説明

光源装置及びカメラ

【課題】 光源から発生する熱をリフレクタにこもらせないことを課題とする。
【解決手段】 リフレクタ68には、裏面にフィン70が一体形成されている。これにより、LED実装基板64の熱は、フィン70によってリフレクタ86の裏面から放熱される。したがって、LED実装基板64の近傍にある電子部品の誤作動を引き起こしてしまう恐れがない。また、フィン70はリフレクタ68と一体的に設けられているので、取り付けコストがアップする恐れがない。さらに、リフレクタ68は筐体12に取り付けられており、この筐体12には、リフレクタ68の裏面に外気を導入する孔78が形成されている。これにより、リフレクタ68に設けられたフィン70によって放熱された熱が、孔78から筐体12の外部へ放出されるので、筐体12の中に熱がこもってしまうことがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置、及びこの光源装置を搭載するカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどに搭載され、撮影レンズから被写体までの距離を測定するためのAF(Automatic Focus:自動合焦)補助光を発光するAF発光装置には、例えば、発光ダイオード(LED)が利用されている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、LEDがリフレクタに絶縁体を介して取り付けられている。このとき、LEDの発光によってリフレクタが熱くなる。また、リフレクタの投射口をガラス等で閉塞する場合には、リフレクタ内に熱がこもってしまう。これにより、リフレクタ近傍に配置された電子部品の誤作動を引き起こしてしまう恐れがある。
【特許文献1】特開2003−59306号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を考慮して、光源から発生する熱をリフレクタにこもらせないことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明では、光源と、前記光源を取り囲むように反射面が設けられ、前記光源から出射される光を反射する反射部材と、を有する光源装置において、前記反射面の裏面に、前記反射部材と一体的に形成された第1放熱手段を有することを特徴としている。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、反射部材には、裏面に一体的に第1放熱手段が設けられている。これにより、光源によって加熱された反射部材の空気が第1放熱手段によって反射面の裏面外へ放熱される。したがって、反射部材近傍にある電子部品の誤作動を引き起こしてしまう恐れがない。
【0007】
また、第1放熱手段は反射部材と一体的に設けられているので、取り付けコストがアップする恐れがない。
【0008】
請求項2に記載の発明では、前記反射部材が取り付けられる筐体には、前記第1放熱手段へ外気を導入する開口孔が形成されていることを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、反射部材は筐体に取り付けられており、この筐体には第1放熱部材に外気を導入する開口孔が形成されている。これにより、反射部材に設けられた第1放熱手段によって放熱された熱が、開口孔から外気へ放出されるので、筐体の中に熱がこもってしまうことがない。したがって、放熱効果が上がる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、前記第1放熱手段は、前記反射部材に形成された複数の放熱板であることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、反射部材の反射面の裏面には、複数の放熱板が形成されている。この放熱板により反射部材の裏面の表面積を容易に広げることができるため、反射部材の放熱量の調整が容易となる。
【0012】
請求項4に記載の発明では、光源と、前記光源を取り囲むように反射面が設けられ、前記光源から出射される光を反射する反射部材と、を有する光源装置において、前記反射部材の投射口は、光を透過可能な第2放熱手段で覆われていることを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、反射部材の投射口に光を透過可能な第2放熱手段で、光源によって加熱された反射部材の熱が放熱され、反射部材に熱がこもることがない。
【0014】
請求項5に記載の発明では、前記第2放熱手段は、所定の間隔で配置された複数の板材で構成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、複数の板材を所定の間隔で配置することで、反射部材の投射口には複数の隙間が形成される。これにより、光源によって加熱された反射部材の空気が光源装置外へ放熱されやすくなり、反射部材に熱がこもることがない。
【0016】
請求項6に記載の発明では、前記第2放熱手段は、前記投射口を閉じ光を透過可能なシールド部材と、前記シールド部材の外面に形成された複数の溝と、で構成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、反射部材の投射口は、外面に複数の溝が形成された光を透過可能なシールド部材によって閉じられている。溝によって反射部材の外面の表面積を広げ、光源によって加熱された反射部材の熱を外面に放熱する。
【0018】
請求項7に記載の発明では、前記反射部材には、前記光源が複数配置されていることを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、反射部材に複数の光源が配置されている場合、光源から発生した熱は、反射部材に設けられた第1放熱手段又は第2放熱手段によって反射部材外へ放出される。
【0020】
請求項8に記載の発明では、前記反射部材が複数配置されおり、前記光源はそれぞれ前記反射部材に配置されていることを特徴としている。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、複数配置された反射部材のそれぞれに、光源が設けられている場合、それぞれの光源から発生する熱が、それぞれの反射部材に設けられた第1放熱手段又は第2放熱手段によって反射部材外へ放出される。
【0022】
請求項9に記載の発明では、前記光源は、LEDであることを特徴としている。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、光源としてLED(発光ダイオード)を用いれば、消費電力を低減できると共に、発熱量が少ないため周辺に発熱による影響を及ぼす恐れが低減される。
【0024】
請求項10に記載の発明では、前記光源は、前記第1放熱手段へ取り付けられた基板と、前記基板に搭載され、反射面に取り囲まれたLEDと、で構成されていることを特徴としている。
【0025】
請求項10に記載の発明によれば、反射面に取り囲まれたLEDが搭載された基板に、第1放熱手段が取り付けられている。これにより、発生し易い基板の熱が第1放熱手段から放熱されるので、反射部材に熱がこもることがない。
【0026】
請求項11に記載の発明のカメラは、前記請求項1〜前記請求項10のいずれか1項に記載された光源装置を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0027】
本発明は上記構成としたので、光源から発生する熱がリフレクタにこもらない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態に係る光源装置(ストロボ44)について説明する。まず、図1を参照して、ストロボ44が搭載されたデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。
【0029】
デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるためのレンズ21と、撮影時に必要に応じて被写体に照射する光を発するストロボ44と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、が備えられている。なお、ストロボ44の構成については、詳細を後述する。
【0030】
また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッター)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0031】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0032】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0033】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための液晶ディスプレイ(以下、「LCD」という。)38と、撮影を行うモードである撮影モード及び被写体像をLCD38に再生するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0034】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0035】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キー及び当該4つの矢印キーの中央部に位置された決定キーの合計5つのキーを含んで構成されている。
【0036】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0037】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
【0038】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0039】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0040】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。したがって、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0041】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU(中央処理装置)40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。
【0042】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸張処理を行う圧縮・伸張処理回路54と、を含んで構成されている。
【0043】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてVRAM(Video RAM)が用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(登録商標))が用いられている。
【0044】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸張処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。したがって、CPU40は、デジタル信号処理部30及び圧縮・伸張処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0045】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。
【0046】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0047】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0048】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0049】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0050】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0051】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮像を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0052】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
【0053】
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行うと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行って8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0054】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した8ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0055】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮像によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0056】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸張処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に記録する。
【0057】
次に、ストロボ44について説明する。
【0058】
図3に示すように、ストロボ44は発光ダイオード(LED)62を備えている。LED62はLED実装基板64上に搭載されている。
【0059】
このLED実装基板64は、リフレクタ68に取り付けられている。リフレクタ68は、広口開口部68Aを有する円錐台形状とされ、広口開口部68Aと対向する底面には、円状の開口部74が形成されている。この開口部74には、LED実装基板64に搭載されたLED62が挿通されるようになっており、LED実装基板64はリフレクタ68の裏面(反射面の裏面)に取り付けられている。
【0060】
図4に示すように、リフレクタ68の裏面には、一定の間隔で複数のフィン70が一体形成されている。このように、複数のフィン70を形成することによってリフレクタ68の裏面の表面積が大きくなるので、LED62を発光させることでLED実装基板64に発生する熱が、リフレクタ68の裏面から放熱されやすくなる。
【0061】
図5に示すように、リフレクタ68の広口開口部68A側には、デジタルカメラ10(図1参照)の筐体12が位置するようになっている。筐体12には、リフレクタ68の広口開口部68Aとほぼ同じ大きさの円形の開口部72が形成されており、この開口部72にはカバーガラス76が嵌め込まれている。これにより、LED62から出射された光は、リフレクタ68で反射されて、カバーガラス76を透過して被写体へ照射される。
【0062】
筐体12の開口部72近傍には、6個の孔78が形成されている。そして、図6に示すように、リフレクタ68の裏面から放熱され、リフレクタ68と筐体12で閉塞された空間にこもった熱が、孔78から筐体12の外へ放出されるようになっている。
【0063】
なお、本実施形態では、6個の孔78を開口部72の近傍に設ける構成としたが、孔78の個数は6個に限定されるものではない。また、筐体12の開口部72近傍(カバーガラス76が嵌め込まれた付近)に孔78を形成し、LED62の出射方向側に、リフレクタ68と筐体12で閉塞された空間に溜まった熱を放熱する構成としたが、LED62の出射方向と直交する壁面に孔を形成してもよい。つまり、リフレクタ68から放熱された熱を放出する方向は、LED62の出射方向と必ずしも一致させる必要はない。
【0064】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について説明する。
【0065】
LED62が搭載されたストロボ44では、LED62を発光させる時間が長いため、LED62が実装されたLED実装基板64が熱を持つ。そこで、リフレクタ68の裏面に、一定の間隔で複数のフィン70を形成する。これにより、LED実装基板64の熱は、フィン70によってリフレクタ86の裏面から放熱される。したがって、LED実装基板64の近傍にある電子部品の誤作動を引き起こしてしまう恐れがない。また、フィン70はリフレクタ68と一体的に設けられているので、取り付けコストがアップする恐れがない。
【0066】
さらに、リフレクタ68は筐体12に取り付けられており、この筐体12には、リフレクタ68の裏面に外気を導入する孔78が形成されている。これにより、リフレクタ68に設けられたフィン70から放熱された熱が、孔78から筐体12の外部へ放出されるので、筐体12の中に熱がこもってしまうことがない。
【0067】
次に、本発明の第2の実施形態に係る光源装置(ストロボ80)について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
【0068】
第1の実施形態のカバーガラス76に代えて、第2の実施形態では、筐体12の開口部72には複数の板状部材82が所定の間隔を設けて取り付けられている。つまり、開口部72は複数の隙間が形成された状態となっており、LED62を発光させることで加熱されたリフレクタ68内の熱が、この隙間からリフレクタ68(図3参照)の外部へ放出されるようになっている。これにより、リフレクタ68内に熱がこもることがない。
【0069】
なお、本実施形態では、開口部72に複数の板状部材82を所定の間隔で設ける構成としたが、透光性のシールド部材で開口部72を覆い、このシールド部材の、LED62と対向する側と反対側の面(外側の面)に複数の溝を形成してもよい。これにより、シールド部材の外側の面の表面積が大きくなるので、LED62の発光によって加熱された熱を効率良く筐体12の外部へ放熱させることができる。
【0070】
また、本実施形態では、光源装置としてストロボを例に採り、LED実装基板64上にLEDが1個だけ実装された場合について説明したが、LED実装基板上に複数のLEDが実装されて構成された光源装置の場合には、それぞれのLEDに対して、裏面にフィンが形成されたリフレクタを設けることで、LEDの発光によってLED実装基板に発生した熱を、それぞれのリフレクタを介して効率良く放熱することができる。
【0071】
さらに、本実施形態では、LEDを使用するストロボを光源装置として説明したが、白熱電球やレーザーダイオード(LD)を光源とし、この光源を覆うようにして反射鏡(リフレクタ)を設けて構成された光源装置であれば、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光源装置が搭載されたカメラの外観を示す外観図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光源装置が搭載されたカメラの電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る光源装置を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る光源装置を後ろ側から見た斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る光源装置をカメラの筐体に取り付ける状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る光源装置をカメラの筐体に取り付けた状態の断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る光源装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0073】
10 デジタルカメラ(カメラ)
12 筐体
44 フラッシュ(光源装置)
62 LED
64 LED実装基板(基板)
68 リフレクタ(反射部材)
68A 広口開口部(開口部)
70 フィン(第1放熱手段)
76 カバーガラス(シールド部材)
78 孔(開口孔)
80 光源装置
82 板状部材(第2放熱手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源を取り囲むように反射面が設けられ、前記光源から出射される光を反射する反射部材と、を有する光源装置において、
前記反射面の裏面に、前記反射部材と一体的に形成された第1放熱手段を有することを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記反射部材が取り付けられる筐体には、前記第1放熱手段へ外気を導入する開口孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第1放熱手段は、前記反射部材に形成された複数の放熱板であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
【請求項4】
光源と、前記光源を取り囲むように反射面が設けられ、前記光源から出射される光を反射する反射部材と、を有する光源装置において、
前記反射部材の投射口は、光を透過可能な第2放熱手段で覆われていることを特徴とする光源装置。
【請求項5】
前記第2放熱手段は、所定の間隔で配置された複数の板材で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記第2放熱手段は、前記投射口を閉じ光を透過可能なシールド部材と、前記シールド部材の外面に形成された複数の溝と、で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項7】
前記反射部材には、前記光源が複数配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項8】
前記反射部材が複数配置されおり、前記光源はそれぞれ前記反射部材に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項9】
前記光源は、LEDであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項10】
前記光源は、前記第1放熱手段へ取り付けられた基板と、前記基板に搭載され、反射面に取り囲まれるLEDと、で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項11】
前記請求項1〜前記請求項10のいずれか1項に記載された光源装置を備えたことを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−308775(P2006−308775A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−129794(P2005−129794)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】