説明

光輝性カード

【課題】 優れた光輝性を有するとともに、磁気テープを隠蔽し、かつ磁気記録の読取り特性を損なわないカードを提供する。
【解決手段】 本発明の光輝性カード1は、コアシートの外面に磁気テープ5がカードの外面になるように転写されたオーバーシート13を有し、当該オーバーシート13および磁気テープ5面に、シルクスクリーン印刷による隠蔽銀印刷層4と白色インキ印刷層3、およびラメ印刷層2が順次形成されていることを特徴とする。ラメ印刷層2の上に当該ラメ印刷層を部分的に隠蔽するオフセット印刷による印刷層が形成されていてもよい。
磁気テープ5には高分解能磁気材料を使用することが好ましく、ラメ印刷層2には、粒径25〜40μmのアルミ粉末を含有するシルクスクリーン用印刷インキにより印刷することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、社員証等に使用するカードに関するが、特には、独特の金属的な光輝感を有する光輝性カードに関する。この独特の光輝感は、「ラメ」または「ラメ感」とも言われるが、カード表面デザインの一部または全面に光輝性材料を用い、当該光輝性材料が効果的に光輝感を発揮できるように、印刷層を構成した光輝性カードに関する。
なお、「ラメ」は英語の「lame」のことで、元来は、金らん[金属糸を絹・毛などと共に織り込んだ織物]を意味する。
【背景技術】
【0002】
カード業界には、「プラチナカード」と称するプレミアムカードがあり、独特の光輝感と色調を有することから利用者の人気を集めている。
このカードは磁気テープのないカードであって、コアシートとオーバーシートの間に、いわゆる「ラメ印刷インキ」を印刷したものを見本とするものである。ところが、日本市場においてはカード最表面にJISII仕様の磁気テープを設けることが必要で、さらに意匠性の問題からこの磁気テープを印刷層で隠蔽したカードを提供する必要がある。磁気テープは、磁性粉の色から由来する黒又は茶系色を呈しており、カードデザインの自由度を制約するからである。
【0003】
したがって、「ラメ印刷インキ」を隠蔽カードに使用する場合は、磁気テープ上に印刷層を形成する必要があり、前記見本の仕様をそのままを採用することはできない。
さらに、磁気テープ上に印刷層を形成する都合上、磁気特性を考慮する必要もあり、使用できるインキ顔料の平均粒径やインキ膜厚に制限が生じ、見本どおりの特殊な金属的な光輝性や光輝感を再現できない問題があった。
【0004】
ここで、光輝感のあるカードの従来仕様について検討して見ることとする。
図5は、磁気テープのない光輝性カードの印刷仕様を示す図、図6は、磁気テープを有する他の光輝性カードの層構成を示す図、である。
図5の場合、上記見本に係わるカード仕様であるが、コアシート11とオーバーシート13の間に、ラメ印刷層2が設けられている。ここで、ラメ印刷層とは粗粒子状の金属材料等を含み光輝性を発現する印刷層をいうものとする。なお、化粧料等にもラメ剤が添加されるが、同様の光輝性効果を表現するものを幅広く使用している。
図5のように、磁気テープを設けない場合は、ラメ印刷層2をオーバーシート13の下にでき、隠蔽印刷も不要なので光輝性の発現は比較的に容易にできる。
【0005】
一方、図6のように、オーバーシート13に磁気テープ5を持たせる場合には、隠蔽銀印刷層4を設け、その上にラメ印刷層2を設けることになるが、このようにラメ印刷層2が最上層となる仕様では、独特の光輝感が得られなかった。光輝感をさらに高めるために、ラメ印刷層2の厚みを増やした場合、必要なラメ印刷層2の厚みは、15μm程度もの厚みにもする必要があり、それでも十分な輝度が得られない上に、磁気特性の読み取り性が低下することが認められている。
【0006】
ところで、このような光輝感を表現する先行技術には、特許文献1や特許文献2のようなものが検出されるが、本願に直接関係するものを見出すことはできない。
特許文献1は、カードの印刷層と保護層との間に光輝性のあるチップを挟みこんだことを特徴とするが、当該チップは、ホログラム箔を粉砕したものを使用するもので、本願のように金属粒子を使用するものと相違している。また、磁気テープを隠蔽することについても記載はしていない。特許文献2には、カード基材上に、透明樹脂中に光輝性顔料が分散された光輝性層が積層され、前記光輝性層上には、透明樹脂中に隠蔽性顔料を含有し、下層を隠蔽する画線部と非画線部とからなる隠蔽層パターン層が積層されたことを構成要素とするカード、が記載されているが、当該カードの目的は、カード表面に設けられた染料受容層の改ざんを防止しようとするものであって、本願の光輝性カードとは目的も構成も異にしている。
【0007】
特許文献3、特許文献4には、磁気記録層に隠蔽層を形成する記録媒体において、再生出力や分解能が低下しない磁気記録媒体について提案している。しかし、本願のように隠蔽層を形成するとともに、カードの光輝感を追求したものとは相違している。
【0008】
【特許文献1】特開平10−250268号公報
【特許文献2】特開2001−171272号公報
【特許文献3】特開2001−126241号公報
【特許文献4】特開2003−22516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、コアシートとオーバーシートからなるカードの当該オーバーシートに磁気テープを有する構成において、磁気テープを隠蔽する隠蔽印刷層上に光輝性印刷層を設けて十分な光輝感を発揮させることを研究して本発明の完成に至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明の要旨の第1は、コアシートの外面に磁気テープがカードの外面になるように転写されたオーバーシートを有し、当該オーバーシートおよび磁気テープ面に、シルクスクリーン印刷による隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層、およびラメ印刷層が順次形成されていることを特徴とする光輝性カード、にある。
【0011】
本発明の要旨の第2は、コアシートの外面に磁気テープがカードの外面になるように転写されたオーバーシートを有し、当該オーバーシートおよび磁気テープ面に、シルクスクリーン印刷による隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層、およびラメ印刷層が順次形成され、さらに当該ラメ印刷層を部分的に隠蔽するオフセット印刷による印刷層が形成されていることを特徴とする光輝性カード、にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光輝性カードは、カードの表面に磁気テープを有しながら、当該磁気テープを隠蔽し、さらにその隠蔽層上に、ラメ印刷層を設けてあるので十分な光輝感を発現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の光輝性カードについて、図面を参照して順次説明する。
図1は、本発明の光輝性カードの実施形態の層構成を示す図、図2は、他の光輝性カードの実施形態の層構成を示す図、図3は、ラメ印刷層に用いられるラメ銀の顕微鏡写真を示す図、図4は、通常の隠蔽銀の顕微鏡写真を示す図、である。
【0014】
本発明の光輝性カードは、図1のように、コアシート11,12を中心層に有し、その両面に透明オーバーシート13,14が積層されている。透明オーバーシート13,14は転写された磁気テープ5,6を備えるが、透明オーバーシート14側の磁気テープ6は必須のものではない。本発明の光輝性カード1は、コアシート11に磁気テープ5がカード外面になるように転写されたオーバーシート13を有し、当該オーバーシート13、および磁気テープ5面に、隠蔽印刷層4と白色インキ印刷層3を設け、磁気テープ5を隠蔽してからラメ印刷層2を設ける構成を対象とするからである。
また、コアシート11,12は2枚を用いる状態を図示しているが、2枚の合計厚みに相当する単層のコアシートであってもよい。
【0015】
透明オーバーシート13と磁気テープ5面には、シルクスクリーン印刷による隠蔽銀印刷層4が施こされ、当該隠蔽銀印刷層4面に白色インキ印刷層3が設けられる。
隠蔽銀印刷層4は、前記のように、磁気テープ5が本来的に有している黒又は茶系色の色を隠蔽するためのもので、通常の磁気カードにも一般的に行われる隠蔽印刷である。隠蔽銀印刷層4といっても実際には、金属アルミ粉末の入った印刷インキで印刷するものである。一般の隠蔽印刷用のアルミ粉末は、厚み1〜2μm以下のアルミ箔を粉砕したもので、平均粒径8〜10μm程度の微粒状の粉末が用いられる。ただし、ここにいう平均粒径とは、微粒粉末を平面的に投影した際の形状の大きさをいい、球状粒子の径であることを意味しない。後述するラメ印刷用のアルミ粉末の場合も同様である。
隠蔽銀印刷層4の膜厚は、乾燥後で2〜3μm程度となることが好ましい。2μm未満では十分な隠蔽効果が得られない場合がある。ただし、厚盛りに過ぎる場合は、磁気書き込み読み取り性に影響する。スクリーン印刷の場合は、メッシュの細かいスクリーンで印刷するのが好ましい。
【0016】
白色インキ印刷層3は、磁気テープ5を隠蔽する効果も有するが、カードが受ける外光を反射してラメ印刷層2の光輝性を高めることをも目的とするものである。白色インキ印刷層3の印刷には白色インキであっても比較的隠蔽濃度の高いインキの使用が好ましく、酸化チタンによる白色顔料が用いられる。
白色インキ印刷もシルクスクリーンによる印刷を行うのが好ましいが、オフセット印刷であっもよい。例えば、ザ・インクテック株式会社製の「UVカルトン転写用白」インキを2色重ねで印刷(厚み1μm×2度刷り)しても所定の効果が得られる。
白色インキ印刷層3の印刷膜厚は乾燥後で2〜4μm程度となることが好ましい。厚盛りに過ぎる場合は、磁気書き込みや読み取り性に影響する。スクリーン印刷の場合は、同様にメッシュの細かいスクリーンで印刷するのが好ましい。
【0017】
白色インキ印刷層3の上に、ラメ印刷層2を印刷する。当該ラメ印刷層が独特の光輝性を発揮する部分であるが、光輝性を高めるためには厚盛り印刷をすることが好ましいので、同様にシルクスクリーン印刷で印刷する。一般にスクリーン印刷では、スクリーンのメッシュ数が微細なほどインキの「のり」は薄くなる。ラメ印刷インキのアルミ粉粒径が大きいこともあり、スクリーン版も隠蔽銀印刷や白色印刷の場合よりも粗目のスクリーンメッシュを使用することが好ましい。
印刷インキには、粒径の大きい金属アルミをペースト状にしたものをビヒクル(バインダー)に溶いてインキ化して使用する。金属アルミの粒径としては、25〜40μm程度が好ましい。25μm未満では光輝感が十分でなく、40μm以上では粗粒にすぎて均一な印刷面が得られないからである。
【0018】
ラメ印刷層2の印刷膜厚は、厚めにすることが光輝性を高めるうえで好ましいが、厚すぎる場合は磁気ヘッドで読み取りする際の再生出力や分解能が低下する問題がある。
通常の隠蔽磁気カードで、1層だけの着色層である場合には、0.5〜5μm程度のインキ層の厚みであるが、本願の光輝性カードの場合、3層または4層のインキ層を形成する必要があり、合計厚みが10μm以上にもなるからである。
したがって、高分解能磁気テープとの組み合わせにおいても、ラメ印刷層2の印刷膜厚は、5〜6μmが限度であることが確認されている。
【0019】
本発明の光輝性カードでは、図2のように、ラメ印刷層2の上にオフセット印刷等により適宜な印刷層7を設けることができる。例えば、ラメ印刷層2を部分的に覗かせるように、真っ黒なベタ印刷等をすることもできる。その際、当該オフセット印刷による適宜な印刷層7の前に、オフセット印刷による部分的な白色印刷8を施しておくと、その部分だけラメ印刷の輝度を抑えられ、意匠性のバリエーションを豊富にできる。当該白色印刷がないとラメ印刷の輝度感を十分に抑えられない場合が生じる。
【0020】
(使用材料に関する実施形態)
ラメ印刷インキに使用する金属アルミ粉末は、通常の隠蔽銀印刷に使用するものよりは、大きな粒状のものが好ましい。粗粒のものが強い光輝性を生じるからである。
図3は、最大粒径30〜34μmのものをカード基材に印刷し、60倍に拡大して顕微鏡撮影したものである。同様にして撮影した図4の通常の隠蔽銀に比べて大きな粒径を有することが認められる。
【0021】
ラメ印刷インキ(他のスクリーンインキも同様)をシルクスクリーン印刷用インキにインキ化するためのバインダ(樹脂)としては、塩化ビニル・酢酸ビニ共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体や塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸共重合体、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル・アクリレート共重合体、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、等各種の樹脂が使用できる。
具体的には、(株)セイコーアドバンス製銀ペースト「606H」を使用したインキやザ・インクテック株式会社製銀ペースト「SPA650N」を使用したインキ等を使用できる。材料が異なるとインキ配合、印刷条件を同様にしても異なる色調や輝度感を与えるのが通常である。
【0022】
磁気テープ材料は、通常転写材料が用いられる。このものは薄いプラスチックシートに剥離可能に磁性材料を塗布または真空成膜し、カード基材に熱転写可能にしたものである。カード基材に熱圧をかけて転写した後、前記薄いプラスチックシートは剥離除去されるので磁性材料の磁気層は、カード基材に埋め込まれた状態になっている。
本発明のように厚みのある隠蔽層を介して、再生出力や分解能を低下させない磁気記録材料として、特許文献3、特許文献4等にも記載されるように、高角形比の6方晶系フェライト材料やバリウムフェライト材料を使用することが提案されている。本願の光輝性カードにおいても、このような高分解能磁気材料からなる転写テープを使用することが好ましい。
【0023】
一般に、20磁束反転/mmの記録密度における再生ヘッド出力信号の平均せん頭電圧は、記録密度以外をJISX6302(8.3.1)に示す条件と同一にして記録した記録・再生を行ったとき、8磁束反転/mmの場合の70%以上でなければならないとされている(JISX6302(8.3.2))。後述の実施例に使用した磁気テープ等であれば、当該規格の数値を満たすことができる。
【0024】
コアシートや透明オーバーシートの材料としては、ポリ塩化ビニルやPET−G(ポリエチレンテレフタレートにおけるエチレングリコール成分の一部をシクロヘキサンジメタノールで置換した共重合ポリエステル樹脂)、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、トリアセテートなどの樹脂が使用可能である。
コアシート11,12には隠蔽性を高める目的で白色顔料の充填されたものを用いることが多い。コアシアートの厚みは単層の場合は、0.54〜0.65mm程度、2層の場合は、0.27〜0.30mm程度となる。ただし、カードの全体厚みをISO7810(JISX6301)が規定する0.76±0.08mmとするため、用いるオーバーシート13,14の厚みによっても変わるので、適宜なものを選択して使用する。
【実施例1】
【0025】
図1、図2を参照して本発明の実施例を説明する。
コアシート11,12として、住友ベークライト株式会社製造の白色硬質塩化ビニルシート(「VSS3197」(厚み;0.28mm))の2枚を使用し、透明オーバーシート13,14として、太平化学株式会社製造の透明硬質塩化ビニルシート(「M1063」(厚み;0.10mm))の2枚を使用した。
【0026】
なお、透明オーバーシート13,14のカードの外面側となる面には、高分解能、高抗磁力のバリウムフェライト系材料を使用した大日本インキ株式会社製の「メモリディックT−1202」の磁気テープ5,6を予め転写したものである。
コアシート11,12とオーバーシート13,14の積層体を、クロムメッキ鋼板からなる鏡面板間に挟んで熱圧プレス(120°C、38.4kgf/cm2 、120秒)して、一体のカード基体にした。
【0027】
カード基体に対し、オーバーシート13の磁気テープ5転写面に、まず、以下の内容の隠蔽銀インキの印刷をシルクスクリーン印刷により行った。印刷条件は350メッシュ版を用い、乾燥後の膜厚が2μmとなるようにした。なお、隠蔽銀インキとは実際はアルミ粉体をバインダーに溶いて印刷インキ化したものである。
<隠蔽銀インキの内容>
品名;昭和インク株式会社製「VAHSNo.2シルバー」(バインダー;塩酢ビ系)
金属粒子;アルミ粉(平均粒径8μm)
アルミ粉添加量 バインダーに対して、10〜12質量%
【0028】
次に、隠蔽銀印刷層4の上に、以下の内容の白色インキ印刷層3の印刷をシルクスクリーン印刷により行った。印刷条件は350メッシュ版を用い、乾燥後の膜厚が3〜4μmとなるようにした。
<白色インキの内容>
品名;昭和インク株式会社製「VAHSホワイトコンク」(バインダー;塩酢ビ系)
顔料;酸化チタン(平均粒径約0.3μm)
酸化チタン添加量 バインダーに対して、40〜50質量%
【0029】
さらに、白色印刷の上に、以下の内容のラメ印刷インキの印刷をシルクスクリーン印刷により行った。印刷条件は200メッシュ版を用い、ラメ印刷層2の乾燥後の膜厚が5〜6μmとなるようにした(図1)。これにより、ラメ印刷層2がカードの外面に現れた光輝性カード1が得られた。
【0030】
<ラメ印刷インキの内容>
バインダー;昭和インク株式会社製「VAHSメジウム」(バインダー;塩酢ビ系)
顔料;(株)セイコーアドバンス製銀ペースト「606H」
金属粒子;アルミ粉(平均粒径30〜34μm)
配合比;銀ペースト:メジウム:溶剤=10:90:10
【実施例2】
【0031】
実施例1と同一のコアシートとオーバーシート材料を使用し、同一の隠蔽銀インキ、白色インキ、ラメ印刷インキを使用して、同一のシルクスクリーン印刷の条件によりラメ印刷インキの印刷までを行った。
この光輝性カードのラメ印刷部の一部を隠蔽するように、オフセット印刷による白色インキにより部分的な白色印刷8をした後、他の絵柄(適宜な印刷層7)をオフセット印刷により印刷した(図2参照)。
これにより、ラメ印刷層2がカードの一部に現れた光輝性カード1が得られた。
【0032】
実施例1、実施例2で得られた光輝性カード1は、独特の光輝感を有する審美性、意匠性の高いカードであった。また、通常の磁気リーダライタを用いて、磁気特性の低下なく書き込み読み取りできることが確認された。
本発明の光輝性カード1は、以上のほか、当該技術分野で用いられる各種の手段を形成してあっても勿論よい。例えば、必要な文字や説明等の印刷層、エンボス文字、署名のための筆記性層、箔押し等の手段である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の光輝性カードの実施形態の層構成を示す図である。
【図2】他の光輝性カードの実施形態の層構成を示す図である。
【図3】ラメ印刷層に用いられるラメ銀の顕微鏡写真を示す図である。
【図4】通常の隠蔽銀の顕微鏡写真を示す図である。
【図5】従来仕様の光輝性カードの層構成を示す図である。
【図6】磁気テープを有する他の光輝性カードの層構成を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 光輝性カード
2 ラメ印刷層
3 白色インキ印刷層
4 隠蔽銀印刷層
5,6 磁気テープ
7 適宜な印刷層
8 部分的な白色印刷
11,12 コアシート
13,14 オーバーシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアシートの外面に磁気テープがカードの外面になるように転写されたオーバーシートを有し、当該オーバーシートおよび磁気テープ面に、隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層、およびシルクスクリーン印刷によるラメ印刷層が順次形成されていることを特徴とする光輝性カード。
【請求項2】
コアシートの外面に磁気テープがカードの外面になるように転写されたオーバーシートを有し、当該オーバーシートおよび磁気テープ面に、隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層、およびシルクスクリーン印刷によるラメ印刷層が順次形成され、さらに当該ラメ印刷層を部分的に隠蔽するオフセット印刷による印刷層が形成されていることを特徴とする光輝性カード。
【請求項3】
オフセット印刷による印刷層が、ラメ印刷層面に印刷された部分的な白色印刷を含むことを特徴とする請求項2記載の光輝性カード。
【請求項4】
ラメ印刷層が、粒径25〜40μmのアルミ粉末を含有するシルクスクリーン用印刷インキにより印刷されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光輝性カード。
【請求項5】
隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層がシルクスクリーン印刷によりされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光輝性カード。
【請求項6】
隠蔽銀印刷層がシルクスクリーン印刷によりされ、白色インキ印刷層がオフセット印刷によりされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光輝性カード。
【請求項7】
磁気テープがバリウムフェライト材料を使用した高分解能磁気テープであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光輝性カード。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−200895(P2008−200895A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−36824(P2007−36824)
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】