めておく。そして、撮影光源推定を行い、推定された撮影光源に対応するプリセット値を選択することにより行われる。したがって、撮影光源の推定結果にずれが生じてしまうと、それに基づくオートホワイトバランス処理が適切に行われないこととなる。
【0007】
本技術は、このような点に鑑みてなされたものであり、高い精度で撮影光源の判別を行うことができる光源推定装置、光源推定方法、光源推定プログラムおよび撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、第1の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える光源推定装置である。
【0009】
また、第2の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定方法である。
【0010】
また、第3の発明は、画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラムである。
【0011】
さらに、第4の発明は、撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、光源推定用領域に基づいて画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部とを備える撮像装置である。
【発明の効果】
【0012】
本技術によれば、撮影光源の推定の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本技術の係る光源推定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図3は、第1の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図5は、第2の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図6】図6は、第3の実施の形態に係る光源推定装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図9】図9は、第3の実施の形態に係る光源推定処理の具体例を示す図である。
【図10】図10は、光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本技術の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本技術は以下の実施の形態のみに限定されるものではない。なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光源推定装置の構成]
[1−2.光源推定処理]
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光源推定処理]
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光源推定装置の構成]
[3−2.光源推定処理]
<4.光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成>
<5.光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成>
<6.変形例>
【0015】
<1.第1の実施の形態>
[1−1.光源推定装置の構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る光源推定装置10の構成を示すブロック図である。光源推定装置10は、光源推定用領域設定部11と、光源推定部12とから構成されている。また、光源推定用領域設定部11は注目被写体検出部13と領域設定処理部14とからなる。
【0016】
光源推定装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などから構成され、所定のプログラムが実行されることなどにより実現される。ROMには、CPUにより読み込まれて動作されるプログラムなどが記憶されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに従い様々な処理を実行することによって、光源推定用領域設定部11、注目被写体検出部13、領域設定処理部14、光源推定部12として機能する。
【0017】
ただし、光源推定装置10は、ソフトウェアによって実現されるのみでなく、光源推定用領域設定部11および光源推定部12それぞれの機能を有するハードウェアを組み合わせることにより実現されてもよい。
【0018】
光源推定用領域設定部11は、入力された画像に対して光源推定処理に用いる領域(以下、光源推定用領域、と称する。)を設定するものである。光源推定用領域設定部11は注目被写体検出部13と領域設定処理部14とからなる。
【0019】
注目被写体検出部13は、画像中の被写体から注目被写体を検出するものである。「注目被写体」とは、ユーザがその被写体を重視して好適な構図を得たいと思う被写体であり、例えば、人物、動物、建築物などである。なお、注目被写体は1つとは限らず、複数であってもよい。注目被写体を検出する方法としては、テンプレートマッチングなどによる公知の顔検出技術、人物検出技術、物体検出技術などを用いることができる。
【0020】
また、動きベクトルを用いて、動きベクトルが所定量以上のものを注目被写体とするという手法も採用することができる。注目被写体以外の背景部分は動きが少ないのが通常であると考えられるからである。また、画像の輝度値を用いて注目被写体を検出することも可能である。例えば、輝度が所定の閾値以上である領域を注目被写体とし、輝度が所定の閾値以下である領域は注目被写体以外の背景であるとすることが考えられる。注目被写体はユーザが重要視しているため、他の被写体に比べて明るく写っている場合が多いと考えられるからである。なお、上述の各種方法のいずれか一つを用いるのではなく、複数の手法を組み合わせて、注目被写体検出の精度を高めるようにしてもよい。
【0021】
領域設定処理部14は、注目被写体検出部13の検出結果を用いて、画像中から注目被写体に応じた領域を除いた領域をその画像中における背景とする。そして、その背景を画像中における光源推定用領域として設定する。「背景」とは、画像から注目被写体に応じた領域を除いた領域、のことをいうものである。
【0022】
なお、光源推定用領域設定部11は直接背景を検出を行い、検出された背景を光源推定用領域として取得するようにしてもよい。例えば、フォーカス位置、ズーム倍率などに基づいて、フォーカスが合っている領域が注目被写体であり、それ以外のフォーカスが合っていない領域が背景であるとして、背景検出を行うことができる。注目被写体を検出する手法と背景を検出する手法とでは設定される光源推定用領域は同じとなる。
【0023】
また、必ずしも背景を検出する必要は無く、注目領域を抽出した後にその箇所を反転判別(除去)したり、画像全体の注目度を算出し、注目度に反比例した信号値の加工を行っても、目的とする事が実現されれば、その手段は何ら限定されるものではない。注目度算出の方法に関しても、Visual Attention技術のsaliency mapを用いたり、被写体までの距離を用いたり、画素閾値を用いたり、その手法は何でも構わない。Visual Attentionを用いて画像上の被写体の領域を正確に特定する技術としては例えば、特開2010−266982号公報、特開2011−146826号公報、特開2010−262506号公報などに記載されている技術を用いることができる。被写体までの距離を算出する技術としては特開2010−169709号公報に記載されている技術などを用いることができる。
【0024】
光源推定部12は、光源推定用領域設定部11により設定された画像中の光源推定用領域に基づいて入力画像の撮像の際の光源の種類を推定するものである。画像中から除外され、光源推定用領域に含まれなかった領域は光源推定には用いられない。したがって、第1の実施の形態においては、注目被写体は光源推定には用いられない。
【0025】
光源推定方法としては既存の種々の技術を用いることができる。例えば、信号成分検出を行い、その検波結果に基づいて現在の撮影光源を推定する。また、色信号の分布から光源を推定することも可能である。)また、RGBの画素信号により得られる光源の光の強さを示す値が評価空間を射影し、黒体輻射軌跡や、既知の光源の光の強さの評価空間上における特徴などを加味して、撮像環境における光源を推定する。推定される光源としては例えば、日中太陽光、日陰太陽光、白熱灯、白色蛍光灯、白熱灯、LEDなどがある。
【0026】
以上のようにして、第1の実施の形態に係る光源推定装置10が構成されている。
【0027】
[1−2.光源推定処理]
次に、図2のフローチャートに基づいて、光源推定装置10により行われる光源推定処理について説明する。まずステップS11で、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13が画像中から注目被写体を検出する。検出された注目被写体を示す情報は領域設定処理部14に供給される。次に、ステップS12で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は、画像中から注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景を光源推定用領域として設定する。光源推定用領域を示す情報は光源推定部12に供給される。そして、ステップS13で、光源推定部12が、設定された光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0028】
図3に基づいて、第1の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図3Aに示されるように、画像100には注目被写体として人物が写っている。そして、図3Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体101として検出される。そうすると、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14により、図3Cに示されるように、画像100中から注目被写体101に応じた領域を除いた領域である背景が光源推定用領域102として設定される。図3Cにおいては斜線で示された領域が除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域102として設定されている。この光源推定用領域102に基づいて光源推定処理が行われる。
【0029】
一般的に、画像においては注目被写体は様々な色を有しており場合が多く、注目被写体以外の背景は無彩色、または淡い色であることが多い。よって、注目被写体を除外した領域のみを光源推定に用いることにより、ニュートラルカラーを精度よく得ることができ、光源推定の精度を高めることが可能となる。
【0030】
<2.第2の実施の形態>
[2−1.光源推定処理]
次に、本技術に係る光源推定装置の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における光源推定装置の構成は第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。図4は第2の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。
【0031】
第2の実施の形態は、ステップS21、ステップS22、ステップS23を行う点で第1の実施の形態と異なる。なお、ステップS11およびステップS13は第1の実施の形態と同様である。第2の実施の形態は、注目被写体が所定のサイズよりも大きい場合には注目被写体を除外した領域ではなく、画像全体に基づいて光源推定を行うものである。
【0032】
まずステップS11で、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13が画像から注目被写体を検出する。次にステップS21で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は注目被写体が所定のサイズ以上であるか否かを判定する。この判定は例えば、注目被写体を構成する全ピクセルの数と、予め定めた閾値としての比較用ピクセル数とを比較し、注目被写体を構成するピクセル数が比較用ピクセル数以上である場合には注目被写体は所定のサイズ以上であると判定することにより行うことができる。また、具体的なピクセル数と比較するのではなく、注目被写体のピクセル数が画像全体のピクセル数の所定の割合を占めている場合に注目被写体は所定のサイズ以上であると判定するようにしてもよい。
【0033】
注目被写体が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS22に進む(ステップS21のNo)。そして、第1の実施の形態と同様に、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は、画像から注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12は光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0034】
一方、ステップS21で注目被写体が所定のサイズ以上であると判定された場合、処理はステップS23に進む(ステップS21のYes)。そして、ステップS23で、光源推定用領域設定部11の領域設定処理部14は画像全体を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12は光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0035】
次に図5に基づいて、第2の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図5Aに示されるように、画像200には人物が写っている。そして、図5Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体201として検出される。しかし、注目被写体201は所定のサイズよりも大きいため、図5Cに示されるように、太線で囲まれた画像全体が光源推定用領域202として設定される。一方、注目被写体201が所定のサイズ以下である場合には、第1の実施の形態において図3で示した例と同様に注目被写体に応じた領域を除いた領域である背景が光源推定用領域として設定される。
【0036】
このように、第2の実施の形態によれば、画像中において注目被写体が大きい場合にはその注目被写体を除いた領域ではなく画像全体に基づいて光源推定を行う。これは、注目被写体が大きいとその注目被写体を除いた領域は狭くなってしまい、光源推定の精度が低下してしまうからである。よって、注目被写体が大きい場合には画像全体を光源推定用領域として光源推定を行うことにより、光源推定の精度が下がることを防止する。
【0037】
<3.第3の実施の形態>
[3−1.光源推定装置の構成]
次に、本技術に係る光源推定装置30の第3の実施の形態について説明する。図6は第3の実施の形態に係る光源推定装置30の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態は、光源推定用領域設定部11が彩度検出部31を備える点で第1および第2の実施の形態と相違する。注目被写体検出部13および光源推定部12は第1および第2の実施の形態と同様である。
【0038】
彩度検出部31は、画像においてたとえば色差信号U、Vより彩度を検出する。そして、彩度が所定の閾値以上である範囲、すなわち彩度が高い領域(以下、高彩度領域、と称する。)を検出する。彩度と比較する閾値はユーザが設定できるようにしてもよいし、予めデフォルトで設定されていてもよい。また、画像に対応して動的に変化するようにしてもよい。彩度検出部31による検出結果は領域設定処理部14に供給される。領域設定処理部14は、注目被写体検出部13および彩度検出部31からの検出結果に基づいて画像に対して光源推定用領域を設定する。設定された光源推定用領域を示す情報は光源推定部12に供給される。光源推定部12はその光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0039】
[3−2.光源推定処理]
次に、第3の実施の形態に係る光源推定処理について説明する。図7は第3の実施の形態に係る光源推定処理の流れを示すフローチャートである。なお、ステップS11、ステップS13は第1の実施の形態と同様であり。また、ステップS21、ステップS23は第2の実施の形態と同様であるためその説明を省略する。
【0040】
ステップS11で注目被写体が検出され、ステップS22で、注目被写体が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS31に進む(ステップS21のNo)。次にステップS31で、彩度検出部31は画像全体について彩度を検出し、彩度が所定の閾値以上の領域である高彩度領域を検出する。
【0041】
次にステップS32で、領域設定処理部14は、画像全体から注目被写体および高彩度領域を除外した領域(以下、残存領域と称する。)が所定のサイズ以上であるか否かを判定する。この判定は、例えば、残存領域のピクセル数と予め定めた比較用ピクセル数とを比較し、残存領域のピクセル数が比較用ピクセル数以上である場合には残存領域は所定のサイズ以上であると判定することにより行うことができる。また、具体的なピクセル数と比較するのではなく、残存領域のピクセル数が画像全体のピクセル数の所定の割合を占めている場合に残存領域は所定のサイズ以上であると判定するようにしてもよい。なお、この「所定のサイズ」はステップS21における「所定のサイズ」とは別個のものである。
【0042】
残存領域と比較する所定のサイズは例えば、画像全体の半分のサイズなどである。所定のサイズはユーザが任意に設定できるようにしてもよいし、予めデフォルトとして設定しておいてもよい。また、画像に対応して動的に変化するようにしてもよい。
【0043】
そしてステップS32で、残存領域が所定のサイズ以上であると判定された場合、処理はステップS33に進む(ステップS32のYes)。ステップS33で、光源推定用領域設定部11は、残存領域を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12が光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0044】
一方、ステップS32で、残存領域が所定のサイズ以上ではないと判定された場合、処理はステップS34に進む(ステップS32のNo)。ステップS34では、光源推定用領域設定処理部14は、残存領域と注目被写体とからなる領域を光源推定用領域として設定する。そして、ステップS13で、光源推定部12が光源推定用領域に基づいて光源推定処理を行う。
【0045】
図8および図9に基づいて、第3の実施の形態における光源推定処理について具体的な画像の例を用いて説明する。図8Aに示されるように、画像300には注目被写体として人物が写っている。そして、図8Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体301として検出される。また、図8Cに示されるように、光源推定用領域設定部11の彩度検出部31により高彩度領域302が検出される。そして、注目被写体301と高彩度領域302とが除外された残存領域が所定のサイズ以上である場合には、図8Dに示されるように、残存領域が光源推定用領域303として設定される。図8Dにおいては斜線で示された領域が除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域303として設定された残存領域である。
【0046】
図9Aにも同様に画像310には人物が写っている。そして、図9Bに示されるように、光源推定用領域設定部11の注目被写体検出部13によってその人物が注目被写体311として検出される。また、図9Cに示されるように、光源推定用領域設定部11の彩度検出部31により高彩度領域312が検出される。そして、注目被写体311と高彩度領域312とが除外された残存領域が所定のサイズ以上ではない場合(残存領域が狭い場合)には、図9Dに示されるように、残存領域と注目被写体により構成される領域が光源推定用領域313として設定される。図9Dにおいては、斜線で示された領域が高彩度であるために除外されて領域であり、それ以外の太線で囲まれた領域が光源推定用領域313として設定された領域である。
【0047】
このように、第3の実施の形態によれば、画像中において彩度が高い領域が存在する場合には、その高彩度領域と注目被写体とを光源推定用領域から除外する。これにより、光源のニュートラルカラーを精度よく得られ、光源判別の精度を高めることができる。ただし、高彩度領域と注目被写体とを除いた残存領域が狭い場合にその残存領域を光源推定用領域とすると光源推定の精度が低下してしまう。よって、残存領域が狭い場合には高彩度領域を除外した領域を光源推定用領域として光源推定を行うことにより、光源推定の精度が下がることを防止する。
【0048】
<4.光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置の構成>
上述のように構成されている光源推定装置による光源推定結果は例えば、ホワイトバランス調整処理に用いられる。そこで、光源推定装置を備えるホワイトバランス調整装置40について説明する。図10はホワイトバランス調整装置40の構成を示すブロック図である。
【0049】
ホワイトバランス調整装置40は、制御部41とホワイトバランスアンプ42とから構成されている。制御部41は、CPU、RAMおよびROMなどから構成され、所定のプログラムを実行することにより、光源推定用領域設定部11、光源推定部12およびアンプゲイン設定部43として機能する。光源推定用領域設定部11、光源推定部12は光源推定装置を構成するものであり、上述した第1乃至第3の実施の形態のものと同様のものであるため、その説明を省略する。
【0050】
光源推定用領域設定部11には例えば、撮像装置が備える前処理回路54からRGBの画像信号が供給される。前処理回路54は例えば、撮像素子から出力された撮像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行い、さらにAGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D(Analog/Digital)変換を行ってデジタル画像信号を出力する。前処理回路54からの画像信号はホワイトバランスアンプ42にも供給される。
【0051】
アンプゲイン設定部43は、光源推定部12による推定結果に基づき、推定された光源に応じたホワイトバランスゲインの制御値を設定する。設定されたアンプゲイン値はホワイトバランスアンプ42に供給される。
【0052】
アンプゲイン設定部43は例えば、予め用意しておいたルックアップテーブルに複数の光源のそれぞれについて、1組ずつRGBのホワイトバランスゲインgr、gg、gbを保持しておく。そして、光源推定部12によって推定された光源の種別に従って、光源に対応するホワイトバランスゲインの組を読み出して、それをホワイトバランスアンプ42に供給する。
【0053】
ホワイトバランスアンプ42は、アンプゲイン設定部43から供給されたホワイトバランスゲインに従ってRGB各信号成分の利得を制御し、画像信号に対してホワイトバランス調整処理を施す。ホワイトバランスアンプ42は、R信号、G信号、B信号にそれぞれ対応して3つの可変ゲインアンプ42R、42G、42Bを備える。3つの可変ゲインアンプ42R、42G、42BにはそれぞれRGB信号が入力される。可変ゲインアンプ42R、42G、42Bは、それぞれアンプゲイン設定部43によって設定されるゲインに従って、それぞれR信号、G信号、B信号の増幅(又は減衰)を行い、出力する。なお、アンプゲイン設定部43とホワイトバランスアンプ42とが特許請求の範囲におけるホワイトバランス調整部に相当する。
【0054】
<5.光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を備える撮像装置の構成>
上述した光源推定装置およびホワイトバランス調整装置は例えば撮像装置に適用可能である。そこで、次に、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置の機能を備える撮像装置50の構成について説明する。図11は、撮像装置50の全体構成を示すブロック図である。
【0055】
撮像装置50は、光学撮像系51、撮像素子52、タイミングジェネレータ53、前処理回路54、ホワイトバランスアンプ42、カメラ処理回路55、エンコーダ/デコーダ56、制御部57、光源推定用領域設定部11、光源推定部12、アンプゲイン設定部43、入力部58、グラフィックI/F(Interface)59、表示部60、R/W(リーダ/ライタ)61、および記憶媒体62から構成されている。
【0056】
光学撮像系51は、被写体からの光を撮像素子52に集光するためのレンズ、レンズを移動させてフォーカス合わせやズーミングを行うための駆動機構、シャッタ機構、アイリス機構などから構成されている。これらは制御部57からの制御信号に基づいて駆動される。光学撮像系51を介して得られた被写体の光画像は、撮像デバイスとしての撮像素子52上に結像される。
【0057】
撮像素子52は、タイミングジェネレータ53から出力されるタイミング信号に基づいて駆動され、被写体からの入射光を光電変換して電荷量に変換し、アナログ撮像信号として出力する。撮像素子523から出力されるアナログ撮像信号は、前処理回路54に出力される。撮像素子52としては、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などが用いられる。タイミングジェネレータ53は、制御部57の制御に従い撮像素子52に対してタイミング信号を出力する。
【0058】
前処理回路54は、撮像素子52から出力されたアナログ撮像信号に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理によりS/N(Signal/Noise)比を良好に保つようにサンプルホールドを行い、さらにAGC(Auto Gain Control)処理により利得を制御し、A/D(Analog/Digital)変換を行ってデジタル画像信号を出力する。前処理回路54からホワイトバランスアンプ42に画像信号が供給される。また、光源推定のために、前処理回路54から光源推定装置として機能する制御部57にも画像信号が供給される。
【0059】
ホワイトバランスアンプ42は、上述したホワイトバランス調整装置を構成するものであり、前処理回路54から供給された画像信号に対してホワイトバランス調整処理を施す。
【0060】
カメラ処理回路55は、前処理回路54からの画像信号に対して、例えば色補正処理、ガンマ補正処理、Y/C変換処理、AF(Auto Focus)処理、AE(Auto Exposure)処理などの信号処理を施す。
【0061】
エンコーダ/デコーダ56は、カメラ処理回路55からの画像信号に対して、JPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)方式などの所定の静止画像データフォーマットで圧縮符号化処理を行う。
【0062】
制御部57は、例えばCPU、RAMおよびROMなどから構成されている。ROMには、CPUにより読み込まれ動作されるプログラムなどが記憶されている。RAMは、CPUのワークメモリとして用いられる。CPUは、ROMに記憶されたプログラムに従い様々な処理を実行してコマンドの発行を行うことによって撮像装置50全体の制御を行う。また、制御部57は所定のプログラムを実行することにより、光源推定装置およびホワイトバランス調整装置を構成する光源推定用領域設定部11、光源推定部12およびアンプゲイン設定部43として機能する。
【0063】
入力部58は、例えば、電源オン/オフ切り替えのための電源ボタン、撮像画像の記録の開始を指示するためのレリーズボタン、ズーム調整用の操作子、その他各種入力を受け付けるタッチパネルなどからなる入力手段である。入力部58に対して入力がなされると、その入力に応じた制御信号が生成されて制御部57に出力される。そして、制御部57はその制御信号に対応した演算処理や制御を行う。
【0064】
グラフィックI/F59は、制御部57から供給された画像信号から、表示部60に表示させるための画像信号を生成して、この信号を表示部60に供給することにより画像を表示させる。表示部60は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどにより構成された表示手段である。表示部60には、撮像中のカメラスルー画、記憶媒体62に記録された画像などを表示が表示される。
【0065】
R/W61には、撮像により生成された画像データなどを記録する記憶媒体62が接続されるインターフェースである。R/W61は、制御部57から供給されたデータを記憶媒体62に書き込み、また、記憶媒体62から読み出したデータを制御部57に出力する。記憶媒体62は、撮像により生成された画像データなどを記録するものである。記憶媒体62は、例えば、ハードディスク、メモリースティック(ソニー株式会社の登録商標)、SDメモリーカードなどの大容量記憶媒体である。画像は例えばJPEGなどの規格に基づいて圧縮された状態で保存される。また、保存された画像に関する情報、撮像日時などの付加情報を含むEXIF(Exchangeable Image File Format)データもその画像に対応付けられて保存される。
【0066】
ここで、上述した撮像装置50における基本的な動作について説明する。画像の撮像前には、撮像素子52によって受光されて光電変換された信号が、順次前処理回路54に供給される。前処理回路54では、入力信号に対してCDS処理、AGC処理などが施され、さらに画像信号に変換される。そして、画像信号は制御部57に供給され、光源推定用領域設定、光源推定、アンプゲイン設定がなされ、画像信号に対してホワイトバランスアンプ42によりホワイトバランス調整処理が施される。
【0067】
カメラ処理回路55は、ホワイトバランスアンプ42から供給された画像信号を画質補正処理し、カメラスルー画像の信号として、制御部57を介してグラフィックI/F59に供給する。これにより、カメラスルー画像が表示部60に表示される。ユーザは表示部60に表示されるスルー画を見て画角合わせを行うことができる。
【0068】
この状態で、入力部58のレリーズボタンが押下されると、制御部57は、光学撮像系51およびタイミングジェネレータ53に制御信号を出力して、光学撮像系51を構成するシャッタを動作させる。これにより撮像素子52からは、1フレーム分の画像信号が出力される。
【0069】
カメラ処理回路55は、撮像素子52から前処理回路54を介して供給された1フレーム分の画像信号に画質補正処理を施し、処理後の画像信号をエンコーダ/デコーダ56に供給する。エンコーダ/デコーダ56は、入力された画像信号を圧縮符号化し、生成した符号化データを、制御部41を介してR/W61に供給する。これにより、撮像された静止画像のデータファイルが記憶媒体62に記憶される。
【0070】
一方、記憶媒体62に記憶された画像ファイルを再生する場合には、制御部57は、入力部58からの操作入力に応じて、選択された静止画像ファイルを記憶媒体62からR/W61を介して読み込む。読み込まれた画像ファイルは、エンコーダ/デコーダ56に供給されて伸張復号化処理が施される。そして、復号化された画像信号は制御部57を介してグラフィックI/F59に供給される。これにより、記憶媒体62に記憶された静止画像が表示部60に表示される。
【0071】
なお、上述の撮像装置50の画像処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、この撮像装置50が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そして、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上述の処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、光ディスク、半導体メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体62に記録しておくことができる。
【0072】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録された光ディスクや半導体メモリなどの可搬型記憶媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、そのプログラムを転送することもできる。
【0073】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記憶媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記憶媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0074】
<6.変形例>
以上、本技術の一実施の形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。本技術に係る光源推定装置、ホワイトバランス調整装置はデジタルスチルカメラの他にもデジタルビデオカメラにも適用可能である。さらに、カメラ機能を有する携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などにも適用可能である。また、カメラ機能を有する電子機器に以外でも、カメラ機能を有さないパーソナルコンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などにおける画像処理に本技術は適用可能である。
【0075】
また、本技術はイメージャなどの光学撮像系、画像エンジンなどを左目用と右目用とで2つ備え、3次元画像(3D画像)の撮影機能を持つ2眼の撮像装置にも適用可能である。この場合、左目用画像と右目用画像とでそれぞれ独立して光源推定およびホワイトバランス調整を行なってもよいし、左目用画像と右目用画像とで共通の光源推定およびホワイトバランス調整を行なってもよい。
【0076】
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0077】
(1)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える光源推定装置。
【0078】
(2)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、前記画像から前記注目被写体に応じた領域を除いた領域を背景として検出する
前記(1)に記載の光源推定装置。
【0079】
(3)前記光源推定用領域設定部は、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
前記(2)に記載の光源推定装置。
【0080】
(4) 前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以下である場合には、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
前記(2)に記載の光源推定装置。
【0081】
(5)前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以上である場合には、前記画像の全域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0082】
(6)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中から彩度が高い高彩度領域を検出し、前記画像中から該高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(5)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0083】
(7)前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、さらに、前記画像中における彩度が高い高彩度領域を検出し、前記注目被写体に応じた領域および前記高彩度領域を除いた領域が所定のサイズ以下である場合には、前記高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
前記(1)から(6)のいずれかに記載の光源推定装置。
【0084】
(8)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法。
【0085】
(9)画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラム。
【0086】
(10)撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、
該撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える撮像装置。
【符号の説明】
【0087】
10、30・・・光源推定装置
11・・・・・・光源推定用領域設定部
12・・・・・・光源推定部
40・・・・・・ホワイトバランス調整装置
42・・・・・・ホワイトバランスアンプ
43・・・・・・アンプゲイン設定部
50・・・・・・撮像装置
52・・・・・・撮像素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える光源推定装置。
【請求項2】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、前記画像から前記注目被写体に応じた領域を除いた領域を背景として検出する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項3】
前記光源推定用領域設定部は、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項4】
前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以下である場合には、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項5】
前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以上である場合には、前記画像の全域を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項6】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中から彩度が高い高彩度領域を検出し、前記画像から該高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項7】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、さらに、前記画像中における彩度が高い高彩度領域を検出し、前記注目被写体に応じた領域および前記高彩度領域を除いた領域が所定のサイズ以下である場合には、前記画像から前記高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項8】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法。
【請求項9】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラム。
【請求項10】
撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、
該撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える撮像装置。
【請求項1】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える光源推定装置。
【請求項2】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、前記画像から前記注目被写体に応じた領域を除いた領域を背景として検出する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項3】
前記光源推定用領域設定部は、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項4】
前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以下である場合には、前記背景を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項5】
前記光源推定用領域設定部は、前記注目被写体が所定のサイズ以上である場合には、前記画像の全域を前記光源推定用領域として設定する
請求項2に記載の光源推定装置。
【請求項6】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中から彩度が高い高彩度領域を検出し、前記画像から該高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項7】
前記光源推定用領域設定部は、前記画像中における注目被写体を検出し、さらに、前記画像中における彩度が高い高彩度領域を検出し、前記注目被写体に応じた領域および前記高彩度領域を除いた領域が所定のサイズ以下である場合には、前記画像から前記高彩度領域を除いた領域を前記光源推定用領域として設定する
請求項1に記載の光源推定装置。
【請求項8】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法。
【請求項9】
画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定し、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う
光源推定方法をコンピュータに実行させる光源推定プログラム。
【請求項10】
撮像により入射光を電気信号に変換して画像信号を生成する撮像部と、
該撮像部により生成された前記画像において背景検出を行い、該背景検出の結果に基づいて光源推定用領域を設定する光源推定用領域設定部と、
前記光源推定用領域に基づいて前記画像が撮像された際の光源の種類の推定を行う光源推定部と
を備える撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−106284(P2013−106284A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250269(P2011−250269)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]