光照射装置、カメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置
【課題】簡易な構成で、光照射範囲を容易に拡大又は縮小することができる光照射装置、カメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置を提供する。
【解決手段】本発明の光照射装置1は、照射レンズ6を支持した照射レンズ支持体7を移動する駆動手段を備えており、駆動手段は照射レンズ支持体7の外周に沿って設けたコイル15と、ヨーク3に設けてコイル15の外周面に対向配置したマグネット13とを有し、コイル15に通電したときの電磁力により照射レンズ支持体7を光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小する。
【解決手段】本発明の光照射装置1は、照射レンズ6を支持した照射レンズ支持体7を移動する駆動手段を備えており、駆動手段は照射レンズ支持体7の外周に沿って設けたコイル15と、ヨーク3に設けてコイル15の外周面に対向配置したマグネット13とを有し、コイル15に通電したときの電磁力により照射レンズ支持体7を光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被照射体に光を照射する光照射装置、その光照射装置を備えるカメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源支持体を駆動手段により駆動して、複数の光源からの光照射方向を変える光照射装置が開示されている。この特許文献1に記載の技術は、複数の光源の光照射方向を変えることにより被照射体に対する照射範囲や配光特性を変えるものである。
また、特許文献2には、携帯電話等に搭載される小型カメラにおいて、光学ズーム機能を設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−47706号公報
【特許文献2】特開2007−53840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のように複数の光源の光照射方向を変える構成では、光照射範囲において均等な光量を得難いという問題がある。
また、カメラによる撮影時に被写体に光を照射する場合、撮影画角よりも光照射範囲が小さい場合には被写体全体に光をあてることができず、撮影画角よりも光照射範囲が大きすぎる場合には、光が無駄に広がって電力の無駄が生じると共に光の漏れにより周囲に不快感を生じさせるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、簡易な構成で、光照射範囲を容易に拡大又は縮小することができる光照射装置、カメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズを支持して照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた照射レンズ支持体と、照射レンズ支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は照射レンズ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により照射レンズ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、光源と、固定体に設けてあり光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、光源を支持し光源を照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた光源支持体と、光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は光源支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共にリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を反射光の光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、固定体に設けた光源と、固定体に設けて受けた光を被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズに対して光源を挟む位置に設けて光源の光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズと光源との間の空間を囲み、受けた光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、照射レンズとリフレクタとを一体に支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたレンズ・リフレクタ支持体と、レンズ・リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はレンズ・リフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりレンズ・リフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光照射装置と、光学ズームレンズを有するズームカメラとを備え、ズームカメラは光学ズームレンズの移動により設定した倍率における撮影画角を演算し、光照射装置はズームカメラから受けた撮影画角情報に基づいて駆動手段を駆動することを特徴とするカメラ装置である。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のカメラ装置を搭載したことを特徴とするカメラ付きモバイル端末装置である。
モバイル端末装置とは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノートパソコン等を言う。
【発明の効果】
【0013】
請求項1〜5に記載の発明によれば、光源、照射レンズ又はリフレクタ、照射レンズ及びリフレクタをレンズの光軸方向又は被写体に向けて移動する構成であるから、簡易な構成で且つ容易に、光照射範囲を拡大又は縮小することができる。
光照射範囲を拡大又は縮小することにより被照射体を所定の範囲で照らすことができるから、光照射範囲では均等な光量を与えると共に周囲に対する光の漏れを低減できる。
【0014】
光源、レンズ又はリフレクタ、レンズ及びリフレクタをレンズの光軸方向に直線移動させる駆動手段は、コイルとマグネットとによる構成であるから構成が簡易であり、コイルに通電する電流を制御するだけであるから駆動制御も容易にできる。
光源の光は照射レンズにより集光する構成であるから、光源の消費電力を小さくでき、消費電力の低減を図ることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明と同様な作用効果を奏すると共に、カメラの撮影画角に応じて光照射装置の駆動手段を駆動するので、カメラの光ズーム機能にもとづく撮影画角に連動した光照射範囲の拡大又は縮小が容易にできる。
【0016】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の作用効果を奏するカメラ付きモバイル端末装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図3】第1実施の形態に係る光照射装置の作用を説明する光路図である。
【図4】図6に示すA−A断面図である。
【図5】図4に示すB−B断面図である。
【図6】第1実施の形態に係るカメラの正面図である。
【図7】第1実施の形態に係る光照射装置及びレンズ駆動装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図9】第2実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図10】本発明の第3実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図11】図10に示す光源を装着した光源支持体の斜視図である。
【図12】第3実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図13】本発明の第4実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図14】第4実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、添付図面の図1〜図7を参照して、本発明の第1実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態に係る光照射装置1は、図7に示すように携帯電話2に組み込まれる光学ズームカメラ4用の光照射装置であり、光学ズームカメラ4で撮影するときにいわゆる「フラッシュ」として用い、暗がり等で被写体に光を照射するものである。
【0019】
光照射装置1は、図1及び図2に示すように、固定体としてのヨーク3と、内周に照射レンズ6を装着した照射レンズ支持体7と、ヨーク3において照射レンズ6の光軸方向前側(以下、単に「前側」という)に配置されるフレーム8及び前側スプリング9と、ヨーク3において照射レンズ6の光軸方向後側(以下、単に「後側」という)に配置されるベース5及び後側スプリング11とを備えており、後側スプリング11とヨーク3との間にはスペーサ(絶縁材)17が配置されている。ベース5には、光源12を配置した光源体10が固定されている。
照射レンズ6は集光レンズであり、本実施の形態では凸レンズである。
【0020】
ヨーク3は環状を成し前側から見て外周が平面視四角形であり、内周が平面視円形になっており、外周壁3aと、内周壁3bと、外周壁3aと内周壁3bとを連結する連結壁3cとからなり、外周壁3aと内周壁3bと連結壁3cとで断面が略コ字形状を成している。
ヨーク3の4つの各角部3dにはその内周側にマグネット13が固定されている。
【0021】
マグネット13は内周側と外周側とで磁極を異にしており、例えば内周側の面をN極とし、外周側の面をS極としてある。
【0022】
照射レンズ支持体7は略円筒形状であり、図2に示すように、ヨーク3の内周側を照射レンズ6の光軸方向Xを移動自在に設けられている。照射レンズ支持体7の外周には周方向に沿って巻いたコイル15が装着されている。
【0023】
図1に示すように、前側スプリング9は、組み付け前の自然状態が平板状であり、平面視矩形の環状を成す外周側部9aと、外周側部9aの内周に配置され平面視円形状の内周側部9bと、外周側部9aと内周側部9bとを連結する4つの腕部9cとで構成されている。尚、本実施の形態では、前側スプリング9は外周側部9aと内周側部9bとが周方向に4つに分割されている。
【0024】
後側スプリング11は、組み付け前の自然状態が平板状であり、平面視矩形の環状を成す外周側部11aと、外周側部11aの内周に配置され平面視円形状の内周側部11bと、外周側部11aと内周側部11bとを連結する4つの腕部11cとで構成されている。尚、後側スプリング11は、外周側部11aと内周側部11bとが周方向に3つに分割されている。
【0025】
前側スプリング9の外周側部9bは、フレーム8とヨーク3との間に挟持されており、内周側部9aは照射レンズ支持体7の前端に固定されている。後側スプリング11の外周側部11bはベース5と後側スペーサ17との間に挟持されており、内周側部11aは照射レンズ支持体7の後端に固定されている。これにより、照射レンズ支持体7は前側スプリング9と後側スプリング11とにより、前後方向に移動自在に支持されている。
そして、照射レンズ支持体7が前方に移動すると、照射レンズ支持体7は、前側スプリング9及び後側スプリング11の前後方向の付勢力の合力と、コイル15及びマグネット13との間で生じる電磁力とが吊り合う位置で停止する。
【0026】
光源12は、本実施の形態では、LED(発光ダイオード)であるが、放電管によるフラッシュライトやレーザ光を発する光源等であっても良い。
光源体10にはLEDに電流を供給する基盤が設けてあり、制御部14で供給する電流の制御をしている。
【0027】
照射レンズ6は、光源12からの光を透過して発散角を変換する発散角変換素子である。本実施の形態において光源12は発散角が大きいLEDを用いており、そのため、照射レンズ6は凸レンズとして、発散角が小さくなるように変換するようにした。発散角が小さい光源12を用いた場合は、照射レンズ6を凹レンズとしても良い。また、照射レンズ6は複数のレンズを組み合わせたものを用いても構わない。さらに、照射レンズ6は、フレネルレンズでも良いし、回折格子やホログラムを利用したレンズでも構わない。照射レンズ6をこのような平面型のレンズとした場合、レンズの厚みを薄くすることができるので、光照射装置1を軽量、薄型にすることができる。また、光照射装置1の厚みが変わらないのなら、照射レンズ支持体7の光軸方向への移動範囲を広くすることもできる。
【0028】
本実施の形態において、コイル15に電流を流さない場合が図3に示す光源12と照射レンズ6との距離が最も近い場合であり、照射角、即ち照射レンズ6からの発散角が最も大きくて被照射体Pに対する照射範囲が最も広い場合である。コイル15に電流を流すと、照射レンズ支持体7が前方に移動し、照射レンズ支持体7は、前側スプリング9及び後側スプリング11の前後方向の付勢力の合力と、コイル15及びマグネット13との間で生じる電磁力とが吊り合う位置で停止する。即ち、光源12と照射レンズ6との距離は、コイル15に電流を流さない場合に比べて長くなるため、照射角は小さくなり被照射体Pに対する照射範囲は狭くなる。
【0029】
次に、本実施の形態にかかる光学ズームカメラ4を、図4〜図6を参照して説明する。光学ズームカメラ4は、ズームレンズを駆動するレンズ駆動装置101と、画像センサ111を搭載した基板104とを備えている。
レンズ駆動装置101は、筐体113内に、ズームレンズホルダ103、フォーカスレンズホルダ105と、ズームレンズホルダ103を駆動するズームレンズホルダ駆動手段107と、フォーカスレンズホルダ105を駆動するフォーカスレンズホルダ駆動手段109とを備えている。このレンズ駆動装置101は画像センサ111が設けてある基板104に装着されている。画像センサ111は、本実施の形態では、それぞれCCD(Charge Coupled Device)であるが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であっても良い。
【0030】
また、図5に示すように、筐体113内には、ズームレンズホルダ103の位置を検知するズームレンズ位置検出手段143と、フォーカスレンズホルダ105の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手段145とが設けてある。
【0031】
図4に示すように、ズームレンズホルダ103は、光学ズームレンズ114を保持しており、フォーカスレンズホルダ105は、フォーカスレンズ116を保持しており、筐体113には被写体側レンズ118と結像側レンズ120とがズームレンズ114とフォーカスレンズ116と光軸を一致して設けてある。
【0032】
ズームレンズ駆動手段107とフォーカスレンズ駆動手段109とは略同じ構成であるから、ズームレンズ駆動手段107を説明してフォーカスレンズ駆動手段109には同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の説明を省略する。
【0033】
ズームレンズ駆動手段107(フォーカスレンズ駆動手段109)は、振動部材117と、光軸方向に配置した駆動軸121(122)とから構成されており、駆動軸121(122)の基端121a(122a)は振動部材117に固定されている。駆動軸121(122)の先端部121b(122b)は、駆動軸121(122)を摺動自在に保持する軸受け部材112により、筺体113に保持されている。軸受け部材112は、弾性変形可能な部材でできており、本実施の形態では、シリコンゴム製である。尚、駆動軸121(122)の基端121a側にも駆動軸121(122)を摺動自在に保持する軸受け部材110が筐体113に取付けられている。
【0034】
振動部材117は、圧電素子123と、圧電素子123の表面に接着固定された弾性を有する振動子119とから構成されおり、振動子119の表面には、駆動軸121の基端121aが接着固定されている。
【0035】
一方、図4及び図5に示すように、ズームレンズホルダ103(フォーカスレンズホルダ105)の一端部には駆動軸121(122)と圧接する圧接部131が設けてあり、図5に示すように、圧接部131は、スプリング132により駆動軸121(122)の側面に圧接されている。
【0036】
ズームレンズホルダ103の他端部は、フォーカスレンズホルダ105の駆動軸122との係合部133が設けてあり、係合部133はフォーカスレンズホルダ105の駆動軸122に係合し、ズームレンズホルダ103の移動を案内している。係合部133は横断面がズームレンズホルダ103の中心側を底とする略U字であり、U字内にフォーカスレンズホルダ105の駆動軸122が挿通されている。
【0037】
フォーカスレンズホルダ105の他端部は、ズームレンズホルダ103の駆動軸121との係合部133が設けられてあり、係合部133はズームレンズホルダ103の駆動軸121に係合して、フォーカスレンズホルダ105の移動を案内している。係合部133は横断面がフォーカスレンホルダ105の中心側を底とする略U字形状であり、U字内にズームレンズホルダ103の駆動軸121が挿入されている。
【0038】
フォーカスレンズホルダ105の構成はズームレンズホルダ103と略同じ構成であり、フォーカスレンズホルダ105の駆動軸122はズームレンズホルダ103の駆動軸121と同様に基端を振動部材117に取付けてある。
【0039】
次に、図5に示すズームレンズホルダ103の位置を検知するズームレンズ位置検出手段143と、フォーカスレンズホルダ105の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手手段145とについて説明する。ズームレンズ位置検出手段143とフォーカスレンズ位置検出手段145とは同じ構成であり、各々、レンズの光軸方向に沿って異なる磁極(S極とN極)を交互に配置した磁極部材157と、磁界強度を検知するMRセンサ159とから構成されている。磁極部材157は駆動軸121、122に沿って筺体113の内面に固定されており、MRセンサ159は各ホルダ103、105に固定されており、磁極部材157に対面した状態で各ホルダ103、105と共に移動して、各ホルダの基準位置(又は初期位置)からの移動量及び移動方向を検知可能になっている。
【0040】
筺体113は、図6に示すように、光軸方向の前側から見て前側壁115が正方形を成しており、全体として直方体である。図5に示すように、駆動軸121、122は前側から見た正方形の対角線E上に位置しており、この対角線Eと直交する対角線F上にはズームレンズ位置検出手段143とフォーカスレンズ位置検出手段145とが設けてある。
【0041】
図4及び図6に示すように、筐体113の前側壁115には、正方形の中央部に被写体側レンズ118を保持する被写体側レンズ保持開口125が形成されている。対角線E上において、被写体側レンズ保持開口125を挟む位置には駆動軸121及び122が位置しており、各駆動軸121、122の軸受け部材112を嵌合する嵌合凹部127が形成されている。
【0042】
図7に示すように、カメラ4の制御部21には、ズーム設定部23、撮影画角演算部25、及び演算した撮影画角を記録して画角情報を光照射制御部27に送信する画角情報記録部29が設けてある。一方、光照射制御部27には、画角情報記録部29からの画角情報を受ける画角情報受信部31、照射範囲制御部33が設けてある。
【0043】
ズーム設定部23ではレンズ駆動装置101におけるズームレンズホルダ103の移動量を検知し、撮影画角演算部25ではズームレンズホルダ103の移動量から、図3に示すようなカメラの撮影画角を演算し、演算した撮影画角情報を画角情報記録部29から光照射制御部27の画角情報度受信部31に送信する。照射範囲制御部33では、撮影画角情報に基づいて、撮影画角よりも僅かに大きい光照射角度(照射角)、例えば、撮影画角よりも1度〜5度大きい角度になるように、照射レンズ支持体7を移動する。これにより、照射レンズ6は撮影画角に応じて照射角を変えるので、被写体を最適な光照射範囲で照らすことができる。
【0044】
次に、本発明の実施の形態に係る光照射装置1の作用及び効果について説明する。
カメラ4で撮影するときに光照射装置1を用いる場合、上述したように、ズーム設定部23によりズームレンズホルダ103が所定の撮影倍率位置へ移動すると、それに応じて画角演算部25がカメラの撮影画角を演算し、光照射装置1では照射範囲制御部33により撮影画角よりも僅かに大きい照射角となるように、照射レンズ支持体7を移動する。
この場合、図2に示すように、光照射装置1において、コイル15に通電することにより生じる電磁力により、マグネット13との間で推力Fが生じ、照射レンズ支持体7は前側スプリング9及び後側スプリング11の付勢力と釣り合う位置で停止する。
【0045】
その後、カメラ4のシャッタに連動して光源12に電流が供給されて光源12が光を発し、被写体に光を照射する。
すなわち、第1実施の形態によれば、図3に示すように、撮影画角に応じて照射レンズ6の位置を移動することにより照射範囲を拡大又は縮小することができる。
【0046】
本実施の形態によれば、光源12の光は照射レンズ6により集光する構成であるから、少ない消費電力で、被写体に対して所定の光量を得ることができ、光源12の消費電力を小さくできる。即ち、照射レンズ6をレンズの光軸方向に移動してカメラの撮影範囲に応じて光の照射範囲を拡大又は縮小するように変えるので、被写体Pの周囲に対する光の漏れを低減し且つ被写体Pに十分な光量を与えることができる。
【0047】
照射レンズ6をレンズの光軸方向に直線移動させる駆動手段は、コイル15とマグネット13とによる構成であるから構成が簡易であり、コイル15に通電する電流を制御するだけであるから駆動制御も容易にできる。
【0048】
光ズームカメラ4の光学ズームレンズ116の移動位置に基づいて、画角演算部25が演算した画角に応じて照射範囲制御部33によりレンズ支持体7を移動するので、カメラ撮影に連動した光照射範囲の制御ができる。
【0049】
次に、本発明の他の実施の形態について説明するが、以下に説明する他の実施形態において、上述した実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には、同一の符号を付してその部分の説明を省略し、以下の説明では、上述した実施の形態と主に異なる点を説明する。
【0050】
図8及び図9を参照して、本発明の第2実施の形態について説明する。この第2実施の形態では、上述の第1実施の形態にかかる照射レンズ支持体7に代えて、光源12を支持する光源支持体7aを用い、照射レンズ6はフレーム8に固定している。即ち、第2実施の形態では、第1実施の形態とは逆に照射レンズ6を固定し、光源12を光源支持体7aにより移動することで、照射角を変えて光の照射範囲の拡大又は縮小をする。
【0051】
この第2実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、光源12にはLEDを用いており照射レンズ6よりも軽いので、光源12を移動する本実施の形態によれば、照射レンズを移動する第1実施の形態よりも応答が早い。光源12に給電するには、前側スプリング9又は後側スプリング11の少なくとも一方を使うことができる。
【0052】
図10〜図12を参照して、本発明の第3実施の形態について説明する。この第3実施の形態では、光源12は固定体としてのベース5に設け、照射レンズ6はフレーム8に固定した。光源12の光を反射するリフレクタ19を設けており、リフレクタ19は照射レンズ6の後側に設け且つリフレクタ支持体7bは光軸方向に自在に移動する構成にしている。
光源12は被照射体とは反対方向に向けて光を照射する。リフレクタ19は被照射体に対して光源12を挟む位置に設けて光源12からの光を被照射体に向けて反射する。本実施の形態において、リフレクタ19は、凹面鏡とした。照射レンズ6は、凸レンズである。
【0053】
この第3実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、リフレクタ19はアルミニウム等で軽く作ることもできるので、リフレクタ支持対7bを移動する本実施の形態では、レンズ支持体7を移動する第1実施の形態に比較して照射範囲を拡大又は縮小する応答が早い。また、リフレクタ19と照射レンズ6との2つの部材で照射角を設定できるので、設計の自由度が高い。
【0054】
尚、本実施の形態において、リフレクタ19は凹面鏡としたが、発散角が小さい光源12を用いた場合は、凸面鏡としても構わない。また、リフレクタ19は、フレネルミラーとしても良い。また、リフレクタ19は単なる平面鏡としても良い。その場合は、照射レンズ6のみにより照射角を設定できる。軽量で配線の必要のないリフレクタ19がリフレクタ支持体7bに設けてあるので、軽量なリフレクタ支持体7bを移動するから応答が早い上にリフレクタ支持体7bの姿勢も安定しやすい。また、照射レンズ6は無くしても構わない。即ち、リフレクタ19のみにより被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小する。この場合、照射範囲を拡大又は縮小する応答が早い上に照射レンズ6が無い分軽量にすることができる。
【0055】
図13及び図14を参照して、本発明の第4実施の形態について説明する。この第4実施の形態では、照射レンズ6とリフレクタ19とをレンズ・リフレクタ支持体7cに固定して、レンズ・リフレクタ支持体7cを照射レンズ6の光軸X方向に移動する構成としている。
照射レンズ6は、レンズ本体6aと枠部6bとからなり、レンズ本体6aと枠部6bとは透明樹脂材を一体成形して製造されたものである。枠部6bとレンズ本体6aとの後側境目は凹み状のコーナ6cを形成している。
リフレクタ19は、光源12と照射レンズ6との間の空間を覆っており、光源12側の底部には光源12が配置される孔19aが形成されている。本実施の形態では、孔19aは光源12の外形よりも僅かに大きい寸法になっている。リフレクタ19の内面は、縦断面が放物線形状となる面に形成してあり、光源12から直接受けた光は照射レンズ6に向けて照射レンズ6の光軸と平行に反射するようになっている。
リフレクタ19の前側端19bは、照射レンズ6のレンズ本体6aと枠部6bとのコーナ6cに当接して接着剤で固定されている。
レンズ・リフレクタ支持体7cは、環状に形成してありリフレクタ19の外側面に当接して当接部を接着固定してある。レンズ・リフレクタ支持体7cの後側端にはコイル15が固定されている。コイル15は前側から見た平面視が四角形状を成している。
ヨーク3は、外周壁3aの各角部3dに対応する位置に内側壁3bが設けてあり、各内側壁3bの外周面にマグネット13が固定されている。即ち、図14に示すように、ヨーク3の外周壁3aとマグネット13との間にコイル15が配置されている。
尚、ヨーク3の外周には外枠22が設けてあり、ベース5の前面には、光源体10を載置する載置部材24が設けてある。
【0056】
この第4実施の形態によれば、第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
更に、光源12と照射レンズ6との間の空間は、リフレクタ19で覆っており、光源12から照射レンズ6に直接照射されなかった光をリフレクタ19で照射レンズに向けて反射させているので、光源12の集光効率が良い。
マグネット13はヨーク3の内側壁3bの外周面に固定しており、外周壁3aとマグネット13との間にコイル15を配置しているので、ヨーク3の外側にマグネット13の磁束が漏れるのを低減できる。
【0057】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、光照射装置1は、上述した実施の形態において、カメラ付き携帯電話におけるカメラのフラッシュとして用いたが、これに限らず、顕微鏡や投影装置等に用いてもよい。
光照射装置1には、照射レンズ支持体7の位置を検知する位置検知器を設けて、設定した光照射角の位置に照射レンズ支持体7があるか否かをフィードバック制御するようにしても良い。
第4実施の形態において、レンズ・リフレクタ支持体7cは、リフレクタ19に固定することに限らず、レンズ6の枠部6bに固定しても良い。また、レンズ・リフレクタ支持体7cにレンズ6とリフレクタ19の各々を個別に固定しても良い。
第4実施の形態において、コイル15、マグネット13及びヨーク3の形状と配置は、第1実施の形態と同様に構成したものでも良く、第1〜第3実施の形態において第4実施の形態のように構成するものであっても良い。
【符号の説明】
【0058】
1 光照射装置
3 ヨーク
6 照射レンズ
7 照射レンズ支持体
7a 光源支持体
7b リフレクタ支持体
7c レンズ・リフレクタ支持体
12 光源
13 マグネット
15 コイル
19 リフレクタ
101 レンズ駆動装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、被照射体に光を照射する光照射装置、その光照射装置を備えるカメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源支持体を駆動手段により駆動して、複数の光源からの光照射方向を変える光照射装置が開示されている。この特許文献1に記載の技術は、複数の光源の光照射方向を変えることにより被照射体に対する照射範囲や配光特性を変えるものである。
また、特許文献2には、携帯電話等に搭載される小型カメラにおいて、光学ズーム機能を設けることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−47706号公報
【特許文献2】特開2007−53840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のように複数の光源の光照射方向を変える構成では、光照射範囲において均等な光量を得難いという問題がある。
また、カメラによる撮影時に被写体に光を照射する場合、撮影画角よりも光照射範囲が小さい場合には被写体全体に光をあてることができず、撮影画角よりも光照射範囲が大きすぎる場合には、光が無駄に広がって電力の無駄が生じると共に光の漏れにより周囲に不快感を生じさせるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、簡易な構成で、光照射範囲を容易に拡大又は縮小することができる光照射装置、カメラ装置及びカメラ付きモバイル端末装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズを支持して照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた照射レンズ支持体と、照射レンズ支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は照射レンズ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により照射レンズ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、光源と、固定体に設けてあり光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、光源を支持し光源を照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた光源支持体と、光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は光源支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共にリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を反射光の光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、固定体に設けた光源と、固定体に設けて受けた光を被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズに対して光源を挟む位置に設けて光源の光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズと光源との間の空間を囲み、受けた光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、照射レンズとリフレクタとを一体に支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたレンズ・リフレクタ支持体と、レンズ・リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はレンズ・リフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりレンズ・リフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光照射装置と、光学ズームレンズを有するズームカメラとを備え、ズームカメラは光学ズームレンズの移動により設定した倍率における撮影画角を演算し、光照射装置はズームカメラから受けた撮影画角情報に基づいて駆動手段を駆動することを特徴とするカメラ装置である。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のカメラ装置を搭載したことを特徴とするカメラ付きモバイル端末装置である。
モバイル端末装置とは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノートパソコン等を言う。
【発明の効果】
【0013】
請求項1〜5に記載の発明によれば、光源、照射レンズ又はリフレクタ、照射レンズ及びリフレクタをレンズの光軸方向又は被写体に向けて移動する構成であるから、簡易な構成で且つ容易に、光照射範囲を拡大又は縮小することができる。
光照射範囲を拡大又は縮小することにより被照射体を所定の範囲で照らすことができるから、光照射範囲では均等な光量を与えると共に周囲に対する光の漏れを低減できる。
【0014】
光源、レンズ又はリフレクタ、レンズ及びリフレクタをレンズの光軸方向に直線移動させる駆動手段は、コイルとマグネットとによる構成であるから構成が簡易であり、コイルに通電する電流を制御するだけであるから駆動制御も容易にできる。
光源の光は照射レンズにより集光する構成であるから、光源の消費電力を小さくでき、消費電力の低減を図ることができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明と同様な作用効果を奏すると共に、カメラの撮影画角に応じて光照射装置の駆動手段を駆動するので、カメラの光ズーム機能にもとづく撮影画角に連動した光照射範囲の拡大又は縮小が容易にできる。
【0016】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の作用効果を奏するカメラ付きモバイル端末装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図3】第1実施の形態に係る光照射装置の作用を説明する光路図である。
【図4】図6に示すA−A断面図である。
【図5】図4に示すB−B断面図である。
【図6】第1実施の形態に係るカメラの正面図である。
【図7】第1実施の形態に係る光照射装置及びレンズ駆動装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図9】第2実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図10】本発明の第3実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図11】図10に示す光源を装着した光源支持体の斜視図である。
【図12】第3実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【図13】本発明の第4実施の形態に係る光照射装置の分解斜視図である。
【図14】第4実施の形態に係る光照射装置の縦断面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、添付図面の図1〜図7を参照して、本発明の第1実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態に係る光照射装置1は、図7に示すように携帯電話2に組み込まれる光学ズームカメラ4用の光照射装置であり、光学ズームカメラ4で撮影するときにいわゆる「フラッシュ」として用い、暗がり等で被写体に光を照射するものである。
【0019】
光照射装置1は、図1及び図2に示すように、固定体としてのヨーク3と、内周に照射レンズ6を装着した照射レンズ支持体7と、ヨーク3において照射レンズ6の光軸方向前側(以下、単に「前側」という)に配置されるフレーム8及び前側スプリング9と、ヨーク3において照射レンズ6の光軸方向後側(以下、単に「後側」という)に配置されるベース5及び後側スプリング11とを備えており、後側スプリング11とヨーク3との間にはスペーサ(絶縁材)17が配置されている。ベース5には、光源12を配置した光源体10が固定されている。
照射レンズ6は集光レンズであり、本実施の形態では凸レンズである。
【0020】
ヨーク3は環状を成し前側から見て外周が平面視四角形であり、内周が平面視円形になっており、外周壁3aと、内周壁3bと、外周壁3aと内周壁3bとを連結する連結壁3cとからなり、外周壁3aと内周壁3bと連結壁3cとで断面が略コ字形状を成している。
ヨーク3の4つの各角部3dにはその内周側にマグネット13が固定されている。
【0021】
マグネット13は内周側と外周側とで磁極を異にしており、例えば内周側の面をN極とし、外周側の面をS極としてある。
【0022】
照射レンズ支持体7は略円筒形状であり、図2に示すように、ヨーク3の内周側を照射レンズ6の光軸方向Xを移動自在に設けられている。照射レンズ支持体7の外周には周方向に沿って巻いたコイル15が装着されている。
【0023】
図1に示すように、前側スプリング9は、組み付け前の自然状態が平板状であり、平面視矩形の環状を成す外周側部9aと、外周側部9aの内周に配置され平面視円形状の内周側部9bと、外周側部9aと内周側部9bとを連結する4つの腕部9cとで構成されている。尚、本実施の形態では、前側スプリング9は外周側部9aと内周側部9bとが周方向に4つに分割されている。
【0024】
後側スプリング11は、組み付け前の自然状態が平板状であり、平面視矩形の環状を成す外周側部11aと、外周側部11aの内周に配置され平面視円形状の内周側部11bと、外周側部11aと内周側部11bとを連結する4つの腕部11cとで構成されている。尚、後側スプリング11は、外周側部11aと内周側部11bとが周方向に3つに分割されている。
【0025】
前側スプリング9の外周側部9bは、フレーム8とヨーク3との間に挟持されており、内周側部9aは照射レンズ支持体7の前端に固定されている。後側スプリング11の外周側部11bはベース5と後側スペーサ17との間に挟持されており、内周側部11aは照射レンズ支持体7の後端に固定されている。これにより、照射レンズ支持体7は前側スプリング9と後側スプリング11とにより、前後方向に移動自在に支持されている。
そして、照射レンズ支持体7が前方に移動すると、照射レンズ支持体7は、前側スプリング9及び後側スプリング11の前後方向の付勢力の合力と、コイル15及びマグネット13との間で生じる電磁力とが吊り合う位置で停止する。
【0026】
光源12は、本実施の形態では、LED(発光ダイオード)であるが、放電管によるフラッシュライトやレーザ光を発する光源等であっても良い。
光源体10にはLEDに電流を供給する基盤が設けてあり、制御部14で供給する電流の制御をしている。
【0027】
照射レンズ6は、光源12からの光を透過して発散角を変換する発散角変換素子である。本実施の形態において光源12は発散角が大きいLEDを用いており、そのため、照射レンズ6は凸レンズとして、発散角が小さくなるように変換するようにした。発散角が小さい光源12を用いた場合は、照射レンズ6を凹レンズとしても良い。また、照射レンズ6は複数のレンズを組み合わせたものを用いても構わない。さらに、照射レンズ6は、フレネルレンズでも良いし、回折格子やホログラムを利用したレンズでも構わない。照射レンズ6をこのような平面型のレンズとした場合、レンズの厚みを薄くすることができるので、光照射装置1を軽量、薄型にすることができる。また、光照射装置1の厚みが変わらないのなら、照射レンズ支持体7の光軸方向への移動範囲を広くすることもできる。
【0028】
本実施の形態において、コイル15に電流を流さない場合が図3に示す光源12と照射レンズ6との距離が最も近い場合であり、照射角、即ち照射レンズ6からの発散角が最も大きくて被照射体Pに対する照射範囲が最も広い場合である。コイル15に電流を流すと、照射レンズ支持体7が前方に移動し、照射レンズ支持体7は、前側スプリング9及び後側スプリング11の前後方向の付勢力の合力と、コイル15及びマグネット13との間で生じる電磁力とが吊り合う位置で停止する。即ち、光源12と照射レンズ6との距離は、コイル15に電流を流さない場合に比べて長くなるため、照射角は小さくなり被照射体Pに対する照射範囲は狭くなる。
【0029】
次に、本実施の形態にかかる光学ズームカメラ4を、図4〜図6を参照して説明する。光学ズームカメラ4は、ズームレンズを駆動するレンズ駆動装置101と、画像センサ111を搭載した基板104とを備えている。
レンズ駆動装置101は、筐体113内に、ズームレンズホルダ103、フォーカスレンズホルダ105と、ズームレンズホルダ103を駆動するズームレンズホルダ駆動手段107と、フォーカスレンズホルダ105を駆動するフォーカスレンズホルダ駆動手段109とを備えている。このレンズ駆動装置101は画像センサ111が設けてある基板104に装着されている。画像センサ111は、本実施の形態では、それぞれCCD(Charge Coupled Device)であるが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であっても良い。
【0030】
また、図5に示すように、筐体113内には、ズームレンズホルダ103の位置を検知するズームレンズ位置検出手段143と、フォーカスレンズホルダ105の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手段145とが設けてある。
【0031】
図4に示すように、ズームレンズホルダ103は、光学ズームレンズ114を保持しており、フォーカスレンズホルダ105は、フォーカスレンズ116を保持しており、筐体113には被写体側レンズ118と結像側レンズ120とがズームレンズ114とフォーカスレンズ116と光軸を一致して設けてある。
【0032】
ズームレンズ駆動手段107とフォーカスレンズ駆動手段109とは略同じ構成であるから、ズームレンズ駆動手段107を説明してフォーカスレンズ駆動手段109には同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の説明を省略する。
【0033】
ズームレンズ駆動手段107(フォーカスレンズ駆動手段109)は、振動部材117と、光軸方向に配置した駆動軸121(122)とから構成されており、駆動軸121(122)の基端121a(122a)は振動部材117に固定されている。駆動軸121(122)の先端部121b(122b)は、駆動軸121(122)を摺動自在に保持する軸受け部材112により、筺体113に保持されている。軸受け部材112は、弾性変形可能な部材でできており、本実施の形態では、シリコンゴム製である。尚、駆動軸121(122)の基端121a側にも駆動軸121(122)を摺動自在に保持する軸受け部材110が筐体113に取付けられている。
【0034】
振動部材117は、圧電素子123と、圧電素子123の表面に接着固定された弾性を有する振動子119とから構成されおり、振動子119の表面には、駆動軸121の基端121aが接着固定されている。
【0035】
一方、図4及び図5に示すように、ズームレンズホルダ103(フォーカスレンズホルダ105)の一端部には駆動軸121(122)と圧接する圧接部131が設けてあり、図5に示すように、圧接部131は、スプリング132により駆動軸121(122)の側面に圧接されている。
【0036】
ズームレンズホルダ103の他端部は、フォーカスレンズホルダ105の駆動軸122との係合部133が設けてあり、係合部133はフォーカスレンズホルダ105の駆動軸122に係合し、ズームレンズホルダ103の移動を案内している。係合部133は横断面がズームレンズホルダ103の中心側を底とする略U字であり、U字内にフォーカスレンズホルダ105の駆動軸122が挿通されている。
【0037】
フォーカスレンズホルダ105の他端部は、ズームレンズホルダ103の駆動軸121との係合部133が設けられてあり、係合部133はズームレンズホルダ103の駆動軸121に係合して、フォーカスレンズホルダ105の移動を案内している。係合部133は横断面がフォーカスレンホルダ105の中心側を底とする略U字形状であり、U字内にズームレンズホルダ103の駆動軸121が挿入されている。
【0038】
フォーカスレンズホルダ105の構成はズームレンズホルダ103と略同じ構成であり、フォーカスレンズホルダ105の駆動軸122はズームレンズホルダ103の駆動軸121と同様に基端を振動部材117に取付けてある。
【0039】
次に、図5に示すズームレンズホルダ103の位置を検知するズームレンズ位置検出手段143と、フォーカスレンズホルダ105の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手手段145とについて説明する。ズームレンズ位置検出手段143とフォーカスレンズ位置検出手段145とは同じ構成であり、各々、レンズの光軸方向に沿って異なる磁極(S極とN極)を交互に配置した磁極部材157と、磁界強度を検知するMRセンサ159とから構成されている。磁極部材157は駆動軸121、122に沿って筺体113の内面に固定されており、MRセンサ159は各ホルダ103、105に固定されており、磁極部材157に対面した状態で各ホルダ103、105と共に移動して、各ホルダの基準位置(又は初期位置)からの移動量及び移動方向を検知可能になっている。
【0040】
筺体113は、図6に示すように、光軸方向の前側から見て前側壁115が正方形を成しており、全体として直方体である。図5に示すように、駆動軸121、122は前側から見た正方形の対角線E上に位置しており、この対角線Eと直交する対角線F上にはズームレンズ位置検出手段143とフォーカスレンズ位置検出手段145とが設けてある。
【0041】
図4及び図6に示すように、筐体113の前側壁115には、正方形の中央部に被写体側レンズ118を保持する被写体側レンズ保持開口125が形成されている。対角線E上において、被写体側レンズ保持開口125を挟む位置には駆動軸121及び122が位置しており、各駆動軸121、122の軸受け部材112を嵌合する嵌合凹部127が形成されている。
【0042】
図7に示すように、カメラ4の制御部21には、ズーム設定部23、撮影画角演算部25、及び演算した撮影画角を記録して画角情報を光照射制御部27に送信する画角情報記録部29が設けてある。一方、光照射制御部27には、画角情報記録部29からの画角情報を受ける画角情報受信部31、照射範囲制御部33が設けてある。
【0043】
ズーム設定部23ではレンズ駆動装置101におけるズームレンズホルダ103の移動量を検知し、撮影画角演算部25ではズームレンズホルダ103の移動量から、図3に示すようなカメラの撮影画角を演算し、演算した撮影画角情報を画角情報記録部29から光照射制御部27の画角情報度受信部31に送信する。照射範囲制御部33では、撮影画角情報に基づいて、撮影画角よりも僅かに大きい光照射角度(照射角)、例えば、撮影画角よりも1度〜5度大きい角度になるように、照射レンズ支持体7を移動する。これにより、照射レンズ6は撮影画角に応じて照射角を変えるので、被写体を最適な光照射範囲で照らすことができる。
【0044】
次に、本発明の実施の形態に係る光照射装置1の作用及び効果について説明する。
カメラ4で撮影するときに光照射装置1を用いる場合、上述したように、ズーム設定部23によりズームレンズホルダ103が所定の撮影倍率位置へ移動すると、それに応じて画角演算部25がカメラの撮影画角を演算し、光照射装置1では照射範囲制御部33により撮影画角よりも僅かに大きい照射角となるように、照射レンズ支持体7を移動する。
この場合、図2に示すように、光照射装置1において、コイル15に通電することにより生じる電磁力により、マグネット13との間で推力Fが生じ、照射レンズ支持体7は前側スプリング9及び後側スプリング11の付勢力と釣り合う位置で停止する。
【0045】
その後、カメラ4のシャッタに連動して光源12に電流が供給されて光源12が光を発し、被写体に光を照射する。
すなわち、第1実施の形態によれば、図3に示すように、撮影画角に応じて照射レンズ6の位置を移動することにより照射範囲を拡大又は縮小することができる。
【0046】
本実施の形態によれば、光源12の光は照射レンズ6により集光する構成であるから、少ない消費電力で、被写体に対して所定の光量を得ることができ、光源12の消費電力を小さくできる。即ち、照射レンズ6をレンズの光軸方向に移動してカメラの撮影範囲に応じて光の照射範囲を拡大又は縮小するように変えるので、被写体Pの周囲に対する光の漏れを低減し且つ被写体Pに十分な光量を与えることができる。
【0047】
照射レンズ6をレンズの光軸方向に直線移動させる駆動手段は、コイル15とマグネット13とによる構成であるから構成が簡易であり、コイル15に通電する電流を制御するだけであるから駆動制御も容易にできる。
【0048】
光ズームカメラ4の光学ズームレンズ116の移動位置に基づいて、画角演算部25が演算した画角に応じて照射範囲制御部33によりレンズ支持体7を移動するので、カメラ撮影に連動した光照射範囲の制御ができる。
【0049】
次に、本発明の他の実施の形態について説明するが、以下に説明する他の実施形態において、上述した実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には、同一の符号を付してその部分の説明を省略し、以下の説明では、上述した実施の形態と主に異なる点を説明する。
【0050】
図8及び図9を参照して、本発明の第2実施の形態について説明する。この第2実施の形態では、上述の第1実施の形態にかかる照射レンズ支持体7に代えて、光源12を支持する光源支持体7aを用い、照射レンズ6はフレーム8に固定している。即ち、第2実施の形態では、第1実施の形態とは逆に照射レンズ6を固定し、光源12を光源支持体7aにより移動することで、照射角を変えて光の照射範囲の拡大又は縮小をする。
【0051】
この第2実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、光源12にはLEDを用いており照射レンズ6よりも軽いので、光源12を移動する本実施の形態によれば、照射レンズを移動する第1実施の形態よりも応答が早い。光源12に給電するには、前側スプリング9又は後側スプリング11の少なくとも一方を使うことができる。
【0052】
図10〜図12を参照して、本発明の第3実施の形態について説明する。この第3実施の形態では、光源12は固定体としてのベース5に設け、照射レンズ6はフレーム8に固定した。光源12の光を反射するリフレクタ19を設けており、リフレクタ19は照射レンズ6の後側に設け且つリフレクタ支持体7bは光軸方向に自在に移動する構成にしている。
光源12は被照射体とは反対方向に向けて光を照射する。リフレクタ19は被照射体に対して光源12を挟む位置に設けて光源12からの光を被照射体に向けて反射する。本実施の形態において、リフレクタ19は、凹面鏡とした。照射レンズ6は、凸レンズである。
【0053】
この第3実施の形態によれば、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、リフレクタ19はアルミニウム等で軽く作ることもできるので、リフレクタ支持対7bを移動する本実施の形態では、レンズ支持体7を移動する第1実施の形態に比較して照射範囲を拡大又は縮小する応答が早い。また、リフレクタ19と照射レンズ6との2つの部材で照射角を設定できるので、設計の自由度が高い。
【0054】
尚、本実施の形態において、リフレクタ19は凹面鏡としたが、発散角が小さい光源12を用いた場合は、凸面鏡としても構わない。また、リフレクタ19は、フレネルミラーとしても良い。また、リフレクタ19は単なる平面鏡としても良い。その場合は、照射レンズ6のみにより照射角を設定できる。軽量で配線の必要のないリフレクタ19がリフレクタ支持体7bに設けてあるので、軽量なリフレクタ支持体7bを移動するから応答が早い上にリフレクタ支持体7bの姿勢も安定しやすい。また、照射レンズ6は無くしても構わない。即ち、リフレクタ19のみにより被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小する。この場合、照射範囲を拡大又は縮小する応答が早い上に照射レンズ6が無い分軽量にすることができる。
【0055】
図13及び図14を参照して、本発明の第4実施の形態について説明する。この第4実施の形態では、照射レンズ6とリフレクタ19とをレンズ・リフレクタ支持体7cに固定して、レンズ・リフレクタ支持体7cを照射レンズ6の光軸X方向に移動する構成としている。
照射レンズ6は、レンズ本体6aと枠部6bとからなり、レンズ本体6aと枠部6bとは透明樹脂材を一体成形して製造されたものである。枠部6bとレンズ本体6aとの後側境目は凹み状のコーナ6cを形成している。
リフレクタ19は、光源12と照射レンズ6との間の空間を覆っており、光源12側の底部には光源12が配置される孔19aが形成されている。本実施の形態では、孔19aは光源12の外形よりも僅かに大きい寸法になっている。リフレクタ19の内面は、縦断面が放物線形状となる面に形成してあり、光源12から直接受けた光は照射レンズ6に向けて照射レンズ6の光軸と平行に反射するようになっている。
リフレクタ19の前側端19bは、照射レンズ6のレンズ本体6aと枠部6bとのコーナ6cに当接して接着剤で固定されている。
レンズ・リフレクタ支持体7cは、環状に形成してありリフレクタ19の外側面に当接して当接部を接着固定してある。レンズ・リフレクタ支持体7cの後側端にはコイル15が固定されている。コイル15は前側から見た平面視が四角形状を成している。
ヨーク3は、外周壁3aの各角部3dに対応する位置に内側壁3bが設けてあり、各内側壁3bの外周面にマグネット13が固定されている。即ち、図14に示すように、ヨーク3の外周壁3aとマグネット13との間にコイル15が配置されている。
尚、ヨーク3の外周には外枠22が設けてあり、ベース5の前面には、光源体10を載置する載置部材24が設けてある。
【0056】
この第4実施の形態によれば、第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
更に、光源12と照射レンズ6との間の空間は、リフレクタ19で覆っており、光源12から照射レンズ6に直接照射されなかった光をリフレクタ19で照射レンズに向けて反射させているので、光源12の集光効率が良い。
マグネット13はヨーク3の内側壁3bの外周面に固定しており、外周壁3aとマグネット13との間にコイル15を配置しているので、ヨーク3の外側にマグネット13の磁束が漏れるのを低減できる。
【0057】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、光照射装置1は、上述した実施の形態において、カメラ付き携帯電話におけるカメラのフラッシュとして用いたが、これに限らず、顕微鏡や投影装置等に用いてもよい。
光照射装置1には、照射レンズ支持体7の位置を検知する位置検知器を設けて、設定した光照射角の位置に照射レンズ支持体7があるか否かをフィードバック制御するようにしても良い。
第4実施の形態において、レンズ・リフレクタ支持体7cは、リフレクタ19に固定することに限らず、レンズ6の枠部6bに固定しても良い。また、レンズ・リフレクタ支持体7cにレンズ6とリフレクタ19の各々を個別に固定しても良い。
第4実施の形態において、コイル15、マグネット13及びヨーク3の形状と配置は、第1実施の形態と同様に構成したものでも良く、第1〜第3実施の形態において第4実施の形態のように構成するものであっても良い。
【符号の説明】
【0058】
1 光照射装置
3 ヨーク
6 照射レンズ
7 照射レンズ支持体
7a 光源支持体
7b リフレクタ支持体
7c レンズ・リフレクタ支持体
12 光源
13 マグネット
15 コイル
19 リフレクタ
101 レンズ駆動装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズを支持して照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた照射レンズ支持体と、照射レンズ支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は照射レンズ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により照射レンズ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項2】
光源と、固定体に設けてあり光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、光源を支持し光源を照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた光源支持体と、光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は光源支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項3】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共にリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を反射光の光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項4】
固定体に設けた光源と、固定体に設けて受けた光を被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズに対して光源を挟む位置に設けて光源の光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項5】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズと光源との間の空間を囲み、受けた光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、照射レンズとリフレクタとを一体に支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたレンズ・リフレクタ支持体と、レンズ・リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はレンズ・リフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりレンズ・リフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の光照射装置と、光学ズームレンズを有するズームカメラとを備え、ズームカメラは光学ズームレンズの移動により設定した倍率における撮影画角を演算し、光照射装置はズームカメラから受けた撮影画角情報に基づいて駆動手段を駆動することを特徴とするカメラ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のカメラ装置を搭載したことを特徴とするカメラ付きモバイル端末装置。
【請求項1】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズを支持して照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた照射レンズ支持体と、照射レンズ支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は照射レンズ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により照射レンズ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項2】
光源と、固定体に設けてあり光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、光源を支持し光源を照射レンズの光軸方向に移動自在に設けた光源支持体と、光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動する駆動手段とを備え、駆動手段は光源支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力により光源支持体を照射レンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項3】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共にリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を反射光の光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をリフレクタの反射光の光軸方向に向けて移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項4】
固定体に設けた光源と、固定体に設けて受けた光を被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズに対して光源を挟む位置に設けて光源の光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、リフレクタを支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたリフレクタ支持体と、リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はリフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりリフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項5】
固定体に設けた光源と、光源の光を受けて被照射体に向けて照射する照射レンズと、照射レンズと光源との間の空間を囲み、受けた光を照射レンズに向けて反射するリフレクタと、照射レンズとリフレクタとを一体に支持すると共に照射レンズの光軸方向に移動自在に設けたレンズ・リフレクタ支持体と、レンズ・リフレクタ支持体を照射レンズの光軸方向に向けて移動する駆動手段とを備え、駆動手段はレンズ・リフレクタ支持体の外周に沿って設けたコイルと、固定体に設けてコイルに対向配置したマグネットとを有し、コイルに通電したときの電磁力によりレンズ・リフレクタ支持体をレンズの光軸方向に移動することで、被照射体に対する照射範囲を拡大又は縮小することを特徴とする光照射装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の光照射装置と、光学ズームレンズを有するズームカメラとを備え、ズームカメラは光学ズームレンズの移動により設定した倍率における撮影画角を演算し、光照射装置はズームカメラから受けた撮影画角情報に基づいて駆動手段を駆動することを特徴とするカメラ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のカメラ装置を搭載したことを特徴とするカメラ付きモバイル端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−32810(P2012−32810A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148821(P2011−148821)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000131348)シコー株式会社 (168)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000131348)シコー株式会社 (168)
【Fターム(参考)】
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