説明

光源装置及び放電ランプ

【課題】 点灯性を改善可能な光源装置及び放電ランプを提供する。
【解決手段】
この光源装置は、アパーチャ部材3と、間仕切り板によって仕切られる第1室及び第2室を有するシールド電極4とを備えている。シールド電極4の第1室内にはカソード1が配置され、第1室と第2室とは、間仕切り板に設けられ、且つ、カソード1とアパーチャ部材3との間の放電経路上に位置する第2開口H2を介して連通している。第2室は、アパーチャ部材3の第1開口H1が位置する第3開口H3及び光出射用の第4開口H4を有する。シールド電極4の間仕切り板の一端は、絶縁体からなる支持部11に固定されている。電圧トリガ型スイッチは、シールド電極4の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置及び放電ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、重水素ランプなどの放電ランプが知られている。特許文献1に開示の放電ランプは、気体の封入された密閉容器内にカソード、アノード、アパーチャ部材及びシールド電極を配置しており、カソード及びアノード間に放電を形成している。カソードはフィラメントからなり、フィラメントへの通電によって発生した熱電子は、シールド電極の開口を通って、アパーチャ部材の開口内に至り、アノードで収集される。アパーチャ部材の開口の近傍では、熱電子によって荷電した気体粒子が発光し、この発光は密閉容器の側壁を介して外部に出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2004−519077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の放電ランプにおいて、点灯性が悪くなる場合があったが、その原因は不明であった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、点灯性を改善可能な光源装置及び放電ランプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光源装置は、気体の封入された密閉容器と、前記密閉容器内に配置されたカソードと、前記密閉容器内に配置されたアノードと、前記カソードと前記アノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、間仕切り板によって仕切られる第1室及び第2室を有するシールド電極であって、前記第1室内には前記カソードが配置され、前記第1室と前記第2室とは、前記間仕切り板に設けられ、且つ、前記カソードと前記アパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を介して連通しており、前記第2室は、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する第3開口及び光出射用の第4開口有する前記シールド電極と、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する貫通孔を有し、前記シールド電極の前記間仕切り板の一端が固定され、絶縁体からなる支持部と、前記シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替えるよう、前記シールド電極と接地電位との間に接続された電圧トリガ型スイッチと、を備える。
【0007】
上述の光源装置において、前記電圧トリガ型スイッチは、前記シールド電極と接地電位との間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチであることを特徴とする。上述の光源装置において、前記双方向電圧トリガ型スイッチは、P型半導体、N型半導体、P型半導体、N型半導体、及びP型半導体を順次積層してなる半導体素子であることを特徴とする。
【0008】
本発明の放電ランプは、気体の封入された密閉容器と、前記密閉容器内に配置されたカソードと、前記密閉容器内に配置されたアノードと、前記カソードと前記アノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、間仕切り板によって仕切られる第1室及び第2室を有するシールド電極であって、前記第1室内には前記カソードが配置され、前記第1室と前記第2室とは、前記間仕切り板に設けられ、且つ、前記カソードと前記アパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を介して連通しており、前記第2室は、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する第3開口及び光出射用の第4開口有する前記シールド電極と、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する貫通孔を有し、前記シールド電極の前記間仕切り板の一端が固定され、絶縁体からなる支持部と、前記シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替えるよう、前記シールド電極と接地電位との間に接続された電圧トリガ型スイッチと、を備える。
【0009】
上述の放電ランプにおいて、前記電圧トリガ型スイッチは、前記シールド電極と接地電位との間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチであることを特徴とする。上述の放電ランプにおいて、前記双方向電圧トリガ型スイッチは、P型半導体、N型半導体、P型半導体、N型半導体、及びP型半導体を順次積層してなる半導体素子であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる光源装置及び放電ランプによれば、点灯性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ガス放電管の斜視図である。
【図2】ガス放電管の平面図である。
【図3】ガス放電管のIII−III矢印断面図である。
【図4】双方向電圧トリガ型スイッチを用いた光源装置の回路図である。
【図5】トリガ電源の回路図である。
【図6】実験に用いた光源装置の回路図である。
【図7】実施例に係るアノード電圧の時間波形(a)、及びアパーチャ部材を流れる電流の時間波形(b)である。
【図8】比較例に係るアノード電圧の時間波形(a)、及びアパーチャ部材を流れる電流の時間波形(b)である。
【図9】光検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【図10】電流検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【図11】温度検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【図12】双方向電圧トリガ型スイッチを用いた放電ランプの回路図である。
【図13】温度依存性のスイッチを用いた放電ランプの回路図である。
【図14】電位制御素子を密閉容器外部に備えた放電ランプの模式図である。
【図15】電位制御素子を密閉容器内部に備えた放電ランプの模式図である。
【図16】双方向電圧トリガ型スイッチを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態に係る光源装置、放電ランプ及びその制御方法について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0013】
図1はガス放電管の斜視図、図2はガス放電管の平面図、図3はガス放電管のIII−III矢印断面図である。
【0014】
放電ランプ100は、気体の封入された密閉容器10を備えている。密閉容器10内には、カソード1、アノード2、アパーチャ部材(放電制限部)3、シールド電極4、支持部11、ベース部12、及び各種ピンA,B,C,D,E,Fが配置されている。カソード1、アノード2、アパーチャ部材3、シールド電極4、及び各種ピンA,B,C,D,E,Fは導電体からなり、支持部11及びベース部12はセラミックなどの絶縁体からなる。
【0015】
密閉容器10は、透明材料からなり内部で発生した光を窓材としての側壁を介して外部に出力する。密閉容器10の側方から光を出射するタイプのガス放電管をサイドオン型のガス放電管といい、密閉容器10の頂面から光を出射するタイプのガス放電管をヘッドオン型のガス放電管という。本例では、サイドオン型のガス放電管が示されている。窓材の材料としては、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスやフッ化マグネシウムなどを用いることができるが、その他のガラス材料も窓材に適用することが可能である。
【0016】
カソード1は、コイル状に巻かれたフィラメントからなり、フィラメントの両端間に支持ピンA,Bを介して電流を供給すると、カソード1としてのフィラメントが加熱され、カソード1から熱電子が放出される。
【0017】
密閉容器10内の封入される気体としては、希ガスや水銀ガス、或いは重水素ガスが知られている。本例の放電ランプは重水素ランプである。重水素ランプは、重水素ガスの放電によって、紫外域において連続スペクトルを発生するものであり、分析機器などに用いられている。
【0018】
アノード2は、支持ピンEによって支えられており、カソード1において発生した熱電子を収集する。
【0019】
アパーチャ部材3は、電界狭窄を行う第1開口H1を有する部材であって、接続部材D3を介して支持ピンDに電気的に接続されている。アパーチャ部材3の第1開口H1の周囲の開口端面は、シールド電極4側に突出しており、この突出部分はシールド電極の開口H3から僅かに突出している。
【0020】
シールド電極4は、間仕切り板4dによって仕切られる2つの室4X、4Yを備えたボックス型の部材であり、第1室4X内にはカソード1が配置され、第1室4Xと第2室4Yとは間仕切り板4dに設けられた長方形の第2開口H2を介して連通している。第1室4Xは、光出射用の開口H4が設けられた前面板4aと間仕切り板4dによって画成されており、間仕切り板4dの一端は支持部11に固定されている。第2室4Yは、開口H3を有する固定板4bと前面板4aによって画成されている。
【0021】
支持部11はベース部12に固定されており、これらの間の空間内にアノード2、支持ピンC,Dが配置されている。支持部11は、中央に貫通孔を有しており、この貫通孔内にアパーチャ部材3が配置されている。アパーチャ部材3の後面に固定された接続部材D3の前面が、支持部11の後面に当接しており、アパーチャ部材3の位置決めが行われている。支持ピンA及び支持ピンFは、支持部11の幅方向両端部を管軸と平行に貫通している。ベース部12の中央を、管軸に平行に支持ピンCが貫通しており、支持ピンCは、シールド電極4に電気的に接続されている。詳細には、シールド電極4は、後面板4bの上方端部から後方に向かって延びた頂面板4cを備えており、頂面板4cが支持ピンCに固定されていることで、シールド電極4と支持ピンCとが電気的に接続されている。
【0022】
アパーチャ部材3の第1開口H1は、カソード1とアノード2との間の放電経路W上に位置しており、シールド電極4の第2開口H2は、カソード1とアパーチャ部材3との間の放電経路W上に位置している。すなわち、カソード1において発生した熱電子は、第2開口H2、第1開口H1を介してアノード2に至る。
【0023】
なお、上述の支持ピンA,B,C,D,E,Fは、それぞれ、密閉容器10の外部に延びるリードピン(リード端子)A1,B1,C1,D1,E1,F1に固定され、また、電気的に接続されている。
【0024】
図4は双方向電圧トリガ型スイッチ5Xを用いた光源装置の回路図である。
【0025】
放電ランプ100のカソード1の一端の端子A1は接地電位GNDに接続され、他端の端子B1はヒータ電源P3の高電位側に接続されている。
【0026】
アノード2の端子E1は、主電源P4の高電位側にダイオードDOを介して接続されている。また、アノード2の端子E1は、スイッチS2を介してトリガ電源P2の高電位側に接続されている。
【0027】
アパーチャ部材3の端子D1は、スイッチS1を介してトリガ電源P1の高電位側に接続されている。トリガ電源P1,P2の低電位側は接地電位GNDに接続されている。
【0028】
シールド電極4の端子C1と接地電位GNDとの間には、電位制御手段としての電位制御素子5(双方向電圧トリガ型スイッチ5X)が電気的に接続されている。
【0029】
電位制御素子5は、シールド電極4の電位を、接地電位GND及びフローティング電位のいずれかに切り替える。放電ランプ100の点灯は、以下の工程を経て行われる。
【0030】
(1)熱電子発生工程
【0031】
約20秒間、ヒータ電源P3からカソード1に電力を供給することでカソード1を加熱し、カソード1から熱電子を放出させる。
【0032】
(2)主電界形成工程
【0033】
主電源P4により、カソード1とアノード2との間に電圧を印加し、カソード1とアノード2との間に、熱電子がアノード2方向に力を受ける主電界を発生させる。この主電界は、放電経路Wに沿って形成される。
【0034】
(3)予備放電工程
【0035】
放電開始初期においては、予備放電を行う。すなわち、スイッチS1を接続することで、カソード1とアパーチャ部材3との間に、トリガ電源P1からトリガ電圧を印加する。これによりカソード1とアパーチャ部材3との間に予備放電が生じ、アパーチャ部材3の開口H1の近傍に荷電粒子が発生する。スイッチS1の接続に連動して、スイッチS2を同時に接続することで、カソード1とアノード2との間に、トリガ電源P2からトリガ電圧を印加する。スイッチS1とスイッチS2の接続タイミングは同時であってもよいし、多少の時間差でずれていてもよい。また、アノード2に与えられるトリガ電位は、アパーチャ部材3に与えられるトリガ電位よりも高い。これにより、アパーチャ部材3の開口H1の近傍で発生した荷電粒子が、開口H1を通過し、アノード2に至り、予備放電が行われることとなる。
【0036】
ここで、予備放電期間において、電位制御素子(手段)5が導通することで、シールド電極4の電位は接地電位GNDにされている。すなわち、この制御方法では、放電開始初期の期間において、シールド電極4の電位を接地電位GNDとした状態で、カソード1とアノード2との間、及び、カソード1とアパーチャ部材3との間にトリガ電圧を印加している。トリガ電圧が与えられる予備放電工程においては、シールド電極4は接地されているため、シールド電極4内にはカソード1からの熱電子が蓄積されず、したがって、シールド電極4が負電位に帯電せず、カソード1からアパーチャ部材3に至る熱電子量の低下が抑制され、点灯性が改善される。すなわち、この装置では、アパーチャ部材3の開口H1の近傍に荷電粒子を確実に発生させ、確実に主放電を形成させることができる。
【0037】
(4)主放電工程
【0038】
予備放電に続いて、主放電を行う。主放電が形成された後、シールド電極4の電位をフローティング電位とする。すなわち、電位制御素子5を切断することで、シールド電極4を接地電位GNDから切り離す。主放電工程においては、電位制御素子(手段)5によって、シールド電極4がフローティング電位とされているため、シールド電極4からアノード2への不本意な放電が抑制され、持続放電が安定し、点灯性が改善される。
【0039】
カソード1において発生した熱電子は、原則的には、シールド電極4の第2開口H2内、及びアパーチャ部材3の第1開口H1内を通り、アノード2で収集される。この放電経路W上において、アパーチャ部材3の近傍では、封入された気体が励起し、発光が行われる。
【0040】
上述の電位制御素子(手段)5は、放電ランプ100の外部の電源装置内に設けることとしてもよいし、放電ランプ100自体に取り付けることとしても、既存の電源装置を使用することも可能となるため、工業的に有用である。
【0041】
本例の電位制御素子5は、シールド電極4と接地電位GNDとの間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチ5Xである。双方向電圧トリガ型スイッチ5Xは、入力された電圧によって、接続される、又は、切断されるスイッチである。好適には、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xは、図16に示すような半導体素子である。
【0042】
かかる半導体素子は、両端T1,T2(図16参照)間の電圧に応じて、両端間の導通状態及び切断状態が継続する。
【0043】
上述の放電開始初期において、アパーチャ部材3にトリガ電位が印加されると、アパーチャ部材3とカソード1との間に位置するシールド電極4の電位が上昇するため、この電位をトリガとして、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xとしての半導体素子の両端間が導通する。
【0044】
すなわち、放電開始初期においては、シールド電極4が双方向電圧トリガ型スイッチ5Xとしての半導体素子を介して接地電位GNDに接続される。その後、シールド電極4内の電荷が接地電位GNDに流れてしまうと、この電位をトリガとして、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xの両端間が切断する。したがって、かかる素子を用いることで、自動的に、放電ランプ100の点灯性を改善することができる。なお、このような半導体素子としては、双方向2端子複合サイリスタである「サイダック」(登録商標)を用いることができ、同様の構造のトライアックを用いることも可能である。
【0045】
また、本例の放電ランプ100は、支持ピンCに着眼すると、シールド電極4に電気的に接続された支持ピン(導電部材)Cを備えており、支持ピンCの電位は、放電開始初期時には接地電位GNDとされ、その後フローティング電位とされている。すなわち、放電ランプ100が、このような支持ピンCを備えることにより、支持ピンCに接続されたシールド電極4の電位を、放電開始初期時には接地電位GNDとし、その後、フローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0046】
図5はトリガ電源の回路図である。
【0047】
図4に示したトリガ電源P1,P2は、例えば図5に示す回路によって構成することができる。
【0048】
トリガ電源P1は、トリガ電源用主電源Pに切り替えスイッチS1を介して接続されたキャパシタであり、切り替えスイッチS1をトリガ電源用主電源P側に接続すると、当該キャパシタが充電され、端子D1側に接続すると、このキャパシタをトリガ電源P1として、端子D1と接地電位GNDとの間にトリガ電圧が与えられる。
【0049】
トリガ電源P2は、トリガ電源用主電源Pに切り替えスイッチS2を介して接続されたキャパシタであり、切り替えスイッチS2をトリガ電源用主電源P側に接続すると、当該キャパシタが充電され、端子E1側に接続すると、このキャパシタをトリガ電源P2として、端子E1と接地電位GNDとの間にトリガ電圧が与えられる。
【0050】
図6は実験に用いた光源装置の回路図である。
【0051】
図4の光源装置において、端子D1とスイッチS1との間に電流計M1が挿入され、端子E1と接地電位GNDとの間に電圧計M2が挿入されている。トリガー電圧の印加時において、電流計M1によって、アパーチャ部材3を流れる電流を測定し、電圧計M2によって、カソード1とアノード2との間の電圧を測定した。
【0052】
図6に示した光源装置を実施例とし、この光源装置から電位制御素子5を取り除いたものを比較例とする。
【0053】
図7は実施例に係るアノード電圧の時間波形(a)、及びアパーチャ部材を流れる電流の時間波形(b)である。また、図8は比較例に係るアノード電圧の時間波形(a)、及びアパーチャ部材を流れる電流の時間波形(b)である。
【0054】
実施例に係る光源装置においては、シールド電極4が帯電しないため、アパーチャ部材3に多くの電流が流れており、良好な予備放電が行われることとなる。一方、比較例に係る光源装置においては、シールド電極4が帯電しているため、アパーチャ部材3に僅かな電流しか流れず、良好な予備放電が行われていないことが分かる。
【0055】
図9は光検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【0056】
上述の電位制御手段5としては、光検出素子5Aとスイッチ5Bを用いることも可能である。
【0057】
すなわち、電位制御手段は、シールド電極4と接地電位GNDとの間に介在するスイッチ5Bと、放電開始初期後の放電状態を感知する光検出素子(検出手段)5Aとを備え、光検出素子5Aが放電状態を感知しない場合にはスイッチ5Bを接続し、感知した場合にはスイッチ5Bを切断する。この場合、放電開始初期においては、シールド電極4が接地電位GNDに接続され、その後の放電状態となった場合には、シールド電極4をフローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0058】
光検出素子5Aをフォトダイオードとすると、主放電が開始されたときには、フォトダイオードの出力が増加し、放電開始初期後の放電状態を感知することができる。したがって、この出力の増加によって、スイッチ5Bが切断されるように、フォトダイオードとスイッチ5Bを接続すればよい。スイッチ5Bを電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタとすれば、そのゲート又はベースに、フォトダイオードの出力が入力される。例えば、フォトダイオードの電流を抵抗に流して電圧に変換する場合、放電ランプからの光量(放電量)増加に伴って、出力電圧が増加するため、この電圧をノーマリオン型のPチャネルFETに入力すれば、上述の動作を達成することができる。
【0059】
図10は電流検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【0060】
上述の電位制御手段5としては、電流検出素子5Cとスイッチ5Dを用いることも可能である。
【0061】
すなわち、電位制御手段は、シールド電極4と接地電位GNDとの間に介在するスイッチ5Dと、放電開始初期後の放電状態を感知する電流検出素子(検出手段)5Cとを備え、電流検出素子5Cが放電状態を感知しない場合にはスイッチ5Dを接続し、感知した場合にはスイッチ5Dを切断する。この場合も、放電開始初期においては、シールド電極4が接地電位GNDに接続され、その後の放電状態となった場合には、シールド電極4をフローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0062】
電流検出素子5Cを主電源P4に対して直列接続された抵抗とすると、主放電が開始されたときには、この抵抗両端間の電圧が増加し、放電開始初期後の放電状態を感知することができる。したがって、この出力の増加によって、スイッチ5Dが切断されるように、抵抗とスイッチ5Dを接続すればよい。スイッチ5Bを電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタとする場合、抵抗両端間電圧のトランジスタへの入力方法は上記と同じでよい。
【0063】
図11は温度検出素子とスイッチを用いた光源装置の回路図である。
【0064】
上述の電位制御手段5としては、温度検出素子5Eとスイッチ5Fを用いることも可能である。
【0065】
すなわち、電位制御手段は、シールド電極4と接地電位GNDとの間に介在するスイッチ5Fと、放電開始初期後の放電状態を感知する温度検出素子(検出手段)5Eとを備え、温度検出素子5Eが放電状態を感知しない場合にはスイッチ5Fを接続し、感知した場合にはスイッチ5Fを切断する。この場合も、放電開始初期においては、シールド電極4が接地電位GNDに接続され、その後の放電状態となった場合には、シールド電極4をフローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0066】
温度検出素子5Eを放電ランプ100からの放射熱が検知できる位置に配置した温度センサとすると、主放電が開始されたときには、この温度センサ両端間の電圧が増加し、放電開始初期後の放電状態を感知することができる。したがって、この出力の増加によって、スイッチ5Fが切断されるように、温度センサとスイッチ5Fを接続すればよい。スイッチ5Fを電界効果トランジスタ又はバイポーラトランジスタとする場合、温度センサの出力電圧のトランジスタへの入力方法は、上記抵抗両端間電圧の入力方法と同じでよい。
【0067】
図12は双方向電圧トリガ型スイッチを用いた放電ランプの回路図である。
【0068】
電位制御素子5(5X)として、シールド電極4とカソード1の接地電位側の端子A1が電気的に接続されている。上述のように、予備放電開始初期においては、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xの両端間電位が増加し、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xが導通して、シールド電極4が接地電位に接続される。これにより、シールド電極4の帯電を防止し、十分な予備放電を行うことができる。
【0069】
また、シールド電極4の電荷が放出されると、上述のように、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xが切断され、シールド電極4がフローティング電位となる。これにより、主放電を安定して持続させることができる。
【0070】
図13は温度依存性のスイッチを用いた放電ランプの回路図である。
【0071】
すなわち、電位制御素子5は、シールド電極4と接地電位(カソード1の接地電位側の端子A1)との間に接続され、温度上昇時に切断される温度依存性のスイッチ5Gである。温度依存性のスイッチ5Gとしては、バイメタルが知られている。このようなスイッチ5Gは、放電時のスイッチ5Gの温度上昇に伴って、その両端間が切断される。
【0072】
すなわち、放電開始初期においては、シールド電極4がスイッチ5Gを介して接地電位に接続されている。その後、シールド電極4内の電荷が接地電位に流れることによるスイッチ5G自身の発熱、或いは、放電に伴う気体やアパーチャ部材3、シールド電極4からの放射熱、又は、放電によって加熱されたシールド電極4からスイッチ5Gに伝導した熱によって、スイッチ5Gが切断する。したがって、かかるスイッチ5Gを用いることで、自動的に、放電ランプ100の点灯性を改善することができる。
【0073】
図14は電位制御素子を密閉容器外部に備えた放電ランプの模式図である。
【0074】
上述の電位制御素子5は、密閉容器10の外部に配置することができる。放電ランプ100は、密閉容器10の側管周囲に固定されたソケット13を備えており、ソケット13の内部空間において、上述の電位制御素子5が配置されている。電位制御素子5は、シールド電極4に接続された端子C1とカソード接地電位側の端子A1との間に電気的に接続されており、電位制御端子5としては、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xや温度依存性のスイッチ5Gを採用することができる。
【0075】
図15は電位制御素子を密閉容器内部に備えた放電ランプの模式図である。
【0076】
上述の電位制御素子5は、密閉容器10の内部に配置することができる。電位制御素子5は、シールド電極4に接続された支持ピンCとカソード接地電位側の支持ピンAとの間に電気的に接続されており、電位制御端子5としては、双方向電圧トリガ型スイッチ5Xや温度依存性のスイッチ5Gを採用することができる。
【0077】
図16は双方向電圧トリガ型スイッチを示す図である。
【0078】
同図に示すように、上述の双方向電圧トリガ型スイッチ5Xは、好適には、P型半導体5a、N型半導体5b、P型半導体5c、N型半導体5d、及びP型半導体5eを順次積層してなる半導体素子であり、無ゲートの双方向2端子サイリスタを構成している。両端間の電圧が閾値を越えると導通し、両端間電圧が無くなると絶縁状態となり切断する。このような素子の一例であるサイダック(登録商標)は、標準ブレークオーバー電圧を超える電圧印加時には、負性抵抗領域を介して、低いオンステート電圧に切り替わる。電流が遮断されるか、最小保持電流以下になるまで伝導は継続する。
【0079】
なお、本実施の形態においては、双方向電圧トリガ型スイッチを用いたが、片方向電圧トリガ型スイッチなどの電圧トリガ型スイッチを用いても良い。なお、この場合、製造時において、その接続の方向性に留意する必要が生じるが、双方向電圧トリガ型スイッチの場合はその必要がないため、作業上は双方向電圧トリガ型スイッチを用いた方が好ましい。
【0080】
なお、従来の放電ランプにおいては、点灯性が悪くなる場合があったが、本願発明者らが鋭意検討を行った結果、以下のような原因が発見された。すなわち、シールド電極の電位をフローティング電位とすると、カソードからの熱電子がシールド電極内に蓄積し、シールド電極の電位が負電位となってしまう。この場合、カソードからアパーチャ部材へ向かう熱電子量が減少し、放電開始初期における良好な点灯が阻害される。そこで、シールド電極の電位を接地すると、シールド電極のチャージアップを抑制することが可能であるため、良好な点灯が可能となると思われた。しかしながら、このような場合、カソードからの放電に加えて、接地電位のシールド電極から高電位のアノードに向けて放電が行われ、持続点灯が不安定となってしまった。
【0081】
そこで、上述の光源装置は、気体の封入された密閉容器と、密閉容器内に配置されたカソードと、密閉容器内に配置されたアノードと、カソードとアノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、カソードとアパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を有するシールド電極と、シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替える電位制御手段とを備える。
【0082】
カソードにおいて発生した熱電子は、原則的には、シールド電極の第2開口内、及びアパーチャ部材の第1開口内を通り、アノードで収集される。この放電経路上において、アパーチャ部材の近傍では、封入された気体が励起し、発光が行われる。
【0083】
放電開始初期においては、カソードとアパーチャ部材との間、カソードとアノードとの間にトリガ電圧が印加され、予備放電が行われる。この時、シールド電極の電位は電位制御手段によって接地電位とされるため、シールド電極内にはカソードからの熱電子が蓄積されず、したがって、シールド電極が負電位にならないため、カソードからアパーチャ部材に至る熱電子量の低下が抑制され、放電初期における予備放電の点灯性が改善される。また、予備放電後には、電位制御手段によってシールド電極の電位がフローティング電位とされるため、シールド電極からアノードへの不本意な放電が抑制され、持続点灯が安定し、点灯性が改善される。
【0084】
このような電位制御手段は、放電ランプの外部の電源装置内に設けることとしてもよいし、放電ランプ自体に取り付けることとしても、既存の電源装置を使用することも可能となるため、工業的に有用である。
【0085】
すなわち、上述の放電ランプは、気体の封入された密閉容器と、密閉容器内に配置されたカソードと、密閉容器内に配置されたアノードと、カソードとアノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、カソードとアパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を有するシールド電極と、シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替える電位制御素子とを備えることとする。
【0086】
電位制御手段としての電位制御素子が、上述のように、シールド電極の電位を切り替えるので、放電開始初期及び持続点灯時の点灯性を改善することができる。
【0087】
また、電位制御素子は、シールド電極と接地電位との間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチであることが好ましい。双方向電圧トリガ型スイッチは、入力された電圧によって、接続される、又は、切断されるスイッチである。好適には、双方向電圧トリガ型スイッチは、P型半導体、N型半導体、P型半導体、N型半導体、及びP型半導体を順次積層してなる半導体素子である。
【0088】
かかる半導体素子は、両端間の電圧に応じて、両端間の導通状態及び切断状態が継続する。放電開始初期において、アパーチャ部材にトリガ電位が印加されると、アパーチャ部材とカソードとの間に位置するシールド電極の電位が上昇するため、この電位をトリガとして、双方向電圧トリガ型スイッチとしての半導体素子の両端間が導通する。
【0089】
すなわち、放電開始初期においては、シールド電極が半導体素子を介して接地電位に接続される。その後、シールド電極内の電荷が接地電位に流れてしまうと、この電位をトリガとして、半導体素子の両端間が切断する。したがって、かかる素子を用いることで、自動的に、放電ランプの点灯性を改善することができる。なお、このような半導体素子としては、双方向2端子複合サイリスタである「サイダック」(登録商標)を用いることができ、同様の構造のトライアックを用いることも可能である。
【0090】
また、電位制御素子は、シールド電極と接地電位との間に接続され、温度上昇時に切断される温度依存性のスイッチであることとしてもよい。温度依存性のスイッチとしては、バイメタルが知られている。このようなスイッチは、放電時のスイッチの温度上昇に伴って、その両端間が切断される。
【0091】
すなわち、放電開始初期においては、シールド電極が切り替えスイッチを介して接地電位に接続されている。その後、シールド電極内の電荷が接地電位に流れることによるスイッチ自身の発熱、或いは、放電に伴う気体やアパーチャ部材、シールド電極からの放射熱、又は、放電によって加熱されたシールド電極からスイッチに伝導した熱によって、スイッチが切断する。したがって、かかるスイッチを用いることで、自動的に、放電ランプの点灯性を改善することができる。
【0092】
なお、電位制御手段は、シールド電極と接地電位との間に介在するスイッチと、放電開始初期後の放電状態を感知する検出手段とを備え、検出手段が前記放電状態を感知しない場合にはスイッチを接続し、感知した場合にはスイッチを切断する構成としてもよい。この場合には、放電開始初期においては、シールド電極が接地電位に接続され、その後の放電状態となった場合には、シールド電極をフローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0093】
また、上述の放電ランプは、気体の封入された密閉容器と、密閉容器内に配置されたカソードと、密閉容器内に配置されたアノードと、カソードとアノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、カソードとアパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を有するシールド電極と、シールド電極に電気的に接続された導電部材とを備え、導電部材の電位は、放電開始初期時には接地電位とされ、その後フローティング電位とされることを特徴とする。
【0094】
すなわち、このような導電部材を備えることにより、導電部材に接続されたシールド電極の電位を、放電開始初期時には接地電位とし、その後、フローティング電位とすることができ、上述の作用を奏することができる。
【0095】
また、上述の放電ランプの制御方法は、気体の封入された密閉容器と、記密閉容器内に配置されたカソードと、密閉容器内に配置されたアノードと、カソードとアノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、カソードとアパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を有するシールド電極とを備える放電ランプの制御方法において、放電開始初期の期間においてシールド電極の電位を接地電位とした状態で、カソードとアノードとの間、及び、カソードと前記アパーチャ部材との間にトリガ電圧を印加する予備放電工程と、予備放電工程の後、カソードとアノードとの間に主電圧を印加した状態で、シールド電極の電位をフローティング電位とする主放電工程とを備える。
【0096】
トリガ電圧が与えられる予備放電工程においては、シールド電極は接地されているため、シールド電極が負電位に帯電せず、カソードからアパーチャ部材に至る熱電子量の低下が抑制され、点灯性が改善される。また、主放電工程においては、シールド電極がフローティング電位とされているため、シールド電極からアノードへの放電が抑制され、持続放電時の点灯性が改善される。
【符号の説明】
【0097】
1・・・カソード、2・・・アノード、3・・・アパーチャ部材、4・・・シードル電極、4・・・シールド電極、5・・・電位制御手段(電位制御素子)、5X・・・双方向電圧トリガ型スイッチ、5E・・・温度検出素子、5A・・・光検出素子、5C・・・電流検出素子、10・・・密閉容器、11・・・支持部、12・・・ベース部、13・・・ソケット、100・・・放電ランプ、DO・・・ダイオード、GND・・・接地電位、H1・・・開口、H2・・・開口、H3・・・開口、H4・・・開口、M1・・・電流計、M2・・・電圧計、W・・・放電経路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体の封入された密閉容器と、
前記密閉容器内に配置されたカソードと、
前記密閉容器内に配置されたアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、
間仕切り板によって仕切られる第1室及び第2室を有するシールド電極であって、前記第1室内には前記カソードが配置され、前記第1室と前記第2室とは、前記間仕切り板に設けられ、且つ、前記カソードと前記アパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を介して連通しており、前記第2室は、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する第3開口及び光出射用の第4開口を有する前記シールド電極と、
前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する貫通孔を有し、前記シールド電極の前記間仕切り板の一端が固定され、絶縁体からなる支持部と、
前記シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替えるよう、前記シールド電極と接地電位との間に接続された電圧トリガ型スイッチと、
を備える光源装置。
【請求項2】
前記電圧トリガ型スイッチは、前記シールド電極と接地電位との間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチであることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記双方向電圧トリガ型スイッチは、P型半導体、N型半導体、P型半導体、N型半導
体、及びP型半導体を順次積層してなる半導体素子であることを特徴とする請求項2に記
載の光源装置。
【請求項4】
気体の封入された密閉容器と、
前記密閉容器内に配置されたカソードと、
前記密閉容器内に配置されたアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間の放電経路上に位置する第1開口を有するアパーチャ部材と、
間仕切り板によって仕切られる第1室及び第2室を有するシールド電極であって、前記第1室内には前記カソードが配置され、前記第1室と前記第2室とは、前記間仕切り板に設けられ、且つ、前記カソードと前記アパーチャ部材との間の放電経路上に位置する第2開口を介して連通しており、前記第2室は、前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する第3開口及び光出射用の第4開口を有する前記シールド電極と、
前記アパーチャ部材の前記第1開口が位置する貫通孔を有し、前記シールド電極の前記間仕切り板の一端が固定され、絶縁体からなる支持部と、
前記シールド電極の電位を、接地電位及びフローティング電位のいずれかに切り替えるよう、前記シールド電極と接地電位との間に接続された電圧トリガ型スイッチと、
を備える放電ランプ。
【請求項5】
前記電圧トリガ型スイッチは、前記シールド電極と接地電位との間に接続された双方向電圧トリガ型スイッチであることを特徴とする請求項4に記載の放電ランプ。
【請求項6】
前記双方向電圧トリガ型スイッチは、P型半導体、N型半導体、P型半導体、N型半導
体、及びP型半導体を順次積層してなる半導体素子であることを特徴とする請求項5に記
載の放電ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−33754(P2013−33754A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−230974(P2012−230974)
【出願日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【分割の表示】特願2007−170702(P2007−170702)の分割
【原出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】