光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法
【課題】光ファイバ支持器具から光ファイバが外れるおそれを低減することができる光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ支持器具2が筐体内に配置される光通信モジュールであって、光ファイバ支持器具2が、光ファイバ3を通す貫通孔20が形成された筒状の本体部21を備え、本体部21の周面部22に、貫通孔20に光ファイバ3を通す際に光ファイバ3が横切る隙間23が形成されており、本体部21の中心軸上の任意の点について、点の位置と、この点を通る中心軸に垂直な面における隙間23の位置と、の対応関係がこの任意の点とは異なる、中心軸上の他の点が存在する。
【解決手段】光ファイバ支持器具2が筐体内に配置される光通信モジュールであって、光ファイバ支持器具2が、光ファイバ3を通す貫通孔20が形成された筒状の本体部21を備え、本体部21の周面部22に、貫通孔20に光ファイバ3を通す際に光ファイバ3が横切る隙間23が形成されており、本体部21の中心軸上の任意の点について、点の位置と、この点を通る中心軸に垂直な面における隙間23の位置と、の対応関係がこの任意の点とは異なる、中心軸上の他の点が存在する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信モジュールには、光信号伝送を行う高周波光部品が複数搭載されており、これらの光部品の間や、光部品と外部装置との間は、光ファイバにより接続される。そして、このような光ファイバの配線経路を保持するための、光通信モジュールに配置される光ファイバ支持器具が存在する。
【0003】
図12は、光通信モジュール内に配置される従来の光ファイバ支持器具102の一例を示す斜視図である。図13は、図12に示す光ファイバ支持器具102の側面図である。図12に示すように、光ファイバ支持器具102は、例えば、光通信モジュールに搭載される基板111上に配置される。そして、光ファイバ支持器具102と基板111との間に生じる隙間123に光ファイバ103を通過させて、光ファイバ支持器具102と基板111とで囲まれる空間に光ファイバ103が通される。
【0004】
図12に示す光ファイバ支持器具102は、金属板を折り曲げることにより形成されている。そして、図12に示す光ファイバ支持器具102は、半田付けにより基板111に固定される板状の左端部126aと、左端部126aから基板111に対して斜め上の方向に延伸する板状の左斜め部126bと、左斜め部126bから基板111に沿った方向に延伸する板状の中央部126cと、中央部126cから斜め下の方向に延伸する板状の右斜め部126dと、右斜め部126dから基板111に沿った方向に延伸する板状の右端部126eと、を含んでいる。中央部126cは、左端部126aおよび右端部126eよりも基板111に対する鉛直方向の位置が高くなるよう配置されている。
【0005】
図12に示す光ファイバ支持器具102では、左斜め部126bの左端部126aから中央部126cへと向かう方向の長さが、右斜め部126dの中央部126cから右端部126eへ向かう方向の長さよりも長くなっているので、右端部126eと基板111との間に隙間123が生じることとなる。そして、光ファイバ103の配置を行う作業者は、この隙間123に光ファイバ103を通過させて、光ファイバ支持器具102の左斜め部126b、中央部126c、右斜め部126d、及び、光通信モジュールの基板111で囲まれる空間内に光ファイバ103を配置する。
【0006】
図14は、図12に示す光ファイバ支持器具102に光ファイバ103が通される様子の一例を示す図である。図14に示すように、光ファイバ支持器具102の側方から光ファイバ103を挿入することによって、光ファイバ支持器具102の下をくぐるようにして、光ファイバ103が光通信モジュール内に配置される。このようにして、図12に示す光ファイバ支持器具102によって、光通信モジュール内における光ファイバ103の配線経路を保持することができる。
【0007】
なお、特許文献1には、プリント基板の掛止片に平形ケーブルを掛止する保持方法に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−284290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図12に示すような従来の光ファイバ支持器具102では、光ファイバ103の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ103が移動した際に、右端部126eと基板111との間の隙間123を通って光ファイバ103が光ファイバ支持器具102から外れてしまうおそれがあった。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、光ファイバ支持器具から光ファイバが外れるおそれを低減することができる光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る光通信モジュールは、光ファイバ支持器具が筐体内に配置される光通信モジュールであって、前記光ファイバ支持器具が、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る光ファイバ支持器具は、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、光ファイバが本体部の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバの延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバが移動しても、本体部の周面部にひっかかるので、光ファイバ支持器具から光ファイバが外れるおそれを低減することができる。
【0014】
本発明の一態様では、前記光ファイバ支持器具が、当該光ファイバ支持器具が配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置されることを特徴とする。この態様によれば、光ファイバを配線する工数を削減することができる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記本体部の底面部に、前記光ファイバ支持器具を固定する固定部材を通す、前記貫通孔と外部とをつなぐ第1の開口部が形成されていることを特徴とする。この態様によれば、固定部材を光ファイバ支持器具に通す際に、光ファイバ支持器具に開口部を設ける手間を省くことができる。
【0016】
この態様では、前記第1の開口部に対向する位置に、前記固定部材を前記第1の開口部に通す道具が挿入される、前記貫通孔と外部とをつなぐ第2の開口部が形成されていてもよい。こうすれば、第1の開口部に固定部材を通しやすくなる。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記本体部の一部の前記中心軸に沿う方向の長さが、前記本体部の他の部分の前記中心軸に沿う方向の長さより短いことを特徴とする。この態様によれば、光ファイバ支持器具を折り曲げることを容易に行うことができる。
【0018】
この態様では、前記本体部が、前記本体部の一部において前記中心軸側に折り曲げられて形成されていてもよい。こうすれば、光ファイバが光ファイバ支持器具から外れるおそれをさらに低減することができる。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記隙間が直線に沿って前記本体部に形成されていることを特徴とする。この態様によれば、隙間に光ファイバを通しやすくなる。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記本体部の重心を通る鉛直方向の直線が、前記光ファイバ支持器具と当該光ファイバ支持器具が配置される面とが接する領域と交差することを特徴とする。この態様によれば、光ファイバ支持器具が倒れるおそれを低減することができる。
【0021】
また、本発明に係る光ファイバ配線方法は、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する光ファイバ支持器具を、配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸の方向とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置する工程と、前記隙間に光ファイバを通過させることで前記貫通孔に光ファイバを通す工程と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る光通信モジュール内に光ファイバ支持器具及び光ファイバが配置されている様子の概略の一例を示す概略外観図である。
【図2】本発明の一実施形態における光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す光ファイバ支持器具のIII−III線断面図である。
【図4】図2に示す光ファイバ支持器具のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光通信モジュールにおいて光ファイバを配線する工程の一例を示すフロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の貫通孔に光ファイバが配置されている様子の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の隙間を光ファイバが通過する様子の一例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具に光ファイバが通される様子の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の周面が折り曲げられる様子の一例を示す図である。
【図10】本発明の別の実施形態に係る光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図11】本発明のさらに別の実施形態に係る光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図12】従来の光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図13】図12に示す従来の光ファイバ支持器具の一例を示す側面図である。
【図14】図12に示す従来の光ファイバ支持器具に光ファイバが通される様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係る光通信モジュール1内に光ファイバ支持器具2及び光ファイバ3が配置されている様子(光通信モジュール1の筐体10に蓋がされていない状態での様子)の概略の一例を示す概略外観図である。
【0025】
図1に示す光通信モジュール1では、筐体10の底面上に基板11(例えば、プリント基板)が配置されることにより、基板11が筐体10内に納められている。基板11上には、光ファイバ支持器具2、信号処理を行う部品12、等が搭載されている。そして、基板11には、孔が形成されており、この孔に高周波光部品13が嵌め込まれている。そして、高周波光部品13は、光通信モジュール1の筐体10の底面にねじ止めにより固定されている。
【0026】
そして、光通信モジュール1の筐体10の側面や、高周波光部品13の側面には、光ファイバ3を接続するためのコネクタ部14が設けられている。図1に示すコネクタ部14は、先細にテーパ加工された略円筒形状をしている。筐体10内では、高周波光部品13間は光ファイバ3によって接続されている。すなわち、筐体10内には、高周波光部品13間を接続するための光ファイバ3が配線されている。そして、光ファイバ3は、筐体10内において、光ファイバ支持器具2が配置されている位置を通るよう配線されている。また、光ファイバ3は、光通信モジュール1の筐体10の側面のコネクタ部14を経由して、筐体10の外部まで配線されている。このようにして、光通信モジュール1は、外部と光信号の通信を行うことができる。なお、筐体10の裏面には、外部と電気信号の通信を行うための外部接続用高周波コネクタ(図示せず)が設けられている。
【0027】
このように、本実施形態に係る光通信モジュール1では、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2に通すことにより、光ファイバ3が筐体10の蓋と高周波光部品13との間や、光ファイバ3が筐体10の蓋と高周波光部品13との間に挟まったり、光ファイバ3の曲率半径が部品仕様以下となったりしないよう、光ファイバ3の配線経路が保持されている。
【0028】
図2は、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2の一例を示す斜視図である。図3は、図2に示す光ファイバ支持器具2のIII−III線断面図である。図4は、図2に示す光ファイバ支持器具2のIV−IV線断面図である。図2に示すように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2は、手前側から奥側へと貫通する貫通孔20が形成された本体部21を備えている。本体部21は、断面が角丸の略四角形であり、中心軸が基板11の上面の方向に対応している(例えば、基板11の上面の方向に沿っている)横向きの筒状の形状をしている。図2に示すように、光ファイバ3は、光ファイバ支持器具2の本体部21の中心軸に沿って配置される。そして、III−III線断面もIV−IV線断面も、本体部21の中心軸に対して垂直な面である。
【0029】
光ファイバ支持器具2の本体部21は、4つの周面部22(底面部22a、左側面部22b、右側面部22c、及び、上面部22d)を含んで構成されている。底面部22aは、光ファイバ支持器具2が配置される基板11の上面と接触する。左側面部22bは鉛直方向上向きに延伸しており、左側面部22bの下辺は、図2における手前から奥に向かう方向から見て、底面部22aの左辺と接続されている。右側面部22cも鉛直方向上向きに延伸しており、右側面部22cの下辺は、図2における手前から奥に向かう方向から見て、底面部22aの右辺と接続されている。
【0030】
上面部22dは、基板11の上面に沿った方向に延伸している。上面部22dの左辺は、左側面部22bの上辺と接続されており、上面部22dの右辺は、右側面部22cの上辺と接続されている。
【0031】
そして、上面部22dには、光ファイバ支持器具2の貫通孔20に光ファイバ3を通す際に光ファイバ3が横切る隙間23が形成されている。図2の例では、幅が0.3mm〜3mm程度の切り込みである隙間23が上面部22dに形成されている。このように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2は、基板11の上面から離れる向きを向くよう隙間23が向くよう基板11に配置されている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、隙間23の延伸方向と、本体部21の中心軸に対して垂直な面とのなす角が、15度から75度の範囲内となるよう隙間23が直線に沿って上面部22dに形成されている。
【0032】
左側面部22bから上面部22dの隙間23より左側の部分にかけて、図2における手前側に切り欠き24が形成されている。そして、左側面部22bの、本体部21の中心軸に沿った長さは、右側面部22cや、底面部22aや、上面部22dの隙間23よりも右の部分の、本体部21の中心軸に沿った長さよりも短く(例えば、1/4〜3/4程度の長さに)なっている。
【0033】
底面部22aの中央には、貫通孔20と外部とをつなぐ、断面が円形である第1開口部25−1が形成されている。そして、上面部22dの、第1開口部25−1に対向する位置には、貫通孔20と外部とをつなぐ、断面が円形である第2開口部25−2が形成されている。なお、図2に示す光ファイバ支持器具2では、隙間23が形成されている領域の一部と第2開口部25−2が形成されている領域の一部とが重複している。
【0034】
図2に示す光ファイバ支持器具2の本体部21は、金属により構成されている。特に、底面部22aは、平坦な金属により構成されている。もちろん、光ファイバ支持器具2は、金属以外の材料により構成されていてもよい。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の底面部22aの面積が、本体部21の上面部22dの面積(本体部21の上面部22dの、隙間23を挟んだ各領域の面積の和)の約1.05倍以上となるよう、隙間23や第1開口部25−1や第2開口部25−2や左側面部22bの切り欠き24が形成されている。
【0035】
ここで、本実施形態に係る光通信モジュール1において、筐体10内に光ファイバ3を配線する工程の一例を図5に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0036】
まず、半田ペーストが表面上に塗布された、孔が形成された基板11に、信号処理を行う部品12及び光ファイバ支持器具2を自動マウンタより搭載する(S101)。そして、基板リフロー炉を用いて、部品12及び光ファイバ支持器具2を基板11に半田付けする(S102)。そして、基板11を筐体10にねじ止めするとともに、基板11に形成された孔に高周波光部品13を嵌め込み、高周波光部品13を筐体10にねじ止めする(S103)。そして、光ファイバ3を配線経路に沿って光ファイバ支持器具2の上方に配置する(S104)。そして、複数の光ファイバ支持器具2の隙間23をまとめて通すことで、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2の本体部21の貫通孔20に通す(S105)。そして、筐体10に蓋を被せる(S106)。このようにして、光ファイバ3が筐体10内の所定の位置に配線される。
【0037】
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、III−III線断面における隙間23と、IV−IV線断面における隙間23と、が互いに重ならない位置関係となっている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、例えば、正面から見える隙間23の位置と、背面から見える隙間23の位置とが、正面からの透視図で見たときに重ならない位置にある。そのため、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面部22にひっかかる。
【0038】
また、本実施形態に係る光ファイバ3は弾性体により被覆されている。そのため、光ファイバ3が本体部21の貫通孔20に通され、配線経路が定まった後は、図6に示すように、光ファイバ3自身の弾性力により、光ファイバ3の位置が、底面部22aと上面部22dとの間の空間に保たれ、光ファイバ3の延伸方向は、本体部21の中心軸の方向からほとんど変化しない。このようにして、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、光ファイバ3が光ファイバ支持器具2から外れるおそれを低減することができる。
【0039】
そして、図7に示すように、隙間23の延伸方向に沿うように光ファイバ3を延伸させて、その延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3を移動させると、光ファイバ3に隙間23を横切らせることができるので、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2によれば、光ファイバ3を貫通孔20に通したり、光ファイバ3を貫通孔20から外したりすることが作業者にとって容易となる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、隙間23が上面部22dに形成されているので、図8に示すように、作業者は光ファイバ支持器具2に光ファイバ3を上方から挿入して、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通すことができる。そのため、複数の光ファイバ支持器具2にまとめて光ファイバ3を挿入することができ、光通信モジュール1の組み立て工数を削減することができる。
【0041】
また、従来の光ファイバ支持器具102では、光ファイバ支持器具102の側方から光ファイバ103を挿入するので、光ファイバ103が基板111の上面に沿った方向(例えば、水平方向)に引っ張られ、光ファイバ103の曲率半径が小さくなる箇所が生じることがあった(図14参照)。また、光ファイバ103の配線形状を整えるために光ファイバ103を基板111の上面に沿った方向(例えば、水平方向)に移動させて位置合わせを行う必要があった。一方、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2が配置された光通信モジュール1では、図8に示すように、光ファイバ3の配線形状を保ったまま上方から光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通すことができる。そのため、光ファイバ3の曲率半径が小さくなるおそれが低減される。また、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2の貫通孔20に通した後に光ファイバ3の配線経路を調整する工数を削減することもできる。
【0042】
また、従来の光ファイバ支持器具102では、右端部126eと基板111との間の隙間が光ファイバ103の直径の1.1倍程度であり、光ファイバ103を側方から挿入する必要があるので、作業者は光ファイバ103が挿入される様子を見ることが困難であり、光ファイバ103の挿入の際の位置合わせに工数がかかっていた(図12及び図13参照)。一方、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2を備えた光通信モジュール1では、光ファイバ3を上方から本体部21の貫通孔20に通すことができるので、作業者は光ファイバ3が挿入される様子が見やすく、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通す際の位置合わせが容易となり、光通信モジュール1の組み立て工数を削減することができる。
【0043】
本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21に形成されている第1開口部25−1を、光ファイバ支持器具2を基板11や筐体10に固定する固定部材を通す孔(例えば、ねじ止めする際のねじ穴)として利用することができる。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、ねじ止めの際に、本体部21に形成されている第2開口部25−2を、固定部材を第1開口部25−1に通す道具(例えば、ドライバ)を挿入するための孔として利用することができる。
【0044】
本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、左側面部22bの、本体部21の中心軸に沿った長さが、右側面部22cや、底面部22aや、上面部22dの隙間23よりも右の部分の、本体部21の中心軸に沿った長さよりも短くなっているので、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)の曲げ剛性が低くなっている。そのため、図9に示すように、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)を軸に、左側面部22bや上面部22dの隙間23よりも左の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることを容易に行うことができる。
【0045】
そして、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に挿入して、配線経路が定まった後に、光ファイバ支持器具2を上述のように折り曲げると、光ファイバ3が光ファイバ支持器具2から外れるおそれをさらに低減することができる。
【0046】
また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の重心を通る鉛直方向の直線が、底面部22aと交差している。そのため、光ファイバ支持器具2は安定して自立し、倒れにくくなっている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の底面部22aの面積が、本体部21の上面部22dの、隙間23より左側の部分の面積と隙間23より右側の部分の面積との和の約1.05倍以上となっており、本体部21の重心の位置が比較的低くなるので、光ファイバ支持器具2はより安定する。このようにして、光ファイバ支持器具2を自動マウンタにより基板11に搭載する際や、基板リフロー炉を用いて光ファイバ支持器具2を基板11に半田付けする際における、光ファイバ支持器具2が倒れるおそれを低減することができる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0048】
例えば、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)と右側面部22cの下辺(底面部22aの右辺)の両方が他の部分よりも細くなっていてもよい。そして、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)を軸に、左側面部22bや上面部22dの隙間23よりも左の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることができ、さらに、右側面部22cの下辺(底面部22aの右辺)を軸に、右側面部22cや上面部22dの隙間23よりも右の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることができるようになっていてもよい。
【0049】
また、例えば、図10に示す光ファイバ支持器具2のように、上面部22dが、爪型の2つの部材から構成され、蛇行する隙間23が形成されていてもよい。このように、光ファイバ支持器具2の本体部21は、直線に沿って隙間23が形成されていなくてもよい。また、例えば、図11に示す光ファイバ支持器具2のように、上面部22dとは異なる周面部22(図11の例では右側面部22c)に隙間23が形成されていてもよい。
【0050】
図10、図11に示す光ファイバ支持器具2についても、本体部21の中心軸上の任意の点について、点の位置と、その点を通る中心軸に垂直な面における隙間23の位置と、の対応関係が異なる、中心軸上の他の点が存在するようになっているので、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面にひっかかる。
【0051】
また、例えば、光ファイバ支持器具2が、本体部の径方向の長さが中心軸上の位置によって異なっていても、本体部21の中心軸上の任意の点について、本体部21に形成されている隙間23の、所定の方向に対する角度の範囲が異なる、中心軸上の他の点が存在すれば、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面にひっかかる。
【0052】
また、図10、図11に示すように、光ファイバ支持器具2には、切り欠き24や第1開口部25−1や第2開口部25−2が形成されていなくてもよい。また、本体部21の断面の形状は上述の光ファイバ支持器具2には限定されない。例えば、本体部21の断面の形状は、例えば、円形でも構わない。
【符号の説明】
【0053】
1 光通信モジュール、2 光ファイバ支持器具、3 光ファイバ、10 筐体、11 基板、12 部品、13 高周波光部品、14 コネクタ部、20 貫通孔、21 本体部、22 周面部、22a 底面部、22b 左側面部、22c 右側面部、22d 上面部、23 隙間、24 切り欠き、25−1 第1開口部、25−2 第2開口部、102 光ファイバ支持器具、103 光ファイバ、111 基板、123 隙間、126a 左端部、126b 左斜め部、126c 中央部、126d 右斜め部、126e 右端部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信モジュールには、光信号伝送を行う高周波光部品が複数搭載されており、これらの光部品の間や、光部品と外部装置との間は、光ファイバにより接続される。そして、このような光ファイバの配線経路を保持するための、光通信モジュールに配置される光ファイバ支持器具が存在する。
【0003】
図12は、光通信モジュール内に配置される従来の光ファイバ支持器具102の一例を示す斜視図である。図13は、図12に示す光ファイバ支持器具102の側面図である。図12に示すように、光ファイバ支持器具102は、例えば、光通信モジュールに搭載される基板111上に配置される。そして、光ファイバ支持器具102と基板111との間に生じる隙間123に光ファイバ103を通過させて、光ファイバ支持器具102と基板111とで囲まれる空間に光ファイバ103が通される。
【0004】
図12に示す光ファイバ支持器具102は、金属板を折り曲げることにより形成されている。そして、図12に示す光ファイバ支持器具102は、半田付けにより基板111に固定される板状の左端部126aと、左端部126aから基板111に対して斜め上の方向に延伸する板状の左斜め部126bと、左斜め部126bから基板111に沿った方向に延伸する板状の中央部126cと、中央部126cから斜め下の方向に延伸する板状の右斜め部126dと、右斜め部126dから基板111に沿った方向に延伸する板状の右端部126eと、を含んでいる。中央部126cは、左端部126aおよび右端部126eよりも基板111に対する鉛直方向の位置が高くなるよう配置されている。
【0005】
図12に示す光ファイバ支持器具102では、左斜め部126bの左端部126aから中央部126cへと向かう方向の長さが、右斜め部126dの中央部126cから右端部126eへ向かう方向の長さよりも長くなっているので、右端部126eと基板111との間に隙間123が生じることとなる。そして、光ファイバ103の配置を行う作業者は、この隙間123に光ファイバ103を通過させて、光ファイバ支持器具102の左斜め部126b、中央部126c、右斜め部126d、及び、光通信モジュールの基板111で囲まれる空間内に光ファイバ103を配置する。
【0006】
図14は、図12に示す光ファイバ支持器具102に光ファイバ103が通される様子の一例を示す図である。図14に示すように、光ファイバ支持器具102の側方から光ファイバ103を挿入することによって、光ファイバ支持器具102の下をくぐるようにして、光ファイバ103が光通信モジュール内に配置される。このようにして、図12に示す光ファイバ支持器具102によって、光通信モジュール内における光ファイバ103の配線経路を保持することができる。
【0007】
なお、特許文献1には、プリント基板の掛止片に平形ケーブルを掛止する保持方法に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−284290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図12に示すような従来の光ファイバ支持器具102では、光ファイバ103の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ103が移動した際に、右端部126eと基板111との間の隙間123を通って光ファイバ103が光ファイバ支持器具102から外れてしまうおそれがあった。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、光ファイバ支持器具から光ファイバが外れるおそれを低減することができる光通信モジュール、光ファイバ支持器具及び光ファイバ配線方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る光通信モジュールは、光ファイバ支持器具が筐体内に配置される光通信モジュールであって、前記光ファイバ支持器具が、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る光ファイバ支持器具は、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、光ファイバが本体部の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバの延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバが移動しても、本体部の周面部にひっかかるので、光ファイバ支持器具から光ファイバが外れるおそれを低減することができる。
【0014】
本発明の一態様では、前記光ファイバ支持器具が、当該光ファイバ支持器具が配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置されることを特徴とする。この態様によれば、光ファイバを配線する工数を削減することができる。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記本体部の底面部に、前記光ファイバ支持器具を固定する固定部材を通す、前記貫通孔と外部とをつなぐ第1の開口部が形成されていることを特徴とする。この態様によれば、固定部材を光ファイバ支持器具に通す際に、光ファイバ支持器具に開口部を設ける手間を省くことができる。
【0016】
この態様では、前記第1の開口部に対向する位置に、前記固定部材を前記第1の開口部に通す道具が挿入される、前記貫通孔と外部とをつなぐ第2の開口部が形成されていてもよい。こうすれば、第1の開口部に固定部材を通しやすくなる。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記本体部の一部の前記中心軸に沿う方向の長さが、前記本体部の他の部分の前記中心軸に沿う方向の長さより短いことを特徴とする。この態様によれば、光ファイバ支持器具を折り曲げることを容易に行うことができる。
【0018】
この態様では、前記本体部が、前記本体部の一部において前記中心軸側に折り曲げられて形成されていてもよい。こうすれば、光ファイバが光ファイバ支持器具から外れるおそれをさらに低減することができる。
【0019】
また、本発明の一態様では、前記隙間が直線に沿って前記本体部に形成されていることを特徴とする。この態様によれば、隙間に光ファイバを通しやすくなる。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記本体部の重心を通る鉛直方向の直線が、前記光ファイバ支持器具と当該光ファイバ支持器具が配置される面とが接する領域と交差することを特徴とする。この態様によれば、光ファイバ支持器具が倒れるおそれを低減することができる。
【0021】
また、本発明に係る光ファイバ配線方法は、光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する光ファイバ支持器具を、配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸の方向とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置する工程と、前記隙間に光ファイバを通過させることで前記貫通孔に光ファイバを通す工程と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る光通信モジュール内に光ファイバ支持器具及び光ファイバが配置されている様子の概略の一例を示す概略外観図である。
【図2】本発明の一実施形態における光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す光ファイバ支持器具のIII−III線断面図である。
【図4】図2に示す光ファイバ支持器具のIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る光通信モジュールにおいて光ファイバを配線する工程の一例を示すフロー図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の貫通孔に光ファイバが配置されている様子の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の隙間を光ファイバが通過する様子の一例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具に光ファイバが通される様子の一例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る光ファイバ支持器具の周面が折り曲げられる様子の一例を示す図である。
【図10】本発明の別の実施形態に係る光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図11】本発明のさらに別の実施形態に係る光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図12】従来の光ファイバ支持器具の一例を示す斜視図である。
【図13】図12に示す従来の光ファイバ支持器具の一例を示す側面図である。
【図14】図12に示す従来の光ファイバ支持器具に光ファイバが通される様子の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係る光通信モジュール1内に光ファイバ支持器具2及び光ファイバ3が配置されている様子(光通信モジュール1の筐体10に蓋がされていない状態での様子)の概略の一例を示す概略外観図である。
【0025】
図1に示す光通信モジュール1では、筐体10の底面上に基板11(例えば、プリント基板)が配置されることにより、基板11が筐体10内に納められている。基板11上には、光ファイバ支持器具2、信号処理を行う部品12、等が搭載されている。そして、基板11には、孔が形成されており、この孔に高周波光部品13が嵌め込まれている。そして、高周波光部品13は、光通信モジュール1の筐体10の底面にねじ止めにより固定されている。
【0026】
そして、光通信モジュール1の筐体10の側面や、高周波光部品13の側面には、光ファイバ3を接続するためのコネクタ部14が設けられている。図1に示すコネクタ部14は、先細にテーパ加工された略円筒形状をしている。筐体10内では、高周波光部品13間は光ファイバ3によって接続されている。すなわち、筐体10内には、高周波光部品13間を接続するための光ファイバ3が配線されている。そして、光ファイバ3は、筐体10内において、光ファイバ支持器具2が配置されている位置を通るよう配線されている。また、光ファイバ3は、光通信モジュール1の筐体10の側面のコネクタ部14を経由して、筐体10の外部まで配線されている。このようにして、光通信モジュール1は、外部と光信号の通信を行うことができる。なお、筐体10の裏面には、外部と電気信号の通信を行うための外部接続用高周波コネクタ(図示せず)が設けられている。
【0027】
このように、本実施形態に係る光通信モジュール1では、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2に通すことにより、光ファイバ3が筐体10の蓋と高周波光部品13との間や、光ファイバ3が筐体10の蓋と高周波光部品13との間に挟まったり、光ファイバ3の曲率半径が部品仕様以下となったりしないよう、光ファイバ3の配線経路が保持されている。
【0028】
図2は、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2の一例を示す斜視図である。図3は、図2に示す光ファイバ支持器具2のIII−III線断面図である。図4は、図2に示す光ファイバ支持器具2のIV−IV線断面図である。図2に示すように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2は、手前側から奥側へと貫通する貫通孔20が形成された本体部21を備えている。本体部21は、断面が角丸の略四角形であり、中心軸が基板11の上面の方向に対応している(例えば、基板11の上面の方向に沿っている)横向きの筒状の形状をしている。図2に示すように、光ファイバ3は、光ファイバ支持器具2の本体部21の中心軸に沿って配置される。そして、III−III線断面もIV−IV線断面も、本体部21の中心軸に対して垂直な面である。
【0029】
光ファイバ支持器具2の本体部21は、4つの周面部22(底面部22a、左側面部22b、右側面部22c、及び、上面部22d)を含んで構成されている。底面部22aは、光ファイバ支持器具2が配置される基板11の上面と接触する。左側面部22bは鉛直方向上向きに延伸しており、左側面部22bの下辺は、図2における手前から奥に向かう方向から見て、底面部22aの左辺と接続されている。右側面部22cも鉛直方向上向きに延伸しており、右側面部22cの下辺は、図2における手前から奥に向かう方向から見て、底面部22aの右辺と接続されている。
【0030】
上面部22dは、基板11の上面に沿った方向に延伸している。上面部22dの左辺は、左側面部22bの上辺と接続されており、上面部22dの右辺は、右側面部22cの上辺と接続されている。
【0031】
そして、上面部22dには、光ファイバ支持器具2の貫通孔20に光ファイバ3を通す際に光ファイバ3が横切る隙間23が形成されている。図2の例では、幅が0.3mm〜3mm程度の切り込みである隙間23が上面部22dに形成されている。このように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2は、基板11の上面から離れる向きを向くよう隙間23が向くよう基板11に配置されている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、隙間23の延伸方向と、本体部21の中心軸に対して垂直な面とのなす角が、15度から75度の範囲内となるよう隙間23が直線に沿って上面部22dに形成されている。
【0032】
左側面部22bから上面部22dの隙間23より左側の部分にかけて、図2における手前側に切り欠き24が形成されている。そして、左側面部22bの、本体部21の中心軸に沿った長さは、右側面部22cや、底面部22aや、上面部22dの隙間23よりも右の部分の、本体部21の中心軸に沿った長さよりも短く(例えば、1/4〜3/4程度の長さに)なっている。
【0033】
底面部22aの中央には、貫通孔20と外部とをつなぐ、断面が円形である第1開口部25−1が形成されている。そして、上面部22dの、第1開口部25−1に対向する位置には、貫通孔20と外部とをつなぐ、断面が円形である第2開口部25−2が形成されている。なお、図2に示す光ファイバ支持器具2では、隙間23が形成されている領域の一部と第2開口部25−2が形成されている領域の一部とが重複している。
【0034】
図2に示す光ファイバ支持器具2の本体部21は、金属により構成されている。特に、底面部22aは、平坦な金属により構成されている。もちろん、光ファイバ支持器具2は、金属以外の材料により構成されていてもよい。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の底面部22aの面積が、本体部21の上面部22dの面積(本体部21の上面部22dの、隙間23を挟んだ各領域の面積の和)の約1.05倍以上となるよう、隙間23や第1開口部25−1や第2開口部25−2や左側面部22bの切り欠き24が形成されている。
【0035】
ここで、本実施形態に係る光通信モジュール1において、筐体10内に光ファイバ3を配線する工程の一例を図5に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0036】
まず、半田ペーストが表面上に塗布された、孔が形成された基板11に、信号処理を行う部品12及び光ファイバ支持器具2を自動マウンタより搭載する(S101)。そして、基板リフロー炉を用いて、部品12及び光ファイバ支持器具2を基板11に半田付けする(S102)。そして、基板11を筐体10にねじ止めするとともに、基板11に形成された孔に高周波光部品13を嵌め込み、高周波光部品13を筐体10にねじ止めする(S103)。そして、光ファイバ3を配線経路に沿って光ファイバ支持器具2の上方に配置する(S104)。そして、複数の光ファイバ支持器具2の隙間23をまとめて通すことで、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2の本体部21の貫通孔20に通す(S105)。そして、筐体10に蓋を被せる(S106)。このようにして、光ファイバ3が筐体10内の所定の位置に配線される。
【0037】
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、III−III線断面における隙間23と、IV−IV線断面における隙間23と、が互いに重ならない位置関係となっている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、例えば、正面から見える隙間23の位置と、背面から見える隙間23の位置とが、正面からの透視図で見たときに重ならない位置にある。そのため、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面部22にひっかかる。
【0038】
また、本実施形態に係る光ファイバ3は弾性体により被覆されている。そのため、光ファイバ3が本体部21の貫通孔20に通され、配線経路が定まった後は、図6に示すように、光ファイバ3自身の弾性力により、光ファイバ3の位置が、底面部22aと上面部22dとの間の空間に保たれ、光ファイバ3の延伸方向は、本体部21の中心軸の方向からほとんど変化しない。このようにして、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、光ファイバ3が光ファイバ支持器具2から外れるおそれを低減することができる。
【0039】
そして、図7に示すように、隙間23の延伸方向に沿うように光ファイバ3を延伸させて、その延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3を移動させると、光ファイバ3に隙間23を横切らせることができるので、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2によれば、光ファイバ3を貫通孔20に通したり、光ファイバ3を貫通孔20から外したりすることが作業者にとって容易となる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、隙間23が上面部22dに形成されているので、図8に示すように、作業者は光ファイバ支持器具2に光ファイバ3を上方から挿入して、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通すことができる。そのため、複数の光ファイバ支持器具2にまとめて光ファイバ3を挿入することができ、光通信モジュール1の組み立て工数を削減することができる。
【0041】
また、従来の光ファイバ支持器具102では、光ファイバ支持器具102の側方から光ファイバ103を挿入するので、光ファイバ103が基板111の上面に沿った方向(例えば、水平方向)に引っ張られ、光ファイバ103の曲率半径が小さくなる箇所が生じることがあった(図14参照)。また、光ファイバ103の配線形状を整えるために光ファイバ103を基板111の上面に沿った方向(例えば、水平方向)に移動させて位置合わせを行う必要があった。一方、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2が配置された光通信モジュール1では、図8に示すように、光ファイバ3の配線形状を保ったまま上方から光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通すことができる。そのため、光ファイバ3の曲率半径が小さくなるおそれが低減される。また、光ファイバ3を光ファイバ支持器具2の貫通孔20に通した後に光ファイバ3の配線経路を調整する工数を削減することもできる。
【0042】
また、従来の光ファイバ支持器具102では、右端部126eと基板111との間の隙間が光ファイバ103の直径の1.1倍程度であり、光ファイバ103を側方から挿入する必要があるので、作業者は光ファイバ103が挿入される様子を見ることが困難であり、光ファイバ103の挿入の際の位置合わせに工数がかかっていた(図12及び図13参照)。一方、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2を備えた光通信モジュール1では、光ファイバ3を上方から本体部21の貫通孔20に通すことができるので、作業者は光ファイバ3が挿入される様子が見やすく、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に通す際の位置合わせが容易となり、光通信モジュール1の組み立て工数を削減することができる。
【0043】
本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21に形成されている第1開口部25−1を、光ファイバ支持器具2を基板11や筐体10に固定する固定部材を通す孔(例えば、ねじ止めする際のねじ穴)として利用することができる。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、ねじ止めの際に、本体部21に形成されている第2開口部25−2を、固定部材を第1開口部25−1に通す道具(例えば、ドライバ)を挿入するための孔として利用することができる。
【0044】
本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、左側面部22bの、本体部21の中心軸に沿った長さが、右側面部22cや、底面部22aや、上面部22dの隙間23よりも右の部分の、本体部21の中心軸に沿った長さよりも短くなっているので、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)の曲げ剛性が低くなっている。そのため、図9に示すように、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)を軸に、左側面部22bや上面部22dの隙間23よりも左の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることを容易に行うことができる。
【0045】
そして、光ファイバ3を本体部21の貫通孔20に挿入して、配線経路が定まった後に、光ファイバ支持器具2を上述のように折り曲げると、光ファイバ3が光ファイバ支持器具2から外れるおそれをさらに低減することができる。
【0046】
また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の重心を通る鉛直方向の直線が、底面部22aと交差している。そのため、光ファイバ支持器具2は安定して自立し、倒れにくくなっている。また、本実施形態に係る光ファイバ支持器具2では、本体部21の底面部22aの面積が、本体部21の上面部22dの、隙間23より左側の部分の面積と隙間23より右側の部分の面積との和の約1.05倍以上となっており、本体部21の重心の位置が比較的低くなるので、光ファイバ支持器具2はより安定する。このようにして、光ファイバ支持器具2を自動マウンタにより基板11に搭載する際や、基板リフロー炉を用いて光ファイバ支持器具2を基板11に半田付けする際における、光ファイバ支持器具2が倒れるおそれを低減することができる。
【0047】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0048】
例えば、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)と右側面部22cの下辺(底面部22aの右辺)の両方が他の部分よりも細くなっていてもよい。そして、左側面部22bの下辺(底面部22aの左辺)を軸に、左側面部22bや上面部22dの隙間23よりも左の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることができ、さらに、右側面部22cの下辺(底面部22aの右辺)を軸に、右側面部22cや上面部22dの隙間23よりも右の部分を、光ファイバ支持器具2を本体部21の中心軸側に折り曲げることができるようになっていてもよい。
【0049】
また、例えば、図10に示す光ファイバ支持器具2のように、上面部22dが、爪型の2つの部材から構成され、蛇行する隙間23が形成されていてもよい。このように、光ファイバ支持器具2の本体部21は、直線に沿って隙間23が形成されていなくてもよい。また、例えば、図11に示す光ファイバ支持器具2のように、上面部22dとは異なる周面部22(図11の例では右側面部22c)に隙間23が形成されていてもよい。
【0050】
図10、図11に示す光ファイバ支持器具2についても、本体部21の中心軸上の任意の点について、点の位置と、その点を通る中心軸に垂直な面における隙間23の位置と、の対応関係が異なる、中心軸上の他の点が存在するようになっているので、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面にひっかかる。
【0051】
また、例えば、光ファイバ支持器具2が、本体部の径方向の長さが中心軸上の位置によって異なっていても、本体部21の中心軸上の任意の点について、本体部21に形成されている隙間23の、所定の方向に対する角度の範囲が異なる、中心軸上の他の点が存在すれば、光ファイバ3が本体部21の中心軸に沿って配置されている際に、光ファイバ3の延伸方向に対して垂直な方向に光ファイバ3が移動しても、本体部21のいずれかの周面にひっかかる。
【0052】
また、図10、図11に示すように、光ファイバ支持器具2には、切り欠き24や第1開口部25−1や第2開口部25−2が形成されていなくてもよい。また、本体部21の断面の形状は上述の光ファイバ支持器具2には限定されない。例えば、本体部21の断面の形状は、例えば、円形でも構わない。
【符号の説明】
【0053】
1 光通信モジュール、2 光ファイバ支持器具、3 光ファイバ、10 筐体、11 基板、12 部品、13 高周波光部品、14 コネクタ部、20 貫通孔、21 本体部、22 周面部、22a 底面部、22b 左側面部、22c 右側面部、22d 上面部、23 隙間、24 切り欠き、25−1 第1開口部、25−2 第2開口部、102 光ファイバ支持器具、103 光ファイバ、111 基板、123 隙間、126a 左端部、126b 左斜め部、126c 中央部、126d 右斜め部、126e 右端部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ支持器具が筐体内に配置される光通信モジュールであって、
前記光ファイバ支持器具が、
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、
前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、
前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する、
ことを特徴とする光通信モジュール。
【請求項2】
前記光ファイバ支持器具が、当該光ファイバ支持器具が配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項3】
前記本体部の底面部に、前記光ファイバ支持器具を固定する固定部材を通す、前記貫通孔と外部とをつなぐ第1の開口部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光通信モジュール。
【請求項4】
前記第1の開口部に対向する位置に、前記固定部材を前記第1の開口部に通す道具が挿入される、前記貫通孔と外部とをつなぐ第2の開口部が形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の光通信モジュール。
【請求項5】
前記本体部の一部の前記中心軸に沿う方向の長さが、前記本体部の他の部分の前記中心軸に沿う方向の長さより短い、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項6】
前記本体部が、前記本体部の一部において前記中心軸側に折り曲げられて形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の光通信モジュール。
【請求項7】
前記隙間が直線に沿って前記本体部に形成されている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項8】
前記本体部の重心を通る鉛直方向の直線が、前記光ファイバ支持器具と当該光ファイバ支持器具が配置される面とが接する領域と交差する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項9】
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、
前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、
前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する、
ことを特徴とする光ファイバ支持器具。
【請求項10】
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する光ファイバ支持器具を、配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸の方向とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置する工程と、
前記隙間に光ファイバを通過させることで前記貫通孔に光ファイバを通す工程と、
を含むことを特徴とする光ファイバ配線方法。
【請求項1】
光ファイバ支持器具が筐体内に配置される光通信モジュールであって、
前記光ファイバ支持器具が、
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、
前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、
前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する、
ことを特徴とする光通信モジュール。
【請求項2】
前記光ファイバ支持器具が、当該光ファイバ支持器具が配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信モジュール。
【請求項3】
前記本体部の底面部に、前記光ファイバ支持器具を固定する固定部材を通す、前記貫通孔と外部とをつなぐ第1の開口部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光通信モジュール。
【請求項4】
前記第1の開口部に対向する位置に、前記固定部材を前記第1の開口部に通す道具が挿入される、前記貫通孔と外部とをつなぐ第2の開口部が形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の光通信モジュール。
【請求項5】
前記本体部の一部の前記中心軸に沿う方向の長さが、前記本体部の他の部分の前記中心軸に沿う方向の長さより短い、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項6】
前記本体部が、前記本体部の一部において前記中心軸側に折り曲げられて形成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の光通信モジュール。
【請求項7】
前記隙間が直線に沿って前記本体部に形成されている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項8】
前記本体部の重心を通る鉛直方向の直線が、前記光ファイバ支持器具と当該光ファイバ支持器具が配置される面とが接する領域と交差する、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光通信モジュール。
【請求項9】
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、
前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、
前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する、
ことを特徴とする光ファイバ支持器具。
【請求項10】
光ファイバを通す貫通孔が形成された筒状の本体部を備え、前記本体部の周面部に、前記貫通孔に光ファイバを通す際に当該光ファイバが横切る隙間が形成されており、前記本体部の中心軸上の任意の点について、点の位置と、当該点を通る前記中心軸に垂直な面における前記隙間の位置と、の対応関係が当該任意の点とは異なる、前記中心軸上の他の点が存在する光ファイバ支持器具を、配置される面上に、当該面の方向と前記本体部の中心軸の方向とが対応し、前記隙間が当該面から離れる向きを向くよう配置する工程と、
前記隙間に光ファイバを通過させることで前記貫通孔に光ファイバを通す工程と、
を含むことを特徴とする光ファイバ配線方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−102934(P2011−102934A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258343(P2009−258343)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(301005371)日本オプネクスト株式会社 (311)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(301005371)日本オプネクスト株式会社 (311)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]